災害に関する法人税、消費税及び源泉所得税の取扱いFAQ



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(4) 運 転 する 学 校 職 員 が 交 通 事 故 を 起 こし 若 しくは 交 通 法 規 に 違 反 したことにより 刑 法 ( 明 治 40 年 法 律 第 45 号 ) 若 しくは 道 路 交 通 法 に 基 づく 刑 罰 を 科 せられてから1 年 を 経 過 していない 場 合 同

第 9 条 の 前 の 見 出 しを 削 り 同 条 に 見 出 しとして ( 部 分 休 業 の 承 認 ) を 付 し 同 条 中 1 日 を 通 じて2 時 間 ( 規 則 で 定 める 育 児 休 暇 を 承 認 されている 職 員 については 2 時 間 から 当 該 育 児 休 暇 の

を 行 うこと 又 は 必 要 な 機 能 を 追 加 することをいう ( 補 助 対 象 事 業 ) 第 3 条 補 助 金 の 交 付 対 象 となる 事 業 ( 以 下 補 助 対 象 事 業 という )は, 次 条 に 規 定 するこの 補 助 金 の 交 付 の 対 象 となる 者 ( 以

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災 害 に 関 する 法 人 税 消 費 税 及 び 源 泉 所 得 税 の 取 扱 いFAQ 平 成 23 年 4 月 国 税 庁 この 度 の 東 日 本 大 震 災 の 発 生 に 伴 い 災 害 に 関 する 法 人 税 消 費 税 及 び 源 泉 所 得 税 の 取 扱 いについて よくある 質 問 を 取 りまとめましたので 参 考 にしてください ( 注 )このFAQは 平 成 23 年 3 月 31 日 現 在 の 法 令 通 達 等 に 基 づいて 作 成 しています 目 次 1 申 告 期 限 の 延 長 [Q1] 地 域 指 定 された 地 域 に 納 税 地 がある 法 人 が 災 害 により 確 定 申 告 書 を 申 告 期 限 までに 提 出 することができない 場 合 にはどうしたらよいでしょうか 5... [Q2] 地 域 指 定 された 地 域 以 外 の 地 域 に 納 税 地 がある 法 人 が 災 害 により 確 定 申 告 書 を 申 告 期 限 までに 提 出 することができない 場 合 にはどうしたらよいでしょうか 6 2 災 害 関 係 費 用 全 般 [Q3] 災 害 による 損 失 や 被 災 者 に 対 する 支 援 に 関 する 法 人 税 の 取 扱 いとして どのようなもの がありますか 7 3 資 産 の 評 価 損 [Q4] 災 害 により 保 有 する 資 産 に 著 しい 損 傷 が 生 じていますが 税 務 上 評 価 損 の 計 上 が 認 められるのでしょうか また 評 価 損 の 計 上 の 対 象 となるのは どのような 資 産 ですか 9 4 復 旧 のために 支 出 する 費 用 [Q5] 二 次 災 害 を 回 避 するなどの 目 的 で 被 災 した 建 物 について 耐 震 性 を 高 めるための 補 強 工 事 を 行 った 場 合 に その 工 事 に 要 した 費 用 は 税 務 上 損 金 の 額 に 算 入 されるのでしょう か 10 [Q6] 被 災 した 鉄 道 線 路 電 線 路 ガス 管 水 道 管 コンベアなどの 一 部 を 取 り 替 えた 場 合 に は 修 繕 費 として 処 理 してよろしいですか 10 [Q7] 損 壊 した 護 岸 を 復 旧 するために 要 した 費 用 は 修 繕 費 として 処 理 してよろしいですか 今 回 の 被 害 の 大 きさにかんがみ 損 壊 部 分 も 含 めて 拡 張 工 事 を 行 うことを 検 討 しています が 損 壊 した 護 岸 の 復 旧 と 拡 張 工 事 を 一 度 の 工 事 で 行 う 場 合 には どのように 取 り 扱 われ ますか 10... [Q8] 被 災 資 産 以 外 の 資 産 について 耐 震 性 を 高 めるための 工 事 を 行 った 場 合 に その 工 事 に 要 した 費 用 は 修 繕 費 として 処 理 してよろしいですか 11 [Q9] 被 災 した 建 物 等 の 修 繕 に 代 えて 新 規 に 資 産 を 取 得 した 場 合 その 取 得 費 用 を 修 繕 費 とす ることは 認 められますか 11-1 -

[Q10] 被 災 した 工 場 を 取 り 壊 してその 敷 地 にパイルの 打 ち 込 みをし 補 強 した 場 合 の 費 用 は 修 繕 費 として 処 理 してよろしいですか 12 [Q11] 地 震 による 地 盤 沈 下 又 は 地 割 れにより 地 盛 りを 行 った 場 合 その 費 用 は 損 金 の 額 に 算 入 できますか 12 [Q12] 法 人 が 災 害 により 被 害 を 受 けた 製 造 設 備 に 係 る 修 繕 費 用 や 被 災 したことによる 操 業 休 止 中 に 支 払 った 人 件 費 については 原 価 外 処 理 ( 費 用 処 理 )が 認 められるのでしょうか 12 5 従 業 員 等 に 支 給 する 災 害 見 舞 金 品 [Q13] 災 害 見 舞 金 品 が 福 利 厚 生 費 として 取 り 扱 われるための 一 定 の 基 準 とは どのような ものですか 13 [Q14] 既 に 退 職 した 従 業 員 又 は 採 用 内 定 者 に 対 して 従 業 員 と 同 一 の 基 準 で 支 給 した 災 害 見 舞 金 品 は どのように 取 り 扱 われますか 13 6 災 害 見 舞 金 に 充 てるために 同 業 団 体 等 へ 拠 出 する 分 担 金 等 [Q15] 構 成 員 相 互 の 扶 助 等 に 係 る 規 約 等 には どのようなことを 定 める 必 要 がありますか 14 [Q16] あらかじめ 定 められている 規 約 等 に 基 づく 分 担 金 でなければ 損 金 の 額 に 算 入 されない のでしょうか 14 7 取 引 先 に 対 する 災 害 見 舞 金 等 [Q17] 災 害 見 舞 金 とはどの 程 度 の 金 額 をいうのでしょうか 取 引 先 で 発 生 した 災 害 損 失 額 の 範 囲 内 であれば 金 額 の 多 寡 を 問 わないのでしょうか 15 [Q18] 法 人 が 被 災 した 取 引 先 の 役 員 や 使 用 人 に 対 して 個 別 に 支 出 する 災 害 見 舞 金 は どのよ うに 取 り 扱 われますか 15 8 取 引 先 に 対 する 売 掛 金 等 の 免 除 等 [Q19] 当 社 では 商 社 を 通 じた 取 引 により 商 品 を 納 入 している 得 意 先 が 災 害 により 被 害 を 受 け ました この 得 意 先 とは 当 社 が 自 ら 価 格 交 渉 を 行 うなど 実 質 的 な 取 引 関 係 にあることか ら その 復 旧 支 援 を 目 的 として この 得 意 先 に 係 る 売 掛 金 の 一 部 について 商 社 を 通 じて 免 除 することを 検 討 しています ところで 法 人 が 災 害 により 被 害 を 受 けた 取 引 先 の 復 旧 過 程 において 復 旧 支 援 を 目 的 として 売 掛 金 等 の 全 部 又 は 一 部 を 免 除 した 場 合 には その 売 掛 金 等 を 免 除 したことによ る 損 失 は 損 金 の 額 に 算 入 されるとのことですが この 場 合 の 取 引 先 には 当 社 の 得 意 先 のように 直 接 取 引 を 行 っていない 者 も 含 まれるのでしょうか 16 [Q20] 被 災 した 法 人 と 取 引 をしているのは 当 社 も 含 めて 10 社 程 度 ですが 当 社 だけが 売 掛 債 権 を 免 除 しても 寄 附 金 又 は 交 際 費 等 以 外 の 費 用 として 取 り 扱 われるのでしょうか 16 [Q21] 売 掛 債 権 の 免 除 は いつまでに 行 ったものが 損 金 として 認 められるのでしょうか 17 9 取 引 先 に 対 する 低 利 又 は 無 利 息 による 融 資 [Q22] 法 人 が 災 害 により 被 害 を 受 けた 取 引 先 に 対 して 低 利 又 は 無 利 息 による 融 資 を 行 う 場 合 に 通 常 収 受 すべき 利 息 と 実 際 に 収 受 している 利 息 との 差 額 が 寄 附 金 に 該 当 しないものと されるためには その 融 資 期 間 や 融 資 額 に 何 か 制 限 はありますか 17 [Q23] 既 に 行 っている 貸 付 けに 係 る 貸 付 金 の 利 子 を 減 免 した 場 合 は どのように 取 り 扱 われる のでしょうか 17-2 -

