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四 勤 続 20 年 を 超 え30 年 までの 期 間 については 勤 続 1 年 につき100 分 の200 五 勤 続 30 年 を 超 える 期 間 については 勤 続 1 年 につき100 分 の100 2 基 礎 調 整 額 は 職 員 が 退 職 し 解 雇 され 又 は 死 亡 した

定款

2 前 項 前 段 の 規 定 にかかわらず 年 俸 制 教 職 員 から 申 し 出 があった 場 合 においては 労 使 協 定 に 基 づき その 者 に 対 する 給 与 の 全 額 又 は 一 部 を 年 俸 制 教 職 員 が 希 望 する 金 融 機 関 等 の 本 人 名 義 の 口

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給 与 所 得 控 除 控 除 額 の 計 算 については 次 のとおりです 給 与 等 の 収 入 金 額 給 与 所 得 控 除 額 180 万 円 以 下 の 場 合 180 万 円 を 超 え 360 万 円 以 下 の 場 合 360 万 円 を 超 え 660 万 円 以 下 の 場 合

不 動 産 所 得 の 赤 字 < 土 地 等 の 取 得 の 負 債 利 子 なら 300 万 500 万 不 動 産 所 得 の 赤 字 300 万 のうち 利 子 分 の500 万 は 通 算 できない = 赤 字 分 の300 万 は 全 額 通 算 できないことになる = 損 益 通 算

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(4) 勤 続 20 年 を 超 え 30 年 までの 期 間 については 勤 続 1 年 につき 100 分 の 200 (5) 勤 続 30 年 を 超 える 期 間 については 勤 続 1 年 につき 100 分 の 100 ( 退 職 手 当 の 調 整 額 ) 第 5 条 の3 退 職 手

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目 次 1 報 酬 給 与 額 事 例 1 報 酬 給 与 額 に 含 める 賞 与 の 金 額 が 誤 っていた 事 例 1 事 例 2 役 員 退 職 金 ( 役 員 退 職 慰 労 金 )を 報 酬 給 与 額 として 申 告 して いなかった 事 例 1 事 例 3 持 株 奨 励 金 を

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当 が 支 払 われない 場 合 において 前 項 第 2 号 に 該 当 するときは 機 構 は 当 該 遺 族 に 対 し 第 2 項 に 規 定 する 事 情 を 勘 案 して 当 該 退 職 手 当 の 全 部 又 は 一 部 を 支 給 しないこととする 措 置 を 行 うことができる 5

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所 得 の 種 類 と 所 得 金 額 の 計 算 方 法 所 得 の 種 類 要 件 計 算 方 法 事 業 雑 営 業 等 農 業 小 売 業 製 造 業 飲 食 業 理 容 業 保 険 外 交 員 大 工 集 金 人 ピアノ 講 師 など 農 産 物 の 生 産 果 樹 の 栽 培 家 畜 の

(6) 31 年 以 上 の 期 間 については 1 年 につき100 分 の120 2 前 項 に 規 定 する 者 のうち 負 傷 若 しくは 病 気 ( 以 下 傷 病 という 傷 病 は 国 家 公 務 員 共 済 組 合 法 ( 昭 和 33 年 法 律 第 128 号 ) 第 81 条


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(3) 勤 続 期 間 が 10 年 以 上 であって 定 年 により 退 職 したとき (4) 勤 続 期 間 が 15 年 以 上 であって 職 務 上 特 に 功 労 があった 者 が 退 職 したとき (5) 前 各 号 に 準 ずる 理 由 により 増 額 する 必 要 があると 理 事

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種 類 控 除 額 小 規 模 企 業 共 済 等 掛 金 控 除 生 命 保 険 料 控 除 地 震 保 険 料 控 除 支 払 った 小 規 模 共 済 心 身 障 害 者 扶 養 共 済 の 掛 金 の 金 額 生 命 保 険 料 控 除 額 = 一 般 生 命 保 険 料 控 除 額 + 個

