専 攻 医 ( 後 期 臨 床 研 修 )プログラム 西 宮 市 立 中 央 病 院 6. 麻 酔 科 ペインクリニック 科 当 院 の 麻 酔 科 は 手 術 臨 床 麻 酔 に 加 えて 活 発 なペインクリニック 科 と 緩 和 医 療 に 特 徴 があります 日 本 麻 酔 科 学 会 日 本 ペインクリニック 学 会 日 本 緩 和 医 療 学 会 の 研 修 指 定 病 院 であり 2 年 間 の 勤 務 で 日 本 麻 酔 科 学 会 専 門 医 日 本 ペインクリニック 学 会 専 門 医 日 本 緩 和 医 療 学 会 専 門 医 の 3 学 会 の 専 門 医 受 験 資 格 が 取 得 できます これらに 加 えて 日 本 頭 痛 学 会 の 准 教 育 施 設 認 定 を 申 請 中 であり 認 可 されれば 4 学 会 の 専 門 医 受 験 資 格 の 取 得 が 可 能 にな ります 当 科 は 大 阪 大 学 麻 酔 科 学 教 室 の 関 連 施 設 であり 大 阪 大 学 医 学 部 附 属 病 院 麻 酔 科 専 門 医 研 修 プログラム( 専 門 医 研 修 プログラム 案 内 パンフレット :PDF 参 照 )の 参 加 施 設 で す 最 短 期 間 での 4 学 会 専 門 医 取 得 に 向 け 充 実 した 研 修 を 受 けられることが 可 能 です 研 修 目 標 1 麻 酔 A. 多 彩 な 症 例 を 対 象 に 正 確 な 術 前 評 価 をし 適 切 な 麻 酔 計 画 を 建 て 麻 酔 を 実 施 し 疼 痛 管 理 も 含 めた 適 切 な 周 術 期 管 理 を 独 力 で 行 えることを 目 標 にします B. 厚 生 労 働 省 認 定 麻 酔 標 榜 医 を 取 得 します 当 院 は 日 本 麻 酔 科 学 会 認 定 研 修 施 設 で あり 指 導 医 3 名 専 門 医 1 名 が 在 職 しており 適 切 な 指 導 教 育 を 行 います C. 日 本 麻 酔 科 学 会 専 門 医 受 験 に 必 要 な 症 例 数 を 確 保 します 胸 部 外 科 ( 分 離 肺 換 気 ) 消 化 器 外 科 ( 肝 胆 膵 を 含 む) 整 形 外 科 泌 尿 器 科 皮 膚 科 口 腔 外 科 に 関 しては 十 分 な 症 例 があります 産 科 麻 酔 小 児 麻 酔 については 脊 椎 外 科 産 科 小 児 麻 酔 が 可 能 な 阪 大 関 連 施 設 での 派 遣 研 修 を 柔 軟 に 組 み 込 んでいます(3 年 間 の 研 修 であれば 計 5 か 月 ) 心 臓 外 科 脳 外 科 に 関 しては 他 施 設 での 研 修 になります D. ソノサイト 社 の 超 音 波 装 置 を 手 術 室 に 導 入 し 周 術 期 のエコー 下 神 経 ブロックも 施 行 外 来 :ペインクリニックでのエコー 下 ブロックと 併 せて 技 術 の 習 得 を 目 指 します 当 科 では 全 ての 全 身 麻 酔 硬 膜 外 麻 酔 と 合 併 症 のある 脊 椎 麻 酔 を 担 当 しています 対 象 は 学 童 から 高 齢 者 まで 全 年 齢 層 に 渡 り 様 々な 合 併 症 を 有 する 症 例 が 多 く 初 期 研 修 を 終 えられた 方 が 術 前 術 後 管 理 も 含 めて 周 術 期 管 理 を 習 得 するには 適 した 環 境 です
