少 子 高 齢 化 社 会 に 向 けての 地 震 防 災 分 野 の 課 題 1. 地 震 防 災 で 少 子 化 が 問 題 になってくると 考 えられる 段 階 2. 都 市 密 集 地 における 被 災 および 対 応 に 関 して 3. 中 山 間 地 における 被 災 および 対 応 に 関 して 4. 海 岸 における 津 波 による 被 災 および 対 応 に 関 して 東 京 電 機 大 学 理 工 学 部 建 築 都 市 環 境 学 系 安 田 進 ( 兼 研 究 推 進 社 会 連 携 センター 長 ) 1 1. 地 震 防 災 で 少 子 化 が 問 題 になってくると 考 えられる 段 階 事 前 耐 震 設 計 補 強 段 階 耐 震 設 計 方 法 の 改 訂 耐 震 補 強 方 法 の 改 訂 被 害 想 定 避 難 行 動 の 計 画 耐 震 補 強 の 実 施 地 区 防 災 対 策 の 実 施 地 震 発 生 から 応 急 復 旧 段 階 地 震 緊 急 速 報 津 波 発 生 警 報 被 災 状 況 の 緊 急 把 握 2 次 災 害 発 生 の 防 止 緊 急 避 難 行 動 の 指 示 誘 導 駅 前 滞 留 者 の 誘 導 道 路 の 啓 開 鉄 道 の 緊 急 復 旧 河 川 堤 防 護 岸 の 緊 急 復 旧 工 場 内 などの 緊 急 復 旧 住 宅 の 被 災 度 判 定 仮 設 住 宅 の 建 設 構 造 物 の 応 急 復 旧 本 復 旧 から 復 興 段 階 復 旧 工 事 復 興 少 子 高 齢 化 の 影 響 を 大 き く 受 ける 条 件 の 設 定 1. 場 所 大 都 市 の 密 集 地 赤 字 : 本 日 の 対 象 中 小 都 市 山 間 地 海 岸 島 嶼 2. 地 震 動 L1: 中 程 度 の 揺 れ(Mj=Ⅴ 強 ~Ⅵ 弱 ) 発 生 する 確 率 は 高 いので 準 備 が 必 要 L2: 烈 震 (Mj=Ⅵ 強 ~Ⅶ) 発 生 する 確 率 は 低 いので 準 備 は 難 しいかも 3. 時 間 帯 昼 間 夜 間 4. 対 象 者 一 般 市 民 行 政 ライフライン 企 業 土 木 建 築 関 連 業 者 その 他 2. 都 市 密 集 地 における 被 災 および 対 応 に 関 して (1) 具 体 的 に 想 定 する 事 例 11995 年 阪 神 淡 路 大 震 災 時 の 神 戸 市 での 甚 大 な 被 害 < 特 徴 > 多 くの 住 宅 ビルが 倒 壊 道 路 閉 塞 鉄 道 高 速 道 路 も 大 被 害 ライフラインの 供 給 停 止 火 災 の 発 生 および 延 焼 ただし 夜 だったので 緊 急 の 避 難 行 動 や 帰 宅 困 難 者 駅 での 滞 留 者 商 店 街 での 混 乱 などは 発 生 しなかった 2 将 来 の 首 都 直 下 地 震 で 地 区 で 想 定 される 被 害 < 特 徴 > 狭 く 囲 まれた 輪 中 のような 地 区 に 人 口 が 密 集 古 い 住 宅 商 店 街 狭 い 路 地 が 多 く しかも 軟 弱 地 盤 であり 東 京 の 中 でも 被 害 が 甚 大 な 地 区 の 一 つと 想 定 され ている 駅 には 鉄 道 が5 本 はいっていて 乗 降 客 数 は 世 界 で6 番 目 に 多 く 災 害 発 生 時 には 膨 大 な 駅 前 滞 留 者 が 発 生 すると 予 想 されている 東 日 本 大 震 災 の 際 にも 駅 前 があ ふれた ( 何 かの 雑 誌 より)
