目 次 は じ め に... 3 第 1 章 先 行 研 究 の サ ー ベ イ... 4 第 2 章 金 融 リ テ ラ シ ー 金 融 教 育 の 必 要 性... 8 第 1 節 金 融 リ テ ラ シ ー と は... 8 第 2 節 金 融 教 育 の 目 的 現 状... 第 3 章 各

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2 一 般 行 政 職 給 料 表 の 状 況 ( 平 成 23 年 4 月 1 日 現 在 ) 1 級 2 級 3 級 4 級 5 級 6 級 7 級 1 号 給 の 給 料 月 額 最 高 号 給 の 給 料 月 額 135,600 円 185,800 円 222,900 円 261,900 円

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経 常 収 支 差 引 額 の 状 況 平 成 22 年 度 平 成 21 年 度 対 前 年 度 比 較 経 常 収 支 差 引 額 4,154 億 円 5,234 億 円 1,080 億 円 改 善 赤 字 組 合 の 赤 字 総 額 4,836 億 円 5,636 億 円 800 億 円 減

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2 一 般 行 政 職 給 料 表 の 状 況 ( 平 成 24 年 4 月 1 日 現 在 ) 1 級 2 級 3 級 4 級 5 級 ( 単 位 : ) 6 級 7 級 8 級 1 号 給 の 給 料 月 額 135,6 185,8 222,9 261,9 289,2 32,6 366,2 41

- 1 - 総 控 負 傷 疾 病 療 養 産 産 女 性 責 帰 べ 由 試 ~ 8 契 約 契 約 完 了 ほ 契 約 超 締 結 専 門 的 知 識 技 術 験 専 門 的 知 識 高 大 臣 専 門 的 知 識 高 専 門 的 知 識 締 結 契 約 満 歳 締 結 契 約 契 約 係 始

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2 役 員 の 報 酬 等 の 支 給 状 況 役 名 法 人 の 長 理 事 理 事 ( 非 常 勤 ) 平 成 25 年 度 年 間 報 酬 等 の 総 額 就 任 退 任 の 状 況 報 酬 ( 給 与 ) 賞 与 その 他 ( 内 容 ) 就 任 退 任 16,936 10,654 4,36


平成25年度 独立行政法人日本学生支援機構の役職員の報酬・給与等について

-2-

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は じ め に 懸 賞 フ ァ ン の 皆 さ ん 毎 日 応 募 し て い ま す か? 成 果 は い か が で す か? イ ン タ ー ネ ッ ト で は 毎 日 非 常 に た く さ ん の ホ ー ム ペ ー ジ で 膨 大 な 数 の 懸 賞 プ レ ゼ ン ト が 実 施 さ

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3 職 員 の 平 均 給 与 月 額 初 任 給 等 の 状 況 (1) 職 員 の 平 均 年 齢 平 均 給 料 月 額 及 び 平 均 給 与 月 額 の 状 況 (23 年 4 月 1 日 現 在 ) 1 一 般 行 政 職 平 均 年 齢 平 均 給 料 月 額 平 均 給 与 月 額

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職 員 の 平 均 給 与 月 額 初 任 給 等 の 状 況 (1) 職 員 の 平 均 年 齢 平 均 給 料 月 額 及 び 平 均 給 与 月 額 の 状 況 ( 平 成 年 月 1 日 現 在 ) 1 一 般 行 政 職 福 岡 県 技 能 労 務 職 歳 1,19,98 9,9 歳 8,

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1 特 別 会 計 財 務 書 類 の 検 査 特 別 会 計 に 関 する 法 律 ( 平 成 19 年 法 律 第 23 号 以 下 法 という ) 第 19 条 第 1 項 の 規 定 に 基 づき 所 管 大 臣 は 毎 会 計 年 度 その 管 理 する 特 別 会 計 について 資 産

損 益 計 算 書 ( 平 成 25 年 10 月 1 日 から 平 成 26 年 9 月 30 日 まで) ( 単 位 : 千 円 ) 科 目 金 額 営 業 収 益 304,971 営 業 費 用 566,243 営 業 総 損 失 261,271 営 業 外 収 益 受 取 利 息 3,545

国 家 公 務 員 の 年 金 払 い 退 職 給 付 の 創 設 について 検 討 を 進 めるものとする 平 成 19 年 法 案 をベースに 一 元 化 の 具 体 的 内 容 について 検 討 する 関 係 省 庁 間 で 調 整 の 上 平 成 24 年 通 常 国 会 への 法 案 提

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2 一 般 行 政 職 給 料 表 の 状 況 ( 平 成 22 年 4 月 1 日 現 在 ) ( 単 位 : ) 1 級 2 級 3 級 4 級 5 級 6 級 7 級 1 号 給 の 給 料 月 額 最 高 号 給 の 給 料 月 額 135,6 243,7 185,8 222,9 261,9

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科 売 上 原 価 売 上 総 利 益 損 益 計 算 書 ( 自 平 成 26 年 4 月 1 日 至 平 成 27 年 3 月 31 日 ) 目 売 上 高 販 売 費 及 び 一 般 管 理 費 営 業 利 益 営 業 外 収 益 受 取 保 険 金 受 取 支 援 金 補 助 金 収 入 保

( 補 助 金 等 交 付 決 定 通 知 に 加 える 条 件 ) 第 7 条 市 長 は 交 付 規 則 第 11 条 に 規 定 するところにより 補 助 金 の 交 付 決 定 に 際 し 次 に 掲 げる 条 件 を 付 するものとする (1) 事 業 完 了 後 に 消 費 税 及 び

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平 成 27 年 度 証 券 ゼ ミ ナ ー ル 大 会 第 1 テ ー マ A ブ ロ ッ ク 日 本 において 今 後 必 要 とされる 金 融 リテラシーについて 1 2 和 歌 山 大 学 簗 田 ゼ ミ ナ ー ル ( A 班 ) 1

目 次 は じ め に... 3 第 1 章 先 行 研 究 の サ ー ベ イ... 4 第 2 章 金 融 リ テ ラ シ ー 金 融 教 育 の 必 要 性... 8 第 1 節 金 融 リ テ ラ シ ー と は... 8 第 2 節 金 融 教 育 の 目 的 現 状... 第 3 章 各 年 代 層 に お い て 必 要 な 金 融 リ テ ラ シ ー 金 融 教 育... 14 第 1 節 小 学 校 で 身 に つ け る べ き 金 融 リ テ ラ シ ー... 1 第 2 節 中 学 校 で 身 に つ け る べ き 金 融 リ テ ラ シ ー... 16 第 3 節 高 校 で 身 に つ け る べ き 金 融 リ テ ラ シ ー... 17 第 4 節 大 学 で 身 に つ け る べ き 金 融 リ テ ラ シ ー... 18 第 節 社 会 人 で 身 に つ け る べ き 金 融 リ テ ラ シ ー... 第 4 章 金 融 リ テ ラ シ ー 向 上 に お け る 各 主 体 の 取 組 み と そ の 果 た す べ き 役 割 23 第 1 節 銀 行 の 取 組 み と 役 割... 23 1 第 2 節 証 券 会 社 の 取 組 み と 役 割... 24 第 3 節 NPO 法 人 の 取 組 み と 役 割... 26 第 4 節 メ デ ィ ア の 役 割... 27 第 節 政 府 の 果 た す べ き 役 割... 29 第 章 日 本 に お け る 金 融 教 育 の た め の 課 題 と 具 体 的 な 解 決 策... 31 第 1 節 金 融 教 育 の 現 状... 31 第 2 節 金 融 教 育 の 浸 透... 31 第 3 節 日 本 人 の 消 極 性... 34 第 4 節 株 式 投 資 の 金 融 教 育... 3 お わ り に... 39 2 参 考 文 献... 40 2

は じ め に 近 年 金 融 市 場 は 大 き く 変 化 し て い る そ れ に と も な い 金 融 取 引 は 複 雑 化 し また 金 融 犯 罪 の 質 の 変 化 な ど も 生 じ て い る 金 融 を 巡 る ト ラ ブ ル と い う 点 を 見 ても 今 ま で は 金 銭 面 に お け る ト ラ ブ ル は 主 に 大 人 が 遭 遇 し て き た が 最 近 で は 子 供 で も そ う い っ た ト ラ ブ ル に 遭 遇 し て し ま う こ と が あ る そ れ は 例 え ば ス マ ー ト フ ォ ン や タ ブ レ ッ ト PC など 携 帯 情 報 端 末 の 普 及 そ し て 無 料 Wi-Fi な ど の 拡 大 に よ っ て 子 供 た ち が い つ で も ど こ で も 簡 単 に イ ン タ ー ネ ッ ト と 接 続 で き る よ う に な っ た か ら で あ る そ れ を 何 の 知 識 も 持 っ て い な い 子 供 た ち が 利 用 す る と な る と 知 ら な い う ち に ト ラ ブ ル に 巻 き 込 ま れ て も 何 ら 不 思 議 は ない ま た そ の よ う な 子 供 た ち を 狙 っ た 犯 罪 も 少 な か ら ず 存 在 し て い る だ ろ う さらに 少 子 高 齢 化 問 題 の 進 展 に よ っ て 現 行 の 年 金 制 度 の 信 頼 性 が 薄 れ て き ており 今 ま で の よ う に 老 後 を 年 金 に 頼 っ て 暮 らす と い う 前 提 は 通 用 し な く な っ て き て い る ゆ え に 個 人 ひ と り ひ と り が 老 後 の 資 産 を 自 ら 形 成 し て お か な け れ ば な ら な い 時 代 が 今 後 の 日 本 に 訪 れ よ う と し て い る 1 こ れ ら の こ と か ら 日 本 を 取 り 巻 く 経 済 状 況 は 日 々 大 き く 変 化 し て き て お り そ れ に 適 応 す る た め に 年 齢 を 問 わ ず し て 様 々 な 知 識 を 国 民 一 人 一 人 が 身 に つ け て い く ことを 求 め ら れ て い る と 考 え ら れ る そ の ひ と つ の 知 識 と し て 金 融 リ テ ラ シ ー を 育 み 活 用 し て い く こ と が 求 め ら れ る だ ろ う し か し 今 ま で 金 融 リ テ ラ シ ー と い う 言 葉 自 体 の 認 知 度 が 高 か っ た か と い う と 必 ず し も そ う と は 言 い 切 れ な い だ ろ う そ こ で こ れ か ら の 日 本 に お い て 必 要 と さ れ て い る 金 融 リ テ ラ シ ー と は ど の よ う な も の な の か ま た そ の こ と 自 体 の 必 要 性 に つ い て も 考 慮 し な が ら 本 論 文 を す す め て い き た い 3

第 1 章 先 行 研 究 の サ ー ベ イ 金 融 リ テ ラ シ ー つ い て 述 べ ら れ て い る 先 行 研 究 の う ち 興 味 深 い も の に つ い て サ ー ベ イ し て い く 家 森 信 善 上 山 仁 恵 家 森 上 山 (1)で は 金 融 リ テ ラ シ ー の 有 無 に よ る 住 宅 ロ ー ン 選 択 に 関 す る 行 動 の 違 い に つ い て 検 証 し て い る 比 較 的 自 由 に ロ ー ン な ど を 選 択 で き る 中 古 住 宅 購 入 者 で ロ ー ン 利 用 を 行 っ た 世 帯 の 最 終 決 定 を 行 う 立 場 の 人 を 対 象 に 金 融 リ テ ラ シ ー と 住 宅 ロ ー ン に 対 す る ア ン ケ ー ト を 行 い そ の 関 係 性 を 検 討 し た も の で あ る 金 融 リ テ ラ シ ー に 関 し て は 複 利 計 算 イ ン フ レ リ ス ク に 関 す る 簡 単 な 質 問 を 用 意 し 住 宅 に 関 し て は 住 宅 ロ ー ン を 借 り る に あ た っ て 実 際 に 借 り 入 れ て い る 先 も 含 め て い く つ の 金 融 機 関 の ロ ー ン を 比 較 し ま し た か と 質 問 し 1 社 ~ 社 以 上 の 選 択 肢 を 用 意 し た 1 以 上 の よ う な 調 査 と 検 証 の 結 果 が 以 下 の よ う に 述 べ ら れ て い る 金 融 リ テ ラ シ ー に 関 す る 3 つ の 質 問 の う ち 全 問 正 解 し た 比 率 は 3.1% 2 問 正 解 が 27.9% 1 問 正 解 が 22.% 全 問 不 正 解 は 14.4%で あ る ま た 全 問 不 正 解 の 内 全 問 わ か ら な い と 回 答 し た 比 率 は 6.7%を 占 め る 3 問 の 正 答 数 を 性 別 収 入 別 に 比 較 す る と 男 性 の 全 問 正 解 し た 比 率 は 40.7% で あ り 女 性 の 正 答 率 (1.6%)の 2 倍 以 上 で あ り ま た 男 性 の 正 答 率 が 全 般 的 に 高 い こ と も わ か っ た 年 収 別 に 比 較 す る と 収 入 が 高 く な る ほ ど 全 問 正 解 す る 比 率 が 高 く な り 年 収 00 万 以 上 で は 半 分 (2.3%)の 人 が 全 問 正 解 し て い る 住 宅 ロ ー ン に 関 し て 比 較 し た 金 融 機 関 数 を 1 社 (す な わ ち 比 較 し て な い ) 人 2 は 全 問 正 解 し た 人 で は 4 割 近 く(38.1%)で あ る が 全 問 不 正 解 の 人 で は 2 倍 近 く の 6.9%で あ る 一 方 で 全 問 正 解 し た 人 は 少 な く と も 2 社 以 上 は 比 較 し て い る 人 が 多 い ( 全 体 の 61.9%) 金 融 リ テ ラ シ ー の 向 上 が 盛 ん に 議 論 さ れ る 中 で 実 際 に 金 融 リ テ ラ シ ー が 高 ま る と ど の よ う に 人 々 の 行 動 が 変 わ る の か に 関 し て の 実 証 的 な 証 拠 は 少 な か っ た 30 が こ の 調 査 に よ っ て 少 な く と も 住 宅 ロ ー ン の 選 択 行 動 に 関 し て は 金 融 リ テ ラ 4

