FPが 自 分 で 入 る 保 険 絶 対 入 らない 保 険
保 険 について 考 える 1 保 険 とは 基 本 は 助 け 合 い 人 生 には いろいろな 不 安 がつきものです 病 気 事 故 死 亡 といった 不 測 の 事 態 が 待 っています 自 分 のことは 自 分 でと 思 っていても 多 額 の 費 用 を 自 分 で 準 備 するのは 大 変 です そこで あらかじ め 多 くの 人 がお 金 を 出 しあって 貯 めておき 困 ったときに 渡 すという 相 互 扶 助 の 考 え 方 で 保 険 は 作 られています 保 険 には 大 きくわけて2 種 類 あります 社 会 保 険 と 民 間 保 険 です 国 民 年 金 20 歳 以 上 が 負 担 国 民 の 老 後 に 備 える 介 護 保 険 40 歳 以 上 が 負 担 介 護 状 態 に 備 える 社 会 保 険 公 的 医 療 保 険 健 康 保 険 国 民 健 康 保 険 後 期 高 齢 者 医 療 制 度 雇 用 保 険 労 働 者 の 雇 用 を 促 進 労 災 保 険 労 働 者 の 業 務 上 の 事 故 等 に 備 える 国 が 設 けている 保 険 です これで 不 足 する 部 分 を 民 間 の 保 険 で 補 うとよいでしょう 民 間 保 険 人 を 対 象 とする 保 険 生 命 保 険 医 療 保 険 モノに 対 する 保 険 損 害 保 険 2
貯 蓄 と 保 険 ( 生 命 保 険 )の 違 い 貯 蓄 貯 蓄 はコツコツ 右 肩 上 がりで 増 えていく 貯 蓄 はすぐには 貯 まり ませんが 少 しずつで も 貯 めていけば 年 数 を 経 るごとに 増 えていき ます また 定 期 預 金 デメリット な ど 途 中 で 解 約 し て も その 時 点 では 払 い 貯 蓄 額 途 中 で 死 亡 し た ら それまで 貯 め た 分 と 利 息 しかう けとれない 込 んだ 分 が 戻 ってきま す 老 後 資 金 や 教 育 資 金 など 目 的 を 持 って 貯 めることがポイント スタート ゴール( 満 期 ) 生 命 保 険 ( 死 亡 保 障 ) 契 約 したその 日 から 大 きな 保 障 メリット 貯 蓄 で1000 万 円 をため るのには 時 間 がかかり 契 約 が 成 立 したらい つ 入 院 や 死 亡 しても 保 険 金 を 受 け 取 れる 保 険 金 デメリット 万 が 一 の 時 以 外 は ま す が 保 険 の 場 合 は 万 が 一 の 時 のため に 保 険 に 加 入 しておく ことで 払 い 込 んだ 金 額 に 関 係 なく 一 定 の 保 障 が 得 られます 使 えない スタート ゴール( 満 期 ) 3
2 保 険 の 種 類 を 知 ろう! 定 期 保 険 終 身 保 険 養 老 保 険 の 違 い( 主 な 特 徴 と 目 的 ) 定 期 保 険 ( 平 準 ) 定 期 保 険 保 険 金 主 な 特 徴 : 保 険 ( 保 障 )の 期 間 が 定 められています 満 期 保 険 金 はありません 主 な 目 的 : 一 定 期 間 の 遺 族 生 活 資 金 の 備 えを 目 的 とした 死 亡 保 障 のみを 準 備 したいケース 等 に 利 用 されます 養 老 保 険 養 老 保 険 保 険 金 満 期 保 険 金 主 な 特 徴 : 保 険 ( 保 障 )の 期 間 が 定 められています 満 期 保 険 金 があります 死 亡 保 険 金 額 と 満 期 保 険 金 額 が 同 額 貯 蓄 + 保 障 商 品 主 な 目 的 : 一 定 期 間 の 遺 族 生 活 資 金 の 備 えを 目 的 とした 死 亡 保 障 と 一 定 期 間 経 過 後 に 目 標 額 を 満 期 保 険 金 として 受 け 取 りたいケース 等 に 利 用 されます 終 身 保 険 保 険 金 主 な 特 徴 : 保 険 ( 保 障 ) 期 間 が 終 身 ( 一 生 涯 ) 貯 蓄 性 が 高 い 分 保 険 料 は 高 いですが 一 般 的 に 一 定 期 間 経 過 後 の 解 約 時 の 解 約 返 戻 金 が 大 きくなっていくのが 特 徴 です 主 な 目 的 : 死 後 の 整 理 資 金 やお 墓 代 遺 族 生 活 資 金 の 備 えを 目 的 とした 死 亡 保 障 や 貯 蓄 性 が 高 い 特 徴 を 活 かし 一 定 期 間 経 過 後 の 解 約 返 戻 金 を 視 野 に 入 れた 加 入 の 仕 方 等 も 考 えられます 4