地 形 と 地 盤 沈 下 状 況 ゼロメー トル 地 帯 124km 2 東 京 湾 北 部 地 震 による 揺 れ 液 状 化 被 害 想 定 結 果 ( 東 京 都 による) 震 度 分 布 液 状 化 危 険 度 数 字 はAPか らの 高 さ(m) 0 10 (km) 7 8 東 京 湾 北 部 地 震 による 揺 れ 液 状 化 による 住 宅 全 壊 数 と 火 災 による 焼 失 棟 数 想 定 結 果 ( 東 京 都 による) 住 宅 全 壊 数 焼 失 棟 数 ( 冬 18 時 風 速 8m/s) 9 地 震 に 関 する 地 域 危 険 度 測 定 調 査 ( 第 7 回 )による 地 域 危 険 度 一 覧 町 丁 目 名 建 物 倒 壊 危 険 度 ラ 火 災 危 険 度 ラ 総 合 危 険 度 ラ 災 害 活 動 困 難 度 を 考 慮 した 危 険 度 建 物 倒 壊 危 険 度 ラ 火 災 危 険 度 ラ 総 合 危 険 度 ラ ( 東 京 都 都 市 整 備 局 ( 平 成 25 年 9 月 )による) 総 合 危 険 度 順 位 千 住 4 丁 目 5 5 5 5 5 5 3 千 住 大 川 町 5 5 5 5 5 5 6 千 住 龍 田 町 5 5 5 5 5 5 8 柳 原 2 丁 目 5 5 5 5 5 5 9 千 住 柳 町 5 5 5 5 5 5 10 千 住 旭 町 4 4 4 4 4 4 165 危 険 度 ラは1~5で 5が 最 も 悪 い 総 合 危 険 度 の 順 位 は1 位 ~5133 位 まで 10 3 位 千 住 4 丁 目 9 位 柳 原 2 丁 目 6 位 8 位 10 位 3 位 165 位 9 位 駅 西 口 飲 食 店 街 駅 西 口 駅 前 通 り 11 12
駅 の 乗 降 客 一 日 平 均 約 125 万 人 世 界 の 駅 の 乗 降 客 数 ランキング *1 位 新 宿 駅 3,657,380 人 *2 位 池 袋 駅 *3 位 渋 谷 駅 *4 位 大 阪 駅 ( 梅 田 駅 含 む) *5 位 横 浜 駅 *6 位 駅 *7 位 名 古 屋 駅 ( 名 鉄 近 鉄 含 む) *8 位 東 京 駅 *9 位 品 川 駅 10 位 高 田 馬 場 駅 (インターネットからの 検 索 による 統 計 の 取 り 方 で 多 少 異 なる ) 地 区 の 人 口 約 8 万 人 地 震 発 生 による 駅 での 停 留 者 ( 帰 宅 困 難 者 )の 予 測 約 3 万 人 地 区 の 警 察 官 23 名 13 SIP( 戦 略 的 イノベーション 創 造 プログラム)レジリエントな 防 災 減 災 機 能 の 強 化 地 区 を 中 地 震 動 ( 震 度 5 強 ~6 弱 )が 襲 った 場 合 に 生 じ る 被 害 と 対 応 の 行 動 のシナリオ( 案 ) 揺 れによって 直 接 発 生 すると 予 想 される 被 害 揺 れによる 建 物 被 害 木 造 : 全 壊 率 10~20% 程 度 非 木 造 : 全 壊 率 5% 程 度 液 状 化 が 発 生 する 地 区 一 部 ( 柳 原 の 旧 河 道 部 程 度 ) 火 災 発 生 木 造 家 屋 の 倒 壊 に 伴 うもの:ワースト10 地 区 飲 食 店 の 火 器 より 道 路 建 物 倒 壊 による 道 路 閉 塞 マンホール 浮 上 液 状 化 による 路 面 変 状 ライフライン 電 力 ガス 水 道 下 水 の 一 部 が 被 災 発 生 が 予 想 される 2 次 災 害 火 災 出 火 からの 延 焼 通 電 時 の 火 災 延 焼 地 震 水 害 15 16 地 区 で 地 震 発 生 から5 分 程 度 の 状 況 の 予 想 住 宅 地 被 災 家 屋 からの 住 民 の 救 出 余 震 に 対 する 避 難 行 動 開 始 ( 指 定 は 知 っていてそこに1 次 避 難 地 ) 住 民 による 消 火 活 動 飲 食 店 街 被 災 店 舗 からの 客 や 店 員 の 救 出 店 員 による 消 火 活 動 客 の 避 難 行 動 開 始 ( 客 は 指 定 地 を 知 らないので 駅 に 向 かって 避 難 ) 大 型 ショッピング 店 エレベータ エスカレータ 停 止 客 の 避 難 行 動 開 始 ( 客 は 指 定 地 を 知 らないので 駅 に 向 かって 避 難 ) 街 路 道 路 閉 塞 による 交 通 渋 滞 住 宅 地 からの 避 難 行 動 