上肢動脈病変を伴った胸郭出口症候群



Similar documents
鎖骨下動脈起始部閉塞に合併した急性上肢動脈血栓症の1例

単純遮断下に手術を行った胸腹部大動脈瘤の2例

盗血症候群について ~鎖骨下動脈狭窄症,閉塞症~

腎動脈が瘤より分枝し腎動脈再建を要した腹部大動脈瘤の3手術例

スライド 1

左外側大腿回旋動脈瘤を伴う右破裂性大腿深動脈瘤の1例

症例_一ノ瀬先生.indd

A型大動脈解離に対する弓部置換術の手術成績 -手術手技上の工夫-

The Japanese Congress of Neurological Neurologioal Surgeons 塰椡劃宣 頚肋切除術が有効であっ た頚肋症候群の 1 例 原田 淳 栗本昌紀 * 1 * 3 西嶌美知春 遠藤俊郎 * 2 * 3 西村真実 * 2 SurgicalMana 暫

BMP7MS08_693.pdf

AHPを用いた大相撲の新しい番付編成

かかわらず 軟骨組織や関節包が烏口突起と鎖骨の間に存在したものを烏口鎖骨関節と定義する それらの出現頻度は0.04~30.0% とされ 研究手法によりその頻度には相違がみられる しかしながら 我々は骨の肥厚や軟骨組織が存在しないにも関わらず 烏口突起と鎖骨の間に烏口鎖骨靭帯と筋膜で囲まれた小さな空隙

設問 2 解説 図 2-1 図 2-3 より 非対称性中隔肥厚 (asymmetric septal hypertrophy: ASH) が見られ 肥大が後壁を除く左室全体に及ぶことから 肥大型心筋症 MaronⅢ 型の症例である 図 2-5 では 大動脈弁は収縮早期に完全に開口しているが収縮中期以

くろすはーと30 tei

_目次-修正.indd

本文/開催および演題募集のお知らせ

<4D F736F F D F90D290918D64968C93E08EEEE1872E646F63>

膝窩部嚢腫性病変により間歇性跛行を生じた 1 例 Popliteal cystic disease caused intermittent claudication : a case report 湯淺右人 藤井太郎 山本直樹 小暮周平 渡邉文亮 徳井俊也 庄村赤裸 山田赤十字病院胸部外科 Abst

Microsoft Word - 要旨集 医乙044_山本.doc



<924A814092BC8EF72E656339>

心臓血管外科カリキュラム Ⅰ. 目的と特徴心臓血管外科は心臓 大血管及び末梢血管など循環器系疾患の外科的治療を行う診療科です 循環器は全身の酸素 栄養供給に欠くべからざるシステムであり 生体の恒常性維持において 非常に重要な役割をはたしています その異常は生命にとって致命的な状態となり 様々な疾患

GE ヘルスケア ジャパン 3D ASL( 非造影頭部灌流画像 ) の実践活用 IMS( イムス ) グループ医療法人社団明芳会横浜新都市脳神経外科病院画像診療部竹田幸太郎 当院のご紹介横浜新都市脳神経外科病院 ( 横浜市 青葉区 ) は 1985 年に開院し 患者さんの 満足 と 安心 を第一に考

はじめに 緩和ケア期には四肢や顔面 体幹部に浮腫を発症することがあります また発症していたリンパ浮腫ががんの進行で悪化することもあります がんの進行を抑える抗癌剤の一部には 副作 用で重症の浮腫を来すことがあります 緩和ケア期の浮腫の要因 病態は複雑で 癌性疼痛や神経麻痺 しびれなど 浮腫を治療する

エントリーが発生 真腔と偽腔に解離 図 2 急性大動脈解離 ( 動脈の壁が急にはがれる ) Stanford Classification Type A Type B 図 3 スタンフォード分類 (A 型,B 型 ) (Kouchoukos et al:n Engl J Med 1997) 液が血管

第71巻5・6号(12月号)/投稿規定・目次・表2・奥付・背


佐賀県肺がん地域連携パス様式 1 ( 臨床情報台帳 1) 患者様情報 氏名 性別 男性 女性 生年月日 住所 M T S H 西暦 電話番号 年月日 ( ) - 氏名 ( キーパーソンに ) 続柄居住地電話番号備考 ( ) - 家族構成 ( ) - ( ) - ( ) - ( ) - 担当医情報 医

