核 融 合 エネルギーフォーラム 第 3 回 全 体 会 合 特 別 講 演 会 ISS 計 画 の 最 新 状 況 と 新 たな 知 見 の 創 造 平 成 21 年 3 月 26 日 宇 宙 航 空 研 究 開 発 機 構 有 人 宇 宙 環 境 利 用 ミッション 本 部 ( 講 演 当 時 ) 山 浦 雄 一
講 演 内 容 ISS 計 画 とは 日 本 の 役 割 とISS 計 画 参 加 の 意 義 日 本 実 験 棟 きぼう (JEM) 宇 宙 飛 行 士 搭 乗 計 画 宇 宙 ステーション 補 給 機 (HTV) 有 人 宇 宙 技 術 きぼう の 利 用 ISS 計 画 参 加 により 得 たもの/ 得 るもの 1
現 在 の 国 際 宇 宙 ステーション(ISS) 2
きぼう ( 現 在 ) 3
ISS 計 画 : 国 際 合 意 と 建 設 の 経 緯 ISSの 目 的 : 宇 宙 空 間 の 科 学 的 技 術 的 及 び 商 業 的 利 用 を 促 進 科 学 的 探 究 応 用 技 術 開 発 のための 宇 宙 の 実 験 室 地 球 や 宇 宙 の 常 設 観 測 施 設 将 来 の 月 面 基 地 火 星 有 人 ミッション 惑 星 ロボット 探 査 等 のためのテストベッド 宇 宙 の 商 業 利 用 を 促 進 する 研 究 施 設 ( 政 府 間 協 定 了 解 覚 書 ) 1984 年 : ロンドンサミットでレーガン 米 大 統 領 が 提 唱 し 西 側 先 進 国 に 参 加 招 請 1989 年 : 政 府 間 協 定 を 国 会 承 認 し 批 准 1993 年 :ロシアも 宇 宙 ステーション 計 画 へ 参 加 1998 年 : 新 政 府 間 協 定 を 国 会 承 認 し 批 准 1998 年 : 軌 道 上 の 組 立 て 開 始 2000 年 : 宇 宙 飛 行 士 の 常 時 滞 在 開 始 2008 年 : 参 加 全 パートナの 施 設 がISSに 設 置 2009 年 : きぼう 完 成 2010 年 :ISS 完 成 運 用 継 続 (~20XX 年 ) 4
ISS 計 画 : 国 際 合 意 の 枠 組 欧 州 参 加 国 政 府 ロシア ロシア 連 邦 政 府 政 府 間 協 定 (IGA) ( 多 国 間 ) 米 国 協 力 機 関 FSA 米 国 政 府 カナダ カナダ 政 府 協 力 機 関 CSA 日 本 日 本 国 政 府 NASA: 米 国 航 空 宇 宙 局 FSA:ロシア 連 邦 宇 宙 局 ESA: 欧 州 宇 宙 機 関 CSA:カナダ 宇 宙 庁 MEXT: 文 部 科 学 省 JAXA: 宇 宙 航 空 研 究 開 発 機 構 欧 州 参 加 国 (11カ 国 ): ベルギー デンマーク スペイン フランス ドイツ イタリア オランダ ノルウェー スウェーデン スイス イギリス 協 力 機 関 ESA 協 力 機 関 NASA 了 解 覚 書 (MOU) ( 二 国 間 ) 協 力 機 関 MEXT MOU 等 の 実 施 についてMEXT を 支 援 JAXA JAXA ISS 計 画 宇 宙 機 関 長 会 合 ロシア カナダ 欧 州 米 国 日 本 (2006 年 米 国 ケネディ 宇 宙 センター) 5
