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平 成 26 年 度 保 険 事 例 研 究 会 実 施 予 定 ( 東 京 ) 平 成 26 年 4 月 実 施 日 報 告 者 研 究 課 題 内 容 備 考 1 平 成 26 年 5 月 14 日 ( 水 ) 複 数 の 保 険 契 約 に 1 事 件 複 数 の 保 険 契 約 に 基 づく 解 約 返 戻 金 請 求 権 他 を 弁 護 士 濱 口 善 紀 氏 (1 事 件 ) 東 京 高 裁 平 22.9.8 基 づく 解 約 返 戻 金 請 求 権 差 し 押 さえ 債 権 の 特 定 差 押 債 権 とする 債 権 差 押 命 令 の 申 立 てにおいて 当 該 保 険 契 約 を 契 約 年 月 日 の 先 後 で 特 定 したにすぎない 場 合 でも 第 三 債 務 者 において 差 押 債 権 の 特 定 があるということができる 第 22 民 事 部 決 定 原 決 定 取 2 事 件 複 数 の 保 険 契 約 に 基 づく 解 約 返 戻 金 請 求 権 他 を 差 消 し 申 立 認 容 平 成 22 年 (ラ) 第 1417 号 債 権 差 押 及 び 転 付 命 令 申 立 一 部 却 下 決 定 に 対 する 執 行 抗 告 事 件 (2 事 件 ) 東 京 高 裁 平 22.12.7 第 24 民 事 部 決 定 抗 告 棄 却 許 可 抗 告 申 立 て 平 成 22 年 (ラ) 第 1365 号 債 権 差 押 命 令 申 立 却 下 決 定 に 対 する 執 行 抗 告 事 件 押 債 権 とする 債 権 差 押 命 令 の 申 立 てにおいて 当 該 保 険 契 約 を 契 約 年 月 日 の 先 後 で 特 定 したにすぎない 場 合 には 保 険 の 種 類 または 商 品 名 を 選 択 抽 出 した 上 適 宜 の 順 位 を 付 け また 同 種 の 保 険 契 約 が 数 口 あるときは 保 険 証 券 番 号 の 早 いもの からとする ことなどにより 差 押 債 権 を 特 定 することによって 差 押 債 権 者 にさほどの 負 担 をかけずに 第 三 債 務 者 である 保 険 会 社 の 負 担 を 軽 減 することができ また 保 険 証 券 番 号 がわか らない 場 合 でも 保 険 の 種 類 等 で 差 押 債 権 を 特 定 させるととも に これによって 差 押 債 権 を 1 つに 限 定 できない 場 合 でも 順 位 を 付 けることによって 債 権 を 特 定 することが 可 能 である 以 上 民 事 執 行 規 則 133 条 2 項 所 定 の 差 押 債 権 の 特 定 があるとい うことはできない 金 融 法 務 事 情 1913-92 1

2 平 成 26 年 6 月 11 日 ( 水 ) 専 修 大 学 教 授 潘 阿 憲 氏 鹿 児 島 地 裁 知 覧 支 部 平 成 24 年 3 月 22 日 ( 平 22 年 (ワ) 45 号 ) 3 平 成 26 年 7 月 9 日 ( 水 ) 専 修 大 学 准 教 授 伊 藤 雄 司 氏 鹿 児 島 地 裁 知 覧 支 部 平 成 23 年 12 月 6 日 ( 平 成 22 年 ( ワ ) 93 号 ) 重 大 事 由 による 解 除 不 慮 の 事 故 の 要 件 傷 害 を 直 接 の 原 因 とした 死 亡 か 被 保 険 者 の 身 体 状 態 が 約 款 所 定 の 高 度 障 害 状 態 に ないことを 認 識 しながら 高 度 障 害 保 険 金 の 請 求 にあたって あたかも 高 度 障 害 状 態 にあるかのような 記 載 のある 診 断 書 を 保 険 者 に 提 出 することは 当 事 者 間 の 信 頼 関 係 を 破 壊 する 行 為 というべきであるから, 被 保 険 者 が 保 険 者 に 対 し, 本 件 高 度 障 害 保 険 金 を 支 払 