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フィールド 情 報 学 と 医 療 2014.6.19 NTTセキュアプラットフォーム 研 究 所 前 田 裕 二

自 己 紹 介 所 属 日 本 電 信 電 話 株 式 会 社 NTTセキュアプラットフォーム 研 究 所 パブリックICTソリューションプロジェクト 医 療 ヘルスケアDP DP 長 主 幹 研 究 員 博 士 (システム 情 報 科 学 ) 医 療 ヘルスケア 福 祉 防 災 ( 危 機 管 理 ) 等 公 共 分 野 における 通 信 ネットワークを 活 用 したICTシステム の 研 究 開 発 に 従 事 自 治 体 大 学 との 共 同 研 究 や 実 証 実 験 を 通 して 各 種 サービスを 構 築 中 1

目 次 NTT R&Dのご 紹 介 日 本 の 医 療 介 護 を 取 り 巻 く 状 況 とNTTの 取 組 概 要 フィールド 情 報 学 と 医 療 遠 隔 ( 在 宅 ) 医 療 介 護 に 関 する 取 り 組 み 今 後 の 展 開 2

NTT 研 究 所 の 歴 史 1891 1948 1952 1972 1985 1994 1999 逓 信 省 電 務 局 電 気 試 験 所 設 置 逓 信 省 電 気 通 信 研 究 所 発 足 日 本 電 信 電 話 公 社 発 足 電 気 通 信 研 究 所 横 須 賀 電 気 通 信 研 究 所 発 足 日 本 電 信 電 話 株 式 会 社 発 足 電 気 通 信 研 究 所 - 研 究 開 発 本 部 (5 研 究 所 体 制 ) 日 本 電 信 電 話 株 式 会 社 電 気 通 信 研 究 所 - 研 究 開 発 本 部 (3 総 合 研 究 所 体 制 +1 開 発 部 ) NTT 再 編 持 株 会 社 内 に 基 盤 的 研 究 開 発 拠 点 - 3 総 合 研 究 所 体 制 (12 研 究 所 ) 武 蔵 野 研 究 開 発 センタ 本 棟 増 築 前 1978 年 頃 撮 影 2012-3 総 合 研 究 所 体 制 (12 研 究 所 +1センタ) 現 在 に 至 る 3

NTTグループの 構 成 NTT ( 持 株 会 社 ) 研 究 資 金 出 資 比 率 100% 100% 100% 100% NTT 東 日 本 地 域 通 信 事 業 NTT 西 日 本 地 域 通 信 事 業 NTTコミュニケーションズ 長 距 離 国 際 通 信 事 業 ディメンジョンデータ 長 距 離 国 際 通 信 事 業 研 究 成 果 54.2% 66.6% NTTデータ データ 通 信 事 業 NTTドコモ 移 動 通 信 事 業 H25.3.31 連 結 子 会 社 合 計 827 社 その 他 子 会 社 その 他 の 事 業 NTTファシリティーズ NTT 都 市 開 発 NTTコムウェア NTTファイナンス 他 4

NTT 研 究 所 の 構 成 (H25.07~) 社 長 副 社 長 代 表 取 締 役 社 長 鵜 浦 博 夫 代 表 取 締 役 副 社 長 ( 技 術 戦 略 担 当 ) 片 山 泰 祥 M 武 蔵 野 A 厚 木 Y 横 須 賀 T 筑 波 K 京 阪 奈 O 大 手 町 S 品 川 研 究 企 画 部 門 O サービスイノベーション 総 合 研 究 所 (Y) サービス 系 所 長 串 間 和 彦 情 報 ネットワーク 総 合 研 究 所 (M) ネットワーク 系 所 長 小 林 清 澄 先 端 技 術 総 合 研 究 所 (A) 基 礎 技 術 所 長 村 瀬 淳 サービスエボリューション 研 究 所 Y M メディアインテリジェンス 研 究 所 Y M ソフトウェアイノベーションセンタ M S セキュアプラットフォーム 研 究 所 M ネットワーク 基 盤 技 術 研 究 所 M ネットワークサービスシステム 研 究 所 M アクセスサービスシステム 研 究 所 T Y 環 境 エネルギー 研 究 所 A 未 来 ねっと 研 究 所 Y マイクロシステムインテグレーション 研 究 所 A フォトニクス 研 究 所 A コミュニケーション 科 学 基 礎 研 究 所 K A 物 性 科 学 基 礎 研 究 所 A 常 務 取 締 役 研 究 企 画 部 門 長 篠 原 弘 道 5