ISSの 構 成 規 模 ISS 完 成 形 態 ロシア 実 験 棟 居 住 棟 太 陽 電 池 パドル( 米 国 ) [ 欧 州 補 給 機 ATV ] ロボットアーム(カナダ) 日 本 実 験 棟 きぼう [ 宇 宙 ステーション 補 給 機 HTV HTV ] 日 本 結 合 部 ( 米 国 ) 米 国 実 験 棟 欧 州 実 験 棟 [ロシア 有 人 宇 宙 船 ソユーズ ] 大 きさ: 約 110m 74m (サッカー 場 と 同 程 度 ) ISS 進 行 方 向 重 さ: 約 420トン ( 小 型 乗 用 車 420 台 分 ) 船 内 の 広 さ: 約 935m 3 (ジャンボジェット 機 の1.5 倍 ) 軌 道 : 地 上 から 約 400km 上 空 地 球 方 向 速 度 : 秒 速 約 8km 6
ISS 完 成 形 態 (イメージ 図 ) 筑 波 宇 宙 センター きぼう (JEM) 宇 宙 ステーション 補 給 機 (HTV) 7
日 本 の 権 利 と 義 務 (IGA MOU) 日 本 の 権 利 a. 利 用 権 JEM 設 備 の51%の 利 用 ( 残 り49%は 米 国 カナダが 保 有 ) b. 利 用 リソース 電 力 クルータイム ISS- 地 上 間 通 信 ( 有 料 ) 物 資 輸 送 ( 有 料 ) c. 宇 宙 飛 行 士 の 搭 乗 権 ( 備 考 ) IGA: 政 府 間 協 定 ( 参 加 国 間 ) MOU: 了 解 覚 書 ( 日 本 国 政 府 -NASA 間 ) 日 本 の 義 務 A) JEM( きぼう )の 提 供 JEMの 開 発 B) 軌 道 上 のJEMの 維 持 運 用 地 上 からの 運 用 管 制 ( 地 上 システムの 維 持 含 む) JEM 運 用 のための 訓 練 システムの 提 供 JEM 維 持 のための 補 用 品 製 作 打 上 げ C) ISS 共 通 運 用 経 費 の 分 担 JEM 船 内 実 験 室 の 軌 道 上 検 証 後 に 発 生 D) 日 本 の 利 用 ( 自 らの 必 要 に 応 じ) 実 験 装 置 の 製 作 打 上 げ 実 験 試 料 の 製 作 打 上 げ 回 収 実 験 装 置 の 地 上 からの 運 用 ( 地 上 システムの 維 持 含 む) 8
我 が 国 のISS 計 画 参 加 の 意 義 [SAC 利 用 部 会 報 告 書 我 が 国 の 宇 宙 ステーション 運 用 利 用 の 今 後 の 進 め 方 ( 平 成 16 年 6 月 )による ] 1 有 人 宇 宙 技 術 をはじめとする 広 範 な 技 術 の 高 度 化 等 の 促 進 ( 大 規 模 システム) ( 高 齢 医 療 ) ISSで 得 られる 先 端 技 術 有 人 安 全 技 術 システム 統 合 技 術 輸 送 技 術 将 来 の 宇 宙 開 発 への 応 用 地 上 での 他 分 野 におけるシステム の 開 発 管 理 運 用 の 高 度 化 2 経 済 社 会 基 盤 の 拡 充 ( 創 薬 ) (レーザ) 宇 宙 活 動 で 得 られる 知 見 技 術 成 果 高 品 質 蛋 白 質 結 晶 新 規 材 料 創 製 飛 躍 的 な 技 術 革 新 新 技 術 とそれに 伴 う 市 場 の 拡 大 新 たな 付 加 価 値 を 有 する 産 業 活 動 3 新 たな 科 学 的 知 見 の 創 造 ( 研 究 ) ( 教 育 ) 宇 宙 活 動 で 得 られる 普 遍 的 な 知 識 知 見 宇 宙 の 起 源 生 命 の 起 源 人 類 共 通 の 知 的 資 産 人 々の 探 究 心 の 醸 成 新 たな 文 明 文 化 の 源 4 国 際 協 力 の 推 進 国 際 社 会 に おける 我 が 国 の 役 割 への 期 待 に 応 える 諸 外 国 との 友 好 関 係 の 維 持 促 進 広 範 な 協 力 活 動 の 推 進 国 民 の 自 信 9
