日 本 年 金 学 会 シンポジウム 2013 年 11 月 9 日 ( 土 ) 働 く 女 性 のライフコースと 年 金 支 給 開 始 年 齢 ~ 働 く 女 性 のライフコースから 考 える 年 金 支 給 開 始 年 齢 ( 株 )TIMコンサルティング 取 締 役 原 佳 奈 子
論 点 提 示 2
働 く 女 性 に 関 する 制 度 関 連 とライフコースへの 影 響 等 ( 沿 革 整 理 ) 1954 1961 1972 1986 1992 1995 1999 2004 2005 2007 2008 2010 2012 2013 雇 用 関 係 法 定 年 55 歳 ( 男 性 ) 勤 労 婦 人 福 祉 法 男 女 雇 用 機 会 均 等 法 施 行 ( 採 用 配 置 等 努 力 義 務 定 年 差 別 禁 止 ) 国 際 婦 人 年 労 働 者 派 遣 法 施 行 定 年 制 60 歳 定 年 男 女 差 別 努 力 違 法 判 決 義 務 化 育 児 休 業 法 施 行 (1 歳 未 満 の 子 対 象 ) パートタイム 労 働 法 施 行 男 女 雇 用 機 会 均 等 法 改 正 ( 採 用 配 置 昇 進 等 全 面 的 に 差 別 禁 止 に) 60 歳 定 年 義 務 化 育 児 介 護 休 業 法 改 正 ( 非 正 規 社 員 も 対 象 に) 60 歳 以 降 の 雇 用 確 保 措 置 義 務 化 男 女 雇 用 機 会 均 等 法 改 正 ( 性 別 による 差 別 禁 止 範 囲 拡 大 等 ) パートタイム 労 働 法 改 正 施 行 育 児 介 護 休 業 法 改 正 ( 男 性 も 取 得 しやすく) 次 世 代 育 成 支 援 対 策 推 進 法 改 正 労 働 者 派 遣 法 改 正 (1996,1999 2004,2012) 労 働 契 約 法 改 正 65 歳 までの 雇 用 を 段 階 的 に 義 務 化 働 コ ー く ス 女 へ 性 の の 影 ラ 響 イ フ 高 度 成 長 期 では 結 婚 退 職 が 一 般 的 第 三 次 産 業 拡 大 高 学 歴 化 で 働 く 女 性 増 コース 別 雇 用 管 理 制 度 ( 女 性 の 多 く は 一 般 職 ) 育 児 休 業 給 付 導 入 継 続 就 業 率 低 水 準 共 稼 ぎ 世 帯 数 増 ( 逆 転 ) 非 正 規 社 員 増 加 ( 女 性 50% 超 ) 育 児 休 業 法 による 様 々な 制 度 導 入 出 生 率 最 低 1.26 パートの 就 業 調 整 ワークライフ バランス ポジティブ アクション 推 進 育 児 休 業 取 得 率 男 性 2% 以 下 平 均 寿 命 女 性 世 界 一 86.41 歳 年 金 関 係 法 女 性 は 55 歳 支 給 ( 男 性 は60 歳 へ) 国 民 皆 年 金 被 用 者 妻 は 任 意 加 入 基 礎 年 金 導 入 第 3 号 制 度 導 入 女 性 60 歳 支 給 へ ( 本 則 65 歳 ) 育 児 休 業 中 の 本 人 保 険 料 免 除 定 額 部 分 段 階 的 に65 歳 ( 改 正 ) (5 年 遅 れ) 育 児 休 業 中 の 保 険 料 免 除 ( 事 業 主 も) 報 酬 比 例 部 分 段 階 的 に 65 歳 ( 改 正 ) (5 年 遅 れ) 育 児 休 業 中 の 保 険 料 免 除 3 歳 未 満 に 延 長 2004 年 年 金 制 度 改 正 定 額 部 分 支 給 なし (60 歳 到 達 男 性 ) 報 酬 比 例 部 分 引 き 上 げ 開 始 ( 男 性 ) 産 休 中 の 保 険 料 免 除 へ 非 正 規 の 厚 生 年 金 適 用 拡 大 へ 3
論 点 整 理 働 く 女 性 のライフコースから 年 金 支 給 開 始 年 齢 を 考 える 上 での 論 点 整 理 1 女 性 の 労 働 力 人 口 は 依 然 M 字 型 カーブを 描 いている 女 性 が 出 産 後 も 継 続 就 業 又 は 再 就 職 できるよう 現 在 の 雇 用 環 境 を 整 え 女 性 のキャリアアップをより 充 実 させる( 老 後 の 年 金 額 充 実 にもつながる)など まずは 老 後 の 年 金 の 支 給 開 始 年 齢 について 現 役 世 代 の 女 性 に 考 えてもらうための 土 台 作 りが 必 要 なのではないか 勤 務 時 間 や 勤 務 形 態 といった 両 立 支 援 だけでなく 職 務 や 役 割 による 評 価 や 意 識 向 上 のための 仕 組 みの 検 討 男 性 の 育 児 休 業 取 得 など 男 女 ともが 仕 事 と 家 庭 の 両 立 を 行 えるような 環 境 や 働 き 方 の 検 討 など 2 人 生 が 長 期 化 する 中 で 生 涯 現 役 社 会 の 実 現 を 展 望 しつつこの 問 題 の 検 討 を 進 