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2 前 項 前 段 の 規 定 にかかわらず 年 俸 制 教 職 員 から 申 し 出 があった 場 合 においては 労 使 協 定 に 基 づき その 者 に 対 する 給 与 の 全 額 又 は 一 部 を 年 俸 制 教 職 員 が 希 望 する 金 融 機 関 等 の 本 人 名 義 の 口

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後 にまで 及 んでおり(このような 外 部 研 究 資 金 を 以 下 契 約 理 由 研 究 という ) かつ その 者 が 退 職 後 も 引 き 続 き 研 究 代 表 者 となることを 研 究 所 が 認 める 場 合 とし 理 事 室 の 命 を 受 けて 発 議 書 ( 別 に 定 め

2 役 員 の 報 酬 等 の 支 給 状 況 平 成 27 年 度 年 間 報 酬 等 の 総 額 就 任 退 任 の 状 況 役 名 報 酬 ( 給 与 ) 賞 与 その 他 ( 内 容 ) 就 任 退 任 2,142 ( 地 域 手 当 ) 17,205 11,580 3,311 4 月 1

27-045人事規程270401

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損 益 計 算 書 ( 自 平 成 25 年 4 月 1 日 至 平 成 26 年 3 月 31 日 ) ( 単 位 : 百 万 円 ) 科 目 金 額 営 業 収 益 75,917 取 引 参 加 料 金 39,032 上 場 関 係 収 入 11,772 情 報 関 係 収 入 13,352 そ

連合「改正高年齢者雇用安定法」に関する取り組みについて

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鳥 取 国 民 年 金 事 案 177 第 1 委 員 会 の 結 論 申 立 人 の 昭 和 37 年 6 月 から 38 年 3 月 までの 国 民 年 金 保 険 料 については 納 付 していたものと 認 められることから 納 付 記 録 を 訂 正 することが 必 要 である 第 2 申

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平成16年年金制度改正 ~年金の昔・今・未来を考える~

別 紙 第 号 高 知 県 立 学 校 授 業 料 等 徴 収 条 例 の 一 部 を 改 正 する 条 例 議 案 高 知 県 立 学 校 授 業 料 等 徴 収 条 例 の 一 部 を 改 正 する 条 例 を 次 のように 定 める 平 成 26 年 2 月 日 提 出 高 知 県 知 事 尾


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●労働基準法等の一部を改正する法律案

公 的 年 金 制 度 について 制 度 の 持 続 可 能 性 を 高 め 将 来 の 世 代 の 給 付 水 準 の 確 保 等 を 図 るため 持 続 可 能 な 社 会 保 障 制 度 の 確 立 を 図 るための 改 革 の 推 進 に 関 する 法 律 に 基 づく 社 会 経 済 情

第 9 条 の 前 の 見 出 しを 削 り 同 条 に 見 出 しとして ( 部 分 休 業 の 承 認 ) を 付 し 同 条 中 1 日 を 通 じて2 時 間 ( 規 則 で 定 める 育 児 休 暇 を 承 認 されている 職 員 については 2 時 間 から 当 該 育 児 休 暇 の

為 が 行 われるおそれがある 場 合 に 都 道 府 県 公 安 委 員 会 がその 指 定 暴 力 団 等 を 特 定 抗 争 指 定 暴 力 団 等 として 指 定 し その 所 属 する 指 定 暴 力 団 員 が 警 戒 区 域 内 において 暴 力 団 の 事 務 所 を 新 たに 設

(3) 育 児 休 業 (この 号 の 規 定 に 該 当 したことにより 当 該 育 児 休 業 に 係 る 子 について 既 にし たものを 除 く )の 終 了 後 3 月 以 上 の 期 間 を 経 過 した 場 合 ( 当 該 育 児 休 業 をした 教 職 員 が 当 該 育 児 休 業

私立大学等研究設備整備費等補助金(私立大学等

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(別紙3)保険会社向けの総合的な監督指針の一部を改正する(案)

2. ど の 様 な 経 緯 で 発 覚 し た の か ま た 遡 っ た の を 昨 年 4 月 ま で と し た の は 何 故 か 明 ら か に す る こ と 回 答 3 月 17 日 に 実 施 し た ダ イ ヤ 改 正 で 静 岡 車 両 区 の 構 内 運 転 が 静 岡 運

国立研究開発法人土木研究所の役職員の報酬・給与等について

共 通 認 識 1 官 民 較 差 調 整 後 は 退 職 給 付 全 体 でみて 民 間 企 業 の 事 業 主 負 担 と 均 衡 する 水 準 で あれば 最 終 的 な 税 負 担 は 変 わらず 公 務 員 を 優 遇 するものとはならないものであ ること 2 民 間 の 実 態 を 考

Microsoft Word - 04特定任期付職員(特任事務)給与規程【溶込】

2 職 員 の 平 均 給 与 月 額 初 任 給 等 の 状 況 (1) 職 員 の 平 均 年 齢 平 均 給 料 月 額 及 び 平 均 給 与 月 額 の 状 況 ( 平 成 25 年 4 月 1 日 現 在 ) 1) 一 般 行 政 職 福 島 県 国 類 似 団 体 平 均 年 齢 平

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2 前 項 に 定 める 日 に 支 給 する 給 与 は 総 額 給 与 を12 分 割 した 額 ( 以 下 給 与 月 額 という ) 扶 養 手 当 住 居 手 当 通 勤 手 当 単 身 赴 任 手 当 寒 冷 地 手 当 及 び 業 績 手 当 並 びに 前 月 分 の 超 過 勤 務

