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検 討 検 討 の 進 め 方 検 討 状 況 簡 易 収 支 の 世 帯 からサンプリング 世 帯 名 作 成 事 務 の 廃 止 4 5 必 要 な 世 帯 数 の 確 保 が 可 能 か 簡 易 収 支 を 実 施 している 民 間 事 業 者 との 連 絡 等 に 伴 う 事 務 の 複 雑

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m07 北見工業大学 様式①

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は 固 定 流 動 及 び 繰 延 に 区 分 することとし 減 価 償 却 を 行 うべき 固 定 の 取 得 又 は 改 良 に 充 てるための 補 助 金 等 の 交 付 を 受 けた 場 合 にお いては その 交 付 を 受 けた 金 額 に 相 当 する 額 を 長 期 前 受 金 とし

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事 業 概 要 利 用 時 間 休 館 日 使 用 方 法 使 用 料 施 設 を 取 り 巻 く 状 況 や 課 題 < 松 山 駅 前 駐 輪 場 > JR 松 山 駅 を 利 用 する 人 の 自 転 車 原 付 を 収 容 する 施 設 として 設 置 され 有 料 駐 輪 場 の 利 用

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6 構 造 等 コンクリートブロック 造 平 屋 建 て4 戸 長 屋 16 棟 64 戸 建 築 年 1 戸 当 床 面 積 棟 数 住 戸 改 善 後 床 面 積 昭 和 42 年 36.00m m2 昭 和 43 年 36.50m m2 昭 和 44 年 36.

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Modeling and Control Technology for Improving Product on Efficiency and Quality 勝 野 徹 Tohru Katsuno 松 本 宏 治 Kouji Matsumoto 松 井 哲 郎 Tetsuro Matsui 近 年,オートメーションシステムに 対 して, 品 質 や 安 全 性 に 対 する 要 求 がますます 厳 しくなってきている 富 士 電 機 は 高 度 なモデリング 技 術 や 制 御 技 術 を 用 いることにより,これらの 課 題 解 決 に 向 けて 積 極 的 に 取 り 組 んでいる 製 造 プロセ スの 異 常 診 断 や 製 品 品 質 の 推 定 が 可 能 な 多 変 量 統 計 的 プロセス 管 理 品 質 シミュレーションパッケージの 開 発, 富 士 電 機 独 自 の 外 乱 オブザーバ 機 能 の 開 発,およびモデル 予 測 制 御 の 汎 用 PLC への 実 装 を 行 っている これらのモデリング 技 術 と 製 品 で, 製 造 やプロセスオートメーションの 高 度 化 に 貢 献 している Requests for quality and safety in automation systems have recently intensified more than ever. Using advanced modeling and control technologies, these are actively worked to overcome the challenges in Fuji Electric. A multivariate statistical process control and quality simulation package which is able to diagnose anomalies in a manufacturing process and estimate product quality, and a proprietary disturbance observer are being developed and installed in general-purpose PLCs used for model-based predictive control. These modeling technologies and products will contribute to the realization of more advanced manufacturing and process automation. 