シ ー の 高 低 が 影 響 し て い る と 結 論 付 け る こ と が 許 さ れ る で あ ろ う と 述 べ ら れ て い た 村 上 恵 子 西 田 小 百 合 西 村 佳 子 村 上 西 田 西 村 (04)に よ る と 被 験 者 を リ ス ク 回 避 度 教 育 提 供 の 有 無 教 育 内 容 の 理 解 度 別 に グ ル ー プ 化 し 調 査 期 間 中 の 各 グ ル ー プ の ハ イ リ ス ク 資 産 ミ ド ル リ ス ク 資 産 ロ ー リ ス ク 資 産 へ の 資 源 配 分 比 率 の 推 移 を 観 察 す る こ と に よ り 各 グ ル ー プ に 属 す る 試 験 者 の 資 産 選 択 行 動 と 金 融 教 育 の 関 係 を 明 ら か に し よ う と し た 次 の よ う な 結 果 が 得 ら れ て い る 運 用 期 間 年 の 資 金 の 資 産 配 分 比 率 に 関 し て ハ イ リ ス ク 資 産 の 高 い 収 益 率 が 観 察 さ れ た 場 合 に は 教 育 を 受 け る ご と に リ ス ク 回 避 度 の 高 い グ ル ー プ は ロ ー リ ス ク 資 産 か ら ミ ド ル リ ス ク 資 産 ハ イ リ ス ク 資 産 へ と シ フ ト し て い き ま た リ ス ク 回 避 度 の 低 い グ ル ー プ は ロ ー リ ス ク 資 産 か ら ハ イ リ ス ク 資 産 に シ フ ト さ せ て い る 1 上 記 と 同 様 の 資 産 配 分 比 率 に 関 し て ハ イ リ ス ク 資 産 の 平 均 収 益 率 が マ イ ナ ス の 場 合 に は 教 育 内 容 の 理 解 度 が 高 い 被 験 者 は リ ス ク 回 避 度 の 高 低 に か か わ ら ず 教 育 を 受 け る ご と に 資 金 を ハ イ リ ス ク 資 産 か ら ミ ド ル リ ス ク 資 産 ロ ー リ ス ク 資 産 に シ フ ト さ せ て い る た だ し リ ス ク 回 避 度 の 高 い グ ル ー プ は 低 い グ ル ー プ と 比 較 し て よ り 高 い 割 合 を ロ ー リ ス ク 資 産 に シ フ ト さ せ て い る 上 記 2 点 か ら 運 用 期 間 年 の 資 金 の 資 産 配 分 比 率 の 場 合 で は 体 系 的 な 知 識 の 獲 得 に よ り 被 験 者 自 ら 許 容 可 能 な リ ス ク に 見 合 っ た 資 源 配 分 を 実 現 で き る よ う に な っ た 可 能 性 が 示 唆 さ れ た 運 用 期 間 が 2 年 の 場 合 で も こ の よ う な 合 理 的 な 行 動 が 見 ら れ た の だ が 最 終 的 な ハ イ リ ス ク 資 産 へ の 配 分 比 率 2 が 年 の も の よ り も 小 さ い と い う 結 果 と な っ た 教 育 の 理 解 度 が 高 い グ ル ー プ は 理 解 度 の 低 い グ ル ー プ や 教 育 を 受 け て い な い グ ル ー プ と 比 較 し て 金 融 選 択 行 動 が 大 き く 変 化 し て い る こ と が 明 ら か と な っ た 以 上 の こ と か ら 金 融 教 育 を 行 う こ と で 自 ら の リ ス ク 回 避 度 に 応 じ た 合 理 的 な 30 選 択 を 行 う よ う に な っ た こ と が 示 さ れ た

福 原 敏 恭 福 原 (08)で は 金 融 教 育 の ニ ー ズ が 高 ま っ て い る 理 由 に 1 金 融 イ ノ ベ ー シ ョ ン の 進 展 2 金 融 政 策 や 金 融 シ ス テ ム の 複 雑 化 3 少 子 高 齢 化 が 挙 げ ら れ て い る そ し て 金 融 教 育 を め ぐ る 様 々 な 問 題 か ら そ の 普 及 は 容 易 で は な く ハ ー ド ソ フ ト 面 か ら 工 夫 を 凝 ら し な が ら 実 践 に つ な げ て い く 必 要 が あ る と 結 論 づ け て い る ま た 福 原 敏 恭 氏 に よ る 金 融 イ ノ ベ ー シ ョ ン の 進 展 と 米 国 に お け る 金 融 教 育 の 動 向 で は 金 融 イ ノ ベ ー シ ョ ン の 進 展 金 融 政 策 や 金 融 シ ス テ ム と の 関 係 人 口 高 齢 化 な ど 社 会 現 象 と の 関 係 よ り 金 融 教 育 の ニ ー ズ が 高 ま っ て い る と 主 張 し て い る そ し て 金 融 教 育 を め ぐ る 様 々 な 問 題 か ら そ の 普 及 は 容 易 で は な く ハ ー ド ソ フ ト 面 か ら 工 夫 を 凝 ら し な が ら 実 践 に つ な げ て い く 必 要 が あ る と 結 論 づ け て い る 以 下 が 福 原 (08)で 具 体 的 に 言 及 さ れ た 内 容 で あ る 金 融 教 育 は 消 費 者 の 金 融 知 識 の 習 得 や 合 理 的 な 意 思 決 定 能 力 の 向 上 を 促 す こ と を 通 じ て 多 様 な 金 融 商 品 サ ー ビ ス の 効 率 的 な 利 用 を 可 能 と し ひ い 1 て は 金 融 経 済 全 体 に 対 す る プ ラ ス 効 果 を も た ら す こ と が 期 待 さ れ る 消 費 者 の ニ ー ズ と 無 関 心 層 へ の ア プ ロ ー チ 教 育 カ リ キ ュ ラ ム と 金 融 教 育 の 関 係 教 員 に 対 す る 支 援 の 必 要 性 金 融 教 育 機 関 相 互 の 連 携 の 必 要 性 を 課 題 と し て い る 井 崎 邦 為 井 崎 (07)で は 大 学 に お け る 金 融 リ テ ラ シ ー 教 育 に つ い て 次 の よ う な こ と を 述 べ て い る 大 学 で の 金 融 教 育 の 必 要 性 大 学 の 金 融 教 育 の 問 題 が 議 論 さ れ な い こ と 2 多 数 の 大 学 生 の 金 融 リ テ ラ シ ー の 欠 如 金 融 ビ ッ グ バ ン 以 降 金 融 詐 欺 へ の 被 害 が 絶 え な い こ と 現 状 ほ ぼ 金 利 ゼ ロ の 預 貯 金 に 貯 蓄 の 大 半 が 投 じ ら れ て い る こ と 今 の 大 学 生 の 将 来 の 不 安 や 危 険 性 金 融 リ テ ラ シ ー 教 育 の 中 心 は 実 用 的 な 金 融 知 識 の 学 習 で あ る こ と 30 6

先 行 研 究 の 比 較 検 討 家 森 上 山 (1)と 村 上 西 田 西 村 (04)の 共 通 点 は 具 体 的 に 金 融 リ テ ラ シ ー の 高 低 な ど に よ っ て 金 融 行 動 が 変 わ っ て く る と い っ た 仮 説 に 基 づ い て 検 証 を 行 っ て い る も の で あ る 金 融 リ テ ラ シ ー の 必 要 性 を 具 体 的 な 検 証 結 果 に 基 づ い て 示 し て い る そ れ に 伴 っ て 金 融 教 育 の 必 要 性 が 挙 げ ら れ て い る ま た 家 森 上 山 (1)で は 性 別 や 収 入 に よ っ て も 金 融 リ テ ラ シ ー の 高 低 に 差 が 出 て い る と 行 っ た 結 果 も 見 ら れ た 一 方 福 原 (08)で は 金 融 教 育 の ニ ー ズ の 高 ま り の 理 由 を 上 げ 金 融 教 育 の 普 及 が 容 易 で は な く よ り 実 践 的 な 教 育 が 必 要 で あ る と い う こ と を 述 べ て い る また 井 崎 (07)で は 大 学 生 の 金 融 教 育 に つ い て ス ポ ッ ト を あ て 大 学 で の 金 融 教 育 の 必 要 性 を 述 べ て い る そ し て 福 原 (08) 井 崎 (07)で は よ り 実 践 的 実 用 的 な 金 融 教 育 を 行 っ て い く と 述 べ ら れ て い る し か し な が ら 具 体 的 な 金 融 教 育 方 法 な ど に つ い て は あ ま り 言 及 さ れ て い な い 上 記 の 点 も 考 慮 に 入 れ つ つ 以 後 は 今 後 の 日 本 に 必 要 な 金 融 リ テ ラ シ ー と 1 そ れ を 育 む 金 融 教 育 の 現 状 に つ い て 議 論 を 加 え て い く 7

第 2 章 金 融 リ テ ラ シ ー 金 融 教 育 の 必 要 性 本 章 で は 金 融 リ テ ラ シ ー の 必 要 性 ま た 金 融 リ テ ラ シ ー を 高 め る に あ た っ て 必 要 と な る 金 融 教 育 に つ い て 述 べ て い く 第 1 節 金 融 リ テ ラ シ ー と は 金 融 リ テ ラ シ ー は 金 融 に 関 す る 知 識 や 情 報 を 正 し く 理 解 し 自 ら が 主 体 的 に 判 断 す る こ と の 出 来 る 能 力 で あ り 社 会 人 と し て 経 済 的 に 自 立 し よ り 良 い 暮 ら し を 送 っ て い く う え で 欠 か せ な い 生 活 ス キ ル ( 参 考 : 日 本 証 券 業 協 会 ホー ム ペ ー ジ )で あ る い わ ば 金 融 に 関 す る 一 般 常 識 で あ る こ こ で 過 去 に お い て 常 識 と さ れ て い る こ と が 現 代 で は 認 知 さ れ て い な い も し く は 形 式 が 変 わ っ て 認 知 さ れ て い る こ と が あ る 例 え ば 昭 和 の こ ろ か ら す れ ば 電 話 は 黒 電 話 が ポ ピ ュ ラ ー な も の で 電 話 と い え ば 黒 電 話 と い う こ と が 当 時 の 人 々 の 常 識 で あ っ た だ ろ う し か し 現 代 に お い て 電 話 と い え ば 黒 電 話 で は な く 携 帯 電 話 や ス マ ー ト フ ォ ン を 思 い 浮 か べ る 人 が 多 い だ ろ う こ の 1 よ う に 常 識 と は 時 代 に よ っ て 変 化 し て く る 場 合 が あ る 金 融 リ テ ラ シ ー に お い て も 同 様 の こ と が 言 え る の で は な い か 例 え ば 年 金 を お さ め れ ば 老 後 に 受 け 取 れ る の は 当 た り 前 商 品 を 買 う の に 現 金 で 直 接 支 払 う の は 当 た り 前 と い っ た 考 え が 主 流 だ っ た だ ろ う し か し 年 金 に 関 し て は 少 子 高 齢 化 の 進 み ゆ く 今 の 日 本 で は 今 の 若 者 が 年 金 を 受 け 取 る こ ろ に は 年 金 の 主 な 部 分 を 負 担 す る 若 い 世 代 が よ り 少 な く な っ て い き 年 金 を 十 分 に 受 け 取 れ な く な っ て し ま う 問 題 が 予 想 さ れ る 現 金 支 払 い に 関 し て は ク レ ジ ッ ト カ ー ド の 普 及 や イ ン タ ー ネ ッ ト シ ョ ッ ピ ン グ 等 に お け る 口 座 振 替 と い っ た 購 入 者 が 販 売 者 に 直 接 現 金 を 渡 さ な い で 商 品 の や り 取 り を 行 う こ と が 可 能 に な っ て いる 2 こ の よ う に 金 融 に 関 す る 一 般 常 識 す な わ ち 金 融 リ テ ラ シ ー に お け る 当 た り 前 の こ と が 時 代 の 経 過 に よ っ て 変 化 し つ つ あ る ゆ え に 今 後 日 本 国 民 一 人 一 人 が 金 融 リ テ ラ シ ー を 向 上 さ せ て い く こ と は 時 代 が 経 過 し 技 術 が 進 歩 す る 以 上 必 要 不 可 欠 な こ と で あ る と 考 え ら れ る 刻 一 刻 と 変 わ っ て い く 経 済 情 勢 に 個 々 人 が 対 抗 す る た め に は 一 人 一 人 が 基 礎 30 と な る 知 識 を つ け た 上 で 日 々 の 勉 強 を 怠 ら な い よ う に す る こ と が 大 事 だ ろ う 8

で は 現 代 に お け る 基 礎 と な る 知 識 と は ど の ぐ ら い の 水 準 の も の な の だ ろ う か 金 融 広 報 中 央 委 員 会 (13)に よ る と 様 々 な 分 野 別 に 次 に 示 す こ と が 挙 げ ら れ て いる 最 低 限 身 に 付 け る べ き 金 融 リ テ ラ シ ー の 4 分 野 1 項 目 分 野 1. 家 計 管 理 (1) 適 切 な 収 支 管 理 ( 赤 字 解 消 黒 字 確 保 )を 習 慣 に す る こ と 分 野 2. 生 活 設 計 (2) ラ イ フ プ ラ ン を 明 確 に す る こ と 分 野 3. 金 融 と 経 済 の 基 礎 知 識 と 金 融 商 品 を 選 ぶ ス キ ル 金 融 取 引 の 基 本 と し て の 素 養 (3) 契 約 を す る と き 契 約 の 基 本 的 な 姿 勢 ( 契 約 書 を よ く 読 む 相 手 方 や 日 付 金 額 支 払 い 条 件 な ど が 明 記 さ れ て い る か 不 明 点 が あ れ ば 確 認 す る な ど ) を 習 慣 に す る こ と 1 (4) 情 報 の 入 手 先 や 契 約 の 相 手 方 で あ る 業 者 が 信 頼 で き る か ど う か を 必 ず 確 認 す る こ と () イ ン タ ー ネ ッ ト 取 引 の 利 点 と 注 意 点 を 理 解 す る こ と 金 融 分 野 共 通 (6) 金 融 と 経 済 の 基 礎 知 識 ( 単 利 福 利 な ど の 金 利 イ ン フ レ デ フ レ 為 替 リ ス ク リ タ ー ン な ど )や 金 融 経 済 情 勢 に 応 じ た 金 融 商 品 の 選 択 に つ い て 理 解 す る こ と (7) 取 引 の 実 質 的 な コ ス ト ( 価 格 手 数 料 )を 必 ず 確 認 す る こ と 保 険 商 品 (8) 自 分 に と っ て 保 険 で カ バ ー し た い 事 態 ( 死 亡 病 気 火 災 な ど )が 何 か を 考 え 2 ること (9) カ バ ー す べ き 事 態 が 起 き た と き 必 要 に な る 金 額 を 考 え る こ と ロ ー ン ク レ ジ ッ ト () 住 宅 ロ ー ン を 組 む 際 の 留 意 点 を 理 解 す る こ と ア. 無 理 の な い 借 り 入 れ 限 度 額 の 設 定 返 済 計 画 を 立 て る こ と 30 イ. 返 済 を 難 し く さ せ る 事 態 に 備 え る こ と 9

