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昭 和 52 年 度 海 上 自 衛 隊 演 習 の 成 果 及 び 所 見 等 に 関 する 情 報 イ 1304 海 峡 防 備 等 の 箇 所 通 峡 防 備 訓 練 を 通 じて 得 られた 成 果 及 び 所 見 に 関 する 情 報 ウ 1305 対 機 雷 戦 及 び 機 雷 敷 設 戦 の 箇 所 対 機 雷 戦 及 び 機 雷 敷 設 戦 の 研 究 演 練 を 通 じて 得 られた 成 果 及 び 所 見 に 関 する 情 報 エ 1306 潜 水 艦 戦 の 箇 所 潜 水 艦 戦 術 の 開 発 及 び 潜 水 艦 の 作 戦 能 力 向 上 に 関 する 情 報 オ 1307 防 空 戦 及 び 水 上 打 撃 戦 の 箇 所 CAPの 用 法 及 び 電 子 戦 下 における 防 空 戦 等 に 関 する 情 報 カ 1308 船 舶 運 航 軍 事 統 制 及 び 船 舶 の 護 衛 の 箇 所 船 舶 運 航 軍 事 統 制 訓 練 実 施 の 必 要 性 等 に 関 する 情 報 キ 1401 全 般 の 箇 所 艦 艇 への 空 輸 による 緊 急 部 品 補 給 の 成 果 等 に 関 する 情 報 ク 1402 後 方 に 関 する 研 究 演 練 の 箇 所 演 習 及 び 指 揮 幕 僚 研 究 の 成 果 等 に 関 する 情 報 ケ 2101 海 上 自 衛 隊 演 習 の 箇 所 基 本 構 想, 演 習 実 施 経 過 の 概 要 及 び 演 練 研 究 項 目 に 対 する 所 見 等 に 関 する 情 報 コ 2203 昭 和 52,53 年 度 海 上 自 衛 隊 指 揮 幕 僚 研 究 の 箇 所 主 要 研 究 項 目 等 及 び 実 施 の 概 要 に 関 する 情 報 サ 2311 外 洋 対 潜 訓 練 (S521 応 訓 ) の 箇 所 外 洋 対 潜 訓 練 の 概 要 及 び 所 見 等 に 関 する 情 報 シ 2312 外 洋 対 潜 訓 練 (S523 応 訓 ) の 箇 所 外 洋 対 潜 訓 練 の 所 見 等 に 関 する 情 報 ス 2314 潜 水 艦 救 難 通 信 図 演 (S524 応 訓 ) の 箇 所 潜 水 艦 救 難 通 信 図 演 の 所 見 等 に 関 する 情 報 セ 2315 海 峡 防 備 協 同 訓 練 の 箇 所 海 峡 防 備 協 同 訓 練 の 部 隊 運 用, 協 同 連 係 の 所 見 等 に 関 する 情 報 ソ 2316 沿 岸 防 備 協 同 訓 練 の 箇 所 沿 岸 防 備 協 同 訓 練 の 概 要 及 び 所 見 等 に 関 する 情 報 タ 2317 対 機 雷 戦 協 同 訓 練 の 箇 所 対 機 雷 戦 協 同 訓 練 の 概 要 及 び 所 見 等 に 関 する 情 報 チ 2318 対 機 雷 戦 図 演 の 箇 所 対 機 雷 戦 図 演 の 訓 練 の 概 要 及 び 所 見 等 に 関 する 情 報 ツ 2321 対 潜 特 別 訓 練 ( 前 期 ) の 箇 所 対 潜 特 別 訓 練 の 成 果, 所 見 に 関 する 情 報 - 3 -

テ 2331 護 衛 艦 隊 訓 練 検 閲 の 箇 所 護 衛 艦 隊 訓 練 検 閲 の 成 果 及 び 所 見 に 関 する 情 報 ト 2332 1,2 掃 群 戦 技 の 箇 所 機 雷 敷 設 機 雷 掃 海 戦 技 実 施 の 概 要 及 び 所 見 に 関 する 情 報 ナ 2333 1,2 潜 群 合 同 訓 練 の 箇 所 潜 水 艦 の 艦 船 攻 撃, 偵 察 等 訓 練 実 施 の 概 要 に 関 する 情 報 ニ 2903 潜 水 艦 の 及 び 保 全 の 向 上 対 策 の 検 討 の 箇 所 潜 水 艦 に 関 する 連 絡 