NTT 研 究 所 ー3つの 総 合 研 究 所 ー ネットワーク 上 で 実 現 する 革 新 的 なコミュニケーションサービス 新 たなサービスを 実 現 する 次 世 代 情 報 ネットワーク 基 盤 技 術 世 界 トップクラスの 光 関 連 技 術 をはじめとする 新 原 理 新 部 品 を 生 み 出 す 先 端 基 礎 研 究 と 多 岐 にわたる 技 術 領 域 の 研 究 開 発 に 取 り 組 んでいます 研 究 者 総 数 : 約 2,600 名 サービスイノベーション 総 合 研 究 所 新 たなコミュニケーションサービスの 研 究 開 発 研 究 者 : 約 900 名 情 報 ネットワーク 総 合 研 究 所 コミュニケーションネットワークを 実 現 する 基 盤 技 術 の 研 究 開 発 研 究 者 : 約 1000 名 先 端 技 術 総 合 研 究 所 10 年 後 を 見 据 えた 最 先 端 の 基 礎 技 術 の 研 究 開 発 研 究 者 : 約 700 名 報 道 発 表 : 組 織 名 称 の 見 直 しについて( 平 成 24 年 5 月 31 日 ) http://www.ntt.co.jp/news2012/1205/120531a.html 6

研 究 開 発 体 制 サービスイノベーション 総 合 研 究 所 サービスエボリューション 研 究 所 メディアインテリジェンス 研 究 所 ソフトウェアイノベーションセンタ セキュアプラットフォーム 研 究 所 情 報 ネットワーク 総 合 研 究 所 ネットワーク 基 盤 技 術 研 究 所 ネットワークサービスシステム 研 究 所 アクセスサービスシステム 研 究 所 環 境 エネルギー 研 究 所 先 端 技 術 総 合 研 究 所 未 来 ネット 研 究 所 マイクロシステムインテグレーション 研 究 所 フォトニクス 研 究 所 コミュニケーション 科 学 基 礎 研 究 所 物 性 科 学 基 礎 研 究 所 7

セキュアプラットフォーム 研 究 所 紹 介 設 立 の 目 的 : クラウド 化 の 進 展 等 に 伴 うICT 市 場 におけるビジネス 環 境 の 変 化 やICTサービスのセキュリ ティ 確 保 に 対 するニーズの 高 まりを 踏 まえ セキュリティに 関 する 技 術 の 研 究 開 発 を 推 進 強 化 していくため セキュアプラットフォーム 研 究 所 を2012 年 4 月 に 新 設 サービスイノベーション 総 合 研 究 所 サービスエボリューション 研 究 所 メディアインテリジェンス 研 究 所 ソフトウェアイノベーションセンタ セキュアプラットフォーム 研 究 所 情 報 ネットワーク 総 合 研 究 所 先 端 技 術 総 合 研 究 所 セキュリティマネジメント 推 進 プロジェクト セキュリティ 対 策 の 維 持 強 化 に 向 けた 研 究 開 発 (NTT-CERT クラウドフォレンジクス 安 心 の 研 究 等 ) ネットワークセキュリティプロジェクト 安 心 安 全 なネットワーク 基 盤 に 関 する 研 究 開 発 (マルウェア 対 策 技 術 仮 想 化 セキュリティ 技 術 等 ) 情 報 セキュリティプロジェクト 安 心 安 全 な 情 報 基 盤 に 関 する 研 究 開 発 ( 秘 密 計 算 クラウド 鍵 管 理 型 暗 号 等 ) パブリックICTソリューションプロジェクト 公 共 サービスのICT 化 を 支 える 技 術 の 研 究 開 発 ( 社 会 情 報 連 携 基 盤 医 療 健 康 共 通 基 盤 等 ) 岡 本 特 別 研 究 室 暗 号 に 関 する 先 端 研 究 ( 新 世 代 暗 号 方 式 暗 号 安 全 性 理 論 等 ) 8