わせる 目 的 で 本 件 障 害 診 断 書 等 を 提 出 した 行 為 は, 本 件 解 除 約 款 の 重 大 事 由 である 保 険 金 もしくは 給 付 金 の 請 求 に 関 し 保 険 金 もしくは 給 付 金 の 受 取 人 に 詐 欺 行 為 があ った 場 合 に 該 当 すると 認 めるのが 相 当 であり 保 険 契 約 につ いて 高 度 障 害 保 険 金 の 請 求 行 為 をした 時 点 に 重 大 事 由 が 生 じ たということができ 本 件 解 除 により 全 保 険 契 約 が 同 日 に 遡 っ て 効 力 を 失 うとされた 事 例 被 保 険 者 保 険 契 約 者 が 契 約 4 件 の 内 2 件 について は 被 保 険 者 契 約 者 の 旧 姓 を 使 用 し 過 去 5 年 以 内 の 入 院 歴 等 を 秘 匿 して 保 険 契 約 Ⅲ 及 びⅣを 締 結 した 行 為 は 詐 欺 に 当 た り 無 効 とされた 事 例 被 保 険 者 は 転 倒 により 下 肢 部 の 骨 折 を 生 じ これを 原 因 とし て 肺 塞 栓 症 を 発 症 して 死 亡 したものであり 同 人 の 死 亡 は 不 慮 の 事 故 あるいはこれによる 傷 害 を 直 接 の 原 因 とするものとい うとことができるから, 本 件 保 険 契 約 に 基 づく 災 害 死 亡 保 険 金 及 び 本 件 共 済 契 約 に 基 づく 災 害 死 亡 共 済 金 の 各 支 払 事 由 に 該 当 すると 認 めるのが 相 当 であるとされた 事 例 2

4 平 成 26 年 9 月 3 日 ( 水 ) 愛 知 学 院 大 学 教 授 山 野 嘉 朗 氏 最 三 平 成 25 年 4 月 16 日 判 決 ( 平 成 23 年 ( 受 ) 第 1043 号 傷 害 保 険 金 等 請 求 事 件 ) 破 棄 差 戻 審 和 解 外 来 性 について 嘔 吐 による 窒 息 は 外 来 による 事 故 か 被 保 険 者 は 鬱 病 の 治 療 のために 処 方 されていた 複 数 の 薬 物 を 服 用 し その 後 に 嘔 吐 し 吐 物 を 誤 嚥 し, 自 力 で これを 排 出 することもできず 吐 物 誤 嚥 による 窒 息 死 で あった 事 案 について 身 体 の 外 部 からの 作 用 を 当 然 に 伴 っているのであって その 作 用 によるものというべきで あるから 本 件 約 款 にいう 外 来 の 事 故 に 該 当 すると 解 さ れるとされた 事 例 5 平 成 26 年 10 月 8 日 ( 水 ) 弁 護 士 長 瀬 博 氏 大 分 地 裁 平 成 23 年 10 月 27 日 ( 平 22 年 (ワ) 第 368 号 ) 判 例 秘 書 登 載 保 険 金 受 取 人 変 更 時 の 保 険 契 約 者 の 意 思 能 力 生 命 保 険 金 の 受 取 人 の 指 定 変 更 手 続 が 保 険 契 約 者 の 意 思 無 能 力 により 無 効 であるとして 保 険 金 の 支 払 を 求 めた 事 案 につき 本 件 変 更 手 続 は 極 めて 合 理 的 な 経 過 で 行 われており 当 該 行 為 の 意 味 内 容 は 単 純 で 比 較 的 理 解 し 易 く 保 険 契 約 者 が 認 知 症 とはいえ 意 思 疎 通 が 可 能 な 時 期 に 行 われている 事 などから 保 険 契 約 者 が 意 思 無 能 力 であったとはいえないとされた 事 例 6 平 成 26 年 11 月 12 日 ( 水 ) 第 一 生 命 法 務 部 部 長 田 口 城 氏 大 阪 高 裁 平 成 25 年 9 月 20 日 判 告 知 義 務 違 反 にお ける 被 保 険 者 の 重 過 失 の 認 定 原 審 は 前 立 腺 がんであるが 実 通 院 日 数 が3 日 間 と 短 いこ と, 通 院 時 期 が 告 知 より 約 3 年 4か 月 前 と 相 当 前 であること 被 保 険 者 には 前 立 腺 がんの 自 覚 症 状 がなかったこと 被 保 険 者 は 本 件 告 知 書 作 成 時 において74 歳 の 高 齢 者 であったことなど 3