PowerPoint プレゼンテーション

第1章-めざせ血管エコー職人.indd

<4D F736F F D2090B48F C834982DC82C682DF82502E646F63>

死亡率(人口10 万対1950 '55 '60 '65 '70 '75 '80 '85 '90 ' 心血管系疾患 ( 動脈硬化による ) とがんが死亡の大 部分を占める 脳血管疾患 悪性新生物 結核 心疾患 )肺炎 50 不慮の事故自殺 0 肝疾患昭和

cover

本文/開催および演題募集のお知らせ

<4D F736F F D F96968FBD905F8C6F8FE18A5182C982E682E98EE882CC82B582D182EA81408DCF2E646F63>

研究協力施設における検討例 病理解剖症例 80 代男性 東京逓信病院症例 1 検討の概要ルギローシスとして矛盾しない ( 図 1) 臨床診断 慢性壊死性肺アスペルギルス症 臨床経過概要 30 年前より糖尿病で当院通院 12 年前に狭心症で CABG 施行 2 年前にも肺炎で入院したが 1 年前に慢性

!"# $%&'(

報道機関各位 2017 年 9 月 26 日 東北大学大学院医学系研究科 慢性血栓塞栓性肺高血圧症に対する新規治療 - バルーン肺動脈形成術は効果的で安全な治療法である - 研究のポイント 注 国の指定難病である慢性血栓塞栓性肺高血圧症 (CTEPH) 1 は 肺の動脈に血栓が生じて血管が狭くなる

大腿動脈穿刺後に生じた仮性動脈瘤手術症例の検討

第 447 回東京医科大学臨床懇話会 403 話 大 大 大 大 大 大 回 大 大 大 大 大 大 大 話 大 大 話 41 5 B 大 A B B A A 大 大 大 大 大 2 回 回 1 話 大 A B A 大 B 大 A B A CT 2009 大 A 大 大 大 1 大

ゼラチン処理woven Dacron人工血管(Gelweave)の臨床使用成

呼吸器外科雑誌23巻7号

吻合部動脈瘤を合併した遠隔期Dacron人工血管非吻合部動脈瘤の1例

臨床神経学雑誌第48巻第1号

基幹施設認定申請書

Vol.42 No.10( 2010)

1 8 ぜ 表2 入院時検査成績 2 諺齢 APTT ALP 1471U I Fib 274 LDH 2971U 1 AT3 FDP alb 4 2 BUN 16 Cr K4 O Cl g dl O DLST 許 皇磯 二 図1 入院時胸骨骨髄像 低形成で 異常細胞は認め

施術料金表 (1 割負担額 ) 相談支援料算定あり 初検日 + 冷罨法料 初検日 ( 冷罨法料加算なし ) 冷罨法料 初検料 1,460 円 初検料 1,460 円 相談支援料 50 円 相談支援料 50 円 1 部位 760 円 85 円 2,355 円 240 円 1 部位 760 円 2,27

医療機器に関わる保険適用決定区分案

イ業務量が 1 か月の平均又は 1 日の平均では通常の日常の範囲内であつても 1 日の業務量が一定せず 例えば次の ( ア ) 又は ( イ ) に該当するような状態が発症直前に 3 か月程度継続しているような場合をいうものであること ( ア ) 通常の 1 日の業務量のおおむね 20% 以上業務量

資料2-4 重症下肢虚血疾患治療用医療機器の臨床評価に関する評価指標(案)


PowerPoint プレゼンテーション

第 43 回日本肩関節学会 第 13 回肩の運動機能研究会演題採択結果一覧 2/14 ページ / ポスター会場 第 43 回日本肩関節学会 ポスター 運動解析 P / ポスター会場 第 43 回日本肩関節学

1-A-01-胸部X線写真の読影.indd

PowerPoint Presentation

日本肘関節学会雑誌 22(2)2015 転位の著しい小児上腕骨顆上骨折に伴う血管損傷 日高 1 典昭 1 金城養典 1 中川敬介福田 2 2 高松聖仁 大阪市立総合医療センター整形外科 2 淀川キリスト教病院整形外科 1 誠 Vascular Injury in Severely Displaced