NTTを 取 り 巻 く 環 境 の 変 化 国 内 グローバル 電 気 情 報 通 信 産 業 ICT 産 業 音 声 通 話 料 収 入 IP ソリューション 系 固 定 系 移 動 系 9

新 中 期 経 営 計 画 バリューパートナー へ お 客 さまに 選 ばれ 続 ける バリューパートナー へ ~ 多 彩 なサービスをつなぐ お 客 さまとサービスをつなぐ~ 企 業 のお 客 さまのビジネスモデル 変 革 をサポート (B2B2Cビジネスモデル) 個 人 のお 客 さまの 豊 かなライフスタイルをサポート 成 長 を 目 指 し 自 らも 変 革 N T T グ ル ー プ が 果 た す べ き 役 割 お 客 さまのニーズに 合 わせて(Suitable) -インフラ/プラットフォーム/アプリケーションを 自 在 に 組 合 せ -お 客 さまに 代 わって 最 適 なサービスのマッチングを 支 援 より 簡 単 便 利 に(Simple) - 簡 単 に 使 えるUI/UX -お 客 さまが 求 めるものを 使 い 易 い 料 金 で より 安 心 安 全 に(Secure) -どんな 脅 威 に 対 しても 先 端 の 技 術 とオペレーションでお 客 さまをガード 10

新 たなステージへ 向 けた 当 面 の 取 り 組 み グローバル クラウドサービス を 事 業 の 基 軸 に グローバル 展 開 の 加 速 10,000 社 以 上 のグローバル 企 業 のお 客 さま 世 界 最 大 級 かつ 高 品 質 なデータセンタ( 国 内 1 位 世 界 2 位 の 規 模 ) 世 界 3 位 のグローバルIPバックボーン 北 米 発 のサービス 開 発 力 ( 標 準 化 して 新 興 国 まで 展 開 ) クラウドサービスの 強 化 Gartner 社 のMagic Quadrantにおいて クラウドIaaS 部 門 と ネットワークサービス 事 業 者 部 門 (APAC) で リーダー ポジション R&DとM&Aによるクラウド 移 行 サポート 力 (NTT Centerstance 社 ) 世 界 最 大 級 のセキュリティインテグレーター デバイスフリー OSフリー ロケーションフリーなWi-Fiプラットフォーム SNSなどの 大 量 非 構 造 化 データを 対 象 としたBig Data 分 析 11

NTTグループのグローバルな 対 外 的 評 価 売 上 高 Fortune Global 500ランキング 世 界 の 通 信 事 業 者 の 中 で1 位 世 界 の 全 産 業 で29 位 ブランド 力 Brand Finance 社 ランキング 日 本 企 業 の 中 で2 位 世 界 の 全 産 業 で16 位 革 新 力 トムソンロイターTop100 グローバル イノベーター 通 信 事 業 者 として2 年 連 続 受 賞 は 世 界 でもNTTのみ プロダクト サービス 力 ガートナーMagic Quadrant 評 価 クラウドIaaS 部 門 ネットワークサービス 事 業 者 部 門 (APAC) MSSP 部 門 で リーダー ポジション 財 務 基 盤 米 国 ムーディーズ 評 価 Aa2 世 界 の 通 信 事 業 者 およびシステムインテグレーターの 中 で1 位 12

NTTとは 13

NTT R&Dのご 紹 介 日 本 の 医 療 介 護 を 取 り 巻 く 状 況 とNTTの 取 組 概 要 フィールド 情 報 学 と 医 療 遠 隔 ( 在 宅 ) 医 療 介 護 に 関 する 取 り 組 み 今 後 の 展 開 14

