宇宙映像利用による科学文化形成ユニット 実施予定期間 : 平成 19 年度 ~ 平成 23 年度総括責任者 : 観山正見 ( 大学共同利用機関法人自然科学研究機構国立天文台 ) Ⅰ. 概要 4 次元デジタル映像やすばる画像等の研究資源を他研究分野や映像文化において次世代映像として活用できる人材を養成する 対象は映像関係者など高度利用を目指す者の他 地域のシニア 子育て世代も含め少子高齢化対策の一助とする 本事業により 国立天文台の映像技術が付加価値の高い映像制作と結びつき 国際的な 3 次元映像コンテンツ発信地域の創成に繋がり 天文学が市民生活の質の向上に貢献することを目的とする 1. 地域の現状と地域再生に向けた取組状況 a. 地域の現状と課題 (1) 地域における社会的 経済的ニーズ三鷹市は産業政策の一環として SOHO CITY みたか を標榜し ICT を活用した事業者の育成に取り組んできた また アニメーションを中心としたコンテンツ産業に強い基盤を持ち 魅力ある産業 事業の創出を目指している (2) 地域における解決すべき課題三鷹市における課題は 少子高齢化問題によりまちの活力を失いかねない状況にある 教育 研究機関との協働や市民を 人財 とした経験を活かして 科学技術力を市民の活力としていかに次世代へつなげて行くかが重要となっている 市としては 国立天文台との連携の中から 三鷹ブランドとも言うべき付加価値の高いコンテンツの発信を行う産業政策で地域の活性化を図るとともに 高い市民力を活かして更なる 人財 育成を行い 研究者 専門家 市民が相互に影響しあいながら コミュニティ ビジネスに力を発揮する協働の仕組みをどのように形成できるかが課題となっている b. 地域再生に向けた取組実績と今後の方向性 (1) 提案機関における人材養成の実績国立天文台は 総合研究大学院大学 東京大学等をはじめ諸大学の大学院生を受け入れ 先端研究分野で幅広い研究指導をしている 大学院生は博士号を取得し研究者となる者が主であり 新聞 出版社 IT 企業等や公開天文台や科学館等に就職する者もいる 総じて 他分野と比較して科学コミュニケーション能力の高い学生が多く この分野の研究で活躍している卒業生も多い (2) 提案機関における研究等のポテンシャルと地元地域への貢献実績 貢献見込 (a) 研究等のポテンシャル国立天文台は 日本の天文学の中心であり 天文学の最先端研究に関する情報集積は膨大なものがある 4 次元デジタル宇宙 ( 以下 4D2U) プロジェクト ( 平成 14 年 3 月 ~ 年 11 月 :JST 計算科学技術活用型特定研究開発推進事業 平成 年 6 月 ~19 年 3 月 : 科学技術振興調整費産学官共同研究 ) は これら専門的な成果を立体映像化することで 天文学の更なる発展に寄与するとともに 最新成果を一般市民が理解しやすく可視化する技術等の開発を行い 成果を得てきた (b) 地元地域への貢献実績国立天文台は地域の小中理科教育等で三鷹市教育委員会との連携により長年の実績がある また 三鷹キャンパスを常時公開し 月 2 回観望会や 4D2U シアター上映等も実施する 平成 17 年 10 月からは 14 の教育 研究機関と三鷹市がともに立ち上げた NPO 法人三鷹ネットワーク大学推進機構 ( 以下 三鷹ネットワーク大学 ) に協力し 周辺地域での 学び 研究 ネットワーク などの取り組みに大きく貢献している 具体的には 4D2U プロジェクト で開発したコンテンツを市民に提供して最新天文学の成果を解説する 4D2U シアター や 定期的な連続講座の開催 天文学者と一般市民が直接語り合う アストロノミー パブ など 多彩なプログラムを提供している (c) 今後の地域貢献の見込平成 18 年 12 月に三鷹市と締結した包括的な協定に基づき 地域との連携 人材育成等を更に強化する 研究者に市民も加えた人材育成と相互交流のプログラムを持つことで 少子高齢化に伴う様々な問題解決を研究機関が地域で果たすべき役割のひとつとして捉え 積極的な推進をしている また 人材養成プログラムでは 三鷹ネットワーク大学に参加している教育 研究機関が広範な学術分野を横断的に結び 協働で具体化や実施にあたることを想定している (3) 自治体における地域再生の取り組みと今後の方向性三鷹市が産業政策の一環として 