従 業 員 を 雇 うことになる 場 合 (5 人 以 上 ) ( 注 9) までに ワーク 健 康 保 険 厚 生 年 金 保 険 - 強 制 適 用 事 務 所 になっ 年 金 事 務 所 新 規 適 用 届 ( 注 10) て 原 則 5 日 以 内 注 1: 評 価 方 法 及 び 償 却

個 人 事 業 開 設 法 人 設 立 ( 主 な 法 定 届 出 書 類 ) 1. 個 人 事 業 開 設 の 場 合 個 人 事 業 を 開 設 される 場 合 には 各 種 の 届 出 が 必 要 となりますが 以 下 に 主 な 法 定 届 出 内 容 をまとめてみ ました 要 届 出 の 事 象 届 出 書 式 名 選 択 届 出 期 限 届 出 先 個 人 事 業 を 開 業 した 場 合 個 人 事 業 の 開 廃 業 等 届 出 書 - 開 業 日 から 1 ヶ 月 以 内 所 轄 税 務 署 所 得 税 の 棚 卸 資 産 の 評 価 注 1 その 年 分 の 確 定 申 告 の 所 轄 税 務 署 方 法 減 価 償 却 資 産 の 償 却 方 法 の 届 出 書 期 限 ( 開 始 年 の 翌 年 の 3 月 15 日 までに) 事 業 開 始 等 申 告 書 - 都 道 府 県 条 例 で 定 めら れた 期 限 内 都 道 府 県 税 事 務 所 青 色 申 告 を 選 択 した 場 合 所 得 税 の 青 色 申 告 承 認 申 請 書 注 2 開 業 日 から 2 ヶ 月 以 内 ( 但 し 1 月 1 日 から 1 月 所 轄 税 務 署 15 日 の 間 に 開 業 の 場 合 には その 年 の 3 月 15 日 までに) 青 色 事 業 専 従 者 に 給 料 を 青 色 事 業 専 従 者 給 与 に 関 する 注 3 その 年 の 3 月 15 日 までに 所 轄 税 務 署 支 払 うことになる 場 合 届 出 書 ( 開 業 が 1 月 16 日 以 後 や 新 たに 専 従 者 がいること になった 場 合 には その 日 から 2 ヶ 月 以 内 ) 従 業 員 を 雇 うことになる 場 合 従 業 員 を 雇 うことになる 場 合 ( 常 時 10 人 未 満 ) 従 業 員 を 雇 うことになる 場 合 給 与 支 払 事 務 所 等 の 開 設 届 出 書 ( 注 4) - 給 与 支 払 開 始 日 から 1 ヶ 月 以 内 所 轄 税 務 署 源 泉 所 得 税 の 納 期 の 特 例 の 注 5 随 時 ( 適 用 月 の 前 月 所 轄 税 務 署 承 認 に 関 する 申 請 書 兼 納 期 の 末 日 までに) 特 例 適 用 者 に 係 る 納 期 限 の 特 例 に 関 する 届 出 書 労 働 保 険 保 険 関 係 成 立 届 - 保 険 関 係 成 立 日 ( 事 業 開 労 働 基 準 ( 注 6) 始 し 雇 用 日 )から 10 日 監 督 署 以 内 労 働 保 険 概 算 保 険 料 申 告 書 ( 注 7) - 保 険 関 係 成 立 日 ( 雇 用 日 )から 50 日 以 内 労 働 基 準 監 督 署 雇 用 保 険 適 用 事 業 所 設 置 届 ( 注 8) - 保 険 関 係 成 立 日 ( 事 業 開 始 し 雇 用 日 )から 10 日 ハロー ワーク 以 内 雇 用 保 険 被 保 険 者 資 格 取 得 届 - 雇 用 日 の 翌 月 の 10 日 ハロー 滝 澤 会 計 事 務 所 1

従 業 員 を 雇 うことになる 場 合 (5 人 以 上 ) ( 注 9) までに ワーク 健 康 保 険 厚 生 年 金 保 険 - 強 制 適 用 事 務 所 になっ 年 金 事 務 所 新 規 適 用 届 ( 注 10) て 原 則 5 日 以 内 注 1: 評 価 方 法 及 び 償 却 方 法 棚 卸 資 産 の 期 末 在 庫 に 対 する 評 価 方 法 に 低 価 法 を 採 用 したい 場 合 に 届 出 します また 減 価 償 却 資 産 ( 有 形 固 定 資 産 )の 減 価 償 却 方 法 に 定 率 法 を 採 用 したい 場 合 に 届 出 します 従 いまして 棚 卸 資 産 に 対 して 原 価 法 で 評 価 有 形 固 定 資 産 に 対 して 定 額 法 で 減 価 償 却 されるの であれば この 届 出 書 を 提 出 する 必 要 はありません 注 2: 青 色 申 告 確 定 申 告 には 青 色 申 告 と 白 色 申 告 があります 帳 簿 づけが 簡 単 な 白 色 申 告 に 対 して 一 定 水 準 以 上 の 帳 簿 づけを 条 件 に 種 々の 税 法 上 のメリットを 受 けられるのが 青 色 申 告 です 青 色 申 告 の メリットは 次 の 通 りです (1) 青 色 申 告 特 別 控 除 複 式 簿 記 で 記 帳 の 場 合 : 65 万 円 の 特 別 控 除 簡 易 式 簿 記 で 記 帳 の 場 合 : 10 万 円 の 特 別 控 除 (2) 青 色 事 業 専 従 者 給 与 ( 注 3 を 参 照 ) (3) 3 年 間 の 繰 越 損 失 損 失 が 発 生 したとき 翌 年 以 降 3 年 間 にわたりその 損 失 が 繰 越 可 能 であり 給 与 所 得 等 と 相 殺 する ことができます (4) 貸 倒 引 当 金 の 計 上 債 権 の 貸 倒 ( 取 引 先 の 倒 産 等 )に 備 えて 一 定 額 を 引 当 金 として 必 要 経 費 処 理 できます 注 3: 青 色 事 業 専 従 者 給 与 事 業 を 手 伝 う 配 偶 者 やその 他 の 親 族 など 事 業 主 と 生 計 を 一 にしている 家 族 従 業 員 すなわち 青 色 事 業 専 従 者 への 支 払 給 与 が 必 要 経 費 として 認 められます 事 業 専 従 者 となる 資 格 条 件 は 次 のとおりです (1) 事 業 主 と 生 計 を 一 にしている 配 偶 者 その 他 の 親 族 であること (2) 年 間 ( 特 別 な 理 由 で 年 間 を 通 じて 事 業 が 営 まれていない 場 合 には その 事 業 期 間 )で2 分 の 1 以 上 の 期 間 その 事 業 に 専 ら 従 事 していること (3) その 年 の 12 月 31 日 現 在 で 15 歳 以 上 であること 当 該 届 出 書 に 給 料 及 び 賞 与 の 額 を 定 め 届 出 が 必 要 となりますが 業 務 内 容 等 に 応 じて 適 正 な 額 である 必 要 があります 実 支 払 額 が 届 出 金 額 を 超 える 部 分 は 必 要 経 費 として 認 められません 尚 青 色 事 業 専 従 者 は 配 偶 者 控 除 配 偶 者 特 別 控 除 扶 養 控 除 の 適 用 対 象 者 にはなれません 滝 澤 会 計 事 務 所 2

注 4: 源 泉 徴 収 義 務 者 の 届 出 常 時 2 人 以 下 の 家 事 使 用 人 のみに 対 して 給 与 等 が 支 払 われる 場 合 を 除 き その 給 与 等 の 支 払 の 際 に 所 得 税 を 支 払 者 ( 事 業 者 )は 源 泉 徴 収 義 務 者 として 源 泉 徴 収 しなければ なりません 従 いまして 家 事 使 用 人 以 外 の 人 をアルバイト パート 青 色 事 業 専 従 者 等 を 雇 い 給 与 等 が 支 払 われるときでも 所 定 の 源 泉 徴 収 を 行 わなくてはなりませんので 当 該 給 与 支 払 事 務 所 等 の 開 設 届 出 書 を 提 出 しなければなりません 尚 この 提 出 書 は 開 設 時 だけではなく 事 務 所 等 の 移 転 や 廃 止 するときも 同 じ 書 式 で 手 続 きを 行 います 原 則 として 源 泉 徴 収 税 額 は 給 与 等 支 払 い 日 の 翌 月 10 日 までに 国 ( 税 務 署 )に 納 付 しなければなりません 注 5: 源 泉 所 得 税 納 期 の 特 例 徴 収 した 源 泉 所 得 税 は 原 則 として 翌 月 10 日 までに 納 付 しなければなりませんが この 毎 月 の 手 間 を 軽 減 させることを 一 定 の 小 規 模 事 業 者 には 認 めています 適 用 条 件 として 給 与 の 支 払 が 常 時 10 人 未 満 の 使 用 人 がいる 事 業 者 である 場 合 には 当 該 納 期 特 例 の 届 出 書 を 提 出 することで 源 泉 所 得 税 の 納 付 を 毎 月 から 半 年 に 一 度 とする ことができるようになります 半 年 に 一 度 とは 納 付 期 限 が 7 月 10 日 (1 月 ~6 月 徴 収 分 ) と 翌 年 1 月 20 日 (7 月 ~12 月 徴 収 分 )になります 取 扱 いで 留 意 しなければならない 点 は 有 効 は 納 期 特 例 の 届 出 書 提 出 月 の 翌 月 からとなりますので 届 出 書 提 出 月 の 給 与 に 対 する 源 泉 税 はこの 納 期 特 例 の 対 象 になりません 従 いまして 原 則 対 応 として 翌 月 の 10 日 が 納 付 期 限 となります なお この 納 期 の 特 例 の 対 象 となる 源 泉 所 得 税 は 以 下 のものに 限 定 されていますので 対 象 外 のもの は 翌 月 10 日 までの 納 付 となります 1 給 与 及 び 退 職 手 当 について 源 泉 徴 収 をした 所 得 税 2 弁 護 士 司 法 書 士 公 認 会 計 士 税 理 士 社 会 保 険 労 務 士 弁 理 士 等 に 支 払 った 所 得 税 法 第 204 条 第 1 項 第 2 号 に 掲 げる 報 酬 料 金 について 源 泉 徴 収 をした 所 得 税 注 6: 労 働 保 険 事 業 者 は 使 用 人 を 雇 用 することに 伴 い 保 障 ( 補 償 )する 保 険 に 強 制 適 用 事 業 者 として 加 入 する 義 務 があります( 一 部 の 農 林 水 産 業 は 任 意 適 用 事 業 ) その 保 険 は 労 働 保 険 であり 次 の2つのことを 意 味 し ています (1) 労 働 者 災 害 補 償 保 険 ( 労 災 保 険 ) 使 用 人 が 業 務 中 に 怪 我 をしたり 病 気 になり 働 くことができなくなったときに 補 償 する 保 険 (2) 雇 用 保 険 ( 失 業 保 険 ) 使 用 人 が 失 業 したときや 育 児 や 介 護 によって 一 時 的 に 継 続 して 働 くことができなく なったとき 生 活 をサポートする 保 険 当 該 成 立 届 の 手 続 きとして 労 働 基 準 監 督 署 で 労 災 保 険 の 届 出 を 行 い 労 働 保 険 番 号 を 入 手 し その 後 に 公 共 職 業 安 定 所 (ハローワーク)で 雇 用 保 険 の 手 続 を 行 います 滝 澤 会 計 事 務 所 3