日 本 の 医 療 を 取 り 巻 く 状 況 少 子 高 齢 化 の 進 展 5 人 に 一 人 が 高 齢 者 全 人 口 中 65 歳 以 上 24.1%(2012 年 現 在 ) 高 齢 者 率 21% 以 上 の 状 態 超 高 齢 化 社 会 保 険 者 の 破 たん 健 保 組 合 の9 割 が 赤 字 1,460のうち9 割 が 赤 字 毎 年 20 程 度 が 破 たん 国 民 医 療 費 の 増 大 H23 年 度 38.6 兆 円 ( 国 民 医 療 費 ) 65 歳 以 上 : 約 21 兆 円 (55.6%) 一 人 あたり72 万 円 / 年 H47 年 度 60 兆 円 団 塊 世 代 が80 歳 代 後 半 厚 労 省 推 計 病 院 の 破 たん 地 域 中 核 病 院 の9 割 が 赤 字 2,700のうち9 割 が 赤 字 診 療 所 の5 割 が 赤 字 99,000のうち5 割 が 赤 字 医 師 不 足 と 地 域 偏 在 人 口 1000 人 あたりの 医 師 数 2.0 人 OECD( 経 済 協 力 開 発 機 構 ) 加 盟 30カ 国 中 27 位 ( 平 均 3.0 人 ) 国 民 1 人 あたりの 年 間 受 診 回 数 13.7 回 30カ 国 中 最 多 現 行 の 国 民 皆 保 険 制 度 破 綻 の 危 機!! 解 決 方 法 の 一 つとして ICTの 活 用 による 医 療 の 効 率 化 が 必 須 15

年 齢 別 の 罹 患 率 14000 12000 年 齢 別 の 罹 患 率 ( 病 気 にかかる 割 合 ) 全 疾 患 人 口 10 万 人 あたりの 人 数 11462 10000 8000 高 齢 者 (65 歳 以 上 ) の 罹 患 率 は 急 激 にUP 10308 6000 5438 4000 2000 0 1344 0~9 歳 2774 1633 228 452 637 883 10~19 歳 20~29 歳 30~39 歳 40~49 歳 50~59 歳 60~69 歳 70~79 歳 80~89 歳 90 歳 以 上 出 展 : 厚 生 労 働 省 平 成 21 年 地 域 保 健 医 療 基 礎 統 計 ( 人 口 10 万 人 ) 罹 患 率 は 50 代 から 見 て70 代 は3 倍 60 代 から 見 て80 代 は4 倍 と 高 齢 に 成 ると 急 激 に 増 加 16

地 域 ブロック 別 にみた 高 齢 化 の 進 展 度 合 い 7,000 6,000 5,000 4,000 3,000 2,000 1,000 0 平 成 22 年 (2010) 平 成 47 年 (2035) 各 エリアにおいて 後 期 老 齢 人 口 は 急 激 にUP ( 特 に 首 都 圏 を 中 心 とした 南 関 東 エリア) 北 海 道 東 北 北 関 東 南 関 東 北 陸 中 部 近 畿 中 国 四 国 出 展 : 国 立 社 会 保 障 人 口 問 題 研 究 所 日 本 の 都 道 府 県 別 将 来 推 計 人 口 ( 平 成 19 年 5 月 推 計 ) 後 期 老 年 人 口 (75 歳 以 上 )は 2035 年 までに 急 増 する 特 に 首 都 圏 を 含 む 南 関 東 エリアでは 高 齢 者 向 けの 医 療 機 関 や 介 護 施 設 の 17 供 給 が 追 いつかない 状 態 が 想 定 される 九 州 沖 縄 670 1,599 877 3,208 396 1,867 2,195 1,012 573 1,826 1,035 2,141 1,401 5,991 549 2,931 3,534 1,378 741 2,651 増 加 率 54% 34% 60% 87% 39% 57% 61% 36% 29% 45% 100% 90% 80% 70% 60% 50% 40% 30% 20% 10% 0%