( 支 給 制 限 ) 第 4 条 市 長 は 前 条 の 規 定 にかかわらず 給 対 象 者 が 次 の 各 号 のいずれかに 該 当 するとき は 給 金 を 支 給 しないものとする (1) 年 額 405,696 円 以 上 の 公 的 年 金 等 を 受 給 しているとき (2) 生 活

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Transcription:

慶 弔 金 品 各 種 保 険 への 課 税 はじめに 慶 弔 に 伴 う 金 品 の 贈 呈 は,わが 国 古 来 の 社 会 的 慣 行 であり, 一 種 の 儀 礼 的 な 行 為 と 認 め られています したがって, 当 該 慶 弔 にふさわしい 金 品 の 受 領 について 課 税 するのは 妥 当 でないとして, 一 定 の 条 件 を 満 たす 場 合 は, 非 課 税 扱 いとされています 1 結 婚 出 産 等 の 祝 金 品 (1) 適 用 通 達 とその 趣 旨 結 婚 出 産 家 族 の 入 学 等 に 伴 い, 使 用 者 からその 役 員 または 使 用 人 に 贈 呈 する 祝 金 品 の 課 税 については, 次 の 通 達 が 適 用 されます 使 用 者 から 役 員 又 は 使 用 人 に 対 し 雇 用 契 約 等 に 基 づいて 支 給 される 結 婚 出 産 等 の 祝 金 品 は, 給 与 等 とする ただし,その 金 額 が 支 給 を 受 ける 者 の 地 位 等 に 照 らし, 社 会 通 念 上 相 当 と 認 められるものについては, 課 税 しなくて 差 し 支 えない ( 所 得 税 基 本 通 達 28-5 雇 用 契 約 等 に 基 づいて 支 給 される 結 婚 祝 金 品 等 ) この 通 達 は, 各 種 祝 金 品 に 対 する 課 税 の 取 扱 いを 規 定 したものであり, 本 来 は 原 則 課 税 ですが, 通 達 で 規 定 された 一 定 の 条 件 に 適 合 すれば, 非 課 税 扱 いとして 差 し 支 えないとされています この 非 課 税 条 件 は,1 雇 用 契 約 等 に 基 づいて 支 給 されるものであること,2 結 婚 出 産 等 の 祝 金 品 の 支 給 であること,3その 金 額 が 受 給 者 の 地 位 に 照 らして 社 会 通 念 上 相 当 と 認 められること,となっています 当 該 通 達 の 趣 旨 は, 社 会 的 慣 行 の 尊 重 および 少 額 非 課 税 の 原 則 によるものです 労 働 協 約, 就 業 規 則 等 の 規 定 により,または 慣 習 によって 使 用 者 から 支 給 される 結 婚 出 産 祝 等 の 金 品 は, 使 用 者 側 の 一 方 的 な 給 付 または 単 なる 贈 与 ではなく, 役 員 または 使 用 人 としての 地 位 に 基 づいて 支 給 されますから, 原 則 として, 給 与 所 得 に 該 当 するこ とになります しかし,このような 祝 金 品 の 贈 答 は, 使 用 者 と 役 員 または 使 用 人 の 問 に 限 らず, 広 く 社 会 的 慣 習 として 一 般 に 行 われていますから,その 祝 金 品 として 常 識 的 な 金 額 のものまで 課 税 するのは 妥 当 でないことから, 社 会 常 識 に 照 らし 相 当 な 金 額 のものに は 課 税 しないことになっています (2) 成 人 祝 金, 入 学 祝 金 等 の 取 扱 い 成 人 式 に 際 して, 会 社 も 祝 賀 会 を 開 き, 記 念 品 を 贈 呈 することがあります このようなケ ースは 社 会 的 慣 行 と 認 められている 行 事 の 範 囲 内 にあると 認 められているため,その 内 容 が 社 会 通 念 上 ふさわしくないとされないかぎり, 上 記 の 通 達 に 基 づいて,その 受 糸 諸 の 経 済 的 利 益 に 対 して 課 税 されないことになっています 次 に, 使 用 者 がその 役 員 または 使 用 人 の 子 女 の 小 学 校 入 学 に 際 して, 入 学 祝 金 を 支 給 す る 場 合 があります この 場 合 も, 本 来 は 給 与 とみなされて 給 与 課 税 されるのが 原 則 です が, 上 記 と 同 様 の 理 由 により,その 者 の 社 会 的 地 位 に 照 らし, 社 会 通 念 上 相 当 と 認 められ る 場 合 には, 非 課 税 が 認 められています( 前 掲 通 達 28-5) なお,これらの 祝 金 品 に 関 する 会 社 の 経 理 は, 福 利 厚 生 費 として 損 金 算 入 が 認 められて おり, 交 際 費 等 には 該 当 しないことにされています (3)その 他 の 祝 金 企 業 によっては, 上 記 のほか, 子 弟 の 七 五 三 祝 い, 自 宅 新 築 祝 い, 海 外 出 張 祝 いなどの 祝 金 品 を 支 給 する 場 合 がありますが,これらの 祝 金 は, 社 会 通 念 上 企 業 で 一 般 に 行 われて いる 慣 行 と 認 め 難 いため, 給 与 所 得 として 課 税 される 可 能 性 が 高 いと 推 定 されます