原 則 として 事 業 主 と 家 族 使 用 人 は 当 保 険 に 加 入 することはできません 労 災 保 険 の 加 入 要 件 : 雇 用 形 態 にかかわらず 全 ての 従 業 員 が 加 入 することになりますが 従 業 員 ではない 役 員 等 は 加 入 する ことはできません 役 員 等 に 適 用 される 特 別 加 入 という 労 災 保 険 もあります 雇 用 保 険 の 加 入 要 件 : 1 週 間 の 労 働 時 間 が 20 時 間 以 上 かつ 31 日 以 上 の 雇 用 見 込 みがある 従 業 員 は パートやアルバイト であっても 雇 用 保 険 の 加 入 者 となりますが 65 歳 未 満 の 方 が 対 象 です なお 4 月 1 日 現 在 で 満 64 歳 以 上 の 従 業 員 については その 年 度 の 保 険 料 は 免 除 となりますが 加 入 状 態 は 65 歳 まで 継 続 します 注 7: 概 算 労 働 保 険 料 労 働 保 険 料 は 実 額 で 納 付 していくものではなく 保 険 料 を 概 算 で 算 出 して 納 付 ( 前 払 )し 保 険 年 度 末 (3 月 末 )に 確 定 申 告 を 行 い 年 間 の 実 額 との 過 不 足 を 精 算 することになります 労 災 保 険 料 と 雇 用 保 険 料 を 合 わせた 労 働 保 険 料 は 保 険 年 度 (4 月 から 翌 年 3 月 までの 1 年 間 )ごとに 概 算 で 計 算 ( 保 険 年 度 の 初 め 又 は 年 度 の 途 中 でも 事 業 を 開 始 したときに その 保 険 年 度 中 に 支 払 われる 賃 金 見 込 額 に 労 働 保 険 料 率 雇 用 保 険 料 率 一 般 拠 出 率 (アスベスト 健 康 被 害 者 の 救 済 費 用 に 充 てるも ので 業 種 を 問 わず 一 律 で 賃 金 総 額 の 1,000 分 の 0.02 の 保 険 料 率 )をかけて 算 出 し 保 険 年 度 末 3 月 末 ) に 実 額 賃 金 総 額 をもって 確 定 の 申 告 書 を 作 成 し 6 月 1 日 から 7 月 10 日 までの 間 に 労 働 基 準 監 督 署 ( 又 は 都 道 府 県 労 働 局 )に 提 出 し 納 付 を 行 ないます この 確 定 申 告 による 過 不 足 保 険 料 を 精 算 しますが 併 せて 新 年 度 の 概 算 保 険 料 を 納 付 するための 申 告 納 付 の 手 続 きを 含 めた 年 度 更 新 を 行 ないます 仮 に 確 定 保 険 料 で 過 払 いの 場 合 には 還 付 請 求 するか 新 年 度 の 概 算 保 険 料 に 充 当 もできます 概 算 保 険 料 の 納 付 は 一 定 金 額 以 上 の 場 合 には 分 割 も 可 能 であり 3 期 に 分 けて 納 付 ( 延 納 )します(4 月 ~7 月 分 の 第 1 期 の 納 期 は 7 月 10 日 8 月 ~11 月 分 の 第 2 期 の 納 期 は 10 月 31 日 12 月 ~3 月 分 の 第 3 期 の 納 期 は 1 月 31 日 ) 尚 労 災 保 険 料 は 全 額 事 業 主 が 負 担 します 注 8: 雇 用 保 険 失 業 を 含 めた 一 時 的 に 継 続 して 働 けなくなったときの 使 用 人 の 生 活 をサポートするものであり 各 種 の 給 付 がある 制 度 です 失 業 給 付 再 就 職 手 当 育 児 休 業 給 付 等 の 給 付 があります 雇 用 保 険 の 加 入 手 続 として 当 該 適 用 事 業 所 設 置 届 の 書 類 をハローワークに 提 出 します この 保 険 料 は 一 定 の 割 合 で 事 業 主 と 従 業 員 それぞれが 負 担 します 注 9: 雇 用 保 険 被 保 険 者 資 格 取 得 雇 用 保 険 は 被 保 険 者 であります 従 業 員 別 に 資 格 取 得 の 届 出 を 行 う 必 要 があります 注 10: 社 会 保 険 加 入 法 定 16 業 種 内 で 従 業 員 が 常 時 5 人 以 上 になりますと 社 会 保 険 の 強 制 適 用 事 業 所 となり 健 康 保 険 と 厚 生 年 金 保 険 への 加 入 が 義 務 づけられます( 農 業 漁 業 一 部 のサービス 業 を 除 く) 強 制 適 用 事 務 所 に なりましたら 当 該 保 険 新 規 適 用 届 以 外 に 健 康 保 険 厚 生 年 金 保 険 被 保 険 者 資 格 取 得 届 及 び 健 康 保 険 被 扶 養 者 届 の 書 類 を 作 成 し 提 出 する 必 要 があります 滝 澤 会 計 事 務 所 4

社 会 保 険 の 加 入 要 件 : 継 続 雇 用 される 正 社 員 は 社 会 保 険 に 加 入 しなければなりませんが 以 下 の 2 つの 基 準 を 満 たしている ことが 条 件 となっています 特 に パートやアルバイトの 方 の 加 入 判 定 の 基 準 となります 1 労 働 時 間 : 1 日 又 は 1 週 間 の 労 働 時 間 が 正 社 員 の 4 分 の 3 以 上 ( 週 30 時 間 以 上 ) 2 労 働 日 数 : 1 カ 月 の 労 働 日 数 が 正 社 員 の 4 分 の 3 以 上 なお 雇 用 が 短 期 間 契 約 の 条 件 となっている 場 合 には 社 会 保 険 に 加 入 することはできません 例 えば 1 日 ごとの 雇 用 契 約 2 カ 月 以 内 の 雇 用 契 約 4 カ 月 以 内 の 季 節 的 業 務 での 雇 用 契 約 6 カ 月 以 内 の 期 間 を 定 めた 臨 時 的 業 務 での 雇 用 契 約 等 の 場 合 です 2016 年 10 月 より 上 記 の 週 30 時 間 以 上 という 加 入 要 件 が 週 20 時 間 以 上 に 緩 和 されることになっていま す 健 康 保 険 は 雇 用 中 で 75 歳 未 満 の 方 が 加 入 するものです( 一 定 の 条 件 を 満 たす 扶 養 家 族 の 方 も 含 まれま す) 75 歳 になりますと 健 康 保 険 から 脱 退 し 後 期 高 齢 者 医 療 制 度 ( 長 寿 医 療 制 度 ) に 加 入 することに なります 介 護 保 険 は 40 歳 から 加 入 となり 他 の 保 険 と 同 様 に 保 険 料 は 給 与 から 控 除 されます なお 65 歳 以 上 からは 老 齢 年 金 ( 年 金 額 が 年 額 18 万 円 以 上 の 場 合 )からの 控 除 等 の 方 法 で 本 人 が 保 険 料 を 納 付 す ることになります 厚 生 年 金 保 険 は 雇 用 中 で 70 歳 未 満 の 方 が 加 入 するものですので 70 歳 になりますと 厚 生 年 金 の 加 入 資 格 が 無 くなり 脱 退 手 続 きをします 脱 退 後 は 厚 生 年 金 の 保 険 料 は 徴 収 しませんが それ 以 前 の 60 歳 から 在 職 中 で 厚 生 年 金 保 険 料 を 納 めながら 老 齢 厚 生 年 金 を 受 給 する 場 合 その 年 金 額 の 全 部 又 は 一 部 が 以 下 に 示 すように 1 カ 月 間 の 年 金 受 給 額 と 給 与 収 入 の 合 計 額 に 応 じてカット( 支 給 停 止 )され ることがあります( 国 民 年 金 部 分 の 老 齢 基 礎 年 金 についてのカットはありません) 老 齢 厚 生 年 金 のカット 額 について: 年 齢 1 カ 月 の 年 金 額 ( 基 本 月 額 )と 給 与 ( 総 報 酬 月 老 齢 厚 生 年 金 のカット 金 額 額 相 当 額 = 現 時 点 の 標 準 報 酬 月 額 + 直 近 1 年 間 の 賞 与 総 額 X 1/12) の 合 計 額 (1 カ 月 間 の 金 額 判 定 基 準 ) 60 歳 から 64 歳 月 28 万 円 以 下 の 場 合 カット 無 し( 年 金 は 全 額 支 給 ) 月 28 万 円 超 の 場 合 計 算 が 多 少 複 雑 になります( 下 図 を 参 照 ) 65 歳 以 上 月 46 万 円 以 下 の 場 合 カット 無 し( 年 金 は 全 額 支 給 ) 月 46 万 円 超 の 場 合 月 46 万 円 を 超 えた 額 の 2 分 の 1 年 齢 が 60 歳 ~64 歳 で 1 カ 月 の 年 金 受 給 額 と 給 与 収 入 の 合 計 額 が 28 万 円 を 超 える 場 合 の 年 金 カット 額 : 基 本 月 額 総 報 酬 月 額 相 当 額 支 給 される 月 額 の 年 金 額 28 万 円 以 下 46 万 円 以 下 基 本 月 額 - ( 総 報 酬 月 額 相 当 額 + 基 本 月 額 - 28 万 円 ) 2 46 万 円 超 基 本 月 額 -{(46 万 円 + 基 本 月 額 - 28 万 円 ) 2 + ( 総 報 酬 月 額 相 当 額 - 46 万 円 )} 28 万 円 超 46 万 円 以 下 基 本 月 額 - 総 報 酬 月 額 相 当 額 2 滝 澤 会 計 事 務 所 5