定 期 保 険 終 身 保 険 養 老 保 険 の 違 い( 保 険 料 等 の 違 いについて) 保 険 商 品 の 選 定 と 保 険 料 ( 掛 金 )の 払 い 方 で 経 済 効 果 は 異 なってきます 保 険 会 社 により 保 険 料 も 異 なるのが 特 徴 です FPが 教 えるテクニック 月 払 いで 加 入 するより 年 払 いで 払 った 方 がお 得!! ( 平 準 ) 定 期 保 険 死 亡 保 障 1,000 万 円 某 保 険 会 社 にて 試 算 結 果 : 保 険 料 ( 掛 金 ) 月 々 年 払 い 3,630 円 12か 月 30 年 =1,306,800 円 42,800 円 30 年 =1,284,000 円 養 老 保 険 死 亡 保 障 1,000 万 円 満 期 保 険 金 某 保 険 会 社 にて 試 算 結 果 : 保 険 料 ( 掛 金 ) 月 々 24,900 円 12か 月 30 年 =8,964,000 円 年 払 い 293,570 円 30 年 =8,807,100 円 満 期 保 険 金 1,000 万 円 終 身 保 険 (60 歳 払 込 満 了 ) 死 亡 保 障 1,000 万 円 某 保 険 会 社 にて 試 算 結 果 : 保 険 料 ( 掛 金 ) 月 々 18,380 円 12か 月 30 年 =6,616,800 円 年 払 い 216,700 円 30 年 =6,501,000 円 60 歳 時 の 解 約 返 戻 金 約 702 万 円 70 歳 時 の 解 約 返 戻 金 約 796 万 円 5
3 もしものとき いくら 必 要 なのか? 保 険 は 万 が 一 の 時 に 備 えるものですが そのときにいったいいくらぐらい 必 要 でしょうか? 死 亡 病 気 や 怪 我 事 故 などの 場 面 で 一 般 的 に 必 要 保 障 額 がいくらくらいになるかを 試 算 してみる と 世 帯 主 が 亡 くなった 場 合 かかるお 金 医 療 費 ( 病 気 死 亡 の 場 合 ) 葬 儀 費 用 これ 以 外 にお 墓 等 の 埋 葬 関 係 費 遺 族 の 今 後 の 生 活 費 等 平 均 的 な 葬 儀 費 用 199.9 万 円 おおよそ 200 万 円 ( 来 客 への 飲 食 接 待 :45.5 万 円 寺 院 に 支 払 う 費 用 :51.4 万 円 葬 儀 会 社 へ 払 う 費 用 :126.7 万 円 ) お 葬 式 にかかる 費 用 例 ( 一 般 財 団 法 人 日 本 消 費 者 協 会 平 成 26 度 葬 儀 についてのアンケート 調 査 より) 葬 儀 会 場 の 費 用 お 通 夜 お 葬 式 当 日 の 来 客 への 食 事 酒 などの 飲 食 代 棺 祭 壇 花 遺 影 など 一 式 の 費 用 霊 柩 車 斎 場 まで 遺 族 が 移 動 するための 車 代 斎 場 の 利 用 料 火 葬 費 用 戒 名 や 院 号 などをつけてもらう 費 用 お 布 施 ( 通 夜 と 葬 儀 の 読 経 代 ) 会 葬 お 礼 のはがきや 品 物 手 伝 ってくれた 方 へのお 礼 など 遺 族 の 生 活 はどうする? 遺 族 が 必 要 なお 金 葬 儀 費 用 家 族 の 生 活 費 子 どもの 生 活 費 住 宅 ローン 老 後 の 生 活 費 何 でまかなう? 健 康 保 険 からの 葬 祭 費 (または 埋 葬 料 一 律 5 万 円 ) 遺 族 年 金 基 礎 年 金 として1,229,100 円 ( 子 ども2 人 の 場 合 / 平 成 27 年 度 価 格 ) 基 礎 年 金 支 給 対 象 は 子 (18 歳 未 満 )のある 配 偶 者 または 子 会 社 員 の 場 合 は 遺 族 厚 生 年 金 が 上 乗 せされる 会 社 の 死 亡 退 職 金 や 弔 慰 金 会 社 の 就 業 規 則 等 で 規 定 されている ( 死 亡 退 職 金 と 弔 慰 金 の 合 計 支 給 額 平 均 627 万 円 勤 続 15 年 の 場 合 住 友 生 命 保 険 企 業 の 福 利 厚 生 制 度 に 関 するアンケート 調 査 ( 平 成 23 年 ) ) 配 偶 者 の 収 入 配 偶 者 の 勤 務 形 態 により 異 なる 預 貯 金 や 株 式 等 の 金 融 資 産 配 偶 者 の 老 齢 年 金 上 記 のように 遺 族 が 必 要 なお 金 は 多 々 存 在 しますが 公 的 な 保 障 や 企 業 の 福 利 厚 生 制 度 でまか なえる 部 分 もあります 必 要 となる 金 額 から 貯 蓄 などの 自 己 資 金 や 公 的 保 障 などから 入 る 金 額 を 差 し 引 いた 額 を 民 間 保 険 で 準 備 するのが 理 想 です 6