10 自 社 製 品 等 の 被 災 者 に 対 する 提 供 [Q24] 当 社 では 得 意 先 の 従 業 員 等 が 避 難 している 特 定 の 避 難 所 に 対 して 救 援 物 資 として 自 社 製 品 を 提 供 しました 法 人 が 被 災 した 地 域 の 住 民 に 対 して 自 社 製 品 を 提 供 した 場 合 その 提 供 に 要 する 費 用 の 額 は 損 金 の 額 に 算 入 されるとのことですが 当 社 のように 特 定 の 避 難 所 に 対 して 行 う 自 社 製 品 の 提 供 も 同 様 に 取 り 扱 われますか 18 [Q25] 自 社 製 品 等 とはどのようなものをいうのですか 他 の 者 から 購 入 したものも 含 まれる のでしょうか 18 [Q26] メーカーである 当 社 が 当 社 の 製 品 等 を 取 り 扱 っている 小 売 業 者 に 対 し 災 害 により 滅 失 又 は 損 壊 した 商 品 ( 当 社 製 品 )と 同 種 の 商 品 を 交 換 又 は 無 償 で 補 てんした 場 合 にも そ の 交 換 又 は 補 てんに 要 した 費 用 は 交 際 費 等 に 該 当 しないものとして 取 り 扱 われますか 19 [Q27] 当 社 の 社 員 を 災 害 復 旧 活 動 にボランティアとして 派 遣 した 場 合 に ボランティア 活 動 中 の 給 与 相 当 額 は 寄 附 金 として 取 り 扱 われますか 19 11 法 人 税 に 関 するその 他 の 取 扱 い [Q28] 法 人 が 被 災 に 伴 って 義 援 金 や 見 舞 金 を 受 け 取 った 場 合 には 税 務 上 益 金 の 額 に 算 入 されるのでしょうか 20 12 消 費 税 の 取 扱 い [Q29] 被 災 により 消 費 税 の 課 税 仕 入 れに 係 る 帳 簿 書 類 を 消 失 したのですが 消 費 税 の 仕 入 税 額 控 除 は 認 められますか 21 [Q30] 従 業 員 や 取 引 先 に 対 して 金 銭 により 支 出 する 災 害 見 舞 金 は 消 費 税 法 上 どのように 取 り 扱 われますか 21 [Q31] 自 社 製 品 等 を 被 災 者 等 に 無 償 で 提 供 した 場 合 消 費 税 法 上 どのように 取 り 扱 われますか 21 [Q32] 被 災 した 取 引 先 に 対 して その 取 引 先 が 復 旧 過 程 にある 期 間 内 に 復 旧 支 援 を 目 的 として 売 掛 金 等 の 債 権 の 全 部 又 は 一 部 を 免 除 した 場 合 消 費 税 法 上 はどのように 取 り 扱 われます か 22 13 源 泉 所 得 税 の 取 扱 い [Q33] 当 社 では 被 災 した 従 業 員 や 役 員 に 対 し 住 宅 や 家 財 の 損 害 の 程 度 に 応 じて 見 舞 金 を 支 給 することにしました この 見 舞 金 については 給 与 として 源 泉 徴 収 が 必 要 でしょうか 23 [Q34] 当 社 では 慶 弔 見 舞 金 規 程 を 改 めて 従 業 員 や 役 員 の 父 母 等 の 家 屋 が 災 害 により 被 害 を 受 けた 場 合 従 業 員 や 役 員 に 対 し 一 定 の 見 舞 金 を 支 給 することにしました この 見 舞 金 に ついては 給 与 として 源 泉 徴 収 が 必 要 でしょうか 23 [Q35] 当 社 では 被 災 した 従 業 員 に 対 して 当 面 の 生 活 に 必 要 な 資 金 を 無 利 息 で 貸 与 すること にしました この 場 合 貸 付 期 間 に 応 ずる 利 子 相 当 額 の 経 済 的 利 益 については 給 与 とし て 源 泉 徴 収 が 必 要 でしょうか 24 [Q36] 当 社 では 自 宅 が 災 害 により 居 住 不 能 になった 従 業 員 や 役 員 に 対 して 新 たな 住 居 に 入 居 できるまで 又 は 自 宅 の 修 繕 が 完 了 して 居 住 可 能 となるまでの 間 無 償 で 社 宅 を 貸 与 する ことにしました この 場 合 無 償 で 社 宅 を 貸 与 することによる 経 済 的 利 益 については 給 与 として 源 泉 徴 収 が 必 要 でしょうか 24 [Q37] 当 社 では 従 業 員 が 災 害 や 計 画 停 電 により 通 勤 に 利 用 する 鉄 道 が 利 用 できないため タ クシーなど 他 の 交 通 手 段 を 利 用 した 場 合 には 他 の 交 通 手 段 に 係 る 交 通 費 を 支 給 すること にしています この 場 合 において その 支 給 する 交 通 費 は 給 与 として 源 泉 徴 収 が 必 要 でし ょうか 25-3 -

カッコ 内 の 略 語 は 次 のとおりです 通 法 国 税 通 則 法 通 令 国 税 通 則 法 施 行 令 法 法 法 人 税 法 法 令 法 人 税 法 施 行 令 所 法 所 得 税 法 所 令 所 得 税 法 施 行 令 消 法 消 費 税 法 消 令 消 費 税 法 施 行 令 措 法 租 税 特 別 措 置 法 措 令 租 税 特 別 措 置 法 施 行 令 法 基 通 法 人 税 基 本 通 達 所 基 通 所 得 税 基 本 通 達 消 基 通 消 費 税 法 基 本 通 達 措 通 租 税 特 別 措 置 法 関 係 通 達 - 4 -

1 申 告 期 限 の 延 長 地 域 指 定 による 期 限 の 延 長 [Q1] 地 域 指 定 された 地 域 に 納 税 地 がある 法 人 が 災 害 により 確 定 申 告 書 を 申 告 期 限 ま でに 提 出 することができない 場 合 にはどうしたらよいでしょうか 災 害 などの 理 由 により 国 税 に 関 する 申 告 納 付 などをその 期 限 までにすることができな いと 認 める 場 合 には 所 轄 の 税 務 署 長 などは 次 により その 理 由 のやんだ 日 から2か 月 以 内 に 限 り 申 告 納 付 などの 期 限 を 延 長 することができることとされています( 通 法 11) イ 地 域 指 定 ( 通 令 31) 災 害 などの 理 由 により 都 道 府 県 の 全 部 又 は 一 部 にわたり 期 限 までに 申 告 納 付 などを 行 うことができないと 認 める 場 合 には 国 税 庁 長 官 は 地 域 及 び 期 日 を 指 定 してその 期 限 を 延 長 することとされています ロ 個 別 指 定 ( 通 令 32) 地 域 指 定 がされている 場 合 を 除 き 所 轄 の 税 務 署 長 は 納 税 者 の 申 請 により 期 日 を 指 定 して 申 告 納 付 などの 期 限 を 延 長 することとされています したがって 上 記 イの 地 域 指 定 があった 場 合 指 定 された 地 域 に 納 税 地 がある 法 人 で 法 定 申 告 期 限 までに 確 定 申 告 書 を 提 出 することができない 法 人 にあっては 指 定 された 期 日 ま でに 申 告 すればよいことになります 地 域 指 定 による 申 告 期 限 の 延 長 があった 場 合 において さらに 災 害 その 他 やむを 得 ない 理 由 により 確 定 申 告 書 をその 延 長 された 期 限 までに 提 出 することができないと 認 められると きは 所 轄 の 税 務 署 長 は 納 税 者 の 申 請 により その 理 由 のやんだ 日 から2か 月 以 内 に 限 り 期 日 を 指 定 して 申 告 納 付 などの 期 限 を 再 延 長 することができることとされています( 通 法 11 通 令 32) ( 注 ) 東 日 本 大 震 災 における 地 域 指 定 による 期 限 延 長 については 平 成 23 年 3 月 15 日 付 で 青 森 県 岩 手 県 宮 城 県 福 島 県 茨 城 県 を 指 定 して 行 われており その 期 限 が 平 成 23 年 3 月 11 日 以 降 に 到 来 する 申 告 納 付 などについて その 期 限 を 別 途 国 税 庁 告 示 で 定 め る 期 日 まで 延 長 することとされています( 平 成 23 年 国 税 庁 告 示 第 8 号 ) - 5 -