決 ( 平 成 25 年 (ネ) 第 1780 号 保 険 金 等 請 求 控 訴 事 件 ) 確 定 大 阪 地 裁 平 成 25 年 4 月 26 日 ( 平 23(ワ)13128 号 保 険 金 請 求 事 件 ) を 考 慮 すると 被 保 険 者 には 重 過 失 があったとまでは 認 められ ないとされた 控 訴 審 は 前 立 腺 がんの 疑 いが 濃 厚 であると 考 え すぐにで も 生 検 を 受 けるように 勧 め 生 検 を 先 送 りにするとがんが 進 行 してしまうリスクがある 旨 を 告 知 したもので 被 保 険 者 が 告 知 時 に 前 立 腺 がんの 疑 いがあるため 生 検 を 受 けるように 勧 め られたことを 忘 れるということはあり 得 ないと 考 えられので 故 意 に 告 知 しなかったものと 推 認 せざるとして 解 除 を 認 めら れた 事 例 7 平 成 26 年 12 月 10 日 ( 水 ) 日 本 大 学 教 授 福 田 弥 夫 氏 名 古 屋 高 裁 平 成 21 年 4 月 24 日 判 決 ( 平 成 20 年 (ネ)295 号 保 険 金 請 求 控 訴 事 件 ) 名 古 屋 地 裁 平 成 20 年 2 月 21 日 判 決 ( 平 成 17 年 (ワ)4343 号 平 18 年 (ワ)1161 号 ) 判 時 2051-147 受 取 人 の 親 権 者 の 行 為 は 受 取 人 の 行 為 と 同 一 として 免 責 の 可 否 被 保 険 者 がフィリピンで 何 者 かによって 殺 害 された 事 案 につ いて 受 取 人 である 未 成 年 者 の 子 ( 事 故 時 14 才 13 才 10 才 6 才 )が 保 険 金 を 請 求 し 第 一 審 は 請 求 を 認 容 した 保 険 会 社 は 保 険 金 受 取 人 の 親 権 者 が その 殺 人 に 何 らかの 関 与 をしていたものとみなし 親 権 者 は 財 産 管 理 を 行 う 立 場 にある ことに 鑑 みれば 親 権 者 による 保 険 事 故 の 招 致 は 保 険 金 受 取 人 らの 行 為 と 評 価 すべきであるとして 保 険 金 受 取 人 の 故 意 と して 免 責 されるべきであると 主 張 して 控 訴 した 控 訴 審 判 決 は 親 権 者 の 行 為 を 未 成 年 の 受 取 人 らの 行 為 と 同 一 に 評 価 することはできず 被 保 険 者 が 未 成 年 者 の 受 取 人 らのこ とを 考 えて 保 険 契 約 を 締 結 したものであることなどからする と 受 取 人 らによる 保 険 金 の 受 取 りを 否 定 することは 受 取 人 らの 利 益 を 著 しく 侵 害 するものであって 相 当 とは 認 め 難 いと 4

判 断 し 保 険 会 社 らの 免 責 の 主 張 を 排 斥 し 一 審 判 決 を 相 当 と した 8 平 成 27 年 1 月 14 日 ( 水 ) 富 国 生 命 コンプライアンス 統 括 部 専 任 副 部 長 田 村 恒 久 氏 東 京 高 裁 平 成 24 年 12 月 19 日 ( 平 24(ネ)4621 号 ) 確 定 さいたま 地 裁 平 成 24 年 6 月 1 日 ( 平 22 年 (ワ)2632 号 ) 対 象 となる 不 慮 の 事 故 の 除 外 規 定 軽 微 な 外 因 により 発 症 またはその 症 状 が 増 悪 したもの か 被 保 険 者 は 難 治 性 腹 水 の 治 療 のため 入 院 中 に ベッドから 転 落 し その 後 被 保 険 者 は 同 病 院 を 退 院 したが 慢 性 硬 膜 下 血 腫 により 同 病 院 に 入 院 し 