ISSと 関 連 システムの 運 用 概 念 NASAデータ 中 継 衛 星 (TDRS) 日 本 のデータ 中 継 技 術 衛 星 (DRTS) スペースシャトル NASA ホワイトサンズ 地 上 局 (ニューメキシコ 州 ) CSA NASA ケネディ 宇 宙 センター ESA ギアナ 宇 宙 センター ESAの 補 給 機 (ATV) ESA ソユーズ プログレス FSA バイコヌール 宇 宙 基 地 日 本 の 補 給 機 (HTV) JAXA 種 子 島 宇 宙 センター 米 国 航 空 宇 宙 局 NASA (ヒューストン 米 国 ) カナダ 宇 宙 庁 CSA (セント ヒューバート カナダ) ロシア 連 邦 宇 宙 局 FSA 欧 州 宇 宙 機 関 ESA (モスクワ ロシア) (オーバーファッフェンホーフェン ドイツ) 宇 宙 航 空 研 究 開 発 機 構 JAXA (つくば 日 本 ) 各 宇 宙 機 関 は 自 国 の 管 制 センターから 自 国 のISS 構 成 要 素 を 運 用 10
ISSへの 輸 送 ( 人 物 資 ) 有 人 輸 送 機 スペースシャトル( 米 国 ) [~2010 年 ] ソユーズ(ロシア) 物 資 補 給 機 プログレス(ロシア) ATV( 欧 州 ) [2008 年 2 月 ~] HTV( 日 本 ) [2009 年 秋 ~] 11
きぼう 組 立 と 日 本 人 宇 宙 飛 行 士 の 搭 乗 2008 年 2009 年 2010 年 2011 年 2012 年 1J/A 船 内 保 管 室 2008 年 3 月 打 上 土 井 飛 行 士 1J 船 内 実 験 室 ロボットアーム 2008 年 6 月 打 上 星 出 飛 行 士 ソユーズ 19A 山 崎 飛 行 士 2009 年 12 月 頃 から6ヶ 月 間 滞 在 ソユーズ 2010 年 2 月 頃 飛 行 予 定 ソユーズ ソユーズ 15A 2009 年 3 月 打 上 2J/A 2009 年 3 月 中 旬 から3ヶ 月 間 滞 在 野 口 飛 行 士 2011 年 春 頃 から6ヶ 月 間 滞 在 若 田 飛 行 士 船 外 実 験 プラット フォームなど 2009 年 6 月 打 上 予 定 古 川 飛 行 士 12
日 本 実 験 棟 きぼう (JEM) 地 上 の 室 内 と 同 様 に1 気 圧 の 空 気 が 温 湿 度 管 理 された 有 人 宇 宙 施 設 船 内 保 管 室 国 内 宇 宙 企 業 の 総 力 をあげた 国 産 開 発 : 三 菱 重 工 川 崎 重 工 石 川 島 播 磨 重 工 三 菱 電 機 IHIエア ロスペース NTSpace( 旧 NEC 旧 東 芝 ) 日 立 NTTデータなど 国 内 約 300 社 が 参 画 日 本 独 自 の 宇 宙 ロボット アーム 船 外 活 動 によ らず 装 置 の 交 換 が 可 能 船 外 パレット( 船 外 実 験 装 置 等 の 輸 送 保 管 に 使 用 ) 船 内 実 験 室 エアロック 船 内 - 船 外 間 の 実 験 装 置 等 の 出 し 入 れが 可 能 船 外 実 験 プラットフォーム (ISSで 最 も 高 機 能 な 船 外 実 験 設 備 ) 13