調 整 会 議 及 び 会 議 における 検 討 の 成 果 に 関 する 情 報 (4) 不 開 示 とした 部 分 には,それぞれ 以 下 の 情 報 が 記 載 されており,これ らは 防 衛 庁 自 衛 隊 の 現 有 及 び 将 来 装 備 品 等 の 機 能, 性 能, 構 造, 材 質 に 関 する 情 報 であって,これを 公 にすることにより, 自 衛 隊 の 装 備 品 等 の 質 的 能 力 が 推 察 され,ひいては 国 の 安 全 が 害 されるおそれがあること から, 法 5 条 3 号 に 該 当 する ア 2342 AT 作 業 の 箇 所 5 AAC 射 撃,3 レーダー 射 撃 及 びターター 弾 に 関 する 情 報 イ 2901 魚 雷 の 戦 力 化 の 箇 所 73 式 魚 雷 の 評 価 に 関 する 情 報 (5) 1403 後 方 支 援 態 勢 の 整 備 の 箇 所 不 開 示 とした 部 分 には, 艦 艇 造 修 態 勢 及 び 航 空 機 造 修 態 勢 等 に 関 する 情 報 が 記 載 されており,これは 防 衛 庁 自 衛 隊 の 装 備 品, 燃 料 弾 火 薬 類 等 の 数 量, 取 得, 配 分, 移 動, 処 分 及 び 修 理 状 況 に 関 する 情 報 であっ て, 現 状 においても 当 時 と 同 様 の 態 勢 であるため,これを 公 にすること により, 自 衛 隊 の 運 用 能 力 が 推 察 され,ひいては 国 の 安 全 が 害 されるお それがあることから, 法 5 条 3 号 に 該 当 する (6) 不 開 示 とした 部 分 には,それぞれ 以 下 の 情 報 が 記 載 されており,これ らは 防 衛 庁 自 衛 隊 の 防 衛 力 の 整 備, 維 持 及 び 運 用 に 関 する 計 画 並 びに 防 衛 庁 自 衛 隊 の 作 成 した 情 勢 判 断 及 び 防 衛 構 想 又 はこれに 資 するため の 諸 研 究 に 関 する 情 報 であって,これらを 公 にすることにより, 我 が 国 の 防 衛 体 制 及 び 防 衛 力 の 現 状 が 推 察 され,ひいては 国 の 安 全 が 害 される おそれがあることから, 法 5 条 3 号 に 該 当 する ア 1102 海 上 自 衛 隊 における 演 習, 訓 練 及 び 研 究 の 箇 所 防 衛 術 研 究 会 の 研 究 成 果, 後 方 に 関 する 訓 練 及 び 研 究 に 関 する 情 報 イ 2401 対 潜 戦 の 箇 所 対 潜 戦 に 関 する 戦 術 研 究 の 成 果 等 に 関 する 情 報 ウ 2402 ミサイル 防 御 の 箇 所 ミサイル 防 御 に 関 する 戦 術 研 究 の 成 果 等 に 関 する 情 報 - 4 -

エ 2403 対 機 雷 戦 の 箇 所 対 機 雷 戦 に 関 する 戦 術 研 究 のねらい 等 及 び 成 果 等 に 関 する 情 報 オ 2404 潜 水 艦 戦 の 箇 所 潜 水 艦 戦 に 関 する 戦 術 研 究 の 成 果 等 に 関 する 情 報 カ 2501 海 上 自 衛 隊 地 方 隊 後 方 図 演 中 期 計 画 の 箇 所 地 方 隊 の 後 方 図 演 の 主 要 研 究 演 練 項 目 等 に 関 する 情 報 キ 2905 幹 部 学 校 における 研 究 の 箇 所 ソ 連 中 国 の 対 日 戦 略 に 関 する 研 究 等 についての 研 究 のねらい 及 び 成 果 に 関 する 情 報 (7) 不 開 示 とした 部 分 には,それぞれ 以 下 の 情 報 が 記 載 されており,これ らを 公 にすることにより, 他 国 又 は 国 際 機 関 との 間 で 相 互 の 信 頼 に 基 づ き 保 たれている 正 常 な 関 係 に 支 障 を 及 ぼすようなおそれがあることか