1 か 月 後 に 死 亡 した 事 案 につき 被 保 険 者 は 出 血 傾 向 という 疾 病 ないし 体 質 的 な 要 因 を 有 してい たととろ 軽 微 な 外 因 によって 慢 性 硬 膜 下 血 腫 を 発 症 し その 症 状 が 増 悪 したものであって, 約 款 にいう 疾 病 または 体 質 的 な 要 因 を 有 する 者 が, 軽 微 な 外 因 により 発 症 しまたはその 症 状 が 増 悪 した に 該 当 するとされた 事 例 9 平 成 27 年 2 月 4 日 ( 水 ) 熊 本 大 学 教 授 遠 山 聡 氏 東 京 地 裁 平 成 23 年 4 月 21 日 判 決 ( 平 19 年 (ワ)19512 号 遺 留 分 減 殺 請 求 事 件 ) 一 部 認 容 文 献 番 号 2011WLJPCA04218004 死 亡 保 険 金 請 求 権 は 特 別 受 益 に 準 じてもち 戻 しの 対 象 となる 死 亡 保 険 金 請 求 権 は, 保 険 金 受 取 人 が 自 己 固 有 の 権 利 として, 遺 留 分 減 殺 の 対 象 ともならないと 解 すべきであるが 本 件 遺 言 によって 相 続 人 の 一 人 の 被 告 に 被 相 続 人 の 全 財 産 の 相 当 額 を 相 続 させるというものであること 原 告 の 特 別 受 益 額 に 比 し て 死 亡 保 険 金 額 は 高 額 であること 生 前 の 生 活 状 況 等 に 照 ら せば, 本 件 においては, 原 被 告 間 の 公 平 を 損 なうような 状 況 に なっているといわざるを 得 ないから, 民 法 903 条 の 趣 旨 に 照 ら し 是 認 することができない 特 段 の 事 情 があると 認 めるのが 相 当 であり, 同 条 の 類 推 適 用 により, 特 別 受 益 に 準 じて 持 戻 しの 5

同 時 研 究 対 象 東 京 地 裁 平 成 23 年 8 月 19 日 判 決 ( 平 18 年 (ワ) 11258 号 遺 留 分 減 殺 等 請 求 事 件 ) 一 部 認 容 文 献 番 号 2011WLJPCA08198010 保 険 契 約 者 が 契 約 者 貸 付 をしている ことから 支 払 保 険 金 はもち 戻 しの 対 象 となる 対 象 となるというべきであるとされた 事 例 保 険 受 取 人 である 相 続 人 とその 他 の 共 同 相 続 人 との 間 に 生 ずる 不 公 平 が 本 条 の 趣 旨 に 照 らし 到 底 是 認 することができな いほどの 著 しいものであると 評 価 すべき 特 段 の 事 情 が 存 する 場 合 には 本 条 の 類 推 適 用 により 死 亡 保 険 金 請 求 権 は 特 別 受 益 に 準 じて 持 ち 戻 しの 対 象 となるものというべきである( 最 決 平 成 16 年 10 月 29 日 民 集 58 巻 7 号 1979 頁 ) 本 件 に おいては 第 一 生 命 保 険 から497 万 0067 円 の 借 り 入 れを しており 生 命 保 険 金 の 死 亡 保 険 金 から 貸 付 額 を 控 除 されるこ とを 考 えると 特 段 の 事 情 があり 持 ち 戻 しの 対 象 となるもの というべきである 6

平 成 26 年 度 保 険 事 例 研 究 会 実 施 予 定 ( 大 阪 ) 平 成 26 年 4 月 実 施 日 報 告 者 判 決 日 内 容 備 考 1 平 成 26 年 5 月 9 日 ( 金 ) ( 弁 ) 三 宅 法 律 事 務 所 弁 護 士 福 田 泰 親 氏 鹿 児 島 地 裁 知 覧 支 部 平 成 24 年 3 月 22 日 ( 平 22 年 (ワ)45 号 ) 重 大 事 由 によ る 解 除 1 被 保 険 者 の 身 体 状 態 が 約 款 所 定 の 高 度 障 害 状 態 にないことを 認 識 しながら 高 度 障 害 保 険 金 の 