平 均 賃 金 を 支 払 わなければならない この 予 告 日 数 は 平 均 賃 金 を 支 払 った 日 数 分 短 縮 される( 労 基 法 20 条 ) 3 試 用 期 間 中 の 労 働 者 であっても 14 日 を 超 えて 雇 用 された 場 合 は 上 記 2の 予 告 の 手 続

Microsoft Word )40期決算公開用.doc

損 益 計 算 書 自. 平 成 26 年 4 月 1 日 至. 平 成 27 年 3 月 31 日 科 目 内 訳 金 額 千 円 千 円 営 業 収 益 6,167,402 委 託 者 報 酬 4,328,295 運 用 受 託 報 酬 1,839,106 営 業 費 用 3,911,389 一

( 別 紙 ) 以 下 法 とあるのは 改 正 法 第 5 条 の 規 定 による 改 正 後 の 健 康 保 険 法 を 指 す ( 施 行 期 日 は 平 成 28 年 4 月 1 日 ) 1. 標 準 報 酬 月 額 の 等 級 区 分 の 追 加 について 問 1 法 改 正 により 追 加

1 ガス 供 給 業 を 行 う 法 人 の 事 業 税 の 課 税 について ガス 供 給 業 を 行 う 法 人 は 収 入 金 額 を 課 税 標 準 として 収 入 割 の 申 告 となります ( 法 72 条 の2 72 条 の 12 第 2 号 ) ガス 供 給 業 とその 他 の 事

2. 前 項 の 規 定 にかかわらず 証 券 会 社 等 又 は 機 構 を 通 じた 届 出 の 対 象 となっていない 事 項 については 当 会 社 の 定 める 書 式 により 株 主 名 簿 管 理 人 宛 に 届 け 出 るものとす る ( 法 人 株 主 等 の 代 表 者 ) 第

答申第585号

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東近江行政組合職員の育児休業等に関する条例

連結計算書

3-1_CSAJ_投資契約書_シードラウンド)

ー ただお 課 長 を 表 示 するものとする ( 第 三 者 に 対 する 許 諾 ) 第 4 条 甲 は 第 三 者 に 対 して 本 契 約 において 乙 に 与 えた 許 諾 と 同 一 又 は 類 似 の 許 諾 を することができる この 場 合 において 乙 は 甲 に 対 して 当

別紙3

(2) 懲 戒 については 戒 告 は 3 ヵ 月 減 給 は 6 ヵ 月 停 職 は 9 ヵ 月 4 病 気 休 暇 休 職 欠 勤 により 勤 務 しなかった 職 員 が 再 び 勤 務 するに 至 った 場 合 において 他 の 職 員 との 均 衡 上 必 要 があると 認 められるときは

(1) 率 等 一 覧 ( 平 成 26 年 度 ) 目 課 客 体 及 び 納 義 務 者 課 標 準 及 び 率 法 内 に 住 所 を 有 する ( 均 等 割 所 得 割 ) 内 に 事 務 所 事 業 所 又 は 家 屋 敷 を 有 する で 内 に 住 所 を 有 し ないもの( 均 等

定款

要 な 指 示 をさせることができる ( 検 査 ) 第 8 条 甲 は 乙 の 業 務 にかかる 契 約 履 行 状 況 について 作 業 完 了 後 10 日 以 内 に 検 査 を 行 うものとする ( 発 生 した 著 作 権 等 の 帰 属 ) 第 9 条 業 務 によって 甲 が 乙 に

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公表表紙

(5) 給 与 制 度 の 総 合 的 見 直 しの 実 施 状 況 について 概 要 の 給 与 制 度 の 総 合 的 見 直 しにおいては 俸 給 表 の 水 準 の 平 均 2の 引 き 下 げ 及 び 地 域 手 当 の 支 給 割 合 の 見 直 し 等 に 取 り 組 むとされている

った 場 合 など 監 事 の 任 務 懈 怠 の 場 合 は その 程 度 に 応 じて 業 績 勘 案 率 を 減 算 する (8) 役 員 の 法 人 に 対 する 特 段 の 貢 献 が 認 められる 場 合 は その 程 度 に 応 じて 業 績 勘 案 率 を 加 算 することができる

2 役 員 の 報 酬 等 の 支 給 状 況 役 名 法 人 の 長 理 事 理 事 ( 非 常 勤 ) 平 成 25 年 度 年 間 報 酬 等 の 総 額 就 任 退 任 の 状 況 報 酬 ( 給 与 ) 賞 与 その 他 ( 内 容 ) 就 任 退 任 16,936 10,654 4,36

第 4 条 (1) 使 用 者 は 2 年 を 超 えない 範 囲 内 で( 期 間 制 勤 労 契 約 の 反 復 更 新 等 の 場 合 は その 継 続 勤 労 した 総 期 間 が2 年 を 超 えない 範 囲 内 で) 期 間 制 勤 労 者 を 使 用 することができる ただ し 次 の

m07 北見工業大学 様式①

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平成25年度 独立行政法人日本学生支援機構の役職員の報酬・給与等について

に 公 開 された 映 画 暁 の 脱 走 ( 以 下 本 件 映 画 1 という ), 今 井 正 が 監 督 を 担 当 し, 上 告 人 を 映 画 製 作 者 として 同 年 に 公 開 された 映 画 また 逢 う 日 まで ( 以 下 本 件 映 画 2 という ) 及 び 成 瀬 巳

資    料 (法人課税)

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第 8 条 本 協 議 会 における 研 修 は 以 下 のとおりとする (1) 座 学 研 修 農 業 講 座 や 先 進 農 家 視 察 など 農 業 経 営 基 礎 講 座 やその 他 担 い 手 のための 研 修 会 等 への 参 加 など 年 24 回 程 度 とする (2) 実 務 研

