平 成 26 年 度 国 民 年 金 基 金 連 合 会 資 産 運 用 結 果 1. 平 成 26 年 度 運 用 実 績 (1) 連 合 会 全 体 の 運 用 利 回 り( 修 正 総 合 利 回 り) 給 付 確 保 事 業 共 同 運 用 事 業 中 途 脱 退 事 業 16.52% 16.22% 16.21% ( 注 1) 連 合 会 全 体 16.37% 37,205 億 円 複 合 ベンチマーク 年 度 通 期 ( 参 考 ) 積 立 金 額 ( 注 2) 16.13% - 18,097 億 円 12,428 億 円 6,351 億 円 ( 注 1) 連 合 会 全 体 は 基 金 の 財 政 安 定 を 図 るためのその 他 の 事 業 口 ( 積 立 金 額 328 億 円 )を 含 む ( 注 2) 積 立 金 額 は 平 成 27 年 3 月 末 現 在 の 時 価 ベース 事 業 の 区 分 給 付 確 保 事 業 : 基 金 の 拠 出 金 (1 口 目 掛 金 )を 原 資 として 基 金 の 積 立 金 の 額 を 付 加 する 事 業 共 同 運 用 事 業 : 基 金 の 拠 出 金 (2 口 目 以 降 掛 金 )を 原 資 として 基 金 の 積 立 金 の 額 を 付 加 する 事 業 中 途 脱 退 事 業 : 中 途 脱 退 者 に 対 し て 将 来 の 年 金 の 支 払 いを 確 保 する 事 業 (2) 各 事 業 の 資 産 別 運 用 利 回 り( 時 間 加 重 収 益 率 ) 資 産 種 別 グローバル 債 券 グローバル 株 式 国 内 債 券 ( 円 ヘッジ) 国 内 株 式 世 界 株 式 給 付 確 保 事 業 8.04% 3.09% 9.58% 11.87% 26.46% 33.77% 22.86% 共 同 運 用 事 業 8.01% 3.09% 9.58% 11.88% 26.44% 33.80% 22.86% 中 途 脱 退 事 業 8.00% 3.09% 9.56% 11.88% 26.51% 33.52% 22.85% 資 産 別 ベンチマーク 7.50% 2.97% 9.46% 12.28% 25.91% 30.69% 23.41% 超 過 収 益 率 ( 給 付 確 保 ) 0.55% 0.12% 0.11% -0.41% 0.54% 3.08% -0.54% ( 注 1) グローバル 債 券 およびグローバル 株 式 の 超 過 収 益 率 は 実 際 の 資 産 配 分 が 基 本 ポートフォリオの 資 産 配 分 から 乖 離 している 効 果 等 が 生 じるため 各 資 産 の 加 重 平 均 とは 一 致 しない ( 注 2) 国 内 債 券 の 運 用 利 回 りは 拠 出 金 及 び 給 付 金 等 を 管 理 するためのキャッシュフロー 調 整 ファンドを 除 いたもの 2. 平 成 26 年 度 資 産 配 分 実 績 (1) 事 業 口 別 資 産 配 分 期 末 資 産 配 分 グローバル 債 券 グローバル 株 式 国 内 債 券 ( 円 ヘッジ) 国 内 株 式 世 界 株 式 平 成 27 年 3 月 末 現 在 短 期 資 金 給 付 確 保 事 業 46.0% 16.3% 18.0% 11.6% 53.5% 18.2% 35.2% 0.5% 共 同 運 用 事 業 46.8% 18.1% 17.5% 11.2% 52.7% 17.9% 34.8% 0.5% 中 途 脱 退 事 業 48.1% 20.0% 16.9% 11.2% 51.4% 18.3% 33.1% 0.5% 基 本 ホ ートフォリオ 52.0% (21.0%) (19.0%) (12.0%) 48.0% (16.0%) (32.0%) - 乖 離 ( 給 付 確 保 ) -6.0% -4.7% -1.0% -0.4% 5.5% 2.2% 3.2% 0.5% ( 注 ) 括 弧 内 の 数 値 は 実 践 ポートフォリオにおける 目 標 レンジの 中 央 値 1
