など 日 本 人 と 同 様 に 認 められている ( 帰 化 人 の 著 名 人 : 新 井 将 敬 ツルネンマルテイ 白 眞 勲 蓮 舫 など) ここで 問 題 となるのが 外 国 の 国 籍 を 保 持 しつつ 日 本 国 籍 を 認 めることを 要 求 する 日 本 に 滞 在 する 外 国



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平 成 24 年 9 月 3 日 夏 期 研 究 会 明 治 大 学 法 学 部 2 年 紙 屋 宏 志 外 国 人 参 政 権 ~その1 票 は 救 国 か 亡 国 か~ 目 次 ~table of contents~ 1.はじめに 2. 外 国 人 参 政 権 とは~ 定 義 と 立 法 行 政 司 法 においての 現 れ 方 ~ 3. 外 国 人 参 政 権 の 歴 史 的 経 緯 4. 海 外 における 外 国 人 参 政 権 との 比 較 5. 我 が 国 の 外 国 人 参 政 権 に 関 係 する 議 論 6. 参 考 7. 論 点 8. 外 国 人 参 政 権 を 理 解 するための 基 礎 資 料 9. 参 考 文 献 参 照 条 文 1.はじめに 選 挙 権 は 国 民 主 権 を 基 本 原 理 とする 政 治 体 制 では 民 意 を 正 確 に 反 映 するための 重 要 な 制 度 であると その 重 要 性 について 新 歓 SPD 選 挙 制 度 で 述 べたと 思 う グローバル 化 が 進 む 現 在 労 働 力 は 国 境 を 越 えて 移 動 している 諸 外 国 においては 労 働 力 不 足 を 背 景 とした 外 国 人 の 増 加 が 外 国 人 参 政 権 を 付 与 する 契 機 となった 例 がある 我 が 国 も 例 外 でなく 外 国 人 人 口 が 増 加 している 状 況 にかんがみ 共 生 を 考 える 必 要 が 出 てきている 政 権 与 党 である 民 主 党 が 外 国 人 参 政 権 を 要 求 する 団 体 の 協 力 を 受 けている ことから 国 会 議 員 地 方 議 員 は 外 国 人 参 政 権 を 容 認 するか 否 かの 判 断 を 明 確 にすることが 迫 られている われわれにとって 関 係 のない 話 ではない したがって 今 回 のテーマとした 2. 外 国 人 参 政 権 とは~ 定 義 と 立 法 行 政 司 法 においての 現 れ 方 ~ 外 国 人 参 政 権 とは その 国 の 国 籍 を 有 しない 外 国 人 に 付 与 される 参 政 権 を 指 す 日 本 では 外 国 人 参 政 権 は 認 められていないが 賛 否 さまざまな 見 解 がみられる 日 本 国 憲 法 第 15 条 は 公 務 員 を 選 定 し 及 びこれを 罷 免 することは 国 民 固 有 の 権 利 で ある と 定 めている これが 日 本 国 民 には 憲 法 上 選 挙 権 が 保 障 される 根 拠 となる 外 国 人 でも 日 本 政 府 に 帰 化 を 申 請 し 許 可 されれば 日 本 国 籍 を 持 つ 日 本 人 と 同 様 の 扱 い を 受 け 参 政 権 を 得 ることができる 彼 らは 帰 化 人 と 呼 ばれるが 選 挙 権 と 被 選 挙 権 1

など 日 本 人 と 同 様 に 認 められている ( 帰 化 人 の 著 名 人 : 新 井 将 敬 ツルネンマルテイ 白 眞 勲 蓮 舫 など) ここで 問 題 となるのが 外 国 の 国 籍 を 保 持 しつつ 日 本 国 籍 を 認 めることを 要 求 する 日 本 に 滞 在 する 外 国 人 である 在 日 外 国 人 の 在 留 資 格 と 実 数 について 永 住 者 ( 一 般 特 別 の 合 計 )の 資 格 を 持 つ 永 住 外 国 人 は 約 96 万 人 である そのうち 一 般 永 住 者 の 数 は56 万 5,089 人 で 年 々 増 加 している 特 別 永 住 者 の 数 は39 万 9,106 人 で 年 々 減 少 している(2010 年 12 月 末 時 点 ) 在 日 外 国 人 の 在 留 資 格 のうち 長 期 の 在 留 期 間 を 認 められるものは 以 下 の3 種 がある 一 般 永 住 者 : 外 国 人 のうち 法 務 大 臣 が 永 住 を 許 可 した 者 ( 在 留 期 間 制 限 なし) 特 別 永 住 者 : 韓 国 籍 朝 鮮 籍 台 湾 国 籍 その 他 の 平 和 条 約 国 籍 離 脱 者 とその 子 孫 ( 在 留 期 間 制 限 なし) 定 住 者 : 法 務 大 臣 が 在 留 を 特 別 に 許 可 した 日 系 人 とその 家 族 ( 在 留 期 間 が1 年 か3 年 ) 主 に 日 系 ブラジル 人 日 系 フィリピン 人 日 系 ペルー 人 等 が 対 象 在 留 の 資 格 人 数 構 成 比 一 般 永 住 者 565,089 26.5 特 別 永 住 者 399,106 18.7 留 学 201,511 9.4 日 本 人 の 配 偶 者 等 196,248 9.2 定 住 者 194,602 9.1 その 他 577,595 27.1 合 計 2,134,151 100 外 国 人 の 参 政 権 の 対 象 となる 選 挙 (1) 議 員 選 挙 など 公 職 選 挙 法 が 適 用 されるもの 例 : 衆 議 院 議 員 選 挙 参 議 院 議 員 選 挙 地 方 公 共 団 体 の 議 員 と 長 の 選 挙 (2) 国 籍 条 項 のない 一 部 地 方 公 共 団 体 の 住 民 投 票 条 例 住 民 投 票 では 例 :2002 年 の 滋 賀 県 米 原 町 を 始 めとして 2005 年 10 月 末 までに 常 設 型 のものも 含 め 約 2