Microsoft Word 日本年金機構職員退職手当規程(規程第36号)

4-3-4共立蒲原総合病院組合職員の育児休業等に関する条例

参 考 様 式 再 就 者 から 依 頼 等 を 受 けた 場 合 の 届 出 公 平 委 員 会 委 員 長 様 年 月 日 地 方 公 務 員 法 ( 昭 和 25 年 法 律 第 261 号 ) 第 38 条 の2 第 7 項 規 定 に 基 づき 下 記 のとおり 届 出 を します この

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( 補 助 金 の 額 ) 第 6 条 補 助 金 の 額 は 第 5 条 第 2 項 の 規 定 による 無 線 LAN 機 器 の 設 置 箇 所 数 に 1 万 5 千 円 を 掛 けた 金 額 と 第 5 条 第 3 項 に 規 定 する 補 助 対 象 経 費 の2 分 の1のいずれか 低

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Q IFRSの特徴について教えてください

4 乙 は 天 災 地 変 戦 争 暴 動 内 乱 法 令 の 制 定 改 廃 輸 送 機 関 の 事 故 その 他 の 不 可 抗 力 により 第 1 項 及 び 第 2 項 に 定 める 業 務 期 日 までに 第 1 条 第 3 項 の 適 合 書 を 交 付 することができない 場 合 は

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Microsoft PowerPoint - 基金制度

(4) 運 転 する 学 校 職 員 が 交 通 事 故 を 起 こし 若 しくは 交 通 法 規 に 違 反 したことにより 刑 法 ( 明 治 40 年 法 律 第 45 号 ) 若 しくは 道 路 交 通 法 に 基 づく 刑 罰 を 科 せられてから1 年 を 経 過 していない 場 合 同

第 3 章 会 員 ( 会 員 の 資 格 ) 第 5 条 協 会 の 会 員 は 協 会 の 目 的 に 賛 同 して 入 会 した 次 の 各 号 に 掲 げる 者 とする (1) 軽 種 馬 を 生 産 する 者 (2) 軽 種 馬 を 育 成 する 者 (3) 馬 主 (4) 調 教 師 (

(5) 給 与 制 度 の 総 合 的 見 直 しの 実 施 状 況 概 要 国 の 給 与 制 度 の 総 合 的 見 直 しにおいては 俸 給 表 の 水 準 の 平 均 2の 引 下 げ 及 び 地 域 手 当 の 支 給 割 合 の 見 直 し 等 に 取 り 組 むとされている 総 合 的

( 会 員 資 格 の 取 得 ) 第 6 条 本 会 の 会 員 になろうとする 者 は 別 に 定 める 入 会 届 により 申 し 込 みを し 理 事 会 の 承 認 を 得 なければならない ( 会 員 の 権 利 義 務 ) 第 7 条 会 員 は 本 会 の 事 業 活 動 につき そ

預 金 を 確 保 しつつ 資 金 調 達 手 段 も 確 保 する 収 益 性 を 示 す 指 標 として 営 業 利 益 率 を 採 用 し 営 業 利 益 率 の 目 安 となる 数 値 を 公 表 する 株 主 の 皆 様 への 還 元 については 持 続 的 な 成 長 による 配 当 可

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就 業 規 則 ( 福 利 厚 生 ) 第 章 福 利 厚 生 ( 死 亡 弔 慰 金 等 ) 第 条 法 人 が 群 馬 県 社 会 福 祉 協 議 会 民 間 社 会 福 祉 施 設 等 職 員 共 済 規 程 に 基 づき 群 馬 県 社 会 福 祉 協 議 会 との 間 において 締 結 す

取 り 消 された 後 当 該 産 前 の 休 業 又 は 出 産 に 係 る 子 若 しくは 同 号 に 規 定 する 承 認 に 係 る 子 が 死 亡 し 又 は 養 子 縁 組 等 により 職 員 と 別 居 することとなったこと (2) 育 児 休 業 をしている 職 員 が 休 職 又

平成24年度税制改正要望 公募結果 153. 不動産取得税

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22 第 1 章 資 本 金 等 利 益 積 立 金 貴 見 のとおり 資 本 等 取 引 は 本 来 は 増 資 とか 減 資 と か さらには 旧 資 本 積 立 金 額 の 増 加 または 減 少 をいうこと になる ただ 利 益 の 配 当 はいわゆる 資 本 金 等 取 引 である か 損

該 介 護 休 業 が 終 了 する 日 までに, 当 該 介 護 休 業 に 係 る 対 象 家 族 が 死 亡 したとき 又 は 離 婚, 婚 姻 の 取 消, 離 縁 等 により 当 該 介 護 休 業 に 係 る 対 象 家 族 との 親 族 関 係 が 消 滅 した とき (3) 配 偶

1. 前 払 式 支 払 手 段 サーバ 型 の 前 払 式 支 払 手 段 に 関 する 利 用 者 保 護 等 発 行 者 があらかじめ 利 用 者 から 資 金 を 受 け 取 り 財 サービスを 受 ける 際 の 支 払 手 段 として 前 払 式 支 払 手 段 が 発 行 される 場 合

平 成 34 年 4 月 1 日 から 平 成 37 年 3 月 31 日 まで 64 歳 第 2 章 労 働 契 約 ( 再 雇 用 希 望 の 申 出 ) 第 3 条 再 雇 用 職 員 として 継 続 して 雇 用 されることを 希 望 する 者 は 定 年 退 職 日 の3か 月 前 まで