46 万 円 超 基 本 月 額 -{46 万 円 2 + ( 総 報 酬 月 額 相 当 額 - 46 万 円 )} 公 的 年 金 について: 日 本 の 年 金 制 度 は 建 物 の 階 層 に 例 えて 3 階 建 てとして 説 明 されています 1 階 部 分 が 全 国 民 共 通 の 国 民 年 金 2 階 部 分 は 会 社 員 公 務 員 の 厚 生 年 金 共 済 年 金 3 階 部 分 は 会 社 独 自 の 年 金 基 金 制 度 ( 確 定 拠 出 年 金 制 度 確 定 給 付 年 金 制 度 等 )となる 企 業 年 金 や 公 務 員 独 自 の 上 乗 せである 職 域 加 算 というものになっています 以 下 に 国 民 年 金 の 概 要 を 示 したいと 思 いま す 国 民 年 金 は 20 歳 以 上 の 国 民 全 員 が 60 歳 まで 加 入 しなければならない 公 的 な 年 金 ( 基 礎 年 金 )です こ の 国 民 年 金 の 加 入 者 ( 被 保 険 者 )は 以 下 のように 1 号 から 3 号 のいずれかの 加 入 区 分 に 分 類 され 取 扱 い が 異 なっています 第 1 号 被 保 険 者 第 2 号 被 保 険 者 第 3 号 被 保 険 者 加 入 対 象 者 ( 日 本 国 内 居 住 の 20 歳 から 60 歳 第 2 号 及 び3 号 以 外 の 方 ( 自 営 業 者 など) 会 社 員 公 務 員 会 社 員 公 務 員 の 被 扶 養 配 偶 者 までの 方 ) 加 入 の 届 出 先 本 人 が 市 区 町 村 役 場 勤 務 先 勤 務 先 保 険 料 の 納 付 負 担 本 人 が 納 付 事 業 主 と 本 人 とで 折 半 負 担 無 し であり 本 人 負 担 分 は 給 与 天 引 き 強 制 加 入 被 保 険 者 以 外 の 方 でも 以 下 のいずれかに 該 当 すれば 被 保 険 者 ( 任 意 加 入 被 保 険 者 )となること ができます 1 年 金 給 付 額 を 増 やしたい 60 歳 ~65 歳 までの 方 2 年 金 の 受 給 資 格 期 間 を 満 たしていない 60 歳 ~70 歳 までの 方 3 国 外 居 住 の 20 歳 以 上 65 歳 未 満 の 日 本 人 第 3 号 被 保 険 者 の 適 用 要 件 : 1 厚 生 年 金 共 済 年 金 に 加 入 している 会 社 員 公 務 員 に 扶 養 されている 配 偶 者 であること 2 年 収 が 130 万 円 未 満 であること 3 20 歳 以 上 65 歳 未 満 であること 学 生 納 付 特 例 制 度 ( 国 民 年 金 の 納 付 免 除 制 度 ) 学 生 納 付 特 例 制 度 とは 通 常 学 生 の 場 合 には 収 入 がないことから 申 請 により 国 民 年 金 の 納 付 免 除 とする 制 度 です しかし 学 生 でも 一 定 以 上 の 所 得 がある 場 合 には その 免 除 制 度 の 適 用 を 受 ける ことはできません 一 定 以 上 の 所 得 とは 118 万 円 + 扶 養 親 族 等 の 数 X 38 万 円 + 社 会 保 険 料 控 除 額 の 総 額 を 超 えている 場 合 です 扶 養 親 族 等 の 数 X 38 万 円 とは 学 生 本 人 の 扶 養 家 族 がいる 場 合 のことですので 通 常 の 方 は 該 当 しま せん 社 会 保 険 料 控 除 額 とは 学 生 本 人 が 負 担 している 国 民 年 金 国 民 健 康 保 険 等 のことですので 通 常 の 滝 澤 会 計 事 務 所 6

方 は 該 当 しません 従 って 118 万 円 超 の 所 得 があるか 否 かということになりますが 所 得 ということですので 給 与 収 入 額 では 183 万 円 超 の 金 額 となります 換 言 すれば 給 与 収 入 額 から 65 万 円 を 控 除 した 金 額 が 所 得 金 額 となります 従 いまして 給 与 収 入 額 が 65 万 円 超 ならば 所 得 ありとなり 又 給 与 収 入 額 が 103 万 円 超 ならば 課 税 所 得 ありということになりますが 給 与 収 入 額 が 183 万 円 以 下 ならば 学 生 納 付 特 例 制 度 を 受 けることができます 社 会 保 険 料 の 算 定 基 礎 届 の 手 続 き 毎 年 1 回 7 月 1 日 現 在 の 社 会 保 険 に 加 入 する 従 業 員 の 4 月 から 6 月 に 支 給 された 給 与 (6 月 までの 1 年 間 に 支 給 した 賞 与 相 当 額 も 換 算 して 含 める)を 基 に 標 準 報 酬 月 額 の 算 定 基 礎 資 料 を 7 月 10 日 までに 年 金 事 務 所 ( 又 は 健 康 保 険 組 合 )に 届 出 しなければなりません 算 定 基 礎 資 料 としては 健 康 保 険 厚 生 年 金 保 険 被 保 険 者 報 酬 月 額 算 定 基 礎 届 同 被 保 険 者 報 酬 月 額 算 定 基 礎 届 総 括 表 同 被 保 険 者 報 酬 月 額 算 定 基 礎 届 総 括 表 附 表 等 です この 算 定 基 礎 届 を 基 に 社 会 保 険 料 が 改 定 ( 定 時 決 定 )され その 年 の 9 月 から 1 年 間 の 社 会 保 険 料 が 決 まります この 定 時 改 定 のほか 継 続 した 3 カ 月 間 の 標 準 報 酬 月 額 の 平 均 で 2 等 級 以 上 の 変 動 があった 場 合 等 には 随 時 改 定 の 届 出 が 必 要 となります 社 会 保 険 からの 脱 退 手 続 き 退 職 により 社 会 保 険 からの 脱 退 手 続 きを 取 ります 被 保 険 者 資 格 喪 失 届 を 提 出 することになりますが このときの 資 格 喪 失 年 月 日 を 退 職 日 の 翌 日 の 日 付 で 記 入 することに 注 意 が 必 要 です 退 職 日 が 月 末 日 ならば 資 格 喪 失 日 は 翌 月 の 1 日 とします これは 社 会 保 険 料 の 控 除 は 退 職 日 の 属 する 前 月 までが 対 象 であり 日 割 り 計 算 されることはなく 月 単 位 で 計 算 されるためです 従 って 退 職 日 と 資 格 喪 失 日 を 同 日 とすると その 月 分 の 社 会 保 険 料 負 担 はありませんが 社 会 保 険 からの 脱 退 は 前 月 末 という ことになってしまいます 法 人 の 場 合 には 事 業 主 1 人 でも 社 会 保 険 強 制 適 用 事 務 所 となります 尚 個 人 事 業 でも 従 業 員 が 5 人 未 満 でも 年 金 事 務 所 長 の 認 可 を 受 けることで 任 意 加 入 ( 任 意 包 括 適 用 事 業 所 )できる 場 合 もあります その 他 として 通 常 消 費 税 に 関 しまして 開 業 当 初 2 年 間 は 免 税 事 業 者 ( 但 し 初 年 度 における 6 月 末 までの 課 税 売 上 と 給 与 支 給 額 がいずれも 1 千 万 円 以 上 の 場 合 を 除 く)となりますが 選 択 により 課 税 事 業 者 や 簡 易 課 税 制 度 の 適 用 を 受 けることができます 詳 細 は 消 費 税 の 項 目 を 参 照 してください 2. 法 人 ( 株 式 会 社 ) 設 立 手 続 法 人 の 設 立 にあたり 2006 年 5 月 1 日 の 会 社 法 施 行 から 条 件 等 が 緩 和 され 例 えば 資 本 金 が 1 円 でも 株 式 会 社 を 設 立 することができるようになりました ( 設 立 方 法 には 発 起 設 立 と 募 集 設 立 があります) 又 手 続 も 簡 略 化 されています (1) 会 社 の 種 類 と 機 関 会 社 の 種 類 ( 分 類 ) 物 的 会 社 持 分 会 社 滝 澤 会 計 事 務 所 7

( 株 式 を 保 有 する 株 主 がオーナー) ( 持 分 を 保 有 する 社 員 がオーナー) 株 式 会 社 合 同 会 社 合 名 会 社 合 資 会 社 公 開 性 株 式 譲 渡 会 社 株 式 譲 渡 制 限 会 社 閉 鎖 会 社 ( 公 開 会 社 ) ( 非 公 開 会 社 ) 最 低 出 資 者 数 1 名 ( 株 主 ) 1 名 ( 社 員 ) 2 名 ( 無 限 有 限 責 任 社 員 ) 出 資 者 の 責 任 有 限 責 任 有 限 責 任 無 限 責 任 有 限 無 限 責 任 最 高 意 思 決 定 機 関 株 主 総 会 社 員 総 会 代 表 者 代 表 取 締 役 代 表 取 締 役 又 は 社 員 又 は 代 表 社 員 取 締 役 取 締 役 人 数 3 名 以 上 1 名 以 上 規 定 なし 監 査 役 人 数 1 名 以 上 任 意 規 定 なし 役 員 任 期 取 締 役 2 年 取 締 役 2 年 規 定 なし 監 査 役 4 年 監 査 役 4 年 ( 最 長 10 年 まで 延 長 可 ) 取 締 役 会 設 置 必 要 任 意 規 定 なし 決 算 広 告 必 要 不 要 定 款 認 証 ( 公 証 役 場 ) 必 要 ( 手 数 料 5 万 円 印 紙 代 4 万 円 ) 不 要 ( 印 紙 代 4 万 円 ) 登 記 申 請 ( 法 務 局 ) 必 要 ( 登 録 免 許 税 最 低 15 万 円 ) 必 要 ( 登 録 免 許 税 最 低 6 万 円 ) (2) 株 式 会 社 の 機 関 会 社 を 設 立 するときの 中 心 となる 人 を 発 起 人 と 言 いますが その 人 は 会 社 の 概 要 を 決 めたり 定 款 を 作 成 したり 資 本 金 の 払 込 までを 行 い その 後 の 会 社 の 登 記 以 降 は 取 締 役 の 責 任 担 当 となっています 会 社 運 営 上 の 組 織 を 機 関 と 言 いますが それには 株 式 会 社 取 締 役 取 締 役 会 監 査 役 の 4 つが 一 般 的 であり 他 に 監 査 役 会 会 計 参 与 会 計 監 査 人 委 員 会 等 があります 会 社 法 で 公 開 会 社 という 定 義 は 上 場 会 社 と 思 われるかもしれませんが 株 式 の 譲 渡 制 限 付 の 会 社 か 否 かの 区 分 になっています 以 下 の 説 明 は 株 式 譲 渡 制 限 会 社 ( 非 公 開 会 社 )が 中 心 となります (3) 株 式 譲 渡 制 限 会 社 ( 非 公 開 会 社 ) 株 式 譲 渡 制 限 会 社 ( 非 公 開 会 社 )は 取 締 役 が 最 低 1 名 から 設 立 することができます 最 高 意 志 決 定 機 関 は 株 式 会 社 の 場 合 には 例 外 なく 株 主 総 会 ( 定 時 及 び 臨 時 )ですが 取 締 役 会 を 設 置 するか 否 かで 役 員 構 成 が 変 わってきます 1 取 締 役 会 非 設 置 会 社 以 下 のような 役 員 構 成 のパターンがあります パターン 取 締 役 人 数 監 査 役 人 数 (イ) 1 名 のみ なし 滝 澤 会 計 事 務 所 8