請 求 にあたって あたかも 高 度 障 害 状 態 にあるかのような 記 載 のある 診 断 書 を 保 険 者 に 提 出 すること は 当 事 者 間 の 信 頼 関 係 を 破 壊 する 行 為 というべきであるから, 被 保 険 者 が 保 険 者 に 対 し, 本 件 高 度 障 害 保 険 金 を 支 払 わせる 目 的 で 本 件 障 害 診 断 書 等 を 提 出 した 行 為 は, 本 件 解 除 約 款 の 重 大 事 由 である 保 険 金 もしくは 給 付 金 の 請 求 に 関 し 保 険 金 もしくは 給 付 金 の 受 取 人 に 詐 欺 行 為 があった 場 合 に 該 当 すると 認 めるのが 相 当 である とされた 事 例 2 保 険 契 約 について 高 度 障 害 保 険 金 の 請 求 行 為 をした 時 点 に 重 大 事 由 が 生 じたということができ 本 件 解 除 により 全 保 険 契 約 が 同 日 に 遡 って 効 力 を 失 うことになるとされた 事 例 3 被 保 険 者 保 険 契 約 者 が 保 険 契 約 Ⅲ 及 びⅣの 締 結 に 際 して 被 保 険 者 契 約 者 の 旧 姓 によっていること 及 び 過 去 5 年 以 内 の 入 院 歴 等 を 秘 匿 して 保 険 契 約 Ⅲ 及 びⅣを 締 結 した 行 為 は 詐 欺 に 当 たり 無 効 とされた 事 例 2 平 成 26 年 6 月 13 日 ( 金 ) 大 阪 大 学 教 授 山 下 典 孝 氏 火 災 保 険 事 故 が 原 告 の 詐 欺 行 為 による 請 求 として 生 命 被 共 済 者 が 共 済 者 との 間 で 締 結 していた 火 災 共 済 契 約 及 び 生 命 共 済 契 約 に 基 づき 各 共 済 契 約 に 係 る 共 済 事 故 が5 件 発 生 した 事 案 で あるが 被 共 済 者 が 本 件 火 災 事 故 について 共 済 金 の 支 払 を 請 求 した ことは 詐 欺 行 為 に 該 当 するから これを 理 由 に 共 済 者 が 共 済 契 7

福 岡 高 裁 平 成 24 年 2 月 24 日 判 決 ( 平 23 年 (ネ) 第 564 号 共 済 金 請 求 控 訴 事 件 ) 上 告 棄 却 不 受 理 決 定 判 タ1389-273 共 済 契 約 を 解 除 約 者 に 対 してした 本 件 生 命 共 済 契 約 を 解 除 する 旨 の 通 知 によって 同 契 約 は 解 除 されたことになるとして 転 落 事 故 2 回 の 交 通 事 故 本 件 暴 行 事 について 本 件 生 命 共 済 契 約 に 基 づく 共 済 金 の 支 払 義 務 を 負 わないとして 被 共 済 者 の 請 求 が 棄 却 された 事 例 3 平 成 26 年 7 月 11 日 関 西 大 学 教 授 笹 本 幸 祐 氏 東 京 地 裁 平 成 23 年 5 月 13 日 ( 平 22 年 (ワ)4246 号 ) 熱 中 症 による 死 亡 は 災 害 か 被 共 済 者 が 自 宅 における 熱 中 症 及 び 救 急 搬 送 先 病 院 における 医 療 過 誤 という 不 慮 の 事 故 により 死 亡 したとして 災 害 特 約 に 基 づく 災 害 死 亡 共 済 金 の 支 払 を 請 求 した 事 案 において 本 件 診 療 行 為 は 疾 病 の 診 断 治 療 を 目 的 とする 診 療 行 為 によると 認 められ 被 共 済 者 は 本 件 規 約 上 の 不 慮 の 事 故 等 を 直 接 の 原 因 として 死 亡 した 場 合 には 当 たらず また 被 共 済 者 の 熱 中 症 の 発 症 が 規 約 上 の 除 外 規 定 である 過 度 の 高 温 中 の 気 象 条 件 によるもの に 該 当 するものとい えるから 自 然 及 び 環 境 要 因 による 不 慮 の 事 故 によって 死 亡 し た 