2 ペインクリニック ペインクリニック 科 に 関 しては 先 ずは 様 々な 痛 みの 症 例 を 正 確 に 診 断 できる 能 力 の 養 成 を 最 大 の 目 標 にします その 過 程 で 薬 物 療 法 神 経 ブロック( 超 音 波 透 視 下 を 含 む) Interventional Treatment の 経 験 技 術 の 獲 得 を 並 行 して 行 います 技 術 的 には 神 経 ブロ ックの 習 得 に 関 しては 日 本 ペインクリニック 学 会 認 定 研 修 施 設 であり 専 門 医 2 名 が 常 勤 しています さらに 当 科 の 特 色 として 頭 痛 診 療 ( 日 本 頭 痛 学 会 指 導 医 1 名 ) 緩 和 医 療 ( 日 本 緩 和 医 療 学 会 認 定 研 修 施 設 : 暫 定 指 導 医 3 名 )が 常 勤 しており これにより 当 院 での 研 修 終 了 後 どのような 施 設 診 療 科 に 進 まれようとも あらゆる 痛 みを 正 確 に 診 断 し 適 切 な 治 療 ができることを 目 指 します 診 療 内 容 と 特 徴 1. 延 べ 外 来 患 者 数 >7000 人 / 年 2. 内 容 は 頸 部 腰 下 肢 痛 などの 筋 骨 格 系 疾 患 が 30% 帯 状 疱 疹 有 痛 性 糖 尿 病 性 神 経 障 害 CRPS など 神 経 障 害 性 疼 痛 が 30% 頭 痛 が 10% その 他 : 難 治 性 癌 性 疼 痛 心 因 性 疼 痛 まで あらゆる 痛 みの 治 療 に 挑 んでいます 3. 外 来 は 毎 日 の 一 般 外 来 4. 他 に 頭 痛 顔 面 痛 外 来 難 知 性 疼 痛 外 来 の 専 門 外 来 を 開 いています 5. 神 経 ブロック: 外 来 ではエコー 下 の 神 経 ブロック(ソノサイト 社 ) 以 外 に X 線 透 視 下 のブロックを 実 施 しています(3 回 / 週 ) 6. 緩 和 医 療 も 含 めて 入 院 治 療 も 積 極 的 に 行 っています 7. 脊 柱 管 狭 窄 症 椎 間 板 ヘルニアなどの 脊 椎 疾 患 に 対 して 硬 膜 外 内 視 鏡 や 脊 髄 刺 激 療 法 などの 低 侵 襲 治 療 も 行 っています 研 修 終 了 後 の 進 路 当 院 の 麻 酔 科 でこのような 多 彩 な 診 療 が 可 能 になる 背 景 には 院 内 各 科 との 良 好 な 関 係 があります 技 術 知 識 面 だけでなく 院 内 での 諸 部 門 と 協 調 して 働 くことを 学 べる 病 院 であることも 加 筆 しておきます 研 修 終 了 後 の 進 路 に 関 しては 研 修 される 方 の 意 志 を 尊 重 します 当 院 の 採 用 を 始 めとして 大 阪 大 学 麻 酔 科 学 教 室 やその 関 連 病 院 への 紹 介 もい たします 麻 酔 科 後 期 研 修 の 目 標 : 麻 酔 周 術 期 管 理 ペインクリニック 緩 和 医 療 の 知 識 技 能 を 取 得 する
麻 酔 Ⅰ. 一 般 目 標 1) 麻 酔 科 専 門 医 となるべき 知 識 技 能 の 習 得 2) ASAⅢ 緊 急 手 術 も 含 め あらゆる 麻 酔 と 周 術 期 管 理 が 適 切 に 行 える Ⅱ. 行 動 目 標 1 年 次 :ASAⅠ Ⅱは 確 実 に 麻 酔 ができる 2 年 次 以 降 :ASAⅢ 度 以 上 小 児 麻 酔 (3 か 月 ) 産 科 麻 酔 (2 か 月 ): 研 修 期 間 中 に 他 施 設 に 出 向 1) 適 切 な 術 前 評 価 2) 症 例 に 適 した 麻 酔 方 法 の 選 択 と 決 定 3) 症 例 に 適 した 気 道 確 保 4) 症 例 に 適 した 周 術 期 管 理 Ⅲ. 