独立行政法人国立病院機構

第2回 制度設計専門会合 事務局提出資料

4 承 認 コミュニティ 組 織 は 市 長 若 しくはその 委 任 を 受 けた 者 又 は 監 査 委 員 の 監 査 に 応 じなければ ならない ( 状 況 報 告 ) 第 7 条 承 認 コミュニティ 組 織 は 市 長 が 必 要 と 認 めるときは 交 付 金 事 業 の 遂 行 の

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(4) ラスパイレス 指 数 の 状 況 H H H5.4.1 ( 参 考 値 ) 97.1 H H H H5.4.1 H H5.4.1 ( 参 考

Transcription:

勤 務 地 限 定 職 種 限 定 に 関 わる 判 例 資 料 2 1 エールフランス 事 件 ( 東 京 高 判 昭 49.8.28) 雇 用 契 約 において 配 置 場 所 が 明 定 されている 場 合 には 使 用 者 は 当 該 労 働 者 の 同 意 なくしてこれを 配 転 できないのを 本 則 とすべき 東 京 ベースの 合 意 に 反 して 為 した 本 件 配 転 命 令 つき 適 法 有 効 ならしめる 特 段 の 事 情 は 認 めることができないから 右 配 転 命 令 の 拒 否 を 実 質 的 理 由 とする 本 件 解 雇 予 告 の 意 思 表 示 は 予 告 解 雇 権 の 濫 用 として 許 されない 2 東 亜 ペイント 事 件 ( 最 二 小 判 昭 61.7.14) 転 勤 を 命 ずることができる 旨 の 定 めがあり 実 際 に 転 勤 が 頻 繁 に 行 われ 入 社 時 に 勤 務 地 を 限 定 する 旨 の 合 意 がなかったという 事 情 の 下 で は 使 用 者 は 個 別 的 同 意 なしに 労 働 者 の 勤 務 場 所 を 決 定 することができるが 使 用 者 の 転 勤 命 令 権 は 無 制 約 に 行 使 できるものではなく こ れを 濫 用 することは 許 されない 本 件 においては 業 務 上 の 必 要 性 があり 転 勤 に 伴 う 不 利 益 も 通 常 甘 受 すべき 程 度 のものであるとして 転 勤 命 令 は 権 利 濫 用 に 当 たらない 3 日 産 村 山 工 場 事 件 ( 最 一 小 判 平 元.12.7) 長 期 間 機 械 工 として 就 労 してきた 者 であっても この 事 実 から 労 働 契 約 上 職 種 を 機 械 工 に 限 定 する 旨 の 合 意 が 成 立 したとまではいえ ず 労 働 力 配 置 の 効 率 及 び 企 業 運 営 の 円 滑 化 等 の 見 地 からやむをえない 措 置 として 配 転 命 令 は 権 利 濫 用 に 当 たらない 4 シンガポール デベロップメント 銀 行 ( 本 訴 ) 事 件 ( 大 阪 地 判 平 12.6.23) 大 阪 支 店 の 閉 鎖 を 不 当 とする 理 由 はない 大 阪 支 店 の 従 業 員 にとって 解 雇 回 避 が 可 能 かどうかは 東 京 支 店 への 転 勤 が 可 能 かどうかに 尽 きるが 東 京 支 店 に 欠 員 がない 以 上 Xらを 東 京 支 店 へ 転 勤 させることには 合 理 性 はない Yが 解 雇 回 避 努 力 を 欠 いたということはできず 転 勤 ができないのであれば 大 阪 支 店 の 従 業 員 が 解 雇 の 対 象 となることはやむを 得 ない 本 件 解 雇 は 整 理 解 雇 の 要 件 を 満 たすものであ り 解 雇 権 濫 用 には 当 たらない 契 約 で 定 められた 職 種 勤 務 地 を 一 方 的 に 変 更 すること( 配 転 )はできない (1) 裁 判 所 は 職 種 勤 務 地 の 特 定 に 関 する 黙 示 の 合 意 を 容 易 に 認 めず 雇 用 維 持 のための 配 転 については 使 用 者 の 配 転 命 令 権 を 広 く 認 めたうえで 配 転 命 令 権 の 権 利 濫 用 判 断 において 労 使 の 実 質 的 な 利 益 衡 量 を 行 っている (3) 配 転 命 令 権 が 肯 定 される 場 合 にも 配 転 命 令 権 は 労 働 者 の 利 益 に 配 慮 して 行 使 されるべきであり 濫 用 されてはならない (1 2 3) 仕 事 ( 勤 務 場 所 )がなくなれば 直 ちに 解 雇 できるのではなく 解 雇 権 濫 用 法 理 ( 整 理 解 雇 であれば 整 理 解 雇 の4 要 件 )に 照 らして 解 雇 の 有 効 性 が 判 断 される (4) 1