急性A型大動脈解離術後の残存解離腔の検討

Microsoft Word - 心臓血管外科.doc

教育講座 : 大動脈ステントグラフト術における画像診断の活用 腹部動脈瘤の治療であっても 小柄な女性の場合には治療中にデバイスが大動脈弓部を超えることもある もしも大動脈弓部に壁在血栓があると血栓を飛ばす可能性があるので 必ず CT で弓部まで全部撮ることにしている もし弓部に壁在血栓がある場合には

<4D F736F F D F8D9892C595CF90AB82B782D782E88FC781458D9892C595AA97A382B782D782E88FC75F8D9892C58CC592E88F705F2E646F63>


桑木 植田 高橋 大鈴 上井 安野 井上 Figurel 3 2

U 開腹手術 があります で行う腎部分切除術の際には 側腹部を約 腎部分切除術 でも切除する方法はほぼ同様ですが 腹部に があります これら 開腹手術 ロボット支援腹腔鏡下腎部分切除術を受けられる方へ 腎腫瘍の治療法 腎腫瘍に対する手術療法には 腎臓全体を摘出するU 腎摘除術 Uと腫瘍とその周囲の腎

脳循環代謝第20巻第2号

040 高安動脈炎

2002 年 9 月 30 日 129 ー (77) 原著論文 各肺葉の解剖学的特徴を応用した切除肺葉の CT 診断法 尾辻秀章夫 1 甲川佳代子夫 1 西本優子女 2 大阪府済生会吹田病院放射線科 H 奈良県立医科大学放射線科 d Koukawa 刈 Yuuko Nishimoto 叫 はじめに肺

末梢神経障害

cover

166 弾性線維性仮性黄色腫

5 直腸診 : 消化管出血による貧血からの起立性失神を疑う場合に施行 6 外傷の有無 : 失神して転倒した際に外傷を合併していないか全身を評価する 検査 12 誘導心電図検査を全例に行う その他に必要に応じて血液検査 心エコー 胸部 X 線写真 頭部単純 CT 大血管造影 CT 脳波 妊娠反応 抗け

心臓血管外科・診療内容

<955C8E862E657073>

Presented by Medical*Online

狭心症と心筋梗塞 何を調べているの? どのように調べるの? 心臓の検査虚血チェック きょけつ の きょうさく狭窄のチェック 監修 : 明石嘉浩先生聖マリアンナ医科大学循環器内科

Microsoft Word doc

腹腔鏡下前立腺全摘除術について

スタートガイド

A 問診 現症のとり方 clinical methods of history taking and physical examination 患者の病気を的確に診断するためには 検査ばかりでなく 問診 診察 所見が重要である 各種検査を施行しても確定診断できず 的確な問診の 聴取や身体診察にて確定

暫定心臓血管外科専門医認定申請書

PowerPoint プレゼンテーション

運動療法の効果 運 動療 法は 心 臓手 術を受けるに至った 冠 動脈 疾 患の危険因子を減らす2次予防だけでなく 手術を受けたことによるいろいろな問題点を改善します 1 運動能力 体力が向上します 心臓手術後の運動療法は運動能力を改善させます 弁膜症の場合 弁置換術によって心機能は正常化しま すが

医療ニーズの高い医療機器等の早期導入に関する検討会の進め方(案)

症例_佐藤先生.indd

スライド 1

Microsoft Word - ①【修正】B型肝炎 ワクチンにおける副反応の報告基準について

対象と方法 本研究は 大阪医科大学倫理委員会で承認を受け 対象患者から同意を得た 対象は ASA 分類 1 もしくは 2 の下肢人工関節置換術が予定された患者で 術前に DVT の存在しない THA64 例 TKA80 例とした DVT の評価は 下肢静脈エコーを用いて 術前 術 3 日後 術 7


cover

適応病名とレセプト病名とのリンクDB

Behcet病に合併した大動脈瘤の治療経験

4. 研究の方法についてこの研究を行う際は カルテより下記の情報を取得します 研究組織で策定した臨床指標を用いて 測定結果と取得した情報の関係性を分析し 脳卒中のアウトカム ( 死亡率など ) に対する影響を明らかにします 全国の脳卒中施設の入院 外来レセプトデータ もしくは DPC データの中から

Kiyosue

学位論文の要旨 Evaluation and influence of brachiocephalic branch re-entry in patients with type A acute aortic dissection (A 型急性大動脈解離における頸部分枝解離の影響 ) Shota Y

