を 利 用 した 製 品 も 多 様 化 し,お 茶 のすべてに 注 目 が 集 まっている 本 研 究 では, 歴 史 ある 和 束 茶 の 成 分 分 析 と 茶 葉 の 利 用 について 報 告 し, 和 束 茶 を 日 本 の 伝 統 的 な 食 材 として,お 茶 のあり 方 を 研 究



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神 戸 女 子 短 期 大 学 論 攷 57 巻 55-63(2012) - 資 料 - 京 都 府 和 束 町 における 茶 葉 の 生 産 とその 利 用 について 細 見 和 子 Cultivating and Utilizing Tea Leaves in Wazuka, Kyoto Kazuko Hosomi 要 旨 健 康 な 食 の 摂 り 方 とは, からだ に 栄 養 を 与 えると 同 時 に こころ も 満 たされる ことが 大 切 である ちょっと 一 息 つく 時 に お 茶 にしましょう という 言 葉 があり, お 茶 は 気 分 をリラックスさせたい 時, 愛 飲 され こころの 栄 養 となっていると 考 え られる 本 研 究 は, 日 本 の 風 土 で 育 つ 食 材 である 緑 茶 に 注 目 し,その 有 効 利 用 を 試 み た 緑 茶 といえば 宇 治 茶 を 思 い 浮 かべるが, 宇 治 茶 の45% 近 くを 生 産 する 和 束 茶 を 試 料 とし, 和 束 茶 の 栄 養 成 分 を 分 析 し 検 討 した 茶 葉 そのものに 含 まれるすべての 栄 養 を 摂 取 するために 茶 葉 の 料 理 への 応 用 を 試 み, 茶 葉 の 種 類 ( 粉 末 乾 燥 茶 殻 )によ る 使 用 量 を 検 討 した その 結 果, 粉 末 茶 葉 は 主 原 料 の3%, 乾 燥 茶 葉 は2%の 添 加 が 適 量 と 考 えられた 茶 殻 は, 佃 煮 ふりかけやてんぷらのかき 揚 などの 料 理 に 添 加 し て, 茶 殻 は 野 菜 感 覚 で 利 用 でき, 食 材 のエコロジーとしても 実 践 できたので 報 告 する キーワード 京 都 和 束 茶 Kyoto Wazukacha 料 理 cooking 製 パン baking 茶 tea 1. 緒 言 お 茶 を 飲 むという 習 慣 は 古 く 紀 元 前 2000 年 も 昔 に 中 国 で 始 まったといわれている 日 本 にお ける 茶 の 栽 培 の 始 まりは, 臨 済 宗 の 開 祖, 栄 西 禅 師 により1191 年 に 日 本 に 伝 えられ 定 着 した この 種 を 明 恵 上 人 が 京 都 山 城 の 栂 尾 に 植 え,そして, 京 都 宇 治 や 和 束 の 地 で 栽 培 され, 茶 所 と して 知 られるようになった 一 方, 茶 葉 を 食 べるという 習 慣 は, 東 南 アジアの 中 国 の 雲 南 省,タイ,ミャンマーなどで 見 られる 1) が, 日 本 においては, 茶 葉 はほとんど 飲 用 として 利 用 されている 武 士 の 時 代, 飲 み 終 わった 茶 殻 は 野 菜 の 代 替 品 として 食 材 の 一 つとして 食 べられていたという 記 載 はある 2) が, その 後, 茶 殻 を 食 べるとうことではなく 掃 除 等 の 食 とは 別 の 方 法 で 利 用 された 時 代 はあったが, 多 くは 廃 棄 処 分 されている しかし, 現 在, 健 康 志 向 より, お 茶 と 健 康 ということからお 茶 - 55 -