(11) 無 計 画 無 謀 な カ ー ド ロ ー ン や ク レ ジ ッ ト カ ー ド な ど の 利 用 を 行 わ な い こ と を 習 慣 に す る こ と 資 産 形 成 商 品 (12) 高 い リ タ ー ン を 得 よ う と す る 場 合 に は よ り 高 い リ ス ク を 伴 う こ と を 理 解 す る こ と (13) 資 産 形 成 に お け る 分 散 ( 運 用 資 産 の 分 散 投 資 時 期 の 分 散 )の 効 果 を 理 解 す る こ と (14) 資 産 形 成 に お け る 長 期 運 用 の 効 果 を 理 解 す る こ と 分 野 4. 外 部 の 知 見 の 適 切 な 活 用 (1) 金 融 商 品 を 利 用 す る に あ た り 外 部 の 知 見 を 適 切 に 活 用 す る 必 要 性 を 理 解 す る こ と ( 出 所 ) 金 融 広 報 中 央 委 員 会 ホ ー ム ペ ー ジ 以 上 の 項 目 が 日 本 に お け る 最 低 限 身 に 着 け る べ き 金 融 リ テ ラ シ ー で あ る と さ 1 れ て い る 前 述 し た よ う に こ れ ら は あ く ま で 基 礎 と な る 知 識 で あ る こ れ ら の 項 目 を 参 考 に し つ つ さ ら に 金 融 に 対 す る 知 識 を 深 め て い く べ き で あ る 知 識 を 深 め て い く た め に も 金 融 教 育 を 推 し 進 め て い く べ き で あ る 次 節 か ら は 金 融 教 育 に つ い て 述 べ て い く 第 2 節 金 融 教 育 の 目 的 現 状 金 融 広 報 中 央 委 員 会 ( 11)よ り み て い く と 金 融 教 育 の 定 義 は (1) 消 費 者 は 多 様 な 金 融 商 品 サ ー ビ ス を 利 用 す る こ と に よ る メ リ ッ ト を 十 分 享 受 す る こ と が 可 能 と な る (2) 金 融 を め ぐ る ト ラ ブ ル の 発 生 防 止 消 費 者 保 護 に 役 立 つ (3) 健 全 で 合 理 的 な 家 計 の 運 営 及 び そ れ を 通 じ た 市 場 機 能 の 強 化 に 資 す る と あ 2 る ( 金 融 広 報 中 央 委 員 会 金 融 教 育 の 目 的 と 方 法 よ り )ま た 金 融 教 育 を 行 う こ と の 目 標 は 消 費 者 の 消 費 者 行 動 負 債 行 動 貯 蓄 行 動 投 資 行 動 を よ り 洗 練 さ れ た も の に す る こ と ( 金 融 広 報 中 央 委 員 会 金 融 教 育 の 目 的 と 方 法 より)と も あ る 以 上 を 参 考 に し て 考 え る と 金 融 教 育 を 行 う こ と も 大 切 で は あ る が 金 融 教 30 育 を 受 け た 側 が そ の 知 識 を 生 か し た 行 動 を 起 こ さ な け れ ば な ら な い と 考 え る

教 え る 側 が 熱 を 入 れ す ぎ て も そ の 知 識 を 教 え ら れ て 活 用 す る 側 に 知 識 を 活 用 し よ う と す る 積 極 性 が な け れ ば 前 述 し た 金 融 教 育 の 目 的 を 達 成 し が た い だ ろ う ゆ え に 金 融 教 育 を 推 し 進 め て い く に は 教 育 さ れ る 側 の 意 識 に つ い て も 考 え て い く べ き で あ ろ う こ こ で ア メ リ カ の 例 を 挙 げ る と 金 融 教 育 の 目 的 は お 金 を 増 や す に は ど う す る の か 貯 金 箱 銀 行 預 金 の 比 較 債 券 や 株 式 投 資 信 託 の 仕 組 み リ ス ク と 分 散 投 資 の 大 切 さ と い っ た 金 融 に 関 す る 基 礎 的 な こ と を 幼 稚 園 か ら 高 校 ま で に 教 え る こ と で あ る ア メ リ カ の 金 融 教 育 の 目 的 も 踏 ま え た う え で 日 本 の 金 融 教 育 は 対 象 年 齢 の 引 き 下 げ を 行 う こ と が 重 要 だ と 思 わ れ る 低 年 齢 か ら の 教 育 を 行 う こ と で さ ら な る 理 解 度 の 向 上 が 望 ま れ る だ ろ う ま た あ く ま で 金 融 教 育 の 目 的 は 知 識 の 増 大 に よ る 金 融 に 関 す る 選 択 肢 の 拡 大 が 主 と な る も の だ と 私 た ち は 考 え て い る また 村 上 西 田 西 村 (04)では 金 融 教 育 の 理 解 度 の 低 い 人 は 総 じ て 金 融 資 産 の 活 用 方 法 を う ま く 見 出 せ な い た め に リ ス ク の 高 い 資 産 へ の シ フ ト を 行 え 1 ないこ と も 指 摘 さ れ て い る し た が っ て 必 ず し も リ ス ク の 高 い 資 産 を 持 つ よ う に し て お け と い う 話 で は な い が 時 期 を 見 極 め て リ ス ク の 高 い 資 産 に 手 を 出 す こ と で 市 場 環 境 に 適 応 し た 合 理 的 な 選 択 を 行 う こ と が 出 来 る よ う に な る だ ろ う ま た 過 去 の 日 本 で あ れ ば 銀 行 に 預 け て お く だ け で 受 取 金 利 が 蓄 積 さ れてお 金 が 増 え て い る よ う な 状 況 が 続 い た の で あ っ た が 昨 今 の 低 金 利 に よ っ て そ の よ う な こ と は 現 実 に 起 こ ら な く な っ て し ま っ た の で あ る ( 図 表 2-1 ) 図 表 2-1 ( 出 所 )は じ め て 個 人 年 金, 銀 行 11 の 普 通 預 金 の 金 利 推 移 よ り,(1)

し か し そ れ で も な お 日 本 人 は 銀 行 に お 金 を 預 け 続 け て い る そ れ は な ぜ か 答 え は 次 の 図 表 が 指 し 示 し て い る ( 出 所 )マ ネ ー ガ イ ド JP (C)14.rh-guide(14)より 図 表 2-2 よ り 日 本 人 は 総 じ て お 金 の 使 い 道 を 銀 行 に 預 け る と い う 考 え に 依 存 傾 向 で あ る 確 か に 海 外 の 国 々 で も 預 貯 金 現 金 の 割 合 が 30% 前 後 の 値 は 見 受 け ら れ る が 0% を 超 え て い る の は 日 本 だ け で あ る 預 貯 金 現 金 に つ い て 現 状 は ほ と ん ど リ タ ー ン が 得 ら れ な い も の の リ ス ク の 低 い 資 産 で あ る の で や は り そ う い う 面 で 日 本 は リ ス ク の 高 い 資 産 へ の 選 択 を 拒 ん で い る の だ と 考 え ら れ る 確 か に リ ス ク を 冒 す よ う な 行 動 を す る ぐ ら い な ら 現 状 維 持 の ま ま で も い い と い う 意 見 も あ る だ ろ う し か し そ の よ う に し た と こ ろ で 後 に 個 人 と し て の 経 験 に 役 立 つ よ う な 金 融 資 産 選 択 行 動 を と れ た と い え る の だ ろ う か ハ イ リ ス ク 資 産 を 所 持 し た と い う 経 験 を 生 か し て 金 融 リ テ ラ シ 1 ー を 向 上 さ せ る こ と も 可 能 で あ る だ ろ う そ の 中 で リ ス ク を 抑 え つ つ 同 様 の 利 益 を 獲 得 で き る よ う に さ ら な る 金 融 リ テ ラ シ ー の 向 上 を 行 う こ と が よ り 望 ま し い 選 択 だ ろ う ま た 金 融 教 育 の 現 状 に つ い て は 学 校 教 育 や 消 費 者 教 育 機 関 金 融 業 界 の 団 体 な ど が 率 先 し て 行 っ て い る が こ れ ら の 活 動 が 消 費 者 に 十 分 浸 透 し て い な い あ る い は 提 供 す る 情 報 等 の 内 容 が 必 ず し も 消 費 者 の ニ ー ズ や 知 識 レ ベ ル に 適 応 し た も の で は な い の で 現 代 の 日 本 に お い て 効 率 的 な 金 融 教 育 は 行 わ れ て い な い と 考 え ら れ る 確 か に 取 組 み こ そ 多 少 見 え る 部 分 で あ る が ま だ ま だ 国 民 一 12

人 ひ と り が そ の こ と を 自 覚 し て 行 動 を 起 こ し て い く 必 要 性 が あ る だ ろ う 安 倍 政 権 の 行 っ た ア ベ ノ ミ ク ス に よ っ て 日 本 の 景 気 は 安 定 し た か の よ う に 見 え る が こ れ は 一 時 的 な も の で あ り 継 続 的 な 景 気 安 定 を も た ら す も の で は な い と 考 え る ゆ え に 国 民 一 人 一 人 が そ う い っ た 状 況 に 対 策 が 打 て る よ う に 金 融 教 育 を 通 じ て 知 識 や 理 解 を 深 め て い く 責 任 が あ る だ ろ う ま た ア メ リ カ で は 政 府 以 外 に も 金 融 教 育 を 積 極 的 に 行 う NPO の 機 関 が 存 在 し て お り 日 本 に も 同 様 に そ の よ う な 機 関 が 必 要 だ と 考 え ら れ る 政 府 主 導 で 金 融 教 育 を や る と い う よ り は 民 間 の 企 業 に 委 託 す る ほ う が 国 民 に よ り 近 い 形 の 金 融 教 育 を 行 う こ と が で き る 現 在 で は 銀 行 や 証 券 会 社 等 が 金 融 教 育 を 積 極 的 に 行 っ て い る が 国 民 一 人 一 人 に な か な か 知 っ て も ら え て い な い 面 が あ る の で よ り 国 民 に 近 い 企 業 が 金 融 教 育 を 行 う こ と で 金 融 教 育 を 積 極 的 に 行 っ て い る と い う こ と を 知 っ て も ら い や す く な る だ ろ う ま た あ る 言 葉 を 教 え る だ け で な く ど の よ う に し て そ う い う ふ う に な る の か ま た 実 際 に 行 っ て み て そ れ が 理 屈 だ け の も の に な っ て い な い の か と い う こ と 1 を 知 る こ と は 大 事 で あ る 金 融 教 育 は 想 像 す る だ け で は な か な か 理 解 が 追 い 付 か な い 説 明 が 多 い の で 積 極 的 に 体 験 型 学 習 を 行 う べ き で あ る 体 験 す る と い う こ と が 個 人 の 理 解 力 知 識 の 向 上 に つ な が る だ ろ う そ の 為 に も 後 述 す る が ア ク テ ィ ブ ラ ー ニ ン グ の よ う な 体 験 型 の 学 習 を よ り 取 り 入 れ た 金 融 教 育 の 教 育 体 制 を 整 え る こ と が 望 ま し い だ ろ う 次 章 か ら は 1 章 で 述 べ た こ と に つ い て も 参 考 に し な が ら 小 学 校 か ら 高 齢 者 と な る ま で 身 に 付 け る べ き 金 融 リ テ ラ シ ー を 段 階 的 に 説 明 し て い こ う 13

第 3 章 各 年 代 層 に お い て 必 要 な 金 融 リ テ ラ シ ー 金 融 教 育 本 章 で は 各 年 代 層 に お い て 段 階 的 に ど の よ う な 金 融 リ テ ラ シ ー を 身 に つ け る べ き か と い う こ と に つ い て 言 及 し た い そ の 準 備 と し て 金 融 広 報 中 央 委 員 会 (11)の デ ー タ を も と に そ の 概 要 に つ い て み て い く 金 融 広 報 中 央 委 員 会 (11)に よ れ ば お こ づ か い を も ら っ て い る 割 合 を 年 代 別 に み た 場 合 小 学 生 で は 約 8 割 中 高 生 で は 9 割 弱 が お こ づ か い を も ら っ て い る と さ れ ( 図 表 3-1) ま た 同 年 代 の お 年 玉 は ひ と り あ た り 1 万 か ら 万 円 が 多 い と さ れ て い る そ し て そ の 用 途 は お 年 玉 で は 貯 蓄 す る と 答 え た 割 合 が 最 も 多 い も の の お こ づ か い の 使 い 道 は さ ま ざ ま で 小 学 校 中 学 年 高 学 年 ( -6 年 ) で は ま ん が 本 や 雑 誌 の 順 位 が 高 く な り 中 学 生 高 校 生 で は 友 達 と の 外 食 軽 食 代 休 日 に 遊 び に 行 く 交 通 費 順 位 が 高 く な る ま た お こ づ か い が 足 り な く な る こ と が あ る の は 割 弱 から 7 割 強 い る な お 自 分 の 貯 蓄 が あ る と 答 え た 割 合 は 4 割 強 か ら 割 強 で あ る が お こ づ か い 帳 を つ け て い な い 子 ど も は 7 割 強 か ら 9 割 弱 に 上 る ( 図 表 3-2) 0% 80% 60% 40% % 0% 図 表 3-1 おこづかいの 有 無 の 割 合 高 校 生 中 学 生 高 学 年 中 学 年 小 学 生 低 学 年 もらっている もらっていない 無 回 答 1 図 表 3-2 おこづかい 帳 をつけているか 0% 80% 60% 40% % 0% 1. 2 3.8 74.4 70.1 7.9 24.1 27.9.3 高 学 年 中 学 年 小 学 生 低 学 年 はい(つけている) いいえ(つけていない) 無 回 答 14