超 高 齢 社 会 から 多 死 社 会 ヘ 死 亡 場 所 の 推 移 死 亡 数 の 推 移 医 学 会 新 聞 第 3009 回 2013.1.7 18

加 齢 に 伴 う 自 立 度 の 変 化 ( 男 性 ) 19

加 齢 に 伴 う 自 立 度 の 変 化 ( 女 性 ) ほとんどの 人 は 死 ぬ 前 に 必 ず 障 害 者 になる! 20

対 応 策 想 定 されるシナリオ 1 高 齢 化 の 進 展 2 高 齢 者 の 高 い 罹 患 率 3 病 院 や 介 護 施 設 の 医 療 供 給 に 限 界 既 に 特 養 の 待 機 高 齢 者 52 万 人 ( 厚 労 省 2014.3) 在 宅 等 への 移 行 在 宅 での 診 療 や 介 護 に 患 者 が 移 される 医 師 不 足 に 加 え 医 師 の 移 動 負 荷 や 時 間 負 荷 が 発 生 地 域 医 療 連 携 ( 医 療 機 関 間 の 連 携 ) 遠 隔 医 療 介 護 ( 離 島 僻 地 だけでなく 都 市 部 における 遠 隔 地 からの 医 療 介 護 行 為 ) 医 療 介 護 連 携 ( 医 療 機 関 と 介 護 施 設 の 連 携 ) を 具 現 化 した 地 域 包 括 ケアシステムの 実 現 が 重 要 ICTを 用 いた 情 報 連 携 による 医 療 介 護 の 効 率 化 が 必 要 21

地 域 包 括 ケアシステムの 実 現 イメージ 出 典 : 厚 生 労 働 省 平 成 25 年 3 月 地 域 包 括 ケア 研 究 会 報 告 書 22

地 域 包 括 ケアシステムの 実 現 に 向 けて ID 連 携 情 報 流 通 基 盤 の 構 築 医 療 介 護 連 携 (EHR PHR 連 携 ) 地 域 医 療 連 携 (EHR ) 遠 隔 ( 在 宅 ) 医 療 介 護 (PHR ) 医 療 健 康 情 報 の 活 用 二 次 利 用 臨 床 疫 学 研 究 一 次 予 防 二 次 予 防 保 健 事 業 支 援 EHR: Electronic Health Record PHR: Personal Health Record 23

医 療 ICTに 関 するNTTの 取 り 組 み ID 連 携 情 報 流 通 基 盤 の 構 築 医 療 健 康 共 通 基 盤 (EHR PHR)の 開 発 により 地 域 医 療 連 携 対 面 同 等 の 効 果 を 持 つ 遠 隔 ( 在 宅 ) 医 療 介 護 および 医 療 介 護 連 携 を 実 現 医 療 健 康 情 報 の 活 用 保 健 事 業 における 予 防 疾 病 管 理 プログラムの 充 実 医 療 健 康 情 報 の 二 次 利 用 日 々の 健 康 情 報 と 医 療 情 報 を 活 用 し 病 気 になる 前 に 異 常 を 発 見 し 高 額 な 医 療 費 がかかる 重 い 病 気 にさせないことで 医 療 費 削 減 に 貢 献 NTTは 医 療 機 関 や 施 設 情 報 および 人 を つなぐ ことを 目 的 とする 24

NTT R&Dのご 紹 介 日 本 の 医 療 介 護 を 取 り 巻 く 状 況 とNTTの 取 組 概 要 フィールド 情 報 学 と 医 療 遠 隔 ( 在 宅 ) 医 療 介 護 に 関 する 取 り 組 み 今 後 の 展 開 25

フィールド 情 報 学 と 医 療 フィールドとは 分 析 的, 工 学 的 アプローチが 困 難 で 統 制 できず 多 様 なものが 共 存 並 立 し 予 測 できない 偶 発 的 な 出 来 事 が 生 起 し 常 に 関 与 することが 求 められる 場 ( 片 井 修 ) フィールド 情 報 学 (Field Informatics)は こうしたフィールドで 用 い られる 起 源 の 異 なる 様 々な 方 法 を 記 述 予 測 設 計 伝 達 という 情 報 の 視 点 から 集 約 することを 目 指 す フィールド 情 報 学 の 成 立 が 期 待 される 主 な 立 場 自 然 観 察 としてのフィールド 情 報 学 社 会 参 加 としてのフィールド 情 報 学 イノベーションとしてのフィールド 情 報 学 遠 隔 ( 在 宅 ) 医 療 介 護 は 在 宅 というフィールドから 高 齢 者 のバイタルや 生 活 情 報 をセンシング 様 々な 人 ( 医 者 看 護 師 ケアマネ ヘルパー 家 族 )が 参 加 し 在 宅 で 情 報 を 活 用 して 医 療 介 護 を 実 践 したがって 遠 隔 ( 在 宅 ) 医 療 介 護 は 自 然 観 察 および 社 会 参 加 として のフィールド 情 報 学 と 捉 えることができる 26