地域社会に産業を取り戻すために SOHO やコンテンツ産業の集積 支援の仕組みづくりに取り組み 10 年で 100 以上の SOHO 集積や同産業の活性化が進む中 さらに事業者間連携を強める仕掛けづくり (SOHO CITY 三鷹推進協議会 みたか SOHO 倶楽部 ( 株 ) まちづくり三鷹の設立など ) が行われ 独自の産業集積をブランド化するための努力は 地域再生の取り組みとして継続されてきた 三鷹市では 今後のまちづくりの鍵となる重要な方向性の 1 つとして 人財 育成を中心に据え 新たな展開を目指している 三鷹ネットワーク大学は 民学産公 の協働の取り組みを具現化するものとして活動を続けており 本人材育成についても パートナーとして位置づけることが可能である 今後は これらの機能や協力体制をさらに深めつつ 市民や企業等との連携を強化して 新たなスキルを持った様々な立場の人材 ( 人財 ) 育成による地域活性化を図る (4) 地域の企業等による地域再生の取り組みと今後の方向性 コンテンツ産業 SOHO 関連の企業に関する取り組み 三鷹市はアニメーションを中心としたコンテンツ産業に強い基盤を持ち 市内には ぴえろ テレコム アニメーションフィルム などのアニメーション制作スタジオが立地している この地域はコンテンツ産業系企業の中核を担う地域でもあり さらに言えば日本を代表し 世界的にも特色のある映像コンテンツ産業集積地域といえる 三鷹市ではこれらの特性を活かして 新たな映像コンテンツの開発や提供など 世界に通じる魅力ある産業 事業の創出を各事業者とともに目指している 今後は 先に述べた SOHO の集積や様々な支援策に取り組んできた実績を活かし さらに発展させて 本ユニットで育成する高度な映像系クリエータ等の事業機会の拡大やコンテンツ関連企業の活性化を図る
2. 地域再生人材創出構想の内容 a. 人材養成の目的本ユニットが実施する人材育成プログラムは 天文学やその研究成果である宇宙映像の利活用が 民間企業や市民を含めた広範な分野に広まることにより 科学技術が地域の産業や地域社会の活性化に寄与することを目的とする これは 天文学が高度で先端的な科学でありながら その普及 啓発に関して社会と深くコミットすることを求められていることに注目し 本活動を通じて科学技術を活用できる幅広い人材が育成され 結果としてまちの活性化に大きく貢献することが想定される 平成 17 年 10 月にスタートした 三鷹ネットワーク大学 は市民調査を行い 36.6% の市民が天文学に関する受講を希望するなど 三鷹の地域社会では市民にとって天文学が非常に身近であり ニーズが高いことが伺える結果となっている また 今回の人材育成プログラムの基礎部分を構成する国立天文台の研究成果のひとつである 4D2U コンテンツは 世界的にも例を見ない特色あるソフトウェアであり 研究者や学生から天文愛好家 一般市民までの誰にとっても 有益なものを提供できる利点があり 4D2U やその周辺の環境がさらに改良されることで コンピューター技術に革命的な変化を起こす十分な潜在能力があるという評価を海外の研究者から得ている これらのことから人材育成のための具体的なプログラムは 下記の 2 種類の人材養成を行うことを目的とする (1) 付加価値の高い映像コンテンツ制作によって国際競争力のある 3 次元映像コンテンツ発信地域の創成に繋がる高度な人材育成 (2) 国立天文台が保有する 4D2U やすばる望遠鏡等の真正の科学リソースを 新たに社会で広く利活用できるよう 起業 産業化 ビジネス化への橋渡しが可能な人材育成 (1) については 科学映像クリエータ 養成コース (2) については 科学プロデューサ 養成コースを実施する 以下の (a) (b) (c) (d) の諸要素に関しては 2 つのコースごとに記載する (1) 科学映像クリエータ 養成コース (a) 養成の対象者 (1. コンテンツ アニメーション 映像 ゲーム産業のクリエータ (2.ICT 企業社員 ウェブ等のデザイナーや IT 技術者 (3. 自然科学関係の研究者と大学院生 (4. 美術大の教員と大学生 大学院生等 養成の対象者には (a.3d 映像制作のソフトの使用経験があること (b. 