(ロ) 複 数 なし (ハ) 1 名 1 名 (ニ) 複 数 複 数 2 取 締 役 会 設 置 会 社 取 締 役 会 設 置 会 社 になりますと 最 低 条 件 として 取 締 役 3 名 以 上 監 査 役 1 名 以 上 が 必 要 となります (4) 会 社 設 立 手 続 の 流 れ 発 起 人 の 方 ( 単 独 又 は 複 数 )は 資 本 金 の 払 込 までが 担 当 責 任 の 範 囲 となります 決 まりはありませ んが 大 凡 の 流 れは 次 のようになります 1 会 社 概 要 の 決 定 会 社 の 設 立 に 必 要 となる 事 項 を 決 定 します 具 体 的 には 以 下 の 定 款 に 記 載 すべき 事 項 を 中 心 に 決 めていきます (イ) 絶 対 的 記 載 事 項 ( 記 載 が 無 いと 定 款 自 体 が 無 効 ) 商 号 ( 社 名 に 株 式 会 社 を 入 れる) 目 的 ( 事 業 範 囲 に 幅 を 持 たせて 明 確 かつ 具 体 的 に 表 現 する 但 し 許 認 可 業 種 になるものがあれば 許 認 可 申 請 が 必 要 となり ます) 本 店 の 所 在 地 ( 最 小 行 政 区 までで OK ですが この 場 合 には 登 記 を 行 なう 時 に 番 地 までを 決 めた 発 起 人 による 決 定 書 が 必 要 となります) 発 行 可 能 株 式 総 数 発 起 人 の 氏 名 及 び 住 所 (1 名 以 上 ) 設 立 に 際 して 出 資 される 財 産 の 価 額 又 はその 最 低 額 ( 資 本 金 は 1 円 以 上 で 可 ) (ロ) 相 対 的 記 載 事 項 ( 記 載 することで 法 的 効 力 が 発 生 ) 例 えば 株 式 の 譲 渡 制 限 株 主 総 会 取 締 役 以 外 の 機 関 の 設 置 ( 取 締 役 会 監 査 役 等 ) 取 締 役 監 査 役 の 任 期 の 延 長 又 は 短 縮 配 当 の 基 準 日 の 設 定 (ハ) 任 意 的 記 載 事 項 ( 自 由 に 会 社 運 営 を 円 滑 にするような 事 項 ) 例 えば 事 業 年 度 (1 年 以 内 で) 取 締 役 監 査 役 の 人 数 定 時 株 主 総 会 の 開 催 時 期 ( 決 算 日 から 3 ケ 月 以 内 で) 公 告 方 法 滝 澤 会 計 事 務 所 9 以 上 の 会 社 概 要 が 決 められましたら 発 起 人 会 を 開 催 し 議 事 録 を 作 成 することが 望 まれます

2 類 似 商 号 の 調 査 3 会 社 印 鑑 の 発 注 4 定 款 の 作 成 5 印 鑑 証 明 書 の 取 得 6 定 款 の 認 証 7 資 本 金 の 払 込 同 一 住 所 以 外 でしたら 同 一 商 号 でも OK ですが 商 号 を 商 標 登 録 されているものや 不 正 競 争 目 的 である 場 合 には 損 害 賠 償 の 対 象 に なる 可 能 性 があります 又 商 号 には 使 えないいくつかの 約 束 事 があります 会 社 の 登 記 及 びそれ 以 降 にも 必 要 となる 印 鑑 ( 印 鑑 3 本 セット)を 準 備 します 通 常 会 社 代 表 者 印 ( 法 務 局 に 登 録 します) 銀 行 印 角 印 の 印 鑑 3 本 セットを 用 意 しますが 併 せてゴム 印 ( 社 名 代 表 取 締 役 名 住 所 電 話 番 号 等 )も 作 成 しておくと 便 利 でしょう 定 款 とは 会 社 の 憲 法 というべきもので 会 社 の 基 本 的 ルールを 記 載 した 書 類 です 会 社 設 立 時 の 定 款 を 原 始 定 款 といい 発 起 人 がこれを 作 成 し 公 証 人 から 認 証 を 受 けた 後 会 社 設 立 登 記 申 請 書 に 添 付 して 提 出 するものです 定 款 に 記 載 されるべき 事 項 は 上 記 1で 説 明 しましたが 会 社 設 立 後 に 記 載 事 項 に 変 更 がある 場 合 には 株 主 総 会 の 特 別 決 議 で 承 認 されることが 必 要 となり 登 記 事 項 であれば 変 更 登 記 申 請 を 行 なわなければなりません 定 款 の 作 成 が 完 了 しましたら 発 起 人 全 員 が 実 印 で 押 印 します 定 款 認 証 には 発 起 人 全 員 の 印 鑑 証 明 書 が 必 要 となります 作 製 された 定 款 は 本 店 所 在 地 を 所 轄 する 公 証 役 場 の 公 証 人 に 法 的 に 適 正 なものであるという 認 証 を 受 けなければなりません 事 前 に 公 証 役 場 に 連 絡 して 定 款 の 内 容 に 不 適 切 なところが 無 いかを 確 認 することが 望 まれます(Fax や 電 子 メール 等 で) 又 併 せて 認 証 を 受 ける 日 時 持 参 すべき 物 等 を 確 認 します 通 常 持 参 するものは 定 款 3 通 ( 原 本 として 会 社 保 管 公 証 役 場 保 管 登 記 申 請 用 ): 発 起 人 全 員 の 実 印 での 押 印 ( 検 印 及 び 捨 印 も) 発 起 人 全 員 の 印 鑑 登 録 証 明 書 収 入 印 紙 4 万 円 ( 電 子 定 款 の 場 合 は 不 要 ) : 1 人 の 消 印 を 押 印 認 証 手 数 料 5 万 円 及 び 謄 本 申 請 手 数 料 (1 枚 につき 250 円 ) 発 起 人 以 外 の 代 理 申 請 の 場 合 には 委 任 状 ( 発 起 人 全 員 の 実 印 での 押 印 ) そして 代 理 人 は 身 分 証 明 書 ( 運 転 免 許 証 等 )を 持 参 ( 又 は 印 鑑 登 録 証 明 書 ) 発 起 人 代 表 の 個 人 銀 行 口 座 に 資 本 金 の 払 込 をおこないますが 必 ず 払 込 日 は 定 款 認 証 の 日 以 後 にならなければなりません 払 込 が 完 了 後 に 代 表 取 締 役 は 払 込 みがあったことを 証 する 書 面 を 作 成 し 会 社 代 表 者 印 を 押 印 します( 捨 印 も) 加 えて 払 込 の 銀 行 口 座 情 報 として 次 のコピーを 用 意 します( 可 能 であれば 1 ページに 収 める) 滝 澤 会 計 事 務 所 10

現 物 出 資 の 調 査 報 告 書 作 成 9 登 記 申 請 書 類 の 作 成 預 金 通 帳 の 表 紙 上 記 表 紙 の 裏 払 込 みのあるページ( 発 起 人 の 氏 名 及 び 金 額 ) 払 込 みがあったことを 証 する 書 面 と 当 コピーとの 綴 じ 目 には 検 印 を 押 します 現 物 出 資 が 行 なわれた 場 合 には 適 正 におこなわれたかを 調 査 し 調 査 報 告 書 を 作 成 しなければなりません 調 査 を 行 なう 人 は 設 立 時 代 表 取 締 役 設 立 時 取 締 役 監 査 役 設 置 会 社 であれば 設 立 監 査 役 となりますが 調 査 報 告 書 の 作 成 日 から 2 週 間 以 内 に 登 記 申 請 を 行 なう 必 要 があります 会 社 の 登 記 申 請 にあたり 必 要 となる 種 類 は 以 下 のようなものです (イ) 必 ず 必 要 となる 書 類 登 記 申 請 書 ( 押 印 は 会 社 代 表 者 印 で 代 理 申 請 の 場 合 には 代 理 人 の 実 印 ) 登 録 免 許 税 納 付 用 台 紙 定 款 謄 本 ( 公 証 役 場 での 認 証 後 のもの) 払 込 があったことを 証 する 書 面 取 締 役 個 人 の 印 鑑 証 明 書 ( 取 締 役 会 非 設 置 会 社 では 取 締 役 全 員 分 ) OCR 用 紙 CD-R 等 で 提 出 ( 登 記 すべき 事 項 を 記 載 ) 印 鑑 届 書 ( 会 社 代 表 者 印 の 登 録 も 併 せて 行 なう) (ロ) 対 応 状 況 により 必 要 となる 書 類 発 起 人 が1 人 の 場 合 には 発 起 人 決 定 書 ( 本 店 所 在 地 決 定 : 定 款 で 番 地 まで 定 めていない 場 合 ) 取 締 役 決 定 書 ( 取 締 役 の 選 任 ) 取 締 役 監 査 役 決 定 書 ( 監 査 役 の 設 置 )を 作 成 する なお 定 款 で 取 締 役 代 表 取 締 役 監 査 役 を 決 定 した 場 合 には 選 任 会 議 やその 議 事 録 は 必 要 ありません 発 起 人 が 複 数 の 場 合 には 発 起 人 会 を 開 催 し 取 締 役 を 選 任 し 発 起 人 会 議 事 録 を 作 成 する 代 表 取 締 役 の 選 任 につては 取 締 役 会 非 設 置 会 社 では 発 起 人 会 で 選 任 し 発 起 人 会 議 事 録 を 作 成 する 取 締 役 設 置 会 社 の 場 合 には 設 立 時 取 締 役 会 を 開 催 し 設 立 時 取 締 役 会 議 事 録 を 作 成 する 取 締 役 代 表 取 締 役 監 査 役 の 承 認 承 諾 書 ( 定 款 に 記 載 が 無 い 又 は 発 起 人 ( 会 ) 決 定 書 に 記 載 が 無 い 場 合 ) 委 任 状 ( 代 理 人 に 委 任 する 場 合 ) 現 物 出 資 の 場 合 : (イ) 調 査 報 告 書 の 作 成 ( 上 記 8を 参 照 ) (ロ) 資 本 金 の 額 の 計 上 に 関 する 証 明 書 の 作 成 滝 澤 会 計 事 務 所 11