を 利 用 した 製 品 も 多 様 化 し,お 茶 のすべてに 注 目 が 集 まっている 本 研 究 では, 歴 史 ある 和 束 茶 の 成 分 分 析 と 茶 葉 の 利 用 について 報 告 し, 和 束 茶 を 日 本 の 伝 統 的 な 食 材 として,お 茶 のあり 方 を 研 究 する 上 での 参 考 としたい 2. 方 法 (1) 現 地 調 査 1 和 束 町 について 京 都 府 和 束 町 については, 図 1に 示 し, 現 地 調 査 を 行 った 地 形 は, 盆 地 を 中 心 として 和 束 川 が 流 れ, 気 候 は, 昼 夜 の 温 度 差 が 大 きいのが 特 徴 である この 昼 夜 の 温 度 差 が 大 きいことは, 霧 が 立 ちやすく,この 霧 が 茶 葉 を 包 んで 光 をさ えぎり, 香 り 高 いおいしいお 茶 を 産 出 するとさ れている 和 束 町 では, 宇 治 茶 の45% 近 くを 生 産 する 最 大 産 地 である また, 和 束 の 美 しい 茶 畑 の 景 色 は,2008 年 に 京 都 府 景 観 資 産 第 1 号 に 登 録 された 図 2この 景 観 資 産 がきっかけとな り, 京 都 府 では, 茶 畑 景 観 を 含 めた 茶 の 文 化 を 世 界 文 化 遺 産 にと 平 成 23 年 度 世 界 文 化 遺 産 検 討 委 員 会 が 設 置 された 3) 2 和 束 におけるお 茶 の 歴 史 図 1 京 都 府 和 束 町 和 束 におけるお 茶 の 栽 培 は 鎌 倉 時 代 にさかの ぼり, 和 束 の 西 方 にある 海 住 山 寺 の 慈 心 上 人 が, 明 恵 上 人 より 茶 の 種 子 をもらい 和 束 の 鷲 峰 山 で 栽 培 したことが 始 まりだと 言 われている 江 戸 時 代 には, 二 代 将 軍 徳 川 秀 忠 の 娘 である 徳 川 和 子 が 後 水 尾 天 皇 の 中 宮 になったとき, 和 束 の 地 を 献 上 し, 皇 室 領 となった このことから, 和 束 のお 茶 は 京 都 御 所 に 納 められ, 茶 保 護 施 作 に より, 和 束 の 茶 業 も 発 展 し, 今 日 に 至 っている (2) 和 束 茶 の 成 分 分 析 和 束 茶 の 一 般 的 な 種 類 として やぶきた を 試 料 とし, 成 分 分 析 を 食 品 分 析 センターに 依 頼 して 成 分 を 検 討 した 図 2 宇 治 茶 の 郷 和 束 の 茶 畑 京 都 府 景 観 資 産 第 一 号 - 56 -

(3) 和 束 茶 の 茶 葉 の 利 用 茶 葉 を 飲 用 以 外 に 茶 葉 を 食 する ということを 中 心 に 研 究 を 重 ねた 茶 葉 の 成 分 すべてを 摂 取 する 方 法 や,お 茶 の 成 分 の40%が 残 っているとされている 4) 茶 殻 も, 食 材 の 一 つとして 使 うことを 目 的 とした 料 理 を 考 案 した 1パンの 材 料 として 茶 葉 を 使 う パンの 消 費 は 増 加 傾 向 にあり,パンの 材 料 としてお 茶 を 利 用 することは 多 くの 消 費 者 にお 茶 の 魅 力 を 伝 えるには 最 適 であると 考 えた パンを 食 することにより,お 茶 の 栄 養 成 分 をそのま ま 摂 取 することを 目 的 としたパンの 開 発 を 行 った パン 生 地 や 中 に 入 れるフィリングなどに 茶 葉 を 添 加 し, 有 効 な 添 加 量 を 導 いた 5)6) 製 パンは 表 1に 示 す 原 料 配 合 により,ストレート 法 で 表 2に 示 した 製 造 条 件 で 行 った なお, 抹 茶,ほうじ 茶 は 小 麦 粉 に 粉 末 のまま 混 入 した ミキシングはクイジナー トのミキサーを 用 いて 行 った また, 見 た 目 に 印 象 付 け るために, 意 味 をもたせた 成 形 を 考 案 した 成 形 方 法 を 図 3に 示 す 2 料 理 の 食 材 として 茶 葉 および 茶 殻 を 利 用 する 茶 葉 の 粉 末 や 茶 殻 をそのまま 食 材 として 料 理 に 利 用 し たり, 加 工 してから 利 用 する 方 法 などを 検 討 した 表 1 原 料 配 合 control tea Wheat 100 Sugar 15 Salt 1 Yeast 2 Water 55 Egg 10 Fat 10 Green tea or Roasted tea 0 1,3,5 表 2 製 造 条 件 (ストレート 法 ) Mixing time 2min Addition of fat 1min First fermentation 30min Bench time 20min Second fermentation 25min Baking temperature and time 180 15min 図 3 茶 葉 の 形 をイメージしたパンの 成 形 - 57 -