場 合 にも 該 当 しないとして 原 告 の 請 求 を 棄 却 された 事 例 4 平 成 26 年 9 月 12 日 ( 金 ) 京 都 大 学 准 教 授 山 下 徹 哉 氏 東 京 高 裁 平 成 24 年 12 月 19 日 軽 微 な 外 因 に より 発 症 また はその 症 状 が 増 悪 したもの か 被 保 険 者 は 難 治 性 腹 水 の 治 療 のため 入 院 中 に ベッドから 転 落 し その 後 被 保 険 者 は 同 病 院 を 退 院 したが 慢 性 硬 膜 下 血 腫 に より 同 病 院 に 入 院 し1か 月 後 に 死 亡 した 事 案 につき 本 件 事 故 は 軽 微 なもので 被 保 険 者 は 肝 硬 変 によってもともと 出 血 傾 向 にあったた め 本 件 事 故 によって 慢 性 硬 膜 下 血 腫 という 出 血 の 症 状 が 出 現 し 8

( 平 24(ネ)4621 号 ) さいたま 地 裁 平 成 24 年 6 月 1 日 ( 平 22 年 (ワ)2632 号 ) さらに 肝 硬 変 による 肝 機 能 の 悪 化 が 慢 性 硬 膜 下 血 腫 を 増 悪 させたと いうべきであるので 被 保 険 者 は 出 血 傾 向 という 疾 病 ないし 体 質 的 な 要 因 を 有 する 者 が 軽 微 な 外 因 により 発 症 し さらにその 症 状 が 増 悪 したものであるとされた 事 例 5 平 成 26 年 10 月 10 日 ( 金 ) 日 本 生 命 契 約 法 務 課 副 主 任 村 岡 茉 依 氏 大 阪 高 裁 平 成 25 年 9 月 20 日 判 決 ( 平 成 25 年 (ネ) 第 1780 号 保 険 金 等 請 求 控 訴 事 件 ) 大 阪 地 裁 平 成 25 年 4 月 26 日 判 決 ( 平 23(ワ)13128 号 保 険 金 請 求 事 件 ) 被 保 険 者 の 告 知 義 務 違 反 に おける 重 過 失 の 認 定 原 審 は 前 立 腺 がんという 疾 病 の 重 大 性 であるが 実 通 院 日 数 が3 日 間 と 短 いこと, 通 院 時 期 が 告 知 より 約 3 年 4か 月 前 と 相 当 前 である と 被 保 険 者 には 自 覚 症 状 がなかったこと 被 保 険 者 は 告 知 時 74 歳 の 高 齢 者 であったことなどを 考 慮 すると 被 保 険 者 には 重 過 失 が あったとまでは 認 められないとされた 控 訴 審 は 担 当 医 は, 具 体 的 な 日 時, 時 間 を 特 定 して 再 検 査 のた め 受 診 する 約 束 をさせたことが 推 認 できることなどから 担 当 医 の 説 明 内 容 ががんという 重 大 な 疾 病 に 関 するものであったことをも 考 慮 すれば 被 保 険 者 が 告 知 時 に 前 立 腺 がんの 疑 いがあるため 生 検 を 受 けるように 勧 められたことを 忘 れるということはあり 得 ないと 考 えられので 故 意 に 告 知 しなかったものと 推 認 せざるとして 解 除 を 認 められた 事 例 6 平 成 26 年 11 月 14 日 ( 金 ) 神 戸 大 学 准 教 授 榊 素 寛 氏 東 京 地 裁 平 成 25 年 5 月 21 日 判 保 険 契 約 解 除 後 解 除 の 原 因 となる 事 実 と 因 果 関 係 の ない 原 因 によ 本 件 は 入 院 給 付 金 手 術 給 付 金 請 求 時 に 確 認 を 実 施 したところ 下 肢 慢 性 動 脈 閉 塞 症 の 治 療 をしている 告 知 義 務 違 反 の 事 実 が 判 明 し 契 約 解 除 をした 後 に 胆 のうがんで 死 亡 した 事 案 につき 受 取 人 側 は 高 血 圧 による 通 院 治 療 の 告 知 をしており 高 血 圧 が 一 要 因 で ある 動 脈 硬 化 を 発 症 し, 動 脈 硬 化 が 下 肢 慢 性 動 脈 閉 塞 症 の 機 序 とな 9