個 別 指 定 による 期 限 の 延 長... [Q2] 地 域 指 定 された 地 域 以 外 の 地 域 に 納 税 地 がある 法 人 が 災 害 により 確 定 申 告 書 を 申 告 期 限 までに 提 出 することができない 場 合 にはどうしたらよいでしょうか 災 害 などの 理 由 により 国 税 に 関 する 申 告 納 付 などをその 期 限 までにすることができな いと 認 める 場 合 には 地 域 指 定 がされている 場 合 を 除 き 所 轄 の 税 務 署 長 は 納 税 者 の 申 請 に より その 理 由 のやんだ 日 から2か 月 以 内 に 限 り 期 日 を 指 定 して 申 告 納 付 などの 期 限 を 延 長 することができることとされています( 通 法 11 通 令 32) したがって 地 域 指 定 された 地 域 以 外 の 地 域 に 納 税 地 がある 法 人 で 法 人 税 消 費 税 及 び 地 方 消 費 税 の 申 告 を 期 限 までにすることができない 法 人 が 個 別 指 定 による 申 告 期 限 の 延 長 を 求 めるときには 災 害 などの 理 由 がやんだ 後 相 当 の 期 間 内 に 期 限 内 に 申 告 をすることがで きない 理 由 を 記 載 した 書 面 をもって 所 轄 の 税 務 署 長 に 申 請 する 必 要 があります( 通 令 33) なお 地 域 指 定 以 外 の 地 域 に 納 税 地 がある 法 人 が 災 害 により 期 限 までに 法 人 税 消 費 税 及 び 地 方 消 費 税 の 申 告 をすることができない 場 合 とは 例 えば 次 のような 場 合 をいいます 1 本 社 事 務 所 が 損 害 を 受 け 帳 簿 書 類 等 の 全 部 又 は 一 部 が 滅 失 する 等 直 接 的 な 被 害 を 受 けたことにより 申 告 等 を 行 うことが 困 難 な 場 合 2 交 通 手 段 通 信 手 段 の 遮 断 や 停 電 ( 計 画 停 電 を 含 む)などのライフラインの 遮 断 により 申 告 等 を 行 うことが 困 難 な 場 合 3 会 計 処 理 を 行 っていた 事 業 所 が 被 災 し 帳 簿 書 類 の 滅 失 や 会 計 データが 破 損 したことか ら 決 算 が 確 定 しないため 申 告 等 を 行 うことが 困 難 な 場 合 4 工 場 支 店 等 が 被 災 し 合 理 的 な 損 害 見 積 額 の 計 算 を 行 うのに 相 当 期 間 を 要 し 決 算 が 確 定 しないため 申 告 等 を 行 うことが 困 難 な 場 合 5 連 結 納 税 の 適 用 を 受 けている 場 合 において 連 結 子 法 人 が 被 災 し 連 結 所 得 の 計 算 に 必 要 な 会 計 データの 破 損 があったことなどから 申 告 等 を 行 うことが 困 難 な 場 合 6 災 害 の 影 響 により 株 主 総 会 が 開 催 できず 決 算 が 確 定 しないため 申 告 等 を 行 うこと が 困 難 な 場 合 このような 場 合 のほか 税 理 士 が 交 通 手 段 通 信 手 段 の 遮 断 や 停 電 ( 計 画 停 電 を 含 む)などのライフラインの 遮 断 納 税 者 から 預 かった 帳 簿 書 類 の 滅 失 又 は 申 告 書 作 成 に 必 要 なデータの 破 損 等 の 理 由 で 関 与 先 法 人 の 申 告 等 を 行 うことが 困 難 な 場 合 にも 個 別 指 定 の 申 請 をすることが できます 上 記 のように 個 別 指 定 により 期 限 延 長 される 場 合 を 除 き 災 害 などの 理 由 により 決 算 が 確 定 しないため 法 人 税 の 確 定 申 告 書 をその 提 出 期 限 までに 提 出 することができない 場 合 には 所 轄 の 税 務 署 長 は 納 税 者 の 申 請 により 期 日 を 指 定 してその 提 出 期 限 を 延 長 することができ ることとされています( 法 法 751) なお 決 算 が 確 定 しない 法 人 が 申 告 書 の 提 出 期 限 の 延 - 6 -

長 を 求 める 場 合 には 事 業 年 度 終 了 の 日 の 翌 日 から 45 日 以 内 に その 決 算 が 確 定 しない 理 由 等 を 記 載 した 申 請 書 を 所 轄 の 税 務 署 長 に 提 出 する 必 要 があります( 法 法 752) ( 注 )1 法 人 税 法 第 75 条 の 規 定 による 延 長 期 間 については 利 子 税 を 納 付 しなければなりま せん( 法 法 757)が 国 税 通 則 法 第 11 条 の 規 定 による 延 長 期 間 については 利 子 税 が 免 除 されます( 通 法 643 632) 2 事 業 年 度 終 了 の 日 から 45 日 を 経 過 した 日 後 災 害 などの 理 由 により 決 算 が 確 定 しな いため 確 定 申 告 書 を 期 限 までに 提 出 できない 場 合 には 所 轄 の 税 務 署 長 は 納 税 者 か らの 申 請 に 基 づき 期 日 を 指 定 して 確 定 申 告 書 の 提 出 期 限 を 延 長 することができます この 場 合 納 税 者 は 提 出 期 限 延 長 の 申 請 書 を 災 害 などの 理 由 の 発 生 後 直 ちに 提 出 する ものとし その 申 請 のあった 日 から 15 日 以 内 に 承 認 又 は 却 下 がなかったときは その 申 請 に 係 る 指 定 を 受 けようとする 日 を 税 務 署 長 が 指 定 した 日 としてその 承 認 があった ものとすることとされています( 法 基 通 17-1-1) 2 災 害 関 係 費 用 全 般 災 害 関 係 費 用 [Q3] 災 害 による 損 失 や 被 災 者 に 対 する 支 援 に 関 する 法 人 税 の 取 扱 いとして どのような ものがありますか 被 災 した 法 人 の 災 害 による 損 失 や 被 災 者 に 対 して 支 援 を 行 った 法 人 に 関 する 法 人 税 の 取 扱 いとしては 次 のようなものが 定 められています なお これらの 取 扱 いのうち ⑴から⑷までの 項 目 は 被 災 した 法 人 側 における 取 扱 いとな り ⑸から⑽までの 項 目 は 被 災 者 に 対 して 支 援 を 行 った 法 人 側 における 取 扱 いとなります ⑴ 災 害 により 滅 失 損 壊 した 資 産 等 法 人 の 有 する 商 品 店 舗 事 務 所 等 の 資 産 が 災 害 により 被 害 を 受 けた 場 合 に その 被 災 に 伴 い 次 のような 損 失 又 は 費 用 が 生 じたときには その 損 失 又 は 費 用 の 額 は 損 金 の 額 に 算 入 されます( 法 法 223) 1 商 品 や 原 材 料 等 の 棚 卸 資 産 店 舗 や 事 務 所 等 の 固 定 資 産 などの 資 産 が 災 害 により 滅 失 又 は 損 壊 した 場 合 の 損 失 2 損 壊 した 資 産 の 取 壊 し 又 は 除 去 のための 費 用 3 土 砂 その 他 の 障 害 物 の 除 去 のための 費 用 ⑵ 資 産 の 評 価 損 関 連 する 質 問 :Q4 法 人 の 有 する 棚 卸 資 産 固 定 資 産 又 は 一 定 の 繰 延 資 産 につき 災 害 による 著 しい 損 傷 が 生 じたことにより その 時 価 が 帳 簿 価 額 を 下 回 ることとなった 場 合 には 帳 簿 価 額 と 時 価 と の 差 額 につき 損 金 経 理 をすることにより 損 金 の 額 に 算 入 することができます( 法 法 33 2) - 7 -

⑶ 復 旧 のために 支 出 する 費 用 関 連 する 質 問 :Q5~Q12 法 人 が 災 害 により 被 害 を 受 けた 固 定 資 産 ( 以 下 被 災 資 産 といいます )について 支 出 する 次 のような 費 用 に 係 る 資 本 的 支 出 と 修 繕 費 の 区 分 については 次 のとおりとなりま す( 法 基 通 7-8-6) 1 被 災 資 産 についてその 原 状 を 回 復 するための 費 用 は 修 繕 費 となります 2 被 災 資 産 の 被 災 前 の 効 用 を 維 持 するために 行 う 補 強 工 事 排 水 又 は 土 砂 崩 れの 防 止 等 のために 支 出 する 費 用 について 修 繕 費 とする 経 理 をしているときは この 処 理 が 認 め られます 3 被 災 資 産 について 支 出 する 費 用 (1 又 は2に 該 当 するものを 除 きます )の 額 のうち 資 本 的 支 出 か 修 繕 費 か 明 らかでないものがある 場 合 その 金 額 の 30% 相 当 額 を 修 繕 費 と し 残 額 を 資 本 的 支 出 とする 経 理 をしているときは この 処 理 が 認 められます ( 注 ) 法 人 が 災 害 により 被 害 を 受 けた 製 造 設 備 に 対 して 支 出 する 修 繕 費 用 等 について 企 業 会 計 上 適 正 な 原 価 計 算 に 基 づいて 原 価 外 処 理 ( 費 用 処 理 )をしているときは 税 務 上 もこの 処 理 が 認 められます ⑷ 災 害 による 損 失 金 の 繰 越 し 法 人 の 有 する 棚 卸 資 産 固 定 資 産 等 について 災 害 により 生 じた 損 失 に 係 る 欠 損 金 額 ( 災 害 損 失 欠 損 金 額 )がある 場 合 には その 損 失 の 発 生 した 事 業 年 度 が 青 色 申 告 書 を 提 出 しな かった 事 業 年 度 であっても その 災 害 損 失 欠 損 金 額 に 相 当 する 金 額 は その 事 業 年 度 から 7 年 間 にわたって 繰 り 越 して 控 除 されます( 法 法 58) ⑸ 従 業 員 等 に 支 給 する 災 害 見 舞 金 品 関 連 する 質 問 :Q13 14 法 人 が 災 害 により 被 害 を 受 けた 従 業 員 等 又 はその 親 族 等 に 対 して 一 定 の 基 準 に 従 って 支 給 する 災 害 見 舞 金 品 は 福 利 厚 生 費 として 損 金 の 額 に 算 入 されます( 措 通 61 の4⑴-10 ⑵) また 法 人 が 自 己 の 従 業 員 等 と 同 等 の 事 情 にある 専 属 下 請 先 の 従 業 員 等 又 はその 親 族 等 に 対 して 一 定 の 基 準 に 従 って 支 給 する 災 害 見 舞 金 品 についても 同 様 に 損 金 の 額 に 算 入 されます( 措 通 61 の4⑴-18⑷) ⑹ 災 害 見 舞 金 に 充 てるために 同 業 団 体 等 へ 拠 出 する 分 担 金 等 関 連 する 質 問 :Q15 16 法 人 が 所 属 する 同 業 団 体 等 の 構 成 員 の 有 する 事 業 用 資 産 について 災 害 により 損 失 が 生 じた 場 合 に その 損 失 の 補 てんを 目 的 とする 構 成 員 相 互 の 扶 助 等 に 係 る 規 約 等 に 基 づき 合 理 的 な 基 準 に 従 って 同 業 団 体 等 から 賦 課 され 拠 出 した 分 担 金 等 は その 支 出 する 事 業 年 度 の 損 金 の 額 に 算 入 されます( 法 基 通 9-7-15 の4) ⑺ 取 引 先 に 対 する 災 害 見 舞 金 等 関 連 する 質 問 :Q17 Q18 法 人 が 被 災 前 の 取 引 関 係 の 維 持 回 復 を 目 的 として 取 引 先 の 復 旧 過 程 においてその 取 引 先 に 対 して 行 った 災 害 見 舞 金 の 支 出 事 業 用 資 産 の 供 与 等 のために 要 した 費 用 は 交 際 費 等 に 該 当 しないものとして 損 金 の 額 に 算 入 されます( 措 通 61 の4⑴-10 の3) - 8 -