による 車 道 歩 道 の 混 雑 消 防 車 など 緊 急 車 両 の 通 行 主 要 道 地 区 外 への 脱 出 用 車 両 による 交 通 渋 滞 鉄 道 緊 急 停 止 駅 で 発 災 後 5 分 ~1 時 間 程 度 の 状 況 の 予 想 住 宅 地 被 災 家 屋 からの 住 民 の 救 出 の 継 続 余 震 に 対 する 避 難 行 動 継 続 避 難 困 難 者 の 救 出 延 焼 が 始 まる 飲 食 店 街 被 災 店 舗 からの 客 や 店 員 の 救 出 の 継 続 店 内 の 整 理 店 員 の 避 難 開 始 延 焼 が 始 まる 大 型 ショッピング 店 店 内 の 整 理 店 員 の 避 難 開 始 街 路 道 路 閉 塞 による 交 通 渋 滞 の 継 続 住 宅 地 飲 食 店 街 ショッピング 店 からの 避 難 行 動 による 車 道 歩 道 の 混 雑 消 防 車 による 消 火 活 動 救 急 車 など 緊 急 車 両 の 通 行 による 混 雑 改 札 駅 の 案 内 に 人 が 殺 到 17 18
主 要 道 地 区 外 への 脱 出 用 車 両 による 交 通 渋 滞 地 区 外 からの 緊 急 車 両 の 流 入 による 交 通 渋 滞 1 次 避 難 場 所 から2 次 避 難 場 所 への 移 動 による 混 雑 駅 前 滞 留 者 の 避 難 場 所 への 移 動 による 殺 到 帰 宅 困 難 者 の 地 区 外 への 脱 出 地 区 内 への 流 入 による 混 雑 鉄 道 近 くで 緊 急 停 車 した 電 車 の 到 着 乗 客 の 降 車 地 下 鉄 の 折 り 返 し 運 転 による 駅 での 滞 留 者 の 増 加 駅 駅 滞 留 者 の 急 速 な 増 加 の 発 災 後 1 時 間 ~24 時 間 程 度 の 状 況 の 予 想 住 宅 被 災 家 屋 からの 住 民 の 救 出 の 継 続 延 焼 の 拡 大 飲 食 店 街 延 焼 の 拡 大 大 型 ショッピング 店 閉 店 店 内 の 整 理 街 路 閉 塞 の 除 去 開 始 消 防 車 による 消 火 活 動 の 継 続 鉄 道 地 下 鉄 の 折 り 返 し 運 転 に よる 駅 での 滞 留 者 の 継 続 駅 駅 滞 留 者 の 急 速 な 増 加 トイレの 容 量 オーバー 救 急 車 など 緊 急 車 両 の 通 行 による 混 雑 継 続 ガス 水 道 の 被 災 箇 所 の 緊 急 調 査 開 始 トイレが 使 用 できないための 排 泄 主 要 道 地 区 内 外 への 移 動 車 両 よる 交 通 渋 滞 帰 宅 困 難 者 の 地 区 外 への 脱 出 地 区 内 への 流 入 による 混 雑 自 動 販 売 機 コンビニでの 食 糧 飲 料 水 の 欠 乏 トイレが 使 用 できないための 排 泄 19 20 1 日 ~3 日 程 度 住 宅 地 延 焼 の 継 続 住 宅 の 被 災 度 判 定 開 始 被 災 家 屋 の 片 づけ 開 始 電 気 だけは 復 旧 (ガス 水 道 下 水 は 依 然 使 用 不 可 ) 飲 食 店 街 主 要 道 延 焼 の 継 続 地 区 内 外 への 移 動 車 両 よる 被 災 店 舗 の 片 づけ 開 始 交 通 渋 滞 大 型 ショッピング 店 鉄 道 販 売 一 部 開 始 運 転 再 開 街 路 病 院 閉 塞 の 除 去 継 続 負 傷 者 の 治 療 消 防 車 による 消 火 活 動 の 継 続 2 次 避 難 場 所 給 水 車 の 稼 働 避 難 住 民 への 支 援 仮 設 トイレの 設 置 ガス 水 道 の 被 災 箇 所 の 緊 急 調 査 継 続 21 3 日 ~1か 月 程 度 住 宅 地 住 宅 の 被 災 度 判 定 継 続 被 災 家 屋 の 片 づけ 応 急 対 策 ( 屋 根 の 修 理 など) 電 気 水 道 復 旧 (ガス 下 水 は 依 然 使 用 不 可 ) 飲 食 店 街 被 災 店 舗 の 