きぼう 船 内 実 験 室 10 個 の 実 験 ラック( 装 置 収 納 棚 )を 搭 載 システム 維 持 機 能 は2 系 統 確 保 大 規 模 制 御 コンピュータ 24kWの 大 電 力 供 給 水 冷 による 熱 制 御 空 気 循 環 温 湿 度 制 御 軌 道 上 でラック 機 器 の 交 換 可 能 故 障 時 の 修 理 実 験 ラックの 交 換 宇 宙 飛 行 士 が 安 全 に 活 動 しやすい 環 境 ( 人 間 工 学 火 災 検 知 消 火 低 騒 音 )を 維 持 宇 宙 ロボットアーム 14
宇 宙 医 学 と 地 上 への 応 用 宇 宙 での 予 防 医 学 等 生 理 対 策 技 術 骨 量 減 少 対 策 ( 徳 島 大 学 ) 筋 萎 縮 対 策 ( 東 大 久 留 米 大 ) 精 神 心 理 面 対 応 人 間 行 動 学 * 心 理 リスク 管 理 * ( 産 総 研 日 本 大 学 )* 計 画 中 軌 道 上 遠 隔 医 療 HDTVの 活 用 ポータブル 医 療 機 器 日 本 の 宇 宙 食 独 自 の 技 術 開 発 日 本 ならではの 品 目 飛 行 士 の 健 康 管 理 過 酷 な 環 境 下 での 健 康 管 理 長 期 宇 宙 滞 在 時 のパフォー マンス 維 持 長 期 ヘ ット レスト 検 証 長 期 閉 鎖 実 験 JAXAハイビジョンカメラ 宇 宙 日 本 食 地 上 からの 健 康 管 理 地 上 の 生 活 への 応 用 保 健 予 防 医 学 の 実 践 高 齢 者 の 健 康 維 持 健 康 増 進 への 活 用 予 防 医 学 への 応 用 心 の 健 康 対 策 ストレス 対 策 への 応 用 不 眠 対 策 など 医 療 の 充 実 医 師 不 足 への 貢 献 ( 遠 隔 地 医 療 ) 災 害 医 療 救 急 医 療 食 の 安 全 安 心 安 全 な 食 品 製 造 健 康 機 能 食 災 害 食 環 境 に 優 しい 容 器 産 業 保 健 の 充 実 長 時 間 勤 労 者 の 健 康 管 理 有 害 環 境 リスクからの 保 護 メンタルヘルス 対 策 世 界 の 有 人 技 術 による スピンオフ 例 診 断 装 置 赤 外 線 式 体 温 計 錠 剤 型 体 温 計 小 型 治 療 機 器 体 内 外 間 データ 通 信 測 定 ペースメーカー その 他 食 品 加 工 管 理 手 法 (HACCP:ハサップ) 空 気 / 排 水 浄 化 システム 冷 却 スーツ 15
宇 宙 ステーション 補 給 機 (HTV) ISSの 運 用 利 用 や 宇 宙 飛 行 士 の 生 存 に 不 可 欠 な 船 内 船 外 の 機 器 や 水 食 料 など をISSに 輸 送 有 人 宇 宙 施 設 の 安 全 要 求 に 適 合 打 上 げ 後 自 立 飛 行 しISSに 接 近 (ラン デブ) 結 合 ISS 係 留 国 際 連 携 による 飛 行 運 用 ISSに 徐 々に 近 づき ISSのロボット アームで 把 持 結 合 ( 世 界 初 ) ISSから 飛 行 士 がHTV 内 に 乗 り 込 み 作 業 を 実 施 制 御 された 大 気 圏 再 突 入 ( 廃 棄 ) 接 近 飛 行 士 が 入 室 ランデブー/ 結 合 / ISS 係 留 離 脱 ISS 計 画 での 共 通 運 用 経 費 負 担 義 務 を 物 資 輸 送 により 履 行 ( 国 内 に 技 術 還 元 ) HTV 重 量 : 16.5トン HTV 寸 法 : 全 長 10m 直 径 4.4m 物 資 補 給 能 力 : 6トン 打 上 げ: 平 成 21 年 から 毎 年 1 機 を 予 定 打 上 げ [H-IIBロケット] 運 用 管 制 ( 筑 波 宇 宙 センター) 廃 棄 16