200 の 自 治 体 が 外 国 人 の 住 民 投 票 権 を 認 める 条 例 を 制 定 している 行 政 の 立 場 政 府 見 解 日 本 国 政 府 が2010 年 ( 平 成 22 年 )6 月 4 日 鳩 山 由 紀 夫 内 閣 の 閣 議 で 決 定 した 政 府 答 弁 は 以 下 の 通 りである 憲 法 第 15 条 第 1 項 及 び 第 93 条 第 2 項 の 規 定 の 趣 旨 については 最 高 裁 判 所 平 成 7 年 2 月 28 日 判 決 において 憲 法 15 条 1 項 にいう 公 務 員 を 選 定 罷 免 する 権 利 の 保 障 が 我 が 国 に 在 留 する 外 国 人 に 対 しても 及 ぶものと 解 すべきか 否 かについて 考 えると 憲 法 の 右 規 定 は 国 民 主 権 の 原 理 に 基 づき 公 務 員 の 終 局 的 任 免 権 が 国 民 に 存 することを 表 明 したものにほ かならないところ 主 権 が 日 本 国 民 に 存 するものとする 憲 法 前 文 及 び 1 条 の 規 定 に 照 らせば 憲 法 の 国 民 主 権 の 原 理 における 国 民 とは 日 本 国 民 すなわち 我 が 国 の 国 籍 を 有 す る 者 を 意 味 することは 明 らかである そうとすれば 公 務 員 を 選 定 罷 免 する 権 利 を 保 障 し た 憲 法 15 条 1 項 の 規 定 は 権 利 の 性 質 上 日 本 国 民 のみをその 対 象 とし 右 規 定 による 権 利 の 保 障 は 我 が 国 に 在 留 する 外 国 人 には 及 ばないものと 解 するのが 相 当 である そして 地 方 自 治 について 定 める 憲 法 第 8 章 は 93 条 2 項 において 地 方 公 共 団 体 の 長 その 議 会 の 議 員 及 び 法 律 の 定 めるその 他 の 吏 員 は その 地 方 公 共 団 体 の 住 民 が 直 接 これを 選 挙 する ものと 規 定 しているのであるが 前 記 の 国 民 主 権 の 原 理 及 びこれに 基 づく 憲 法 15 条 1 項 の 規 定 の 趣 旨 に 鑑 み 地 方 公 共 団 体 が 我 が 国 の 統 治 機 構 の 不 可 欠 の 要 素 を 成 すものであるこ とをも 併 せ 考 えると 憲 法 93 条 2 項 にいう 住 民 とは 地 方 公 共 団 体 の 区 域 内 に 住 所 を 有 する 日 本 国 民 を 意 味 するものと 解 するのが 相 当 であり 右 規 定 は 我 が 国 に 在 留 する 外 国 人 に 対 して 地 方 公 共 団 体 の 長 その 議 会 の 議 員 等 の 選 挙 の 権 利 を 保 障 したものという ことはできない と 判 示 されており 政 府 も 同 様 に 考 えているところである 内 閣 参 質 一 七 四 第 七 七 号 - 平 成 二 十 二 年 六 月 四 日 内 閣 総 理 大 臣 鳩 山 由 紀 夫 と 明 示 されており 裁 判 所 と 同 じように 日 本 国 憲 法 では 国 民 主 権 の 原 理 などから 外 国 人 には 参 政 権 の 行 使 を 保 障 していない 事 を 明 らかにしている 地 方 公 共 団 体 2009 年 10 月 から12 月 にかけて 自 由 民 主 党 所 属 の 県 議 会 議 員 が 中 心 となって 地 方 自 治 体 で 外 国 人 地 方 参 政 権 の 法 制 化 に 反 対 する 意 見 書 が 多 数 可 決 されている 2010 年 7 月 には 27 県 議 会 といくつかの 自 治 体 が 外 国 人 地 方 参 政 権 への 反 対 を 可 決 6 県 議 会 が 慎 重 な 対 応 を 求 める 意 見 を 可 決 2 県 議 会 が 賛 成 意 見 を 可 決 している 対 馬 や 与 那 国 島 など 国 境 に 接 する 自 治 体 で 特 に 懸 念 されている 2010 年 1 月 25 日 からは 全 国 の 首 長 地 方 議 員 約 1 万 人 分 の 反 対 署 名 (2010 年 1 月 25 日 の 時 点 で 約 1600 人 分 を 確 保 )を 集 めて 政 府 に 提 出 3

