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Transcription:

- 日 本 の 漁 船 - 和 船 の 登 場 と 発 達 三 浦 福 助 日 本 の 船 の 歴 史 を 見 ると 縄 文 時 代 の 丸 木 舟 から 始 まり やがて 木 材 を 組 合 わせた 構 造 船 ( 和 船 と 呼 ぶことにします)が 出 現 します これがいつの 時 代 かはわかりませんが 古 墳 時 代 になるとそのような 船 が 海 に 浮 かんだものと 思 います 1 遣 唐 使 船 とそれ 以 前 確 かに 実 在 したと 確 認 できるのは 遣 唐 使 船 でしょう 遣 唐 使 といいますが 実 は 唐 の 前 の 隋 に 送 った 遣 隋 使 船 が 皮 切 りで 推 古 8 年 (600 年 )から 始 まり 同 26 年 (618 年 )まで 5 回 の 派 遣 があったそうです でも それ 以 前 でも 構 造 船 はあったのではないでしょうか 最 初 に 思 いつくのは 3 世 紀 末 に 編 纂 された 日 本 の 関 する 最 古 の 資 料 の 魏 志 倭 人 伝 です ご 承 知 のとおり 魏 の 使 節 が 日 本 に 来 て(?) その 様 子 を 記 述 したものです その 内 容 はさて 措 くとして このとき 日 本 への 行 程 としては 朝 鮮 半 島 の 西 岸 を 南 下 して 対 馬 を 経 て 日 本 に 着 くという 航 路 を 紹 介 しています 当 然 船 が しかも 勿 体 ぶった 使 節 とその 家 来 たちが 乗 るのですからかなり 大 型 の 船 が あったのだろうと 思 います 勿 論 大 型 の 丸 木 舟 と 云 う 想 定 も 出 来 ますが 木 板 造 りの 構 造 船 の 可 能 性 が 高 いのではないか と 思 い ます 更 に 約 100 年 ほど 時 代 は 下 りますが 広 開 土 王 碑 の 記 述 があります 古 代 朝 鮮 の 高 句 麗 の 広 開 土 王 の 事 績 を 讃 えるために 414 年 に 建 てたもので 中 国 吉 林 省 集 安 にあり ます これには 百 済 に 関 する 記 述 があり 391 年 には 倭 ( 日 本 )が 百 済 を 支 配 しており そ の 連 合 軍 と 高 句 麗 が 戦 ったのだそうです 当 然 高 句 麗 がこの 連 合 軍 を 打 ち 破 ったという 内 容 です これも 内 容 はさて 措 き 4 世 紀 末 に 倭 が 朝 鮮 半 島 で 相 当 な 勢 力 を 張 っていたこ とが 伺 えます 当 然 日 本 と 朝 鮮 半 島 の 間 に 頻 繁 な しかも 大 量 な 交 通 があったはずで それを 支 える 船 が 運 航 していたのでしょう どのような 船 だったのか 記 録 はありません しかし 大 型 の 丸 木 舟 という 想 定 は 無 理 だと 思 います この 2 例 は 妄 想 に 近 いかもしれませんが 今 後 何 処 かから 何 か 出 てくるのではな いかと 期 待 しております さて 遣 唐 使 船 ( 遣 隋 使 船 )ですが 関 連 の 資 料 もあり ある 程 度 のことは 分 かっている ようです 隋 が 滅 び 唐 の 時 代 になり 継 続 して 派 遣 し 舒 明 2 年 (630 年 )から 寛 平 6 年 (894 年 )までに 約 20 回 ( 不 詳 ) 出 航 したそうです 2~4 隻 が 船 団 を 組 み 大 陸 に 向 けて 航 海 をした そうです これは 安 全 のためで 遭 難 などが 多 く 4 隻 のうち 1 隻 でも 着 けばよいだろう との 目 論 みだったのです 実 際 4 隻 全 船 が 大 陸 に 着 いた 例 は 1 回 しかなかったそうです 1 隻 には 100~120 人 が 乗 り 込 み 7~8 日 の 航 海 だそうですが 乗 組 員 の 半 数 以 上 は 漕 ぎ 手 だそうです こんなに 遭 難 が 多 いので 当 時 の 学 者 にとって 遣 唐 使 に 選 ばれるのは 甚 だ 有 難 迷 惑 だったのでしょう 藤 原 道 真 は 遣 唐 使 に 選 ばれたのですが これを 嫌 って