1.エールフランス 事 件 ( 東 京 高 判 昭 49.8.28) 事 案 の 本 件 解 雇 の 効 力 Xらは フランスに 本 社 を 置 くYに 雇 用 値 は 東 京 配 属 先 はY 日 本 支 社 ( 東 京 ベース)との 期 間 の 定 めの ない 雇 用 契 約 により 雇 用 される 日 本 人 スチュワーデスであった Yは 外 国 人 スチュワーデスの 労 務 管 理 (パリベースのフランス 人 スチュワーデスとの 労 働 条 件 の 均 質 化 )や 国 際 路 線 運 行 の 円 滑 効 率 化 のため それまで 外 国 ベースとしていた 外 国 人 スチュワーデスのパリ 移 籍 の 方 針 を 採 ることとし Xらに 対 し 昭 和 48 年 10 月 31 日 付 け 書 面 により 同 年 12 月 31 日 を 持 って 雇 用 契 約 を 終 了 させる 旨 の 解 雇 予 告 の 意 思 表 示 及 び 昭 和 49 年 1 月 1 日 発 行 の 雇 用 地 をパリ 配 属 先 をY 本 社 (パ リベース)とする 新 雇 用 契 約 (パリ 移 籍 )の 申 し 入 れを 行 い その 回 答 期 限 を 昭 和 48 年 11 月 20 日 とした こ れに 対 しXらはパリ 移 籍 に 応 じないとして 期 限 までに 承 諾 の 回 答 をしなかったことから YはXらを 解 雇 した ところ Xらは 本 件 解 雇 を 無 効 として 従 業 員 としての 地 位 の 保 全 を 求 めて 仮 処 分 を 申 請 した 第 一 審 ( 東 京 地 判 昭 48.12.22 判 時 726-25)は 本 件 解 雇 は 権 利 濫 用 で 無 効 であるとしてXらの 請 求 を 容 認 したため Yが 控 訴 したのが 本 件 である 判 決 では 本 件 解 雇 は 権 利 濫 用 で 無 効 であるとし 控 訴 を 棄 却 した 本 件 解 雇 の 効 力 本 件 解 雇 は 無 効 とした ( 解 雇 予 告 までの 経 緯 ) パリベースのフランス 人 スチュワーデスが 加 入 するフランス 全 国 客 室 乗 務 員 労 働 組 合 (SNPNC)は 労 働 争 議 の 際 にSNPNCに 加 入 していない 外 国 人 スチュワーデスが 正 規 職 員 と 同 等 の 職 務 を 行 うことにより スト 破 りと 同 一 事 態 を 招 くことになることを 憂 慮 し 外 国 人 スチュワーデス 全 員 のパリ 移 籍 を 求 めていた Yと 日 本 人 労 組 は 昭 和 48 年 8 月 と9 月 にパリ 移 籍 に 関 する 団 交 を 行 ったが Y 側 決 定 の 説 明 的 傾 向 が 強 かった 日 本 人 労 組 は 同 年 9 月 の 大 会 でパリ 移 籍 の 拒 否 を 決 定 しYに 通 告 したが Yは10 月 25 日 にパリ 移 籍 強 行 の 方 針 を 示 し 同 月 31 日 付 けで 本 件 解 雇 予 告 の 意 思 表 示 を 為 すに 至 った ( 配 置 場 所 が 明 定 されている 場 合 の 配 転 命 令 ) 本 件 解 雇 予 告 の 意 思 表 示 は 恰 もパリへの 配 置 転 換 命 令 に 対 する 承 諾 を 解 除 条 件 とする 解 雇 予 告 のそ れに 等 しく 換 言 すれば 右 命 令 に 応 じないことによる 解 雇 予 告 と 同 一 に 論 ずるのを 相 当 とする 雇 用 契 約 において 配 置 場 所 が 明 定 されている 場 合 には 使 用 者 は 当 該 労 働 者 の 同 意 なくしてこれを 配 転 しえない( 労 働 者 は 右 配 転 命 令 に 応 ずる 法 的 な 義 務 を 有 しない)のを 本 則 とするものと 解 すべき したがっ て 特 段 の 事 情 がない 限 り 使 用 者 が 右 の 如 き 配 転 命 令 を 発 し これに 従 わない 労 働 者 をその 故 をもって 予 告 解 雇 に 付 するがごときは 通 常 解 雇 権 の 濫 用 として 無 効 たることを 免 れないものというべき 2

( 配 属 先 の 明 定 ) YとXらの 雇 用 契 約 においては 雇 用 地 を 東 京 配 属 先 を 日 本 支 社 と 明 定 されている Xらの 職 種 がスチュワーデスであって 幹 部 職 員 ではないことからみて 右 文 言 を 広 義 弾 力 的 に 解 釈 するこ とは 当 を 得 たものとはいえない 企 業 自 体 とスチュワーデスという 仕 事 の 特 殊 性 から 配 置 場 所 の 観 念 ないし 配 置 転 換 の 意 味 合 いにつ いて 通 常 の 国 内 企 業 の 労 働 者 の 場 合 とやや 異 なる 面 のあり 得 ることは 考 えられないわけではないが 本 件 の 場 合 XらがYに 対 し いかなる 意 味 合 いにせよ 将 来 他 国 ベースになることにつき 包 括 的 な 黙 示 の 同 意 を 等 を 与 えていたと 認 めるに 足 る 疎 明 は 何 ら 存 しない したがってYは 元 来 Xらに 対 し その 意 に 反 して 東 京 以 外 の 地 への 配 置 転 換 を 命 じ 得 ない ( 配 転 命 令 の 正 当 性 ) Yは 本 件 解 雇 はいわゆる 一 部 事 業 閉 鎖 に 基 づくものであると 主 張 するが Yのいう 外 国 ベースの 廃 止 は 当 該 外 国 支 社 自 体 ないし 当 該 国 際 路 線 の 廃 止 閉 鎖 を 伴 うものではなく Yの 事 業 の 重 要 部 には 何 ら の 変 更 をも 来 さないものであるから 事 業 の 一 部 閉 鎖 に 該 当 するとするYの 主 張 は 失 当 Yは パリ 移 籍 が 必 要 やむを 得 ないものであり Xらの 拒 否 は 合 理 性 に 乏 しく XらはYとの 交 渉 に 不 誠 実 であったと 主 張 するが 本 件 パリ 移 籍 は Xらの 権 益 を 一 方 的 に 排 除 するに 値 する 客 観 的 正 当 性 を 欠 く ものと 言 わざるを 得 ない 賃 金 が 増 額 し 休 暇 の 日 数 や 休 息 の 時 間 が 多 くなるなど パリ 移 籍 後 の 勤 務 及 び 労 働 条 件 は 一 見 むし ろ 外 国 人 スチュワーデスにとって 有 利 なようにも 見 えるが 本 件 パリ 移 籍 は 単 なる 勤 務 状 態 ないし 労 働 条 件 の 変 更 ではなく 人 の 生 活 の 本 拠 地 を 外 国 に 移 すという 人 間 にとって 公 私 物 心 ともに 根 本 的 な 事 柄 を 中 心 とするものである 以 上 東 京 ベースで 契 約 したXらが 右 移 籍 を 拒 否 したからといって これを もって 合 理 性 を 欠 くものとすることはできない Xらを 含 む 日 本 人 労 組 の 側 にYの 指 摘 のような 不 誠 実 な 点 は 見 いだし 難 く むしろY 側 に 日 本 人 労 組 との 話 し 合 いの 姿 勢 に 欠 けるものがあった YがXらに 対 し 東 京 ベースの 合 意 に 反 して 為 した 本 件 配 転 命 令 ( 契 約 上 は 旧 契 約 終 了 の 通 告 と 新 契 約 の 申 込 )につき これを 適 法 有 効 ならしめる 特 段 の 事 情 は 認 めることができないから 右 配 転 命 令 の 拒 否 を 実 質 的 理 由 とする 本 件 解 雇 予 告 の 意 思 表 示 は 予 告 解 雇 権 の 濫 用 として 許 されないものと 言 わな ければならない 3