2 各 種 見 舞 金 に 対 する 課 税 (1) 災 害 見 舞 金 災 害 に 対 する 課 税 の 減 免 は 災 害 減 免 法 に 規 定 されていますが, 災 害 見 舞 金 は 所 得 税 法 施 行 令 30 条 非 課 税 とされる 保 険 金, 損 害 賠 償 金 等 において, 非 課 税 として 取 り 扱 われています 法 第 9 条 第 1 項 第 17 号 ( 非 課 税 所 得 )に 規 定 する 政 令 で 定 める 保 険 金 及 び 損 害 賠 償 金 (こ れらに 類 する ものを 含 む )は, 次 に 掲 げるものその 他 これらに 類 するものとする と 規 定 し, 次 の3 つのケースをあげています (1) 損 害 保 険 契 約 に 基 づく 保 険 金 及 び 生 命 保 険 契 約 に 基 づく 給 付 金 で, 身 体 の 傷 害 に 基 因 して 支 払 を 受 けるもの 並 びに 心 身 に 加 えられた 損 害 につき 支 払 を 受 ける 慰 謝 料 そ の 他 の 損 害 賠 償 金 (2) 損 害 保 険 契 約 に 基 づく 保 険 金 及 び 当 該 契 約 に 準 ずる 共 済 に 係 る 契 約 に 基 づく 共 済 金 (3) 心 身 又 は 資 産 に 加 えられた 損 害 につき 支 払 を 受 ける 相 当 の 見 舞 金 ( 第 94 条 の 規 定 に 該 当 するものの 他 役 務 の 対 価 たる 性 質 を 有 するものを 除 く) (1)と(2)は, 身 体 の 傷 害 および 財 産 の 損 害 に 基 因 する 保 険 金, 共 済 金, 損 害 賠 償 金 に 関 す る 規 定 であり,(3)の 見 舞 金 に 災 害 見 舞 金 が 含 まれると 解 釈 されています しかし,この 政 令 の 趣 旨 を 厳 密 に 解 釈 すれば, 非 課 税 の 対 象 は, 保 険 金 および 加 害 者 から の 損 害 賠 償 金 であって, 加 害 者 が 存 在 しない 自 然 災 害 の 見 舞 金 を 含 むとするのは,やや 牽 強 付 会 の 感 があります このような 事 情 を 補 完 するためか, 所 得 税 基 本 通 達 9-23( 後 掲 )があり,ここには 災 害 等 の 見 舞 金 で と 明 示 されています しかし,その 法 的 根 拠 は 令 30 条 であると 規 定 してい ますので, 論 理 上 の 疑 義 が 生 じますが 政 令 で 規 定 する 見 舞 金 に 災 害 見 舞 金 が 含 まれ るという 意 味 だと 解 釈 することができます (2) 傷 病 見 舞 金 見 舞 金 の 種 類 には,(1)のほか 傷 病 見 舞 金 があります わが 国 では, 健 康 保 険 制 度 が 普 及 しているため, 使 用 者 が 役 員 または 使 用 人 の 私 傷 病 に 対 する 医 療 費 補 助 について,アメリカ 等 のような 税 制 の 明 確 な 法 規 通 達 等 は 存 在 しま せん これについては, 平 成 7 年 11 月 13 日 付 け 国 税 速 報 で 発 表 された 国 税 庁 によるカフェテ リア プランの 税 制 ガイドラインが 参 考 になります 医 療 費 補 助, 付 添 看 護 料 補 助 及 び 差 額 ベッド 補 助 については,その 受 給 者 の 職 務 の 地 位, 給 与 の 多 寡 にかかわらず, 本 人 又 は 家 族 の 医 療 費 負 担 の 状 況 に 応 じてその 給 付 が 定 まることから,いわゆる 見 舞 金 として 支 給 されたものと 考 えられ その 支 給 額 も, 既 に 受 給 者 によって 医 療 費 として 支 出 済 の 一 部 に 限 定 され, 低 額 である 場 合 には, 所 得 税 法 施 行 令 第 30 条 第 3 号 の 見 舞 金 に 類 するものとして 取 り 扱 って 差 し 支 えないと 思 われま す ( 下 線 筆 者 )( 国 税 庁 審 理 室 課 長 補 佐 岡 本 勝 秀 )したがって, 医 療 費 の 補 助 が 傷 病 見 舞 金 の 性 格 をもつものとして 非 課 税 であれば 当 然 に 傷 病 見 舞 金 として 支 給 される 給 付 金 で 一 定 の 条 件 に 適 合 するものは 非 課 税 扱 いになるといえます これらの 金 品 の 金 額 は, 多 額 でないことが 条 件 であり,その 限 度 額 は 通 達 等 で 具 体 的 に 明 示 されていませんが 社 会 通 念 によって 判 断 されると 考 えられます その 限 度 額 を 超 え る 場 合 は, 非 課 税 の 適 用 がなくなるので,その 全 額 が 給 与 等 として 課 税 されると 推 定 さ れます