片 づけ 応 急 対 策 ( 屋 根 の 修 理 など) 営 業 再 開 街 路 道 路 の 補 修 ライフラインの 応 急 復 旧 仮 設 トイレの 継 続 下 水 道 の 被 災 箇 所 の 調 査 継 続 主 要 道 多 少 の 交 通 渋 滞 鉄 道 通 常 運 転 病 院 負 傷 者 の 治 療 2 次 避 難 場 所 避 難 住 民 への 支 援 仮 設 住 宅 の 建 設 開 始 22 2.2 地 震 発 生 後 の 緊 急 対 応 時 における 少 子 化 の 課 題 1) 被 災 家 屋 からの 救 出 消 火 活 動 < 一 般 市 民 > 近 隣 の 住 民 の 助 け 合 い < 行 政 > 消 防 自 衛 隊 などによる 作 業 < 一 般 市 民 > 救 出 消 火 が 出 来 る 若 者 の 不 足 < 行 政 > 上 空 からの 消 火 方 法 の 運 用 <その 他 の 業 務 > 救 出 ロボットの 開 発 2) 地 区 地 域 全 体 の 被 災 状 況 の 緊 急 把 握 に 関 して < 一 般 市 民 >テレビ ラジオ < 行 政 > 関 係 機 関 からの 連 絡 職 員 住 民 からの 連 絡 地 震 計 での 計 測 ガスの 自 由 化 < 一 般 市 民 > 高 齢 者 が 情 報 弱 者 になる < 行 政 > 情 報 監 視 カメラの 設 置 スマホの 活 用 3) 閉 塞 した 道 路 の 啓 開 通 行 困 難 な 道 路 の 応 急 措 置 に 関 して < 一 般 市 民 > 液 状 化 による 噴 砂 には 手 作 業 で 対 応 < 行 政 > 災 害 協 定 を 結 んでいる 地 元 業 者 への 依 頼 < 土 木 建 築 > 重 機 による 啓 開 応 急 措 置 < 一 般 市 民 > 手 作 業 が 出 来 る 若 者 の 不 足 < 行 政 > 予 め 災 害 協 定 を 結 んでおける 地 元 業 者 の 不 足 < 土 木 建 築 > 緊 急 対 応 が 出 来 る 地 元 業 者 の 不 足 < 行 政 > 周 辺 地 域 の 行 政 との 援 助 体 制 の 確 立 訓 練 < 土 木 建 築 > 事 務 職 員 の 資 格 取 得 訓 練 も 含 めたBCPの 策 定
東 日 本 大 震 災 の 噴 砂 の 片 づけ 状 況 クライストチャーチでの 学 生 のボラン ティア 4) 避 難 行 動 に 関 して < 一 般 市 民 > 住 民 は 指 定 避 難 場 所 に 避 難 飲 食 店 の 客 は 駅 に 向 かって 避 難 駅 前 滞 留 者 帰 宅 困 難 者 は 自 主 判 断 か 警 察 の 誘 導 < 行 政 > 警 察 は 住 民 の 避 難 を 誘 導 < 行 政 > 誘 導 する 職 員 の 不 足 < 行 政 > 誘 導 用 のサイネージなど 事 前 の 準 備 スマホの 活 用 本 当 に 役 立 つ 避 難 場 所 の 設 置 東 日 本 大 震 災 時 の 路 面 の 突 き 上 げ, 迫 上 がり 阪 神 淡 路 大 震 災 時 の 街 路 の 閉 塞 浦 安 ( 小 川 氏 による) 5) 河 川 堤 防 や 護 岸 の 緊 急 対 応 に 関 して < 行 政 > 点 検 して 危 険 箇 所 は 緊 急 対 応 < 土 木 建 築 > 土 嚢 積 みなどの 作 業 < 行 政 > 点 検 要 因 の 不 足 < 土 木 建 築 > 作 業 員 の 不 足??? 6)コンビナートや 工 場 の 緊 急 対 応 に 関 して < 土 木 建 築 > 緊 急 作 業 <その 他 > 緊 急 点 検 < 土 木 建 築 > 作 業 員 の 不 足 <その 他 > 点 検 員 の 不 足 <その 他 > 被 害 緊 急 把 握 装 置 の 設 置 2.3 応 急 復 旧 段 階 における 課 題 1)ライフラインの 応 急 復 旧 に 関 して < 行 政 > 自 社 + 他 社 からの 応 援 で 被 災 箇 所 調 査 応 急 