2. 東 亜 ペイント 事 件 ( 最 二 小 判 昭 61.7.14) 事 案 の 本 件 転 勤 命 令 の 効 力 Yは 大 阪 に 本 店 をおき 全 国 十 数 カ 所 に 事 務 所 営 業 所 を 持 つ 会 社 である Yの 就 業 規 則 には 業 務 の 都 合 により 異 動 を 命 ずることがあり 社 員 は 正 当 な 理 由 なしに 拒 否 できない と 定 められており 実 際 にも 従 業 員 特 に 営 業 担 当 者 について 転 勤 が 頻 繁 に 行 われていた Xは 大 学 卒 業 資 格 の 営 業 担 当 者 とし て 勤 務 地 を 限 定 することなくYに 採 用 されたが 入 社 してから 約 8 年 間 大 阪 近 辺 で 勤 務 していた こうし た 中 YはXに 対 して 神 戸 営 業 所 から 広 島 営 業 所 への 転 勤 を 内 示 したが Xは 家 庭 の 事 情 を 理 由 に 転 居 を 伴 う 転 勤 を 拒 否 した その 後 Yは Xに 名 古 屋 営 業 所 への 転 勤 を 内 示 したが Xはこれにも 応 じなかった Yは Xに 対 して 名 古 屋 営 業 所 勤 務 を 命 じたが( 本 件 転 勤 命 令 ) Xはこれを 拒 否 した そこでYは この 転 勤 命 令 拒 否 が 就 業 規 則 所 定 の 懲 戒 事 由 に 該 当 するとしてXを 懲 戒 解 雇 した これに 対 してXは 本 件 転 勤 命 令 および 本 件 懲 戒 解 雇 の 無 効 を 主 張 して 提 訴 した 第 一 審 ( 大 阪 地 判 昭 57.10.25 労 判 399-43)および 第 二 審 ( 大 阪 高 判 昭 59.8.21 労 判 477-15)は 本 件 転 勤 命 令 は 権 利 濫 用 で 無 効 であるとし Xの 請 求 を 全 面 的 に 認 容 したため Yが 上 告 したのが 本 件 である 判 決 では 本 件 転 勤 命 令 は 権 利 濫 用 には 当 たらないとして 原 審 を 破 棄 差 し 戻 した 本 件 転 勤 命 令 は 権 利 濫 用 に 当 たるか 本 件 転 勤 命 令 は 権 利 濫 用 に 当 たらないとした 本 件 のように 労 働 協 約 及 び 就 業 規 則 に 転 勤 を 命 ずることができる 旨 の 定 めがあり 実 際 に 転 勤 が 頻 繁 に 行 われ さらに 入 社 時 に 勤 務 地 を 限 定 する 旨 の 合 意 がなかったという 事 情 の 下 では 使 用 者 は 個 別 的 同 意 なしに 労 働 者 の 勤 務 場 所 を 決 定 することができる しかし 特 に 転 居 をともなう 転 勤 は 労 働 者 の 生 活 に 影 響 を 与 えるものであるから 使 用 者 の 転 勤 命 令 権 は 無 制 約 に 行 使 できるものではなく これを 濫 用 することは 許 されない 具 体 的 には 当 該 転 勤 命 令 につき 業 務 上 の 必 要 性 が 存 しない 場 合 又 は 業 務 上 の 必 要 性 が 存 する 場 合 であっても 当 該 転 勤 命 令 が 他 の 不 当 な 動 機 目 的 をもってなされたものであ るとき 若 しくは 労 働 者 に 対 し 通 常 甘 受 すべき 程 度 を 著 しく 超 える 不 利 益 を 負 わせるものであるとき 等 特 段 の 事 情 の 存 する 場 合 には 当 該 転 勤 命 令 は 権 利 の 濫 用 になる ただし 業 務 上 の 必 要 性 は 当 該 転 勤 先 への 異 動 が 余 人 をもっては 容 易 に 替 え 難 いといった 高 度 の 必 要 性 に 限 定 することは 相 当 でなく 労 働 力 の 適 性 配 置 業 務 の 能 率 増 進 労 働 者 の 能 力 開 発 勤 務 意 欲 の 高 揚 業 務 運 営 の 円 滑 化 など 企 業 の 合 理 的 運 営 に 寄 与 する 点 が 認 められる 限 りは 肯 定 すべきである 名 古 屋 営 業 所 のA 主 任 の 後 任 者 として 適 当 な 者 を 名 古 屋 営 業 所 へ 転 勤 させる 必 要 があったのであるか ら 本 件 転 勤 命 令 には 業 務 上 の 必 要 性 が 優 に 存 したものということができる そして Xの 家 族 状 況 に 照 らすと 名 古 屋 営 業 所 への 転 勤 がXに 与 える 家 庭 生 活 上 の 不 利 益 は 転 勤 に 伴 い 通 常 甘 受 すべき 程 度 のものである したがって 本 件 転 勤 命 令 は 権 利 濫 用 に 当 たらない 4