3 官 能 評 価 茶 葉 の 添 加 量 のよる 食 味 を 調 べるため, 官 能 評 価 を 行 った パネルは, 神 戸 女 子 短 期 大 学 学 生 8 名, 教 員 1 名, 評 価 項 目 は,パンには, Color of crumb Aroma Texture Taste Total preference の5 項 目 とした また,その 他 の 料 理 には, Aroma Texture Taste Total preference の4 項 目 とした 3. 結 果 および 考 察 (1) 和 束 茶 の 成 分 分 析 成 分 分 析 結 果 を 表 3に 示 す お 茶 の 旨 味 成 分 として 重 要 でありかつお 茶 の 等 級 を 決 める 要 素 7) のひとつであるテアニンは100gあたり1.34g 含 まれて いた このことより, 和 束 茶 は 上 級 茶 に 匹 敵 している 要 素 を 含 んでいることがわかった (2) 和 束 茶 の 茶 葉 の 利 用 1パン, 洋 菓 子, 和 菓 子 の 材 料 として ⅰ,W(ダブル) 抹 茶 パン(パン 生 地 と 中 あんに 抹 茶 を 使 用 )ⅱ, 抹 茶 メロンパン(パン 生 地 とクッキー 生 地 に 抹 茶 を 使 用 )ⅲ,ほうじ 茶 パン(パン 生 地 と 中 あんにほうじ 茶 を 使 用 )ⅳ, 茶 葉 入 り 緑 茶 パン( 緑 茶 を 抽 出 し 茶 葉 を 使 用 )ⅴ, 茶 殻 佃 煮 いりのおやき( 茶 殻 を 佃 煮 として 煮 て 具 材 として 使 用 )ⅵ, 抹 茶 入 り,ほうじ 茶 入 りクッキー ⅶ, 抹 茶 入 り,ほうじ 茶 入 りシ フォンケーキ ⅷ, 抹 茶 入 り,ほうじ 茶 入 りクレープ ⅸ, 鮎 ( 抹 茶 の 求 肥 入 り)ⅹ,お 茶 の 団 子 など 数 々の 試 作 を 重 ねてきた 表 3 和 束 茶 成 分 分 析 ( 協 力 : 日 本 食 品 分 析 センター) テアニン 1.34g ビタミン A 1850μg αカロテン 1100μg βカロテン 21700μg カリウム 1.84g 食 物 繊 維 22.6g 小 麦 粉 に 粉 末 茶 ( 抹 茶 ほうじ 茶 )を3%の 添 加 したパン 生 地 では, 膨 張 量 など 製 パン 性 に 影 響 なく, 官 能 検 査 で, 焼 成 後 のお 茶 の 風 味 を 損 なうことなく 総 合 評 価 でおいいしいとされた その 結 果 を 図 4に 示 す パンのフィリングとして 中 あん に 粉 末 茶 を 添 加 量 する 場 合, 官 能 検 査 の 結 果 1%ではお 茶 を 味 わうには 物 足 りなく,5% 添 加 は 風 味, 食 味 において 好 まれず, 図 4 コントロールと 抹 茶 を 添 加 したメロンパンの 比 較 ( 左 :コントロール, 右 : 抹 茶 3% 添 加 ) - 58 -