ら, 法 5 条 3 号 に 該 当 する ア 1101 情 勢 一 般 の 箇 所 日 米 安 保 事 務 レベル 協 議 会 における 米 側 の 表 明 に 関 する 情 報 イ 2322 対 潜 特 別 訓 練 ( 後 期 ) の 箇 所 対 潜 特 別 訓 練 における 米 側 戦 術 思 想 等 に 関 する 情 報 ウ 2341 米 国 (ハワイ) 派 遣 訓 練 ( 護 衛 隊, 哨 戒 機, 潜 水 艦 ) の 箇 所 米 海 軍 との 協 同 訓 練 (COMPTUEX 2-77) 時 の 編 成 及 び 各 訓 練 項 目 に 対 する 所 見 等 に 関 する 情 報 4 異 議 申 立 人 の 主 張 について 異 議 申 立 人 は, 記 録 された 内 容 を 精 査 し, 支 障 が 生 じない 部 分 について は 開 示 すべきである と 主 張 するが, 上 記 3で 記 述 したとおり, 特 定 した 文 書 中 の 不 開 示 情 報 該 当 部 分 の 有 無 を 十 分 精 査 した 上 で, 法 5 条 3 号 に 該 当 する 部 分 以 外 の 部 分 について 開 示 しているところであり,よって, 異 議 申 立 人 の 主 張 は 当 たらない 第 4 調 査 審 議 の 経 過 当 審 査 会 は, 本 件 諮 問 事 件 について, 以 下 のとおり, 調 査 審 議 を 行 った 1 平 成 17 年 10 月 13 日 諮 問 の 受 理 2 同 日 諮 問 庁 から 理 由 説 明 書 を 収 受 3 平 成 18 年 5 月 31 日 本 件 対 象 文 書 の 見 分 及 び 審 議 4 平 成 19 年 4 月 17 日 委 員 の 交 代 に 伴 う 所 要 の 手 続 の 実 施 及 び 審 議 5 同 年 11 月 20 日 審 議 6 同 月 28 日 諮 問 庁 の 職 員 ( 防 衛 省 人 事 教 育 局 人 材 育 成 課 長 ほか) からの 口 頭 説 明 の 聴 取 - 5 -

7 同 年 12 月 18 日 審 議 8 平 成 20 年 1 月 29 日 審 議 第 5 審 査 会 の 判 断 の 理 由 1 本 件 対 象 文 書 について 本 件 対 象 文 書 は, 海 上 自 衛 隊 幹 部 学 校 が 作 成 している 兵 術 年 報 のうち, 本 件 開 示 請 求 のあった 時 点 で 保 存 されていた 最 も 古 い 版 である 昭 和 52 年 度 版 のものである 諮 問 庁 によると, 本 件 対 象 文 書 は, 海 上 自 衛 隊 の 昭 和 52 年 度 における 訓 練 研 究 等 に 係 る 成 果 や 課 題 等 をとりまとめたものであり, 将 来 の 海 上 自 衛 隊 の 教 育 訓 練 の 計 画 や 検 討 の 資 として 活 用 されている 文 書 であると のことである 処 分 庁 は, 本 件 対 象 文 書 の 記 載 のうち, 自 衛 隊 の 行 動, 訓 練, 収 集 処 理 した 情 報, 他 国 と 我 が 国 との 関 係 に 悪 影 響 を 及 ぼすおそれがある 情 報 等 に 関 する 記 述 が 法 5 条 3 号 に 規 定 する 不 開 示 情 報 に 該 当 するとして,これ らの 部 分 を 不 開 示 とする 原 処 分 を 行 っており, 諮 問 庁 は,それを 妥 当 とし ていることから, 以 下, 当 該 部 分 の 不 開 示 情 報 該 当 性 について 検 討 する 2 不 開 示 情 報 該 当 性 について (1) 当 審 査 会 において 見 分 したところ, 本 件 対 象 文 書 の 不 開 示 部 分 は,1 101,1102,1203,1302,1304ないし1308,1 401ないし1403,1501,1502,2101,2203,2 