復 旧 < 行 政 > 調 査 応 急 復 旧 要 員 の 不 足 < 行 政 >BCPの 策 定 訓 練 東 日 本 大 震 災 で 被 災 した 下 水 の 応 急 処 置 東 日 本 大 震 災 で 被 災 した 下 水 の 被 害 箇 所 の 調 査 2) 戸 建 て 住 宅 の 復 旧 に 関 して < 一 般 市 民 > 軽 微 な 被 災 は 住 民 で 修 復 中 規 模 の 被 害 は 業 者 を 探 して 応 急 復 旧 ( 自 治 体 は 個 々の 業 者 は 紹 介 しない) < 土 木 建 築 > 近 隣 の 業 者 が 集 まってきて 復 旧 < 一 般 市 民 > 軽 微 な 被 害 も 修 復 できない < 土 木 建 築 > 人 手 が 不 足 東 日 本 大 震 災 で 被 災 した 家 屋 応 急 処 置 東 日 本 大 震 災 で 被 災 した 家 屋 の 沈 下 修 正 3) 大 型 構 造 物 の 応 急 復 旧 に 関 して < 行 政 > 一 部 の 施 設 管 理 者 と 業 者 は 災 害 協 定 を 予 め 締 結 し それに 基 づい て 工 事 < 土 木 建 築 > 災 害 協 定 を 結 んでいる 場 合 はそれに 従 って 対 応 するが そ の 他 は 業 者 の 判 断 で 全 国 から 駆 け 付 けている < 行 政 > 災 害 協 定 を 結 べる 業 者 の 減 少 < 土 木 建 築 > 技 術 者 不 足 過 去 の 災 害 で 経 験 した 技 術 者 からの 伝 承 不 足 により 応 急 復 旧 が 遅 延 < 行 政 >??? < 土 木 建 築 > 過 去 の 災 害 で 経 験 した 技 術 者 からの 技 術 伝 承 教 育
2.4 本 復 旧 段 階 などにおける 課 題 1) 戸 建 て 住 宅 の 復 旧 に 関 して < 一 般 市 民 > 業 者 を 探 して 復 旧 ( 自 治 体 は 個 々の 業 者 は 紹 介 しない) < 土 木 建 築 > 全 国 から 復 旧 の 経 験 がある 業 者 が 集 まってきて 復 旧 < 一 般 市 民 > 子 供 との 同 居 はないと 本 復 旧 はせずにそのまま 住 み 続 ける < 土 木 建 築 > 全 国 から 集 まってこなく 人 手 が 不 足 経 験 も 不 足 東 日 本 大 震 災 で 被 災 し < 土 木 建 築 関 連 業 務 >??? た 住 宅 の 建 て 替 え 2) 土 木 構 造 物 の 復 旧 に 関 して < 行 政 > 予 算 をつけて 復 旧 < 土 木 建 築 > 全 国 から 経 験 がある 業 者 が 集 まって 復 旧 < 行 政 > 税 金 が 少 なく 予 算 不 足 で 復 旧 できなくなる 構 造 物 も 出 てくる < 土 木 建 築 > 技 術 者 が 不 足 経 験 者 も 不 足 < 行 政 >??? 東 日 本 大 震 災 で 被 災 し た 河 川 堤 防 の 本 復 旧 浦 安 市 における 復 旧 のスケジュール 3. 中 山 間 地 における 被 災 および 対 応 に 関 して 3.1 具 体 的 に 想 定 する 事 例 2004 年 新 潟 県 中 越 沖 地 震 での 山 古 志 村 や 長 岡 での 被 害 < 特 徴 > 斜 面 崩 壊 多 数 発 生 走 行 中 の 自 動 車 も 巻 き 込 まれた トンネルも 崩 壊 して 長 期 間 通 行 不 可 になった 道 路 が 寸 断 していくつかの 地 区 が 孤 立 崩 壊 した 土 砂 で 河 道 閉 塞 発 生 洪 水 の 危 険 性 発 生 幹 線 道 路 高 速 道 路 鉄 道 新 幹 線 も 止 まって 緊 急 対 応 や 応 急 復 旧 できなくなった ( 広 報 うらやすより) 凡 例 国 土 地 理 院 によって 地 震 発 生 6 日 後 にまとめられた 被 災 位 置 の 速 報 斜 面 崩 壊 地 (10/24-26 調 査 道 路 