めるためには 働 く 女 性 の 高 齢 期 までの 継 続 的 安 定 的 な 雇 用 と そのためのスキルアップにむけた 教 育 の 検 討 などが 必 要 なのではないか また 女 性 自 身 にも 自 分 のキャリアプランや 生 き 方 を 考 えることが 求 められているのではないか 出 産 育 児 等 で 退 職 し 再 就 職 した 女 性 の 多 くが 非 正 規 社 員 となっていることを 踏 まえ 非 正 規 社 員 への 被 用 者 保 険 の 適 用 拡 大 を 進 めることの 検 討 など 3 現 段 階 では 女 性 はまだ 定 額 部 分 の 引 き 上 げ 途 中 にある 支 給 開 始 年 齢 の 検 討 については 今 後 の 雇 用 環 境 の 動 向 等 もみながら 十 分 な 期 間 が 必 要 なのではないか まずは 前 提 となる 年 金 の 知 識 をもってもらうための 時 間 も 必 要 なのではないか 4 女 性 は 男 性 と 比 べて 繰 上 げ 受 給 の 割 合 が 多 く 認 知 度 も 高 い 一 方 繰 下 げ 受 給 についてはほとんど 行 われてい ない 制 度 が 認 知 されていない 面 もあるが 支 給 開 始 年 齢 を 遅 らせることへの 心 理 的 抵 抗 もあるのではないか 5その 他 女 性 全 体 の 年 金 ( 基 礎 年 金 のみの 人 低 年 金 の 人 などもいる)についての 検 討 議 論 も 必 要 となってく る またその 場 合 まずは 支 給 開 始 年 齢 の 検 討 が 何 故 必 要 なのかを 一 般 の 人 にわかりやすい 形 で より 明 確 にす る 必 要 があるのではないか 4
< 資 料 > Ⅰ 働 く 女 性 の 実 情 Ⅱ 働 く 女 性 と 雇 用 関 連 法 Ⅲ 働 く 女 性 と 年 金 制 度 Ⅰ 働 く 女 性 の 実 情 ( 厚 生 労 働 省 : 働 く 女 性 の 実 情 (H23)より) 5
1. 労 働 力 人 口 と 女 性 の 年 齢 階 級 別 労 働 力 率 平 成 23 年 の 女 性 の 労 働 力 率 を 年 齢 階 級 別 にみたグラフによると 25~29 歳 (77.2%)と 45~49 歳 (75.7%)を 左 右 のピークとし 35~39 歳 を 底 とするM 字 型 カーブを 描 いているが M 字 型 の 底 の 値 は0.9ポイント 上 昇 し 67.0%と なった また M 字 の 底 の 年 齢 層 は 30~34 歳 から 35~39 歳 へと 上 方 にシフトした 女 性 の 年 齢 階 級 別 労 働 力 率 6
2. 女 性 の 配 偶 者 関 係 別 労 働 力 率 25~29 歳 の 有 配 偶 者 の 労 働 力 率 も10 年 前 に 比 べ9.6ポイントの 上 昇 となっており 上 昇 幅 が 大 きいが 水 準 は 低 い 以 下 女 性 の 配 偶 関 係 年 齢 階 級 別 労 働 力 率 のグラフによると 30~34 歳 や 25~29 歳 については 有 配 偶 者 の 労 働 力 率 の 上 昇 による 変 化 効 果 が 大 きかったことが 確 認 できる 女 性 の 配 偶 関 係 年 齢 階 級 別 労 働 力 率 7
3. 女 性 の 雇 用 者 数 総 務 省 統 計 局 労 働 力 調 査 によると 平 成 23 年 の 女 性 雇 用 者 数 は2,237 万 人 となり 前 年 に 比 べ8 万 人 増 加 ( 前 年 比 0.4% 増 )し 雇 用 者 総 数 に 占 める 女 性 の 割 合 は42.7%( 前 年 差 0.1ポイント 上 昇 )となった また 女 性 雇 用 者 数 を 年 齢 階 級 別 にみると 40~44 歳 が272 万 人 と 最 も 多 く 次 いで 35~39 歳 が269 万 人 45~ 49 歳 が255 万 人 の 順 となっており 前 年 と 比 べると 40~44 歳 が 最 も 増 加 している なお 女 性 雇 用 者 は 産 業 別 には 医 療 福 祉 卸 売 小 売 り が 多 い 雇 用 者 数 及 び 雇 用 者 総 数 に 占 める 女 性 割 合 の 推 移 8