3% 添 加 が 色, 食 味, 香 り, 総 合 評 価 とも 良 好 であった また,その 他 の 菓 子 類 においてクッキーを 焼 成 した 結 果,お 茶 の 風 味 を 楽 しむには 官 能 検 査 の 結 果,パン 同 様,3%の 添 加 が 好 まれる 傾 向 にあった これらの 結 果 より, 粉 末 茶 の 添 加 量 は3%が 適 量 と 考 えられた また, 乾 燥 茶 葉 そのままを 菓 子 類 に 利 用 する 場 合 は, 細 かく 刻 んで2% 添 加 が 適 量 であった 2 料 理 の 食 材 として ⅰ,うどんのかき 揚 げに 茶 殻 を 使 用 ⅱ,ラビオリの 具 材 として 茶 殻 を 使 用 ⅲ, 京 野 菜 と 茶 殻 の 惣 菜 ⅳ, 茶 殻 のふりかけ ⅴ, 抹 茶 うどん,ほうじ 茶 うどん ⅵ,カレーのご 飯 な どに 使 用 した 茶 殻 を 食 材 として 利 用 する 場 合, 料 理 の 種 類 によって 使 用 量 は 異 なるが,かき 揚 げやラビオ リなどには 主 となる 材 料 の3~5%は 添 加 できると 考 えられた うどんやご 飯 に 抹 茶 を 添 加 す る 場 合 主 原 料 の3%が 適 量 であった (3) 和 束 茶 を 使 った 料 理 の 普 及 お 茶 を 食 べる ということの 認 知 度 を 高 めるために, 各 地 で 実 践 を 重 ねた 事 例 を 報 告 する 1 和 束 町 で 子 どもたちに 子 ども 料 理 教 室 食 育 出 張 授 業 の 実 践 (あそび 塾 ( 和 束 町 社 会 教 育 事 業 )と 神 戸 女 子 短 期 大 学 共 催 ) (2008,2009,2010,2011 年 2 月 ) 食 材 の 地 産 地 消,フードマイレージを 短 縮 することは 大 切 であり, 和 束 町 の 食 材 を 和 束 の 子 どもたちに 伝 達 するために, 本 学 の 学 生 が, 子 ども 料 理 教 室 食 育 出 張 授 業 を 行 った 献 立 は,お 茶 を 食 べることを 主 目 的 とし, 第 1 回 目 では,うどんのかき 揚 の 食 材 8,9) に, 第 2 回 目 では,ラビオリの 具 材, 和 菓 子 の 材 料 10) として, 第 3 回 目 では,デザートの 材 料 として, 第 4 回 目 では, 京 野 菜 と 茶 葉 の 煮 物 とカレーの 料 理 に 茶 葉 を 使 った 献 立 で, 調 理 実 習 と 食 育 を 行 った 第 4 回 目 の 献 立 を 図 5, 学 生 による 食 育 風 景 を 図 6に 示 す 第 4 回 目 の 参 加 学 生 は,フー ドスペシャリスト 合 格 者 及 び 中 学 教 諭 二 種 免 許 状 ( 家 庭 科 ) 取 得 見 込 み 者 で 構 成 され, 学 外 における 活 動 経 験 を 目 的 として 参 加 した 図 5 第 4 回 目 子 ども 料 理 教 室 レシピ - 59 -

図 6 第 4 回 目 子 ども 料 理 教 室 学 生 による 食 育 活 動 ( 調 理 実 習 および 食 育 ) 和 束 茶 の 認 知 度 ( 写 真 : 和 束 町 社 会 教 育 事 業 あそび 塾 ) 2 神 戸 女 子 大 学 で 学 生 に 健 康 パンフェア を 開 催 (2009 年 ) 健 康 パンフェア と 称 して,お 茶 を 使 ったパンの 実 用 販 売 を 神 戸 女 子 大 学 ベーカリーショッ よく 知 っていた あまり 知 らなかった 今 回 初 めて 知 った プ マーベルで 行 った 和 束 茶 の 認 知 度 と 和 束 茶 パンの 印 象 についてのアンケート 結 果 を 図 7 に 示 す 和 束 茶 という 認 知 度 は 低 かったが,お 茶 をパンに 使 用 した 感 想 は 好 評 であった 0% 20% 40% 60% 80% 100% 和 束 茶 の 認 知 度 お 茶 をつかったパンの 感 想 よく 知 っていた あまり 知 らなかった 今 回 初 めて 知 った 気 に 入 った ふつう あまり 好 みでない 0% 20% 40% 60% 80% 100% 0% 20% 40% 60% 80% 100% お 茶 をつかったパンの 感 想 図 7 健 康 パンフェア 和 束 茶 パンアンケート 結 果 図 7 健 康 パンフェア 和 束 茶 パンアンケート 結 果 - 60 - 気 に 入 った ふつう あまり 好 みでない