(2) 資 産 構 成 割 合 の 推 移 ( 給 付 確 保 事 業 ) 1 資 産 配 分 実 績 の 基 本 ポートフォリオからの 乖 離 の 推 移 2 実 践 ポートフォリオと 資 産 配 分 実 績 の 推 移 100% 90% 80% 70% 60% 50% 40% 30% 20% 10% 0% 0.0 0.6 0.5 0.6 0.5 32.0 32.9 33.6 35.2 35.2 16.0 16.2 16.6 16.8 18.2 12.0 11.6 12.0 12.3 11.6 19.0 18.7 18.3 17.9 18.0 21.0 19.9 18.9 17.2 16.3 実 践 ホ ートフォリオ 第 1 四 半 期 末 第 2 四 半 期 末 第 3 四 半 期 末 第 4 四 半 期 末 短 期 資 金 世 界 株 式 国 内 株 式 ( 円 ヘッジ) 国 内 債 券 3. 運 用 受 託 機 関 国 内 債 券 ( 円 ヘッジ) 国 内 株 式 世 界 株 式 平 成 27 年 3 月 末 現 在 パ ッ シ ブ 運 用 三 菱 UFJ 信 託 銀 行 ( 含 む みずほ 信 託 銀 行 みずほ 信 託 銀 行 三 井 住 友 信 託 銀 行 三 井 住 友 信 託 銀 行 CF 調 整 ファンド) 三 井 住 友 信 託 銀 行 りそな 銀 行 (BM:MSCI 日 本 株 最 小 分 散 ) 三 菱 UFJ 信 託 銀 行 みずほ 信 託 銀 行 三 菱 UFJ 信 託 銀 行 (BM:NOMURA-BPI 国 債 ) (BM:MSCI 日 本 株 最 小 分 散 ) 三 井 住 友 信 託 銀 行 (BM:NOMURA-BPI 国 債 ) 明 治 安 田 アセットマネジメント (BM:NOMURA-BPI 国 債 ) 三 菱 UFJ 信 託 銀 行 (BM:Russell/Nomura Large Cap Value) ア ク テ ィ ブ 運 用 DIAMアセットマネジメント T&Dアセットマネジメント アライアンス バーンスタイン JPモルガン アセット マネジメント アライアンス バーンスタイン ニッセイアセットマネジメント 野 村 アセットマネジメント ピムコジャパンリミテッド 大 和 住 銀 投 信 投 資 顧 問 MFSインベストメント マネジメント 富 国 生 命 投 資 顧 問 明 治 安 田 アセットマネジメント ブラックロック ジャパン 野 村 アセットマネジメント ブラックロック ジャパン 三 井 住 友 アセットマネジメント 三 井 住 友 信 託 銀 行 ブラックロック ジャパン( 旧 バークレイズ) 三 菱 UFJ 信 託 銀 行 三 菱 UFJ 信 託 銀 行 ラッセル インベストメント アカディアン アセット マネジメント アバディーン アセット マネジメント インテック インベストメント マネジメント フォントベル アセット マネジメント ( 注 1) BMはベンチマークの 略 ( 注 2) CF 調 整 ファンドはキャッシュフロー 調 整 ファンドの 略 ( 注 3) は 再 委 託 している 委 託 先 2
< 参 考 > 給 付 確 保 事 業 の 運 用 実 績 ( 修 正 総 合 利 回 り) (1) 運 用 実 績 の 推 移 (%) 25 20 15 10 5 0-5 -10-15 -20-25 H12 年 度 H17 年 度 H22 年 度 H26 年 度 年 度 ( 平 成 ) 12 年 度 13 年 度 14 年 度 15 年 度 16 年 度 17 年 度 18 年 度 19 年 度 収 益 率 (%) -10.05-4.09-14.43 19.24 5.91 20.66 6.03-11.70 20 年 度 21 年 度 22 年 度 23 年 度 24 年 度 25 年 度 26 年 度 -20.22 18.93-1.86 2.57 18.27 16.34 16.52 収 益 率 の 累 積 (% 年 率 ) 5 年 ( 平 成 22~26 年 度 ) 10 年 ( 平 成 17~26 年 度 ) 15 年 ( 平 成 12~26 年 度 ) 10.05 5.63 3.24 ( 注 ) 平 成 12 年 度 から 基 本 ポートフォリオに 基 づく 運 用 を 開 始 (2) 運 用 実 績 と 複 合 ベンチマークの 収 益 