概 要 ライフログを 用 いた 在 宅 療 養 患 者 の 遠 隔 見 守 り 効 果 に 関 する 基 礎 検 討 NTT 研 究 所 はこだて 未 来 大 社 会 医 療 法 人 高 橋 病 院 の 共 同 研 究 急 性 期 患 者 は 病 院 にて 治 療 リハビリを 受 けて 維 持 期 に 入 ると 一 旦 病 院 から 離 れ 在 宅 療 養 や 介 護 を 受 けることになる が 病 気 の 発 症 病 状 の 急 変 などを 機 に 再 び 病 院 に 戻 ってく ることが 多 い 在 宅 患 者 の 病 状 やADL (Activities of Daily Living)が 悪 化 する 前 に 状 態 を 把 握 して 対 応 することができれば 患 者 のQOL (Quality of Life)を 向 上 できるとともに 医 療 費 や 介 護 費 を 抑 制 できる 可 能 性 がある 27

ADL(Activities of Daily Living)とは 食 事 更 衣 移 動 排 泄 整 容 入 浴 などの 生 活 を 営 む 上 で 不 可 欠 な 基 本 的 行 動 高 齢 者 や 障 害 者 の 身 体 能 力 や 障 害 の 程 度 をはかる 重 要 な 指 標 介 護 サー ビス QOLへ 影 響 ADL リハビリ 内 容 疾 病 の 進 行 28

ADL 評 価 の 運 用 上 の 問 題 ADL 評 価 は 人 手 で 行 われるため ADL 変 化 の 検 出 が 遅 れる 従 来 の 評 価 指 標 各 種 ADL 評 価 法 (BI, FIM 等 ) 評 価 実 施 者 医 療 従 事 者 介 護 従 事 者 家 族 など 評 価 対 象 者 主 に 介 護 保 険 サービス 利 用 者 ( 要 支 援 1~ 要 介 護 5) 評 価 頻 度 問 題 と 原 因 3か 月 に1 回 などの 決 められた 頻 度 間 隔 1. 頻 度 問 題 :ADLが 大 幅 に 低 下 してから 発 見 することがある 原 因 : 評 価 頻 度 を 適 切 に 設 定 できていない 評 価 頻 度 が 適 切 であっても 評 価 間 隔 が 開 くため ADL 変 化 の 兆 候 / 進 行 を 早 期 に 捉 えられない 2. 客 観 性 問 題 : 評 価 実 施 者 によって 評 価 点 数 が 異 なる 原 因 :ADL 評 価 が 定 性 的 評 価 (NOT 定 量 的 評 価 ) である 評 価 実 施 者 の 主 観 性 の 排 除 が 困 難 である 29

ADL 変 化 を 早 期 検 出 するには ADL 変 化 の 兆 候 を 捉 える 高 頻 度 で 実 施 可 能 な 方 法 が 必 要 ADL 変 化 の 兆 候 を 発 見 介 入 変 化 の 兆 候 を 捉 えて 介 入 した 結 果 介 入 なし ADL 評 価 で 判 明 した 結 果 退 院 退 院 後 1ヶ 月 時 間 毎 日 ADL 評 価 を 実 施 するのはコストがかかる ADL 変 化 を 予 測 することのできる 別 の 評 価 方 法 が 必 要 30

( 参 考 ) 退 院 後 のADL 変 化 の 実 態 調 査 通 常 より 高 頻 度 (1ヶ 月 に1 回 )でADL 評 価 を 実 施 対 象 者 対 象 人 数 実 施 期 間 実 施 頻 度 評 価 方 法 実 施 方 法 A 病 院 の 回 復 期 リハビリテーション 病 棟 を 退 院 し かつ 退 院 後 に A 病 院 外 来 または 関 連 施 設 の 居 宅 訪 問 リハビリを 利 用 する 患 者 18 名 平 成 24 年 3 月 ~ 平 成 24 年 6 月 初 回 は 退 院 後 2 週 間 後 ~1ヶ 月 後 に 実 施 以 降 は 1ヶ 月 毎 に 実 施 新 全 老 健 版 ケアマネジメント 方 式 R4システムの A-3: 生 活 機 能 (ICF)アセスメント により ADL 認 知 機 能 を 評 価 患 者 本 人 または 家 族 に アセスメント 用 紙 を 配 布 患 者 本 人 または 家 族 が できるADL を 評 価 して 用 紙 に 記 入 - 患 者 本 人 や 家 族 が 実 施 できない 場 合 は 外 来 スタッフやケアマネジャーが 評 価 を 実 施 して 記 入 評 価 結 果 は 受 診 時 (2 週 間 ~2ヶ 月 毎 )に 持 参 またはケアマネ ジャーが 月 1 回 の 訪 問 時 に 確 認 31

