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Transcription:

食 品 安 全 委 員 会 委 員 と 消 費 者 団 体 との 情 報 交 換 会 ( 第 8 回 ) 1. 日 時 : 平 成 27 年 2 月 20 日 ( 金 ) 10:00~12:00 2. 場 所 : 食 品 安 全 委 員 会 委 員 長 室 3. 出 席 者 :( 敬 称 略 ) ( 消 費 者 団 体 ) 主 婦 連 合 会 会 長 全 国 消 費 者 団 体 連 絡 会 事 務 局 長 全 国 地 域 婦 人 団 体 連 絡 協 議 会 事 務 局 次 長 財 団 法 人 消 費 科 学 センター 理 事 日 本 生 活 協 同 組 合 連 合 会 組 織 推 進 本 部 長 山 根 香 織 河 野 康 子 長 田 三 紀 犬 伏 由 利 子 笹 川 博 子 ( 食 品 安 全 委 員 会 委 員 ) 熊 谷 委 員 長 佐 藤 委 員 山 添 委 員 三 森 委 員 上 安 平 委 員 石 井 委 員 村 田 委 員 ( 食 品 安 全 委 員 会 事 務 局 ) 姫 田 事 務 局 長 東 條 事 務 局 次 長 山 本 総 務 課 長 関 野 評 価 第 一 課 長 山 本 評 価 第 二 課 長 植 木 情 報 勧 告 広 報 課 長 野 口 リスクコミュニケーシ ョン 官 他 4. 議 事 (1) 開 会 挨 拶 (2) 話 題 提 供 肉 の 生 食 のリスクについて 豚 の 食 肉 に 係 る 食 品 健 康 影 響 評 価 解 説 食 品 安 全 委 員 会 熊 谷 進 委 員 長 (3) 質 疑 応 答 意 見 交 換 会 (4) 閉 会 5. 意 見 交 換 の 主 な 発 言 ( : 消 費 者 団 体 側 発 言 : 委 員 及 び 事 務 局 側 発 言 ) : 最 近 の 食 品 健 康 影 響 評 価 の 説 明 の 中 でDAGについての 話 があった これ に 関 して 先 日 製 造 元 より 本 評 価 について 説 明 があった 当 方 からは 人 気 があり 摂 取 されていた 方 も 多 い 商 品 であったため これで 調 査 終 了 とい うことではなく 製 造 元 として 今 後 も 調 査 研 究 を 続 けてほしい 旨 お 伝 えし た 先 方 は ドイツで 研 究 しているという 話 があり そちらとも 連 携 して 調 べていくと 言 っていた また 肉 の 生 食 のリスクについては E 型 肝 炎 につ いて あまり 知 識 がなかったため とても 勉 強 になった 生 食 については

未 だに 自 己 責 任 で 食 べても 構 わないと 主 張 する 人 が 多 い 問 題 は 消 費 者 に 対 して 生 食 のリスクについての 情 報 提 供 の 機 会 が 少 ないことだと 感 じた : 豚 に 限 らないが 肉 の 生 食 についてはリスクがあるということを 小 学 校 くらいで 教 えてほしいと 思 う : 昔 は 家 庭 科 の 時 間 で 指 導 してもらったが 現 在 は 家 庭 科 の 時 間 が 短 いの で その 機 会 が 減 っているのではないか : 豚 がE 型 肝 炎 に 感 染 した 場 合 豚 は 必 ず 発 症 するのか : 大 部 分 は 人 間 が 気 付 くほどの 症 状 を 示 すことはない : 生 後 6か 月 以 上 の 豚 ではE 型 肝 炎 ウイルスの 遺 伝 子 検 出 率 が 下 がるとの 話 について 豚 がと 場 に 出 荷 される 時 期 は 生 後 6ヶ 月 くらいということだが それ 以 上 飼 育 しているとE 型 肝 炎 の 症 状 が 出 てくるのか それとも 豚 にはE 型 肝 炎 ウイルスを 退 治 する 力 があるのか 仮 に 後 者 であれば その 力 をヒト に 利 用 することはできないのか : 豚 は E 型 肝 炎 ウイルスを 持 っていても 基 本 的 には 無 症 状 豚 の 生 食 に 係 るQ&Aにも 記 載 しているが 豚 の 発 育 に 大 きな 影 響 を 及 ぼす 病 気 を 保 持 し ていないSPF 豚 というものがあるが ここでいう 病 気 とは 例 えば オー エスキー 病 や 豚 コレラ 等 のことであり E 型 肝 炎 は 入 っていない このよう に 養 豚 の 業 界 では E 型 肝 炎 は 問 題 となっていない :ヒトで 言 えば 水 疱 瘡 のようなものである 小 さい 頃 に 感 染 し その 後 は 何 も 問 題 ない という 感 じである 資 料 からもわかるように6ヶ 月 以 上 では 遺 伝 子 の 検 出 率 は 下 がるが 抗 体 保 有 率 は 上 がっている つまり 症 状 は 示 していないが 過 去 に 感 染 があったということである :E 型 肝 炎 は 通 常 のと 畜 検 査 ではわからない 寄 生 虫 の 場 合 は 肉 眼 で 確 認 できることが 多 いが E 型 肝 炎 は 病 変 がほとんどないため 肉 眼 では 確 認 することができない 血 液 を 採 取 し ウイルス 検 査 を 行 うことが 必 要 であ る 現 実 問 題 として と 畜 検 査 でウイルス 検 査 まですることは 難 しい :ブロックの 豚 肉 を 煮 る 時 は 63 30 分 以 上 の 加 熱 をしていると 思 うが