1 まえがき 2 多 変 量 統 計 的 プロセス 管 理 (MSPC)の 取 組 み オートメーションを 高 度 化 する 制 御 技 術 は 産 業 応 用 分 野 にとどまらず, 民 生 用 の 自 動 車 や 家 電 品 にまでもその 応 用 が 広 がっている 高 度 化 制 御 技 術 として,2 自 由 度 PID 制 御, 非 干 渉 PID 制 御,H 制 御,ファジイ 制 御,ニュー ラルネットワーク(ニューロ) 制 御,カオス 技 術 など 多 種 多 様 な 技 術 が 挙 げられる ⑴ 富 士 電 機 においてもニューロ 制 御 を 用 いた 電 力 予 測 ダム 流 入 量 予 測,ファジイ 制 御 を 用 いた 浄 水 場 薬 品 注 入 制 御,ファジイクレーンなど 多 くの 製 品 に 高 度 化 制 御 技 術 やモデリング 技 術 を 用 いてきた に 近 年 では, 製 品 に 対 し, 品 質 や 安 全 性 に 対 する 要 求 がます ます 厳 しくなってきている このような 課 題 に 対 し, 複 数 の 入 力 変 数 間 の 相 関 を 考 慮 した 品 質 管 理 が 実 現 できる 多 変 量 統 計 的 プロセス 管 理 (MSPC:Multivariate Statistical Process Control ⑵ ) 技 術 や, 非 干 渉 系 で 制 約 条 件 を 加 味 し た 多 変 数 制 御 が 可 能 であり, 制 御 安 定 性 に 優 れたモデル 予 ⑶⑷ 測 制 御 (MPC:Model Predictive Control )が 実 プラント に 用 いられている 富 士 電 機 においてもこれらのモデリ ングをベースとした MSPC 技 術 や MPC 技 術 について 積 極 的 に 取 り 組 んでいる MSPC では 薄 膜 太 陽 電 池 の 高 効 率 化 を 図 るための 品 質 シミュレーション 技 術 に 適 用 して 効 果 を 上 げている また,MPC については 水 処 理 鉄 鋼 化 学 などのプロセス 制 御 分 野 に 適 用 を 進 めるため, 外 乱 オ ブザーバ 機 能 を 開 発 し 組 み 込 んだ さらに, 中 小 規 模 の プラントや 機 器 の 制 御 にも MPC を 適 用 するために,PLC (Programmable Logic Controller)への 実 装 を 行 った 本 稿 では,オートメーションを 高 度 化 するモデリングと 制 御 技 術 として,MSPC ⑸ および MPC ⑹ の 取 組 みについて 述 べる ₂.₁ MSPC を 適 用 した 品 質 管 理 製 造 業 においては,より 高 いレベルの 品 質 管 理 が 求 めら れている 中 で, 一 般 的 には 製 造 された 部 品 や 製 品 を 検 査 し, 要 求 品 質 を 満 たさない 製 品 を 検 出 している しかし, 製 造 された 結 果 の 良 否 を 判 定 するだけでは, 製 造 工 程 のどの 工 程 が 不 良 発 生 の 原 因 になったのかが 分 からないので 製 品 の 歩 留 りが 改 善 できない そこで, 製 造 プロセスにおいて 異 常 を 早 期 に 検 出 し, 製 造 現 場 にフィードバックして 不 具 合 の 発 生 原 因 を 取 り 除 こ うとする 取 組 みや, 製 品 品 質 の 変 化 を 早 期 に 発 見 し 品 質 を 向 上 させようとする 取 組 みが 行 われようとしている これ には 大 きく 分 けて, 次 の 二 つのアプローチがある 製 造 プロセスの 異 常 診 断 製 造 プロセス 情 報 を 用 いた 製 品 品 質 推 定 ₂.₂ 製 造 プロセスの 異 常 診 断 製 造 プロセスの 異 常 診 断 には, 統 計 的 プロセス 管 理 (SPC:Statistical Process Control) 手 法 を 用 いる 診 断 に 際 しては,センサで 計 測 した 各 プロセス 変 数 に 対 して 正 常 範 囲 を 規 定 する 上 下 限 値 を 設 定 し,プロセス 値 がこれを 超 えた 場 合 にアラームを 発 して 異 常 を 通 知 する 従 来 の SPC においては, 監 視 対 象 のプロセス 量 をそれ ぞれ 一 変 数 ごとに 上 限 値 と 下 限 値 の 範 囲 内 にあるか 否 か で 異 常 診 断 を 行 う, 一 変 量 統 計 的 プロセス 管 理 (USPC: Univariate SPC)が 利 用 されてきた しかし, 例 えば 二 つ の 変 数 が 相 関 を 持 っていた 場 合 に,それぞれの 値 が 上 限 値 と 下 限 値 の 範 囲 内 に 入 っていたとしても, 二 つの 変 数 が 相 関 関 係 から 外 れているような 異 常 もありうる このような 場 合 には,USPC では 異 常 が 発 見 できず, 図 ₁に 示 すよう (35)