率 の 乖 離 の 推 移 (%) 2 1 0-1 H12 年 度 H17 年 度 H22 年 度 H26 年 度 -2-3 -4-5 年 度 ( 平 成 ) 12 年 度 13 年 度 14 年 度 15 年 度 16 年 度 17 年 度 18 年 度 19 年 度 収 益 率 の 乖 離 (%) -4.03-1.17-0.22-1.43-0.29 1.03 0.08-0.24 20 年 度 21 年 度 22 年 度 23 年 度 24 年 度 25 年 度 26 年 度 1.40-1.17-0.26-0.41 0.56 0.71 0.39 収 益 率 の 乖 離 の 累 積 (% 年 率 ) 5 年 ( 平 成 22~26 年 度 ) 10 年 ( 平 成 17~26 年 度 ) 15 年 ( 平 成 12~26 年 度 ) 0.17 0.23-0.35 3
< 別 紙 > 市 場 動 向 全 般 的 状 況 国 内 債 券 要 約 : 日 銀 の 国 債 買 い 入 れや 海 外 金 利 の 低 下 を 受 けて 国 内 長 期 金 利 は 低 下 基 調 となった 国 内 長 期 金 利 は 4 月 8 日 の 日 銀 政 策 決 定 会 合 で 黒 田 総 裁 が 追 加 緩 和 に 否 定 的 な 見 方 を 示 したことにより 期 初 の0.6% 台 半 ばから0.6%に 低 下 した その 後 2ヵ 月 あまり0.6%を 挟 んだレンジ 相 場 が 続 いたが 6 月 後 半 になる と 海 外 金 利 の 低 下 や 日 銀 の 国 債 買 い 入 れを 受 けて 金 利 は 再 び 低 下 基 調 となり 8 月 後 半 には0.5%を 下 回 ること もあった 9 月 に 入 り 米 国 経 済 の 回 復 期 待 の 高 まり 等 から 金 利 は0.5% 台 後 半 に 上 昇 したが 日 銀 の 国 債 買 い 入 れが 需 給 を 引 き 締 め 10 月 中 旬 には 再 び0.5%を 下 回 る 水 準 に 低 下 した 10 月 末 には 日 銀 が 追 加 金 融 緩 和 を 発 表 金 利 は0.4% 台 半 ばに 低 下 した 11 月 中 旬 に 消 費 再 増 税 の 延 期 観 測 から 金 利 は 一 時 的 に0.5% 台 前 半 に 上 昇 したが 日 銀 の 大 規 模 な 国 債 買 い 入 れや 海 外 金 利 低 下 などから 1 月 下 旬 には 過 去 最 低 となる0.2% 近 辺 にまで 低 下 した その 後 ギリシャ 債 務 問 題 に 対 する 進 展 期 待 等 から 投 資 家 のリスク 回 避 の 動 きが 弱 まったことにより 金 利 は 上 昇 に 転 じ 2 月 中 旬 には0.4% 台 半 ばとなった その 後 金 利 は 方 向 感 のない 動 きとなり 0.4%で 期 末 を 迎 え た 平 成 26 年 度 のベンチマーク 収 益 率 はプラス2.97%となった 国 内 株 式 要 約 : 米 国 の 景 気 回 復 期 待 や 米 国 株 式 市 場 の 上 昇 円 安 の 進 行 等 から 上 昇 基 調 となった 国 内 株 式 市 場 は 年 度 初 日 経 平 均 で1 万 5 千 円 程 度 からのスタートであったが 4 月 上 旬 に 黒 田 日 銀 総 裁 が 追 加 緩 和 に 否 定 的 な 見 方 を 示 したこと 等 から 大 きく 下 落 し 4 月 14 日 には 今 年 度 安 値 となる13910 円 を 記 録 した その 後 米 国 の 景 気 回 復 期 待 や 米 国 株 式 市 場 の 上 昇 等 を 背 景 に 上 昇 基 調 となり 9 月 中 旬 には1 万 6 千 円 台 を 回 復 した その 後 ユーロ 圏 の 景 気 後 退 懸 念 等 による 米 国 株 式 市 場 の 下 落 等 を 背 景 に 10 月 中 旬 には 一 時 1 万 4 千 円 台 まで 下 落 したものの 10 月 末 の 日 銀 による 追 加 金 融 緩 和 の 決 定 や GPIFの 運 用 比 率 見 直 し 等 が 好 感 され 大 きく 反 発 し 1 万 7 千 円 台 を 回 復 した 年 明 け 以 降 も ECBの 量 的 金 融 緩 和 や ギリシャ 問 題 の 進 展 円 安 の 進 行 等 を 背 景 に 上 昇 を 続 け 3 月 23 日 には 今 年 度 高 値 となる19754 円 を 記 録 した 3 月 末 のTOPIXは 1543.11 日 経 平 均 は19206 円 99 銭 となった 平 成 26 年 度 のベンチマーク 収 益 率 はプラス30.69%となった 4