する 運 動 が 行 われている これまでに 外 国 人 参 政 権 を 事 実 上 施 行 に 移 した 市 町 村 は 次 の 通 りである 常 設 型 住 民 投 票 条 例 など 外 国 人 参 政 権 を 表 向 きには 隠 した 条 例 で 成 立 したケース( 保 守 系 といわれる 市 議 会 議 員 も 理 解 してないまま 賛 成 し 可 決 していたという 状 況 )もある 北 海 道 増 毛 郡 増 毛 町 紋 別 郡 遠 軽 町 稚 内 市 北 広 島 市 岩 手 県 宮 古 市 岩 手 郡 滝 沢 村 東 京 都 杉 並 区 三 鷹 市 小 金 井 市 群 馬 県 高 崎 市 埼 玉 県 富 士 見 市 児 玉 郡 美 里 町 比 企 郡 鳩 山 町 和 光 市 千 葉 県 我 孫 子 市 神 奈 川 県 逗 子 市 大 和 市 川 崎 市 新 潟 県 上 越 市 石 川 県 羽 咋 郡 宝 達 志 水 町 福 井 県 越 前 市 静 岡 県 静 岡 市 愛 知 県 高 浜 市 西 尾 市 安 城 市 長 野 県 小 諸 市 滋 賀 県 近 江 八 幡 市 大 阪 府 岸 和 田 市 大 東 市 豊 中 市 奈 良 県 生 駒 市 大 和 郡 山 市 三 重 県 名 張 市 兵 庫 県 篠 山 市 鳥 取 県 境 港 市 東 伯 郡 北 栄 町 広 島 県 広 島 市 大 竹 市 山 口 県 山 陽 小 野 田 市 福 岡 県 宗 像 市 司 法 の 立 場 ~ 外 国 人 参 政 権 をめぐる 訴 訟 ~ これまで 外 国 人 参 政 権 付 与 を 求 める 訴 訟 がいくつか 行 われているが 全 てが 最 高 裁 判 決 において 退 けられている 司 法 の 立 場 からの 見 解 としては 日 本 国 内 法 では 国 政 地 方 とも に 外 国 人 参 政 権 は 一 切 認 められていない 最 高 裁 判 決 は これまでに1 平 成 5 年 (ヒッグス アラン 裁 判 ) 2 平 成 7 年 ( 傍 論 を 付 さ れた) 3 平 成 10 年 ( 国 政 被 選 挙 権 ) 4 平 成 12 年 ( 地 方 参 政 権 ) の 計 四 つ 行 われた 1 平 成 5 年 2 月 26 日 最 高 裁 判 決 ( 国 政 参 政 権 ) 日 本 在 住 でイギリス 国 籍 のヒッグス アランが 国 政 参 政 権 と 地 方 参 政 権 の 双 方 につい て 提 訴 いずれも 請 求 棄 却 された 判 決 ではマクリーン 事 件 最 高 裁 判 決 を 引 用 しつつ 外 国 人 の 人 権 には その 性 質 により 保 障 されるものとされないものがあり 国 政 参 政 権 は 国 家 を 前 提 とする 権 利 であり 日 本 国 民 にのみ 保 障 されているものとした 2 平 成 7 年 2 月 28 日 最 高 裁 判 決 ( 地 方 参 政 権 ) 最 高 裁 上 告 棄 却 後 述 3 平 成 10 年 最 高 裁 判 決 ( 国 政 被 選 挙 権 ) 在 日 朝 鮮 人 3 世 李 英 和 を 代 表 にした 外 国 人 政 党 在 日 党 が 国 政 被 選 挙 権 の 請 求 裁 判 を 行 ったが 最 高 裁 は 訴 えを 退 けた 4