4. 女 性 の 雇 用 形 態 別 雇 用 者 数 ( 非 正 規 職 員 従 業 員 の 割 合 ) 平 成 23 年 の 女 性 は 正 規 の 職 員 従 業 員 が985 万 人 ( 前 年 差 12 万 人 減 前 年 比 1.2% 減 ) 非 正 規 の 職 員 従 業 員 が1,188 万 人 ( 前 年 差 18 万 人 増 前 年 比 1.5% 増 )となり 前 年 に 比 べ 正 規 の 職 員 従 業 員 は 減 少 非 正 規 の 職 員 従 業 員 は 増 加 した 構 成 比 ( 役 員 を 除 く 女 性 雇 用 者 総 数 に 占 める 割 合 )は 正 規 の 職 員 従 業 員 45.3%( 前 年 差 0.7ポイント 低 下 ) 非 正 規 の 職 員 従 業 員 は54.7%( 同 0.7% 上 昇 )となった 非 正 規 の 職 員 従 業 員 の 割 合 の 推 移 また 女 性 雇 用 形 態 の 年 齢 階 級 別 構 成 比 をみると M 字 型 カーブの 谷 にあたる25 歳 から44 歳 までの 年 齢 階 級 に ある 女 性 について 年 齢 階 級 が 上 がるほど 正 規 の 職 員 従 業 員 の 割 合 が 低 下 し 非 正 規 の 職 員 従 業 員 の 割 合 が 上 昇 している 妊 娠 出 産 等 で 退 職 した 女 性 の 再 就 職 が 正 規 ではなく 非 正 規 となっている 9
5. 一 般 労 働 者 の 平 均 勤 続 年 数 厚 生 労 働 省 賃 金 構 造 基 本 統 計 調 査 によると 平 成 23 年 の 一 般 労 働 者 の 平 均 勤 続 年 数 を 見 ると 正 社 員 正 職 員 の 女 性 は9.8 年 ( 前 年 9.7 年 ) 男 性 は13.9 年 ( 同 13.8 年 )と 男 女 とも 前 年 に 比 べ 長 くなり 男 女 差 は4.1 年 ( 前 年 同 )で あった また 女 性 一 般 労 働 者 の 正 社 員 正 職 員 のきまって 支 給 する 現 金 給 与 額 は26 万 7,600 円 と 前 年 より2.2% 増 加 した なお 男 性 は37 万 2,400 円 ( 前 年 比 0.3% 増 )であった なお 女 性 一 般 労 働 者 の 正 社 員 正 職 員 以 外 のきまって 支 給 する 現 金 給 与 額 は18 万 2,000 円 男 性 は24 万 6,300 円 であった 一 般 労 働 者 の 平 均 勤 続 年 数 の 推 移 ( 正 社 員 正 職 員 ) 一 般 労 働 者 の 賃 金 実 態 ( 正 社 員 正 職 員 ) 10
6. 未 婚 男 女 の 希 望 するライフコース 18~34 歳 の 未 婚 女 性 の 理 想 とするライフコース( 理 想 ライフコース)は 再 就 職 コース (35.2%)の 割 合 が 最 も 高 く 次 いで 両 立 コース (30.6%)となっている また 実 際 になりそうだと 考 えるライフコース( 予 定 ライフコース)について も 再 就 職 コース(36.1%)の 割 合 が 最 も 高 く 次 いで 両 立 コース (24.7%)となっている 専 業 主 婦 コースについては 理 想 ライフコースでは19.7%だが 予 定 ライフコースでは9.1%となっており 結 婚 後 も 就 業 することを 想 定 しているも のが 多 いことがわかる また 未 婚 男 性 がパートナーとなる 女 性 に 望 むコースでも 再 就 職 コース (39.1%)の 割 合 が 最 も 高 く 次 いで 両 立 コース (32.7%)となっており 専 業 主 婦 コース (10.9%)の 割 合 は 低 く 男 性 の 共 稼 ぎ 思 考 が 高 いことがわかる 未 婚 男 女 の 希 望 するライフコース 11
7. 第 1 子 出 産 前 後 の 妻 の 就 業 経 歴 ( 上 )と 末 子 妊 娠 時 後 の 再 就 職 状 況 ( 下 ) 第 1 子 出 生 年 別 にみた 第 1 子 出 産 前 後 の 妻 の 就 業 経 歴 出 産 後 も 継 続 して 就 業 する 妻 の 割 合 は 1980 年 代 後 半 の39%から2000 年 代 後 半 の38%と 微 減 しており 第 1 子 出 産 前 後 の 妻 の 継 続 就 業 は 依 然 として 低 い 状 況 にある また 就 業 継 続 者 の 内 訳 をみると 育 児 休 業 制 度 を 利 用 した 割 合 が1980 年 代 後 半 の5.7%か ら2000 年 代 後 半 の17.1%と この20 年 間 で 大 きく 上 昇 したことがわかる 末 子 妊 娠 時 の 就 業 形 態 別 再 就 職 までの 期 間 末 子 の 妊 娠 出 産 を 機 に 退 職 し 現 在 再 就 職 している 女 性 ( 小 学 校 就 学 前 の 子 がいる 女 性 )の 再 就 職 までに 期 間 につ いては 末 子 妊 娠 時 就 業 形 態 が 正 社 員 非 正 規 社 員 と もに 1 年 以 上 ~2 年 未 満 が3 割 前 後 で 最 も 高 く 次 いで 半 年 以 上 ~1 年 未 満 が2 割 前 後 と 比 較 的 早 期 に 再 就 職 し ていることがわかる 12