社会人の場合は映像制作のプロ 研究者の場合は博士課程学生以上の経歴を持ち イメージングサイエンスの基礎知識が充分にあることが求められる (b) 養成すべき人材像三鷹市の特色ある産業基盤をもとに 4D2U プロジェクト が開発した新たな映像処理ソフトウェアについて 付加価値の高いコンテンツ制作が可能な人材を育成する 新たな地場産業としてコンテンツ産業を支え 国際的な 3 次元映像コンテンツ発信地域の創成に繋がる人材を輩出することを目指す (c) 養成修了者の活躍の場 (1. 社会人の場合は 自らが携わるコンテンツ制作への技術等の還元により 国際競争力のある作品を創出 (2. 研究者の場合は 専門分野におけるイメージングサイエンスの推進と天文学や科学のパブリックアウトリーチに寄与 (d) 地域再生への具体的な貢献映像コンテンツに関する産業は 今や日本が世界に誇る が 次世代技術で最も有望なものは 立体視 (3D) の技術である 早晩 映像コンテンツは現在の平面 (2D) から 3D に移行すると考えられ 3D は現時点 偏光メガネの使用が一般的ではあるが 近未来には裸眼立体視の技術が進み 映像はよりリアルに立体的に見ることがあたりまえの時代が到来する 科学映像クリエータ 養成プログラムでは これらの近未来における技術的ニーズを先取りし 国立天文台が世界に先駆けて開発した立体視に関する映像技術を公開し人材養成することで 三鷹地域における立体影像技術の集積と コンテンツ産業の革命的進歩に寄与し 世界にも例を見ないユニークな産業集積を形成できる可能性がある (2) 科学プロデューサ 養成コース (a) 養成の対象者 (1. 自然科学関係の研究者と大学生 大学院生 (2. 美術系 人文系の大学教員と大学生 大学院生 (3. プラネタリウム 科学館関連企業社員 (4. 企業で営業職にあったシニア市民等 (b) 養成すべき人材像 4 次元デジタル宇宙ビュワー Mitaka や 4D2U プロジェクト の特徴は シームレス ( 連続的 継ぎ目がない ) ことであり 宇宙映像等を創出する仕組みがシームレスであるだけでなく 誰にとっても有益で使いやすいソフトウェアである点から 更に改良され使い込まれることで コンピューター技術に革命的な変化を起こす十分な潜在能力があると高く評価されている 今後約 5 年をかけてコンテンツの充実やソフトウェアの開発を行い 新たなコンテンツ作成を目指しているが この成果を世界に向けて発信するためにも コンテンツをより多くの人が自由に使いこなし 広く世の中で利活用するための導入支援の役割を担えるよう 科学プロデューサ を養成する (c) 養成修了者の活躍の場 (1. 国立天文台内の 4D2U コンテンツ一般公開支援 (2. 小中高で 4D2U コンテンツを活用した理科 科学教育支援 (3.4D2U のハード コンテンツの科学館等への導入支援 (4. 天文台が保有する宇宙映像等の科学館等への導入支援 (d) 地域再生への具体的な貢献養成された人材は 国立天文台内での 4D2U 一般公開への支援等を通じて 広範な市民への天文学の普及啓発に貢献する また 日本に約 350 館あるプラネタリウム館や 500 館近くの公開天文台での活用について これら科学館 プラネタリウム館等に 4D2U や宇宙映像を導入する際の ハード ソフト両面でのコーディネートと導入支援を行い 4D2U に代表される宇宙映像コンテンツを社会に広く普及流通させる役割を担う これらのコーディネートについては 大学共同利用機関である国立天文台が 地域の第 3 セクターである ( 株 ) まちづくり三鷹等と協働し 宇宙映像の利用 導入支援に関するコミュニティベースでのビジネスモデルの構築を図る b. 人材養成の手法以下 (a)~(d) の項目については コースごとに記載し (e)(f) については コース共通事項として記載する なお これらのコース開催に先立ち 1 年度目 人材養成の意義について 広範な関係者と意見交換するためのシンポジウムを開催するとともに 人材養成従事者の招聘やカリキュラム開発 受講者の選定等を行う 3 年度目に プログラム中間評価のためのシンポジウムを開催し プロ