4 平 成 12 年 4 月 25 日 最 高 裁 判 決 ( 地 方 参 政 権 ) 1991 年 永 住 資 格 をもつ 在 日 韓 国 人 ( 特 別 永 住 者 )ら4 人 が 福 井 地 方 裁 判 所 に 提 訴 1994 年 地 裁 判 決 棄 却 1996 年 名 古 屋 高 等 裁 判 所 金 沢 支 部 判 決 棄 却 2000 年 4 月 25 日 最 高 裁 上 告 棄 却 2 平 成 7 年 2 月 28 日 最 高 裁 判 決 ( 地 方 参 政 権 )について 最 高 裁 は 判 決 の 本 論 において 全 ての 外 国 人 に 国 政 レベル 地 方 レベルを 問 わず 参 政 権 は 憲 法 上 保 障 されない とする" 否 定 説 "に 立 ったが 判 決 理 由 において(いわゆる 傍 論 部 分 ) 地 方 レベルの 参 政 権 については 法 律 による 付 与 は 憲 法 上 許 容 される と 記 し 部 分 的 許 容 説 に 立 つ 見 解 を 示 した 傍 論 は 判 例 と 異 なり 拘 束 力 を 持 たないとされるが この 判 決 の 部 分 について それを 傍 論 ともしない 見 解 も 含 めて 議 論 となっている 傍 論 とは 判 決 において 表 された 裁 判 官 の 意 見 のうちで 判 決 理 由 の 核 心 部 分 には 入 ら ない 部 分 をいう 裁 判 規 範 性 がないから 今 後 類 似 の 裁 判 が 発 生 した 時 基 準 として 使 用 できない 立 法 の 立 場 ~ 各 政 党 の 立 場 ~ 民 主 党 民 主 党 は 結 党 時 から 基 本 政 策 に 定 住 外 国 人 の 地 方 参 政 権 などを 早 期 に 実 現 する と 掲 げており 外 国 人 参 政 権 付 与 法 案 を 国 会 に 15 回 提 出 するなど 外 国 人 参 政 権 の 付 与 に は 積 極 的 である 党 執 行 部 以 下 ほとんどの 党 員 が 外 国 人 参 政 権 付 与 に 賛 成 をしているが 一 部 の 議 員 は 外 国 人 参 政 権 付 与 に 慎 重 な 姿 勢 を 示 している また 民 主 党 は 永 住 中 国 人 に も 参 政 権 を 与 えるとしている 賛 成 派 = 鳩 山 由 紀 夫 小 澤 一 郎 岡 田 克 也 小 川 敏 夫 etc 反 対 派 = 長 島 昭 久 渡 辺 周 松 原 仁 自 民 党 自 民 党 は 党 として 反 対 の 姿 勢 を 打 ち 出 しており 所 属 国 会 議 員 もその 多 くが 反 対 派 である 外 国 人 参 政 権 付 与 法 案 を 提 出 した 事 は 一 度 もない 1995 年 に 最 高 裁 判 決 の 傍 論 が 出 てから 2009 年 9 月 に 政 権 を 失 うまで 野 党 民 主 党 と 連 立 与 党 公 明 党 から 複 数 回 提 出 されている 参 政 権 付 与 法 案 全 てに 同 調 せず 廃 案 にしていた 政 権 を 失 ってからも2010 年 1 月 の 党 大 会 で 石 破 茂 ( 現 自 由 民 主 党 政 務 調 査 会 長 )が 党 として 反 対 することを 明 言 し 同 年 7 月 の 第 22 回 参 議 院 議 員 通 常 選 挙 の 選 挙 公 約 にも 党 として 反 対 することが 明 記 されていた このため 自 民 党 では 反 対 派 が 多 数 と 見 られている 賛 成 派 = 河 村 建 夫 反 対 派 = 谷 垣 禎 一 小 泉 純 一 郎 稲 田 朋 美 河 野 太 郎 早 川 忠 孝 etc 公 明 党 5

公 明 党 は 党 として 賛 成 永 住 外 国 人 の 地 方 選 挙 権 付 与 をマニフェストに 掲 げ これまでに 外 国 人 参 政 権 付 与 法 案 を 29 回 提 出 している 社 会 民 主 党 社 民 党 は 党 として 賛 成 党 首 福 島 瑞 穂 は 法 案 提 出 や 成 立 に 社 民 党 は 賛 成 だ 社 民 党 も 先 頭 に 立 って 一 緒 に 成 立 させたい と 述 べ 意 欲 を 示 している 2009 年 11 月 7 日 民 主 党 が 永 住 外 国 人 の 地 方 参 政 権 付 与 法 案 提 出 に 向 け 調 整 に 入 ったことを 受 け 福 島 は 今 国 会 で 成 立 させることに 賛 成 だ と 述 べた 日 本 共 産 党 共 産 党 は 党 として 賛 成 で これまでに 参 政 権 付 与 法 案 を 11 回 提 出 している 2009 年 1 月 には 志 位 和 夫 委 員 長 が 民 団 中 央 本 部 の 新 年 会 において 日 本 共 産 党 は 永 住 外 国 人 に 選 挙 権 だけでなく 被 選 挙 権 も 付 与 する 立 場 でがんばっています と 党 の 方 針 を 述 べ 永 住 外 国 人 に 対 する 被 選 挙 権 を 与 えると 表 明 した 同 年 5 月 には 塩 川 鉄 也 総 務 部 会 長 が 在 日 韓 国 人 の 集 会 に 参 加 付 与 を 訴 えた 国 民 新 党 国 民 新 党 は 選 挙 前 から 党 として 反 対 の 姿 勢 を 打 ち 出 し ( 無 責 任 な) 移 民 受 け 入 れと 外 国 人 参 政 権 付 与 法 案 を 批 判 している 亀 井 静 香 代 表 は 在 日 外 国 人 が 密 集 するところでは 地 域 政 治 の 生 殺 与 奪 を 握 られかねな い 参 政 権 は 憲 法 上 の 国 民 固 有 の 権 利 と 規 定 されている これとの 関 係 を 慎 重 に 考 えてい くのが 当 然 だ 外 国 籍 で 参 政 権 を 持 ちたいなら 帰 化 すればいい と 発 言 している 2009 年 8 月 には 綿 貫 民 輔 代 表 ( 当 時 )が 大 きな 問 題 の 1 つとしてですね 国 家 の 構 成 に 関 する 問 題 で 外 国 人 の 地 方 参 政 権 の 問 題 について われわれ 国 民 新 党 は 国 家 の 存 在 を 動 かしかね ないということで 反 対 といっております と 述 べており 同 9 月 20 日 に 亀 井 が 慎 重 な 態 度 を 示 し 同 11 月 7 日 民 主 党 が 参 政 権 付 与 法 案 提 出 に 向 け 調 整 に 入 ったことを 受 け 亀 井 代 表 は 地 域 や 国 民 の 感 情 もあるので 国 民 的 理 解 を 得 る 努 力 が 必 要 だ 時 間 をかけてやる べきだ たまたま( 民 主 党 議 員 の) 数 が 多 かったからといって 可 決 すれば 済 むという 性 格 の 法 律 ではない と 述 べ 民 主 党 に 慎 重 な 対 応 を 求 めた みんなの 党 みんなの 党 は 党 として 反 対 渡 辺 喜 美 代 表 は 参 政 権 を 行 使 したいなら 日 本 人 になって ほしい と 反 対 を 表 明 している また 党 アジェンダでは 地 域 主 権 型 道 州 制 により 飛 躍 的 に 地 方 自 治 体 の 位 置 づけが 高 まる ことを 理 由 に 外 国 人 参 政 権 に 反 対 している 外 国 人 参 政 権 ( 国 政 地 方 選 挙 被 選 挙 )と 各 政 党 の 立 場 の 対 応 表 民 主 党 自 民 党 公 明 党 社 民 党 共 産 党 みんなの 党 国 民 新 党 地 方 選 挙 賛 成 反 対 賛 成 賛 成 賛 成 反 対 反 対 地 方 被 選 挙 反 対 反 対 反 対 反 対 賛 成 反 対 反 対 国 政 選 挙 反 対 反 対 反 対 反 対 反 対 反 対 国 政 被 選 挙 反 対 反 対 反 対 反 対 反 対 反 対 6