図 表 3-3 消 費 者 トラブルの 経 験 ( 複 数 回 答 ) 迷 惑 メールが 送 られてきた 28.9 4.9 通 信 販 売 で 買 ったものが 考 えていたもの 9.4 7.8 しつこく 勧 誘 された 6.7.7 無 料 だと 思 ったのに 有 料 だった.8 6.3 買 ったものが 不 良 品 だったが 交 換 して. 8. 高 校 生 中 学 生 とても 自 分 では 払 えない 料 金 を 請 求 された 3.8 2.4 無 理 に 売 りつけられたり 契 約 させられた 0.8 0.9 0 40 60 つ ぎ に 消 費 者 ト ラ ブ ル の 経 験 に つ い て み る と ( 図 表 3-3) 中 学 生 高 校 生 と も に 迷 惑 メ ー ル が 送 ら れ て き た と の 回 答 が 最 も 多 く 中 学 生 で 3 割 弱 高 校 生 で 割 弱 と な っ て い る 次 い で 回 答 が 多 い の は 中 学 生 で は 買 っ た も の が 不 良 品 だ っ た が 交 換 し て も ら え な か っ た 通 信 販 売 で 買 っ た も の が 考 え て い た も の と 違 っ て い た 無 料 だ と 思 っ た の に 有 料 だ っ た 高 校 生 で は 通 信 販 売 で 買 っ た も の が 考 え て い た も の と 違 っ て い た し つ こ く 勧 誘 さ れ た 無 料 だ と 思 っ た の に 有 料 だ っ た の 順 と な っ て い る こ の よ う に お こ づ か い や お こ づ か い 帳 そ し て お 金 や 消 費 に ま つ わ る ト ラ ブルな ど に つ い て も 年 代 ご と に 異 な る 状 況 で あ る こ と が 分 か る し た が っ て 金 融 リ テ ラ シ ー を 高 め る た め の 金 融 教 育 も 各 年 代 で 異 な る ( 積 み 上 げ る )こと が 考 え 得 る だ ろ う 以 下 で は 金 融 広 報 中 央 委 員 会 (11)を も と に 各 年 代 で 必 要 な 金 融 リ テ ラ シ ー に つ い て み て い き た い 1 第 1 節 小 学 校 で 身 に つ け る べ き 金 融 リ テ ラ シ ー 小 学 生 に な る と 親 か ら お こ づ か い を も ら っ た り お 正 月 に お 年 玉 を も ら っ た り し て お 金 を 実 際 に 使 い 始 め る よ う に な る そ れ で は 小 学 校 で 身 に つ け る べ き 金 融 リ テ ラ シ ー は ど の よ う な も の な の だ ろ う か 金 融 広 報 中 央 委 員 会 (11)で は 小 学 校 の 年 代 は お 金 に 関 す る 知 識 や 経 験 1

技 能 を 身 に つ け て い く 段 階 と し て い る た し か に 小 学 校 の 年 代 で は も ら っ た お 金 で 親 と 買 い 物 に 行 っ た り 親 が 買 い 物 に 行 く の に つ い て い き 買 い 物 の し か た を 見 て 学 ん だ り す る こ と も あ る し た が っ て こ の 年 代 が お 金 に 関 す る 知 識 や 経 験 技 能 を 身 に つ け て い く べ き 最 初 の 段 階 で あ る と い う こ と だ ろ う 筆 者 と し て は 実 際 に 買 い 物 を す る こ と を 通 し て 金 融 の 知 識 や 経 験 を 得 る こ と も 良 い と 思 う が そ れ に 加 え 学 校 内 で 小 規 模 の 模 擬 店 を 開 き も の と お 金 の や り と り を 経 験 さ せ た り お 金 を 使 う 技 能 と い う 面 で も 買 う も の の 選 び 方 を 学 ば せ る 機 会 を 設 け た り す る こ と も 有 効 な 機 会 だ と 考 え る そ れ に よ り 知 識 と 経 験 と 技 能 が 身 に つ く こ と に 一 定 の 前 向 き な 効 果 が 表 れ る だ ろ う ま た 小 学 校 高 学 年 の 1.1 割 で お こ づ か い が 不 足 し た 経 験 が あ る と 答 え て い る が 中 学 生 で 2 割 と 約 2 倍 と な っ て い る お こ づ か い が 不 足 す る と い う こ と は お 金 の 使 い 方 に つ い て 能 力 が 身 に 付 い て い な い こ と か ら 生 じ て い る 可 能 性 も あ る こ と か ら そ う な ら な い た め に も 高 学 年 ま で に お 金 の 管 理 を あ る 程 度 で き る よ う に な っ て お く の が 望 ま し い の で は な い だ ろ う か 1 第 2 節 中 学 校 で 身 に つ け る べ き 金 融 リ テ ラ シ ー つ ぎ に 中 学 校 の 年 代 に 身 に つ け て お く べ き 金 融 リ テ ラ シ ー に つ い て 述 べ る 中 学 生 に な れ ば 小 学 校 の と き よ り も お 金 を 扱 う 機 会 が 増 え ま た 欲 し い も の の 値 段 が 小 学 校 の と き に 比 べ 上 が る と 考 え ら れ る そ れ ゆ え お 金 を 使 う 頻 度 は 上 が り 結 果 と し て お 金 に 関 す る 知 識 や 経 験 が よ り 多 く 身 に つ い て は く る だ ろ う し か し 持 っ て い る お 金 を す べ て 使 う の で は な く 貯 蓄 習 慣 を 身 に つ け さ せ る こ と も 重 要 で あ り 中 学 校 と い う 年 代 で は こ の 点 に 関 す る 意 識 づ け が 重 要 な の で は な い だ ろ う か 金 融 広 報 中 央 委 員 会 (11)で は 中 学 校 の 年 代 で は 収 支 を 意 識 し た お 金 の 使 2 い 方 が で き る 能 力 を 身 に つ け て い く 段 階 と し て い る 言 い 換 え れ ば お 金 を き ち ん と 計 画 立 て て 使 っ て い け る よ う に す る べ き で あ る と 述 べ て い る と 読 め る し か し 図 表 3-2 で み た よ う に 2 割 強 の 中 学 生 し か お こ づ か い 帳 を つ け て い な い し た が っ て お 金 を き ち ん と 計 画 立 て て 使 っ て い け る よ う に な る た め に お こ づ か い 帳 を 利 用 し て 収 支 の 確 認 が で き る よ う に な る こ と も 大 切 だ ろ う 30 た だ し お こ づ か い 帳 を つ け て い る 割 合 は 中 学 生 に 比 べ 高 校 生 の 方 が 若 干 減 16

っ て い る こ れ は お 金 の 使 い 方 や 貯 め 方 に 慣 れ て き た こ と も あ る が 出 来 る だ け 中 学 生 の 段 階 で お こ づ か い 帳 を つ け る 習 慣 を 身 に つ け 継 続 す る べ き で あ る こ の よ う に 中 学 生 の 段 階 で は 前 章 2 節 で 述 べ た 家 計 管 理 適 切 な 収 支 管 理 ( 赤 字 解 消 黒 字 確 保 )の 習 慣 化 は と く に 重 要 な 課 題 で あ る だ ろ う ま た 資 金 計 画 に つ い て も こ の 年 代 で 学 び 例 え ば 欲 し い も の が 高 価 な 場 合 や い ま 持 っ て い る お 金 で 買 え な い も の を 買 お と す る 場 合 い く ら ず つ 貯 金 し て い つ 買 う か と い う 目 標 設 定 を 行 う よ う 学 習 す る と よ い と 考 え る さ ら に 金 融 広 報 中 央 委 員 会 (11)で は 中 学 生 全 体 の 8. 割 が イ ン タ ー ネット を 利 用 し て お り そ の う ち 利 用 目 的 と し て 通 信 販 売 と 答 え て い る 中 学 生 が. 割 あ る こ こ で 小 中 学 生 に お い て 生 じ た 消 費 者 ト ラ ブ ル に つ い て み て み る と 迷 惑 メ ー ル や 通 信 販 売 で の ト ラ ブ ル が 多 い こ と が わ か る な か で も お 金 に 関 す る ト ラ ブ ル が 多 い イ ン タ ー ネ ッ ト で の 商 品 や サ ー ビ ス の 取 引 の 際 に 生 じ て い る ト ラ ブ ル で あ る が イ ン タ ー ネ ッ ト を 利 用 し て モ ノ や サ ー ビ ス を 買 っ た り す る 際 に は 情 報 リ テ ラ シ ー と 金 融 リ テ ラ シ ー の 両 方 が 必 要 と な る こ と か 1 ら 中 学 生 の 段 階 で は 前 章 2 節 で 述 べ た 分 野 3 の (3)(4)() の リ テ ラ シ ー を 幅 広 く 身 に つ け る 必 要 が あ る と 考 え る 第 3 節 高 校 で 身 に つ け る べ き 金 融 リ テ ラ シ ー つ ぎ に 高 校 の 年 代 に 身 に つ け て お く べ き 金 融 リ テ ラ シ ー に つ い て 述 べ る こ の 段 階 で ア ル バ イ ト を 始 め 自 分 で あ る 程 度 の お 金 を 稼 ぐ 人 も で て く る 図 表 3-4 よ り ア ル バ イ ト を し て い る( し た こ と が あ る ) 高 校 生 は 全 体 の 26.3%にな る し た が っ て ア ル バ イ ト を し た こ と の あ る 人 は 扱 う 金 額 も 大 き く な る た め 収 支 に つ い て も 考 え る 必 要 の あ る 人 が で て く る ま た 13 年 の 時 点 で の 大 学 進 学 率 は 約 0.8%で あ り お よ そ 割 の 人 が 高 校 を 卒 業 し た あ と 社 会 人 と な る 2 こ こ で は 社 会 人 の 一 歩 手 前 の 段 階 の 人 も い る こ と に な る そ の た め 金 融 広 報 中 央 委 員 会 (11)で は 将 来 の 生 活 や 進 路 社 会 的 責 任 に つ い て 考 え 社 会 人 と し て 自 立 す る 能 力 を 身 に つ け て い く 段 階 と し て い る 17

例 と し て 近 い 将 来 の 生 活 設 計 を 立 て て み る ( 自 分 が ど の よ う な 仕 事 に 就 き 生 活 に お け る 収 支 交 際 費 の 割 合 な ど ) 大 学 へ 進 学 す る 人 も 同 様 に 大 学 で の 生 活 を 考 え て み る ま た 親 の 保 護 か ら 離 れ 社 会 人 と し て 生 活 を す る と ど の よ う な 社 会 的 責 任 が 生 じ る の か 考 え て み る こ れ よ り 高 校 生 の 段 階 で は 分 野 2 の リ テ ラ シ ー を 身 に つ け る 必 要 が あ る と 考 え る 図 表 3-4 高 校 生 のアルバイトについて 無 回 答 アルバイトをしたことはないし まだ 当 分 やりたくない アルバイトをしてみたいが したことはない 自 分 で 使 うお 金 のためにアルバイトをしている(したことがある) 家 計 を 助 けるためにアルバイトをしている(したことがある) 26.4 26 26.2 8.4 1.2 11.4 3.7 36.7 36.1 24.6 17.8 21.6 4.9 4.3 4.7 女 子 男 子 全 体 消 費 者 ト ラ ブ ル に つ い て み る と 中 学 生 と 同 じ よ う な 回 答 が 多 い た だ し イ ン タ ー ネ ッ ト の 利 用 目 的 が ネ ッ ト シ ョ ッ ピ ン グ を す る と き の 回 答 が 中 学 生 に 比 べ 約 11% 多 く な っ て い る そ の 分 イ ン タ ー ネ ッ ト に よ る 消 費 者 ト ラ ブ ル が 増 加 し て い る 契 約 内 容 を 読 み 本 当 に 買 っ て も 大 丈 夫 な の か 返 品 が で き る 条 件 期 間 な ど 深 い と こ ろ ま で 認 識 で き る よ う に な る の が 望 ま し い こ れ よ り 中 学 生 同 様 分 野 3 の (3)(4)() の リ テ ラ シ ー を 身 に つ け る 必 要 が あ る と 考 え る 第 4 節 大 学 で 身 に つ け る べ き 金 融 リ テ ラ シ ー 1 つ ぎ に 大 学 の 年 代 に 身 に つ け て お く べ き 金 融 リ テ ラ シ ー に つ い て 述 べ る こ 金 融 広 報 中 央 委 員 会 (11)で は 大 学 の 年 代 は 社 会 に 出 て 自 立 す る た め の 能 力 を 身 に つ け て い く 段 階 と し て い る ま た 大 学 の あ い だ に 成 人 す る 人 が 多 く 選 挙 な ど 自 分 だ け の 判 断 で 行 え る こ と が 多 く な る そ の 分 責 任 が 伴 う こ と も 理 解 し て お く そ の た め 自 分 で 情 報 を 収 集 取 捨 選 択 し 意 思 決 定 し て い く 18

こ と が 必 要 に な っ て く る ま た 社 会 人 と な っ た 人 の 多 く が 加 入 す る 保 険 な ど の 金 融 商 品 の 知 識 と 資 産 形 成 運 用 の 選 択 肢 と し て の 投 資 に 必 要 な 金 融 商 品 の 知 識 を 身 に つ け て い け れ ば よ い と 考 え る こ れ に つ い て は 内 閣 府 政 府 広 報 オ ン ラ イ ン も 同 様 の こ と を 述 べ 大 学 生 に 必 要 と さ れ る 金 融 リ テ ラ シ ー に つ い て は 以 下 の よ う な 例 を 挙 げ て い る 仕 送 り な ど の 収 入 と 学 費 生 活 費 な ど を 把 握 す る ク レ ジ ッ ト カ ー ド を 利 用 す る 場 合 借 金 で あ る こ と を 理 解 し 支 払 い の 可 能 な 範 囲 で 利 用 す る 金 融 商 品 の リ ス ク と リ タ ー ン に つ い て 理 解 す る 職 業 選 択 に 必 要 な 能 力 開 発 資 格 取 得 基 本 的 な 金 融 商 品 の 仕 組 み や 特 性 を 理 解 す る ( 出 所 ) 内 閣 府 政 府 広 報 オ ン ラ イ ン ま た S M B C 日 興 証 券 の 調 査 に よ る と 大 学 生 の 約 7 割 が ア ル バ イ ト を し て 1 い る 一 方 で い く ら 使 っ て い る か 把 握 し て い な い 学 生 が 約 半 数 い る ま た 貯 金 は 約 7 割 の 学 生 が し て お り そ の 目 的 は 将 来 へ の 備 え が 多 い 将 来 に 不 安 を 持 っ て い る 学 生 は 約 7 割 し か し 貯 金 額 は 万 未 満 が 最 も 多 く 多 額 な わ け で は な い そして 図 表 3- は SMBC が 行 っ た 調 査 の う ち Q. 退 職 し て か ら 亡 く な る ま で 年 金 の 他 に 夫 婦 2 人 で ど の く ら い の 費 用 が 一 般 的 に 必 要 だ と 考 え ら れ ま す か? と い う 問 い へ の 回 答 で あ る が こ れ に よ る と 約 3,000 万 と 答 え て い 図 表 3- SMBCによる 調 査 Q. 退 職 してから 亡 くなるまで 年 金 の 他 に 夫 婦 2 人 でどのくらいの 費 用 が 一 般 的 に 必 要 だと 考 えられますか? への 回 答 約 00 万, 約 0 万, 17 約 000 万, 33 約 3000 万, 4 19 ( 出 所 )SMBC 日 興 証 券 大 学 生 実 態 調 査