グラム全体を発展し強化する 4 年目以降の実施内容に反映させる 5 年度目終了時点では 経常的実施に向けたまとめを行う (1) 科学映像クリエータ 養成コース (a) 養成手段及び目標とする人材像 (1. 実習を中心とし 4D2U シアターを用いた立体視映像の創作方法の習得と新たな映像手法の検討を行うプログラム (2. 芸術やエンターテイメント イメージングサイエンス等の分野で 科学映像の 3 次元活用を実現するクリエータ養成 (b) 人材養成業務の従事者 国立天文台 牧野淳一郎 小久保英一郎 武田隆顕 三上真世ほか 武蔵野美術大学 三浦均 客員 高幣俊之 安藤幸央ほか (c) 人材養成業務の実施内容 (1. 実習を中心にした半期程度の特別カリキュラムを設置 (2. 国立天文台に所属する科学映像クリエータとともに実際にコンテンツを作成するプログラム (3. 実習 演習は国立天文台三鷹キャンパスに設置された 4D2U ドームシアター を用いて行う 主な連携先 (4. 三鷹市の産業政策との連携 (5.NPO 法人三鷹ネットワーク大学推進機構にて講座運営 (d) 到達レベルの要件とその判断方法本プログラムは非常に高度なスキルが要求される一種の OJT であるため 参加を希望する受講生に受講機会を与えるかどうかについて 入口での厳格な選抜を行う必要がある その結果 個々の受講生の目的によって各人の到達レベルは異なるが 到達の判断方法は 受講生が独自の 4D2U コンテンツ制作をさせることにある (2) 科学プロデューサ 養成コース (a) 養成手段及び目標とする人材像 (1. 天文の概論に関する専門知識を基礎としつつ 宇宙映像に関する知識とビジネスの知識を併せて習得するプログラム (2.4D2U プロジェクトの成果物である映像コンテンツ ソフトウエアをはじめ すばる望遠鏡等の映像リソースを科学館等施設や一般社会で利活用する際の導入支援を行う人材養成 (b) 人材養成業務の従事者 国立天文台 有本信雄 渡部潤一 縣秀彦 伊東昌市 永井智哉ほか 客員 柴田晋平 尾久土正己ほか (c) 人材養成業務の実施内容 (1. 天文については 総合研究大学院大学の基礎科目相当の内容を実施しつつ 三鷹ネットワーク大学のコミュニティ ビジネス関連コースと複合して構成 (2. 講座と一部の実習は三鷹ネットワーク大学にて実施 実習と課題研究を国立天文台三鷹キャンパスで実施予定 主な連携先 (3. 三鷹市 ( 株 ) まちづくり三鷹との協働で実施 (4.NPO 法人三鷹ネットワーク大学推進機構にて講座運営 (d) 到達レベルの要件とその判断方法 (1. 知識を講座形式で習得し レポート作成等で評価する (2. ビジネス実務の要素は 三鷹ネットワーク大学の講座を活用し 自らのビジネスプラン作成を最終到達点とする (3) 両コース共通 (e) 機関における地域再生人材養成ユニットの位置づけ国立天文台では 天文学の最新情報を分かり易く発信す るために 平成 10 年度より 天文情報センター を設置し 天文学の広報 普及 及び社会貢献として地域社会との積極的な連携に努めてきた さらに 4D2U プロジェクト を平成 14 年度より開始し 天文 宇宙に限らず広範な目的で利用可能な 4 次元デジタル映像システムを開発してきた 本ユニットにおける人材養成は 国立天文台と三鷹市が締結している地域開放に関する協定に基づき 天文学と宇宙映像 培われた立体視映像制作のノウハウを地域の産業界を中心とした市民と共有することで コンテンツ産業における人材の高度化と 科学を基礎とした新規事業の育成をめざし 国際的な 3 次元映像文化拠点の創出と 天文学や科学をもとにしたコミュニティ ビジネスで地域ニーズにあった事業を創出することによって 科学技術の活用と科学文化を活かした新規事業創出による 科学による地域再生 を目的とするものである 本人材養成ユニットは 実施期間中もその後も天文情報センターを中心に三鷹ネットワーク大学との協働で実施される (f) 提案にいたる準備 調査等の状況本事業はまさしく 三鷹ネットワーク大学と国立天文台が実施を予定していた内容であり 本委託研究はその調査研究費や実施上必要な人件費等を充足させる 骨格部分はすでに三鷹ネットワーク大学との事業として十分な実績を有すると考えられる 科学映像クリエータのような博士課程レベルの高度な人材養成も 過去の 4D2U プロジェクトの人材養成実績より十分あると考える c. 