3 弔 慰 金 等 への 課 税 弔 慰 金 に 対 する 課 税 は, 所 得 税 基 本 通 達 9-23が 適 用 されます 葬 祭 料, 香 典 又 は 災 害 等 の 見 舞 金 で,その 金 額 が 受 贈 者 の 社 会 的 地 位, 贈 与 者 との 関 係 等 に 照 らし, 社 会 通 念 上 相 当 と 認 められるものについては, 令 第 30 条 の 規 定 により 課 税 しないものとする ( 所 得 税 基 本 通 達 9-23) 当 該 通 達 と 所 得 税 法 施 行 令 30 条 の 関 連 は, 一 見 循 環 論 の 感 がありますが 通 達 は 所 得 税 法 施 行 令 30 条 の 見 舞 金 に 災 害 見 舞 金 が 含 まれることを 明 確 にしたものと 解 釈 されます また,この 種 の 金 品 については, 必 ずしも 所 得 税 法 施 行 令 30 条 3 号 における 心 身 又 は 資 産 に 加 えられた 損 害 につき 支 払 を 受 ける 相 当 の 見 舞 金 といえるか 否 かの 疑 問 も 生 じま すが 所 得 税 法 施 行 令 30 条 の 趣 旨 は,この 種 の 給 付 が 受 給 者 の 所 得 として 課 税 するの は 必 ずしも 妥 当 ではないとして,その 取 扱 いを 明 確 にしたものと 考 えられます なお, 慶 弔 金 等 の 支 給 は, 通 常 社 内 の 内 規 ( 慶 弔 見 舞 金 規 程 )や 就 業 規 則 等 で 定 められ,い わゆる 労 使 の 協 定 事 項 になっています その 場 合, 慶 弔 金 の 支 払 いは, 会 社 の 義 務 であっ て, 従 業 員 側 には 請 求 権 が 発 生 します このような 雇 用 契 約 に 基 づく 給 付 は, 会 社 が 善 意 に 基 づいて 任 意 に 支 給 するものとは 性 質 が 異 なり, 労 働 条 件 の 一 部 と 解 されるため, 給 与 として 課 税 するのが 妥 当 となります しかし, 前 掲 政 令 の 趣 旨 からして, 従 業 員 等 の 所 得 とみるのは 妥 当 でないため, 一 定 条 件 の 下 で 非 課 税 になっています 通 達 等 による 非 課 税 限 度 額 は 明 示 されていませんが, 通 常 は 内 規 の 範 囲 内 と 想 定 されま す これを 超 える 場 合 は, 非 課 税 の 適 用 がなくなるので, 全 額 課 税 されると 推 定 されます なお, 労 働 者 災 害 保 険 法 に 該 当 