3. 外 国 人 参 政 権 の 歴 史 的 経 緯 我 が 国 における 外 国 人 参 政 権 はどのように 成 立 したのか? 現 在 の 在 日 外 国 人 ( 特 に 在 日 朝 鮮 人 )の 成 立 と 参 政 権 を 関 連 して 述 べる 大 日 本 帝 国 時 代 大 日 本 帝 国 時 代 には 台 湾 人 および 朝 鮮 人 はそれぞれ 台 湾 戸 籍 朝 鮮 戸 籍 に 編 纂 登 記 さ れ 内 地 の 戸 籍 とは 別 個 に 管 理 されていた 一 方 で 台 湾 人 朝 鮮 人 とも 大 日 本 帝 国 憲 法 の 呼 ぶ 帝 国 臣 民 であり それぞれが 内 地 に 寄 留 しているかぎり 内 地 のものと 同 様 に 帝 国 臣 民 としての 参 政 権 が 認 められていた GHQ 指 令 1945 年 末 からGHQ 指 令 による 非 日 本 人 の 送 還 が 始 まる なお12 月 に 在 日 本 の 旧 植 民 地 出 身 者 を 戸 籍 から 外 し その 上 で 戸 籍 法 の 適 用 を 受 けない 者 の 参 政 権 を 停 止 した ポツダム 勅 令 1947 年 には 最 後 のポツダム 勅 令 である 外 国 人 登 録 令 第 十 一 條 により 台 湾 人 のうち 内 務 大 臣 の 定 める 者 及 び 朝 鮮 人 は この 勅 令 の 適 用 については 当 分 の 間 これを 外 国 人 とみ なす とされた 済 州 島 四 三 事 件 と 麗 水 順 天 事 件 1948 年 韓 国 北 朝 鮮 はそれぞれ 連 合 国 軍 政 から 独 立 しかし 同 年 4 月 3 日 に 済 州 島 四 三 事 件 が 起 こり 在 朝 鮮 アメリカ 陸 軍 司 令 部 軍 政 庁 支 配 下 にある 南 朝 鮮 ( 現 大 韓 民 国 ) 政 府 が 島 民 の 動 きに 南 朝 鮮 労 働 党 が 関 与 しているとして 島 民 全 人 口 の20%にあたる6 万 人 を 虐 殺 島 内 の70%が 焼 き 尽 くされた ( 1954 年 ) この 事 件 に 続 いて 同 年 10 月 19 日 麗 水 順 天 事 件 が 起 こり 反 乱 軍 のみならず8000 人 の 民 間 住 民 が 虐 殺 された これらの 虐 殺 事 件 にともない 済 州 島 や 全 羅 南 道 から 多 くの 難 民 が 日 本 へ 亡 命 ( 密 入 国 した これらの 事 件 について 韓 国 政 府 は 長 い 間 タブー 視 し 事 件 の 全 容 が 明 らかになったのは 民 主 化 後 の1990 年 代 以 降 である 朝 鮮 戦 争 1950 年 6 月 から1953 年 7 月 にかけては 朝 鮮 戦 争 が 勃 発 し 半 島 全 土 が 荒 れ 地 となり 戦 火 を 逃 れ 日 本 に 流 入 する 朝 鮮 人 が 増 えて 1955 年 までに1 万 2500 人 にのぼった なお 朝 鮮 戦 争 にともない 日 本 でも 北 朝 鮮 政 府 支 持 者 と 南 朝 鮮 政 府 支 持 者 との 紛 争 が 多 発 した 7