311,2312,2314ないし2318,2321,2322,2 331ないし2333,2341,2342,2401ないし2404, 2501,2701,2801,2901,2903,2905 及 び2 (1)02の 各 記 載 の 一 部 である (2)1101,2322 及 び2341において 不 開 示 とされた 部 分 には, 米 軍 の 内 部 情 報, 評 価, 編 成 等 に 係 る 情 報 が 記 載 されていることから, これを 公 にすることにより, 相 互 の 信 頼 に 基 づき 保 たれている 米 国 との 関 係 に 支 障 を 及 ぼすおそれがあると 認 められる (3)1102,2401ないし2404,2501 及 び2905において 不 開 示 とされた 部 分 には, 各 種 研 究 の 概 要 や 成 果, 主 要 研 究 演 練 項 目 の 細 部 等 に 係 る 情 報 が, 将 来 の 課 題 とともに 詳 細 に 記 載 されていることか ら,これを 公 にすることにより, 海 上 自 衛 隊 の 防 衛 態 勢, 海 上 防 衛 力 の 現 状 等 が 明 らかとなり,ひいては 作 戦 に 係 る 防 衛 構 想 や 防 衛 力 整 備 の 方 向 性 が 推 察 され, 海 上 自 衛 隊 の 防 衛 及 び 警 備 上 の 能 力 を 減 じる 等 の 行 動 を 生 じさせるおそれがあると 認 められる (4)1203,1304ないし1308,1401,1402,2101, 2203,2311,2312,2314ないし2318,2321, - 6 -

2331ないし2333 及 び2903において 不 開 示 とされた 部 分 には, 海 上 自 衛 隊 の 部 隊 行 動 や 運 用, 教 育 訓 練 等 に 係 る 情 報 が, 将 来 の 課 題 とともに 詳 細 に 記 載 されていることから,これを 公 にすることにより, 海 上 自 衛 隊 における 部 隊 の 運 用 要 領, 能 力, 練 度 等 が 推 察 され,ひいて は 外 部 からの 武 力 攻 撃, 間 接 侵 略 その 他 治 安 維 持 上 の 重 大 な 事 態 が 発 生 した 場 合 における 海 上 自 衛 隊 の 対 処 要 領 の 手 の 内 を 明 かすこととなり, 相 手 方 が 更 に 有 効 な 対 抗 措 置 を 講 ずることや 弱 点 を 突 くことを 容 易 なら しめるおそれがあると 認 められる (5)1302,1501,2701 及 び2(1)02において 不 開 示 とさ れた 部 分 には, 海 上 自 衛 隊 の 情 報 収 集 又 は 情 報 処 理 等 に 関 する 情 報 が, 将 来 の 課 題 とともに 詳 細 に 記 載 されていることから,これを 公 にするこ とにより, 海 上 自 衛 隊 の 情 報 関 心, 情 報 収 集 分 析 能 力, 情 報 処 理 の 態 勢 や 手 法 等 が 推 察 され, 海 上 自 衛 隊 による 情 報 業 務 の 円 滑 な 実 施 に 支 障 を 生 じさせるおそれがあると 認 められる (6)1403において 不 開 示 とされた 部 分 には, 艦 艇, 航 空 機, 武 器 の 造 修 態 勢 や 補 給 態 勢 等 に 係 る 情 報 が, 将 来 の 課 題 とともに 詳 細 に 記 載 され ていることから,これを 公 にすることにより, 海 上 自 衛 隊 の 後 方 支 援 態 勢 の 整 備 状 況 や 整 備 能 力 が 推 察 されるおそれがあると 認 められる (7)1502 及 び2801において 不 開 示 とされた 部 分 には, 海 上 自 衛 隊 の 指 揮 系 統 通 信 システム 等 に 関 する 情 報 が 具 体 的 に 記 載 されているこ とから,これを 公 にすることにより, 海 上 自 衛 隊 