⑻ 取 引 先 に 対 する 売 掛 金 等 の 免 除 等 関 連 する 質 問 :Q19~Q21 法 人 が 災 害 を 受 けた 取 引 先 の 復 旧 過 程 において 復 旧 支 援 を 目 的 として 売 掛 金 貸 付 金 等 の 債 権 を 免 除 する 場 合 には その 免 除 することによる 損 失 は 寄 附 金 又 は 交 際 費 等 以 外 の 費 用 として 損 金 の 額 に 算 入 されます また 既 契 約 のリース 料 貸 付 利 息 割 賦 代 金 の 減 免 を 行 う 場 合 及 び 災 害 発 生 後 の 取 引 につき 従 前 の 取 引 条 件 を 変 更 する 場 合 も 同 様 に 取 り 扱 われます( 法 基 通 9-4-6の2 措 通 61 の4⑴-10 の2) ⑼ 取 引 先 に 対 する 低 利 又 は 無 利 息 による 融 資 関 連 する 質 問 :Q22 23 法 人 が 災 害 を 受 けた 取 引 先 の 復 旧 過 程 において 復 旧 支 援 を 目 的 として 低 利 又 は 無 利 息 による 融 資 を 行 った 場 合 における 通 常 収 受 すべき 利 息 と 実 際 に 収 受 している 利 息 との 差 額 は 寄 附 金 に 該 当 しないものとして 損 金 の 額 に 算 入 されます( 法 基 通 9-4-6の3) ⑽ 自 社 製 品 等 の 被 災 者 に 対 する 提 供 関 連 する 質 問 :Q24~Q27 法 人 が 不 特 定 又 は 多 数 の 被 災 者 を 救 援 するために 緊 急 に 行 う 自 社 製 品 等 の 提 供 に 要 す る 費 用 は 寄 附 金 又 は 交 際 費 等 に 該 当 しないもの( 広 告 宣 伝 費 に 準 ずるもの)として 損 金 の 額 に 算 入 されます( 法 基 通 9-4-6の4 措 通 61 の4⑴-10 の4) 3 資 産 の 評 価 損 被 災 資 産 の 評 価 損 [Q4] 災 害 により 保 有 する 資 産 に 著 しい 損 傷 が 生 じていますが 税 務 上 評 価 損 の 計 上 が 認 められるのでしょうか また 評 価 損 の 計 上 の 対 象 となるのは どのような 資 産 で すか 法 人 の 有 する 商 品 店 舗 事 務 所 等 の 資 産 につき 災 害 による 著 しい 損 傷 が 生 じたことによ り その 資 産 の 時 価 が 帳 簿 価 額 を 下 回 ることとなった 場 合 には その 時 価 と 帳 簿 価 額 との 差 額 について 損 金 経 理 をすることにより 評 価 損 を 計 上 して 損 金 の 額 に 算 入 することができ ます( 法 法 332 法 令 681) この 場 合 評 価 損 を 計 上 することができる 資 産 には 被 災 した 資 産 ということを 前 提 とす れば 棚 卸 資 産 固 定 資 産 及 び 固 定 資 産 を 利 用 するために 支 出 した 分 担 金 等 に 係 る 繰 延 資 産 がこれに 該 当 します - 9 -

4 復 旧 のために 支 出 する 費 用 被 災 資 産 の 耐 震 性 を 高 めるための 補 強 工 事 費 用 [Q5] 二 次 災 害 を 回 避 するなどの 目 的 で 被 災 した 建 物 について 耐 震 性 を 高 めるための 補 強 工 事 を 行 った 場 合 に その 工 事 に 要 した 費 用 は 税 務 上 損 金 の 額 に 算 入 されるので しょうか 二 次 災 害 を 回 避 するなどの 目 的 で 被 災 した 建 物 について 耐 震 性 を 高 めるために 行 った 補 強 工 事 は 同 規 模 の 地 震 や 余 震 の 発 生 を 想 定 し 被 災 建 物 の 崩 壊 等 の 被 害 を 防 止 するなど 被 災 前 の 効 用 を 維 持 するためのものが 多 いと 考 えられます このため 法 人 が 被 災 資 産 (その 被 害 に 基 づき 評 価 損 を 計 上 したものを 除 きます )の 被 災 前 の 効 用 を 維 持 するために 行 う 補 強 工 事 排 水 又 は 土 砂 崩 れの 防 止 等 のために 支 出 した 費 用 について 修 繕 費 として 経 理 したときは その 処 理 が 認 められます( 法 基 通 7-8-6⑵) 被 災 した 鉄 道 線 路 等 の 取 替 費 用 [Q6] 被 災 した 鉄 道 線 路 電 線 路 ガス 管 水 道 管 コンベアなどの 一 部 を 取 り 替 えた 場 合 には 修 繕 費 として 処 理 してよろしいですか これらの 取 替 工 事 は 被 災 資 産 (その 被 害 に 基 づき 評 価 損 を 計 上 したものを 除 きます )の 被 災 前 の 効 用 を 維 持 するためのものであると 考 えられます このため これらの 取 替 工 事 のために 支 出 した 費 用 について 法 人 が これを 修 繕 費 とし て 経 理 したときは その 処 理 が 認 められます( 法 基 通 7-8-6⑵) 損 壊 した 護 岸 の 拡 張 工 事 費 用 [Q7] 損 壊 した 護 岸 を 復 旧 するために 要 した 費 用 は 修 繕 費 として 処 理 してよろしいです か 今 回 の 被 害 の 大 きさにかんがみ 損 壊 部 分 も 含 めて 拡 張 工 事 を 行 うことを 検 討 して いますが 損 壊 した 護 岸 の 復 旧 と 拡 張 工 事 を 一 度 の 工 事 で 行 う 場 合 には どのように 取 り 扱 われますか - 10 -

損 壊 した 護 岸 の 復 旧 のために 要 する 費 用 のうち 被 災 前 の 効 用 を 維 持 するための 原 状 回 復 費 用 は 修 繕 費 に 該 当 します 他 方 原 状 回 復 と 併 せてその 護 岸 の 拡 張 工 事 を 行 った 場 合 には その 拡 張 工 事 部 分 は 原 則 として 資 本 的 支 出 として 新 たな 減 価 償 却 資 産 を 取 得 したものとされます( 法 令 55 132) なお この 場 合 の 資 本 的 支 出 と 修 繕 費 の 区 分 については 新 たに 拡 張 した 部 分 のみを 資 本 的 支 出 として 差 し 支 えありませんが その 区 分 を 合 理 的 に 行 うことが 困 難 な 場 合 には 法 人 が 損 壊 した 護 岸 のために 要 する 費 用 の 30% 相 当 額 を 修 繕 費 とし 残 額 を 資 本 的 支 出 とする 経 理 をしているときは その 処 理 が 認 められます( 法 基 通 7-8-6⑶)... 被 災 資 産 以 外 の 資 産 の 耐 震 性 を 高 める 工 事 費 用... [Q8] 被 災 資 産 以 外 の 資 産 について 耐 震 性 を 高 めるための 工 事 を 行 った 場 合 に その 工 事 に 要 した 費 用 は 修 繕 費 として 処 理 してよろしいですか 被 災 資 産 以 外 の 資 産 について 耐 震 性 を 高 めるための 工 事 を 行 った 場 合 には 原 則 として その 工 事 に 要 した 費 用 は その 資 産 の 使 用 可 能 期 間 の 延 長 又 は 価 額 の 増 加 をもたらすものと して 資 本 的 支 出 に 該 当 し その 支 出 金 額 が 新 たな 減 価 償 却 資 産 の 取 得 価 額 となります( 法 令 55 132) 被 災 資 産 の 修 繕 に 代 えて 新 規 に 取 得 した 資 産 の 取 得 費 用 [Q9] 被 災 した 建 物 等 の 修 繕 に 代 えて 新 規 に 資 産 を 取 得 した 場 合 その 取 得 費 用 を 修 繕 費 とすることは 認 められますか 法 人 が 被 災 資 産 (その 被 害 に 基 づき 評 価 損 を 計 上 したものを 除 きます )の 修 繕 に 代 えて 新 規 に 資 産 を 取 得 した 場 合 には 新 たな 資 産 の 取 得 に 該 当 し その 取 得 のために 支 出 した 金 額 は 資 産 の 取 得 価 額 となります( 法 基 通 7-8-6( 注 )1) したがって その 取 得 費 用 を 修 繕 費 として 処 理 することは 認 められません なお この 場 合 被 災 した 建 物 等 を 取 り 壊 しているときには その 建 物 等 の 帳 簿 価 額 を 除 却 損 として 計 上 することになります - 11 -