到 達 目 標 1) 患 者 の 状 態 を 把 握 し 適 切 な 麻 酔 方 法 が 選 択 できる 2) 脊 椎 くも 膜 下 麻 酔 硬 膜 外 麻 酔 吸 入 麻 酔 静 脈 麻 酔 硬 膜 外 併 用 全 身 麻 酔 3)ラリンジアルマスク ファイバー 挿 管 分 離 肺 換 気 クラッシュインダクション 4)エコー 下 神 経 ブロック ペインクリニック Ⅰ. 一 般 目 標 1) 痛 みの 治 療 での 診 断 に 関 する 基 本 的 な 知 識 と 技 術 の 修 得 2) 薬 物 療 法 神 経 ブロックを 含 めた 基 本 的 な 治 療 の 習 得 3) 緩 和 治 療 の 基 本 的 な 考 え 方 の 理 解 治 療 の 習 得 Ⅱ. 行 動 目 標 A. 経 験 すべき 診 察 法 検 査 手 技 A-1) 問 診 および 病 歴 の 記 載 痛 みの 経 過 を 正 確 に 聴 取 痛 みの 部 位 を 把 握 し 皮 膚 分 節 も 含 め 表 記 痛 みの 性 状 を 的 確 な 表 現 で 表 記 痛 みの 誘 引 や 軽 減 因 子 など 診 断 のために 必 要 な 情 報 の 聴 取 A-2) 診 断
頭 頚 部 上 肢 ~ 腰 下 肢 の 神 経 根 症 に 対 する 適 切 な 神 経 学 的 検 査 問 診 画 像 神 経 学 的 検 査 から 痛 みの 原 因 を 推 測 し 鑑 別 診 断 を 列 挙 A-3) 基 本 的 治 療 法 適 切 な 薬 物 治 療 (NSAIDs 麻 薬 鎮 痛 補 助 薬 ) 各 病 状 疾 患 に 対 して 有 効 で 安 全 な 神 経 ブロック 治 療 薬 物 神 経 ブロックについてその 効 果 と 副 作 用 合 併 症 の 説 明 B. 経 験 すべき 症 状 病 態 疾 患 B-1) 症 状 1 一 般 のペインクリニック 頭 痛 顔 面 痛 頚 部 の 疼 痛 肩 痛 上 肢 の 疼 痛 体 幹 部 の 疼 痛 腰 下 肢 痛 2 緩 和 治 療 疼 痛 呼 吸 苦 嘔 気 嘔 吐 せん 妄 全 身 倦 怠 カヘキシー B-2) 経 験 が 求 められる 疾 患 病 態 3 一 般 的 のペインクリニック 片 頭 痛 三 叉 神 経 痛 非 定 型 顔 面 痛 顔 面 神 経 麻 痺 頚 部 腰 部 椎 間 板 ヘルニア 脊 柱 管 狭 窄 症 肩 関 節 周 囲 炎 頚 肩 腕 症 候 群 手 術 後 疼 痛 症 候 群 腰 痛 症 帯 状 疱 疹 帯 状 疱 疹 後 神 経 痛 局 所 複 合 性 疼 痛 症 候 群 中 枢 性 疼 痛 4 緩 和 治 療 各 種 癌 性 疼 痛 癌 の 告 知 随 伴 する 各 種 身 体 症 状 の 進 行 精 神 症 状 の 出 現 終 末 期 Ⅲ. 到 達 目 標 1 年 次 腰 痛 下 肢 痛 の 診 断 治 療 法 を 列 挙 頚 部 上 肢 の 疼 痛 の 診 断 治 療 法 を 列 挙 腰 部 硬 膜 外 ブロックを 安 全 確 実 に 施 行 星 状 神 経 節 ブロックを 安 全 確 実 に 施 行 大 後 頭 神 経 ブロック トリガーポイント 注 射 を 適 切 に 施 行 エコー 下 腕 神 経 叢 ブロックを 安 全 に 施 行 NSAIDsの 選 択 投 与 WHO の 3 段 階 除 痛 ラダーおよび 鎮 痛 薬 投 与 の 5 原 則 の 理 解 実 践 麻 薬 の 効 果 特 徴 副 作 用 について 理 解 し 患 者 や 家 族 に 説 明