図 ₁ USPC と MSPC の 比 較 な 多 変 量 の 相 関 関 係 を 考 慮 した 異 常 診 断 を 行 う 手 法 が 必 要 である このための 手 法 として, 多 変 量 統 計 的 プロセス 管 理 (MSPC)が 用 いられる MSPC の 一 手 法 で あ る 主 成 分 分 析 (PCA:Principle Component Analysis)は 多 数 の 変 数 を 変 数 間 の 相 関 に 基 づいて, 情 報 量 を 直 交 する 主 成 分 に 約 することで, 少 な い 変 数 で 表 現 する 手 法 である PCA を 異 常 診 断 に 適 用 す る 際 には,Q 統 計 量 と T 2 統 計 量 の 二 つの 指 標 を 用 いる Q 統 計 量 は 以 下 のように 算 出 される 2 N 2 n 1 Q= x-x = ( x n-x n ) ⑴ ここでは ˆx 入 力 変 数 x の PCA モデル 上 の 推 定 値 である Q 統 計 量 はモデル 作 成 データが 持 っていた 変 数 間 の 相 関 からの 逸 脱 を 評 価 する 指 標 であり,この 指 標 を 監 視 する ことにより 異 常 の 検 出 を 行 うことができる また,Q 統 計 量 の 各 要 素 は Q 統 計 量 への 各 入 力 変 数 の 寄 与 度 を 表 し, 検 出 された 異 常 がどの 変 数 によってもたら されたのかを 寄 与 プロット ⑵ から 知 ることができる 次 に T 2 統 計 量 は 主 成 分 スコア t m を 用 いて, 以 下 の 式 で 算 出 される M 2 2 t T = ⑵ m m σ 2 1 t m ()SPC にる 異 常 診 断 ()MSPC にる 異 常 診 断 ここで σ tm は m 番 目 の 主 成 分 スコアの 標 準 偏 差 を 表 す T 2 統 計 量 は 元 の 変 数 を 圧 縮 して 得 られる 主 成 分 空 間 内 において, 平 均 から 各 サンプルまでの 距 離 に 対 応 しており, モデル( 相 関 )の 範 囲 内 での 平 均 からの 乖 離 (かいり) 度 を 表 す これにより, 変 数 間 の 相 関 は 保 たれているが 平 均 からの 乖 離 ( 振 幅 )が 大 きいことにより, 異 常 を 検 出 できる ₂.₃ 製 造 プロセス 情 報 を 用 いた 製 品 品 質 推 定 製 造 プロセス 情 報 を 用 いた 製 品 品 質 推 定 とは, 重 回 帰 分 析 に 代 表 される 多 変 量 解 析 と 呼 ばれる 手 法 を 用 いて, 製 造 プロセスの 運 転 状 態 や 製 造 条 件 の 設 定 値 などを 元 にプロセ スの 状 態 と 製 品 品 質 の 相 関 関 係 をモデリングし,これによ りプロセスの 状 態 から 最 終 製 品 の 品 質 を 推 定 するものであ る ⑴ 重 回 帰 モデルによる 品 質 推 定 重 回 帰 モデルは 出 力 変 数 ( 目 的 変 数 )を 入 力 変 数 ( 説 明 変 数 )の 線 形 和 で 近 似 するものであり, 製 造 品 質 推 定 のみ ならず 非 常 に 多 くの 産 業 分 野 において, 各 種 の 予 測 や 診 断 に 適 用 されており,モデル 式 を 直 感 的 に 理 解 しやすいとい う 長 がある 一 方 で, 重 回 帰 モデルでは, 説 明 変 数 間 に 相 関 がある 多 重 共 線 性 を 持 ったデータの 場 合 には, 数 値 的 に 不 安 定 にな り 安 定 したモデルが 得 られにくい このような 場 合 に 適 切 なモデルを 作 成 するためには, 入 力 変 数 の 中 から 相 関 のあ る 変 数 を 除 去 する 必 要 がある 従 来 は 相 関 分 析 などの 事 前 分 析 を 行 い,その 上 で 重 回 帰 モデルに 用 いる 変 数 を 絞 り 込 むという 手 順 が 一 般 的 であった に 入 力 変 数 が 多 い 場 合 には, 入 力 変 数 同 士 が 相 関 を 持 つ 傾 向 が 強 くなるが, 除 去 すべき 互 いに 相 関 のある 入 力 変 数 の 組 み 合 わせも 多 くなり, これを 手 動 で 行 うのは 非 常 に 大 きな 労 力 がかかっていた ⑵ 部 分 的 最 小 二 乗 法 (PLS)モデルによる 品 質 推 定 PLS(Partial Least Squares) は,1983 年 に Herman Wold と Svante Wold により 経 済 学 の 分 野 で 開 発 されたモ デリングの 方 法 である 入 力 変 数 同 士 に 相 関 がある 場 合 に も,それらを 潜 在 変 数 と 呼 ばれる 中 間 変 数 に 約 した 上 で 出 力 変 数 を 表 現 するため, 多 重 共 線 性 がある 場 合 でも, 安 定 したモデルが 得 られることが 長 である また,PLS モデルでは 入 力 変 数 が 多 い 場 合 でも, 重 回 帰 