(ニ) 財 産 引 継 書 の 作 成 10 登 記 申 請 会 社 の 登 記 申 請 は 設 立 手 続 が 完 了 してから 2 週 間 以 内 に 本 店 所 在 地 の 管 轄 法 務 局 で 行 なうことになります 申 請 は 持 参 郵 送 又 はオンラインで 行 なうことができます 会 社 は 登 記 により 設 立 することになりますが 登 記 の 申 請 日 が 会 社 の 設 立 日 となります 登 記 申 請 では 登 記 すべき 事 項 を 届 ける 用 紙 OCR 用 紙 ( 代 わり に 磁 気 ディスクでも 可 )と 呼 びますが これに 記 載 することになり ます 設 立 登 記 申 請 書 を 代 表 取 締 役 が 作 成 し 上 記 に 記 述 した 該 当 の 添 付 書 類 を 明 示 した 上 で 会 社 代 表 者 印 を 押 印 する( 捨 印 も) 代 理 人 による 申 請 の 場 合 には 代 理 人 印 で 押 印 する 申 請 に は 登 録 免 許 税 が 必 要 となります 納 付 方 法 には 収 入 印 紙 の 貼 付 か 現 金 のいずれかとなりますが 収 入 印 紙 の 方 法 が 一 般 的 で す( 印 紙 に 消 印 は 行 なわない) 登 録 免 許 税 の 金 額 は 課 税 標 準 金 額 ( 資 本 金 の 額 )の 1,000 分 の 7 の 税 率 で 計 算 され 1,000 未 満 の 端 数 を 切 捨 てた 金 額 です 但 し 最 低 金 額 は 15 万 円 となっています 会 社 設 立 後 では 定 款 変 更 は 3 万 円 役 員 変 更 は 1 万 円 というように 登 記 事 項 を 変 更 すると きに 所 定 の 登 録 免 許 税 を 支 払 います(NPO 法 人 の 場 合 には 設 立 から 一 切 課 税 はありません) 上 記 の 会 社 設 立 登 記 の 際 に 印 鑑 届 出 制 度 に 基 づいて 会 社 の 代 表 者 印 を 印 鑑 ( 改 印 ) 届 書 に 押 印 して 提 出 します 代 表 取 締 役 本 人 が 行 なう 場 合 には 届 出 人 欄 に 個 人 の 実 印 を 押 印 し 代 理 人 が 行 な う 場 合 には 委 任 状 欄 に 実 印 を 押 印 することになります(この 時 に 本 人 の 印 鑑 証 明 書 が 必 要 となりますが 登 記 申 請 書 に 添 付 したも のを 援 用 することもできます) 11 登 記 完 了 後 の 謄 本 等 の 取 得 12 会 社 銀 行 口 座 の 開 設 以 上 で 全 ての 書 類 が 準 備 出 来 ましたら OCR 用 紙 と 印 鑑 ( 改 印 ) 届 書 とは 別 に 登 記 申 請 書 と 他 の 申 請 書 類 を 一 纏 めにします 登 記 申 請 後 問 題 が 無 ければ 2 日 ~7 日 間 で 登 記 が 完 了 します 完 了 後 の 手 続 として 法 務 局 で 登 記 事 項 証 明 書 ( 全 部 事 項 証 明 書 ) と 印 鑑 証 明 書 を 必 要 な 部 数 取 得 ( 銀 行 口 座 開 設 や 諸 監 督 官 庁 への 各 種 届 出 に 必 要 )します その 時 に 印 鑑 証 明 書 の 交 付 申 請 に 必 要 となる 印 鑑 カードを 作 成 する 為 に 印 鑑 カード 交 付 申 請 書 を 併 せて 提 出 します( 代 理 人 申 請 も 可 ) 銀 行 口 座 の 開 設 を 行 なう 必 要 がありますが 必 要 となる 書 類 は 多 少 金 融 機 関 によって 異 なるようですので 事 前 確 認 が 望 まれま 滝 澤 会 計 事 務 所 12

13 税 務 署 等 の 諸 監 督 官 庁 への 届 出 す 通 常 は 定 款 登 記 簿 謄 本 印 鑑 証 明 書 使 用 する 銀 行 印 申 請 者 の 公 的 身 分 証 明 書 等 です 会 社 が 設 立 された 後 で 税 務 署 等 への 届 出 を 次 に 所 定 期 間 内 に 行 なう 必 要 があります 個 人 事 業 の 開 設 のところでも 記 述 して ありますので 一 部 重 複 しますが 概 略 を 以 下 に 示 します (5) 諸 監 督 官 庁 への 届 出 会 社 の 登 記 が 完 了 したから 後 は 税 金 の 支 払 社 会 保 険 の 支 払 等 について 請 求 が 来 るのを 待 つだけとい う 訳 にはいきません 全 て 所 定 の 届 出 が 必 要 となっています 又 届 出 には 提 出 期 限 がありますの で 該 当 する 或 いは 選 択 するものがありましたら 遅 延 することなく 対 応 が 必 要 です 一 般 に 諸 監 督 官 庁 への 届 出 には 次 のものがあります 提 出 先 提 出 書 式 名 選 択 提 出 期 限 所 轄 税 務 署 法 人 設 立 届 出 書 注 (10) 設 立 から 2 ケ 月 以 内 棚 卸 資 産 の 評 価 方 法 の 届 出 書 注 (1) その 年 分 の 確 定 申 告 書 の 提 出 期 限 の 日 減 価 償 却 資 産 の 償 却 方 法 の 届 出 書 青 色 申 告 の 承 認 申 請 書 注 (2) 設 立 から 3 ケ 月 以 内 ( 但 し 事 業 年 度 末 日 の 方 が 早 い 時 はその 日 )の 前 日 給 与 支 払 事 務 所 等 の 開 設 届 出 書 支 払 事 務 所 開 設 から 1 ケ 月 以 内 源 泉 所 得 税 の 納 期 の 特 例 の 承 認 に 関 する 申 請 書 注 (3) 納 期 特 例 を 受 ける 月 の 前 月 末 日 までに ( 但 し 従 業 員 を 常 時 10 人 未 満 の 雇 用 と なる 場 合 ) 資 本 金 1 千 万 円 以 上 のケース: 消 費 税 課 税 事 業 者 届 出 書 又 は 消 費 税 簡 易 課 税 制 度 選 択 届 出 書 資 本 金 1 千 万 円 未 満 のケース: 免 税 事 業 者 ( 届 出 不 要 ) 消 費 税 課 税 事 業 者 選 択 届 出 書 又 は 消 費 税 簡 易 課 税 制 度 選 択 届 出 書 注 (9) 注 (9) 注 (9) 速 やかに 提 出 事 業 年 度 末 までに 開 始 を 設 立 期 か 翌 期 からにするかを 明 記 して 提 出 事 業 年 度 末 までに 提 出 事 業 年 度 末 までに 開 始 を 設 立 期 か 翌 期 からにするかを 明 記 して 提 出 都 道 府 県 税 事 務 所 法 人 設 立 届 出 書 ( 又 は 事 業 開 始 等 申 告 書 ) 注 (4) 各 自 治 体 で 定 められた 期 限 内 ( 設 立 から 15 日 から 2 ケ 月 の 間 ) 市 区 町 村 役 場 法 人 設 立 届 出 書 ( 又 は 事 業 開 始 等 申 告 書 ) 注 (4) 労 働 基 準 監 督 署 適 用 事 業 報 告 注 (5) 注 (6) 従 業 員 を 雇 用 する 日 から 遅 滞 なく 就 業 規 則 届 注 (5) 常 時 10 人 以 上 の 従 業 員 を 雇 用 する 場 合 滝 澤 会 計 事 務 所 13

遅 滞 なく 労 働 保 険 保 険 関 係 成 立 届 注 (7) 従 業 員 を 雇 用 した 日 から 10 日 以 内 労 働 保 険 概 算 保 険 料 申 告 書 注 (7) 設 立 から 50 日 以 内 ハローワーク 雇 用 保 険 適 用 事 務 所 設 置 届 注 (7) 適 用 事 務 所 となった 日 の 翌 日 から 10 日 雇 用 保 険 被 保 険 者 資 格 取 得 届 以 内 注 (7) 年 金 事 務 所 健 康 保 険 厚 生 年 金 保 険 新 規 適 用 届 設 立 後 速 やかに ( 原 則 5 日 以 内 ) 注 (8) 健 康 保 険 厚 生 年 金 保 険 被 保 険 者 資 格 取 得 届 注 (8) 健 康 保 険 被 扶 養 者 ( 異 動 ) 届 注 (8) 被 保 険 者 に 扶 養 者 がいる 場 合 速 やかに 注 (1): 評 価 方 法 及 び 償 却 方 法 選 択 したい 方 法 を 届 出 ますが 届 出 をしない 場 合 には 下 記 の 法 定 の 方 法 が 適 用 となります 棚 卸 資 産 : 最 終 仕 入 原 価 法 減 価 償 却 資 産 ( 平 成 19 年 4 月 1 日 以 後 の 取 得 ): 建 物 は 定 額 法 他 の 有 形 固 定 資 産 は 定 率 法 注 (2): 青 色 申 告 制 度 会 計 記 帳 方 法 等 に 所 定 の 対 応 が 求 められますが そのメリットもあります 1 欠 損 金 の 繰 越 控 除 制 度 法 人 税 の 欠 損 金 ( 赤 字 )を 翌 事 業 年 度 以 降 9 年 間 繰 越 すことができます( 平 成 20 年 4 月 1 日 以 後 に 終 了 し た 事 業 年 度 において 生 じた 欠 損 金 額 について 適 用 ) 但 し 資 本 金 1 億 円 以 下 の 中 小 法 人 等 ( 資 本 金 5 億 円 以 上 の 法 人 による 完 全 支 配 関 係 がある 法 人 等 を 除 く) 以 外 の 大 法 人 については この 欠 損 金 の 繰 越 控 除 制 度 における 控 除 限 度 額 は その 繰 越 控 除 前 の 所 得 金 額 の 80% 相 当 額 となります 又 資 本 金 1 億 円 以 下 の 中 小 法 人 等 であれば 前 1 年 内 の 法 人 税 の 繰 戻 還 付 の 請 求 ができます 2 少 額 減 価 償 却 資 産 特 例 資 本 金 1 億 円 以 下 の 中 小 法 人 等 であれば 30 万 円 未 満 の 少 額 減 価 償 却 資 産 でも 購 入 年 度 に 必 要 経 費 処 理 が 認 められます( 但 し 年 間 合 計 300 万 円 まで) 注 (3): 源 泉 所 得 税 納 期 の 特 例 この 特 例 内 容 は 個 人 事 者 の 場 合 と 同 じです 徴 収 した 源 泉 所 得 税 は 翌 月 の 10 日 の 納 付 することが 原 則 ですが 従 業 員 が 常 時 10 人 未 満 の 場 合 に 納 期 特 例 の 届 出 をすることにより 年 2 回 の 納 付 が 認 められます 納 付 日 は 7 月 10 日 (1 月 ~6 月 徴 収 分 )と 翌 年 1 月 20 日 (7 月 ~12 月 徴 収 分 )になります なお 従 業 員 が 常 時 10 人 以 上 になったり 毎 月 納 付 に 変 更 したい 場 合 には 納 期 特 例 に 該 当 しなくな った 旨 の 届 出 書 を 提 出 します 注 (4): 地 方 自 治 体 への 設 立 届 出 滝 澤 会 計 事 務 所 14