る 学 生 が 最 も 多 い し か し こ の 設 問 の 正 解 は 約,000 万 で あ り 実 態 を 正 確 に 把 握 で き な い 学 生 が 多 い こ と が わ か る ま た 同 調 査 で は 将 来 に 不 安 を 抱 え て い る 学 生 の 割 合 も 調 べ た と さ れ て い る が こ の 割 合 は 約 8 割 と な っ て い る 将 来 に つ い て イ メ ー ジ し づ ら い の は わ か る が だ か ら こ そ 情 報 や 知 識 が 必 要 に な っ て く る し 将 来 必 要 と な る お 金 に つ い て 考 え る 必 要 が あ る 以 上 よ り 金 融 広 報 中 央 委 員 会 (11)に 記 載 さ れ て い た 大 学 生 の 段 階 で 身 に つ け る べ き 金 融 リ テ ラ シ ー の う ち と く に 分 野 3 の (6)(7)(11) の リ テ ラ シ ー を 身 につ け る 必 要 が あ る と 考 え る 第 節 社 会 人 で 身 に つ け る べ き 金 融 リ テ ラ シ ー 1. 新 社 会 人 若 年 社 会 人 金 融 広 報 中 央 委 員 会 (11)は 新 社 会 人 若 年 社 会 人 は 生 活 面 経 済 面 で 自 立 す る 能 力 が 必 要 に な っ て く る 段 階 と し て い る 貯 蓄 に つ い て は 将 来 の 生 活 設 計 の 計 画 に 基 づ い て 行 い 始 め て い る 段 階 の は ず で あ る 貯 蓄 だ け で は な く 1 投 資 と い う 選 択 肢 を も つ よ う に す る た め に 大 学 生 で 身 に つ け た 知 識 を さ ら に 上 の 知 識 を 身 に つ け る 必 要 が あ る と 考 え る 投 資 を 行 う 能 力 を 身 に つ け る た め に 自 ら 金 融 の 知 識 を 収 集 し た り 習 得 し た り す る こ と が 必 要 に な っ て く る ま た 老 後 を 含 め た 将 来 の 生 活 に つ い て 情 報 を 収 集 し 貯 蓄 を は じ め と し た 備 え が 必 要 と な っ て く る 内 閣 府 政 府 広 報 オ ン ラ イ ン で も 若 年 社 会 人 に は 以 下 の 金 融 リ テ ラ シ ー が 必 要 で あ る と 述 べ て い る 給 与 天 引 き 預 金 を 行 う な ど の 工 夫 を 行 い 貯 蓄 行 動 を 定 着 さ せ る 収 入 の う ち の 手 取 り 額 生 活 費 な ど の 支 出 を 把 握 す る 公 的 年 金 保 険 の 内 容 を 把 握 し 必 要 に 応 じ て 民 間 の 年 金 へ の 加 入 な 2 ど を 行 う キ ャ リ ア 計 画 を 立 て 必 要 な 自 己 啓 発 を 行 う 様 々 な 金 融 商 品 の 性 質 を 理 解 し 運 用 す る 金 融 商 品 の 利 用 に は 外 部 の 知 見 を 適 切 に 活 用 す る こ と が 必 要 で あ る こ と を 理 解 す る 30 ( 出 所 ) 内 閣 府 政 府 広 報 オ ン ラ イ ン

こ れ よ り 金 融 広 報 中 央 委 員 会 (11) に 記 載 さ れ て い た 若 年 社 会 人 の 段 階 で 身 に つ け る べ き 金 融 リ テ ラ シ ー の う ち 分 野 3 の (8)(9)() 分 野 4 の リ テ ラ シ ー を と く に 身 に つ け る 必 要 が あ る と 考 え る 2. 一 般 社 会 人 金 融 庁 は 社 会 人 と し て 自 立 し 本 格 的 な 責 任 を 担 う 能 力 が 必 要 と な っ て く る 段 階 と し て い る 家 庭 を 持 ち 子 ど も を 育 て て い こ う と 考 え て い る 場 合 は ど れ ほ ど お 金 が 必 要 と な っ て く る の か 把 握 し て お く 必 要 が あ る 家 庭 を 持 た な い 人 も お 金 を ど の よ う に 使 い 老 後 は 一 人 で ど う し て い く か 考 え る 必 要 が あ る ま た こ の 年 代 で は 家 を 購 入 し た り 車 を 購 入 し た り す る 人 も で て く る 多 く の 場 合 は 家 や 車 は ロ ー ン を 組 ん で 購 入 す る だ ろ う つ ま り 多 く の 人 が ロ ー ン に 関 し て の 知 識 を 身 に つ け る 必 要 が あ る さ ら に 大 学 新 社 会 人 若 年 社 会 人 で 身 に つ け た 知 識 を 基 に 資 産 形 成 を 行 う こ と も 考 え て い き た い し か し 投 資 に 興 味 を 持 ち 実 際 に 行 う の は 大 き な お 金 が 動 く わ け で 知 識 1 だ け で い き な り 投 資 を 行 う の は 不 安 に な る だ ろ う か ら ス マ ー ト フ ォ ン の ア プ リ や ボ ー ド ゲ ー ム な ど で 遊 び 感 覚 で 経 験 し て み る と よ い と 考 え る そ こ で 我 々 が 推 奨 す る の が ブ ル サ で あ る ブ ル サ に つ い て は 後 で 詳 し く 説 明 す る 以 上 よ り 金 融 広 報 中 央 委 員 会 (11) に 記 載 さ れ て い た 一 般 社 会 人 の 段 階 で 身 に つ け る べ き 金 融 リ テ ラ シ ー の う ち と く に 分 野 3 の ()(12)(13)(14) の リ テ ラ シ ー を 身 に つ け る 必 要 が あ る と 考 え る 3. 高 齢 者 仕 事 も 退 職 し こ れ か ら の 生 活 に つ い て 考 え る 必 要 が で て く る 特 に 年 金 に つ い て は き ち ん と 知 識 を 身 に つ け て お か な け れ ば な ら な い 2 図 表 3-6 に よ れ ば 厚 生 年 金 に 加 入 す る サ ラ リ ー マ ン の 夫 と 専 業 主 婦 の 場 合 1 年 に 70 歳 に な る 世 代 は 負 担 し た 保 険 料 の.2 倍 の 年 金 を 受 け 取 れ る 見 込 み な の に 対 し 30 歳 に な る 世 代 以 降 で は 2.3 倍 と な っ て い る 年 金 の 額 は 経 済 成 長 の 状 況 な ど で 変 わ る が 1 年 に 70 歳 の 人 は 保 険 料 00 万 円 を 支 払 って 000 万 円 の 年 金 が 受 け 取 れ る の に 対 し 30 歳 の 人 は 2900 万 円 支 払 っ て 30 6800 万 円 の 年 金 を 受 け 取 る 見 込 み と な っ て い る 歳 の 人 に な る と 3400 万 21

平 成 27 年 における 年 齢 ( 生 年 ) 70 歳 (194 年 生 ) 6 歳 (190 年 生 ) 60 歳 (19 年 生 ) 歳 (1960 年 生 ) 0 歳 (196 年 生 ) 4 歳 (1970 年 生 ) 40 歳 (197 年 生 ) 3 歳 (1980 年 生 ) 30 歳 (198 年 生 ) 2 歳 (1990 年 生 ) 歳 (199 年 生 ) 図 表 3-6 年 代 別 の 年 金 受 給 ( 給 付 ) 額 と 負 担 額 厚 生 年 金 ( 基 礎 年 金 を 含 む) 国 民 年 金 保 険 料 負 担 額 年 金 給 付 額 倍 率 6 歳 以 降 給 付 分 年 金 給 付 額 倍 率 保 険 料 負 担 額 年 金 給 付 額 倍 率 万 円 万 円 万 円 万 円 万 円 1,000,0,2 4,400 4,3 400 1,400 3,8 1,0 4,700 4,1 4,0 3,6 400 1,0 2,9 1,400 4,600 3,4 4,300 3,2 00 1,0 2,3 1,600,000 3,0 4,900 3,0 700 1,300 2,0 1,900,300 2,8,000 2,8 800 1,400 1,8 2,0,600 2,6,600 2,6 900 1,400 1,7 2,400,900 2,4,900 2,4 1,000 1,00 1, 2,700 6,300 2,4 6,0 2,4 1,000 1,600 1, 2,900 6,800 2,3 6,800 2,3 1,0 1,700 1, 3,0 7,400 2,3 7,400 2,3 1,0 1,800 1, 3,400 7,900 2,3 7,900 2,3 1,300 2,000 1, ( 注 )それぞれ 保 険 料 負 担 額 及 び 年 金 給 付 額 を 賃 金 上 昇 率 を 用 いて6 歳 時 点 の 価 格 に 換 算 したものをさらに 物 価 上 昇 率 を 用 いて 割 引 現 在 価 値 ( 平 成 26 年 度 時 点 )を 割 り 引 いて 表 示 したもの ( 注 ) 高 齢 者 のうち 高 齢 者 のみ 世 帯 等 に 所 属 する 人 の 割 合 は 6 歳 以 上 人 口 に 占 める 世 帯 主 から6 歳 以 上 の 単 独 世 帯 又 は 夫 婦 のみ 世 帯 人 員 数 割 合 ( 出 所 ) 厚 生 労 働 省 財 政 検 証 結 果 レポートより 筆 者 作 成 円 を 支 払 い 受 け 取 る 額 が 7900 万 円 と な っ て い る さ ら に 年 金 受 給 開 始 年 齢 が 遅 く な る こ と も 予 想 さ れ る こ れ か ら わ か る よ う に 年 金 だ け で は 生 活 を す る の が 厳 し い 状 況 に こ れ か ら な っ て い く と 予 想 さ れ る 年 金 と 今 ま で の 貯 蓄 で 生 活 す る こ と が 必 要 に な っ て く る た め 貯 蓄 は 必 要 で あ る ま た 高 齢 者 の 問 題 と い え ば 詐 欺 で あ る 詐 欺 の 高 齢 者 の 被 害 割 合 は 年 々 増 加 し て お り 平 成 24 年 には % 近 く に の ぼ っ て い る 図 表 3-7 の 表 を み る と 70 歳 以 上 の 割 合 が 高 く 特 に 女 性 の ほ う の 割 合 が 高 い こ と が わ か る 融 資 保 証 金 詐 欺 還 付 金 等 詐 欺 金 融 商 品 等 取 引 名 目 は 金 融 の 知 識 を 身 に つ け て お け ば 被 害 に あ う 危 険 性 が 低 下 す る と 考 え ら れ る そ の 他 も 詐 欺 の 被 害 に あ う 可 能 性 は 誰 に で も あ る と い う こ と を 意 識 し た う え で 他 人 を 過 信 し な い よ う に し 周 り に 相 談 で き る よ う に し て お き た い 周 り に 相 談 で き る 環 境 を つ く る た め に は 近 所 の ネ ッ ト ワ ー ク 形 成 が 重 要 と な っ て く る さ ら に 詐 欺 が ど 図 表 3-7 特 殊 詐 欺 の 手 口 別 被 害 者 年 齢 性 別 割 合 ( 平 成 24 年 ) 被 害 者 年 齢 性 別 構 成 比 (%) 9 歳 以 下 60 歳 代 70 歳 以 上 男 女 男 女 男 女 特 殊 詐 欺 全 体 7.7 11.2 6.7.2 13.9 40.2 振 り 込 め 詐 欺 7.2 11.9.9 21.0 12.1 41.9 オレオレ 詐 欺 0.6 6.9 4.6 2.7 12.0 0.2 架 空 請 求 詐 欺.4 34.1 6.3 7. 8.3 23.4 融 資 保 証 金 詐 欺 2.4 12.9 17.6 4.8.9 1.4 還 付 金 等 詐 欺 0. 4.7 6.2 2.0 16.6 46.9 振 り 込 め 詐 欺 以 外 の 特 殊 詐 欺 9.1 9.4 8.8 18.0 18.8 3.9 金 融 商 品 等 取 引 名 目 3.7 6. 8.2 19.9.8 40.9 異 性 との 交 際 あっせん 名 目.8 2.6 11.6 0.0 7.0 0.0 ギャンブル 必 勝 情 報 提 供 名 目 41.0 28.4 12.6 7.7 6. 3.8 その 他 の 名 目 14..9 12.7.9 12.7 38.2 ( 出 所 ) 警 視 庁 ホームページより 筆 者 作 成 22