遣 唐 使 制 度 そのものを 止 めるように 上 申 し 遂 に 廃 止 になったという 話 もあります さて 使 用 した 船 ですが 記 録 によりますと 全 長 30m 幅 7~8m 程 度 と 云 われてい ます 現 在 のトン 数 にすると300t 前 後 だろうとのことです 図 -1 遣 唐 使 船 の 模 型 模 型 で 見 ると 大 変 立 派 な 整 った 船 ですが 実 際 は 金 属 の 釘 などはほとんど 使 われていな くて 木 板 を 組 み 合 わせたり 縛 り 合 わせたりした 船 体 を 作 ったものと 推 定 されています 勿 論 竜 骨 肋 骨 や 水 密 甲 板 などは 無 く 大 きな 木 箱 を 浮 かべたようなものだったのでし ょう おそらく 水 漏 れはする 波 は 打 ち 込 み 水 溜 りになる 風 浪 で 外 板 が 裂 けたり 外 れたりしたことでしょう 幅 8m 長 さ30m の 長 方 形 としても 100 人 では 1 人 当 たり 占 有 面 積 は2.4m2 実 際 は 長 方 形 ではなく 食 料 水 物 資 を 積 んだでしょうから 1 m2 程 度 でしょう 大 変 過 酷 な 航 海 だったと 思 います 閑 話 休 題 和 船 型 の 船 としては これが 記 録 のある 最 古 のものだと 思 います 2 以 後 の 発 達 その 後 江 戸 時 代 までに ご 朱 印 船 遣 明 船 安 宅 船 関 船 弁 財 船 北 前 船 など 種 々の 船 が 現 れ 発 展 を 遂 げたのです これらについては 類 書 が 数 多 くあり 詳 細 な 調 査 もあり ます しかし 肝 心 の 漁 船 はどうなのでしょうか これが 残 念 な 事 に まったくと 云 って 良 いくらいありません 上 記 の 大 型 で 立 派 な 船 に 隠 れて 見 えないのです 記 録 も 少 ないこ とから 推 測 すら 困 難 な 状 態 です いわゆる 船 舶 の 歴 史 漁 業 の 歴 史 と 云 っても こういう ことに 触 れていないのには 驚 きました

3 木 材 の 実 用 と 漁 船 の 誕 生 和 船 は 木 材 ( 角 材 板 )の 組 み 合 わせですから いつの 時 代 から 木 材 が 利 用 できるよ うになったのか を 知 る 必 要 があります ところが これが 甚 だ 心 もとないのです 寺 社 城 郭 の 調 査 はあるのですが 用 材 のこととなると 何 故 か 抜 けているのです 最 古 の 板 はどこ に? と 云 う 疑 問 にさえ 答 は 見 付 かりません 類 似 のものを 探 してみました 法 隆 寺 金 堂 の 中 に 扉 があるのだそうですが 一 応 現 存 する 最 古 の 扉 で 高 さ 3m 幅 約 1m 厚 さ 約 10cm の 桧 (ひのき)の 節 なしの 一 枚 板 だそうです 法 隆 寺 金 堂 は 7 世 紀 の 末 に 再 建 され たものだそうですから この 板 戸 は 特 殊 なものとはいえ 当 時 の 木 板 製 作 技 術 を 示 すもの だと 思 います 遣 唐 使 船 も 同 系 の 技 術 で 作 った 木 板 を 使 ったと 思 います どのようにして この 板 を 作 ったのでしょうか 図 -2 板 の 作 り 方 ( 鎌 倉 時 代 ) 図 -2 は 鎌 倉 時 代 の 当 麻 曼 荼 羅 縁 起 絵 巻 に 出 ている 製 材 風 景 ですが 材 木 に 楔 を 点 線 状 に 打 ち 込 んでいって 叩 いて 割 り 裂 いています さすがに 木 材 の 切 断 は 横 引 きの 鋸 を 使 って います 原 木 材 が 四 角 なのが 気 になりますが 輸 送 の 便 のため 産 地 で1 次 加 工 をしたも のではないでしょうか 法 隆 寺 の 時 代 からすると 500 年 ほど 後 代 になりますが それで もこのような 状 態 です この 工 法 だと 檜 のような 木 目 の 通 った 樹 木 しかも 素 性 の 良 いも のでなければならないので 豊 富 な 材 料 が 必 要 であり 大 変 な 手 間 がかかったものと 思 い ます しかし それでもあまり 薄 い 板 を 作 ることは 難 しかったのでないか と 思 います 遣 唐 使 船 は 長 さ30m ですから 大 量 の 板 を 必 要 としたでしょうが 建 造 は 国 家 の 事 業 ですから 出 来 ることだったのです 官 船 軍 船 などは 数 多 く 作 った 記 録 があり 物 流 戦 いなどに 利 用 されていたことは 事 実 です しかし 板 作 りの 漁 船 を 造 るなどと 云 うことは ほとんど 無 かったと 云 っても 過 言 ではないでしょう