8. 子 どもを 持 ちながら 働 き 続 けるために 必 要 なこと 子 どもを 持 ちながら 働 き 続 ける 上 で 必 要 なことについてみると 男 女 とも 子 育 てしながらでも 働 き 続 けられる 制 度 や 職 場 環 境 や やりがいが 感 じられる 仕 事 の 内 容 等 の 割 合 が 高 くなっている また 女 性 ( 正 社 員 )については 働 きぶりを 上 司 や 同 僚 に 認 められること や 男 女 均 等 な 待 遇 と 公 正 な 人 事 評 価 の 徹 底 性 別 によらず 能 力 を 発 揮 する 機 会 の 確 保 の 割 合 が 他 と 比 べて 高 くなっている 子 どもを 持 ちながら 働 き 続 ける 上 で 必 要 なこと( 複 数 回 答 ) やりがいが 感 じられる 仕 事 の 内 容 子 育 てしながらでも 働 き 続 けられる 制 度 や 職 場 環 境 長 期 的 に 安 定 した 継 続 雇 用 勤 務 時 間 が 柔 軟 であること 残 業 があまり 多 くないこと 働 きぶりを 上 司 や 同 僚 に 認 められること ロールモテ ルとなる 先 輩 や 同 僚 がいること 男 女 均 等 な 待 遇 と 公 正 な 人 事 評 価 の 徹 底 性 別 によらず 能 力 を 発 揮 する 機 会 の 確 保 その 他 特 になし 資 料 出 所 : 厚 生 労 働 省 委 託 三 菱 UFJリサーチ&コンサルティング 育 児 休 業 制 度 等 に 関 する 実 態 把 握 のための 調 査 ( 労 働 者 アンケート 調 査 ) ( 平 成 23 年 度 ) 13
Ⅱ 働 く 女 性 と 雇 用 関 連 法 14
1. 男 女 雇 用 機 会 均 等 法 について~ 主 な 沿 革 より 昭 和 47 年 (1972 年 ) 昭 和 61 年 (1986) 年 勤 労 婦 人 福 祉 法 施 行 〇 同 法 目 的 条 文 によると 勤 労 婦 人 の 福 祉 に 関 する 原 理 を 明 らかにするとともに 勤 労 婦 人 につい て 職 業 指 導 の 充 実 職 業 訓 練 の 奨 励 職 業 生 活 と 育 児 家 事 その 他 の 家 庭 生 活 との 調 和 の 促 進 福 祉 施 設 の 設 置 等 の 措 置 を 推 進 し もって 勤 労 婦 人 の 福 祉 の 増 進 と 地 位 の 向 上 を 図 ることを 目 的 とするものであった 雇 用 の 分 野 における 男 女 の 均 等 な 機 会 及 び 待 遇 の 確 保 等 女 子 労 働 者 の 福 祉 の 増 進 に 関 する 法 律 ( 男 女 雇 用 機 会 均 等 法 ) 施 行 〇 募 集 採 用 配 置 昇 進 の 際 女 性 を 男 性 と 均 等 に 取 り 扱 う 努 力 義 務 が 課 され 教 育 訓 練 福 利 厚 生 定 年 解 雇 については 女 性 であることを 理 由 とした 差 別 が 禁 止 された 平 成 11 年 (1999 年 ) 改 正 男 女 雇 用 機 会 均 等 法 施 行 1 努 力 義 務 であった 募 集 採 用 配 置 昇 進 における 差 別 を 禁 止 2 紛 争 が 生 じた 場 合 の 調 停 の 申 請 方 法 の 拡 大 3 均 等 法 違 反 があった 場 合 に 社 会 的 制 裁 を 加 えることを 目 的 とする 違 反 企 業 の 企 業 名 公 表 4 積 極 的 措 置 (ポジティブ アクション)の 奨 励 5セクシャル ハラスメントへの 事 業 主 の 配 慮 義 務 〇 労 働 基 準 法 の 一 部 が 改 正 され 女 子 保 護 規 定 が 撤 廃 されたことを 受 け 発 表 した 指 針 により 事 業 主 は 妊 娠 中 及 び 出 産 後 の 女 性 労 働 者 が 保 健 指 導 又 は 健 康 診 査 を 受 けるための 時 間 の 確 保 や 指 導 を 受 けた 場 合 の 勤 務 の 軽 減 勤 務 時 間 の 変 更 など 必 要 な 措 置 を 講 ずるものと された 平 成 19 年 (2007 年 ) 改 正 男 女 雇 用 機 会 均 等 法 施 行 〇 あらゆる 雇 用 管 理 の 段 階 における 性 別 による 差 別 的 取 扱 い 間 接 差 別 妊 娠 出 産 等 を 理 由 とする 不 利 益 取 り 扱 いが 禁 止 されると 同 時 に セクシャルハラスメント 防 止 対 策 の 義 務 化 母 子 健 康 管 理 措 置 ポジティブ アクションの 推 進 報 告 義 務 違 反 に 対 する 過 料 創 設 〇 これまでの 女 性 対 象 という 視 点 から 男 女 双 方 に 対 する 差 別 的 取 扱 いの 禁 止 という 視 点 に < 影 響 >コース 別 人 事 管 理 は1986 年 の 男 女 雇 用 機 会 均 等 法 施 行 以 降 に それまでの 男 女 別 の 雇 用 管 理 制 度 を 改 め 総 合 職 一 般 職 という 職 種 コースを 設 定 し 大 企 業 を 中 心 に 導 入 されたものである( 性 別 による 差 別 禁 止 職 種 による 待 遇 の 違 いは 合 法 ) 当 時 は 男 性 は 自 動 的 に 総 合 職 女 性 の 大 多 数 が 一 般 職 であった その 後 均 等 法 改 正 による 女 性 差 別 禁 止 が 浸 透 し 女 性 の 採 用 配 置 に 関 する 積 極 的 取 組 (ポジティブアクション)の 促 進 等 により 企 業 の 雇 用 管 理 は 改 善 されつつあるが 依 然 として コー ス 別 雇 用 管 理 においては 総 合 職 は 男 性 が 多 数 で 一 般 職 は 女 性 がほとんどという 実 態 がある 15