鉄 道 の 崩 壊 亀 裂 陥 没 等 (10/24-26 調 査 ) 河 道 閉 塞 ( 天 然 ダムの 形 成 ) に 伴 う 湛 水 域 (10 月 28 日 現 在 河 道 閉 塞 ( 天 然 ダムの 形 成 ) に 伴 う 湛 水 域 (11 月 8 日 現 在 ) 7 6 1 2 14 3 4 5 8 9 3.2 地 震 発 生 後 の 緊 急 対 応 時 における 少 子 化 の 課 題 1) 孤 立 した 地 区 からの 救 出 に 関 して < 行 政 >ヘリコプターによる 救 出 救 急 車 による 救 出 < 土 木 建 築 > 道 路 の 啓 開 による 救 出 の 手 助 け < 土 木 建 築 > 業 者 人 手 の 不 足 < 一 般 市 民 > 平 野 への 引 っ 越 し? < 土 木 建 築 >? 楢 木 18 20 17 12 19 10 15 13 11 16 ( 国 土 地 理 院 による) ( 朝 日 新 聞 社 のヘリコプ ターに 同 乗 して 撮 影 )
2) 斜 面 崩 壊 で 通 行 できなくなった 地 方 道 路 に 関 して < 行 政 > 土 木 専 門 の 職 員 が 道 路 啓 開 の 指 示 < 土 木 建 築 > 道 路 啓 開 作 業 < 行 政 > 土 木 専 門 職 員 が 不 足 し 適 切 な 指 示 が 困 難 < 土 木 建 築 > 業 者 人 手 不 足 < 行 政 > 土 木 専 門 職 員 の 確 保 < 土 木 建 築 > 事 務 職 員 や 一 般 市 民 の 訓 練 災 害 協 定 を 元 に 補 助 を 受 けて 重 機 の 確 保 3) 崩 壊 土 砂 に 埋 まった 車 両 からの 救 出 に 関 して < 行 政 > 県 や 国 の 土 木 専 門 員 の 派 遣 < 土 木 建 築 > 対 応 できる 業 者 を 派 遣 <その 他 > 捜 索 のための 機 器 犬 の 持 ち 込 み < 行 政 > 県 や 国 の 土 木 専 門 員 の 不 足 < 土 木 建 築 > 業 者 人 手 の 不 足 < 行 政 > 専 門 員 の 確 保 育 成 < 土 木 建 築 > 全 国 規 模 の 支 援 妙 見 <その 他 > 捜 索 機 器 の 開 発 ( 朝 日 新 聞 社 のヘリコプ ターに 同 乗 して 撮 影 ) 4) 停 車 した 新 幹 線 や 高 速 道 路 からの 乗 客 の 救 出 に 関 して < 行 政 >JRやNexcoなどの 職 員 が 対 応 < 行 政 > 合 理 化 により 駅 や 管 理 事 務 所 職 員 の 人 員 を 削 減 していると 対 応 困 難 < 行 政 >??? 上 越 新 幹 線 3.3 応 急 復 旧 段 階 における 課 題 1) 崩 壊 したトンネル 主 要 道 路 鉄 道 に 関 して < 行 政 > 全 国 から 専 門 職 員 の 派 遣 < 土 木 建 築 > 地 方 レベルで 業 者 が 集 結 < 行 政 > 専 門 職 員 の 不 足 < 土 木 建 築 > 業 者 の 不 足 < 行 政 > 専 門 職 員 の 確 保 < 土 木 建 築 関 連 業 務 > 全 国 レベルでの 支 援 関 越 自 動 車 道 関 越 自 動 車 道 2) 河 道 閉 塞 の 応 急 に 関 して < 行 政 > 県 国 レベルで 緊 急 対 応 の 判 断 < 土 木 建 築 > 排 水 パイプの 敷 設 河 道 の 緊 急 掘 削 < 行 政 > 緊 急 対 応 ができる 専 門 職 員 の 不 足 < 土 木 建 築 > 業 者 人 手 の 不 足 < 行 政 > 発 破 による 緊 急 対 応 などの 考 案 無 人 化 施 工 機 械 の 開 発 2004 年 新 潟 県 中 越 地 震 において 山 古 志 村 で 発 生 した 河 道 閉 塞 寺 野 東 竹 沢 1847 年 善 光 寺 地 震 では 1 約 44,000 箇 所 で 斜 面 崩 壊 2 犀 川 右 岸 の 