被 災 工 場 敷 地 のパイル 打 込 費 用 [Q10] 被 災 した 工 場 を 取 り 壊 してその 敷 地 にパイルの 打 ち 込 みをし 補 強 した 場 合 の 費 用 は 修 繕 費 として 処 理 してよろしいですか 今 回 の 地 震 による 液 状 化 現 象 等 により 地 盤 の 強 化 が 必 要 となった 場 合 に 被 災 した 工 場 を 取 り 壊 してその 敷 地 にパイルを 打 ち 込 んだときは そのパイルの 打 ち 込 みは その 土 地 の 被 災 前 の 効 用 を 維 持 するために 行 う 工 事 であり 土 地 の 利 用 目 的 の 変 更 その 他 土 地 の 効 用 を 著 しく 増 加 させるための 支 出 には 該 当 しません このため 法 人 が こうしたパイルの 打 ち 込 みに 要 した 費 用 を 修 繕 費 として 経 理 したとき は その 処 理 が 認 められます( 法 基 通 7-8-6⑵) 地 盤 沈 下 地 割 れと 地 盛 費 用 [Q11] 地 震 による 地 盤 沈 下 又 は 地 割 れにより 地 盛 りを 行 った 場 合 その 費 用 は 損 金 の 額 に 算 入 できますか その 地 盛 りを 行 った 費 用 については 被 災 資 産 (その 被 害 に 基 づき 評 価 損 を 計 上 したもの を 除 きます )につき 原 状 を 回 復 するために 要 した 復 旧 費 用 として 支 出 した 日 を 含 む 事 業 年 度 の 損 金 の 額 に 算 入 することができます( 法 基 通 7-8-6⑴) 修 繕 費 用 の 原 価 外 処 理 [Q12] 法 人 が 災 害 により 被 害 を 受 けた 製 造 設 備 に 係 る 修 繕 費 用 や 被 災 したことによる 操 業 休 止 中 に 支 払 った 人 件 費 については 原 価 外 処 理 ( 費 用 処 理 )が 認 められるのでしょ うか 災 害 により 被 害 を 受 けた 製 造 設 備 に 係 る 修 繕 費 用 や 被 災 したことによる 操 業 休 止 中 に 支 払 った 人 件 費 などについて 適 正 な 原 価 計 算 に 基 づいて 原 価 外 処 理 ( 費 用 処 理 )していると きは 税 務 上 もその 原 価 外 処 理 が 認 められます - 12 -

( 注 ) 原 価 計 算 基 準 によれば 製 造 原 価 に 算 入 すべき 原 価 は 正 常 な 状 態 の 下 における 経 営 活 動 を 前 提 として 把 握 された 価 値 の 消 費 であり 異 常 な 事 態 を 原 因 とする 価 値 の 減 少 を 含 まないものとされています( 原 価 計 算 基 準 第 一 章 三 ) そして 異 常 な 事 態 を 原 因 とす る 価 値 の 減 少 として 火 災 震 災 風 水 害 等 の 偶 発 的 事 故 による 損 失 が 掲 げられていま す( 同 第 一 章 五 ( 二 )2) 5 従 業 員 等 に 支 給 する 災 害 見 舞 金 品 被 災 した 自 己 の 従 業 員 等 に 対 する 災 害 見 舞 金 品 [Q13] 災 害 見 舞 金 品 が 福 利 厚 生 費 として 取 り 扱 われるための 一 定 の 基 準 とは どのよ うなものですか 法 人 が 被 災 した 自 己 の 従 業 員 に 支 給 する 災 害 見 舞 金 品 が 福 利 厚 生 費 として 取 り 扱 われる ための 一 定 の 基 準 とは 1 被 災 した 全 従 業 員 に 対 して 被 災 した 程 度 に 応 じて 支 給 される ものであるなど 各 被 災 者 に 対 する 支 給 が 合 理 的 な 基 準 によっていること 2その 金 額 もそ の 支 給 を 受 ける 者 の 社 会 的 地 位 等 に 照 らし 被 災 に 対 する 見 舞 金 として 社 会 通 念 上 相 当 である ことが 必 要 です また 一 定 の 基 準 については あらかじめ 社 内 の 慶 弔 規 程 等 に 定 めていたもののほか 今 回 の 災 害 を 機 に 新 たに 定 めた 規 程 等 であっても これに 該 当 するものとして 取 り 扱 われま す 退 職 した 従 業 員 や 採 用 内 定 者 に 対 する 災 害 見 舞 金 [Q14] 既 に 退 職 した 従 業 員 又 は 採 用 内 定 者 に 対 して 従 業 員 と 同 一 の 基 準 で 支 給 した 災 害 見 舞 金 品 は どのように 取 り 扱 われますか 既 に 退 職 した 従 業 員 又 は 採 用 内 定 者 に 対 する 災 害 見 舞 金 品 であっても 被 災 した 自 己 の 従 業 員 等 と 同 一 の 基 準 に 従 って 支 給 するものは 福 利 厚 生 費 として 損 金 の 額 に 算 入 されます( 措 通 61 の4⑴-10⑵) - 13 -

6 災 害 見 舞 金 に 充 てるために 同 業 団 体 等 へ 拠 出 する 分 担 金 等 相 互 扶 助 等 に 係 る 規 約 等 [Q15] 構 成 員 相 互 の 扶 助 等 に 係 る 規 約 等 には どのようなことを 定 める 必 要 がありますか 構 成 員 相 互 の 扶 助 等 に 係 る 規 約 等 には 次 に 掲 げるような 事 項 が 定 められていることが 必 要 です( 法 基 通 9-7-15 の4) 1 災 害 見 舞 金 の 交 付 は 構 成 員 の 事 業 用 資 産 の 損 失 を 原 因 とするものであること 2 災 害 見 舞 金 は その 同 業 団 体 等 の 構 成 員 ( 下 部 団 体 を 含 む )に 対 して 交 付 するもので あること 3 構 成 員 が 拠 出 する 分 担 金 等 は その 同 業 団 体 等 が 定 める 規 約 等 に 基 づいて 災 害 発 生 後 に 賦 課 され 拠 出 するもので かつ その 金 額 も 災 害 の 規 模 や 構 成 員 の 事 業 規 模 等 に 応 じて 算 定 されるなど 合 理 的 な 基 準 に 従 って 算 定 されるものであること ( 注 )1 同 業 団 体 等 には 一 般 社 団 法 人 等 の 法 人 格 を 有 する 団 体 のほか 人 格 のない 社 団 等 も 含 まれます 2 同 一 の 連 合 会 傘 下 の 異 なる 同 業 団 体 等 の 間 における 災 害 見 舞 金 の 取 扱 いについては 義 援 金 に 関 する 税 務 上 の 取 扱 いFAQ ( 平 成 23 年 3 月 )のQ6を 参 照 してくださ い 新 たに 定 めた 規 約 等 に 基 づく 分 担 金 [Q16] あらかじめ 定 められている 規 約 等 に 基 づく 分 担 金 でなければ 損 金 の 額 に 算 入 され ないのでしょうか 法 人 が 拠 出 する 分 担 金 等 は あらかじめ 定 められている 規 約 等 に 基 づくもののほか 災 害 の 発 生 を 契 機 に 新 たに 定 められた 規 約 等 に 基 づくものであっても その 拠 出 が 合 理 的 な 基 準 に 従 って 災 害 発 生 後 に 賦 課 され 拠 出 されるものであれば 損 金 の 額 に 算 入 されます - 14 -