モデルにように 事 前 分 析 で 入 力 変 数 を 絞 り 込 む 必 要 がな く,そのまま 全 変 数 を 用 いて 簡 単 にモデルを 作 ることがで きる このため,モデル 作 成 の 手 間 を 大 幅 に 軽 減 できる PLS モデルは, 次 に 示 すように 入 力 変 数 から 潜 在 変 数 を 介 して 出 力 変 数 を 回 帰 式 として 表 すことができる t=(w T P C ) -1 W T x ⑶ ŷ =Q C t =Q C (W T P C ) -1 W T x ⑷ ここで,x は 入 力 変 数,t は 潜 在 変 数,ŷ は 出 力 変 数 推 定 値 であり,いずれも 1 サンプル 分 の 縦 ベクトル,W は 重 み 行 列 である P C,Q C は 入 力 変 数 と 出 力 変 数 に 関 する 係 数 行 列 である ベクトル t の 次 元 は 潜 在 変 数 の 数 に 対 応 す る 式 ⑷は 入 力 変 数 x から 出 力 変 数 を 直 接 表 した 式 となっ ており, 重 回 帰 モデルと 同 等 である つまり PLS モデル は 重 回 帰 モデルの 形 式 に 変 換 し, 重 回 帰 係 数 を 得 ることが できることになる これにより, 多 くの 入 力 変 数 があっ て 直 接 重 回 帰 モデルを 構 築 するのが 困 難 な 場 合 でも,PLS モデルをいったん 構 築 した 上 でこれから 上 述 のようにして 重 回 帰 係 数 を 得 ることができる ( 36 )

⑶ PLS モデルを 適 用 した 品 質 シミュレーション 入 力 (プロセス) 変 数 x の 変 化 に 対 して 出 力 ( 品 質 ) 変 数 y がどのように 変 化 するかを PLS モデルでシミュレー ションする 機 能 を 開 発 した 従 来 の 重 回 帰 モデルでは 入 力 変 数 同 士 に 互 いに 相 関 がある 場 合 に, 入 力 変 数 間 の 相 関 を 考 慮 しないで 設 定 すると, 現 実 にはあり 得 ないような 入 力 変 数 の 組 み 合 わせになってしまうことになる そこで, 相 関 のある 入 力 変 数 を 約 した 変 数 である 潜 在 変 数 t をユーザが 設 定 し,これに 対 する PLS モデルから 入 力 変 数 の 推 定 値 ˆx と 出 力 変 数 の 推 定 値 ŷ を 算 出 すること で, 入 力 変 数 同 士 の 相 関 を 保 ったままシミュレーション 注 を 行 えるようにした 図 ₂に Windows 上 で 動 作 するパッ ケージとして 開 発 した 品 質 シミュレーションの 画 面 例 を 示 す 製 造 条 件 を 変 更 した 場 合 に 品 質 がどのように 変 化 する のかを, 製 造 プロセスの 物 理 的 知 見 と 照 らし 合 わせながら, ユーザ 自 身 が 自 由 に 容 易 にシミュレーションできるように なった 注 Windows: 米 国 Microsoft Corp. の 商 標 または 登 録 商 標 図 ₂ 品 質 シミュレーション 機 能 の 画 面 例 ₂.₄ 太 陽 電 池 製 膜 工 程 の 品 質 シミュレーション 事 例 ここでは 図 ₃に 示 す 富 士 電 機 の 薄 膜 太 陽 電 池 の 製 膜 工 程 において, 製 造 条 件 パラメータと 製 品 品 質 の 関 係 を PLS によりモデル 化 し, 品 質 シミュレーションにより 製 品 品 質 を 高 めるために, 製 造 条 件 パラメータをいかに 変 えるかを 求 めた 事 例 について 述 べる 製 膜 工 程 における 製 造 条 件 として, 温 度, 圧 力, 製 膜 時 間, 製 膜 速 度, 膜 厚,ドープ 量 など, 約 10 種 類 のパラ メータがあり,この 工 程 全 体 で 100 パラメータ 程 度 になる これらのパラメータは 互 いに 相 関 を 持 っており, 製 造 条 件 の 変 更 は 相 関 を 保 ちつつ 行 う 必 要 がある 製 品 品 質 はセル の 変 換 効 率 で 評 価 する この 約 100 種 類 の 条 件 パラメータのうち, 品 質 に 与 える 影 響 が 強 い 30 種 類 についてパラメータ 間 の 相 関 を 考 慮 し つつ 少 しずつ 条 件 値 を 変 えて 製 造 実 験 を 行 った 115 サン プルのデータを 用 いて,30 種 類 の 条 件 パラメータのそれ ぞれを 入 力 変 数 とし, 効 率 値 を 出 力 変 数 とする PLS モデ ルを 作 成 した 図 ₄は 主 要 な 二 つの 潜 在 変 数 に 対 する 効 率 値 の 分 布 を 表 すものである 図 中 の 平 面 ( 品 質 性 平 面 )が PLS モデ ルを 表 しており,これにより 点 で 表 された 実 データの 分 布 が 近 似 されている