おそらく このような 状 態 が 戦 国 時 代 末 いや 江 戸 時 代 初 期 まで 続 いたものと 思 ってい ます というのは 鋸 です 鋸 自 体 は 古 墳 時 代 からあり かなりの 遺 物 や 出 土 があるので すが 大 きくても 長 さ20cm 程 度 のもので 木 の 枝 を 切 断 するというような 横 弾 き 用 の ものがほとんどでした 室 町 時 代 になると 鉄 の 利 用 が 一 般 化 して たて 挽 き 用 の 大 鋸 (お が)が 使 用 されるようになりました ( 図 -3) 図 -3 大 鋸 挽 き ( 室 町 時 代 ) これで 樹 種 に 関 係 なく 木 板 を 切 り 出 すことができるようになり 大 きな 技 術 革 新 をも たらしました この 時 期 の 大 鋸 は 中 国 からの 輸 入 品 で 大 寺 院 や 大 名 が 独 占 していました 秀 吉 は 大 鋸 職 人 に 免 税 や 特 権 を 与 えて 保 護 し 戦 いに 際 しては 工 兵 隊 として 動 員 したと いう 話 もあります しかし 市 中 では 小 規 模 ながら 木 材 を 販 売 していることもあったよう です ( 図 -4) 図 -4 小 規 模 な 材 木 売 り( 洛 中 洛 外 図 屏 風 16 世 紀 中 ごろ)

木 材 が 一 般 にでも 手 に 入 るようになれば 小 型 の 漁 船 の 建 造 もできるようになったと 思 いますが しかし 地 域 数 量 も 限 られて 高 価 なものであり 普 及 には 年 月 がかかっ たことでしょう 江 戸 時 代 になり 世 が 安 定 すると 木 材 の 普 及 も 進 み 弁 財 船 北 前 船 などに 代 表 されるような 商 船 各 大 名 の 官 船 などが 盛 んに 建 造 されたのです それにつ れて 和 船 型 の 漁 船 も 建 造 が 進 んだものと 思 います 江 戸 時 代 も 中 期 以 降 は 木 材 の 量 も 増 えて 普 通 に 使 えるようになってきたようです ( 図 -5) 図 -5 本 所 立 川 漁 村 での 和 船 型 漁 船 がどのように 広 がったか を 示 す 全 体 的 な 記 録 はありません 江 戸 時 代 を 通 じて 全 国 津 々 浦 々にあり 種 々の 船 型 ができていきました 図 -6 船 型 の 例 図 -6 で Ⅰは 船 底 材 と 棚 板 の 継 ぎ 目 に 刳 り 材 を 使 った 丸 木 舟 の 面 影 が 残 る 古 式 の 船 Ⅱは 川 船 に 多 い 船 底 材 と 棚 板 を 船 釘 で 止 めた 軽 めの 船 Ⅲは 船 底 部 を 厚 い 板 を 船 釘 で 構