7 取 引 先 に 対 する 災 害 見 舞 金 等 災 害 見 舞 金 の 程 度 [Q17] 災 害 見 舞 金 とはどの 程 度 の 金 額 をいうのでしょうか 取 引 先 で 発 生 した 災 害 損 失 額 の 範 囲 内 であれば 金 額 の 多 寡 を 問 わないのでしょうか 被 災 した 取 引 先 に 対 する 災 害 見 舞 金 が 交 際 費 等 に 該 当 しないものとして 取 り 扱 われるのは それが 被 災 前 の 取 引 関 係 の 維 持 回 復 を 目 的 として 取 引 先 の 復 旧 過 程 において 支 出 される ものであり 慰 安 贈 答 のための 費 用 というより むしろ 取 引 先 の 救 済 を 通 じて 自 らが 蒙 る 損 失 を 回 避 するための 費 用 とみることができるからです( 措 通 61 の4⑴-10 の3) したがって 法 人 がこのような 災 害 見 舞 金 を 支 出 するに 当 たって その 取 引 先 の 被 災 の 程 度 取 引 先 との 取 引 の 状 況 等 を 勘 案 した 相 応 の 災 害 見 舞 金 であれば その 金 額 の 多 寡 は 問 い ません また 法 人 が 災 害 見 舞 金 を 支 出 した 場 合 に 取 引 先 から 領 収 書 の 発 行 を 求 め 難 い 事 情 にあ ることも 考 えられますが このようなときには 法 人 の 帳 簿 書 類 に 支 出 先 の 所 在 地 名 称 支 出 年 月 日 を 記 録 しておくことが 必 要 です 取 引 先 の 役 員 等 に 個 別 に 支 出 する 災 害 見 舞 金 [Q18] 法 人 が 被 災 した 取 引 先 の 役 員 や 使 用 人 に 対 して 個 別 に 支 出 する 災 害 見 舞 金 は ど のように 取 り 扱 われますか 法 人 が 得 意 先 等 社 外 の 者 の 慶 弔 禍 福 に 際 し 支 出 する 金 品 等 の 費 用 は 慰 安 贈 答 のた めに 要 する 費 用 に 当 たることから 交 際 費 等 として 取 り 扱 われます( 措 通 61 の4⑴-15⑶) 法 人 が 被 災 した 取 引 先 の 役 員 や 使 用 人 に 対 して 個 別 に 支 出 する 災 害 見 舞 金 は 個 人 事 業 主 に 対 するものを 除 き 取 引 先 の 救 済 を 通 じてその 法 人 の 事 業 上 の 損 失 を 回 避 するというより は いわゆる 付 き 合 い 等 としての 性 質 を 有 するものであると 考 えざるを 得 ないことから こ のような 支 出 は 交 際 費 等 に 該 当 するものとして 取 り 扱 われることになります なお 取 引 先 の 役 員 や 使 用 人 であっても 法 人 からみて 自 己 の 役 員 や 使 用 人 と 同 等 の 事 情 にある 専 属 下 請 先 の 役 員 や 使 用 人 に 対 して 自 己 の 役 員 や 使 用 人 と 同 様 の 基 準 に 従 って 支 給 する 災 害 見 舞 金 品 については 交 際 費 等 に 該 当 しないものとして 取 り 扱 われます( 措 通 61 の4⑴-18⑷) - 15 -

8 取 引 先 に 対 する 売 掛 金 等 の 免 除 等 取 引 先 の 範 囲 [Q19] 当 社 では 商 社 を 通 じた 取 引 により 商 品 を 納 入 している 得 意 先 が 災 害 により 被 害 を 受 けました この 得 意 先 とは 当 社 が 自 ら 価 格 交 渉 を 行 うなど 実 質 的 な 取 引 関 係 にある ことから その 復 旧 支 援 を 目 的 として この 得 意 先 に 係 る 売 掛 金 の 一 部 について 商 社 を 通 じて 免 除 することを 検 討 しています ところで 法 人 が 災 害 により 被 害 を 受 けた 取 引 先 の 復 旧 過 程 において 復 旧 支 援 を 目 的 として 売 掛 金 等 の 全 部 又 は 一 部 を 免 除 した 場 合 には その 売 掛 金 等 を 免 除 したこと による 損 失 は 損 金 の 額 に 算 入 されるとのことですが この 場 合 の 取 引 先 には 当 社 の 得 意 先 のように 直 接 取 引 を 行 っていない 者 も 含 まれるのでしょうか お 尋 ねの 取 引 先 には 得 意 先 仕 入 先 下 請 工 場 特 約 店 代 理 店 等 のように 直 接 取 引 を 行 うもののほか 商 社 等 を 通 じた 取 引 であっても 自 ら 価 格 交 渉 等 を 行 っている 場 合 の 商 品 納 入 先 など 実 質 的 な 取 引 関 係 にあると 認 められる 者 も 含 まれます( 法 基 通 9-4-6の 2( 注 )) 一 部 の 者 が 行 う 売 掛 債 権 の 免 除 [Q20] 被 災 した 法 人 と 取 引 をしているのは 当 社 も 含 めて 10 社 程 度 ですが 当 社 だけが 売 掛 債 権 を 免 除 しても 寄 附 金 又 は 交 際 費 等 以 外 の 費 用 として 取 り 扱 われるのでしょうか 法 人 が 売 掛 金 等 の 債 権 を 免 除 した 場 合 に その 免 除 したことによる 損 失 が 寄 附 金 や 交 際 費 等 以 外 の 費 用 として 取 り 扱 われるのは その 免 除 が 取 引 先 の 復 旧 過 程 においてその 復 旧 支 援 を 目 的 として 行 われるものであるからです( 法 基 通 9-4-6の2) この 場 合 の 復 旧 支 援 は それを 行 うかどうかは 個 々の 企 業 の 判 断 によらざるを 得 ないので あり その 被 災 した 法 人 の 取 引 先 のすべてが 復 旧 支 援 を 行 うことが 前 提 とされているわけで はありません したがって 被 災 した 法 人 に 対 する 復 旧 支 援 のための 売 掛 債 権 の 免 除 が 一 部 の 法 人 のみに よってなされていたとしても その 免 除 が 取 引 先 の 復 旧 過 程 において 復 旧 支 援 を 目 的 として 行 われるものについては 寄 附 金 又 は 交 際 費 等 以 外 の 費 用 として 損 金 の 額 に 算 入 されます - 16 -

売 掛 債 権 の 免 除 の 時 期 [Q21] 売 掛 債 権 の 免 除 は いつまでに 行 ったものが 損 金 として 認 められるのでしょうか 法 人 が 売 掛 金 等 の 債 権 を 免 除 した 場 合 に その 免 除 をしたことによる 損 失 が 寄 附 金 や 交 際... 費 等 以 外 の 費 用 として 取 り 扱 われるのは その 免 除 が 取 引 先 の 復 旧 過 程 において その 復 旧 支 援 を 目 的 として 行 われるものであるからです( 法 基 通 9-4-6の2) したがって 売 掛 債 権 の 免 除 は 災 害 発 生 後 相 当 の 期 間 内 例 えば 店 舗 等 の 損 壊 により やむなく 仮 店 舗 により 営 業 を 行 っている 場 合 のように 被 災 した 取 引 先 が 通 常 の 営 業 活 動 を 再 開 するための 復 旧 過 程 にある 期 間 内 に 行 うことが 前 提 となります 9 取 引 先 に 対 する 低 利 又 は 無 利 息 による 融 資 取 引 先 に 対 する 低 利 融 資 等 [Q22] 法 人 が 災 害 により 被 害 を 受 けた 取 引 先 に 対 して 低 利 又 は 無 利 息 による 融 資 を 行 う 場 合 に 通 常 収 受 すべき 利 息 と 実 際 に 収 受 している 利 息 との 差 額 が 寄 附 金 に 該 当 しない ものとされるためには その 融 資 期 間 や 融 資 額 に 何 か 制 限 はありますか 取 引 先 に 対 する 低 利 又 は 無 利 息 による 融 資 を 行 う 場 合 に 通 常 収 受 すべき 利 息 と 実 際 に 収 受 している 利 息 との 差 額 が 寄 附 金 として 取 り 扱 われないのは その 融 資 が 被 害 を 受 けた 取 引 先 の 復 旧 過 程 において 復 旧 支 援 を 目 的 として 行 われるものであり その 復 旧 支 援 を 通 じて 自 らが 蒙 る 損 失 を 回 避 するためのものであるとみることができるからです( 法 基 通 9-4-6 の3) したがって その 融 資 が 被 災 した 取 引 先 の 復 旧 支 援 を 図 るものであり かつ その 取 引 先 の 被 災 の 程 度 取 引 の 状 況 等 を 勘 案 した 合 理 性 を 有 するものである 限 りにおいては 特 にそ の 融 資 期 間 や 融 資 額 に 制 限 はありません 既 貸 付 額 の 利 子 の 減 免 [Q23] 既 に 行 っている 貸 付 けに 係 る 貸 付 金 の 利 子 を 減 免 した 場 合 は どのように 取 り 扱 わ れるのでしょうか - 17 -