要 約 : 欧 州 をはじめ 世 界 的 な 金 利 低 下 傾 向 や 地 政 学 的 リスクの 高 まりなどから 米 国 長 期 金 利 は 低 下 基 調 と なった 米 国 10 年 債 金 利 は 4 月 には 米 金 融 緩 和 縮 小 ペースの 後 退 観 測 があり 6 月 にはECBの 政 策 金 利 の 引 き 下 げ や イラク ウクライナ 情 勢 の 緊 迫 化 等 により 金 利 は 低 位 での 推 移 が 続 いた 8 月 には ECBによる 追 加 金 融 緩 和 観 測 の 高 まりや イラクの 過 激 派 への 空 爆 の 承 認 等 を 背 景 に 金 利 は 低 下 し 9 月 には 良 好 な 経 済 指 標 から 金 利 上 昇 観 測 が 高 まり 一 時 2.6% 台 に 上 昇 する 局 面 があったものの シリア 情 勢 を 嫌 気 して 金 利 は 低 下 傾 向 が 続 いた 10 月 に 入 ると ユーロ 圏 を 中 心 とする 景 気 の 先 行 き 不 透 明 感 や エボラ 出 血 熱 の 感 染 拡 大 懸 念 等 から 金 利 は 更 に 低 下 した その 後 良 好 な 米 国 経 済 指 標 の 発 表 等 により 金 利 が 上 昇 する 局 面 があったが 欧 州 の 追 加 金 融 緩 和 期 待 や 原 油 安 に 伴 うインフレ 抑 制 期 待 や 株 式 市 場 のリスクオフ 等 から 金 利 は 低 位 で 推 移 した 1 月 以 降 スイス 中 銀 による 金 融 政 策 変 更 や 欧 州 をはじめ 世 界 各 国 での 利 下 げによる 金 利 低 下 の 波 により 米 国 10 年 債 金 利 も 低 下 基 調 となった 原 油 安 によるリスク 回 避 や 欧 州 のマイナス 金 利 を 嫌 気 した 米 国 債 への 資 金 流 入 2015 年 中 旬 以 降 の 米 国 の 利 上 げペースが 緩 やかであることが 既 に 市 場 に 織 り 込 まれる 等 米 国 債 が 選 好 される 地 合 いが 続 いた 金 利 は 低 位 で 推 移 し 米 国 10 年 債 金 利 は1.94%で 終 えた 平 成 26 年 度 のベンチマーク 収 益 率 はプラス12.28%となった(この 内 円 安 による 為 替 効 果 は 約 2.8%) 為 替 ヘッジ 付 外 債 のベンチマーク 収 益 率 はプラス9.46%となった 世 界 株 式 要 約 : 良 好 な 米 国 の 経 済 指 標 やECBの 追 加 金 融 緩 和 期 待 などを 支 えに 欧 米 の 主 要 株 式 指 数 は 上 昇 基 調 と なった 寒 波 による 影 響 で 警 戒 感 の 高 まっていた 米 企 業 決 算 が 市 場 予 想 を 上 回 る 結 果 となったことから 株 価 は 上 昇 して 始 まった その 後 中 国 の 景 気 下 振 れ 懸 念 緊 迫 化 するウクライナやイラク 情 勢 による 地 政 学 リスクの 高 まりに より 軟 調 に 推 移 した 場 面 もあったものの 雇 用 統 計 をはじめとした 良 好 な 米 国 のマクロ 指 標 を 支 えに 株 価 は 再 び 上 昇 し 6 月 末 を 迎 えた 夏 場 にかけても 米 国 雇 用 統 計 の 改 善 は 続 き 他 のマクロ 指 標 も 堅 調 な 結 果 であったことから 相 場 は 上 昇 基 調 を 続 けた 一 旦 ウクライナでのマレーシア 航 空 機 撃 墜 やオバマ 米 大 統 領 によるイスラム 国 に 対 する 空 爆 