の よ う な 手 口 で 行 わ れ る の か を 知 っ て お く 必 要 が あ る と 考 え る 第 4 章 金 融 リ テ ラ シ ー 向 上 に お け る 各 主 体 の 取 組 み と そ の 果 た す べ き 役 割 日 本 で は 様 々 な 主 体 が 国 民 の 金 融 リ テ ラ シ ー の 向 上 の た め に 金 融 教 育 や 活 動 を し て い る 各 主 体 の 金 融 教 育 の 取 組 み と 役 割 に つ い て 述 べ る 第 1 節 銀 行 の 取 組 み と 役 割 全 国 銀 行 協 会 で は 各 世 代 向 け の 教 材 を 無 料 で 提 供 し て い る ま た 全 国 銀 行 金 融 教 育 活 動 MAP を 見 る と 多 く の 銀 行 が 職 場 体 験 見 学 の 受 け 入 れ 学 校 連 携 や 教 員 支 援 を 行 っ て い る 学 生 向 け に エ コ ノ ミ ク ス 甲 子 園 を 開 催 し て い る そ し て 年 か ら は 金 融 経 済 教 育 研 究 指 定 校 制 度 を ス タ ー ト さ せ 指 定 校 を 募 り 授 業 を サ ポ ー ト し て い る ( 参 照 : 全 国 銀 行 協 会 ホ ー ム ペ ー ジ ) 例 と し て 平 成 27 年 度 の 金 融 経 済 教 育 研 究 指 定 校 は 岡 山 県 教 育 委 員 会 京 都 府 教 育 委 員 会 京 都 市 教 育 委 員 会 と 全 国 銀 行 協 会 協 力 の も と 指 定 さ れ た 4 校 1 で あ る 4 校 及 び 研 究 テ ー マ は 以 下 の 通 り で あ る ( 図 表 4-1) 図 表 4-1: 金 融 経 済 教 育 研 究 指 定 校 研 究 テ ー マ 岡 山 県 立 勝 山 高 等 学 校 京 都 府 立 東 稜 高 等 学 校 京 都 府 立 洛 水 高 等 学 校 京 都 市 立 栗 陵 中 学 校 研 究 テ ー マ 1 年 : 家 庭 基 礎 消 費 者 と し て 自 立 す る 2 年 : 家 庭 総 合 消 費 者 と し て 自 立 す る 研 究 テ ー マ 1 年 : 現 代 社 会 金 融 機 関 と 金 融 政 策 3 年 : 政 治 経 済 金 融 の 仕 組 み と は た ら き 研 究 テ ー マ 2 年 : 総 合 的 な 学 習 の 時 間 キ ャ リ ア セ ミ ナ ー ラ イ フ ス テ ー ジ と 金 融 経 済 研 究 テ ー マ 3 年 : 社 会 科 ( 公 民 的 分 野 ) 将 来 自 立 す る た め に 必 要 な 金 融 に 関 す る 知 識 を 身 に 付 け る ( 出 所 : 全 国 銀 行 協 会 ホ ー ム ペ ー ジ よ り 筆 者 作 成 ) こ れ を 見 て わ か る よ う に 指 定 校 と し て 選 ば れ て い る の は 4 校 の み で あ る 4 校 と い う の は 非 常 に 少 な い 数 字 で あ る こ の 制 度 が ス タ ー ト し た 年 以 降 選 ば れ た 校 数 は 最 大 で も 6 校 で あ る も う 少 し で も 多 く の 学 校 を 支 援 す る こ と が で き れ ば わ ず か で も 金 融 教 育 の 普 及 へ の 手 助 け と な る の で は な い だ ろ う か ま た 学 校 教 員 へ の 金 融 教 育 を 行 う こ と が 小 中 高 生 に 金 融 教 育 を 普 及 す 23

る う え で 一 番 に し な け れ ば な ら な い こ と で は な い だ ろ う か 今 の 学 校 教 員 で 詳 し く 意 図 さ れ た 金 融 教 育 を 受 け て き た 人 は 少 な い の で あ る ゆ え に 学 校 と 連 携 し 教 員 へ の 教 育 も 重 点 的 に 行 っ て い く べ き で あ る 今 の 時 点 で も 多 く の 銀 行 が 学 校 と の 連 携 を 図 っ て い る と は 思 う が さ ら に 広 げ て 他 の 主 体 と も 連 携 を 図 り 協 力 し て い く こ と が 必 要 で は な い だ ろ う か 銀 行 が 金 融 教 育 に お い て 果 た す べ き 役 割 は 大 き い 銀 行 は 人 々 に と っ て も っ と も 身 近 な 金 融 機 関 で あ る 自 分 で お 金 を 稼 ぐ よ う に な れ ば こ そ の 身 近 な 銀 行 だ か ら こ そ 多 く の 人 々 に 影 響 を 与 え る だ ろ う し 第 2 章 で も あ げ て い る よ う に 日 本 人 は ほ と ん ど 銀 行 に お 金 を 預 け て い る そ し て 金 融 教 育 が 進 む こ と は 銀 行 に と っ て は 好 ま し い こ と と は 言 い 切 れ な い 今 ま で 預 金 さ れ て い た お 金 を 投 資 な ど に 回 さ れ る よ う に な れ ば 銀 行 が 貸 出 す た め の 原 資 が 減 る か ら で あ る だ が そ れ で も 銀 行 は リ ス ク を 負 っ て で も 経 済 の 活 性 化 に 貢 献 す る 金 融 教 育 を 行 う べ き で あ る と 考 え る 1 第 2 節 証 券 会 社 の 取 組 み と 役 割 証 券 会 社 は 先 の 銀 行 と 違 い 一 般 の 人 々 に と っ て も あ ま り 身 近 な 存 在 で は な い と い え る だ ろ う 特 に 学 生 の 時 か ら 証 券 会 社 の こ と を 深 く 知 る 機 会 は ほ と ん ど な い と 思 わ れ る ゆ え に ま ず は 証 券 会 社 の 仕 組 み や 役 割 を 学 生 や 教 員 に 教 え る 必 要 が あ る と 思 わ れ る そ れ ら を ふ ま え て ど の よ う な 取 組 み を 行 っ て い る の だ ろ う か 証 券 会 社 の 取 組 み に つ い て み る と 日 本 証 券 業 協 会 は 銀 行 と 同 様 に 学 校 へ の 金 融 講 座 の 提 供 や 教 材 を 提 供 し て い る 東 京 証 券 取 引 所 と と も に 株 式 学 習 ゲ ー ムを 開 催 す る と い う こ と も 行 っ て い る ( 参 照 : 日 本 証 券 業 協 会 ホ ー ム ペ ー ジ ) ほ か に も 少 し 例 を 挙 げ な が ら 証 券 会 社 の 取 組 み を 見 る こ と に す る 2 み ず ほ 証 券 で は 若 い う ち か ら 金 融 の 仕 組 み に つ い て の 理 解 を 深 め 複 雑 化 グ ロ ー バ ル 化 す る 社 会 で 自 立 し た 生 活 者 と し て 生 き て い け る よ う に ( 引 用 : み ず ほ 証 券 ホ ー ム ペ ー ジ ) と い う 考 え 方 を も と に 金 融 教 育 を 支 援 し て い る 子 ど も サ マ ー ス ク ー ル と い う も の を 毎 年 8 月 に 開 催 し た り 銀 行 と 同 じ よ う に 職 場 見 学 や 職 場 体 験 を 受 け 入 れ た り し て い る 職 場 を 見 学 し て も ら う 30 こ と で 証 券 会 社 の 業 務 内 容 や 役 割 を 自 分 の 身 を も っ て 体 験 し て も ら う 機 会 を 24

提 供 し て い る 大 学 大 学 院 向 け に は 04 年 度 よ り 大 学 大 学 院 に 寄 付 講 座 を 開 設 し 大 学 生 大 学 院 生 向 け に 学 ぶ 機 会 を 提 供 し て い る 教 職 員 向 け に も 研 修 の 支 援 を 行 う な ど の サ ポ ー ト を し て い る ( 参 照 : み ず ほ 証 券 ホ ー ム ペ ー ジ ) ま た 野 村 グ ル ー プ で は 社 員 が 各 地 の 学 校 へ 赴 き 学 生 か ら 教 員 ま で 対 象 と し た 出 張 授 業 を 行 っ て い る ( 参 照 : 野 村 グ ル ー プ ホ ー ム ペ ー ジ ) そ の ほ か に 大 和 証 券 グ ル ー プ の 取 組 み に 関 し て わ か り や す く 図 表 で 示 さ れ て い る の で 載 せ て お く こ と と す る ( 図 表 4-2) 図 表 4-2 大 和 証 券 グ ル ー プ の 取 り 組 み ( 出 所 : 大 和 証 券 グ ル ー プ ホ ー ム ペ ー ジ ) この 図 表 4-2 を 見 る と 各 世 代 別 に 行 う 金 融 教 育 の 方 法 を 体 系 的 に 示 し て お り 今 後 の 日 本 経 済 を 持 続 的 に 発 展 さ せ る こ と を 目 的 と し て い る こ と が わ か る 上 で 挙 げ た 3 つ の 証 券 グ ル ー プ の 取 組 み を ま と め こ れ ら を 証 券 会 社 全 体 と 1 し て の 取 組 み と 置 き 換 え る と 証 券 会 社 が 果 た す 役 割 は 若 く か ら 金 融 リ テ ラ シ ー を 備 え た 人 材 を 育 て こ れ か ら の 日 本 の 経 済 金 融 を 成 長 さ せ る こ と で あ る と 考 え ら れ る し か し な が ら 当 然 証 券 会 社 証 券 グ ル ー プ だ け で は 多 く の 2

人 々 に 金 融 教 育 を 与 え る こ と は で き な い だ ろ う 先 の 銀 行 の と こ ろ で も 挙 げ た よ う に 学 校 や 文 部 科 学 省 と 協 力 し も っ と 多 く の 学 校 と の 連 携 を 図 り よ り 金 融 教 育 を 広 め よ う と す る 努 力 を す る こ と が 大 切 で あ る と 思 う 証 券 に 関 す る こ と は 特 に と っ つ き に く く な か な か 独 学 と い う わ け に も い か な い ゆ え に も っ と 小 中 高 校 と も 連 携 し 若 い こ ろ か ら そ う し た こ と に 興 味 を 持 つ き っ か け を 作 っ て ほ し い ま た 後 述 す る が メ デ ィ ア と も 協 力 し て い く こ と が で き れ ば 良 い の で は な い だ ろ う か 第 3 節 NPO 法 人 の 取 組 み と 役 割 金 融 教 育 を 行 っ て い る NPO 法 人 に 金 融 知 力 普 及 教 会 と い う も の が あ る ど の よ う な 取 り 組 み が 行 わ れ て い る の か 見 て み よ う 銀 行 の 取 組 み と し て 挙 げ た エ コ ノ ミ ク ス 甲 子 園 の 共 催 経 済 知 力 イ ン ス ト ラ ク タ ー の 養 成 や エ コ ノ ミ カ と 呼 ば れ る 経 済 カ ー ド バ ト ル の 大 会 な ど の 実 行 子 ど も 教 育 や 社 会 人 と し て 金 融 経 済 の 知 識 を 学 ぶ 通 信 講 座 や 金 融 教 育 の 書 籍 1 の 出 版 様 々 な 企 業 の CSR 活 動 の 支 援 な ど で あ る( 参 照 : 金 融 知 力 普 及 協 会 ホ ー ム ペ ー ジ ) エ コ ノ ミ カ と い う カ ー ド ゲ ー ム の ル ー ル や 実 際 の プ レ イ 動 画 を 見 た が 本 当 に 普 通 に カ ー ド バ ト ル し て い る 感 覚 で そ う し た 知 識 を 得 る き っ か け と し て は 非 常 に 面 白 い と 思 っ た こ れ が も っ と 多 く の 特 に 小 学 生 な ど に 広 ま れ ば 金 融 に 対 し て 少 し で も 興 味 を 持 ち や す い だ ろ う と 思 う 例 え ば 小 学 生 に 学 校 で こ の カ ー ド を 配 布 し 授 業 時 間 で ク ラ ス の 仲 間 と 対 戦 し た り す る の も 面 白 い の で は な い だ ろ う か ま た エ コ ノ ミ ク ス 甲 子 園 と い う の は そ の 名 前 か ら 魅 力 を 感 じ る し 名 前 だ け で も 学 生 の 参 加 意 欲 モ チ ベ ー シ ョ ン が 高 ま る の で は な い か と 考 え ら れ る 2 他 に ど の よ うな NPO 法 人 が 存 在 す る の か と い う と 例 え ば 経 済 知 力 フ ォ ー ラ ム 証 券 学 習 教 会 な ど が あ る こ れ ら の 法 人 は 銀 行 や 証 券 会 社 と 同 じ よ う に 講 師 の 派 遣 や セ ミ ナ ー の 開 催 学 校 で の 講 義 な ど を 行 っ て い る ( 参 照 : 経 済 知 力 フ ォ ー ラ ム ホ ー ム ペ ー ジ 証 券 学 習 協 会 ホ ー ム ペ ー ジ )こ れ ら を NPO 法 人 が 行 う メ リ ッ ト と し て は 銀 行 や 証 券 会 社 と は 違 い 金 融 教 育 に 関 し て 公 平 な 30 立 場 か ら 教 え る こ と が で き る こ と で あ る と 考 え ら れ る 非 営 利 団 体 は 文 字 通 り 26

営 利 を 目 的 と し な い た め で あ る NPO 法 人 の 金 融 教 育 に お け る 役 割 は 非 営 利 団 体 で あ る た め の メ リ ッ ト を 活 か し た 金 融 教 育 を 行 う こ と で あ る と 考 え る し か し NPO 法 人 の 団 体 が 持 つ 資 金 力 やネットワークには 限 界 があると 考 え ら れ る だ か ら こ そ 第 2 章 で も 触 れ た よ う に 政 府 が 金 融 教 育 に 関 し て NPO 団 体 に 財 政 援 助 す る な ど の 策 を 講 じ る べ き で あ る そ し て 独 立 し て 活 動 を 行 う の で は な く 何 度 も こ の 章 で あ げ て い る よ う に 他 の 主 体 と 協 力 す る こ と が 大 切 で あ る と 考 え る こ こ ま で の 3 節 で は そ れ ぞ れ ど の 主 体 も 学 生 教 員 向 け に さ ま ざ ま な 金 融 教 育 の 取 組 み を し て い る こ と を 述 べ た こ の 3 つ の 主 体 と も に 若 い 世 代 か ら の 金 融 教 育 に 重 点 を 置 き 幼 い 学 生 時 代 か ら の 金 融 リ テ ラ シ ー の 向 上 の た め の 取 組 み を 主 と し て い る そ の 点 に 関 し て は も ち ろ ん 批 判 の 余 地 も な い し 本 論 文 で も 幼 い こ ろ か ら の 金 融 リ テ ラ シ ー を 身 に つ け る こ と が 必 要 で あ る と 書 い て き て い る で は 現 在 社 会 に 出 て い る 一 般 の 人 々 や 高 齢 者 に つ い て は ど う だ ろ う か 各 1 主 体 と も に あ ま り 重 要 視 し て い な い よ う に 感 じ ら れ る 確 か に 将 来 の た め に 今 の 若 い 世 代 の 人 々 の 金 融 リ テ ラ シ ー を 向 上 さ せ る こ と は も っ と も 必 要 で あ る と 思 う が だ か ら と い っ て 既 に 社 会 に 出 て い る 人 達 や 高 齢 者 を な い が し ろ に は で き な い だ ろ う 今 の 金 融 経 済 は 今 の 社 会 人 層 に よ っ て 成 り 立 つ も の で あ る 少 子 高 齢 社 会 に な っ て い る 日 本 で は い わ ゆ る 大 人 に 対 す る 金 融 教 育 を 行 う こ と も 各 主 体 に は 求 め ら れ る の で は な い だ ろ う か 次 節 で は こ れ ま で と 違 い 金 融 教 育 に 対 す る 意 思 を 持 っ て い な い 主 体 で あ る が と も す れ ば 今 述 べ た 大 人 も 含 め て あ ら ゆ る 世 代 へ の 金 融 リ テ ラ シ ー 向 上 効 果 の 見 込 め る メ デ ィ ア に つ い て 述 べ る こ と と す る 2 第 4 節 メ デ ィ ア の 役 割 メ デ ィ ア で あ る が メ デ ィ ア が 自 ら 金 融 教 育 に 対 す る 取 組 み を 行 っ て い る わ け で は な い メ デ ィ ア か ら す れ ば そ の よ う な こ と を し て も メ リ ッ ト が な い た め で あ る 金 融 教 育 に つ い て 取 り 組 ん だ と こ ろ で 視 聴 率 が 取 れ た り す る わ け で は な い し か し な が ら 特 に そ の よ う な 取 組 み を 行 っ て い な く と も メ デ ィ ア が 人 々 30 に 与 え る 影 響 は 絶 大 で あ る 人 々 は 主 に メ デ ィ ア か ら 日 頃 情 報 を 得 て い る テ 27