会 社 には 法 人 税 のような 国 税 以 外 に 地 方 税 が 課 税 されます その 為 に 設 立 したことを 所 在 地 の 地 方 自 治 体 ( 都 道 府 県 税 事 務 所 と 市 区 町 村 役 場 )にも 届 出 をおこないますが 自 治 体 により 書 式 や 提 出 期 限 等 が 異 なりますので 確 認 が 必 要 です 東 京 都 の 場 合 には 4 枚 複 写 (1 枚 目 税 務 署 用 2 枚 目 都 税 事 務 所 用 3 枚 目 市 区 町 村 用 4 枚 目 控 え)となっており 東 京 都 23 区 の 場 合 都 税 事 務 所 ( 市 区 町 村 への 提 出 は 不 要 )だけへの 提 出 になっていますが 他 の 区 以 外 の 一 部 地 域 では 市 区 町 村 にも 必 要 となって いるところがあります 提 出 時 には 定 款 の 写 し 登 記 簿 謄 本 の 写 し 等 が 必 要 となっています 注 (5): 従 業 者 を 雇 用 したら 労 働 基 準 監 督 署 への 届 出 1 適 用 事 業 報 告 所 轄 の 労 働 基 準 監 督 署 に 労 働 者 数 を 届 出 る 書 類 です 2 就 業 規 則 届 常 時 10 人 以 上 の 従 業 員 を 雇 用 する 場 合 には 労 働 条 件 服 務 規 律 等 を 定 めた 就 業 規 則 を 作 成 し 労 働 者 にそれを 知 らしめると 共 に 所 轄 の 労 働 基 準 監 督 署 に 届 出 なければなりません 注 (6): 労 働 者 情 報 の 保 管 義 務 従 業 員 を 雇 用 しましたら 提 出 する 必 要 はありませんが 作 成 して 3 年 間 は 会 社 に 保 管 しなければならな いものがあります それは 労 働 者 名 簿 と 賃 金 台 帳 です 注 (7): 労 働 保 険 への 加 入 従 業 員 を 1 人 でも 雇 用 しましたら 個 人 事 業 と 同 様 に 労 働 者 災 害 補 償 保 険 ( 労 災 保 険 )と 雇 用 保 険 ( 失 業 保 険 )に 加 入 しなければなりません なお 会 社 役 員 は 雇 用 契 約 ではなく 委 任 契 約 ということで 労 働 者 に あたらないことから 労 働 保 険 には 加 入 しません 兼 務 役 員 で 労 働 者 としての 立 場 にある 場 合 には 加 入 します 役 員 でも 労 災 保 険 の 特 別 加 入 制 度 というものがあります 注 (8): 社 会 保 険 への 加 入 社 会 保 険 とは 健 康 保 険 と 厚 生 年 金 保 険 のことで 法 人 の 場 合 には 社 会 保 険 強 制 適 用 事 務 所 となり 所 轄 の 年 金 事 務 所 に 加 入 手 続 きを 行 なわなければなりません 加 入 者 は 正 社 員 契 約 社 員 パート アルバイト 等 雇 用 形 態 のいかんを 問 わず 臨 時 的 な 雇 用 でなく 又 労 働 日 数 及 び 労 総 時 間 が 一 般 社 員 の 概 ね 4 分 の 3 以 上 である 人 となっています 原 則 として 会 社 役 員 も 会 社 から 委 任 を 受 けて 労 務 を 提 供 するという 関 係 から 社 会 保 険 に 加 入 することになります 但 し 非 常 勤 役 員 で 勤 務 状 況 から 非 加 入 となるケースもあります( 概 ね 4 分 の 3 基 準 等 を 総 合 して 判 断 ) なお 70 歳 以 上 の 方 は 原 則 として 厚 生 年 金 を 脱 退 し 健 康 保 険 のみに 加 入 することになります 又 75 歳 以 上 になりますと 後 期 高 齢 者 医 療 制 度 に 移 行 しますので 健 康 保 険 も 脱 退 することになります 注 (9): 消 費 税 関 連 の 各 種 選 択 消 費 税 金 額 の 状 況 を 勘 案 して 選 択 すべきでありますが 選 択 された 場 合 には 最 低 でも 2 年 間 は 変 更 でき ません 滝 澤 会 計 事 務 所 15

注 (10): 法 人 設 立 届 出 書 への 添 付 書 類 添 付 書 類 として 定 款 の 写 し 登 記 事 項 証 明 書 又 は 登 記 簿 謄 本 株 主 等 の 名 簿 設 立 趣 意 書 設 立 時 の 貸 借 対 照 表 本 店 所 在 地 の 略 図 等 が 必 要 となります 3. 法 人 組 織 と 個 人 事 業 の 比 較 (メリット デメリット) 事 業 を 開 始 するにあたり 組 織 を 法 人 にするか 個 人 事 業 とするか 迷 うこともあるかと 思 います 一 般 的 には ビジネス 上 どちらでも 構 わないもので かつ 当 初 は 小 規 模 経 営 でいくということでしたら 個 人 事 業 でスタートして 軌 道 に 乗 り 始 めたら 法 人 成 りという 選 択 肢 があるかと 思 います 一 概 にはど ちらが 良 いか 決 めつけることはできませんので 将 来 のビジネス 展 望 等 を 総 合 的 に 分 析 判 定 して 決 め ることになるでしょう 以 下 に 一 般 的 に 言 われています 双 方 のメリット デメリット 等 を 纏 めてみ ましたので 判 定 の 参 考 にしてください 項 目 法 人 ( 青 色 申 告 ) 個 人 事 業 ( 青 色 申 告 ) 設 立 手 続 きと 費 資 本 金 が 1 円 以 上 であれば OK であ 用 り 以 前 よりも 設 立 手 続 きは 簡 素 化 されましたが 定 款 作 成 や 登 記 は 必 要 であり 関 連 費 用 として 最 低 でも 25 万 円 前 後 はかかります 企 業 イメージ 社 一 般 的 には 組 織 として 営 業 上 の 社 会 会 的 信 用 力 的 信 用 度 や 安 定 度 があるように 感 じ られ 企 業 イメージは 良 い 社 会 的 信 用 が 高 まり 優 秀 な 人 材 の 確 保 や 従 業 員 のモチベーションの 向 上 が 期 待 さ れます 金 融 機 関 からの 法 人 と 個 人 とは 明 確 に 区 別 されてお 融 資 り 法 人 の 方 が 信 用 力 等 の 面 から 優 位 性 があり 融 資 が 受 けやすい 事 業 承 継 事 業 は 解 散 等 を 行 なわない 限 り 未 来 永 劫 的 に 継 続 するものという 前 提 に たち 事 業 承 継 は 一 部 の 同 族 会 社 を 除 いて 比 較 的 にスムースにできます 事 業 経 営 管 理 の 社 外 規 則 規 定 で 拘 束 を 受 ける 面 が 多 定 款 作 成 や 登 記 は 不 要 法 人 と 同 様 に 各 種 監 督 官 庁 等 への 設 立 関 連 の 届 出 は 必 要 です 法 人 と 比 べてこの 分 野 は 低 く 見 られ ます 特 に 大 企 業 の 中 には 個 人 事 業 主 とは 取 引 しないところもあるよう です 又 人 材 が 集 まり 難 い 面 があ ります 担 保 保 証 は 法 人 以 上 に 求 められるこ とがあります 経 営 成 績 や 財 政 状 態 を 示 す 財 務 諸 表 の 信 憑 性 信 頼 性 の 確 保 が 難 しい 面 がある 従 って いか に 事 業 計 画 等 が 確 りとしたものが 存 在 しているか 説 得 力 のある 書 面 を 作 成 しておくことが 望 まれます 親 から 子 などの 限 定 した 事 業 承 継 が 通 常 あり それ 以 外 の 場 合 には 難 し い 面 が 少 なくありません 事 業 と 個 人 ( 非 事 業 )との 区 分 が 疎 かに 確 保 いことから 正 確 かつタイムリーな なる 嫌 いがあり 同 時 に 事 業 経 営 管 滝 澤 会 計 事 務 所 16

助 成 金 の 可 能 性 経 営 者 事 業 者 の 給 与 退 職 金 青 色 申 告 の 特 典 家 族 従 業 員 への 給 与 ( 専 従 者 給 与 ) 事 業 経 営 管 理 が 必 然 的 に 求 められま す 結 果 として 経 営 内 容 が 明 確 に なり 経 営 成 績 や 財 政 状 態 を 把 握 しや すく 経 営 計 画 の 立 案 や 見 直 しも 適 時 に 行 うことができます 独 立 起 業 時 に 助 成 金 を 可 能 な 限 り 受 けたいということがあるかと 思 いま すが その 機 会 は 法 人 の 場 合 の 方 が 多 い 一 定 の 要 件 を 満 たす 合 理 的 な 役 員 報 酬 は 法 人 の 経 費 となり またその 経 営 者 の 役 員 報 酬 には 給 与 所 得 控 除 ( 平 成 25 年 度 より 給 与 収 入 1,500 万 円 を 超 える 場 合 には 245 万 円 が 控 除 額 の 上 限 )の 適 用 があります なお 平 成 28 年 度 から 給 与 収 入 1,200 万 円 で 控 除 上 限 230 万 円 平 成 29 年 度 から 給 与 収 入 1,000 万 円 で 控 除 上 限 220 万 円 になります) 又 経 営 者 の 退 職 にあたり 退 職 金 を 支 給 し 法 人 の 経 費 となり またその 経 営 者 の 退 職 所 得 としてのメリット もあります 出 張 に 際 して 出 張 日 当 を 経 営 者 に 対 して 支 給 することができ 法 人 では 損 金 受 領 者 個 人 では 非 課 税 となり ます 特 定 設 備 を 取 得 した 場 合 等 の 特 別 償 却 税 額 控 除 の 適 用 有 り 労 働 の 対 価 に 見 合 う 合 理 的 な 給 与 額 であれば 他 の 条 件 無 しで 経 費 にな り 給 与 所 得 控 除 も 取 れます 年 間 理 が 適 正 に 行 う 環 境 が 作 れない 恐 れ があります 何 かとこの 分 野 では 個 人 事 業 の 方 が 不 利 のようです 事 業 収 入 - 必 要 経 費 = 事 業 者 の 所 得 事 業 者 の 所 得 の 中 には 法 人 での 役 員 報 酬 と 純 利 益 が 含 まれることにな ります 又 事 業 者 への 退 職 手 当 等 の 支 給 概 念 はありません 法 人 と 同 様 に 特 別 償 却 税 額 控 除 の 適 用 有 り 個 人 事 業 には 青 色 申 告 特 別 控 除 の 適 用 有 り: ( 複 式 簿 記 で 記 帳 の 場 合 : 65 万 円 の 特 別 控 除 簡 易 式 簿 記 で 記 帳 の 場 合 : 10 万 円 の 特 別 控 除 ) 税 務 署 への 届 出 額 の 範 囲 内 で 青 色 専 従 者 給 与 を 経 費 処 理 ( 事 業 期 間 の 50% 以 上 の 間 専 ら 事 業 に 従 事 しているこ 滝 澤 会 計 事 務 所 17