我 が 国 の 有 人 宇 宙 技 術 の 獲 得 状 況 テクノロジー エンジニアリング 宇 宙 滞 在 活 動 技 術 宇 宙 運 用 管 制 技 術 搭 乗 員 関 連 技 術 宇 宙 輸 送 技 術 開 発 管 理 技 術 有 人 システム 技 術 実 時 間 運 用 管 制 技 術 選 抜 訓 練 技 術 有 人 ロケット 大 型 システム 統 合 技 術 安 全 評 価 管 理 技 術 信 頼 性 管 理 技 術 環 境 制 御 ( 温 湿 度 制 御 など) 活 動 支 援 技 術 (ロボットアームなど) 生 命 維 持 技 術 ( 空 気 再 生 技 術 水 再 生 技 術 など) 衛 生 技 術 (トイレ シャ ワー 衛 生 管 理 など) 活 動 支 援 技 術 ( 宇 宙 服 技 術 他 天 体 での 活 動 技 術 ( 作 業 ロボット 移 動 車 など)) 運 用 サポート 技 術 ( 保 全 補 給 計 画 ) 搭 乗 員 の 宇 宙 活 動 技 術 ( 長 期 ) 搭 乗 員 の 宇 宙 活 動 技 術 (シャトルフライト( 短 期 )) 健 康 管 理 宇 宙 医 学 ( 長 期 滞 在 時 ) 健 康 管 理 宇 宙 医 学 (シャトルフライト 時 など) 有 人 宇 宙 船 有 人 施 設 からの 無 人 回 収 技 術 有 人 施 設 への 無 人 補 給 技 術 (HTVの の 技 術 ) 他 天 体 への 輸 送 着 陸 離 陸 技 術 備 考 : 日 本 実 験 棟 きぼう の 開 発 を 通 じて これまでに 獲 得 してきた 技 術 ( 注 ) ( 注 ) 技 術 獲 得 の 完 成 には 今 後 運 用 を 通 じて 実 証 することが 不 可 欠 きぼう の 運 用 を 通 じて 獲 得 している( 今 後 獲 得 する) 技 術 自 立 性 国 際 貢 献 等 の 観 点 から 今 後 ( 長 期 的 に) 獲 得 すべき 技 術 HTVの 開 発 運 用 を 通 じて 獲 得 する 技 術 17
HTVの 発 展 構 想 (アイディア) 月 惑 星 への 輸 送 HTV 軌 道 間 輸 送 機 (OTV) 地 球 周 回 の 大 規 模 構 造 物 資 材 の 運 搬 H-IIBロケット ISS 物 資 回 収 機 (HTV-R) 有 人 宇 宙 船 (HTV-H) 18
きぼう の 利 用 (1/3) (1) きぼう の 特 徴 1) 宇 宙 の 無 重 量 環 境 を 利 用 した 研 究 実 験 2) 地 球 及 び 天 体 の 観 測 施 設 3) 誰 もが 使 える 施 設 4) 宇 宙 飛 行 士 が 常 に 滞 在 5) 実 験 装 置 が 交 換 でき 定 期 的 な 打 上 げを 可 能 専 門 家 から 一 般 人 まで 多 彩 多 様 な 利 用 人 間 の 能 力 をフルに 活 用 可 能 ( 目 手 と 判 断 力 ) 先 端 技 術 のテストベット 19