人材養成の達成目標 (1) 科学映像クリエータ 養成コース 人材養成対象者の到達レベル 受講生がそれぞれの分野で実際に 4D2U コンテンツを使った制作を行えるようになること 2 3 年目及び 4 年目以降の養成目標人数 2 3 年目 :6 人 / 年 4 年目 ~:12 人 / 年 (2) 科学プロデューサ 養成コース 人材養成対象者の到達レベル 全国 世界からの要求 宇宙映像の様々な利用形態に対応し 実際に契約や導入支援等を含めた活動が可能になること 1 年目及び 2 年目以降の養成目標人数 1 年目 :8 人 / 年 2 年目 ~: 人 / 年 3. 自治体との連携 地域再生の観点 a. 自治体との連携の具体的な内容国立天文台は 以前から三鷹市と協力関係にあり 特に市民の生涯学習や学校教育の分野で 社会貢献活動を継続して行ってきた 三鷹ネットワーク大学 の立ち上げに協力したことを契機として 従来以上に積極的かつ広範囲な協働関係にある 三鷹市長と国立天文台長が包括的な協定に調印後 国立天文台三鷹キャンパスの公開範囲の拡大等を含む幅広い協働への取り組みが深まる予定である 本事業の特徴のひとつである 付加価値の高い映像コンテンツ制作に関する人材育成プログラムの実施については 第 3 次三鷹市基本計画 三鷹市産業振興計画 の中に 都市型産業の育成 の項目があり 情報関連 コンテンツ事業者等の集積 支援 として 価値創造都市型産業の新分野として発展 成長が期待される情報関連 アニメーション CG 等のコンテンツ分野の企業 SOHO NPO 等の集積 支援を図る と明記され その支援方策の中に位置づけられる 人材育成 の中核を担うものとして期待される 三鷹市としては 三鷹ネットワーク大学 での協力体
制に加えて 産業政策分野では ( 株 ) まちづくり三鷹等を中心に 事業者とのコーディネートや他教育 研究機関との連携支援を行うなど 多方面にわたっての協働 連携が想定される b. 地域再生の取り組み等との関連性本ユニット選定後に認定申請予定の地域再生計画は 三鷹市が従来から市政運営の中心に据えてきた 人づくり について 更に強固に推進するための計画として位置づけ 特に 科学技術を基礎とした 人財 育成を軸に策定を行う予定である 本ユニットにおける人材育成プログラムは 特にコンテンツ産業分野 科学教育支援分野 観光分野 などについて中核として位置づけられ 三鷹市にとっても非常に重要な役割を担うものとして位置づけられる c. 地域としての個性 特色及び地域のニーズの内容三鷹市では 少子 高齢化社会を迎えて まちの活性化方策を 人財 に置き 様々な角度からの人材育成を行う必要に迫られている 14 の教育 研究機関とともに三鷹ネットワーク大学を立ち上げ 運営に着手したのも このような人材育成が今後の市政運営に不可欠であるという考えに基づくものである 三鷹ネットワーク大学 の発足にあたっては 第 3 次基本計画策定時の市民参加である 三鷹市民プラン 21 会議 から提出された市民提言の中で 教育 研究機関の知的資源を地域のまちづくりや産業の活性化に役立てる手法の確立 が中核を占める提言の 1 つであったことや 産業政策分野からの提言 ( 三鷹市における都市型産業等の立地 集積に関する調査 研究 平成 13 14 年 ) の中で 大学クラスターによる知の集積を形成することが含まれていたことなどが強く影響しており 三鷹市においては 教育 研究機関の知の集積を地域に還元するニーズが高まっていることがわかる d. 地元の企業等からの協力の内容三鷹市内には数多くの SOHO 事業者やコンテンツ産業が立地し 様々な形で三鷹市政に協力をしている また 三鷹ネットワーク大学では 教育 研究機関と三鷹市が正会員として活動するとともに 法人賛助会員として 企業や NPO 等が参加し 講座の提案や研究 開発への参加 サロンの開催と参加など 幅広い活動を行っている ( 平成 19 年 1 月末で 34 団体株式会社 21 社 有限会社 3 社 NPO3 団体その他の団体 7 団体 ) 法人賛助会員は次年度以降も増加予定であり 企業や NPO 等と教育 研究機関 市民 自治体の協働による新たな取り組みに発展しやすい土壌が 既に形成されている e. 