税 金 の 負 担 額 社 会 保 険 ( 健 康 保 険 厚 生 年 金 )へ の 加 入 欠 損 金 ( 赤 字 ) の 繰 越 控 除 期 間 103 万 円 以 内 の 給 与 の 場 合 配 偶 者 控 除 扶 養 控 除 等 を 受 けることがで きます 単 純 には 法 人 と 個 人 事 業 での 税 金 負 担 の 有 利 性 を 判 定 することはできま せんが 所 得 が 多 くなれば 法 人 の 方 が 税 金 負 担 は 軽 くなります( 又 法 人 の 方 は 役 員 報 酬 という 形 式 で 支 払 われるので 所 得 の 分 散 が 図 られてい ると 言 われています) 個 人 事 業 の 税 率 は 所 得 税 率 であり 所 得 金 額 が 増 えれば 高 くなる 超 過 累 進 税 率 ( 所 得 1,800 万 円 超 の 部 分 は 最 高 37%の 税 率 )の 適 用 となっていま が 法 人 は 法 人 税 として 比 例 税 率 ( 資 本 金 1 億 円 以 下 は 2 段 階 で 所 得 800 万 円 以 下 は 15% 超 える 分 は 25.5%)は 25.5%です 他 の 税 金 とし て 住 民 税 や 事 業 税 等 があります なお 法 人 の 場 合 には 赤 字 でも 住 民 税 の 均 等 割 で 7 万 円 程 度 の 納 付 は 必 要 又 資 本 金 が 1 億 円 超 の 場 合 に は 事 業 税 の 外 形 標 準 課 税 の 対 象 にな り 赤 字 でも 税 金 が 課 されます 原 則 として 役 員 を 含 めて 全 従 業 員 は 必 ず 加 入 しなければなりません 個 人 にとっては 個 人 事 業 に 比 べて 手 厚 い 保 障 を 受 けることができます が 社 会 保 険 料 は 労 使 折 半 というこ とでその 分 の 保 険 料 負 担 も 大 きくな ります 赤 字 の 金 額 は 翌 事 業 年 度 以 後 に 繰 越 し 黒 字 の 金 額 から 控 除 相 殺 ができ ます 法 人 の 場 合 には 9 年 間 繰 越 すことができます 但 し 資 本 金 1 億 円 以 下 の 中 小 法 人 等 ( 資 本 金 5 億 円 以 上 の 法 人 による 完 と 等 が 必 要 )でき 給 与 所 得 控 除 も 取 れます 但 し 配 偶 者 控 除 配 偶 者 特 別 控 除 扶 養 控 除 の 適 用 対 象 者 には なれません 左 記 に 示 すとおり 法 人 の 方 が 相 対 的 に 有 利 となります 法 定 16 業 種 に 該 当 し 従 業 員 が 常 時 5 人 以 上 になりますと 加 入 しなければ なりませんが 事 業 主 及 び 家 族 従 業 員 は 対 象 外 で 国 民 健 康 保 険 国 民 年 金 に 加 入 することになります 個 人 事 業 の 場 合 も 赤 字 は 繰 越 すこと ができますが 先 ずは 当 年 度 の 事 業 からの 赤 字 の 金 額 は 他 に 総 合 課 税 所 得 があれば 通 算 ( 相 殺 )でき 残 りの 赤 字 額 は 翌 年 度 以 後 3 年 間 繰 越 すことが できます 滝 澤 会 計 事 務 所 18

全 支 配 関 係 がある 法 人 等 を 除 く) 以 外 の 大 法 人 については この 欠 損 金 の 繰 越 控 除 制 度 における 控 除 限 度 額 は その 繰 越 控 除 前 の 所 得 金 額 の 80% 相 又 前 1 年 内 の 所 得 税 額 の 繰 戻 還 付 の 請 求 ( 純 損 失 の 金 額 の 繰 戻 しによる 所 得 税 の 還 付 請 求 書 )を 選 択 することが できます 当 額 となります 又 資 本 金 1 億 円 以 下 の 中 小 法 人 等 であれば 前 1 年 内 の 法 人 税 の 繰 戻 還 付 の 請 求 がで きます 交 際 費 の 経 費 性 損 金 性 期 末 資 本 金 額 によって 取 扱 いが 異 な っています 1 期 末 資 本 金 が 1 億 円 以 下 の 法 人 業 務 の 遂 行 上 必 要 と 認 められるもの については 全 額 経 費 計 上 ができま す ( 期 末 資 本 金 額 が 5 億 円 以 上 の 親 会 社 に 100%の 完 全 支 配 会 社 となる 子 会 社 の 法 人 を 除 く)は 年 間 800 万 円 ま での 交 際 費 等 の 全 金 額 が 損 金 算 入 で きます なお 下 記 の 社 外 飲 食 費 に 係 る 交 際 費 額 の 50%までは 損 金 算 入 制 度 との 選 択 適 用 が 可 能 となってい ます 2 上 記 以 外 の 法 人 ( 期 末 資 本 金 が 1 億 円 超 の 法 人 等 )は 全 額 損 金 不 算 入 となっています なお 平 成 26 年 4 月 1 日 から 平 成 28 年 3 月 31 日 まで の 間 で 開 始 する 事 業 年 度 においては 社 外 飲 食 費 に 係 る 交 際 費 額 の 50%ま では 損 金 算 入 が 認 められています 決 算 手 続 等 の 維 持 運 営 負 担 法 人 の 場 合 には 税 務 申 告 関 連 の 処 理 が 複 雑 であり 手 間 負 荷 がかかりま 法 人 に 比 べて 負 荷 が 軽 減 されていま す す 場 合 によっては 専 門 家 に 依 頼 す る 必 要 もあります 会 社 法 等 の 規 制 役 員 に 関 して 取 締 役 会 を 設 置 しな 規 制 無 し い 会 社 においては 監 査 役 は 任 意 で あるが 取 締 役 は 1 名 以 上 が 必 要 で 登 記 事 項 である 役 員 の 任 期 は 取 締 役 2 年 監 査 役 4 年 ごとに 改 選 登 記 が 必 要 なお 定 款 で 最 長 10 年 以 内 の 延 長 は 可 消 費 税 における 新 設 法 人 で 資 本 金 が 1,000 万 円 未 満 開 業 2 年 度 目 までは 免 税 事 業 者 となり 滝 澤 会 計 事 務 所 19

免 税 事 業 者 の 範 囲 各 種 保 険 の 活 用 内 部 留 保 の 確 保 経 営 責 任 範 囲 事 業 年 度 であれば 2 期 までは 免 税 事 業 者 とな ります( 但 し 前 事 業 年 度 の 上 半 期 で の 課 税 売 上 高 又 は 給 与 支 給 額 が 1,000 万 円 以 上 の 場 合 には 2 期 目 は 課 税 事 業 者 又 平 成 26 年 4 月 1 日 以 後 に 設 立 され 一 定 の 大 会 社 の 親 会 社 に 50% 超 を 保 有 されている 場 合 には 免 税 事 業 者 にはなれません) なお 新 設 法 人 で 資 本 金 が 1,000 万 円 以 上 の 場 合 には 設 立 年 度 から 課 税 事 業 者 となります 今 後 も 免 税 事 業 者 となる 適 用 範 囲 が 狭 くなる 可 能 性 があります 個 人 事 業 から 法 人 成 りされた 場 合 に は 上 記 の 新 設 法 人 の 取 扱 いとなり ます 保 険 ( 逓 増 定 期 保 険 長 期 平 準 定 期 保 険 養 老 保 険 など)の 保 険 料 は 一 定 の 条 件 を 満 たすものは 損 金 となりま す 当 期 の 純 利 益 の 一 部 は 将 来 に 備 えて 社 内 留 保 することが 可 能 で 一 般 的 で す 事 業 遂 行 の 原 資 を 確 保 すること ができます 有 限 責 任 として 原 則 として 倒 産 時 の 債 務 弁 済 に 対 しては 出 資 した 範 囲 内 での 責 任 に 限 定 されています( 役 員 責 任 等 は 残 ります) 1 年 を 超 えない 範 囲 で 自 由 に 任 意 の 時 期 を 設 定 できます ます( 但 し 前 事 業 年 度 の 上 半 期 での 課 税 売 上 高 又 は 給 与 支 給 額 が 1,000 万 円 以 上 の 場 合 には 2 年 度 目 は 課 税 事 業 者 ) 通 常 は 事 業 経 費 にはならなく 所 得 税 上 の 社 会 保 険 料 控 除 として 所 得 控 除 扱 い 所 得 の 一 部 を 経 理 処 理 上 留 保 するこ とはできません 無 限 責 任 として その 債 務 弁 済 に 対 しては 事 業 主 個 人 の 全 財 産 を 処 分 する 場 合 もあります 自 由 ではなく 1 月 1から 12 月 31 日 の 暦 年 となります 4. 個 人 事 業 者 の 法 人 成 りの 留 意 事 項 個 人 事 業 でスタートし 経 営 が 軌 道 に 乗 ったところで 法 人 組 織 に 移 行 する( 法 人 成 り)ケースが 多 いですが 法 人 成 りした 場 合 の 個 人 廃 止 事 業 年 度 の 所 得 計 算 にあたり 留 意 事 項 として 以 下 のものがあります (1) 個 人 事 業 の 廃 止 ( 廃 業 ) 事 業 年 度 個 人 事 業 を 廃 止 ( 廃 業 )した 日 とは 全 ての 財 産 を 引 継 ぐ 場 合 には 通 常 法 人 を 設 立 した 日 となり 法 人 設 立 日 の 前 日 までの 事 業 から 生 じた 損 益 は 個 人 の 事 業 所 得 となります なお 個 人 事 業 から 法 人 に 譲 渡 滝 澤 会 計 事 務 所 20