(2) 先 端 分 野 で 活 用 きぼう の 利 用 (2/3) 地 上 宇 宙 1) 世 界 最 高 水 準 のサイエンスを 実 施 生 命 科 学 として 生 物 の 進 化 と 環 境 適 応 能 力 を 探 求 ( 発 生 分 化 のしくみ 放 射 線 影 響 などを 遺 伝 子 レベルで 解 明 ) 宇 宙 科 学 における 新 たな 発 見 ( 全 天 X 線 マップ X 線 新 星 や 超 高 エネルギー 宇 宙 線 の 観 測 ) 2) 世 界 を 先 導 する 日 本 の 技 術 を 実 証 大 型 構 造 物 技 術 ( 軌 道 上 ロボット 軌 道 上 膨 張 型 構 造 ) 宇 宙 利 用 技 術 ( 低 雑 音 受 信 機 用 冷 凍 機 (-270 度 ) 高 感 度 のX 線 検 出 (20 倍 )) 3) 社 会 ニーズを 踏 まえた 実 用 的 な 研 究 開 発 高 品 質 なタンパク 質 結 晶 を 創 製 し 創 薬 に 活 用 ( 筋 肉 萎 縮 に 関 連 するタンパク 質 では 医 薬 品 開 発 が 進 行 中 ) 宇 宙 の 予 防 医 学 ( 骨 量 と 筋 量 の 減 少 )を 高 齢 化 医 療 に 応 用 メダカ( 日 本 原 産 のモデル 生 物 ) を 使 って 様 々な 視 点 で 実 験 地 上 世 界 に 誇 る 植 物 研 究 ( 写 真 は 根 の 伸 び 方 ) 宇 宙 ( 高 分 解 能 ) タンパク 質 結 晶 の 比 較 ( 消 化 酵 素 の 単 結 晶 と 電 子 密 度 図 ) 20
きぼう の 利 用 (3/3) (3) 宇 宙 拠 点 を 活 かした 利 用 1) 地 球 規 模 で 起 きている 諸 問 題 の 迅 速 な 把 握 と 情 報 発 信 自 然 災 害 ( 噴 火 火 災 地 震 等 )の 撮 像 と 情 報 提 供 地 球 環 境 変 動 の 要 因 を 同 時 観 測 ( 対 流 圏 成 層 圏 中 間 圏 から 電 離 圏 惑 星 間 星 間 空 間 を 観 測 ) 地 球 大 気 や 地 上 の 継 続 的 な 監 視 (オゾン 層 回 復 状 況 の 監 視 等 ) エトナ 山 (イタリア)の 噴 火 (2002 年 10 月 ) 2) 国 民 に 開 かれた 宇 宙 活 動 の 場 宇 宙 活 動 や 未 来 を 担 う 人 材 の 育 成 学 生 教 育 ( 子 どもたちの 興 味 好 奇 心 学 生 参 加 型 の 実 験 ) 日 本 文 化 の 発 信 ( 芸 術 宇 宙 連 詩 など) 民 間 による 有 償 利 用 NASA 宇 宙 飛 行 士 による 教 育 実 験 (2002 年 11 月 ) 3) 国 際 協 力 アジア 利 用 ( 我 が 国 はアジアにおける 唯 一 のISS 参 加 国 ) 日 本 の 学 生 実 験 (シャトルでのタンパク 実 験 ) 21
船 内 実 験 室 の 利 用 ( 生 命 科 学 分 野 ) カイコを 利 用 した 長 期 宇 宙 放 射 線 影 響 評 価 きぼう 利 用 課 題 例 (1/2) 筋 萎 縮 のメカニズム 解 明 ( 筋 肉 の 分 解 に 関 連 する タンパク 質 を 分 析 ) 長 期 宇 宙 放 射 線 影 響 の 評 価 植 物 の 抗 重 力 反 応 の 解 明 微 生 物 の 生 態 把 握 と 汚 染 解 析 動 物 植 物 細 胞 の 重 第 力 1 期 第 2 期 (~2013): 計 画 中 感 受 機 構 ( 伝 達 シグナル 受 容 因 子 ) (~2010 年 ) 細 胞 の 分 化 と 組 織 化 の 