サンフランシスコ 講 和 条 約 1952 年 サンフランシスコ 講 和 条 約 締 結 によって 日 本 は 国 家 主 権 を 回 復 した 同 時 に 日 本 領 土 の 最 終 画 定 に 伴 う 朝 鮮 の 独 立 を 承 認 した これにともない 旧 植 民 地 出 身 者 は 名 実 共 に 日 本 国 籍 を 失 った 当 時 韓 国 朝 鮮 人 の 側 からも 併 合 により 強 要 された 日 本 国 籍 の 保 持 に 興 味 は 無 く この 日 本 国 籍 喪 失 措 置 に 異 議 を 唱 えなかった 朝 鮮 戦 争 が 休 戦 となり 在 日 韓 国 人 が 半 島 に 帰 還 しようとしたところ 半 島 全 土 が 焦 土 と なっていた 韓 国 政 府 は 受 け 入 れる 社 会 体 制 が 整 備 されていなかったため 在 日 韓 国 朝 鮮 人 の 送 還 を 拒 否 した 1959 年 の 調 査 によれば 特 別 永 住 者 となったものは 日 本 政 府 や 連 合 国 の 手 配 を 拒 んで 自 ら 残 留 したものと 犯 罪 者 だけであり 当 時 日 本 に 在 住 する 朝 鮮 人 は 殆 ど 自 由 意 志 によるもの で 戦 時 徴 用 (いわゆる 強 制 連 行 )で 来 日 したものは245 人 しか 残 留 していなかった 日 韓 基 本 条 約 1965 年 日 韓 基 本 条 約 締 結 に 伴 い 締 結 された 日 韓 法 的 地 位 協 定 では 国 外 退 去 に 該 当 す る 事 由 が 他 の 外 国 人 と 比 べて 大 幅 に 緩 和 された 協 定 永 住 資 格 は2 代 目 までに 限 り 3 代 目 以 降 については25 年 後 に 再 協 議 とした その 後 在 日 韓 国 人 が 民 団 を 通 じた 減 税 措 置 などの 在 日 特 権 を 獲 得 していったこともあって 日 本 への 帰 化 が 進 まなかった 差 別 撤 廃 権 益 擁 護 運 動 1977 年 からは 在 日 本 大 韓 民 国 民 団 ( 民 団 ) 主 導 で 差 別 撤 廃 権 益 擁 護 運 動 が 開 始 在 日 韓 国 人 の 参 政 権 獲 得 運 動 も 始 まった 当 時 民 団 は 日 本 語 を 使 い 日 本 の 風 習 に 従 う 社 会 同 化 は 義 務 としていた 入 管 特 例 法 の 成 立 1991 年 入 管 特 例 法 により3 代 目 以 降 にも 同 様 の 永 住 許 可 を 行 いつつ 同 時 に 韓 国 人 の みが 対 象 となっていた 協 定 永 住 が 朝 鮮 籍 台 湾 籍 の 永 住 者 も 合 わせて 特 別 永 住 許 可 として 一 本 化 された 8