PowerPoint プレゼンテーション

Microsoft Word - 44-第4編頭紙.doc

ワークショップ :EVT に必要な診療放射線技師の知識と技術 ワークショップ EVT に必要な診療放射線技師の知識と技術 Endovascular Therapy (EVT) に必要な診療放射線技師の知識と技術 ~ 下肢の血管内治療 ~ 安田光慶 1,2 加藤京一 1,3 中澤靖夫 3,4 1) 昭

2. 慢性動脈閉塞症に対する血行再建 弓分枝 上肢 腹部内臓動脈 弓分枝 上肢 腹部内臓動脈例男女 術死 透析 動脈硬化症 TAO 1) 血管炎 高安動脈炎 TEVA EVAR に伴うデブランチ CAS 2) 2) 例 脳障害 例 脳障害 例 脳障害 頸動脈

Transcription:

日血外会誌 2巻1号 86 図1症例1 術前DSA. a 右上 上肢下垂時 b 右下 上肢挙上時 e 左 前腕部多発性塞栓 恰 J' J, 7.,, E:7,. 図3症例1 a 上 切除標本 図2症例1 術後動脈造影 矢印は吻合部を示す a 上 上肢挙上時 b 下 上肢下垂時 鎖骨下動脈瘤の内腔に壁在血栓を認 める b 下 :EVG染色の病理像

1993年2月 古屋ほか 上肢動脈病変を伴った胸郭出口症候群 87 -= 薦ドリ こi こj : J'.'l.一万 i=j?; :ミlj,2?'; Sar-V 牡牛乙.yl 4 E一. 一一.に'.. I '-a : 1. j づ仁斤二 = 'll' j=lj ' 白白丿 '.., j. トンガ1 l ぷ '. l..r '. II."-, 2.11 --- 31ご 二 こ J..',I石ド一一フ フ一一,-.r - I..,-., 11.... リ:. y.に.'. レ..べ1'r'ぺI! 図4症例2 図5 症例2 a 上 b 下 矢印は順肋を示す a 上 上肢下垂時 b 下 上肢挙上時 頭肋 細い白矢印 を乗り越えるところで狭窄 黒矢印 動脈瘤が3例あり 鎖骨下動脈の閉塞は2例 上腕動 し その後 瘤化 太い白矢印 脈 僥骨動脈 尺骨動脈の閉塞はそれぞれ3例で 無 症状の1例を除き 4例が多発性の閉塞であった 動脈瘤切除 自家静脈移植を行った 術後の動脈造影 術式は頚肋切除を4例に 第一肋骨切除を1例に を図2に示す 矢印は吻合部を示すが 上肢挙上時(図 血行再建を4例に行った 鎖骨下動脈に対する処置を 2a),上肢下垂時(図2b)ともに狭窄は認めず 血流は 3例 自家静脈によるバイパスを2例に行って,全例開 良好である 存し 症状の改善を得ている 切除標本(図3a)では 内腔に器質化した壁在血栓 を認め 病理(図3b)では 中膜弾性線維の乱れ 壁 症 例 のeccentricな肥厚 壁在血栓を認めた 症例1 62歳 男性 症例2 右前腕の冷感で発症 入院時現症で血圧は右104/70 右鎖骨上郷に拍動性腫瘤を自覚 冷感 疼痛といっ mmhg,左120/70 た虚血症状はない 入院時現症として 右鎖骨上郷に mmhg と 左右差を認めた. Adson 60歳 女性 testは陰性, Wright testは陽性であった 1 3cmの拍動性腫瘤を認め その下に骨様の突起を 胸部X線にて両側に頚肋を認める. 触知した 血圧に左右差は認めない DSAでは,上肢 下垂時 鎖骨下動脈の瘤様拡張を認め(図la 白矢 胸部X線で 両側に頚肋を認める(図4a, b).動脈 印) 上肢挙上時 同部は著明な狭窄を呈する(図lb. 造影では 上肢下垂時(図5a),頚肋(細い白矢印)を 黒矢印) また,前腕部動脈には多発 生塞栓を認める(図 乗り越える部位で狭窄し(黒矢印) 鎖骨と交差する部 lc 黒矢印) 位で瘤を形成する(太い白矢印) 上肢挙上時(図 手術は 鎖骨上到達法により 右頚肋切除 鎖骨下 5b),順肋部で鎖骨下動脈の屈曲は増強するが,狭窄は