3 地 域 貢 献 として 各 種 イベントに 参 加 ⅰ, 各 種 イベントに 参 加 神 戸 市 における 地 域 貢 献 活 動 のイベント ポートアイランド 活 性 化 のためにポートアイランド 学 生 チャレンジショップにてパンの 販 売 (2009,2010 年 ) ポートタワー 周 辺 におけるこうべマルシェにてパンの 販 売 (2010,2011 年 5 月 ) KOBE ビエンナーレ2011においてパンや 洋 菓 子 の 販 売 (2011 年 10 月,11 月 ) 神 戸 市 外 におけるイベント 奈 良 平 安 遷 都 1300 年 祭 においてパンの 販 売 (2010 年 ) 地 元 和 束 町 でおこなわれたフェア グリーンフェスタ in わつか においてパンの 販 売 (2009,2010,2011 年 2 月 ) など 多 くのイベントに 参 加 してきた これらの 参 加 は, 和 束 茶 の PR と 併 設 して 行 い,リピー ターにも 恵 まれた リピーターの 感 想 で, 和 束 茶 の 香 りは, 出 来 立 てのパンはもちろんおいし くて 良 いが, 冷 めたものを 少 し 温 めることによって 再 び 香 りがたち 美 味 しくいただけた との 意 見 を 聞 くことができた このことは, 和 束 茶 の 特 徴 のひとつでもあり 和 束 茶 の 魅 力 が 引 き 出 せたと 考 えられた ⅱ,ホテルのメニュー 作 成, 講 演 活 動 として(2009,2010,2011 年 5 月 ) 料 理 に 茶 葉 を 用 い, 茶 葉 を 食 することで 栄 養 的 効 果 を 促 すことを 目 的 とし,ホテルのメニュー の 監 修 を 行 ってきた 1 年 目 はリーガロイヤルホテル 京 都,2 年 目 はリーガロイヤルホテル 東 京, 京 都,3 年 目 はリーガロイヤルホテル 京 都, 堺 と 各 ホテル 別 に 特 徴 のある 内 容 で,お 茶 の 魅 力 を 表 現 してきたが, 結 果 は 好 評 であったとの 報 告 を 受 けた その 内 容 の 一 例 を 図 8に 示 す 図 8 リーガロイヤルホテル 京 都 (2011)( 左 ),リーガロイヤルホテル 堺 セミナーポスター(2011)( 右 ) - 61 -

一 般 にお 茶 といえば 緑 茶 であり,その 薬 理 効 果 3) は,1 茶 カテキンの 酸 化 防 止 作 用,2 抗 虫 歯 作 用,3 高 血 圧 予 防 効 果,3 抗 腫 瘍, 抗 癌 作 用 とされ,また, 緑 茶 の 脂 質 改 善 効 果 (コレス テロール 吸 収 を 抑 える) 11) と 報 告 されている これらの 効 用 については, 和 束 茶 においてもそ の 効 用 は 期 待 できると 考 えている 今 後 も, 飲 んで 食 べて 茶 葉 の 栄 養 を 活 かした 料 理 を 考 案 し, 和 束 茶 の 魅 力 を 発 表 していきたいと 考 えている 要 約 1 本 研 究 を 始 めるにあたり, 現 地 調 査 を 行 い, 茶 葉 の 収 穫 から 体 験 したことは, 和 束 町 の 自 然 環 境 にひたり, 和 束 茶 の 魅 力 を 体 験 できた 良 い 機 会 であったと 考 えられる よって, 現 地 滞 在 は, 食 材 を 理 解 するうえで 大 切 であると 感 じた 2 京 都 におけるお 茶 といえば 宇 治 茶 と 考 えられ, 研 究 当 初, 京 都 和 束 茶 という 知 名 度 は 高 くは なかったが,いろいろなイベントに 参 加 してきて 和 束 茶 の 良 さが 浸 透 してきたと 考 えられた 3 和 束 茶 の 粉 末 茶 葉 ( 抹 茶 ほうじ 茶 )をパンに 添 加 するには 小 麦 粉 の3%, 中 あんにも3% 添 加 が 適 量 とし,W 抹 茶 ぱん,ほうじ 茶 あんパンを 焼 成 して 各 種 イベントに 参 加 した 結 果, リピーターの 評 価 も 良 く, 好 評 であった また, 茶 殻 を 料 理 に 野 菜 感 覚 で 利 用 するには, 