2. 育 児 介 護 休 業 法 について~ 主 な 沿 革 より 平 成 4 年 (1992 年 ) 育 児 休 業 等 に 関 する 法 律 施 行 ( 全 ての 事 業 所 への 義 務 化 は1995 年 ) 1 歳 に 満 たない 子 を 養 育 する 労 働 者 が 育 児 休 業 を 取 得 できる 権 利 が 明 確 化 された 平 成 6 年 (1994 年 ) エンゼルプランを 策 定 子 育 てと 仕 事 の 両 立 支 援 を 推 進 また エンゼルプラン 策 定 後 保 育 サービスの 充 実 や 育 児 休 業 給 付 の 実 施 が 行 われた 平 成 11 年 (1999 年 ) 育 児 休 業 介 護 休 業 等 育 児 又 は 家 族 介 護 を 行 う 労 働 者 の 福 祉 に 関 する 法 律 へ 名 称 変 更 し 介 護 休 業 制 度 が 義 務 化 ( 施 行 )された 新 エンゼルプラン 策 定 平 成 14 年 (2002 年 ) 平 成 17 年 (2005 年 ) 育 児 休 業 介 護 休 業 等 育 児 又 は 家 族 介 護 を 行 う 労 働 者 の 福 祉 に 関 する 法 律 の 一 部 を 改 正 する 法 律 施 行 1 育 児 休 業 や 介 護 休 業 を 理 由 とした 不 利 益 取 り 扱 いの 禁 止 2 時 間 外 労 働 の 制 限 (1 年 150 時 間 1か 月 24 時 間 を 超 える 時 間 外 労 働 の 制 限 33 歳 未 満 の 子 を 養 育 する 労 働 者 に 対 する 勤 務 時 間 短 縮 等 の 措 置 等 育 児 休 業 介 護 休 業 等 育 児 又 は 家 族 介 護 を 行 う 労 働 者 の 福 祉 に 関 する 法 律 等 の 一 部 を 改 正 する 法 律 施 行 改 正 のポイントは 1 育 児 休 業 介 護 休 業 の 対 象 労 働 者 の 拡 大 ( 同 一 の 事 業 主 に 引 き 続 き1 年 以 上 雇 用 された 者 ( 有 期 契 約 者 も 含 む)) 2 育 児 休 業 期 間 の 延 長 ( 子 が1 歳 を 超 えて も 休 業 が 必 要 な 場 合 は1 歳 6カ 月 まで 延 長 可 能 ) 3 子 の 看 護 休 暇 制 度 の 創 設 ( 小 学 校 就 学 の 始 期 に 達 するまで:1 人 につき5 日 まで) 等 平 成 22 年 (2010 年 ) 育 児 休 業 介 護 休 業 等 育 児 又 は 家 族 介 護 を 行 う 労 働 者 の 福 祉 に 関 する 法 律 等 の 一 部 を 改 正 する 法 律 施 行 改 正 のポイントは 13 歳 未 満 の 子 を 養 育 する 労 働 者 について 短 時 間 勤 務 制 度 (1 日 6 時 間 )を 設 けることを 義 務 化 2 子 の 看 護 休 暇 制 度 を 拡 充 ( 小 学 校 就 学 前 の 子 が1 人 であれ ば 年 5 日 2 人 以 上 であれば 年 10 日 ) 3 父 母 がともに 育 児 休 業 を 取 得 する 場 合 1 歳 2か 月 までの 間 に1 年 間 育 児 休 業 を 取 得 可 能 とするパパ ママ 育 休 プラス)を 制 度 化 4 所 定 外 労 働 の 免 除 の 義 務 化 等 ( 一 部 について100 人 以 下 の 企 業 は2012 年 7 月 から) 育 児 休 業 の 取 得 率 : 女 性 は 約 8 割 だが 男 性 は2% 以 下 と 低 い 16