ここでは 効 率 が 高 いほうが 望 ましく,この 平 面 の 最 も 勾 配 のきつい 方 向 ( 最 大 勾 配 方 向 )へパラメータを 変 化 させ ることにより, 効 率 を 高 められる 可 能 性 がある これが 潜 在 変 数 空 間 において 変 化 させるべき 推 奨 方 向 となる この 場 合, 推 奨 方 向 は 二 つの 潜 在 変 数 (t 1,t 2 )の 変 化 方 向 として 表 されるが,さらに 潜 在 変 数 の 空 間 (ここでは t 1 -t 2 平 面 ) 上 で 正 常 と 判 断 される 範 囲 として,T 2 統 計 量 が 3 2 ( 標 準 偏 差 の 3 倍 に 相 当 )の 円 内 に 限 ることに より 現 実 的 に 妥 当 な 範 囲 内 で 条 件 を 定 めることができる また,これを 元 の 条 件 パラメータの 変 化 方 向 に 変 換 するこ とができる このとき 元 の 条 件 パラメータ 間 の 相 関 が 保 た れたままの 変 化 なので, 現 実 的 に 無 理 のない 変 化 方 向 とな る 図 ₄ 品 質 シミュレーションの 例 図 ₃ 薄 膜 太 陽 電 池 の 製 造 工 程 (37)

最 良 の 製 造 条 件 を 求 める 際 に,PLS モデルを 用 いない 場 合 は, 例 えば 30 個 のパラメータを 3 水 準 ずつ 変 化 させ るとしても 3 30 通 りの 実 験 が 必 要 となり, 現 実 的 には 実 施 が 不 可 能 である 試 行 錯 誤 で,あるいは 経 験 的 に 実 験 点 を 決 めていくことになる これに 対 して,PLS モデルを 用 いる 場 合 では, 品 質 性 平 面 上 を 探 索 して 最 適 条 件 を 求 め るため, 効 率 的 に 実 験 点 を 決 めることができる 3 モデル 予 測 制 御 (MPC)の 取 組 み MPC は,PID 制 御 では 満 足 な 制 御 性 能 を 実 現 しがたい 干 渉 のある 多 変 数 系 や,ムダ 時 間 の 長 い 制 御 対 象 に 対 して 有 効 な 制 御 アルゴリズムである これまで, 石 油 化 学 プ ラントや, 鉄 鋼 プロセス, 空 調 などプロセス 制 御 分 野 を 中 心 に 多 くの 適 用 がなされてきた 富 士 電 機 では 凝 プロセ ス,ゴム 重 合 プラント,エネルギープラントなどへの 適 用 を 進 めてきた 今 後,より 多 くの 分 野 で 活 用 していくため に, 制 御 性 能 の 面 からは, 外 乱 オブザーバを 応 用 して 外 乱 抑 制 性 能 を 大 幅 に 強 化 している また,システムの 面 から は, 他 社 に 先 駆 けて 汎 用 PLC に MPC のリアルタイム 計 算 部 (MPC 実 行 エンジン)を 搭 載 してきた ₃.₁ 外 乱 オブザーバ MPC は 将 来 にわたる 予 測 を 行 いながら, 制 約 条 件 や 目 標 軌 道 への 収 束 が 考 慮 できるため,PID などに 比 べて 非 常 に 高 い 精 度 の 制 御 が 可 能 である しかし, 一 方 で 計 測 値 に 含 まれない 未 知 の 外 乱 や 非 線 形 性 などに 起 因 するモデル 化 誤 差 が 生 じた 場 合, 予 測 が 外 れ,その 結 果 制 御 性 能 が 低 下 する にステップ 応 答 モデルに 基 づく MPC は,ランプ 状 の 外 乱 発 生 時 における 大 幅 な 性 能 低 下 が 指 摘 されている ⑺ ランプ 外 乱 に に 弱 い 理 由 は MPC の 予 測 誤 差 修 正 方 法 に 起 因 しており, 本 質 的 な 課 題 である この 課 題 に 対 処 するため, 従 来 大 きく 分 けて 三 つのアプ ローチがとられてきた すなわちモデル 自 体 を 非 線 形 モデ ⑺⑻ ルや 状 態 空 間 モデルに 変 更 する 方 法 (A 案 ), 外 乱 応 答 ⑻ 性 をモデルに 含 める 方 法 (B 案 ),ロバスト 制 御 の 考 え 方 ⑻ を 取 り 入 れる 方 法 (C 案 )である これらのアプローチの 長 短 を 表 ₁に 示 す いずれの 方 法 においても,モデル 化 誤 差 と 未 知 外 乱 に 同 時 に 対 処 することは 難 しかったり, 計 算 負 荷 が 増 大 したりするなどのデメリットがある 富 士 電 機 では MPC の 外 乱 性 を 向 上 させるために, 電 動 機 制 御 などでも 実 績 のある 外 乱 オブザーバ ⑼ のアイデアを 取 り 入 れた 方 法 を 考 案 した 図 ₅に 開 発 した 外 乱 オブザー バ 付 き MPC のブロック 線 図 と 動 作 説 明 を 示 す 表 ₁ 手 法 比 較 モデル 化 誤 差 A 案 B 案 C 案 評 価 内 容 モデル 化 誤 差 に 対 応 可 能 