する 傷 病 給 付 については, 次 のように 取 り 扱 われます 労 働 基 準 法 第 8 章 は, 労 働 者 が 業 務 上 の 理 由 により 負 傷 疾 病 または 死 亡 した 場 合 の 補 償 と して, 療 養 補 償, 休 業 補 償, 障 害 補 償 遺 族 補 償 葬 祭 料, 打 切 補 償 分 割 補 償 の7 項 目 を 規 定 し ており( 同 法 76 条 ~82 条,78 条 を 除 く), 所 得 税 法 は,そのいずれをも 非 課 税 としています ( 所 得 税 法 9 条 1 項 3 号, 所 得 税 法 施 行 令 20 条 1 項 ) 4 社 葬 費 用 の 課 税 法 人 が 主 催 する 社 葬 の 費 用 に 対 する 課 税 については, 次 の 通 達 が 適 用 されます 法 人 が,その 役 員 又 は 使 用 人 が 死 亡 したため 社 葬 を 行 い,その 費 用 を 負 担 した 場 合 に おいて,その 社 葬 を 行 うことが 社 会 通 念 上 相 当 と 認 められるときは,その 負 担 した 金 額 のうち 社 葬 のために 通 常 要 する 部 分 の 金 額 は,その 支 出 をした 日 の 属 する 事 業 年 度 の 損 金 の 額 に 算 入 することができるものとする ( 注 ) 会 葬 者 が 持 参 した 香 典 等 を 法 人 の 収 入 としないで 遺 族 の 収 入 としたときは,これを 認 める ( 所 得 税 基 本 通 達 9-7-19) この 通 達 は, 法 人 がその 役 員 または 使 用 人 の 死 亡 について 社 葬 を 行 った 場 合 の 費 用 負 担 の 課 税 について 規 定 しています 社 葬 の 実 施 にあたっては,1その 社 葬 を 行 うことが 社 会 通 念 上 相 当 であること,2その 負 担 した 金 額 が 社 葬 のために 通 常 要 する 金 額 であるこ とを 要 します 社 葬 が 社 会 通 念 上 相 当 かどうかは, 死 亡 した 役 員 等 の 死 亡 の 事 情, 生 前 に おける 当 該 法 人 に 対 する 貢 献 度 合 い 等 を 総 合 勘 案 して 判 断 することになります 社 葬 の ために 通 常 要 する 金 額 の 判 断 については,たとえば 密 葬 の 費 用, 墓 石, 仏 壇, 位 牌 等 の 費 用, 戒 名 を 受 ける 費 用 など 明 らかに 故 人 の 遺 族 が 負 担 すべき 費 用 はこれに 該 当 しないこ とになっています