決 ( 平 23 年 (ワ)9562 号 保 険 金 請 求 事 件 ) る 死 亡 るという 関 係 にあると 主 張 するも 高 血 圧 症 から 当 然 に 下 肢 慢 性 動 脈 閉 塞 症 に 病 状 が 進 行 するといった 関 係 があるわけではないので 高 血 圧 症 のための 通 院 及 び 投 薬 の 告 知 をもって 本 件 事 実 の 告 知 もあ ったと 評 価 することはできないとされた 事 例 7 平 成 26 年 12 月 12 日 ( 金 ) 住 友 生 命 保 険 金 室 副 長 深 田 琢 夫 氏 東 京 高 裁 平 成 24 年 7 月 10 日 判 決 ( 平 成 24 年 (ネ)1107 号 ) さいたま 地 裁 川 越 支 部 平 成 24 年 1 月 23 日 判 決 ( 平 23 年 (ワ)158 号 ) 自 己 のために する 生 命 共 済 契 約 の 共 済 金 請 求 権 の 性 質 自 己 のためにする 共 済 契 約 に 基 づき 受 取 人 が 取 得 すべき 死 亡 共 済 金 請 求 権 は 受 取 人 の 死 亡 により 開 始 する 相 続 によって その 法 定 相 続 人 が 相 続 されるべきところ 本 件 遺 贈 により 控 訴 人 に 承 継 取 得 されるという 関 係 にあるものと 解 するべきであり 本 件 共 済 金 請 求 権 を 控 訴 人 が 原 始 的 に 取 得 するものとは 到 底 解 することができな い 共 済 契 約 者 兼 被 保 険 者 兼 受 取 人 がなした 遺 贈 は 同 人 が 受 け 取 るべき 死 亡 共 済 金 自 体 ではなく その 支 払 請 求 権 すなわち 本 件 共 済 金 請 求 権 を 遺 贈 し その 共 済 金 請 求 権 は 同 共 済 契 約 締 結 のとき に 条 件 付 き 権 利 として 発 生 し 支 払 事 由 である 死 亡 によって 具 体 的 権 利 となり 同 時 に 本 件 遺 贈 により 原 告 に 移 転 する( 民 法 985 条 1 項 ) 8 平 成 27 年 1 月 9 日 ( 金 ) 香 川 大 学 准 教 授 溝 渕 彰 氏 青 森 地 裁 平 成 25 年 11 月 26 日 判 決 ( 平 成 25 年 (ワ) 第 承 諾 前 死 亡 不 承 諾 理 由 と 因 果 関 係 の 全 くない 保 険 事 故 承 諾 前 に 被 保 険 者 が 事 故 により 死 亡 した 事 案 につき 尿 蛋 白 値 と 不 整 脈 などを 加 味 して 内 部 基 準 によったとき 平 常 人 の3 倍 の 保 険 料 にて 引 受 け 可 能 とするもので 被 保 険 者 が 死 亡 していなかったら ば 保 険 契 約 の 申 込 みを 承 諾 したであろうとは 認 められないとして 不 成 立 とした 事 例 10

25 号 ) 9 平 成 27 年 2 月 13 日 ( 金 ) 大 同 生 命 保 険 金 課 尾 澤 祐 一 氏 東 京 地 裁 平 成 25 年 6 月 20 日 判 決 平 成 24 年 (ワ) 第 11 770 号 保 険 金 支 払 等 請 求 事 件 確 定 がん 保 険 にお ける90 日 不 担 保 条 項 の 意 義 と 解 釈 90 日 条 項 の 約 款 の 解 釈 について ご 契 約 のしおりを 参 考 とした 文 言 解 釈 は 拘 束 力 があると 解 されるとされた 事 例 90 日 不 担 保 条 項 と 悪 性 新 生 物 の 罹 患 時 期 から 給 付 事 由 の 要 件 を 充 たさないとされた 事 例 また 90 日 後 の 手 術 により 発 見 された 腫 瘍 が 90 日 以 内 に 罹 患 し たと 判 断 される 腫 瘍 と 同 一 性 のものか 否 かについては 同 一 性 であ るので 給 付 事 由 は 生 じていないとされた 事 例 11