視 聴 時 間 レ ビ や 新 聞 と い う よ う な も の は 大 半 の 人 が 目 を 通 す も の で あ る 新 聞 に は 様 々 な 情 報 が 掲 載 さ れ て お り 大 人 で あ れ ば そ こ か ら 情 報 を 入 手 す る 人 も 多 い が 子 ど も の 頃 か ら テ レ ビ 欄 以 外 に も 目 を 通 し て い る 人 は 少 な い と 思 わ れ る 子 ど も に も 興 味 を 持 っ て も ら う よ う な 工 夫 を 凝 ら す の も 必 要 で は な い か と 思 う そ し て や は り も っ と も 大 き な 媒 体 は テ レ ビ だ ろ う 株 式 会 社 イ ー ド が 2 0 1 3 年 に 実 施 し た ア ン ケ ー ト が あ る ( 図 表 4-3) 図 表 4-3 1 日 7 時 間 ~ 時 間 未 満 1 日 時 間 ~7 時 間 未 満 1 日 3 時 間 ~ 時 間 未 満 1 日 2 時 間 ~3 時 間 未 満 1 日 1 時 間 ~2 時 間 未 満 1 日 30 分 ~1 時 間 未 満 1 日 30 分 未 満 視 聴 していない テレビ 視 聴 時 間 0 30 40 休 日 平 日 単 位 (%) 800 人 対 象 調 査 期 間 13 年 6 月 6 日 ~6 月 日 ( 出 所 : 株 式 会 社 イ ー ド ホ ー ム ペ ー ジ よ り 筆 者 作 成 ) 分 母 こ そ 少 な い が 図 表 4-2 の グ ラ フ を 見 て も テ レ ビ を 全 く 視 聴 し て い な い 人 は ほ と ん ど い な い こ の よ う に 多 く に 影 響 を 与 え る テ レ ビ を 有 効 に 金 融 の 教 育 に も 活 か す こ と が で き れ ば 金 融 リ テ ラ シ ー の 向 上 に 大 き く 貢 献 で き る だ ろ う と 思 う ゆ え に そ う し た 番 組 を 作 っ て 放 送 し て も ら い た い 1 先 ほ ど か ら メ デ ィ ア が 金 融 教 育 を 広 め 国 民 の 金 融 リ テ ラ シ ー を 向 上 さ せ る た め に 番 組 や 記 事 を 作 る べ き だ と 書 い て い る が ま ず は メ デ ィ ア の 関 係 者 の 方 々 に 金 融 リ テ ラ シ ー の 必 要 性 を 知 っ て も ら う 必 要 が あ る そ の た め に 銀 行 や 証 券 会 社 や NPO 法 人 学 校 や 文 部 科 学 省 な ど が メ デ ィ ア に 対 す る 働 き か け を す る べ き で あ る 言 い 方 は 変 か も し れ な い が メ デ ィ ア の 心 を 動 か す 取 組 み を す る こ と で メ デ ィ ア が 国 民 の 金 融 リ テ ラ シ ー 向 上 に 一 役 買 っ て も ら え る よ う に な る の が 理 想 的 で あ る そ し て 各 主 体 が メ デ ィ ア と 連 携 し て い き 例 え ば 金 融 を 題 材 に し た ア ニ メ を 共 同 で 作 っ て み る と い う の も 面 白 い か も し れ な い し 28

固 定 枠 で 金 融 の テ ー マ に つ い て の 番 組 が あ る だ け で も 少 し は 効 果 が あ る だ ろ う メ デ ィ ア と い う の は と り た て て 何 か を し な く て も 情 報 を 拡 散 し 非 常 に 多 く の 人 々 に 伝 え る と い う 役 割 を 担 っ て い る そ れ ゆ え に 正 し く 国 民 に と っ て 必 要 な も の を 発 信 し て ほ し い そ し て そ の 中 の 一 部 と し て で も 金 融 に 関 す る 情 報 や 知 識 を 世 代 を 問 わ ず 広 く 伝 え る こ と が 日 本 人 の 金 融 リ テ ラ シ ー の 向 上 に お け る 役 割 で あ る と 考 え ら れ る 第 節 政 府 の 果 た す べ き 役 割 こ こ ま で 第 4 章 で は 各 主 体 が 取 り 組 ん で い る 金 融 教 育 各 主 体 が 持 つ 役 割 に つ い て 述 べ て き た し か し 国 民 の 金 融 リ テ ラ シ ー 向 上 に お け る 役 割 は 政 府 が も っ と も 大 き い と 考 え ら れ る 政 府 と い っ て も 直 接 金 融 教 育 に 関 す る と こ ろ と い え ば 文 部 科 学 省 で あ る 文 部 科 学 省 の ホ ー ム ペ ー ジ に よ る と 12 年 12 月 に 消 費 者 教 育 の 対 象 領 域 を 4 つ に 分 類 し て い る 1 1. 消 費 者 市 民 社 会 の 構 築 に 関 す る 領 域 2. 商 品 等 や サ ー ビ ス の 安 全 に 関 す る 領 域 3. 生 活 の 管 理 と 契 約 に 関 す る 領 域 4. 情 報 と メ デ ィ ア に 関 す る 領 域 この 4 つ の そ れ ぞ れ の 領 域 で 到 達 目 標 を 打 ち 出 し 育 む べ き 力 と し て 消 費 者 教 育 の 方 向 性 を 示 し て い る 1 で は 消 費 者 と し て 適 切 な 判 断 選 択 を す る こ と が で き る 力 思 う し 2 はその 商 品 や サ ー ビ ス の 内 容 か ら そ れ ぞ れ が 安 全 で あ る こ と を 見 抜 き 危 険 な も の は 選 択 し な い と い う 判 断 が 必 要 で あ る 3 に し て も 生 活 に お い て さ ま ざ ま な 契 約 2 に お け る ト ラ ブ ル を 避 け 自 分 の 将 来 の た め の 意 思 決 定 を し な け れ ば な ら な い 4 は さ ま ざ ま な 情 報 の 取 捨 選 択 が で き る 力 を 身 に つ け る こ と が 求 め ら れ る つ ま り こ れ ら は 金 融 の リ ス ク を 回 避 す る こ と に つ な が る こ の 4 つ の 領 域 に お い て 育 む べ き 力 を 身 に つ け れ ば お お よ そ 金 融 に 対 す る リ ス ク を 避 け る 力 が 身 に つ く で あ ろ う と 考 え ら れ る 30 文 部 科 学 省 で は 小 学 校 か ら 高 校 ま で の 学 習 指 導 要 項 に も 消 費 者 教 育 を 盛 り 込 29

ん で い る し か し ま だ ま だ そ れ だ け で は 足 り な い こ れ ま で 書 い て き た よ う に 教 育 を 施 す 側 も し っ か り と し た 金 融 教 育 を 受 け て き て い な い 人 が 多 い の で あ る ゆ え に 政 府 に ま ず 求 め ら れ る の は 先 に あ げ た 各 主 体 と の 連 携 協 働 で あ る と 思 わ れ る 政 府 が 各 主 体 に 歩 み 寄 り 連 携 し て 金 融 教 育 に 取 り 組 む こ と が 必 要 だ ろ う そ う す る こ と で 各 主 体 が よ り 効 果 的 な 金 融 教 育 を 行 う こ と が で き る 政 府 の 果 た す べ き 役 割 は 今 よ り も 充 実 し た 学 生 の 金 融 教 育 カ リ キ ュ ラ ム を 取 り 入 れ た 上 で 現 在 の 教 育 の 効 果 を 高 め る た め に も さ ま ざ ま な 主 体 と 連 携 し 金 融 教 育 を 作 り 上 げ て い く こ と で は な い だ ろ う か 30

第 章 日 本 に お け る 金 融 教 育 の た め の 課 題 と 具 体 的 な 解 決 策 第 1 節 金 融 教 育 の 現 状 日 本 人 は お 金 儲 け に 執 着 す る 人 に 対 し て あ ま り 良 い イ メ ー ジ を 持 っ て い な い 最 近 で は イ ン タ ー ネ ッ ト 上 で も 嫌 儲 な ど の 言 葉 も 目 に す る よ う に な っ た そ れ は な ぜ か 日 本 人 が 投 資 や 金 融 に つ い て の 知 識 が な い か ら で あ る と 考 え る フ ァ ン ド マ ネ ー ジ ャ ー と し て 著 名 な 藤 野 英 人 氏 ( レ オ ス キ ャ ピ タ ル ワ ー ク ス 代 表 取 締 役 )は お 金 を す ご く 抱 え て い て 1 円 も 減 ら し た く な い と そ し て 社 会 の た め に 使 い た く な い し 株 式 投 資 な ど で リ ス ク も 取 り た く な い で も 宝 く じ の よ う な 一 攫 千 金 に は 憧 れ る と い う の が 日 本 人 の 平 均 的 な 姿 と 述 べ て いる( 参 考 文 献 内 の DIAMOND online ア ド レ ス 参 照 ) そ の た め 自 分 た ち に 知 識 が な い か ら こ そ 株 式 投 資 な ど で 稼 ぐ 人 々 に 対 し て あ ま り い い イ メ ー ジ が な い の で は な い だ ろ う か ま た 第 2 章 で も 述 べ た よ う に 日 本 人 は 欧 米 の 人 々 と は 文 化 的 に 違 う の で と り あ え ず 銀 行 に 預 け て お け ば 安 心 で あ る と い う 考 え が ゼ ロ 金 利 の 今 日 に も 1 浸 透 し て い る の で あ る こ の よ う な 考 え を や め 金 融 リ テ ラ シ ー を 身 に 付 け 金 融 商 品 の 選 択 に つ い て の 選 択 肢 を 広 げ る た め に も 小 さ い 頃 か ら の 長 期 的 な 金 融 教 育 が 重 要 に な っ て く る 第 3 章 で も あ げ た 金 融 庁 発 表 の 金 融 リ テ ラ シ ー マ ッ プ に お い て 小 学 校 や 中 学 校 な ど の 段 階 的 に 身 に 付 け る べ き 金 融 リ テ ラ シ ー が 示 さ れ て い る し か し な が ら 実 際 に は 社 会 科 や 家 庭 科 の 授 業 の 中 で 行 わ れ る こ と が 多 く な っ て し ま っ て い る 金 融 広 報 中 央 委 員 会 に よ る 金 融 に 関 す る 消 費 者 ア ン ケ ー ト 調 査 ( 第 3 回 平 成 年 )に よ る と 実 際 に 学 校 で 金 融 教 育 を う け た こ と が あ る と 答 え た 人 は 全 体 の 4 %し か い な か っ た こ の 結 果 を み て も 日 本 人 に 金 融 教 育 が 浸 透 し て い な い の が わ か る だ ろ う 2 第 2 節 金 融 教 育 の 浸 透 そ れ で は 金 融 教 育 が 浸 透 し て い な い の で あ れ ば 小 学 校 や 中 学 校 の 時 間 割 に 金 融 と い う 科 目 を 取 り 入 れ た ら い い の で は な い か と 思 う か も し れ な い が すぐに は 難 し い そ れ で は 少 な い 時 間 で 金 融 リ テ ラ シ ー を 身 に 着 け る に は ど う し た ら よ い の だ ろ う か 30 そ こ で 私 た ち は ア ク テ ィ ブ ラ ー ニ ン グ を 提 案 し た い ア ク テ ィ ブ ラ ー ニ 31

ン グ と は 名 前 の 通 り 能 動 的 な 教 育 で あ る ア メ リ カ の 教 育 に 関 す る 研 究 所 で あ る National Training Laboratories ホ ー ム ペ ー ジ を 参 考 に 述 べ れ ば ラ ー ニ ン グ ピ ラ ミ ッ ド と 呼 ば れ る も の が あ る 授 業 で 学 ん だ 内 容 を 半 年 後 に ど れ だ け 記 憶 し て い る か を 授 業 の 形 態 で 比 較 し た ア メ リ カ の 研 究 結 果 で あ る 講 義 を 聴 い た だ け の 場 合 は 内 容 の わ ず か %し か 覚 え て い な い 読 書 が % 視 聴 覚 が % デ モ ン ス ト レ ー シ ョ ン が 30% グ ル ー プ 討 論 0% そ し て 自 ら 体 験 す る と 7% 他 者 に 教 え る と 90%と な っ て い る つ ま り 受 動 的 な 授 業 ほ ど 内 容 が 身 に つ い て な い こ と が 分 か る 言 い 換 え れ ば 一 般 的 な 学 習 で は ほ と ん ど が 身 に つ い て い な い と い う 結 果 で あ る い か に ア ク テ ィ ブ ラ ー ニ ン グ が 重 要 で あ る か わ か る だ ろ う し か し な が ら 今 日 の 日 本 の 教 育 の ほ と ん ど が 講 義 型 で あ る こ れ で は 実 際 に は 半 年 後 に は %し か 内 容 を 覚 え て い な い こ と に な る の だ 金 融 教 育 は さ ら に 取 り 組 む 時 間 が 少 な い の で 講 義 型 で は な か な か 定 着 す る の は 難 し い だ ろ う 1 学 校 で は な か な か 金 融 教 育 で ア ク テ ィ ブ ラ ー ニ ン グ を 用 い て 行 っ て い る 例 は 少 な い が 銀 行 な ど の 金 融 機 関 が CSR の 取 り 組 み と し て 行 っ て い る 例 は 少 な く な い 図 表 -1 の よ う に 実 際 に 金 融 に つ い て 触 れ 体 験 す る こ と で 金 融 に 対 し て 少 し で も 興 味 を 持 っ て も ら う 機 会 を 作 る こ と が 重 要 で あ る 実 際 に 体 験 し た 子 供 たちの 保 護 者 の 方 の 感 想 を 紹 介 し よ う 32