既 に 行 っている 貸 付 けに 係 る 貸 付 金 の 利 子 を 減 免 した 場 合 その 減 免 が 災 害 により 被 害 を 受 けた 取 引 先 の 復 旧 過 程 においてその 復 旧 支 援 を 目 的 として 行 われるものであるときには 売 掛 金 等 の 債 権 の 減 免 と 同 様 その 免 除 による 損 失 は 寄 附 金 又 は 交 際 費 等 以 外 の 費 用 とし て 損 金 の 額 に 算 入 されます( 法 基 通 9-4-6の2 措 通 61 の4⑴-10 の2) 10 自 社 製 品 等 の 被 災 者 に 対 する 提 供 被 災 者 に 対 して 自 社 製 品 等 を 提 供 するための 費 用 [Q24] 当 社 では 得 意 先 の 従 業 員 等 が 避 難 している 特 定 の 避 難 所 に 対 して 救 援 物 資 とし て 自 社 製 品 を 提 供 しました 法 人 が 被 災 した 地 域 の 住 民 に 対 して 自 社 製 品 を 提 供 した 場 合 その 提 供 に 要 する 費 用 の 額 は 損 金 の 額 に 算 入 されるとのことですが 当 社 のよう に 特 定 の 避 難 所 に 対 して 行 う 自 社 製 品 の 提 供 も 同 様 に 取 り 扱 われますか 法 人 が 災 害 による 被 害 を 受 けた 不 特 定 又 は 多 数 の 者 を 救 援 するために 緊 急 に 行 う 自 社 製 品 等 の 提 供 に 要 する 費 用 の 額 は 寄 附 金 及 び 交 際 費 等 に 該 当 しないもの( 広 告 宣 伝 費 に 準 ず るもの)として 損 金 の 額 に 算 入 されますが この 取 扱 いは 自 社 製 品 等 の 提 供 が 国 等 が 行 う 被 災 者 に 対 する 物 資 の 供 給 と 同 様 の 側 面 を 有 していること また 一 方 では その 経 済 的 効 果 からいえば 広 告 宣 伝 費 に 準 ずる 側 面 を 有 していることによるものです( 法 基 通 9-4 -6の4) したがって あらかじめ 特 定 のごく 限 られた 者 のみに 対 する 贈 答 ( 利 益 供 与 )を 目 的 とし て 行 われた 自 社 製 品 等 の 提 供 は 寄 附 金 又 は 交 際 費 等 に 該 当 します ただし お 尋 ねのように 得 意 先 の 従 業 員 等 が 避 難 している 特 定 の 避 難 所 に 対 して 行 う 自 社 製 品 の 提 供 であっても 多 数 の 被 災 者 に 対 して 救 援 のために 緊 急 に 提 供 した 自 社 製 品 につ いては あらかじめ 特 定 のごく 限 られた 者 のみに 対 する 贈 答 ( 利 益 供 与 )とは 異 なることか ら 広 告 宣 伝 費 に 準 ずるものに 該 当 します 自 社 製 品 等 の 範 囲 [Q25] 自 社 製 品 等 とはどのようなものをいうのですか 他 の 者 から 購 入 したものも 含 まれ るのでしょうか 自 社 製 品 等 を 不 特 定 又 は 多 数 の 被 災 者 に 提 供 する 場 合 に その 提 供 のために 要 する 費 用 が - 18 -

寄 附 金 又 は 交 際 費 等 以 外 の 費 用 として 取 り 扱 われるのは その 提 供 が 経 済 的 効 果 からいえ ば 広 告 宣 伝 費 に 準 ずる 側 面 も 有 しているとみることができることによるものです( 法 基 通 9-4-6の4) したがって 自 社 製 品 等 とは 原 則 として 法 人 が 製 造 等 を 行 った 製 品 でその 製 品 に 法 人 名 等 が 表 示 されているものをいいますが 法 人 名 が 表 示 されていない 物 品 や 他 から 購 入 した 物 品 であっても その 提 供 に 当 たって 企 業 のイメージアップなど 実 質 的 に 宣 伝 的 効 果 を 生 じさせるようなものであれば これに 含 めて 差 し 支 えありません 被 災 小 売 業 者 に 対 する 商 品 ( 自 社 製 品 )の 交 換 無 償 補 てん [Q26] メーカーである 当 社 が 当 社 の 製 品 等 を 取 り 扱 っている 小 売 業 者 に 対 し 災 害 によ り 滅 失 又 は 損 壊 した 商 品 ( 自 社 製 品 )と 同 種 の 商 品 を 交 換 又 は 無 償 で 補 てんした 場 合 に も その 交 換 又 は 補 てんに 要 した 費 用 は 交 際 費 等 に 該 当 しないものとして 取 り 扱 われま すか 取 引 先 に 対 して 自 社 製 品 である 事 業 用 資 産 を 提 供 した 場 合 その 提 供 に 要 した 費 用 は 災 害 見 舞 金 と 同 様 に 取 扱 い 寄 附 金 又 は 交 際 費 等 以 外 の 費 用 として 損 金 の 額 に 算 入 されます また 直 接 の 取 引 先 ではない 自 社 の 製 品 等 を 取 り 扱 っている 小 売 業 者 に 対 して 災 害 によ り 損 壊 した 商 品 を 無 償 で 交 換 した 場 合 や 滅 失 した 商 品 を 無 償 で 補 てんした 場 合 にも それに 要 した 費 用 は 広 告 宣 伝 費 又 は 販 売 促 進 費 としての 側 面 を 有 しているとみることができるため 寄 附 金 又 は 交 際 費 等 に 該 当 しないものとして 損 金 の 額 に 算 入 されます( 措 通 61 の4⑴-10 の3( 注 )1) ボランティア 活 動 中 の 人 件 費 [Q27] 当 社 の 社 員 を 災 害 復 旧 活 動 にボランティアとして 派 遣 した 場 合 に ボランティア 活 動 中 の 給 与 相 当 額 は 寄 附 金 として 取 り 扱 われますか ボランティアとして 被 災 地 で 活 動 する 社 員 の 形 態 には 会 社 の 業 務 命 令 によりボランティ アとして 参 加 している 場 合 や 個 人 としての 資 格 で 参 加 している 場 合 などがあると 考 えられま すが いずれの 場 合 にも その 社 員 に 対 して 支 給 する 給 与 相 当 額 は 寄 附 金 には 該 当 しませ ん - 19 -

( 注 ) 有 給 休 暇 等 を 利 用 して 個 人 としての 資 格 で 参 加 している 社 員 に 対 して 支 給 する 給 与 相 当 額 は 寄 附 金 には 該 当 しません 11 法 人 税 に 関 するその 他 の 取 扱 い 義 援 金 や 見 舞 金 を 受 け 取 った 法 人 [Q28] 法 人 が 被 災 に 伴 って 義 援 金 や 見 舞 金 を 受 け 取 った 場 合 には 税 務 上 益 金 の 額 に 算 入 されるのでしょうか 法 人 税 法 上 法 人 が 受 けた 義 援 金 や 見 舞 金 の 収 入 金 額 は 益 金 の 額 に 算 入 されます( 法 法 22 2) ( 注 ) 災 害 により 被 害 を 受 けた 法 人 の 有 する 商 品 店 舗 事 務 所 等 の 資 産 の 損 失 額 は 損 金 の 額 に 算 入 されます - 20 -

12 消 費 税 の 取 扱 い 帳 簿 及 び 請 求 書 等 の 保 存 [Q29] 被 災 により 消 費 税 の 課 税 仕 入 れに 係 る 帳 簿 書 類 を 消 失 したのですが 消 費 税 の 仕 入 税 額 控 除 は 認 められますか お 尋 ねの 場 合 は 災 害 その 他 やむを 得 ない 事 情 により 帳 簿 及 び 請 求 書 等 を 保 存 できなかっ た 場 合 に 該 当 しますので 帳 簿 及 び 請 求 書 等 の 保 存 がない 課 税 仕 入 れについても 仕 入 税 額 控 除 は 認 められます( 消 法 307ただし 書 き) 従 業 員 や 取 引 先 に 対 する 災 害 見 舞 金 [Q30] 従 業 員 や 取 引 先 に 対 して 金 銭 により 支 出 する 災 害 見 舞 金 は 消 費 税 法 上 どのように 取 り 扱 われますか 金 銭 により 支 出 する 災 害 見 舞 金 は 消 費 税 の 課 税 対 象 ではないため 不 課 税 取 引 となりま す したがって お 尋 ねの 災 害 見 舞 金 は 支 出 した 事 業 者 における 課 税 仕 入 れにも 受 取 っ た 事 業 者 における 課 税 売 上 げにもなりません( 消 基 通 5-1-2) 自 社 製 品 等 の 被 災 者 に 対 する 提 供 [Q31] 自 社 製 品 等 を 被 災 者 等 に 無 償 で 提 供 した 場 合 消 費 税 法 上 どのように 取 り 扱 われま すか お 尋 ねの 自 社 製 品 等 は 被 災 者 等 に 対 して 無 償 で 提 供 されるものですので 対 価 を 得 て 行 われる 資 産 の 譲 渡 等 に 該 当 せず 不 課 税 取 引 となります なお 課 税 売 上 割 合 が 95% 未 満 で 仕 入 税 額 控 除 を 個 別 対 応 方 式 により 行 う 場 合 自 社 製 品 等 の 提 供 のために 要 した 課 税 仕 入 れ 等 の 区 分 は 提 供 した 自 社 製 品 等 の 態 様 に 応 じ 次 のと おりとなります 1 自 社 製 造 商 品 の 提 供 自 社 で 製 造 している 商 品 ( 課 税 資 産 )の 材 料 費 等 の 費 用 は 課 税 売 上 げにのみ 要 する 課 - 21 -