かどうか 未 知 外 乱 未 知 外 乱 に 対 応 可 能 かどうか 計 算 時 間 計 算 時 間 が 速 いかどうか ブロック 線 図 上 の 計 算 に 基 づき, 外 乱 オブザーバ 導 入 前 と 導 入 後 の, 未 知 外 乱 d による 予 測 誤 差 の 抑 制 効 果 を 比 較 すると, (I+P n (jω)l) -1 P n (jω) γ P n (jω) ⑸ となる ⑽⑾ I: 単 位 行 列 P(s):ノミナルプラントモデル n L:オブザーバゲイン γ: 外 乱 抑 制 効 果 の 指 標 ランプ 外 乱 の 伝 達 関 数 (1/s 2 )はゼロ 周 波 数 で 無 限 大 の ゲインを 持 ち 高 周 波 数 でゼロに 減 衰 する このような 外 乱 を 抑 え 込 むにはゼロ 周 波 数 付 近 での 成 立 条 件 を 考 えればよ い (I+P n (0)L) -1 P n (0) γ P n (0) ⑹ 不 等 式 ⑹の 解 L は P(0)の n 異 値 分 解 により γの 陽 な 関 数 形 として 求 めることができる ⑽⑾ ところで, 最 終 値 の 定 理 により, lim(p t n* U i)(t)=lims(p(s)u n (s)) i s 0 1 lims P( n s) s e i P( n 0) e i s 0 ⑺ が 成 り 立 つ e i : 第 i 番 目 の 単 位 ベクトル U(s): i 第 i 番 目 要 素 のみからなるステップ 関 数 P(0): n プラントのステップ 応 答 の 収 束 値 を 各 操 作 端 に 対 して めた 行 列 このため 本 手 法 はステップ 応 答 に 基 づく MPC に 適 用 す ることができる 図 ₆にプロセス 制 御 分 野 におけるベンチマーク 問 題 であ る Wood - Berry モデル ⑿ にランプ 外 乱 を 加 えた 場 合 の MPC 図 ₅ 計 画 法 外 乱 M 適 化 M オブザーバ ン C の の 外 乱 オブザーバ 付 き MPC 外 乱 モデル 誤 差 C ラン 外 乱 オブザーバ 誤 差 機 構 C ()ブロ 図 の 応 未 の の のを () 時 間 にた の 応 にるうに ととの 誤 差 か 外 乱 を 適 をする ( 38 )

による 定 常 状 態 維 持 性 を 比 較 したシミュレーション 結 果 を 示 す 外 乱 オブザーバを 適 用 することにより, 外 乱 によ る 内 部 変 数 CV の 変 動 幅 を 1/4 以 下 に 抑 えることが 可 能 で ある なお, 操 作 端 におけるゲインの 変 動 は 入 力 外 乱 と 等 価 と みなせる 例 えば, 操 作 量 と 同 じ 外 乱 が 加 わるとゲインが 2 倍 になったことと 同 じである 本 手 法 は 入 力 外 乱 から 予 測 誤 差 への 感 度 を 低 減 するため,この 種 の 操 作 端 ゲインに 対 するモデル 化 誤 差 を 吸 収 することもできる また, 本 手 法 はオブザーバの 計 算 のみで 実 現 できるため 計 算 負 荷 は 少 図 ₆ 外 乱 オブザーバの 適 用 シミュレーション ない したがって, 表 ₁の 三 つの 手 法 との 比 較 でも,モデ ル 化 誤 差, 未 知 外 乱, 計 算 速 度 の 3 点 で 優 位 性 がある また,モデル 予 測 制 御 の MV 制 約 を 補 償 するためのゲ イン 調 整 方 法 も 検 討 を 完 了 している ⑽⑾ 本 技 術 の 適 用 により, 長 期 連 続 運 転 などの 高 い 安 定 性 が 求 められるプラントに 対 して 外 乱 に 強 い MPC 機 能 が 提 供 できる ₃.₂ 汎 用 PLC を 用 いた MPC システム MPC は,これまで 石 油 化 学 プラントや 鉄 鋼 プロセスな ど, 取 り 扱 う 制 御 変 数 が 100 個 を 超 えるような 比 較 的 大 規 模 なプロセスに 対 して 数 多 くの 適 用 が 図 られ, 効 果 を 挙 げ てきた 一 方, 制 御 変 数 が 小 規 模 なプロセスや 機 器 の 場 合 でも,MPC によりこれらの 変 数 を 同 時 に 制 御 すること で, 安 定 運 転 や 制 御 性 能 の 向 上 が 図 れるなどの 効 果 が 十 分 に 見 込 めることも 少 なくない しかし, 信 頼 性, 導 入 費 用 などさまざまな 制 約 から,MPC の 導 入 は 限 られたプロセ スにとどまっていた これに 対 して, 富 士 電 機 では, 入 出 力 規 模 があまり 大 きくない 制 御 対 象 に 対 し,ユーザが 容 易 に MPC を 活 用 できるように, 汎 用 PLC を 用 いた MPC シ ステムを 実 現 した 図 ₇にこのシステム 構 成 を 示 す 本 システムでは, MPC 実 行 エンジンを PLC に,また MPC のチューニング や 内 部 モデルの 同 定 機 能 などの 支 援 ツールを PC に 置 くシ ステム 構 成 としている 次 に 開 発 したシステムの 長 を 述 べる 図 ₇ MICREX-SX を 用 いた MPC システム 構 成 (39)