岩 倉 山 の 崩 壊 で 犀 川 の 河 道 閉 塞 3 数 村 が 堰 き 止 め 湖 の 湖 底 に 沈 み 数 十 ヶ 所 村 が 浸 水 420 日 後 に 決 壊 し 下 流 の31ヶ 村 で 浸 水 斜 面 崩 壊 ヶ 所 数 10000 5000 1000 500 100 50 10 5 震 央 は 内 陸 震 央 は 海 洋 善 光 寺 地 震 2008 年 中 国 四 川 大 震 災 における 対 応 ( 朝 日 新 聞 社 のヘリコプターに 同 乗 して 撮 影 ) 1 5 6 7 8 マグニチュード ( 芥 川 による) ( 朝 日 新 聞 による) 42
3)ライフラインの 応 急 復 旧 に 関 して < 行 政 > 上 下 水 道 は 自 治 体 ガスは 地 方 レベルで 救 援 して 復 旧 < 行 政 > 土 木 の 専 門 職 員 の 不 足 < 行 政 > 広 い 地 区 からの 救 援 体 制 の 確 保 4) 戸 建 て 住 宅 の 復 旧 に 関 して < 一 般 市 民 > 軽 微 な 被 災 は 住 民 で 修 復 中 規 模 の 被 害 は 業 者 を 探 して 応 急 復 旧 ( 自 治 体 は 個 々の 業 者 は 紹 介 しない) < 土 木 建 築 > 近 隣 の 業 者 が 集 まってきて 復 旧 < 一 般 市 民 > 軽 微 な 被 害 も 修 復 できない < 土 木 建 築 > 人 手 が 不 足 3.4 本 復 旧 段 階 などにおける 課 題 1) 斜 面 崩 壊 に 対 する 復 旧 に 関 して < 行 政 > 予 算 を 講 じて 順 次 復 旧 < 土 木 建 築 > 全 国 から 業 者 が 集 まって 作 業 < 行 政 > 税 収 入 減 による 予 算 削 減 で 復 旧 できない 箇 所 も 出 てくる < 土 木 建 築 > 人 手 不 足 < 行 政 > 予 算 の 確 保 危 険 斜 面 付 近 へ の 土 地 利 用 の 見 直 し 山 古 志 村 2) 大 型 構 造 物 ライフラインに 関 して < 行 政 > 予 算 をつけて 復 旧 < 土 木 建 築 > 全 国 から 業 者 が 集 まって 作 業 < 行 政 > 復 旧 費 用 が 不 足 して 取 り 壊 してしまう 施 設 も 生 じてくる < 土 木 建 築 > 人 手 不 足 < 行 政 >??? 関 越 自 動 車 道 山 古 志 村 東 竹 沢 3) 戸 建 て 住 宅 の 復 旧 に 関 して < 一 般 市 民 > 業 者 を 探 して 復 旧 ( 自 治 体 は 個 々の 業 者 は 紹 介 しない) < 土 木 建 築 > 全 国 から 復 旧 の 経 験 がある 業 者 が 集 まってきて 復 旧 < 一 般 市 民 > 低 地 に 引 っ 越 しして 山 間 地 は 過 疎 化 する < 土 木 建 築 > 全 国 から 集 まってこなく 人 手 が 不 足 経 験 も 不 足 < 行 政 > 災 害 が 発 生 して 過 疎 化 するこ とを 見 越 して 国 土 計 画 都 市 計 画 を 策 定 する 2014 年 長 野 県 神 城 断 層 地 震 に よる 白 馬 村 堀 之 内 の 被 害 4. 海 岸 における 被 災 および 対 応 に 関 して 4.1 具 体 的 に 想 定 する 事 例 2011 年 東 日 本 大 震 災 における 被 害 の 特 徴 < 特 徴 > 広 い 範 囲 で 大 津 波 が 発 生 し 甚 大 な 被 害 を 受 けた 津 波 来 襲 までに 避 難 できる 時 間 はあったが 大 津 波 が 予 想 されず また 避 難 方 法 が 周 知 されていなく 多 大 な 犠 牲 者 が 発 生 した 多 くの 土 木 建 築 構 造 物 ライフラインが 甚 大 な 被 害 を 受 けた 超 重 要 施 設 の 原 子 力 発 電 所 も 被 害 を 受 けた 津 波 火 災 も 多 く 発 生 した 津 波 で 破 壊 した 構 造 物 の 集 積 の 手 間 が 多 くかかった 長 期 避 難 場 所 仮 設 住 宅 を 多 く 必 要 とした 本 復 旧 にあたって 高 台 移 転 の 建 設 を 必 要 としている 1714 年 大 町 組 地 震 の 際 に 堀 之 内 で48 戸 潰 れ