の 承 認 と いった 地 政 学 リスクの 再 燃 により 株 価 は 下 落 したものの FOMC 会 合 で 低 金 利 政 策 を 維 持 する 意 向 が 示 されたこ とを 受 け 株 価 は 堅 調 に 推 移 した 秋 口 に 入 ると ユーロ 圏 を 中 心 とするグローバル 景 気 の 先 行 き 不 透 明 感 やエボラ 出 血 熱 の 感 染 拡 大 への 懸 念 等 を 背 景 に 株 価 は 軟 調 に 推 移 する 場 面 もあったものの 良 好 な 米 国 の 経 済 指 標 を 下 支 えに 中 国 人 民 銀 行 の 利 下 げや 欧 州 中 央 銀 行 の 追 加 金 融 緩 和 期 待 なども 追 い 風 となり 相 場 は 上 昇 基 調 を 続 けた 年 明 け 以 降 ギリシャ 問 題 の 再 燃 や 原 油 価 格 の 下 落 等 を 受 け 株 価 が 弱 含 む 局 面 もあったものの ECBの 量 的 金 融 緩 和 や FRB 議 長 が 議 会 証 言 において 早 期 利 上 げに 対 して 慎 重 姿 勢 を 示 唆 したこと 等 が 好 感 され 上 昇 基 調 を 維 持 し 3 月 には 欧 米 の 主 要 株 価 指 数 で 史 上 最 高 値 を 更 新 した 平 成 26 年 度 のベンチマーク 収 益 率 はプラス23.41%となった (この 内 円 安 による 為 替 効 果 は 約 9.1%) 為 替 市 場 要 約 :ドル/ 円 は 米 国 の 利 上 げ 観 測 などから 円 安 基 調 ユーロ/ 円 はECBの 追 加 金 融 緩 和 期 待 などから 円 高 基 調 となった (ドル/ 円 )4 月 の 日 銀 政 策 決 定 会 合 は 現 状 維 持 となり 黒 田 総 裁 が 追 加 金 融 緩 和 に 否 定 的 な 見 方 を 示 したことか ら 円 買 いが 優 勢 となった 6 月 には 米 1-3 月 期 のGDP 改 定 値 が 大 幅 なマイナスとなったことから 若 干 円 高 が 進 んだ その 後 102 円 台 を 中 心 とする 狭 いレンジでの 動 きが 続 いたが 8 月 にFOMC 議 事 録 要 旨 が 公 表 されると 米 国 の 早 期 利 上 げ 観 測 が 高 まり 円 安 ドル 高 基 調 となった 10 月 末 には GPIFの 資 産 構 成 割 合 見 直 しや 日 銀 の 追 加 金 融 緩 和 決 定 から 急 速 に 円 売 りドル 買 いが 進 み 更 に 日 本 の 消 費 再 増 税 の 延 期 及 び 解 散 に 伴 い 円 安 が 加 速 し120 円 を 超 える 水 準 となった 12 月 には 原 油 安 に 伴 うルーブル 急 落 が 欧 米 株 安 等 に 波 及 したことから 一 時 リスク 回 避 により 円 が 買 われ117 円 台 の 水 準 となったものの その 後 米 利 上 げ 前 倒 し 観 測 から 再 び 円 が 売 ら れ119 円 台 となった 1 月 以 降 好 調 な 米 雇 用 統 計 や 米 国 の 利 上 げ 期 待 等 によりドル 円 は 一 時 122 円 台 まで 上 昇 日 本 株 上 昇 も 支 援 材 料 となった しかし120 円 超 えの 水 準 ではFRB 議 長 の 利 上 げに 慎 重 な 発 言 や 日 本 政 府 によ る 円 安 牽 制 発 言 また 日 銀 の 決 定 会 合 でも 追 加 緩 和 に 踏 み 切 る 公 算 は 少 ないと 受 け 止 められた 事 から 上 値 は 重 く 120 円 を 挟 んだ 動 きとなった (ユーロ/ 円 )5 月 には ドラギECB 総 裁 が6 月 の 政 策 決 定 会 合 での 追 加 金 融 緩 和 を 示 唆 したことから 円 高 ユーロ 安 となった 6 月 の 決 定 会 合 で 政 策 金 利 の 引 き 下 げ 及 び 銀 行 からの 預 入 へのマイナス 金 利 適 用 が 決 まったもの の 市 場 は 既 に 織 り 込 み 済 みであったため 為 替 への 影 響 は 限 定 的 