5 団 体 生 命 保 険 等 への 課 税 (1) 生 命 保 険 契 約 の 類 型 役 員 および 従 業 員 に 対 する 弔 慰 金, 傷 病 見 舞 金 の 資 金 の 手 当 として, 役 員 従 業 員 の 全 員 を 被 保 険 者 とし, 法 人 が 保 険 契 約 者 および 保 険 金 受 取 人 として 保 険 契 約 を 締 結 するケー スがあります これは, 経 営 者 保 険 または 役 員 退 職 保 険 などと 呼 ばれ, 法 人 の 生 命 保 険 契 約 の 基 本 形 態 になっています 被 保 険 者 契 約 者 保 険 金 受 取 人 ( 死 亡 満 期 ) 役 員 従 業 員 法 人 法 人 なお, 生 命 保 険 は, 養 老 保 険 定 期 保 険 定 期 付 き 養 老 保 険 の3つが 基 本 型 であり,これらに 癌 保 険 傷 病 保 険 入 院 保 険 等 の 特 約 保 険 が 付 加 される 場 合 があります (2) 保 険 料 保 険 金 への 課 税 養 老 保 険 養 老 保 険 は, 被 保 険 者 が 保 険 期 間 満 了 時 に 生 存 している 場 合 に 満 期 保 険 金 を 支 払 い, 保 険 期 間 中 に 死 亡 した 場 合 には, 満 期 保 険 金 と 同 額 の 死 亡 保 険 金 を 支 払 う 仕 組 みの 保 険 で す そして,その 保 険 料 は 満 期 保 険 金 の 支 払 財 源 に 充 てるための 積 立 保 険 料 と, 被 保 険 者 が 死 亡 した 場 合 の 死 亡 保 険 金 の 支 払 財 源 に 充 てるための 危 険 保 険 料 などからなってい ます 養 老 保 険 の 税 務 については, 通 達 が 出 ており,その 内 容 を 要 約 すれば 次 のとおりです (1) 死 亡 保 険 金 および 生 存 保 険 金 の 受 取 人 が 当 該 使 用 者 ( 法 人 )である 場 合 は, 当 該 役 員 または 使 用 人 が 受 ける 経 済 的 利 益 はないものとします (2) 死 亡 保 険 金 および 生 存 保 険 金 の 受 取 人 が 被 保 険 者 またはその 遺 族 である 場 合 は,そ の 支 払 われた 保 険 金 の 額 に 相 当 する 金 額 が 当 該 役 員 または 使 用 人 の 給 与 等 として 扱 わ れます (3) 死 亡 保 険 金 の 受 取 人 が 被 保 険 者 の 遺 族 で, 生 存 保 険 金 の 受 取 人 が 当 該 使 用 者 である 場 合 は, 当 該 役 員 または 使 用 人 が 受 ける 経 済 的 利 益 はないものとされます ただし, 役 員 または 特 定 の 使 用 人 (これらの 者 の 親 族 を 含 む)のみを 被 保 険 者 としている 場 合 には,そ の 支 払 った 保 険 料 のうち,その2 分 の1に 相 当 する 金 額 は, 当 該 役 員 または 使 用 人 の 給 与 等 とされます なお,これには 以 下 の( 注 )が 付 されています ( 注 ) 1 傷 害 特 約 等 の 特 約 に 係 る 保 険 料 を 使 用 者 が 支 払 ったことにより 役 員 又 は 使 用 人 が 受 ける 経 済 的 利 益 については,36-31の4 参 照 2 上 記 3)のただし 書 については, 次 によることに 留 意 する (1) 保 険 加 入 の 対 象 とする 役 員 又 は 使 用 人 について, 加 入 資 格 の 有 無 保 険 金 額 等 に 格 差 が 設 けられている 場 合 であっても,それが 職 種, 年 齢, 勤 続 年 数 等 に 応 ずる 合 理 的 な 基 準 により, 普 遍 的 に 設 けられた 格 差 であると 認 められるときは,ただし 書 を 適 用 しない (2) 役 員 又 は 使 用 人 の 全 部 又 は 大 部 分 が 同 族 関 係 者 である 法 人 については,たとえその 役 員 又 は 使 用 人 の 全 部 を 対 象 として 保 険 に 加 入 する 場 合 であっても,その 同 族 関 係 者 で ある 役 員 又 は 使 用 人 については,ただし 書 を 適 用 する ( 所 得 税 基 本 通 達 36-31 使 用 者 契 約 の 養 老 保 険 に 係 る 経 済 的 利 益 )