した 資 産 内 容 により その 所 得 区 分 ( 事 業 所 得 譲 渡 所 得 < 分 離 又 は 総 合 > 等 ) が 異 なりますので 個 人 の 申 告 あたり 注 意 が 必 要 となります (2) 総 収 入 金 額 1 その 年 の 1 月 1 日 から 廃 業 日 までの 期 間 のものが 収 入 金 額 となりますが 現 金 基 準 ではなく 発 生 基 準 に 基 づいた 金 額 でなければなりません 2 棚 卸 資 産 ( 事 業 所 得 ) 廃 止 時 の 棚 卸 資 産 は 法 人 への 譲 渡 となり 事 業 所 得 の 収 入 金 額 に 計 上 する 必 要 があります 3 貸 倒 引 当 金 退 職 給 与 引 当 金 貸 倒 引 当 金 や 退 職 給 与 引 当 金 は 法 人 に 引 継 ぐことができませんので 引 当 金 残 高 を 戻 入 れとなり 収 入 金 額 に 計 上 します 4 所 得 税 法 では 事 業 引 継 ぎにおける 引 継 価 額 ( 適 正 な 時 価 )の 算 定 方 法 については 明 文 化 されていま せんが 通 常 は 相 続 税 や 贈 与 税 の 申 告 に 適 用 する 財 産 評 価 基 本 通 達 に 準 じて 評 価 します 主 な 資 産 譲 渡 の 評 価 額 は 以 下 のとおりです (イ) 土 地 ( 土 地 建 物 等 の 譲 渡 所 得 : 分 離 課 税 ) 地 目 ( 宅 地 農 地 雑 種 地 など)の 区 分 ごとの 評 価 方 法 として 市 街 地 的 形 態 を 形 成 する 地 域 にある 宅 地 は 路 線 価 方 式 市 街 地 以 外 の 宅 地 は 倍 率 方 式 宅 地 以 外 は 倍 率 方 式 によって 評 価 します (ロ) 借 地 権 ( 不 動 産 所 得 又 は 土 地 建 物 等 の 譲 渡 所 得 : 分 離 課 税 ) 借 地 権 の 取 引 慣 行 がある 場 合 にかぎり その 宅 地 の 自 用 地 価 額 に 国 税 局 長 の 定 める 借 地 権 割 合 を 乗 じ て 評 価 します その 評 価 額 が その 土 地 の 借 地 権 設 定 直 前 の 価 額 ( 時 価 )の 2 分 の 1 を 超 えるときには 譲 渡 所 得 となり 2 分 の 1 以 下 のときには 不 動 産 所 得 となります (ハ) 建 物 ( 土 地 建 物 等 の 譲 渡 所 得 : 分 離 課 税 ) 家 屋 の 固 定 資 産 税 評 価 額 を 使 用 します (ニ) 機 械 車 両 備 品 ( 譲 渡 所 得 : 総 合 課 税 ) 一 般 動 産 の 価 額 は 原 則 として 売 買 実 例 価 額 精 通 者 意 見 価 格 等 を 参 酌 して 評 価 しますが それら が 明 らかでない 動 産 については 同 種 及 び 同 規 格 の 新 品 における 小 売 価 額 から 減 価 償 却 費 相 当 額 を 控 除 した 価 額 によることも 可 能 です なお 20 万 円 未 満 の 少 額 資 産 のうち 業 務 の 性 質 上 重 要 でないものの 譲 渡 は 事 業 所 得 になります (ホ) 書 画 骨 とう 等 ( 譲 渡 所 得 : 総 合 課 税 ) 家 具 他 生 活 用 動 産 や 1 個 30 万 円 以 下 の 書 画 骨 とう 等 は 非 課 税 となりますが 1 個 30 万 円 超 の 書 画 骨 とう 等 に 関 して 販 売 業 者 では 無 い 場 合 には 売 買 実 例 価 額 精 通 者 意 見 価 格 等 を 参 酌 して 評 価 し ます (へ) ゴルフ 会 員 権 ( 譲 渡 所 得 : 総 合 課 税 ) * 取 引 相 場 のある 会 員 権 の 評 価 通 常 の 取 引 価 格 の 70%で 評 価 します 但 し その 取 引 価 格 に 含 まれない 預 託 金 等 があるときには 所 定 の 預 託 金 等 の 金 額 との 合 計 額 によって 評 価 します * 取 引 相 場 のない 会 員 権 の 評 価 それぞれの 状 況 に 応 じた 評 価 額 となります( 株 式 としての 評 価 額 預 託 金 等 の 金 額 或 いは 双 方 の 合 計 額 ) 滝 澤 会 計 事 務 所 21

(ト) 有 価 証 券 ( 株 式 等 の 譲 渡 所 得 : 分 離 課 税 ) * 上 場 株 式 の 評 価 その 株 式 が 上 場 されている 証 券 取 引 所 の 公 表 する 課 税 時 期 の 最 終 価 格 によって 評 価 する 但 し 負 担 付 贈 与 や 個 人 間 の 相 対 取 引 により 取 得 した 上 場 株 式 以 外 の 株 式 については その 最 終 価 格 が 課 税 時 期 の 属 する 月 以 前 3 ケ 月 間 の 毎 日 の 最 終 価 格 の 各 月 ごとの 平 均 額 のうち 最 も 低 い 価 額 を 超 える 場 合 には その 最 も 低 い 価 額 で 評 価 します なお 課 税 時 期 が 権 利 落 又 は 配 当 落 により 株 価 に 影 響 しているとき には 課 税 時 期 の 最 終 価 格 は 通 常 より 低 くなると 考 えられため その 権 利 落 等 の 日 の 前 日 以 前 の 最 終 価 格 のうち 課 税 時 期 に 最 も 近 い 日 の 最 終 価 格 で 評 価 します * 非 上 場 株 式 の 評 価 非 上 場 株 式 の 評 価 は 大 変 複 雑 で 株 主 の 態 様 ( 区 分 )と 会 社 の 規 模 状 態 等 の 組 合 せで 評 価 方 式 ( 類 似 業 種 比 準 方 式 純 資 産 価 額 方 式 又 は 配 当 還 元 方 式 )が 決 まります (チ) 売 掛 金 未 収 入 金 及 び 貸 付 金 回 収 可 能 な 元 本 の 価 額 と 既 経 過 利 息 額 との 合 計 額 で 評 価 します (3) 必 要 経 費 1 その 年 の 1 月 1 日 から 廃 業 日 までに 発 生 した 経 費 が 必 要 経 費 となります 2 各 種 の 引 当 金 準 備 金 の 繰 入 廃 業 するのであることから 将 来 的 な 引 当 金 準 備 金 の 繰 入 は 必 要 経 費 に 算 入 できません 3 貸 倒 損 失 廃 業 後 ( 貸 倒 が 生 じた 日 から 2 ケ 月 以 内 に 更 生 の 請 求 可 )でも 必 要 経 費 に 算 入 できます 4 退 職 金 退 職 金 に 関 して 廃 止 時 に 未 払 いのものもその 年 の 必 要 経 費 に 算 入 することはできません 個 人 事 業 時 代 から 雇 用 していた 従 業 員 が 法 人 化 した 後 に 退 職 し 退 職 金 を 支 払 った 場 合 において 法 人 における 勤 務 期 間 が 短 いためその 期 間 に 対 応 する 金 額 として 一 部 しか 法 人 の 損 金 に 計 上 できませんが 残 りの 金 額 は 個 人 事 業 の 廃 止 事 業 年 度 又 はその 前 年 の 必 要 経 費 に 算 入 できます 従 業 員 の 退 職 が 法 人 化 後 相 当 の 期 間 が 経 過 してからであれば 全 額 設 立 した 法 人 において 損 金 算 入 できます 5 減 価 償 却 費 1 月 1 日 から 廃 業 日 までの 期 間 に 対 応 するものを 必 要 経 費 に 算 入 できます 6 事 業 税 廃 業 年 度 の 所 得 に 対 する 事 業 税 はその 課 税 見 込 額 を 必 要 経 費 に 算 入 できます (4) 法 人 への 引 継 形 態 法 人 成 りにあたり 財 産 の 引 継 形 態 には 以 下 の 方 法 があります 現 物 出 資 個 人 ( 発 起 人 )が 法 人 設 立 にあたり 金 銭 以 外 の 資 産 等 を 出 資 し 法 人 はその 資 産 等 の 価 値 ( 時 価 ) 相 当 額 を 資 本 金 として 株 式 を 発 行 する 行 為 である この 資 産 評 価 にあた り 一 定 の 場 合 を 除 いて 裁 判 所 が 選 任 する 検 査 役 よる 価 値 の 適 正 性 が 調 査 されま す この 一 定 の 場 合 とは 1 現 物 出 資 が 500 万 円 以 下 の 場 合 2 市 場 性 のある 有 価 証 券 を 市 場 価 格 以 下 で 現 物 出 資 する 場 合 3 弁 護 士 公 認 会 計 士 税 理 士 等 から 価 格 についての 妥 当 性 の 証 明 を 受 けた 場 合 ( 但 し 不 動 産 については 不 動 産 鑑 定 士 評 価 も 必 要 ) です 滝 澤 会 計 事 務 所 22

譲 渡 売 却 贈 与 賃 貸 * 財 産 引 受 : 個 人 ( 発 起 人 )が 法 人 設 立 前 に 法 人 設 立 を 条 件 として 資 産 を 譲 り 受 ける 契 約 を 締 結 する 取 引 行 為 である この 資 産 評 価 にあたり 現 物 出 資 と 同 様 な 評 価 規 制 を 受 けます * 事 後 設 立 : 法 人 が 設 立 する 前 から 存 在 し 事 業 のために 継 続 して 使 用 する 財 産 を 法 人 の 設 立 後 2 年 以 内 に 譲 り 受 ける 契 約 を 締 結 する 取 引 行 為 である この 場 合 に は 株 主 総 会 の 決 議 が 必 要 になります * その 他 の 売 却 : 通 常 の 取 引 行 為 であり 法 人 での 購 入 資 金 が 必 要 法 人 側 では 購 入 資 金 が 必 要 となりませんが( 受 贈 益 の 発 生 ) 贈 与 時 の 時 価 で 資 産 移 転 したものと 見 做 されますので 個 人 側 では 時 価 評 価 での 譲 渡 所 得 等 が 発 生 するこ とになります 所 有 権 を 個 人 に 残 し 個 人 所 有 物 件 を 法 人 に 賃 貸 することがあります 以 上 滝 澤 会 計 事 務 所 23