しゃぶしゃぶ 等 薄 切 りの 肉 ではそれほどの 時 間 をかけていないように 思 う 理 屈 では 何 で 何 十 分 以 上 ということがわかっていても 実 際 に 実 行 でき るかは 心 配 に 思 う : 肉 の 中 の 色 が 変 われば 良 いのではないか ということで 色 々 考 察 したが E 型 肝 炎 ウイルスについては 加 熱 不 十 分 のため 不 活 化 しない 例 があった 牛 肉 の 場 合 は 表 面 にのみ 細 菌 がつくため 問 題 ないが 豚 肉 のE 型 肝 炎 ウイルス の 場 合 は 肉 の 中 までウイルスが 侵 入 しているため 色 が 変 わるだけの 加 熱 で は 不 十 分 ということだった 豚 肉 はしゃぶしゃぶではなく きちんと 煮 込 む ことが 大 切 : 食 品 安 全 委 員 会 の 結 論 としては 豚 肉 は 現 実 的 なより 高 い 温 度 で 加 熱 すべ きとしている つまり 温 度 が 高 い 厳 しい 条 件 にする 程 リスクは 軽 減 する ということ : 現 実 的 なより 高 い 温 度 についての 補 足 となるが 調 査 会 の 審 議 の 中 で も 委 員 より 通 常 の 調 理 では きちんと 温 度 を 測 ることは 難 しいのではない か との 意 見 があった 沸 騰 させる 等 より 高 温 で 調 理 することが 現 実 的 である 温 度 条 件 として 高 い 温 度 であれば より 短 い 調 理 時 間 でE 型 肝 炎 ウイルスは 不 活 化 する : 生 食 はやめましょう は 良 くわかる 問 題 は きちんと 加 熱 しましょ う の 部 分 をどのように 表 現 するかである 現 実 の 調 理 に 則 し 実 際 にイメ ージできる 具 体 例 等 の 表 現 を 入 れ 込 んでいただきたい : 良 いデータが 揃 わなかったため 微 妙 な 表 現 となった また 豚 の 食 肉 と は 豚 肉 だけではなく 豚 の 内 臓 も 含 まれているので 注 意 していただきた い :2011 年 に 牛 の 生 食 が 禁 止 されてから 豚 の 生 食 が 増 えたという 認 識 で 良 い か また E 型 肝 炎 や 食 中 毒 は 生 の 肉 を 食 べたことにより 発 生 しているの か それとも 加 熱 不 十 分 のものを 食 べることにより 発 生 しているのか : 豚 の 生 食 が 増 えたかということは データが 揃 っていないため 現 段 階 で は 何 とも 言 えない 食 中 毒 の 原 因 の 調 査 は E 型 肝 炎 の 患 者 への 聞 き 取 りに よるものであるため 多 少 の 誤 差 はあるが 食 中 毒 全 体 では 加 熱 不 足 が 圧 倒