女 川 田 老 気 仙 沼 陸 前 高 田 4.2 地 震 発 生 後 の 緊 急 対 応 時 の 課 題 1) 緊 急 避 難 に 関 して < 一 般 市 民 > 予 報 が 出 ると 避 難 行 動 計 画 に 従 って 避 難 災 害 弱 者 に 対 する 補 助 < 行 政 > 避 難 警 報 勧 告 の 発 令 避 難 行 動 の 支 援 < 一 般 市 民 > 災 害 弱 者 に 対 して 補 助 できなくなる < 行 政 > 避 難 行 動 の 支 援 要 員 が 不 足 < 土 木 建 築 > 行 政 と 協 定 を 結 び 避 難 の 支 援 を 手 伝 う 2) 水 門 や 重 要 構 造 物 の 対 応 に 関 して < 行 政 > 自 動 化 されていない 構 造 物 は 手 動 で 操 作 < 行 政 > 手 動 で 操 作 する 人 手 の 不 足 < 行 政 > 自 動 化 の 推 進 と 訓 練 の 実 施 水 門 閉 鎖 の 場 合 の 最 大 津 波 予 想 高 水 門 開 放 の 場 合 の 最 大 津 波 予 想 高 4.3 応 急 復 旧 段 階 における 課 題 1) 火 災 の 延 焼 防 止 に 関 して < 行 政 > 警 報 解 除 の 後 で 消 火 活 動 開 始 ただし 道 路 は 瓦 礫 で 通 行 困 難 < 行 政 > 人 手 不 足 < 土 木 建 築 > 道 路 啓 開 作 業 の 援 助 石 巻 ( 東 京 都 による) 2) 道 路 港 湾 鉄 道 の 応 急 復 旧 に 関 して < 行 政 > 地 方 の 応 援 を 借 りて 応 急 復 旧 < 土 木 建 築 > 地 区 の 業 者 が 集 結 して 作 業 < 行 政 > 土 木 建 築 関 係 の 職 員 の 不 足 < 土 木 建 築 > 業 者 の 不 足 < 行 政 >??? 石 巻 4.4 本 復 旧 段 階 などにおける 課 題 1) 大 型 構 造 物 ライフラインに 関 して < 行 政 > 全 国 から 応 援 を 得 て 復 旧 < 土 木 建 築 > 全 国 から 業 者 が 集 まって 復 旧 < 土 木 建 築 > 全 国 レベルでの 業 者 の 不 足
2) 住 宅 地 の 高 台 移 転 など 集 団 防 災 事 業 に 関 して < 一 般 市 民 > 行 政 に 依 頼 < 行 政 > 予 算 を 講 じて 計 画 策 定 < 土 木 建 築 関 連 業 務 > 全 国 から 業 者 が 集 結 <その 他 の 業 務 > < 一 般 市 民 > 津 波 危 険 地 区 外 への 移 転 過 疎 化 < 行 政 > 税 収 不 足 による 計 画 縮 減 < 土 木 建 築 関 連 業 務 > 全 国 レベルでの 人 手 不 足 <その 他 の 業 務 > < 行 政 > 津 波 被 害 を 想 定 した 都 市 計 画 の 策 定 まとめにかえて 日 本 は 地 震 災 害 土 砂 災 害 火 山 災 害 など 自 然 災 害 に 多 く 見 舞 われ 易 い 今 後 も 自 然 災 害 が 進 化 増 加 していく 危 険 性 がある 地 震 災 害 発 生 時 には 多 くの 人 がかかわりあって 緊 急 対 応 復 旧 にあたる 必 要 がある 少 子 化 により 緊 急 対 応 復 旧 が 相 当 困 難 になることが 予 想 される 機 械 化 施 工 などの 開 発 が 必 要 であるが それでも 対 応 でき ない 危 険 性 があると 考 えられる 災 害 の 防 止 だけでなく 災 害 は 発 生 するものと 考 えた 国 土 計 画 都 市 計 画 も 大 切 であろう 57