2 年 次 体 幹 部 の 疼 痛 の 診 断 治 療 法 の 列 挙 麻 薬 の 投 与 法 種 類 を 患 者 の 状 態 に 合 わせて 選 択 変 更 鎮 痛 補 助 薬 を 列 挙 し 必 要 な 患 者 には 投 与 胸 部 硬 膜 外 部 ブロックの 適 切 な 椎 間 での 施 行 肋 間 神 経 ブロック 大 腰 筋 筋 溝 ブロック 肩 甲 骨 上 神 経 ブロックが 安 全 に 行 える 腰 部 神 経 根 ブロック 腰 部 椎 間 関 節 ブロック 腰 部 交 感 神 経 節 ブロック( 局 麻 薬 ) Facet Rhizotomy の 透 視 下 での 施 行 3 年 次 頭 痛 顔 面 痛 の 適 切 な 診 断 治 療 法 の 列 挙 頚 部 硬 膜 外 ブロックの 安 全 確 実 な 施 行 透 視 下 で 頚 部 神 経 根 ブロック 頚 椎 椎 間 関 節 ブロックが 指 導 医 と 共 に 施 行 透 視 下 で 上 顎 神 経 ブロック 下 顎 神 経 ブロック( 局 所 麻 酔 薬 )を 指 導 医 とともに 施 行 神 経 破 壊 薬 を 使 用 するブロック(くも 膜 下 フェノール 腰 部 交 感 神 経 節 腹 腔 神 経 叢 ) を 指 導 医 とともに 施 行 高 周 波 熱 凝 固 を 用 いた 各 種 ブロック( 神 経 根 眼 窩 下 肋 間 ガッセル 神 経 節 など)を 指 導 医 とともに 施 行 脊 髄 刺 激 装 置 の 試 験 的 リード 挿 入 を 指 導 医 とともに 施 行 緩 和 ケアチームの1 員 として 癌 性 疼 痛 および 随 伴 する 諸 症 状 に 対 して 治 療 法 が 選 択 緩 和 医 療 のスピリチュアル グリーフケアなど 患 者 とその 家 族 に 対 して 十 分 な 配 慮 患 者 の 社 会 的 側 面 にも 配 慮 周 術 期 管 理 Ⅰ. 一 般 目 標 呼 吸 循 環 代 謝 などの 周 術 期 合 併 症 に 対 し 必 要 な 知 識 および 基 本 的 手 技 の 習 得 をめざ し 手 術 室 を 中 心 に 研 修 を 行 う Ⅱ. 行 動 目 標 A) 経 験 すべき 診 察 法 検 査 手 技 A-1) 重 症 患 者 にたいする 診 察 法 A-2) 重 症 患 者 にたいする 検 査 法 及 び 所 見 の 取 り 方 A-3) 重 症 患 者 にたいする 処 置 B) 経 験 すべき 病 状 病 態 疾 患 B-1) 重 症 患 者 の 病 状 病 態 を 理 解 B-2) 重 症 度 の 評 価 ができ 予 後 の 予 測 B-3) 循 環 管 理 呼 吸 管 理 輸 液 栄 養 管 理 体 液 代 謝 管 理
Ⅲ. 到 達 目 標 A-1) 診 察 保 護 者 家 族 より 要 点 よく 問 診 現 症 からの 呼 吸 循 環 動 態 意 識 状 態 を 的 確 に 評 価 緊 急 度 の 判 断 的 確 な 検 査 の 選 択 A-2) 検 査 血 液 尿 検 査 により 重 要 臓 器 障 害 の 重 症 度 評 価 CT 検 査 により 異 常 を 指 摘 A-3) 手 技 意 識 下 に 気 管 挿 管 気 管 挿 管 以 外 の 気 道 確 保 人 工 呼 吸 器 の 使 用 動 脈 圧 ライン 中 心 静 脈 ラインの 挿 入 B-1) 経 験 すべき 疾 患 および 病 態 各 種 ショック 急 性 心 不 全 急 性 呼 吸 不 全 急 性 腎 不 全 急 性 肝 不 全 中 枢 神 経 障 害 多 臓 器 不 全 敗 血 症 間 質 性 肺 炎 肺 血 栓 塞 栓 症 C-1)カルテ 記 載 カルテ 開 示 にむけた 記 載 方 法 臓 器 障 害 の 評 価 を 的 確 な 表 現 記 載 家 族 に 対 し 現 状 の 病 態 手 技 の 合 併 症 について 的 確 にインフォームドコンセントを 行 い カルテに 記 載