的 に 大 きいと 思 う :E 型 肝 炎 ウイルスの 平 均 潜 伏 期 間 は 6 週 間 である 患 者 に 6 週 間 前 に 何 を 食 べたかと 確 認 しても 大 抵 は 覚 えていないため 調 査 は 難 しい : 現 場 の 食 品 衛 生 監 視 員 の 話 では 牛 肉 を 規 格 基 準 で 禁 止 したところ 豚 肉 を 生 で 出 す 業 者 が 増 えたが 豚 肉 については 規 格 基 準 がないため 生 で 出 さ ないよう 指 導 しても 業 者 に 聞 き 入 れてもらえない とのことだった そのた め 厚 生 労 働 省 が 豚 の 食 肉 について 規 格 基 準 の 諮 問 をしてきた 我 々が 次 に 危 惧 しているものは 規 格 基 準 がなく ガイドラインのみであるジビエであ る そのため 今 回 の 評 価 書 には ジビエについて 強 めに 記 載 させていただ いた 我 々は ジビエについても 規 格 基 準 を 設 定 すべきと 考 えている : 私 は ジビエのガイドライン 作 成 の 検 討 会 に 参 加 させていただいた 業 界 の 方 はビジネスチャンスと 考 えて 検 討 会 に 参 加 していた このまま 販 路 が 拡 大 し 商 品 が 出 回 り 問 題 が 起 こってから 規 制 となると 後 追 いになって しまうのではないかと 危 惧 している また 豚 肉 の 生 肉 の 危 害 要 因 として ウイルスや 寄 生 虫 等 があったが この 中 でヒトに 対 して 最 もリスクが 高 いも のはどれか : 患 者 数 と 症 状 を 組 み 合 わせて 考 えると E 型 肝 炎 である :E 型 肝 炎 は 完 治 するのか : 軽 いものは 治 るが 劇 症 の 場 合 は 死 亡 例 もある 特 に 60 歳 以 上 は 危 険 で ある また 寄 生 虫 は 感 染 すると 症 状 は 激 しい 場 合 もあるが 頻 度 として は 非 常 に 低 い : 日 本 人 には なぜか 新 鮮 なものは 安 心 という 意 識 がある まずは その 部 分 を 修 正 していくことが 大 切 だと 思 う また 魚 は 時 間 が 経 っても 刺 身 とし て 提 供 が 可 能 であるが なぜ 獣 肉 はできないのか : 魚 も 昔 は 大 丈 夫 ではなかった 水 産 業 界 の 方 のご 苦 労 及 び 地 方 自 治 体 のサ ポートで 立 派 な 提 供 体 制 となった 一 番 大 きいことは 魚 の 食 中 毒 の 原 因 菌 を 含 む 沿 岸 海 水 を 洗 浄 や 加 工 に 使 用 しなくなったということである つま り 生 け 簀 の 水 やボイルしたカニを 冷 やす 際 等 に 沿 岸 海 水 を 使 用 しなくな

ったということ : 補 足 だが 魚 で 食 中 毒 を 引 き 起 こすものは 腸 炎 ビブリオとアニサキスく らいである 魚 類 と 人 類 は 生 物 学 的 にかなり 離 れているため 人 獣 共 通 感 染 症 は 少 ない 一 方 哺 乳 類 では 人 獣 共 通 感 染 症 となるハザードが 多 いため きちんと 加 熱 して 食 べた 方 が 良 い :この 他 業 界 の 努 力 で 上 手 くいったのは 卵 である 生 産 農 場 でもリスクを 減 らしており さらに 全 ての 卵 を 出 荷 前 に 洗 卵 後 次 亜 塩 素 酸 ソーダで 消 毒 している また カキは 清 浄 海 域 を 作 り 生 食 用 として 提 供 している そ れ 以 外 については 加 熱 用 として 分 けている 馬 刺 しについては 冷 凍 するこ とで 寄 生 虫 対 策 をした 上 で 提 供 している : 冷 凍 することで 原 因 となるものが 死 んでしまった 場 合 は 良 いが 解 凍 後 に それらが 生 き 返 るということはあるのか : 細 菌 やウイルスの 場 合 は 冷 凍 下 では 増 えないが 死 んではいない 細 菌 については 解 凍 され 室 温 等 で 放 置 することにより 増 殖 していく : 冷 凍 に 効 果 があるのは 寄 生 虫 のみである なお アニサキスは 冷 凍 では 死 ぬが 酢 では 効 果 はないので 注 意 が 必 要 : 教 育 の 話 となるが 小 学 校 の 家 庭 科 で 肉 魚 は 生 のものは 扱 ってはいけ ないこととされている 肉 魚 の 調 理 については 中 学 校 で 必 修 の 課 題 とな っている 生 のものを 扱 った 場 合 はまな 板 をきちんと 変 える 等 の 指 導 はして いるはずであるが 生 徒 まできちんと 浸 透 していないという 現 状 先 程 もお 話 に 出 たように 家 庭 科 の 時 間 が 足 りないということも 一 因 と 考 えられる : 亜 セレン 酸 ナトリウムについてだが 医 薬 品 扱 いであったものが 最 近 食 品 扱 いになったとのことだった また 必 須 の 栄 養 成 分 であるが 調 製 粉 乳 の 精 製 技 術 の 進 歩 により 精 製 度 が 上 がり 成 分 として 不 足 してしまうため 新 たに 追 加 しなくてはいけなくなったとのことだった これは 技 術 の 進 歩 による 不 都 合 と 考 えて 良 いのか また 他 にも 今 まで 医 薬 品 であったものが 食 品 に 移 ってくるものがあり それらについては 全 て 評 価 を 行 うのか :セレンの 必 要 量 はごく 微 量 であるが 全 くないと 欠 乏 により 問 題 となる