3. 日 産 自 動 車 村 山 工 場 事 件 ( 最 一 小 判 平 元.12.7) 事 案 の 本 件 配 転 命 令 の 効 力 Xらはいずれも 自 動 車 の 製 造 販 売 を 目 的 とするYのA 工 場 において 機 械 工 として 就 労 してきた 者 であ り 就 労 期 間 は 最 も 長 い 者 で28 年 10ヵ 月 最 も 短 い 者 で17 年 10ヵ 月 であった Yは 世 界 自 動 車 業 界 の 車 軸 小 型 化 駆 動 装 置 のFF 化 に 対 応 するため 従 来 A 工 場 にあった 車 軸 製 造 部 門 をB 工 場 等 に 移 管 し A 工 場 では 新 たに 小 型 乗 用 車 を 製 造 することになった それに 伴 い 人 員 も 再 配 置 され 従 来 A 工 場 で 機 械 工 として 勤 務 していたXらは 単 純 反 覆 作 業 であるコンベアライン 作 業 へ 配 置 換 えされた( 本 件 配 転 命 令 ) そこでXらは Yに 対 し A 工 場 を 就 労 場 所 とする 機 械 工 の 地 位 にあることの 確 認 および 本 件 配 転 命 令 が 不 当 労 働 行 為 であるとして 不 法 行 為 に 基 づく 損 害 賠 償 を 求 めて 提 訴 した 一 審 ( 横 浜 地 判 昭 61.3.20 労 判 473-42)ではXらの 主 張 が 認 められたが 二 審 ( 東 京 高 判 昭 62.12.24 労 判 512-66)ではXらが 敗 訴 したため Xらが 上 告 したのが 本 件 である 判 決 では 本 件 配 転 命 令 は 権 利 濫 用 には 当 たらず 有 効 であるとして Xらの 上 告 が 棄 却 された 本 件 配 転 命 令 は 権 利 濫 用 に 当 たるか 本 件 配 転 命 令 は 権 利 濫 用 に 当 たらないとした ( 労 働 者 側 敗 訴 ) 十 数 年 から 二 十 数 年 にわたって 機 械 工 として 就 労 してきた 者 であっても この 事 実 から 直 ちに 労 働 契 約 上 職 種 を 機 械 工 に 限 定 する 旨 の 合 意 が 成 立 したとまではいえない 配 転 命 令 が 各 人 の 経 験 経 歴 技 能 や 個 人 的 希 望 等 を 個 別 的 に 考 慮 することなく 行 われたものであっても 本 件 では 車 軸 製 造 部 門 の 縮 小 による 異 動 対 象 者 が500 名 近 くの 多 数 に 上 り 通 勤 可 能 圏 内 の 他 の 職 場 でこれを 受 け 入 れる 余 地 がな く 一 部 の 者 のみについて 他 の 職 場 の 従 業 員 との 入 替 えを 行 うことも 手 数 が 掛 かるだけでなく 公 平 確 保 上 の 理 由 からも 困 難 であること 今 までの 工 場 における 新 型 車 の 生 産 要 員 として 異 動 対 象 人 員 を 超 える 数 の 従 業 員 を 必 要 とすることになったこと 等 の 事 情 を 考 慮 すると 異 動 対 象 者 全 員 につき 一 斉 に 他 部 門 へ 配 置 換 えすることとしたのは 企 業 経 営 上 の 判 断 としてあながち 不 合 理 なものとはいい 難 い 本 件 では 配 転 対 象 者 の 中 に 長 年 他 の 職 種 に 従 事 してきた 者 がいることを 考 慮 しても 労 働 力 配 置 の 効 率 及 び 企 業 運 営 の 円 滑 化 等 の 見 地 からやむを 得 ない 措 置 として 是 認 し 得 るのであり 本 件 配 転 命 令 は 権 利 濫 用 に は 当 たらない 5