4 海外における外国人参政権との比較 表 海外における外国人参政権の付与状況について表を記載した 日本との比較に使用してほ しい 9

5. 我 が 国 の 外 国 人 参 政 権 に 関 係 する 議 論 我 が 国 では 外 国 人 参 政 権 をめぐり 様 々な 点 について 議 論 されている これらの 点 を 考 えながら 自 分 の 主 張 を 練 り 上 げていってほしい 地 方 参 政 権 についての 憲 法 をはじめとした 法 令 をどう 解 釈 するか 住 民 とは 誰 か 地 方 自 治 はどこまで 認 められるのか( 権 力 の 正 統 性 はどこにあるのか)etc 外 国 人 とどのように 共 生 していくべきか 異 なる 文 化 をもった 集 団 とどう 付 き 合 うか 歴 史 認 識 の 違 いをどう 解 釈 するかetc 納 税 の 意 義 をどう 考 えるか 納 税 は 誰 のため? 納 税 の 対 価 は 何 か? 参 政 権 付 与 が 隣 国 との 関 係 にどう 影 響 を 与 えるか 二 重 参 政 権 の 発 生 で 生 ずる 政 治 的 権 利 の 格 差 はどうすべきか? 人 口 の 少 ない 市 町 村 において 外 国 人 参 政 権 をみとめたらどうなるのか? 国 籍 の 意 義 をどう 考 えるか? 二 重 国 籍 を 認 めるべきか? 6. 参 考 インターネット 上 で 散 見 される 外 国 人 参 政 権 の 導 入 のメリット デメリット メリット 1 日 本 の 社 会 に 好 影 響 を 与 える 日 本 に 住 む 外 国 人 の 文 化 を 認 めることになり 多 様 な 考 え 方 が 地 方 自 治 に 反 映 さ れ 日 本 の 文 化 がより 豊 かになる 2 外 国 人 に 帰 化 しなくとも 地 方 参 政 権 を 認 めることは 外 国 人 をそのまま 日 本 社 会 の 構 成 員 として 認 めることであ るので 生 き 方 の 多 様 性 を 認 めることになる これは 日 本 人 の 生 き 方 の 多 様 性 を 国 家 が 認 めることにもつながる 弱 い 立 場 にある 人 や 異 なる 考 え 方 ハンディキャップを 持 つ 人 々にとっても 優 しい 社 会 を 作 ることにつながる 在 日 韓 国 人 はすでに4 世 や5 世 6 世 も 出 てきており 日 本 社 会 に 根 付 き 貢 献 しながらも 民 族 性 にアイデンティ ティを 感 じている そのよう な 生 き 方 を 肯 定 することは 日 本 人 にとっても 多 様 な 生 き 方 考 え 方 を 認 めること につながる 3 対 外 的 にも 外 国 人 に 地 方 参 政 権 を 認 めることにより 日 本 社 会 が 開 放 的 で 民 主 主 義 が 高 度 に 進 んだ 国 であると アピールすることができ 国 家 イメージのアップにつながる 4 外 国 の 優 秀 な 人 材 を 日 本 の 物 として 同 化 していくことによって 日 本 が 今 の 経 済 的 地 位 を 保 ち 米 国 や 中 国 と 対 等 に 渡 り 合 える 経 済 力 を 持 つことができる 5 人 口 減 少 高 齢 化 社 会 が 進 む 地 方 では 大 きなメリットである これらを 見 るに 外 国 人 参 政 権 を 導 入 すれば 在 日 韓 国 人 などマイノリティも 生 きられ る 多 様 性 のある 社 会 になり さらに 参 政 権 を 認 めることで 海 外 から 優 秀 な 人 材 や 安 価 な 労 働 力 を 受 け 入 れやすくなり 経 済 効 果 があると 考 える 人 がいることがわかる 10

デメリット 1 日 本 にとって 不 利 益 だが ある 特 定 の 外 国 にとって 利 益 のある 政 策 を 推 している 議 員 が 多 数 当 選 する 2 日 本 の 文 化 伝 統 が 損 なわれる 可 能 性 がある 3 外 国 人 参 政 権 が 確 立 すると 政 治 法 律 も 外 国 人 寄 りになり 日 本 人 の 住 みにくい 国 になる 4 日 本 人 の 働 く 場 所 が 減 り 失 業 率 が 更 に 上 がる それによる 自 殺 者 が 増 える 5 外 国 人 による 犯 罪 が 増 えて 治 安 が 悪 化 し 社 会 問 題 になる 6 長 い 歴 史 を 持 ち 日 本 の 象 徴 である 天 皇 陛 下 及 び 皇 族 が 無 くなる 7 多 くの 素 性 不 明 な 外 国 人 が 流 入 し 治 安 が 悪 化 する 8 日 本 は 外 国 の 財 布 となってしまう 9 日 本 が 日 本 人 のものではなくなってしまう 10 今 現 在 他 国 との 間 で 領 土 問 題 が 起 こっている 地 域 ( 竹 島 や 尖 閣 諸 島 対 馬 など)が 日 本 のものではなくなっ てしまう こちらは 外 国 人 参 政 権 を 導 入 すれば 外 国 人 によって 日 本 国 の 主 権 が 簒 奪 され 日 本 の 伝 統 的 な 文 化 や 社 会 が 失 われてしまうなど 排 外 主 義 的 な 感 情 論 極 論 に 走 った 考 え 方 をする 人 がいることがわかる メリット デメリットの 比 較 は 通 常 ある 制 度 を 導 入 するか 否 かの 議 論 で 考 慮 されるべき ものであるが 外 国 人 参 政 権 付 与 については 賛 成 派 も 反 対 派 も 感 情 的 になり その 論 拠 は 怪 しい 賛 成 派 はメリットとして 経 済 効 果 ( 権 利 付 与 と 経 済 効 果 は 相 関 性 があるか 疑 わ しい)をあげ 反 対 派 はデメリットとして 安 全 保 障 の 問 題 ( 人 口 の 少 ない 地 域 に 移 住 し 議 員 を 当 選 させ 乗 っ 取 る など 可 能 性 しかない)を 掲 げている 極 力 感 情 に 流 されずに 考 え 主 張 を 構 成 する 姿 勢 を 持 ってほしい 11