ところが 毒 性 量 はとても 低 いところにあり 少 しでも 上 回 ると 有 毒 とな る 調 製 粉 乳 は ホエーと 脂 肪 を 原 料 として 製 造 されると 思 うが ホエーの 純 度 が 上 がり セレンが 欠 乏 するようになったと 考 えられる また 葉 酸 に ついても 添 加 しないといけないということが 近 年 わかってきた このよう に 技 術 が 進 み 今 まで 知 られていなかった 必 須 の 栄 養 素 がわかってきた 家 畜 は 常 に 同 じ 飼 料 を 摂 取 しているため このような 栄 養 欠 乏 はよく 起 こ る しかし 通 常 ヒトは 色 々なものを 食 べているため このようなことは 起 こらない 問 題 は 赤 ちゃんや 経 管 栄 養 食 品 を 摂 取 している 方 であり こ れらの 方 は 常 に 同 じものを 食 べているので 必 要 な 微 量 成 分 をきちんと 加 え ることが 大 切 医 薬 品 扱 いだった 経 管 栄 養 食 品 が 食 品 扱 いとなったが 食 品 メーカーが 製 品 を 製 造 する 場 合 に これらは 食 品 添 加 物 として 扱 われるた め 当 委 員 会 での 評 価 が 必 要 となる : 微 量 成 分 の 話 は 1960 年 代 から 色 々わかってきた セレンについて 言 え ば 中 国 で 土 壌 にセレンが 少 ない 一 部 の 地 域 で 心 不 全 が 起 こり 問 題 となっ た 医 療 の 面 で 問 題 になったのは 静 脈 栄 養 により 主 要 な 栄 養 成 分 を 与 えて いるのに なぜか 具 合 が 悪 いという 症 状 があるということであった このよ うな 方 は 輸 血 すると 症 状 が 改 善 される 最 初 は 理 由 がわからなかったが 現 在 は 微 量 成 分 が 必 要 だということがわかってきた また セレンは 必 要 量 と 毒 性 量 がとても 近 いため 注 意 が 必 要 アメリカでは サプリメントの 製 造 段 階 でセレンの 添 加 量 の 桁 数 を 間 違 い そのサプリメントを 摂 取 してい た 方 が 中 毒 を 起 したという 事 例 がある : 例 えば 機 能 性 食 品 に 関 与 成 分 としてセレンが 記 載 されていたとしても 不 足 する 成 分 だからといってたくさん 摂 取 すると 問 題 になるということか : 医 者 で 処 方 された 薬 は 用 量 どおり 飲 む 方 が 多 い しかし サプリメント は 一 般 的 に 効 果 が 低 いため 倍 量 や3 倍 量 取 る 方 がいる そのため リスク はとても 高 いと 思 う :サプリメントは 足 りない 方 に 補 給 するものである 足 りている 人 にも 同 じ ようにビタミンを 含 めたサプリメントを 与 えているということが 世 界 中 で 問 題 となっている : 政 府 の 規 制 改 革 会 議 で 特 定 保 健 用 食 品 の 表 示 認 証 はとてもハードルが 高 く 大 企 業 しか 対 応 できないので ハードルを 下 げるべきだという 議 論 がなさ

れたとのことであった 特 定 保 健 用 食 品 を 中 小 企 業 も 出 せるように 今 後 規 制 を 緩 和 していく 方 向 になるのかな と 気 にしているところである : 特 定 保 健 用 食 品 については 健 康 にプラスになるとは 思 えないものも 指 定 されてきているように 思 えるが どのように 考 えれば 良 いのか : 我 々は 効 果 の 有 無 に 関 係 なく 安 全 性 の 評 価 を 行 うこととなっている ( 以 上 )