⑴ PLC で 高 信 頼 性 を 実 現 MPC モジュールは,MPC 実 行 エンジンを 富 士 電 機 製 PLC である MICREX - SX 上 の 組 込 みアプリケーションと して 構 築 したものである そのため PLC が 持 つ 機 器 とし ての 信 頼 性 も 享 受 できる 高 い 信 頼 性 が 必 要 な 制 御 対 象 に は, 二 重 化 システム 上 に MPC モジュールを 実 装 すること や, 耐 環 境 対 策 型 CPU を 用 いることも 可 能 である なお, 通 常 は 同 一 のベースボード 上 で MPC モジュール とほかの 制 御 ソフトを 実 行 させるモジュールが 動 作 する 構 成 (マルチ CPU 構 成 )としている MPC モジュール 単 独 でのシステム 構 築 も 可 能 であり, 例 えば 既 設 設 備 へのア ドオンシステムとして 導 入 できる ⑵ 制 約 付 きの MPC を 高 速 で 実 現 MPC 制 御 則 は,PC 用 ソフトで 実 用 化 されているもの と 同 等 の 機 能 を 実 装 しており, 例 えば, 制 御 量, 操 作 量 の 制 約 も 直 接 組 み 込 んでいる また, 前 述 したように MPC 実 行 エンジンを 単 独 の CPU で 演 算 するため,ほかのアプ リケーションの 実 行 に 影 響 を 与 えることがない 4 入 力 ( 操 作 量 ),6 出 力 ( 制 御 量 ) 規 模 の MPC で 最 短 5 秒 の 制 御 周 期 で 実 行 可 能 である ⑶ 利 便 性, 保 守 性 の 向 上 MPC をシステムに 組 み 込 む 際 には,MPC の 動 作 条 件, 移 行 条 件, 移 行 の 際 の 安 定 化 処 理 や 制 御 量 のフィルタリン グなどの 入 出 力 処 理, 異 常 処 理 といった MPC 周 辺 の 機 能 を 組 み 込 む 必 要 がある 従 来 は,これらのエンジニアリン グを PC 上 の MPC ツールと PLC などの 制 御 システムの おのおので 行 う 必 要 があった 本 システムでは MPC 実 行 エンジンを MICREX - SX の 設 計 支 援 ツール D300Win のファンクション ブロック(FB)として 提 供 してい る ユーザは,PLC のプラント 制 御 用 のプログラムと 同 じツール 上 で 同 一 のソフトウェアとして, 前 述 の 周 辺 処 理 を 含 む MPC アプリケーションを 一 元 的 に 構 築 管 理 で きる MPC に 精 通 したユーザにとっては,まさに PID 感 覚 で MPC を 活 用 することができる MPC モジュールは PLC が 収 納 される 制 御 盤 に 組 み 込 むので, 設 置 効 率 の 点 でもユーザに 不 便 を 強 いることはない 図 ₈ ガラス 基 板 同 期 昇 温 への MPC の 適 用 結 果 ()P ()MPC ₃.₃ 適 用 事 例 MPC を FPD(Flat Panel Display) 製 造 の 基 本 単 位 と なるガラス 基 板 の 熱 処 理 プロセスに 適 用 した 事 例 をここで は 紹 介 する 製 造 工 程 においてガラス 基 板 にはアニールな どの 熱 処 理 が 必 要 になる クラック 防 止 や, 表 示 ムラを 防 ぐために, 昇 温 時 も 処 理 対 象 面 全 体 を 均 一 温 度 に 制 御 しな ければならない( 同 期 昇 温 ) このプロセスに 対 して, 従 来 はガラス 基 板 を 多 数 の 領 域 に 分 割 し,おのおのの 領 域 に 対 して, 温 度 やヒータへの 制 御 量 などを 入 出 力 とする PID 制 御 を 用 いて 多 点 に 対 する 同 期 昇 温 を 行 っていた これ に 対 し,MPC を 用 いて 同 期 昇 温 を 行 う 方 法 で, 最 も 温 度 の 高 い 領 域 と 最 も 温 度 の 低 い 領 域 との 温 度 差 ( 最 大 温 度 差 )が 小 さくなるかについて, 検 証 を 行 った 図 ₈は PID と MPC を 用 いた 場 合 の 最 大 温 度 差 を 比 較 した 結 果 であ り,MPC を 用 いることにより, 昇 温 過 程 での 最 大 温 度 差 を PID 制 御 の 11.4 から 3.8 に 著 しく 低 減 させることが できた 4 あとがき オートメーションの 高 度 化 に 役 立 つ 制 御 技 術 として MSPC と MPC を 取 り 上 げ,MSPC では 薄 膜 太 陽 