7. 論 点 1 外 国 人 参 政 権 を 導 入 すべきか 否 か 2 a. 外 国 人 参 政 権 を 導 入 に 賛 成 するならば どの 段 階 まで 認 めるか? 地 方 選 挙 レベルか 国 政 選 挙 レベルか 選 挙 権 か 被 選 挙 権 か 両 方 か 発 生 するリスクをどう 評 価 して 解 消 するか? b. 外 国 人 参 政 権 を 導 入 に 反 対 するならば 外 国 人 に 参 政 権 を 付 与 しないことで 生 じるデメリットをどう 解 消 するか? 選 挙 権 を 付 与 しない 代 わりに 外 国 人 の 意 思 をどのように 取 り 入 れるか? 12

8. 外 国 人 参 政 権 を 考 えるための 基 礎 資 料 13

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9. 参 考 条 文 参 考 文 献 参 考 条 文 日 本 国 憲 法 前 文 日 本 国 民 は 正 当 に 選 挙 された 国 会 における 代 表 者 を 通 じて 行 動 し 主 権 が 国 民 に 存 することを 宣 言 し 国 政 は 国 民 の 厳 粛 な 信 託 によるものであつて その 権 威 を 国 民 に 由 来 し その 権 力 は 国 民 の 代 表 者 がこれを 行 使 し その 福 利 は 国 民 がこれを 享 受 する 第 14 条 [ 法 の 下 の 平 等 ] すべて 国 民 は 法 の 下 に 平 等 であって 人 種 信 条 性 別 社 会 的 身 分 又 は 門 地 により 政 治 的 経 済 的 または 社 会 的 関 係 において 差 別 されない 第 15 条 [ 公 務 員 の 選 定 罷 免 権 普 通 選 挙 秘 密 投 票 の 保 障 ] 1 公 務 員 を 選 定 し 及 びこれを 罷 免 することは 国 民 固 有 の 権 利 である 2すべて 公 務 員 は 全 体 の 奉 仕 者 であって 一 部 の 奉 仕 者 ではない 3 公 務 員 の 選 挙 については 成 年 者 による 普 通 選 挙 を 保 障 する 4すべて 選 挙 における 投 票 の 秘 密 は これを 侵 してはならない 選 挙 人 は その 選 択 に 関 し 公 的 にも 私 的 にも 責 任 を 問 はれない 第 44 条 [ 議 員 と 選 挙 人 の 資 格 ] 両 議 院 の 議 員 及 び 選 挙 人 の 資 格 は 法 律 でこれを 定 める 但 し 人 種 信 条 性 別 社 会 的 身 分 門 地 教 育 財 産 又 は 収 入 によつて 差 別 してはならない 第 93 条 [ 議 事 機 関 首 長 議 員 等 の 直 接 選 挙 ] 地 方 公 共 団 体 の 長 その 議 会 の 議 員 及 び 法 律 の 定 めるその 他 の 吏 員 は その 地 方 公 共 団 体 の 住 民 が 直 接 これを 選 挙 する 国 籍 法 第 1 条 [この 法 律 の 目 的 ] 日 本 国 民 たる 要 件 は この 法 律 の 定 めるところによる 第 2 条 [ 出 生 による 国 籍 の 取 得 ] 子 は 次 の 場 合 には 日 本 国 民 とする 1. 出 生 の 時 に 父 又 は 母 が 日 本 国 民 であるとき 2. 出 生 前 に 死 亡 した 父 が 死 亡 のときに 日 本 国 民 であったとき 3. 日 本 で 生 まれた 場 合 において 父 母 がともに 知 れないとき 又 は 国 籍 を 有 しない とき 第 4 条 [ 帰 化 ] 1 日 本 国 民 でない 者 ( 以 下 外 国 人 という )は 帰 化 によつて 日 本 の 国 籍 を 取 得 することができる 16

2. 帰 化 するには 法 務 大 臣 の 許 可 を 得 なければならない 第 五 条 法 務 大 臣 は 次 の 条 件 を 備 える 外 国 人 でなければ その 帰 化 を 許 可 することができない 1. 引 き 続 き 五 年 以 上 日 本 に 住 所 を 有 すること 2. 二 十 歳 以 上 で 本 国 法 によつて 行 為 能 力 を 有 すること 3. 素 行 が 不 良 でないこと 4. 自 己 又 は 生 計 を 一 にする 配 偶 者 その 他 の 親 族 の 資 産 又 は 技 能 によって 生 計 を 営 むこと ができる 5. 国 籍 を 有 せず 又 は 日 本 の 国 籍 の 取 得 によつてその 国 籍 を 失 うべきこと 参 考 文 献 近 藤 敦 (2001 年 ) 明 石 ブックレット12 Q&A 外 国 人 参 政 権 問 題 の 基 礎 知 識 明 石 書 店 蓮 見 清 一 (2010 年 ) 別 冊 宝 島 外 国 人 参 政 権 で 日 本 がなくなる 日 宝 島 社 井 上 薫 (2010 年 ) ここがおかしい 外 国 人 参 政 権 文 藝 春 秋 長 尾 一 紘 (2000 年 ) 外 国 人 の 参 政 権 世 界 思 想 社 法 務 省 入 国 管 理 局 平 成 21 年 出 入 国 管 理 鎌 田 薫 大 石 眞 ほか(2012 年 ) デイリー 六 法 平 成 24 年 度 版 三 省 堂 17