佃 煮 等 では100% 利 用 でき, 料 理 に 添 加 する 場 合 は,3~5% 程 度 添 加 でき 十 分 に 食 されること がわかった 4 第 4 回 目 の 食 育 出 張 授 業 の 参 加 学 生 は,フードスペシリャスト 資 格 取 得 者 と 中 学 教 諭 二 種 免 許 状 ( 家 庭 科 ) 取 得 見 込 み 者 で 構 成 されており,フードスペシリャスト 資 格 取 得 者 にとって, 2 年 間 で 得 られた 資 格 を 卒 業 までに 学 外 で 体 験 できる 良 い 活 動 となった 中 学 教 諭 二 種 免 許 状 ( 家 庭 科 ) 取 得 見 込 み 者 には, 教 育 実 習 とは 別 に お 茶 が 食 材 として 大 切 であること を 子 どもたちに 楽 しく 伝 達 できたことは, 貴 重 な 体 験 であった 5 和 束 茶 の 栄 養 成 分 分 析 から, 一 級 茶 であることが 証 明 できたことは, 今 後 の 研 究 活 動 が 大 き く 広 がると 考 えられる 以 上 の 結 果 より, 和 束 茶 は, 飲 用 するだけでなく 茶 葉 を 食 することによりその 利 用 効 果 が 増 大 すると 考 えられた 謝 辞 食 育 出 張 授 業 で1~3 回 は, 神 戸 女 子 大 学 教 授 山 本 隆 子 先 生, 元 神 戸 女 子 短 期 大 学 准 教 授 岩 中 貴 裕 先 生 と 共 に 行 ったことを 付 記 いたします 神 戸 女 子 大 学 においてお 茶 のパンの 実 用 販 売 のご 提 案 をいただきました 行 吉 学 園 理 事 長 行 吉 誠 之 氏, 法 人 本 部 本 部 長 辻 川 昌 男 氏,ご 尽 力 いただきました 神 戸 女 子 大 学 事 務 局 部 長 永 田 哲 郎 氏,ご 協 力 いただきました 総 務 課 主 任 安 井 里 香 氏,マーベルのスタッフの 皆 様 に 感 謝 いたしま す 種 々のイベントに 積 極 的 に 参 加 くださいましたパンクラブの 学 生 に 御 礼 申 し 上 げます - 62 -

本 研 究 を 温 かく 見 守 ってくださいました 和 束 町 のみなさまに 御 礼 申 し 上 げます 引 用 文 献 1) 加 藤 みゆき, 長 野 宏 子, 大 森 正 司 :ベトナムにおける 茶 生 葉 の 流 通 形 態 と 利 用 について, 日 本 家 学 会 誌,No11 Vol.61 2010 2) 食 材 の 歴 史 :p186 3) 木 村 宣 : 三 町 村 の 魅 力 お 茶 の 魅 力 2010 4) 大 森 正 司 : 日 本 人 と 茶, 日 本 調 理 科 学 会 誌,Vol.31 No.3 1998 5) 志 賀 瞳, 大 重 淑 美, 梶 田 武 俊 : 粉 末 緑 茶 の 添 加 が 製 パン 性 に 及 ぼす 影 響, 日 本 調 理 科 学 会 誌,Vol.21 No.1 1988 6) 志 賀 瞳, 大 重 淑 美, 梶 田 武 俊 : 粉 末 緑 茶 の 添 加 が 蒸 しパンの 品 質 におぼす 影 響, 日 本 調 理 科 学 会 誌, Vol.23 No.3 1990 7)NPO 法 人 日 本 茶 インストラクター 協 会 企 画 編 集 : 日 本 茶 のすべてがわかる 本 2008 8) 山 本 隆 子, 細 見 和 子, 岩 中 貴 裕 : 地 域 交 流 型 食 育 推 進 の 試 み, 神 戸 女 子 短 期 大 学 論 攷 第 53 巻 39-48 2008 9) 山 本 隆 子, 細 見 和 子, 岩 中 貴 裕 : 学 生 による 食 育 の 出 張 授 業 報 告 書 2008 10) 細 見 和 子, 岩 中 貴 裕, 山 本 隆 子 : 地 域 交 流 型 食 育 推 進 の 試 み( 第 2 報 ), 神 戸 女 子 短 期 大 学 論 攷 第 54 巻 21-28 2009 11) 神 戸 新 聞 : 緑 茶 に 脂 質 改 善 効 果 2011-63 -