過 程 宇 宙 放 射 線 影 響 の 解 析 筋 萎 縮 メカニズム 第 1 期 (~2010):90の 実 験 を 準 備 中 細 胞 レベルで 環 境 適 応 能 力 を 探 求 ( 進 化 の 過 程 で 生 物 が 得 た 重 力 利 用 の 術 を 知 る) 植 物 栽 培 の 基 礎 的 研 究 骨 量 減 少 筋 萎 縮 メカニズム 血 圧 や 心 拍 など 循 環 動 態 の 変 化 生 物 の 進 化 における 重 力 の 役 割 生 物 の 宇 宙 環 境 適 応 能 力 の 理 解 月 惑 星 探 査 で 人 類 が 安 全 に 活 動 するための 知 見 獲 得 と 対 策 ( 医 学 的 対 処 法 生 命 維 持 技 術 へ 活 用 等 ) 将 来 展 望 (2013~) 生 物 ( 固 体 )の 環 境 適 応 能 力 を 探 求 ( 世 代 を 超 えて 適 応 する 術 を 確 認 する) 骨 形 成 遺 伝 子 の 発 現 を 可 視 化 させたメダカ モデル 生 物 を 使 って ( 東 工 大 工 藤 教 授 提 供 ) 様 々な 視 点 で 実 験 ( 放 射 線 影 響 生 殖 血 液 循 環 骨 量 変 化 筋 萎 縮 のメカニズム 等 ) 人 間 の 環 境 適 応 能 力 を 理 解 メダカの 特 徴 全 ゲノムが 解 明 済 み ヒトの 疾 患 モデルと して 利 用 45 日 で 世 代 交 代 22
船 外 実 験 プラットフォームの 利 用 月 惑 星 有 人 探 査 への 技 術 開 発 オゾンホールの 変 化 (データはNASA 提 供 ) ( 左 :1979 年 右 :2007 年 ) 全 天 X 線 天 体 マップ( 予 想 図 ) きぼう 利 用 課 題 例 (2/2) 宇 宙 電 子 ガンマ 線 超 高 エネルギー 宇 宙 線 1000 超 のX 線 天 体 を 監 視 速 報 苛 酷 な 宇 宙 環 境 の 長 期 観 測 成 層 圏 オゾンの 回 復 状 況 の 監 視 先 端 技 術 の 実 証 ( 世 界 初 の 機 械 式 宇 宙 用 4K 冷 凍 機 や 世 界 最 大 最 高 感 度 の 広 視 野 X 線 カメラの 搭 載 ) 第 1 期 (~2010):11 実 験 を 準 備 中 船 外 利 用 の 可 能 性 を 拓 く 大 気 光 大 型 構 造 物 技 術 の 実 証 ( 船 外 活 動 支 援 ロボット インフレータフ ル( 膨 張 式 ) 地 球 環 境 変 動 の 観 測 ( 超 高 エネルギー 宇 宙 線 ガンマ 線 大 気 発 光 ) 宇 宙 星 間 物 質 の 探 索 先 端 技 術 の 実 証 ( 長 期 連 続 運 用 の 極 低 温 機 器 ) 第 2 期 (~2013): 計 画 中 宇 宙 科 学 の 未 知 なる 領 域 へ 地 上 生 活 への 貢 献 ( 地 球 環 境 変 動 宇 宙 天 気 太 陽 エネルギー 利 用 等 ) 将 来 展 望 (2013~) 日 本 が 誇 る 科 学 研 究 チャレンジングな 技 術 23