日血外会誌 2巻1号 88 症例3 64歳 男性 ノ1 左上肢の疼痛 知覚異常 脱力感に対し 他医にて 77;1 バージャー病の診断のもとに 左胸部交感神経節切除 上七 入院時現症では 左鎖骨上高にbruitを聴取し 4冪 づ淳一菊 一 J 亀島一 y J j Adson体位でbruitは増強した 胸部X線で 両側に 幅が細く急な角度で下降する 異常第一肋骨を認める 図6 動脈造影では鎖骨下動 脈は鎖骨と交差する部位にnotchを認め 図7a 黒矢 a 公一 九J 一ぞ 矢汚 jjj冽づ 大 ぶ j1丿i k 咄彫に竪ぼ一万言忿 術が行われたが 半年後症状が再び悪化した 印 上腕動脈は閉塞し 上腕深動脈 上腕回旋動脈な 図6症例3 ど側副路の発達を認める 矢印は異常第一肋骨 手術はまず肢高到達法により左第一肋骨を切除し 後日 鎖骨上到達法により 左鎖骨下動脈の血栓内膜 悪化しない 頚肋による右鎖骨下動脈瘤の診断で 末 摘除 TEA と上腕動脈から僥骨動脈へ自家静脈によ 梢塞栓防止のため 鎖骨上到達法により頚肋切除 動 るバイパスを行った 術後の動脈造影 図7b で太い 脈瘤切除 端端吻合を施行した 白矢印はTEA後の拡張を 細い白矢印は近位吻合部 病理では 内膜の線維性肥厚と内膜 中膜の粘液様 を示す 変性がみられた 図8aは 血栓内膜で 図8bはその病理像である II I i 一 ご l ぃl 芯li lii を をφ 一 一 バー心 j I ylじごy いlj に ドード り i l I I I 孝 I I I [fmfj i!{ ini:j!m!jillf[ii:jijnnji 2 1 : =) J7: : j 1 j にノ?こj lj l :フ=こ回ミ:1ヰ才藻E診宍ズムと j1 = ' 'II I 'II I - IIlj:. ' り乙-II.. ':ご...,.. ;.. yl.i,,.'.. l!=こ一一ダー,'i 図7症例3 図8症例3 a 上 術前 黒矢印はnotchを示す a 上 血栓内膜 b 下 EVG染色の病理像 b 下 術後 太い白矢印は血栓内膜摘除後を 細い矢 印は近位吻合部 'y,1 7.ふ.aiJ..I.,.: i :

1993年2月 古屋ほか 上肢動脈病変を伴った胸郭出口症候群 内膜および中膜の肥厚 弾性線維の乱れを認める 症例4 53歳 男性 数年前より右手の冷感,知覚異常があった 1年4ヵ 月前 急に右上肢の疼痛 冷感が出現し 近医入院 動脈造影にて 上腕動脈閉塞を認めたため 血栓除去 を施行するも 術後の造影にて 肘部までの開存しか 得られなかった 4ヵ月前より 右肩から上肢にかけて 易疲労感 冷感 脱力を呈するようになった 胸部X線上 頚肋を認め DSAにて 右鎖骨下動 脈 上腕動脈 僥骨動脈は閉塞 上腕部の側副路を介 して 尺骨動脈は開存していた 血行再建は断念し 神経圧迫症状に対して頚肋切除を行った 症例5 57歳 男性. 3 4年前より ゴルフの際 右第2指にレイノー現 症出現 3ヵ月前,他医にて動脈造影を施行し 右鎖骨 動脈以下の閉塞を認めた 右上腕動脈血栓症の診断で 血栓除去 星状神経節ブロック 硬膜外ブロックなど 施行するも 疼痛 冷感は悪化した 当院受診時 右 前腕と右全手指は湿性壊死の状態であった(図9b). 胸部X線で 両側に頚肋を認める(図9a 黒矢 印) DSA(図10a, b)では右鎖骨下動脈瘤とその末梢 図9 症例5 の閉塞を認める 手術は右頚肋切除に加え 右鎖骨下 a 上 黒矢印は頚肋を示す 動脈から上腕回旋動脈へ自家静脈をバイパスした 術 b 下 術前の右上肢 手部および前腕の一部は壊死と なっている Irゆ1111 I111 hd ぎ I s にノ 吋いに 図10 症例5 a 右 右鎖骨下動脈瘤の閉塞 b 左 右上腕深動脈の発達と 上腕動脈の閉塞 89