税 仕 入 れに 該 当 します 2 購 入 した 商 品 等 の 提 供 イ 通 常 自 社 で 販 売 している 商 品 ( 課 税 資 産 )の 仕 入 れは 課 税 売 上 げにのみ 要 する 課 税 仕 入 れに 該 当 します ロ 被 災 者 に 必 要 とされる 物 品 を 提 供 するために 購 入 したイ 以 外 の 物 品 ( 課 税 資 産 )の 購 入 費 用 は 課 税 非 課 税 共 通 用 の 課 税 仕 入 れに 該 当 します( 消 基 通 11-2-17) ( 注 ) 自 社 製 品 等 を 被 災 者 等 に 提 供 する 際 に 支 出 した 費 用 ( 被 災 地 までの 旅 費 宿 泊 費 等 ) に 係 る 課 税 仕 入 れは 課 税 非 課 税 共 通 用 の 課 税 仕 入 れに 該 当 します 売 掛 債 権 の 免 除 [Q32] 被 災 した 取 引 先 に 対 して その 取 引 先 が 復 旧 過 程 にある 期 間 内 に 復 旧 支 援 を 目 的 と して 売 掛 金 等 の 債 権 の 全 部 又 は 一 部 を 免 除 した 場 合 消 費 税 法 上 はどのように 取 り 扱 わ れますか 消 費 税 の 課 税 取 引 に 係 る 売 掛 金 等 の 債 権 の 額 の 全 部 又 は 一 部 の 減 額 により 売 上 げに 係 る 対 価 の 返 還 等 を 行 った 場 合 は その 返 還 等 をした 対 価 に 含 まれる 消 費 税 額 を 課 税 標 準 額 に 対 する 消 費 税 額 から 控 除 することとされています( 消 法 381) したがって 法 人 が 被 災 した 取 引 先 に 対 して その 取 引 先 が 復 旧 過 程 にある 期 間 内 に 復 旧 支 援 を 目 的 として 売 掛 金 等 の 債 権 ( 課 税 取 引 に 係 る 債 権 に 限 ります )の 全 部 又 は 一 部 を 免 除 した 場 合 で その 売 掛 金 の 免 除 による 損 失 の 額 が 法 人 税 法 上 の 寄 附 金 及 び 交 際 費 等 以 外 の 費 用 とされるものについては 当 該 費 用 として 処 理 した 売 掛 債 権 に 係 る 消 費 税 額 を その 処 理 した 課 税 期 間 の 課 税 標 準 額 に 対 する 消 費 税 額 から 控 除 することができます ( 注 ) 金 銭 の 貸 付 けは 不 課 税 取 引 ですので その 貸 付 金 の 全 部 又 は 一 部 の 返 済 を 免 除 した 場 合 は 消 費 税 の 課 税 関 係 は 生 じません - 22 -

13 源 泉 所 得 税 の 取 扱 い 災 害 見 舞 金 の 支 給 1 [Q33] 当 社 では 被 災 した 従 業 員 や 役 員 に 対 し 住 宅 や 家 財 の 損 害 の 程 度 に 応 じて 見 舞 金 を 支 給 することにしました この 見 舞 金 については 給 与 として 源 泉 徴 収 が 必 要 でしょ うか 個 人 が 心 身 又 は 資 産 に 加 えられた 損 害 につき 支 払 を 受 ける 相 当 の 見 舞 金 ( 役 務 の 対 価 たる 性 質 を 有 するものを 除 きます )については 所 得 税 は 課 されません ( 所 法 91 十 七 所 令 30 三 ) 会 社 が 被 災 者 の 所 有 資 産 の 損 害 の 程 度 ( 全 壊 半 壊 床 上 浸 水 床 下 浸 水 など)に 基 づ き 見 舞 金 の 支 給 額 を 定 めるなど 損 害 の 程 度 に 応 じて 一 定 の 基 準 をもって 見 舞 金 の 支 給 額 を 定 めている 場 合 には 相 当 の 見 舞 金 に 該 当 すると 考 えられるため 給 与 として 源 泉 徴 収 を する 必 要 はありません 災 害 見 舞 金 の 支 給 2 [Q34] 当 社 では 慶 弔 見 舞 金 規 程 を 改 めて 従 業 員 や 役 員 の 父 母 等 の 家 屋 が 災 害 により 被 害 を 受 けた 場 合 従 業 員 や 役 員 に 対 し 一 定 の 見 舞 金 を 支 給 することにしました この 見 舞 金 については 給 与 として 源 泉 徴 収 が 必 要 でしょうか 個 人 が 支 払 を 受 ける 葬 祭 料 香 典 又 は 災 害 等 の 見 舞 金 で その 金 額 がその 受 贈 者 の 社 会 的 地 位 贈 与 者 との 関 係 等 に 照 らし 社 会 通 念 上 相 当 と 認 められるものについては 課 税 しない ものとされています( 所 基 通 9-23) 会 社 が 従 業 員 や 役 員 に 対 し 従 業 員 や 役 員 と 被 災 した 親 族 との 関 係 被 災 の 程 度 に 応 じ た 一 定 の 基 準 により 見 舞 金 を 支 給 する 場 合 には その 支 払 われる 見 舞 金 が 社 会 通 念 上 相 当 な ものと 認 められるときは 給 与 として 源 泉 徴 収 をする 必 要 はありません - 23 -

生 活 資 金 の 無 利 息 貸 付 け [Q35] 当 社 では 被 災 した 従 業 員 に 対 して 当 面 の 生 活 に 必 要 な 資 金 を 無 利 息 で 貸 与 する ことにしました この 場 合 貸 付 期 間 に 応 ずる 利 子 相 当 額 の 経 済 的 利 益 については 給 与 として 源 泉 徴 収 が 必 要 でしょうか 災 害 疾 病 等 により 臨 時 的 に 多 額 の 生 活 資 金 を 要 することとなった 従 業 員 や 役 員 に 対 し その 資 金 に 充 てるために 無 利 息 又 は 低 利 で 貸 し 付 けた 金 額 につき その 返 済 に 要 する 期 間 と して 合 理 的 と 認 められる 期 間 内 に 従 業 員 や 役 員 が 受 ける 経 済 的 利 益 については 課 税 しなく て 差 し 支 えないこととされています( 所 基 通 36-28⑴) 例 えば 被 災 した 従 業 員 に 対 して 生 活 に 必 要 な 資 金 を 損 害 の 程 度 に 応 じた 返 済 期 間 を 定 め 無 利 息 で 貸 し 付 けた 場 合 の 利 息 相 当 額 の 経 済 的 利 益 については 合 理 的 と 認 められる 期 間 内 に 受 ける 経 済 的 利 益 と 考 えられますので 給 与 として 源 泉 徴 収 をする 必 要 はありませ ん 社 宅 の 無 償 貸 与 [Q36] 当 社 では 自 宅 が 災 害 により 居 住 不 能 になった 従 業 員 や 役 員 に 対 して 新 たな 住 居 に 入 居 できるまで 又 は 自 宅 の 修 繕 が 完 了 して 居 住 可 能 となるまでの 間 無 償 で 社 宅 を 貸 与 することにしました この 場 合 無 償 で 社 宅 を 貸 与 することによる 経 済 的 利 益 につい ては 給 与 として 源 泉 徴 収 が 必 要 でしょうか 個 人 が 心 身 又 は 資 産 に 加 えられた 損 害 につき 支 払 を 受 ける 相 当 の 見 舞 金 ( 役 務 の 対 価 たる 性 質 を 有 するものを 除 きます )については 所 得 税 は 課 されません ( 所 法 91 十 七 所 令 30 三 ) 例 えば 被 災 した 方 が 新 たな 住 居 に 入 居 できるまで 又 は 自 宅 の 修 繕 が 完 了 して 居 住 可 能 と なるまでの 間 無 償 で 社 宅 を 貸 与 する 場 合 には その 貸 与 期 間 に 受 ける 家 賃 相 当 額 の 経 済 的 利 益 は 相 当 の 見 舞 金 に 該 当 するものと 考 えられるため 給 与 として 源 泉 徴 収 をする 必 要 はありません - 24 -

他 の 交 通 手 段 による 交 通 費 の 支 給 [Q37] 当 社 では 従 業 員 が 災 害 や 計 画 停 電 により 通 勤 に 利 用 する 鉄 道 が 利 用 できないため タクシーなど 他 の 交 通 手 段 を 利 用 した 場 合 には 他 の 交 通 手 段 に 係 る 交 通 費 を 支 給 する ことにしています この 場 合 において その 支 給 する 交 通 費 は 給 与 として 源 泉 徴 収 が 必 要 でしょうか 給 与 所 得 者 が 勤 務 する 場 所 を 離 れてその 職 務 を 遂 行 するための 旅 行 をした 場 合 に その 旅 行 に 必 要 な 支 出 に 充 てるために 支 給 される 金 品 で その 旅 行 に 通 常 必 要 と 認 められるものは 非 課 税 とされています( 所 法 91 四 ) 通 勤 に 利 用 する 交 通 手 段 が 災 害 などにより 利 用 することができないため 他 の 交 通 手 段 を 利 用 した 場 合 に 支 給 する 実 費 相 当 額 の 交 通 費 については その 利 用 した 交 通 手 段 が 合 理 的 な ものであれば その 支 給 した 交 通 費 は 旅 費 に 準 じて 非 課 税 と 考 えられるため 給 与 として 源 泉 徴 収 をする 必 要 はありません ( 注 ) 災 害 などにより 交 通 手 段 が 遮 断 されたため やむを 得 ず 宿 泊 した 場 合 において 実 費 で 支 給 する 宿 泊 費 用 も 同 様 に 取 り 扱 われると 考 えられます 問 合 せ 先 災 害 に 関 する 法 人 税 消 費 税 及 び 源 泉 所 得 税 の 取 扱 いFAQについて お 知 りになりたいことがありまし たら 電 話 相 談 センターをご 利 用 ください 電 話 相 談 センターのご 利 用 は 所 轄 の 税 務 署 にお 電 話 いただき 自 動 音 声 にしたがって 番 号 1 を 選 択 してください なお 個 別 的 なご 相 談 については 番 号 2 を 選 択 して 所 轄 の 税 務 署 へご 相 談 ください - 25 -