定 期 保 険 定 期 保 険 とは, 死 亡 保 険 のみ 行 う 生 命 保 険 で, 保 険 期 間 中 の 死 亡 に 対 して 死 亡 保 険 金 を 支 払 うものであり, 掛 け 捨 ての 保 険 です (1) 使 用 者 が 死 亡 保 険 金 の 受 取 人 である 場 合 は,その 経 済 的 利 益 はないものとされます (2) 被 保 険 者 の 遺 族 が 死 亡 保 険 金 の 受 取 人 である 場 合 は, 原 則 として(1)と 同 様 の 扱 いに なりますが, 役 員 または 特 定 の 使 用 人 (これらの 者 の 親 族 を 含 む)のみを 被 保 険 者 として いる 場 合 には,その 保 険 料 の 額 に 相 当 する 金 額 は,その 役 員 または 使 用 人 に 対 する 給 与 として 課 税 されます( 所 得 税 基 本 通 達 36-31の2) (3) 保 険 料 等 の 経 理 処 理 1 死 亡 保 険 金 および 生 存 保 険 金 の 受 取 人 が 当 該 法 人 である 場 合,その 支 払 った 保 険 料 の 額 は, 保 険 事 故 の 発 生 または 保 険 契 約 の 解 除 もしくは 失 効 により 当 該 保 険 契 約 が 終 了 す るときまでは 資 産 に 計 上 することとされています 2 死 亡 保 険 金 および 生 存 保 険 金 の 受 取 人 が 被 保 険 者 またはその 遺 族 である 場 合 には,そ の 支 払 った 保 険 料 の 額 は, 当 該 役 員 または 使 用 人 に 対 する 給 与 とすることになっていま す 3 死 亡 保 険 金 の 受 取 人 が 被 保 険 者 の 遺 族 で, 生 存 保 険 金 の 受 取 人 が 当 該 法 人 である 場 合 は,その 支 払 った 保 険 金 のうち,その2 分 の1に 相 当 する 金 額 は1により 資 産 に 計 上 し, 残 額 は 期 間 の 経 過 に 応 じて 損 金 の 額 に 算 入 します ただし, 役 員 または 部 課 長 その 他 特 定 の 使 用 人 (これらの 者 の 親 族 を 含 む)のみを 被 保 険 者 としている 場 合 には, 当 該 残 額 は, 当 該 役 員 または 使 用 人 に 対 する 給 与 とすることになっています( 法 人 税 基 本 通 達 9-3-4) 死 亡 保 険 金 受 取 人 生 存 役 員 等 の 課 税 保 険 料 課 税 Ⅰ 法 人 法 人 非 課 税 資 産 計 上 Ⅱ 遺 族 法 人 非 課 税 1/2 給 与 1/2 資 産 Ⅲ 遺 族 被 保 険 者 給 与 課 税 給 与 等 6 所 得 補 償 保 険 への 課 税 所 得 保 障 保 険 とは ケガや 病 気 で 働 けなくなった 場 合 ( 就 業 不 能 期 間 ) 等 で 多 額 の 損 害 が 生 じた 場 合 に, 保 険 金 として 設 定 した 一 定 金 額 を 月 額 で 受 け 取 れる 保 険 です 医 療 保 険 や 傷 害 保 険 で 医 療 費 はカバーできても 生 活 費 までは 賄 いきれないための 保 険 です その ような 場 合 に 備 える 保 険 が 所 得 補 償 保 険 になります 会 社 が 保 険 料 を 支 払 い, 保 険 金 を 被 保 険 者 が 受 け 取 る 場 合 で, 公 傷 病 に 起 因 する 場 合 は もちろん 非 課 税 です 私 傷 病 その 他 の 場 合 は 給 与 等 として 課 税 されるのが 原 則 ですが 心 身 財 産 に 相 当 の 損 害 を 受 けた 場 合 は, 非 課 税 となることも 考 えられます 7 会 社 以 外 から 受 ける 慶 弔 金 への 課 税 その 金 額 等 が 社 会 通 念 上 適 正 額 であれば, 前 掲 の 通 達 等 に 基 づいて 原 則 的 に 非 課 税 です ( 参 考 阪 神 淡 路 大 震 災 時 の 災 害 見 舞 金 と 法 人 税 ) 阪 神 淡 路 大 震 災 に 際 して 国 税 庁 は, 阪 神 淡 路 大 震 災 に 関 する 諸 費 用 の 法 人 税 の 取 扱 いについて ( 平 成 7 年 2 月 27 日 課 法 2-1, 課 審 4-11, 査 調 4-1)と 題 する 通 達 を 発 している そこでは, 被 災 法 人 のさまざまな 費 用 の 損 金 算 入 を 認 めているが, 併 せて 取 引 先 や 被 災 従 業 員 や 取 引 先 従 業 員 への 支 援 に 対 する 費 用 の 損 金 算 入 を 認 めている 今 回 の 場 合 も,