ISS 計 画 参 加 を 通 じて 獲 得 した/ 獲 得 する 成 果 (1) 国 際 社 会 への 能 力 顕 示 良 好 な 国 際 関 係 の 構 築 約 束 履 行 実 施 能 力 ( 国 家 組 織 産 業 科 学 技 術 人 材 ) 信 頼 関 係 (2) 国 際 レベルの 有 人 宇 宙 技 術 の 獲 得 (3) 日 本 の 有 人 宇 宙 活 動 の 手 段 権 利 の 確 保 有 人 施 設 きぼう の 獲 得 日 本 の 利 用 権 有 人 施 設 に 飛 行 結 合 できる 無 人 輸 送 機 HTV* の 獲 得 日 本 人 宇 宙 飛 行 士 の 搭 乗 権 (4) 世 界 で 活 躍 できる 人 材 の 育 成 (5) 国 民 の 自 信 と 希 望 * H 2 Transfer Vehicle 24
宇 宙 先 進 国 としての 地 位 獲 得 1960~1970 年 代 アポロ 計 画 米 国 単 独 で 実 施 1970~1980 年 代 スペースシャトル 宇 宙 実 験 室 欧 州 カナダは カナダは 参 加 ( ( 日 本 は 不 参 加 ) ) 1980~2000 年 代 ISS 計 画 日 本 は 対 等 なパー なパー トナとして トナとして 参 加 2000 年 代 世 界 13ヶ 国 が 有 人 宇 宙 探 査 の 国 際 協 力 の 検 討 に 着 手 日 本 も 主 要 国 とし とし て 検 討 をリード をリード 宇 宙 機 関 トップ 同 士 の 交 流 の 拡 大 例 :ISS :ISS 宇 宙 機 関 長 会 議 (( 年 11 回 ) ) 宇 宙 国 際 会 議 (( 毎 年 )) 宇 宙 先 進 国 として の 信 頼 と 期 待 の 増 大 技 術 能 力 への への 期 待 米 国 政 府 要 人 から から の 期 待 ( ( 例 :NASA :NASA 長 官 等 の 訪 問 ) ) 世 界 の 主 要 な 宇 宙 機 関 との との 協 力 関 係 構 築 (20ヶ (20ヶ 国 以 上 ) ) 国 際 社 会 での 役 割 の 増 大 宇 宙 国 際 会 議 での での 主 要 メンバー メンバー アジアにおける アジアにおける 中 心 的 役 割 :アジアで :アジアで 唯 一 のISS のISS 参 加 国 アジア アジア 太 平 洋 地 域 宇 宙 機 関 会 議 (APRSAF) (APRSAF) 議 長 国 国 際 探 査 ワークショッ ワークショッ プ 開 催 宇 宙 先 進 国 としての 地 位 と 信 頼 関 係 維 持 ソフトパワー ソフトパワー となる となる 25
ISS 計 画 での 活 動 次 代 を 担 う 子 供 達 の 育 成 宇 宙 先 進 国 のメンバーシップ 日 本 の 科 学 技 術 力 国 際 舞 台 での 日 本 の 役 割 日 本 人 宇 宙 飛 行 士 の 活 躍 宇 宙 からの からの 教 育 イベント イベント ( 交 信 おもしろ 実 験 etc.) etc.) 宇 宙 ステーション 施 設 見 学 ( 筑 波 宇 宙 センター) 子 供 たちの 希 望 自 信 教 育 技 術 立 国 としての 自 信 夢 と 知 的 好 奇 心 の 喚 起 人 生 の 目 標 設 定 宇 宙 飛 行 士 との 交 信 ISSとの 宇 宙 授 業 26
世 界 最 先 端 の 有 人 活 動 参 加 の 意 義 技 術 立 国 としての 持 続 的 発 展 最 先 端 の 宇 宙 技 術 の 獲 得 産 業 基 盤 の 確 保 競 争 力 の 向 上 人 材 の 育 成 外 交 力 の 確 保 世 界 先 進 国 との 信 頼 関 係 先 進 国 としての 地 位 人 類 のフロンティア 活 動 の 国 際 枠 組 み 構 築 への 貢 献 国 民 の 自 信 と 希 望 次 世 代 の 教 育 27