であった 9 月 には ECBの 追 加 利 下 げと ABS 等 の 購 入 計 画 の 発 表 により 再 びユーロ 安 が 進 んだものの 割 安 感 からユーロが 買 い 戻 され 一 時 140 円 台 をつける 局 面 があった 10 月 末 には GPIFの 資 産 構 成 割 合 見 直 しや 日 銀 の 追 加 金 融 緩 和 決 定 から 急 速 に 円 売 りが 進 み 148 円 を 超 える 水 準 となった しかし 12 月 中 旬 以 降 には 原 油 安 やギリシャ 不 安 の 再 燃 からリスク 回 避 傾 向 が 強 まり 円 が 買 われ145 円 台 となった 年 明 け 以 降 も 欧 米 での 金 融 政 策 スタンスの 違 い 原 油 安 ギリシャの 債 務 問 題 を 巡 る 懸 念 10 月 末 の 日 銀 の 追 加 緩 和 による 円 売 りが 一 服 したこと 等 から 円 高 ユーロ 安 が 続 いた 3 月 にECBによる 国 債 買 い 入 れを 含 めた 量 的 緩 和 が 開 始 されると 更 にユーロ 安 が 加 速 し 一 時 127 円 台 まで 下 落 し た 5
用 語 解 説 修 正 総 合 利 回 り 修 正 総 合 利 回 りは 簿 価 ベースである 分 母 の 元 本 平 均 残 高 に 未 収 収 益 評 価 損 益 を 加 え 総 合 利 回 りよりさらに 時 価 ベースに 近 づけよう としたものである 修 正 総 合 利 回 り=( 当 期 実 現 損 益 + 当 期 未 収 収 益 増 減 額 + 当 期 評 価 損 益 増 減 額 ) ( 元 本 平 均 残 高 + 前 期 末 未 収 収 益 + 前 期 末 評 価 損 益 ) 100(%) ( 参 考 ) 総 合 利 回 り 総 合 利 回 り=( 当 期 実 現 損 益 + 当 期 未 収 収 益 増 減 額 + 当 期 評 価 損 益 増 減 額 ) 元 本 平 均 残 高 100(%) 時 間 加 重 収 益 率 運 用 受 託 機 関 の 意 思 によってコントロールできない 運 用 期 間 中 に 発 生 したキャッシュフローの 影 響 を 排 除 した 時 価 ベースの 収 益 率 でファ ンド マネジャーの 運 用 能 力 を 評 価 するのに 適 している 最 も 厳 密 に 計 算 する 場 合 キャッシュフローが 発 生 するたびに 期 間 ( 時 間 )を 区 切 り その 分 割 された 単 位 期 間 ごとに 収 益 率 を 算 出 した 上 で それらの 収 益 率 を 掛 け 合 わせ( 加 重 ) 年 当 たりの 複 利 に 換 算 する 複 合 ベンチマーク ベンチマークとは 運 用 受 託 機 関 の 運 用 成 績 を 評 価 する 基 準 として 採 用 した 市 場 指 標 のこと 運 用 受 託 機 関 がどれだけの 収 益 率 をあげ たかという 絶 対 的 な 判 断 ではなく 市 場 に 対 してどうであったかという 相 対 的 な 判 断 (ベンチマーク 評 価 )をするときの 基 準 値 となる 一 般 的 には 資 産 ごとにできるだけ 市 場 を 広 くカバーした 代 表 的 な 指 標 をベンチマークとすることが 多 い 複 数 の 資 産 に 投 資 している 場 合 に は 各 資 産 のベンチマークを 資 産 構 成 比 に 応 じて 組 合 せた 複 合 ベンチマークを 運 用 資 産 全 体 の 基 準 値 とする 基 本 ポートフォリオと 実 践 ポートフォリオ 基 本 ポートフォリオは 年 金 基 金 が 中 長 期 的 に 維 持 すべき 全 体 の 資 産 構 成 割 合 のこと 実 践 ポートフォリオは 連 合 会 が 投 資 環 境 の 変 化 それに 伴 う 投 資 対 象 資 産 や 金 融 商 品 の 多 様 化 等 に 対 応 し 基 本 ポートフォリオの 運 用 効 率 改 善 を 適 宜 図 ることを 目 的 に 各 資 産 クラ スを 構 成 する 資 産 科 目 毎 に 資 産 構 成 の 目 標 レンジ 等 を 定 めたものである 6