同 様 な 扱 いがされると 思 われる 以 下 に, 災 害 見 舞 金 に 関 する 取 扱 いを 紹 介 する ( 従 業 員 に 対 する 災 害 見 舞 金 ) 法 人 が, 災 害 を 受 けた 自 己 の 役 員 又 は 使 用 人 に 対 して 災 害 見 舞 金 ( 物 品 を 含 む)を 支 給 し, これを 福 利 厚 生 費 として 経 理 した 場 合 において, 当 該 災 害 見 舞 金 が 一 定 の 基 準 に 従 って 支 給 され,かつ,その 金 額 が 災 害 見 舞 金 として 社 会 通 念 上 相 当 であるときは,これを 認 め る 当 該 法 人 が, 自 己 の 役 員 又 は 使 用 人 と 同 等 の 事 情 にある 専 属 下 請 先 の 役 員 若 しくは 使 用 人 又 は 特 約 店 等 のセールスマンに 対 して 支 給 する 災 害 見 舞 金 についても, 同 様 とする ( 取 引 先 に 対 する 災 害 見 舞 金 等 ) 法 人 が, 被 災 前 の 取 引 関 係 の 維 持, 回 復 を 目 的 として 災 害 発 生 後 相 当 の 期 間 内 にその 取 引 先 に 対 して 行 った 災 害 見 舞 金 の 支 出 又 は 事 業 用 資 産 の 供 与 若 しくは 役 務 の 提 供 のた めに 要 した 費 用 は, 交 際 費 等 以 外 の 費 用 として 取 り 扱 う ( 災 害 見 舞 金 に 充 てるために 同 業 団 体 等 へ 拠 出 する 分 担 金 等 ) 法 人 が,その 所 属 する 協 会, 連 盟 その 他 の 同 業 団 体 等 ( 以 下 同 業 団 体 等 という)の 構 成 員 の 有 する 事 業 用 資 産 について 災 害 による 損 失 が 生 じた 場 合 に,その 損 失 の 補 てんを 目 的 とする 構 成 員 相 互 の 扶 助 等 に 係 る 規 約 等 ( 災 害 の 発 生 を 機 に 新 たに 定 めたものを 含 む)に 基 づき 合 理 的 な 基 準 に 従 って 当 該 同 業 団 体 等 から 賦 課 され, 拠 出 した 分 担 金 等 は, 寄 附 金 以 外 の 費 用 として 取 り 扱 う ( 自 社 製 品 等 の 被 災 者 に 対 する 提 供 ) 法 人 が 自 社 の 製 品 等 を 多 数 の 被 災 者 に 提 供 するために 要 する 費 用 は, 交 際 費 等 又 は 寄 附 金 以 外 の 費 用 として 取 り 扱 う