成果として見込まれる地域再生への貢献度都市化された住宅都市である三鷹市において 都市型産業の活性化や 市民力の強化には 人財 育成が欠かせない要素である 本ユニットにおける取り組みは 少子 高齢化社会にあって 特色ある産業の活性化 について 人材の高度化 と 科学を基礎にした新規事業の育成 の両面からアプローチするものであり 地域再生への貢献度は非常に高い 4. システム改革の実現性とその実施体制国立天文台は 地域再生計画や企業支援の面で三鷹市と協力 ( 国立天文台敷地の地域解放の全体計画作成に関する覚書締結等 ) し 三鷹ネットワーク大学とともに 協力 連携予定機関であるコニカミノルタプラネタリウム ( 株 ) ( 株 ) 五藤光学研究所 ( 株 ) エクサ ( 有 ) 零時社 シリコンスタジオ ( 株 ) ( 有 ) 遊造 ( 株 ) まちづくり三 鷹 武蔵野美術大学 東京工科大学ほかと技術共有 / インターシップ等を行い実施する 本体制により 付加価値の高い映像コンテンツ制作が可能な人材が 三鷹市と近隣に集積するアニメーション等の映像コンテンツ産業系企業等に 宇宙映像コンテンツの積極的活用によるコミュニティ ビジネス / 科学コミュニケーターの素養をもった人材がコンテンツの創出やコンテンツ産業研究に実績のある教育 研究機関に輩出される 氏名所属部局 職名当該構想における役割 観山自然科学研究機構国総括責任者正見立天文台 台長 福島登志夫 牧野淳一郎 小久保英一郎 三均 浦 武田隆顕 渡部潤一 縣秀彦 有本信雄 伊東昌市 永井智哉 平明 井 自然科学研究機構国立天文台天文情報センター 副台長自然科学研究機構国立天文台理論研究部 教授自然科学研究機構国立天文台理論研究部 准教授武蔵野美術大学映像科 准教授 自然科学研究機構国立天文台 4D2U プロジェクト 専門研究職員自然科学研究機構国立天文台天文情報センター 准教授自然科学研究機構国立天文台天文情報センター 准教授自然科学研究機構国立天文台ハワイ観測所 教授自然科学研究機構国立天文台天文情報センター 専門研究職員自然科学研究機構国立天文台天文情報センター 専門研究職員自然科学研究機構国立天文台天文情報センター 研究支援職員 ( 以上 主要メンバー ) 総括副責任者 ( カリキュラム担当 ) 科学映像クリエータ養成コース講師 カリキュラム作成科学映像クリエータ養成コース講師 技術指導科学映像クリエータ養成コース講師 技術指導科学映像クリエータ養成コース技術指導 コンテンツ開発 科学プロデューサ養成コース講師 カリキュラム作成科学プロデューサ養成コース講師 カリキュラム作成科学プロデューサ養成コースカリキュラム作成 講師科学プロデューサ養成コース実施統括 講師 技術指導 科学プロデューサ養成コース実施 講師 技術指導 科学プロデューサ 科学映像クリエータ養成コース教務 5. 各年度の計画と実績 a. 平成 19 年度実績 (1) 担当職員を雇用 事業展開の為の実施整備計画策定 (2) 外部従事者や委員を募って全体会議を開催 (3) 科学プロデューサ養成コースカリキュラム シラバスの作成 科学映像クリエータ養成コースの開講準備 (4) 講義 演習用環境と教材資料の整備 (5) 科学プロデューサ養成コース受講生の募集 選考 実施 (6) 国際会議 映像祭に参加し 海外状況把握 (7) 科学文化形成ユニット シンポジウム 開催し 5
年間のユニットの方向性の確認および募集 PR b. 平成 20 年度実績 (2) 科学プロデューサ 科学映像クリエータ養成コースそれぞれカリキュラム シラバス改善 作成 (5) 講義 演習用環境と教材資料の整備 (6) 知財管理ルール策定 (7) 国際会議等に参加 海外状況把握 (8) 科学 ( 映像 ) 祭開催準備 c. 平成 21 年度計画 (7) 科学文化形成ユニット シンポジウム 開催 これまでのユニットの評価とともに今後の実施内容に反映 d. 平成 22 年度計画 e. 平成 23 年度計画 (7) 科学文化形成ユニット シンポジウム 開催 プログラムの経常的実施に向けたまとめ 6. 年次計画 項目 1 年度目 2 年度目 3 年度目 4 年度目 5 年度目 シンポジウム開催実施に向けた基礎事項整理 知財管理ルール策定 人材養成業務従事予定者招聘 人材養成カリキュラム開発 受講者の選定 人材養成プログラム a) 科学映像クリエータ b) 科学映像プロデューサ 養成人数 a) 科学映像クリエータ b) 科学映像プロデューサ ( 累計 ) 0 8 (8) 6 (30) 6 (52) 12 (80) 12 (108)