( 参 考 ) 対 象 者 の 退 院 時 の 介 護 度 退 院 時 の 介 護 度 について 大 きな 偏 りはない 要 介 護 5 0 名 (0%) 要 介 護 4 未 認 定 未 認 定 2 名 (11%) 3 名 (16%) 要 支 援 1 要 支 援 2 要 介 護 3 要 介 護 1 3 名 (17%) 要 介 護 2 要 支 援 1 要 支 援 2 3 名 (17%) 要 介 護 2 要 介 護 3 要 介 護 4 2 名 (11%) 要 介 護 1 5 名 (28%) n=18 要 介 護 5 調 査 対 象 者 の 退 院 時 の 介 護 度 32

( 参 考 )ADL 評 価 の 結 果 ADL 認 知 機 能 が 低 下 したのは18 名 中 8 名 (44.4%) 8 名 中 7 名 (87.5%)が 退 院 後 1カ 月 以 内 に 低 下 退 院 後 のADL 認 知 機 能 の 変 化 総 数 自 宅 在 宅 扱 い の 施 設 評 価 開 始 者 数 18 名 15 名 3 名 ADL 認 知 機 能 回 復 8 名 8 名 0 名 維 持 2 名 2 名 0 名 低 下 8 名 5 名 3 名 2ヶ 月 以 内 0 名 (0%) 3ヶ 月 以 内 1 名 (12.5%) 1ヶ 月 以 内 7 名 (87.5%) n=8 1ヶ 月 以 内 2ヶ 月 以 内 3ヶ 月 以 内 ADL 認 知 機 能 が 低 下 した 人 の 退 院 後 経 過 月 数 の 内 訳 遠 隔 見 守 りの 対 象 者 は 退 院 後 1ヶ 月 以 内 の 人 33

事 例 1 在 宅 患 者 のバイタルデータ 等 のライフログを 蓄 積 閲 覧 できる 仕 組 みを 用 いて 在 宅 患 者 の 日 々の 状 態 を 医 者 看 護 師 家 族 および 患 者 間 で 共 有 状 態 変 化 や 異 変 をいち 早 く 察 知 し 患 者 の QOLを 向 上 させる 遠 隔 での 見 守 りサービス 構 築 を 目 的 に 基 礎 的 な 検 討 を 行 った 結 果 34

実 験 システムの 概 要 Continuaに 対 応 したバイタル 機 器 を 活 用 し 在 宅 患 者 の 日 々の 健 康 情 報 等 のライフログ を 医 者 看 護 師 家 族 および 患 者 間 で 共 有 状 態 変 化 や 異 変 をいち 早 く 察 知 し 在 宅 患 者 の 病 状 やADL (Activities of Daily Living)が 悪 化 する 前 に 状 態 を 把 握 して 対 応 する 病 院 閲 覧 端 末 PC ケアマネジメントシ ステム 病 院 外 来 / 訪 問 看 護 ステーション 閲 覧 端 末 PC 主 治 医 タブレット 携 帯 電 話 外 来 担 当 看 護 師 / 訪 問 看 護 師 ケア 情 報 インターネット DC ライフログ 管 理 システム 携 帯 電 話 網 バイタルデータ 在 宅 患 者 宅 閲 覧 端 末 Continua 対 応 (Bluetooth) 患 者 家 族 スマートホン モバイル ルータ データ 登 録 用 GW 歩 数 計 血 圧 計 体 重 計 バイタルデータのみ 35

高 橋 病 院 システム 全 体 像 36