3. 育 児 休 業 給 付 金 : 1995 年 -2009 年 ( 休 業 期 間 中 + 復 帰 後 ) 2010 年 ( 統 合 )- < 趣 旨 > 労 働 者 が 育 児 休 業 を 取 得 しやすくし 職 業 生 活 の 円 滑 な 継 続 を 援 助 促 進 するために 雇 用 保 険 から 育 児 休 業 給 付 を 支 給 する (1992 年 育 児 休 業 法 施 行 時 には 健 康 保 険 からの 出 産 育 児 一 時 金 と 出 産 手 当 金 のみ) < 支 給 対 象 > 労 働 者 が1 歳 ( 保 育 所 に 入 所 できないなど 子 が1 歳 を 超 えても 休 業 が 必 要 と 認 められる 一 定 の 場 合 については 1 歳 6か 月 ) 未 満 の 子 を 養 育 するための 育 児 休 業 を 行 う 場 合 に 支 給 する 父 母 ともに 育 児 休 業 (パパママ 育 休 プラス 制 度 )を 取 得 する 場 合 は 一 定 の 要 件 を 満 たせば 子 が1 歳 2か 月 まで の 間 に 最 大 1 年 間 支 給 する < 支 給 要 件 > 雇 用 保 険 の 被 保 険 者 が 育 児 休 業 をした 場 合 に 当 該 休 業 を 開 始 した 日 前 2 年 間 に 賃 金 の 支 払 の 基 礎 となった 日 数 が11 日 以 上 ある 月 が 通 算 して12か 月 以 上 あること < 給 付 額 > 休 業 開 始 時 賃 金 日 額 支 給 日 数 50%( 当 分 の 間 ) 注 : 賃 金 が 休 業 開 始 時 賃 金 日 額 支 給 日 数 の 30% 以 下 の 場 合 賃 金 日 額 支 給 日 数 の50% 相 当 額 30%を 超 えて80% 未 満 の 場 合 賃 金 日 額 支 給 日 数 の80% 相 当 額 と 賃 金 の 差 額 80% 以 上 の 場 合 支 給 しない 17
4.パートタイム 労 働 法 平 成 5 年 (1993 年 ) 短 時 間 労 働 者 の 雇 用 管 理 の 改 善 等 に 関 する 法 律 (パートタイム 労 働 法 )が 成 立 施 行 ( 努 力 義 務 主 体 ) パートタイム 労 働 法 の 対 象 である 短 時 間 労 働 者 は 1 週 間 の 所 定 労 働 時 間 が 同 一 の 事 業 所 に 雇 用 される 通 常 の 労 働 者 の1 週 間 の 所 定 労 働 時 間 に 比 べて 短 い 労 働 者 とされた 雇 い 入 れの 際 雇 用 通 知 書 等 の 交 付 により 労 働 条 件 を 明 示 することやパート 労 働 者 に 適 用 される 就 業 規 則 の 作 成 等 が 定 められたが ほとんどが 努 力 義 務 であった 平 成 20 年 (2008 年 ) 短 時 間 労 働 者 の 雇 用 管 理 の 改 善 等 に 関 する 法 律 を 改 正 ( 改 正 パートタイム 労 働 法 ) が 施 行 パートタイム 労 働 者 がその 有 する 能 力 を 一 層 有 効 に 発 揮 することができる 雇 用 環 境 を 整 備 するため 短 時 間 労 働 者 の 納 得 性 の 向 上 通 常 の 労 働 者 との 均 衡 のとれた 待 遇 の 確 保 正 社 員 への 転 換 の 推 進 等 を 図 ることを 目 的 とされた 1 労 働 条 件 を 明 示 した 文 書 公 布 の 義 務 化 ( 昇 格 賞 与 退 職 手 当 の 有 無 ) 2 通 常 の 労 働 者 と 均 衡 のとれた 待 遇 の 確 保 の 促 進 ( 賃 金 教 育 訓 練 福 利 厚 生 ) 3 通 常 の 労 働 者 への 転 換 の 推 進 4 働 き 方 が 正 社 員 と 同 じパートについては 全 ての 待 遇 におい て 差 別 的 取 り 扱 いの 禁 止 等 女 性 パートタイマーの 公 的 年 金 の 加 入 状 況 をみると 第 3 号 被 保 険 者 の40.4%が 最 も 高 い 割 合 となっている つい で 第 2 号 被 保 険 者 の30.7%となっている なお 第 1 号 被 保 険 者 の 割 合 は10.2%( 厚 生 労 働 省 パート 労 働 者 総 合 実 態 調 査 (H23)より) また 雇 用 調 整 をするパートの 割 合 について パートの 就 業 調 整 の 理 由 ( 複 数 回 答 ) をみると 女 性 では 自 分 の 所 得 税 の 非 課 税 限 度 額 (103 万 円 )を 超 えると 税 金 を 支 払 わなければならないから が61.5%と 最 も 高 い 割 合 となっ ている これに 次 いで 一 定 額 (130 万 円 )を 超 えると 配 偶 者 の 健 康 保 険 厚 生 年 金 等 の 被 扶 養 者 からはずれ 自 分 で 加 入 しなければならなくなるから 43.1%などとなっている 18
Ⅲ 働 く 女 性 と 年 金 制 度 19