成 し 喫 水 を 深 めた 船 Ⅳは 板 をづらして 船 釘 で 固 定 し 大 型 化 した 船 で これ 以 外 に 多 く の 船 型 がありました 漁 船 数 については 断 片 資 料 しかありませんが 次 のような 例 があります 表 -1 相 模 小 坪 村 所 有 船 数 船 種 延 享 元 年 (1744) 文 化 6 年 (1810) 安 政 2 年 (1856) 押 送 船 1 海 士 船 5 5 8 餌 活 船 8 縄 船 50 50 32 地 曳 船 2 3 小 漁 船 7 丸 木 船 25 45 64 藻 草 船 10 2 12 計 90 104 135 この 内 海 土 船 はかつお 釣 漁 船 で 長 さ 約 12m との 記 載 があり 間 違 いなく 和 船 型 です 縄 船 は 長 さ 約 6m 小 漁 船 は 長 さ 約 4m 程 度 の 和 船 だと 推 測 できます 藻 草 船 は 筏 に 似 たものではないかと 思 いますが 確 証 はありません 所 属 漁 船 の 約 半 数 が 和 船 型 であったのです ここ 小 坪 村 は 神 奈 川 県 逗 子 市 にあり 相 模 湾 が 主 漁 場 ですが 伊 豆 房 総 にも 出 漁 して 漁 場 紛 争 を 起 こしたりしているので 沖 合 漁 業 もかなり 盛 んな 漁 村 だ ったのです その 分 の 偏 りはあるかもしれませんが 和 船 の 分 布 を 知 る 事 ができます 付 けたりですが 丸 木 舟 が 時 代 とともに 増 加 していることも 知 っておく 必 要 があります 図 -6 江 ノ 島 の 浜 で 休 む 漁 船

図 -6 は 明 治 20 年 代 (1887 年 )の 江 ノ 島 の 写 真 ですが 見 える 限 りは 和 船 型 漁 船 で す しかし 地 域 的 な 条 件 の 違 いがありますから これをもって 一 般 化 することは 危 険 だと 思 います 依 然 として 丸 木 舟 が 主 力 の 地 方 もあったのです 3 和 船 型 の 発 展 と 終 焉 本 格 的 に 始 まってから 約 200 年 和 船 型 漁 船 は 漁 業 種 類 地 区 により 種 々な 発 展 を 遂 げたと 思 います それを 詳 らかにする 全 国 的 な 調 査 資 料 は 残 念 ながら 見 当 たりませ ん 例 えば 関 東 近 海 ではテント- 船 と 呼 ぶ 長 さ 約 7m 幅 約 1.5mの 漁 船 が 沖 合 出 漁 の 必 要 からヤンノー 船 と 呼 ぶ 長 さ 約 11m 幅 約 2.8mの 漁 船 に 発 達 しました 単 に 大 型 化 しただけでなく ヤンノー 船 は 水 密 室 を 持 ち 安 全 性 が 高 くなっていたのです おそ らく 洋 式 船 の 影 響 だと 思 いますが 最 終 的 には 大 正 時 代 になって 発 動 機 の 装 備 が 広 が り 新 しい 展 開 が 始 まったのです 大 型 船 は 洋 式 になり 遠 洋 漁 業 の 発 展 を 支 えたのです が 沿 岸 でも 伝 馬 船 などとしてご 存 知 のように 木 造 漁 船 が 活 躍 しました そして 昭 和 45 年 ころから FRP 船 の 普 及 が 進 み 500 年 にわたる 和 船 型 漁 船 の 幕 は 閉 じられたのです 技 術 の 世 界 は 優 勝 劣 敗 まことに 無 理 からぬことですが 一 抹 の 寂 しさを 感 ずるのは 何 故 でしょうか ( 平 成 20 年 6 月 25 日 )