電 池 の 高 効 率 化 を 図 るための 品 質 シミュレーション 技 術 について 述 べた また,MPC では 富 士 電 機 独 自 の 外 乱 オブザーバ 機 能 ならびに MPC 機 能 の PLC への 実 装 とその 適 用 例 につ いて 紹 介 した MSPC については 開 発 したエンジンを 各 種 パッケージ に 組 み 込 み, 産 業 分 野 を 中 心 に 適 用 を 広 げていく 予 定 であ る また,MPC については, 大 規 模 な 石 油 化 学, 鉄 鋼 な どのエネルギープラントの 制 御 システムのみならず, 中 小 制 御 システムへも 積 極 的 に 活 用 していく 所 存 である 参 考 文 献 ⑴ 黒 谷 憲 一, 伊 藤 修. AI アドバンスト 制 御 の 技 術 動 向 と 富 士 電 機 の 取 組 み. 富 士 時 報. 1998, vol.71, no.3, p.149-152. ⑵ 加 納 学 ほか. プロセスケモメトリクスによる 統 計 的 プロセ ス 管 理, システム/ 制 御 / 情 報. 2004, vol.48, no.5, p.165-170. ⑶ Jacques Richalet. WHY PREDICTIVE CONTROL. 計 測 と 制 御. 2004, vol.43, no.9, p.654-664. ⑷ J. M. Maciejowski. 足 立 修 一 ほか 訳. モデル 予 測 制 御 - 制 約 の 下 での 最 適 制 御 -. 東 京 電 機 大 学 出 版 局. ⑸ 菅 野 智 司 ほか. オンラインSPC 機 能 とMSPC 機 能 による 監 視 分 析 支 援 環 境 の 構 築. 第 53 回 システム 制 御 情 報 学 会 研 究 発 表 講 演 会. 2009. ⑹ 鈴 木 亮 平 ほか. モデル 予 測 制 御 実 装 に 関 する 計 算 性 能 に ついての 評 価. 平 成 21 年 電 気 学 会 全 国 大 会. 2009-3, no.4-179, p.302-303. ⑺ P. Lundstrom. et al. Liminations of Dynamic Matrix Control. Computers chem. Engng. 1995, vol.19, p.409-421. ⑻ S. J. Qin, T. A. Badgwell. A Survey of Industrial Model ( 40 )

Predictive Control Technology. Control Engineering Practice. 2003, vol.11, no.7, p.733-764. ⑼ 西 田 英 幸 ほか. 産 業 用 電 動 力 応 用 プラントの 制 御 技 術. 富 士 時 報. 1997, vol.70, no.10, p.522-527. ⑽ 丹 下 吉 雄 ほか. 多 変 数 外 乱 オブザーバーを 用 いたモデル 予 測 制 御. 第 9 回 計 測 自 動 制 御 学 会 制 御 部 門 大 会. 2009. ⑾ Tange, Y. et al. A Multi-variable Disturbance Observer for Model Predictive Control. Proc. 17 th Mediterranean Conference on Control & Automation. Thessaloniki. Greece. 2009, p.856-861. ⑿ R. K. Wood, M. W. Berry. Terminal Composition Control of a Binary Distillation Column. Chemical Engineering Science. 1973, vol.28, p.1707-1717. 勝 野 徹 電 力 エネルギー 分 野 の 解 析 制 御 アルゴリズム 開 発 業 務 に 従 事 現 在, 富 士 電 機 システムズ 株 式 会 社 技 術 開 発 本 部 制 御 技 術 センター 環 境 安 全 制 御 開 発 部 長 電 気 学 会 会 員, 日 本 シミュレーショ ン 学 会 会 員 松 本 宏 治 産 業 プラント 制 御 システムの 企 画 設 計 業 務 に 従 事 現 在, 富 士 電 機 システムズ 株 式 会 社 ドライブ 事 業 本 部 産 業 社 会 ソリューション 統 括 部 共 通 技 術 部 課 長 補 佐 計 測 自 動 制 御 学 会 会 員 松 井 哲 郎 各 種 産 業 システムへの 最 適 化, 予 測, 診 断 技 術 の 研 究 開 発 に 従 事 現 在, 富 士 電 機 アドバンストテ クノロジー 株 式 会 社 情 報 通 信 制 御 開 発 センター フィールドソリューション 部 課 長 電 気 学 会 会 員 (41)

* にされているおよびは,それぞれのがする またはであるがあります