1. 女 性 の 年 金 に 関 する 主 な 改 正 ( 支 給 開 始 年 齢 育 児 休 業 関 連 ) 昭 和 17 年 (1942 年 ) 労 働 者 年 金 保 険 法 当 時 男 性 ( 現 業 )のみの 適 用 で 支 給 開 始 年 齢 は55 歳 であった 昭 和 19 年 (1944 年 ) 厚 生 年 金 保 険 法 全 ての 男 性 と 女 性 へ 適 用 男 女 ともに 支 給 開 始 年 齢 は55 歳 であった 昭 和 29 年 (1954 年 ) 厚 生 年 金 保 険 法 を 全 面 改 正 男 性 の 支 給 開 始 年 齢 55 歳 から60 歳 に 引 き 上 げ(16 年 かけて) 女 性 の 支 給 開 始 年 齢 は55 歳 のまま 昭 和 36 年 (1961 年 ) 昭 和 61 年 (1986 年 ) 国 民 年 金 法 施 行 被 用 者 年 金 各 法 の 被 保 険 者 を 除 き 男 女 問 わず 国 民 年 金 の 被 保 険 者 となったが 被 用 者 年 金 各 法 の 被 保 険 者 の 配 偶 者 ( 妻 )は 任 意 加 入 であった 新 法 施 行 労 働 条 件 における 男 女 の 格 差 を 解 消 する 等 の 動 向 を 踏 まえ 女 性 の 支 給 開 始 年 齢 を 55 歳 から12 年 かけて 男 性 と 同 じ60 歳 に 引 き 上 げることとされた なお 男 性 については 60 歳 から65 歳 に 引 き 上 げ(ただし 当 分 の 間 60 歳 から65 歳 までは 特 別 支 給 の 老 齢 厚 生 年 金 を 支 給 することとされた) また 基 礎 年 金 制 度 が 導 入 され 第 3 号 被 保 険 者 制 度 が 導 入 された 平 成 6 年 (1994 年 ) 厚 生 年 金 保 険 法 を 改 正 し 特 別 支 給 の 老 齢 厚 生 年 金 の 定 額 部 分 を 男 性 は60 歳 から65 歳 へ 女 性 も60 歳 から65 歳 へ(5 年 遅 れ) それぞれ12 年 かけて 引 き 上 げることされた 平 成 7 年 (1995 年 ) 育 児 休 業 期 間 中 の 厚 生 年 金 保 険 の 本 人 負 担 分 の 保 険 料 免 除 制 度 を 実 施 平 成 12 年 (2000 年 ) 厚 生 年 金 保 険 法 を 改 正 し 特 別 支 給 の 老 齢 厚 生 年 金 の 報 酬 比 例 部 分 を 男 子 は60 歳 から65 歳 へ 女 子 も60 歳 から65 歳 へ(5 年 遅 れ) それぞれ12 年 かけて 引 き 上 げることされた 育 児 休 業 期 間 中 の 厚 生 年 金 保 険 の 保 険 料 免 除 について 本 人 負 担 分 の 免 除 に 加 え 事 業 主 負 担 分 も 適 用 実 施 平 成 16 年 (2004 年 ) 平 成 17 年 (2005 年 ) 保 険 料 水 準 固 定 方 式 の 導 入 マクロ 経 済 スライドの 導 入 等 育 児 休 業 期 間 中 の 厚 生 年 金 保 険 の 保 険 料 免 除 について 子 が1 歳 に 到 達 するまでの 期 間 から 3 歳 に 到 達 するまでの 期 間 へ 拡 充 実 施 勤 務 時 間 短 縮 等 の 場 合 の 従 前 標 準 報 酬 月 額 みなし 措 置 20
2. 支 給 開 始 年 齢 引 き 上 げに 伴 う 改 正 の 趣 旨 昭 和 60 年 改 正 労 働 条 件 における 男 女 間 の 格 差 を 解 消 する 等 の 動 向 を 踏 まえ 女 性 の 支 給 開 始 年 齢 を 55 歳 から12 年 かけて 男 性 と 同 じ60 歳 に 引 上 げた( 平 成 11 年 度 に 完 成 ) * 60 年 改 正 においては 本 則 上 の 支 給 開 始 年 齢 を65 歳 とし 当 分 の 間 60 歳 から( 女 性 については 支 給 開 始 年 齢 から)は 60 歳 代 前 半 の 老 齢 厚 生 年 金 を 支 給 することとされた 平 成 6 12 年 改 正 65 歳 現 役 社 会 の 実 現 と 高 齢 者 雇 用 の 一 層 の 促 進 を 図 るため 60 歳 代 前 半 の 年 金 の 支 給 開 始 年 齢 を 引 上 げた ( 定 額 報 酬 比 例 部 分 を それぞれ 12 年 かけて 引 上 げ) 女 性 については 6 年 改 正 では 改 正 時 において 55 歳 から60 歳 へ 年 齢 を 引 き 上 げる 途 中 であったため その 完 成 後 に 男 性 より5 年 遅 れて 引 上 げを 開 始 また 12 年 改 正 では 6 年 改 正 による 引 上 げの 完 成 後 引 き 続 き 6 年 改 正 と 同 様 の 仕 組 みで 男 性 より5 年 遅 れて 引 上 げを 開 始 とした 引 き 上 げスケジュールは 男 性 平 成 37(2025) 年 まで 女 性 平 成 42(2030) 年 まで 出 所 : 第 4 回 社 会 保 障 審 議 会 年 金 部 会 資 料 (H23.10)より 21