4 FPが 入 る 保 険 入 らない 保 険 FP A 先 生 (30 代 後 半 ) 既 婚 私 が 入 っている 保 険 都 民 共 済 1 保 険 目 的 より 冠 婚 葬 祭 等 のサービス 目 的 で 加 入 した 結 婚 式 等 の 引 き 出 物 を 安 く 購 入 することができるサービスがよい 私 が 入 らない 保 険 医 療 保 険 1 医 療 技 術 の 進 歩 により 実 際 に 入 院 する 日 数 が 少 なくなっており また 受 取 金 額 が 少 額 なため ある 程 度 の 予 備 費 があればまかなうことが 可 能 であ ると 考 える 2 社 会 保 険 制 度 ( 医 療 保 険 の 高 額 療 養 費 )を 利 用 すれば 実 際 の 医 療 費 の 負 担 は 少 なくて 済 むこと FP K 先 生 (30 代 ) 未 婚 私 が 入 っている 保 険 1 少 額 短 期 保 険 普 通 分 娩 での 入 院 でも 入 院 給 付 金 がでるため 妊 活 世 代 にはお 勧 めです 私 が 入 っている 保 険 2 損 害 保 険 の 歯 の 保 険 現 在 銀 歯 が 多 いためいずれ 歪 んで 隙 間 から 虫 歯 になってしまう 可 能 性 が 高 く 虫 歯 になった 場 合 銀 歯 ではなくセラミックを 入 れたとしても 給 付 金 がもらえる 特 に 歯 を 白 くしていきたい 女 性 にお 勧 めです 私 が 入 っている 保 険 3 所 得 保 障 保 険 病 気 等 で 働 けなくなりした 場 合 の 収 入 減 をカバーするため 私 が 入 らない 保 険 貯 蓄 性 のあるタイプの 保 険 ( 終 身 養 老 個 人 年 金 等 ) 未 婚 のため 大 きな 保 障 よりは 働 けなくなったりしたときのことを 中 心 に 考 えている 7
FP K 先 生 (30 代 後 半 ) 既 婚 子 ども1 人 私 が 入 っている 保 険 1 こくみん 共 済 ( 総 合 タイプ) 1 死 亡 および 医 療 保 障 についての 最 低 限 の 保 障 となる 2 掛 け 金 が 安 いため 経 済 的 によい 私 が 入 っている 保 険 2 賠 償 責 任 保 険 個 人 事 業 主 のため 他 人 への 賠 償 が 大 きなリスクとなりえるため 私 が 入 らない 保 険 貯 蓄 性 のあるタイプの 保 険 ( 終 身 養 老 個 人 年 金 等 ) 保 障 と 運 用 をスッパリと 分 けて 考 えている 運 用 は 自 分 自 身 で 行 いたい FP B 先 生 (40 代 ) 独 身 私 が 入 っている 保 険 1 変 額 終 身 保 険 予 定 利 率 が 高 い 商 品 が 多 い 保 障 と 運 用 が 一 緒 に 行 える 私 が 入 っている 保 険 2 低 解 約 返 戻 金 型 終 身 保 険 亡 くなった 場 合 には 死 亡 保 険 金 として 受 け 取 れ 必 要 資 金 が 生 じたときに 解 約 し 充 当 が 可 能 なものであり 解 約 しなければそのまま 老 後 資 金 として の 利 用 も 可 能 となる 最 後 に 専 門 家 であるFPでも 保 険 という 商 品 の 選 択 にはいろいろな 考 え 方 があり 価 値 観 が 異 なる ため 一 概 ではありません 一 般 の 方 は ネーミングやコマーシャルに 左 右 される 傾 向 が 多 いの ですが 個 人 のライフプランを 考 慮 し 定 期 的 に 保 険 を 見 直 していくことが 必 要 でありそのた めには 保 険 の 知 識 は 欠 かすことのできないものであるといえるでしょう 8
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