の 通 信 手 段 や 指 揮 統 制 要 領 が 推 察 され, 不 法 な 意 思 をもった 相 手 方 による 通 信 の 傍 受 又 は 妨 害 行 為 を 容 易 にするおそれがあると 認 められる (8)2342 及 び2901において 不 開 示 とされた 部 分 には, 海 上 自 衛 隊 の 射 撃 訓 練 時 等 の 装 備 品 等 の 現 状 に 係 る 情 報 が, 将 来 の 課 題 とともに 詳 細 に 記 載 されていることから,これを 公 にすることにより, 海 上 自 衛 隊 の 装 備 品 等 の 機 能, 性 能, 質 的 能 力 等 が 推 察 されるおそれがあると 認 め られる (9)なお, 本 件 対 象 文 書 の 作 成 時 点 から 既 に30 年 以 上 が 経 過 し,その 間, 国 際 情 勢 や 装 備 品 の 性 能 等 にも 著 しい 変 化 が 認 められるため, 当 審 査 会 においては,かかる 観 点 から 本 件 対 象 文 書 の 不 開 示 部 分 の 不 開 示 情 報 該 当 性 について 諮 問 庁 に 説 明 を 求 めたところ, 諮 問 庁 は, 国 際 情 勢 や 装 備 品 等, 個 々の 情 報 は 現 状 とは 異 なる 部 分 もあるが, 装 備 品 の 性 能, 部 隊 運 用 の 方 針 等 はその 延 長 線 上 にあり,たとえ 装 備 品 の 性 能 が 向 上 しよ うとも,その 基 本 的 な 使 用 方 法 に 変 化 がある 訳 でもなく, 本 質 的 な 部 分 が 変 わることはない さらに, 兵 術 年 報 は, 毎 年 度 作 成 されているとこ ろ, 本 件 対 象 文 書 の 不 開 示 部 分 のような 情 報 を 継 続 的 に 収 集 分 析 する - 7 -

ことで, 海 上 自 衛 隊 の 防 衛 態 勢 や 防 衛 力 整 備 の 推 移 や 経 過 がつまびらか となり,そのため,30 年 前 に 作 成 された 文 書 であったとしても,これ を 開 示 することで, 海 上 自 衛 隊 の 任 務 の 効 果 的 な 遂 行 に 支 障 が 生 ずるお それがある 旨 説 明 する 本 件 対 象 文 書 の 見 分 結 果 をも 踏 まえれば, 本 件 対 象 文 書 の 不 開 示 部 分 の 記 載 は, 単 年 度 分 の 断 片 的 な 情 報 に 過 ぎないが,これを 公 にし, 他 年 度 分 の 同 様 の 情 報 とつなぎ 合 わせることによって, 海 上 自 衛 隊 の 防 衛 態 勢 及 び 海 上 防 衛 力 の 現 状 が 推 察 されるおそれのあることも 否 定 できず, 諮 問 庁 の 上 記 説 明 は 首 肯 し 得 るものと 認 められる (10)したがって, 本 件 対 象 文 書 の 不 開 示 部 分 については,これらを 公 に することにより, 防 衛 庁 自 衛 隊 の 任 務 の 効 果 的 な 遂 行 に 支 障 を 生 じさ せ,ひいては 国 の 安 全 が 害 されるおそれ, 又 は 他 国 との 信 頼 関 係 が 損 な われるおそれがあると 行 政 機 関 の 長 が 認 めることにつき 相 当 の 理 由 があ ると 認 められるので, 法 5 条 3 号 に 該 当 し, 不 開 示 とすることが 相 当 で ある 3 本 件 一 部 開 示 決 定 の 妥 当 性 について 以 上 のことから, 本 件 対 象 文 書 につき,その 一 部 を 法 5 条 3 号 に 該 当 す るとして 不 開 示 とした 決 定 については, 不 開 示 とされた 部 分 は 同 号 に 該 当 すると 認 められるので, 妥 当 であると 判 断 した ( 第 3 部 会 ) 委 員 名 取 はにわ, 委 員 北 沢 義 博, 委 員 高 橋 滋 - 8 -