3. 老 齢 年 金 の 月 額 階 級 別 男 女 比 較 平 成 23 年 度 末 における 厚 生 年 金 保 険 の 老 齢 年 金 受 給 権 者 の 年 金 月 額 階 級 別 分 布 によると 男 性 は 15~20 万 円 が 男 子 全 体 の29.9%を 占 めており 20~21 万 円 台 をピークとする 山 型 となっている 女 性 は 5~10 万 円 が45.3%と 半 数 近 くを 占 めており 9~10 万 円 台 をピークとする 山 形 になっている 男 性 に 比 べ 女 性 の 分 布 は 低 い 方 に 偏 っている 厚 生 年 金 男 女 別 年 金 月 額 階 級 別 老 齢 年 金 受 給 権 者 数 ( 平 成 23 年 度 末 ) 出 所 : 厚 生 労 働 省 厚 生 年 金 保 険 国 民 年 金 事 業 の 概 況 ( 平 成 23 年 度 )より 作 成 22
4 直 近 2 年 間 の 老 齢 基 礎 年 金 繰 上 げ 繰 下 げ 者 の 推 移 平 成 23 年 度 の 老 齢 基 礎 年 金 のみの 受 給 者 についてみると 繰 上 げ 受 給 率 は 男 女 合 計 で41.7% しかも 60 歳 からの 繰 上 げが 最 も 多 い また 本 来 (65 歳 ) 受 給 率 は57.1% 繰 下 げ 受 給 率 は1.2%であった 男 女 別 詳 細 については 以 下 の 通 り 女 性 は 繰 上 げ 受 給 率 が 男 性 より 高 く 繰 下 げ 受 給 率 は 男 性 より 低 いという 特 徴 がある (1) 年 度 末 現 在 受 給 権 者 数 ( 基 礎 のみ 旧 国 年 (5 年 年 金 除 く)) 平 成 22 年 度 平 成 23 年 度 人 % 人 % 男 子 1,967,595 100.0 1,919,443 100.0 繰 上 げ 775,903 39.4 740,300 38.6 60 歳 442,392 22.5 418,987 21.8 61 歳 117,284 6.0 111,947 5.8 62 歳 76,100 3.9 73,834 3.8 63 歳 100,631 5.1 97,118 5.1 64 歳 39,496 2.0 38,414 2.0 本 来 1,159,180 58.9 1,146,223 59.7 繰 下 げ 32,512 1.7 32,920 1.7 女 子 6,354,068 100.0 6,243,230 100.0 繰 上 げ 2,791,603 43.9 2,662,678 42.6 60 歳 1,590,688 25.0 1,511,078 24.2 61 歳 424,770 6.7 403,265 6.5 62 歳 266,603 4.2 256,215 4.1 63 歳 380,137 6.0 366,647 5.9 64 歳 129,405 2.0 125,473 2.0 本 来 3,495,167 55.0 3,512,261 56.3 繰 下 げ 67,298 1.1 68,291 1.1 60 50 40 30 20 10 0 繰 上 げ 本 来 繰 下 げ 繰 上 げ 本 来 繰 下 げ 男 子 女 子 平 成 22 年 度 平 成 23 年 度 出 所 : 厚 生 年 金 保 険 国 民 年 金 事 業 の 概 況 厚 生 労 働 省 年 次 統 計 資 料 より 作 成 平 均 余 命 については 65 歳 の 人 の 平 均 余 命 は 平 成 23 年 において 男 性 18.69 年 女 性 23.66 年 となっており 昭 和 60 年 (1985 年 ) 当 時 と 比 べ 男 性 は 約 3 年 女 性 は 約 5 年 伸 びている 23
5. 女 性 にまつわる 年 金 制 度 改 正 1 < 平 成 26 年 4 月 施 行 > 産 前 産 後 の 保 険 料 免 除 産 前 産 後 期 間 中 の 厚 生 年 金 保 険 料 を 免 除 する また 産 前 産 後 休 業 終 了 後 に 育 児 等 を 理 由 に 報 酬 が 低 下 した 場 合 に 定 時 決 定 まで 保 険 料 負 担 が 改 正 前 のものとならないよう 産 前 産 後 休 業 終 了 後 の3 月 間 の 報 酬 月 額 を 基 に 標 準 報 酬 月 額 を 改 定 する 出 所 : 厚 生 労 働 省 HP 24
6. 女 性 にまつわる 年 金 制 度 改 正 2 < 平 成 28 年 10 月 施 行 > 社 会 保 険 の 短 時 間 労 働 者 への 適 用 拡 大 〇 被 用 者 でありながら 被 用 者 保 険 の 恩 恵 を 受 けられない 非 正 規 労 働 者 に 社 会 保 険 を 適 用 し セーフティネットを 強 化 することで 社 会 保 険 における 格 差 を 是 正 〇 社 会 保 険 制 度 における 働 かない 方 が 有 利 になるような 仕 組 みを 除 去 することで 特 に 女 性 の 就 業 意 欲 を 促 進 して 今 後 の 人 口 減 少 社 会 に 備 える 出 所 : 厚 生 労 働 省 HP 25