( 出 所 ) り そ な グ ル ー プ 夏 キ ッ ズ 開 催 報 告 よ り 筆 者 作 成 こ の よ う に ほ と ん ど の 実 際 に お 金 に 対 し て 興 味 を 持 っ た と 言 え る 結 果 で あ っ た さ ら に は 9 割 以 上 の 子 供 が 楽 し か っ た と 回 答 し て い た ア ク テ ィ ブ ラ ー ニ ン グ は ゲ ー ム な ど の 体 験 を 通 し て 様 々 な こ と を 楽 し く 学 び 興 味 を 持 た せ る 効 果 が あ る し か し な が ら 学 校 教 育 で は あ ま り ア ク テ ィ ブ ラ ー ニ ン グ は あ ま り 取 り 入 れ ら れ て い な い こ れ が 日 本 の 金 融 教 育 の 遅 れ に 繋 が っ て い る と 考 え ら れ る ま た 欧 米 で は 投 資 な ど を す る こ と で 金 融 資 産 を 分 散 す る こ と に よ っ て リ ス ク も 分 散 す る と い う の が 一 般 的 で あ る の に 対 し 日 本 で は 昔 か ら 一 生 懸 命 働 き お 金 を 稼 ぐ と い う の が 一 般 的 で あ り 株 式 投 資 な ど は 怖 い も の で 破 産 や 借 金 の リ ス ク が あ る な ど と 勘 違 い さ れ て い る メ デ ィ ア な ど の 影 響 で も あ る が な か な か 資 産 を 分 散 す る と い う 行 為 が 身 近 で は な い の で あ る 1 し か し 現 在 の 日 本 は 金 利 も 低 く 銀 行 に 預 け る だ け で お 金 が 増 え て い た 時 代 と は 違 い さ ら に は 年 金 制 度 な ど の 破 綻 も 考 え ら れ る 将 来 に 向 け て 金 融 リ テ ラ シ ー は な く て は な ら な い 知 識 で あ る 投 資 し な い こ と も リ ス ク で あ る と い う こ と を 日 本 人 は 気 づ き 危 機 感 を 覚 え る 局 面 に 来 て い る の だ 金 融 教 育 の 入 口 と し て も ア ク テ ィ ブ ラ ー ニ ン グ は 欠 か せ な い と 考 え ら れ る 金 融 教 育 が 楽 し い も の で あ る と い う 意 識 が あ れ ば 金 融 リ テ ラ シ ー の 定 着 は そ れ ほ ど 難 し く な い だ ろ う 33

第 3 節 日 本 人 の 消 極 性 日 本 人 は 先 述 の よ う に 預 貯 金 や 現 金 な ど の 安 全 資 産 の 割 合 が ほ か の 先 進 国 と 比 べ て も 圧 倒 的 で あ る そ れ は な ぜ だ ろ う か 株 式 会 社 オ フ ィ ス ア セ ッ ト ポ ー ト 代 表 で あ る 小 林 仁 志 氏 は 次 の 3 つ の 理 由 を 挙 げ て い る 第 1 に 金 融 リ テ ラ シ ー の 差 で あ る こ れ は お 金 の 教 育 の 有 無 金 融 に 関 す る 知 識 能 力 経 験 の 差 で あ る 日 本 と 欧 米 の 金 融 教 育 の 違 い に つ い て も 関 係 性 が あ る 第 2 に 投 資 に 関 す る 男 女 の 考 え 方 意 識 の 差 で あ る こ れ は 金 融 広 報 中 央 委 員 会 の 金 融 力 調 査 レ ポ ー ト (12 年 9 月 21 日 公 表 )の 投 資 に 関 す る 意 識 調 査 に こ れ を 解 く ヒ ン ト が あ る そ の 1 つ に 投 資 の 際 お 金 を 損 し て も 仕 方 が な い と 思 う? と い う 世 代 別 男 女 別 の 設 問 に 対 し 例 え ば 30 代 以 降 の 年 代 を 合 計 し た 場 合 こ の 投 資 行 動 は 男 女 で は っ き り 意 識 の 差 が 表 れ て い ま す 仕 方 な い と 思 わ な い と 回 答 し た 男 性 の 割 合 は 約 4 割 に 対 し 女 性 は 約 6 割 に 達 し て い る のだ 第 3 に 家 計 に よ る イ ニ シ ア テ ィ ブ で あ る あ る 調 査 に よ れ ば 家 計 に お い て 1 財 布 の 紐 を 握 っ て い る の は 欧 米 で は 夫 そ れ に 対 し 日 本 で は 妻 が 圧 倒 的 に 多 い と さ れ て い る ( 参 考 文 献 内 の マ ネ ー の 達 人 な ぜ 日 本 人 は 欧 米 と 比 べ 安 全 資 産 を 好 む の か? 3 つ の 要 因 を 参 照 ) こ の よ う な 3 つ の 要 因 に よ り 日 本 人 は 安 全 資 産 を 好 む と 小 林 氏 は 考 え て い る そ う だ 第 2 第 3 の 男 女 に つ い て の 考 え に 基 づ い て 少 し 考 察 し て い く フ ィ ー ル ド マ ー ケ テ ィ ン グ 支 援 サ ー ビ ス を 提 供 す る ソ フ ト ブ レ ー ン フ ィ ー ル ド の 今 年 の 6 月 の 調 査 に よ る と 68%の 家 庭 が 夫 の お こ づ か い 額 を 決 め て 妻 が お 金 の 管 理 を し て い る と い う 結 果 で あ っ た 諸 外 国 の デ ー タ を 見 て も お こ づ か い 制 採 用 の 割 合 は 米 国 % 中 国 % イ タ リ ア 7% 英 国 6%( 出 典 : 週 刊 東 洋 経 2 済 年 7 月 3 日 号 )と 日 本 が 圧 倒 的 に 多 い の が 分 か る ま た 海 外 で は 夫 婦 一 緒 に お 金 を 管 理 す る の が 一 般 的 で あ る ら し い の だ な ぜ 日 本 人 は お こ づ か い 制 が 多 い の か そ れ は 固 定 観 念 が 影 響 し て い る と 考 え ら れ る 昔 か ら 男 が 働 き 女 が 家 庭 を 守 る と い っ た の が 一 般 的 だ っ た 日 本 に お い て は 男 女 平 等 が 進 ん だ 現 在 に お い て も 専 業 主 婦 の 割 合 が 4%も あ り さ 30 ら に は 独 身 女 性 の 3 人 に 1 人 は 専 業 主 婦 願 望 が あ る の だ ( 日 本 経 済 新 聞 13 34

年 9 月 24 日 号 ) 日 本 は 他 国 と く ら べ て 専 業 主 婦 の 文 化 が 大 き く 根 付 い た 国 で あ る こ と が 分 か る ま た 夫 に 財 布 を 預 け て も い い こ と が な い と い っ た 風 潮 な ど も あ り よ り い っ そ う 妻 が 財 布 を 握 り お 金 の 管 理 に つ い て 夫 婦 で は あ ま り 話 題 に せ ず 金 融 リ テ ラ シ ー に つ い て も 興 味 を 持 た な い と い う 悪 循 環 に な っ て い る の で は な い か と 私 た ち は 考 え て い る 欧 米 の よ う に 夫 婦 が 共 有 で し て い る よ う に 日 本 人 も 貯 蓄 や 金 融 商 品 に お い て 興 味 を も つ た め に 二 人 で 家 計 管 理 を 行 い 金 融 に つ い て も っ と 考 え 金 融 リ テ ラ シ ー を 身 に 着 け る べ き で あ る と 考 え る そ れ に よ っ て 金 融 知 識 を し っ か り 持 っ た 夫 婦 は 子 供 に 対 し て の 金 融 教 育 も し っ か り と し た も の に な っ て い く だ ろ う 第 4 節 株 式 投 資 の 金 融 教 育 前 章 で も 述 べ た よ う に 株 式 投 資 や 金 融 資 産 の 購 入 に 対 し て 日 本 人 は と て も 怖 い イ メ ー ジ を 持 っ て い る そ こ で 次 の 資 料 を 紹 介 す る 図 表 -3 1 ( 出 所 ) 毎 週 ア ン ケ ー ト バ ッ ク ナ ン バ ー よ り 筆 者 作 成 調 査 対 象 : 全 国 の 歳 以 上 の 男 女 ( 有 効 回 答 数 ) 6,922 人 調 査 方 法 : イ ン タ ー ネ ッ ト 調 査 調 査 期 間 : 06 年 6 月 28 日 ~7 月 4 日 図 表 -3 を 見 る と 株 式 投 資 に 対 し て 興 味 や 経 験 が あ る 割 合 は 7%の も 達 し て い る の が 分 か る し か し な が ら 実 際 に 頻 繁 に 株 式 投 資 を し て い る の は 1.4%し か な い そ れ は な ぜ だ ろ う か 3

図 表 -4 株 式 投 資 を し な い 理 由 は? 1 お 金 に 余 裕 が な い の で 2.3% 2 ギ ャ ン ブ ル 性 が 高 く て 怖 い の で 42.8% 3 株 式 投 資 の 仕 組 み が わ か ら な い 31.9% 4 購 入 方 法 や 手 続 き が わ か ら な い 24.8% 株 式 に 興 味 が な い た め 1.% MA( 複 数 回 答 )/n( 有 効 回 答 数 ) ( 出 所 ) 毎 週 ア ン ケ ー ト バ ッ ク ナ ン バ ー よ り 筆 者 作 成 こ れ を 見 て わ か る よ う に 理 由 の 2,3,4 は 知 識 が な い ゆ え の 消 極 的 な 理 由 で あ り 逆 に 言 え ば 株 に 対 し て の 正 し い 知 識 認 識 さ え 持 っ て い れ ば 克 服 で き る 問 題 で あ る と 言 え る 1 の 理 由 も 単 純 に お 金 に 余 裕 が な い の で は な い 第 2 章 の 海 外 と の 金 融 資 産 の 比 較 を 見 て も わ か る よ う に 日 本 の 家 計 の 金 融 資 産 は 総 額 約 1400 兆 円 だ が そ の 半 数 以 上 が 預 貯 金 現 金 で 保 有 さ れ て い る 世 界 の 先 進 国 で は 預 貯 金 は 大 体 2~ 3 割 程 度 で あ る の で 日 本 だ け 飛 び 抜 け て 高 い 比 率 で あ る の が 分 か る 明 ら か に 他 の 欧 米 諸 国 と 比 べ て も 異 常 で あ る の だ お 金 の 余 裕 が な い と い う 理 由 も 株 や 投 資 に 対 し て 知 識 が な い が 故 の と り あ え ず 預 金 に 回 す と い っ た 日 本 人 特 有 の 特 徴 で あ る 1 し か し な が ら 前 節 で も 述 べ た よ う に 預 貯 金 に も リ ス ク が あ る と い う こ と さ え 日 本 人 は 気 づ か ず に い る の だ お 金 が な い の で は な く 知 識 が な い か ら こ そ 株 式 投 資 に 対 し て あ ま り 積 極 的 で は な い の で あ る そ れ で は 株 式 投 資 に つ い て 学 ぶ に は ど う す れ ば い い の だ ろ う か 前 節 で も 述 べ た よ う に ア ク テ ィ ブ ラ ー ニ ン グ を 用 い て 学 ぶ こ と に よ っ て 知 識 も 得 ら れ る と と も に 株 や 投 資 に 対 し て の 怖 さ を 軽 減 さ せ 身 近 な も の に す る こ と が で き る そ こ で 次 の 写 真 を 紹 介 す る 2 36

図 表 - ブ ル サ の 写 真 ( 出 所 ) ゆ う も あ ホ ー ム ペ ー ジ よ り 引 用 こ の 写 真 は ブ ル サ と い う ボ ー ド ゲ ー ム で あ る こ の ゲ ー ム は 07 年 6 月 29 日 に 発 売 さ れ 07 年 の 日 本 ボ ー ド ゲ ー ム 大 賞 で 2 位 に 2 倍 も の 票 数 の 差 を つ け て 大 賞 に 輝 い て い る ブルサで は 家 族 や 友 人 が 集 ま っ て 楽 し み な が ら 株 を 売 買 し 株 価 は な ぜ 動 く の か な ど 株 式 市 場 の し く み を 知 る こ と が で き る 株 式 投 資 ゲ ー ム と い う と パ ソ コ ン 画 面 に 向 か い 一 人 で 行 う も の が ほ と ん ど で あ り 実 際 に 話 し な が ら で き る コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン 型 の も の は 少 な い ブ ル サ は 2 人 6 人 で 行 う ボ ー ド ゲ ー ム 型 の ゲ ー ム で あ る ゲ ー ム の 仕 組 み は シ ン プ ル で 初 心 者 で も 興 味 が 持 て る よ う に デ ザ イ ン さ れ て い る 友 人 同 士 の パ ー テ ィ ー や 家 族 で 楽 し く 1 話 し 合 い な が ら 株 式 市 場 と 経 済 と の 関 連 の 基 礎 が 理 解 で き る ゲ ー ム の 進 め 方 と し て は 株 式 市 場 に 見 立 て た ゲ ー ム シ ー ト 上 で 経 済 速 報 に よ り 3 つ の 会 社 の 株 価 が 変 動 す る プ レ イ ヤ ー は ス タ ー ト 時 の 所 持 金 を 元 に 自 分 の 判 断 で 株 を 売 買 し な が ら 与 え ら れ た ミ ッ シ ョ ン ( 財 産 目 標 )を 達 成 し て い く ゲ ー ム の 途 中 で 人 生 の ハ プ ニ ン グ が あ り こ れ を う ま く 乗 り 越 え る こ と も 必 要 で あ る 勝 敗 は ミ ッ シ ョ ン を 達 成 し た 人 の 中 で 時 価 総 額 が 最 も 多 い 人 と なる ブ ル サ の 良 い 所 は 学 び な が ら コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン を と る こ と も で き 実 際 の 株 式 市 場 の よ う な 取 引 を 手 軽 に で き る こ と で あ る 対 象 年 齢 も 1 歳 以 上 で あ る 37

こ と か ら 高 校 生 か ら で も 行 う こ と が で き る こ の よ う に ア ク テ ィ ブ ラ ー ニ ン グ で 興 味 を 持 っ て も ら い 難 し い イ メ ー ジ の あ る 金 融 に 対 し て も っ と 興 味 を 持 っ て も ら う よ う な 教 育 を 行 っ て い く こ と で 少 し ず つ で も 日 本 人 の 金 融 リ テ ラ シ ー の 向 上 に つ な が っ て い く だ ろ う 38