4.シンガポール デベロップメント 銀 行 ( 本 訴 ) 事 件 ( 大 阪 地 判 平 12 6 23) 事 案 の 被 告 Yは シンガポール 共 和 国 に 本 店 を 置 く 銀 行 であり 日 本 には 東 京 支 店 及 び 大 阪 支 店 を 置 いてい た 原 告 Xらは 大 阪 支 店 で 外 国 為 替 等 の 業 務 を 担 当 していた Yは 平 成 11 年 3 月 4 日 Xら 大 阪 支 店 従 業 員 に 対 し 本 店 からの 指 令 で 同 年 6~7 月 頃 に 大 阪 支 店 を 閉 鎖 する 旨 を 発 表 し 労 働 組 合 Gとの 団 体 交 渉 において 後 日 希 望 退 職 を 含 む 提 案 をすること 及 び 東 京 支 店 への 転 勤 はないことを 告 げた そして 同 年 4 月 5 日 大 阪 支 店 従 業 員 全 員 に 対 して 希 望 退 職 に 応 じる よう 要 請 し その 条 件 として 追 加 退 職 金 の 支 給 等 を 内 容 とした 提 案 を 行 った その 後 Xら 及 びGとYとは 数 度 の 団 体 交 渉 を 行 ったものの Xらは 東 京 支 店 への 配 転 等 を 要 求 し 希 望 退 職 に 応 じなかったため YはXらを 同 年 6 月 15 日 付 けで 解 雇 した このため Xらが 本 件 解 雇 を 解 雇 権 の 濫 用 で 無 効 であるとして 従 業 員 たる 地 位 の 確 認 等 を 求 めたのが 本 事 案 である 判 決 では 本 件 解 雇 は 整 理 解 雇 の4 要 件 を 満 たし 有 効 であるとして Xらの 請 求 が 棄 却 された 本 件 解 雇 の 効 力 及 び 損 害 判 断 枠 組 み 本 件 解 雇 の 効 力 及 び 損 害 本 件 解 雇 は 有 効 とした 整 理 解 雇 が 有 効 であるためには 1 人 員 整 理 が 必 要 であること 2 解 雇 回 避 の 努 力 がされたこと 3 被 解 雇 者 の 選 定 が 合 理 的 であること 4 解 雇 の 手 続 が 妥 当 であること の4 要 件 が 要 求 されており 右 4 要 件 該 当 の 有 無 程 度 を 総 合 的 に 判 断 して 整 理 解 雇 の 効 力 を 判 断 する 1 人 員 整 理 の 必 要 性 大 阪 支 店 の 閉 鎖 は その 収 支 状 況 の 現 状 を 踏 まえ 業 績 改 善 の 見 通 しがないことから 行 われたもので これを 不 当 なものとする 理 由 はない 大 阪 支 店 の 閉 鎖 により その 従 業 員 の 人 数 分 が 余 剰 人 員 となった ことから 人 員 整 理 の 必 要 性 を 認 めることができる 2 解 雇 回 避 の 努 力 3 被 解 雇 者 の 選 定 の 合 理 性 Yにおいては その 従 業 員 を 各 支 店 において 独 自 に 雇 用 し 雇 用 した 従 業 員 については 就 業 場 所 が 雇 用 した 支 店 に 限 定 されていると 認 められるものの 雇 用 契 約 はYと 交 わされたものであり 就 業 場 所 の 限 定 は 労 働 者 にとって 同 意 なく 転 勤 させられないという 利 益 を 与 えるものではあるが 使 用 者 に 転 勤 させ ない 利 益 を 与 えるものではないから 人 員 整 理 の 対 象 者 が 閉 鎖 される 支 店 の 従 業 員 に 自 動 的 に 決 まるも のではない 6

本 件 においては 大 阪 支 店 の 従 業 員 にとって 解 雇 回 避 が 可 能 かどうかは 東 京 支 店 への 転 勤 が 可 能 かどうかに 尽 きる (i)21 人 のみの 東 京 支 店 において 希 望 退 職 を 募 ることは Xらの 就 労 可 能 な 適 当 な 部 署 が 生 じるとはい えず 代 替 不 可 能 又 は 有 能 な 従 業 員 が 退 職 する 等 業 務 の 混 乱 や 無 用 な 不 安 を 生 じさせる 可 能 性 もあ り 自 然 減 による 減 少 に 比 べ 費 用 負 担 が 増 加 する 等 を 考 慮 すれば Yが 東 京 支 店 において 希 望 退 職 の 募 集 をしなかったことは 不 当 とはいえない (ii) 東 京 支 店 に 欠 員 がない 以 上 Xらを 東 京 支 店 へ 転 勤 させるには 東 京 支 店 の 従 業 員 を 解 雇 するより ほかない しかしXらを 東 京 支 店 で 勤 務 させるには 転 勤 に 伴 う 費 用 負 担 が 生 じるばかりでなく 業 務 内 容 によっては 習 熟 していないXらを 担 当 させることになるため 合 理 性 がない 以 上 を 総 合 考 慮 すれば Yが 解 雇 回 避 努 力 を 欠 いたということはできないし 転 勤 ができないのであ れば 大 阪 支 店 の 従 業 員 が 解 雇 の 対 象 となることはやむを 得 ない 4 解 雇 の 手 続 の 妥 当 性 交 渉 の 経 緯 をみても Yの 対 応 に 妥 当 でない 点 があったとまでは 認 められない 以 上 を 総 合 すれば 本 件 解 雇 は 整 理 解 雇 の 要 件 を 充 たすものということができ 解 雇 権 を 濫 用 した とまで 認 めることができない < 参 考 > 仮 処 分 大 阪 地 決 平 成 11.9.2 整 理 解 雇 の4 要 件 を 前 提 とし Yは 大 阪 支 店 の 従 業 員 に 対 してのみ 希 望 退 職 者 募 集 を 行 っており 東 京 支 店 で 希 望 退 職 を 募 り Xらの 東 京 支 店 への 転 勤 の 可 能 性 を 探 ること 等 をしておらず 真 摯 かつ 合 理 的 に 解 雇 回 避 努 力 義 務 を 尽 くしたとは 評 価 できないとして その 余 の 点 について 判 断 するまでも なく 本 件 解 雇 は 解 雇 権 の 濫 用 で 無 効 とした 7