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地 域 空 間 における 景 観 利 益 - 国 立 市 マンション 事 件 東 京 地 裁 判 決 をめぐって 本 ファイルは 地 域 政 策 あすの 三 重 No.9(2003.7)28-33 頁 に 掲 載 して いただいた 拙 稿 の 草 稿 段 階 のものです 公 表 に 当 たり 若 干 の 修 正 を 加 えていま すので 本 草 稿 の 無 断 引 用 はご 遠 慮 下 さい 引 用 される 場 合 は 公 表 版 の 方 か らお 願 いします 東 京 都 国 立 市 大 学 通 り 周 辺 のマンション 建 設 紛 争 をめぐって 提 起 されている 多 数 の 訴 訟 1 は 社 会 的 注 目 を 集 めているが 本 稿 は 20m を 超 える 部 分 の 撤 去 を 命 じて 衝 撃 的 な 判 断 ( 朝 日 新 聞 ) と 評 された 東 京 地 方 裁 判 所 2002 年 12 月 18 日 判 決 (A-3 判 決 )の 景 観 利 益 論 を 分 析 することに よって 本 件 紛 争 が 問 い 掛 けている 問 題 -- 景 観 の 位 置 づけとその 法 的 保 護 のあり 方 --について 示 唆 を 得 ることを 目 的 とするものである 2 1 国 立 市 マンション 建 設 紛 争 の 経 緯 まちづくり 住 民 運 動 の 伝 統 を 有 し, 景 観 保 全 の 住 民 意 識 が 高 い 国 立 市 にとって,JR 国 立 駅 から 南 にのびるいわゆる 大 学 通 り はシンボル 的 存 在 とされる 99 年 夏 明 らかになった 大 学 通 りに 面 した 高 さ 44m( 当 初 53m)のM 社 マンション 計 画 に 対 して 附 近 住 民 は 活 発 な 反 対 運 動 を 展 開 す る 99 年 4 月 に 当 選 した 新 市 長 の 下 市 は 開 発 指 導 要 綱 及 び 景 観 形 成 条 例 による 行 政 指 導 を 試 み たが, 最 終 的 に 決 裂 する 附 近 住 民 の 要 求 に 応 え 市 は 本 件 敷 地 に 関 する 20m の 高 さ 制 限 を 含 む 地 区 計 画 建 築 物 制 限 条 例 を 制 定 した 条 例 施 行 により 高 さ 制 限 等 に 建 築 基 準 法 上 効 力 が 生 じた 時 点 で M 社 は 同 マンションの 根 切 り 工 事 山 留 め 工 事 を 開 始 継 続 していたが 杭 打 ち 基 礎 又 は 地 下 躯 体 工 事 には 着 手 していなかった 訴 訟 進 行 中 にも マンション 建 設 は 高 さ 20m を 超 えて 続 けられ 基 本 的 に 計 画 通 りの 14 階 建 て 建 築 物 が 完 成 し 販 売 が 開 始 されている 本 件 マンションを 巡 っては 主 要 なものとして 1 附 近 住 民 等 が M 社 等 を 相 手 取 って 高 さ 20m を 超 える 部 分 の 撤 去 ( 当 初 は 建 築 禁 止 )を 求 めた 民 事 差 止 訴 訟 仮 処 分 申 立 (A 事 件 )2 附 近 住 民 等 が 特 定 行 政 庁 を 相 手 取 って 高 さ 20m を 超 える 部 分 の 除 却 命 令 を 出 さないこと 等 の 違 法 確 認 同 命 令 の 義 務 づけ 等 を 請 求 した 行 政 事 件 訴 訟 (B 事 件 )3M 社 が 国 立 市 及 び 国 立 市 長 を 相 手 取 って 地 区 計 画 建 築 物 制 限 条 例 の 無 効 確 認 および 国 家 賠 償 訴 訟 を 請 求 した 訴 訟 (C 事 件 )の 3 種 の 訴 訟 が 提 起 され 全 て 係 争 中 である( 詳 しくは 池 田 2003,15) 1 以 下 同 紛 争 に 関 わる 裁 判 例 は 後 記 < 裁 判 例 一 覧 >の 略 称 に 従 って 表 記 する 2 地 域 開 発 464 号 53-63 頁 に 住 民 団 体 作 成 による 年 表 式 の 詳 細 な 経 緯 が 掲 載 されている なお 参 照 * 松 2002,48-57;* 松 2001,98-102 1

2 景 観 利 益 と 自 己 規 制 以 上 のような 地 域 地 権 者 の 自 己 規 制 によってもたらされた 都 市 景 観 の 由 来 と 特 殊 性 に 鑑 み ると,いわゆる 抽 象 的 な 環 境 権 や 景 観 権 といったものが 直 ちに 法 律 上 の 権 利 として 認 められな いとしても, 特 定 の 地 域 内 において, 当 該 地 域 内 の 地 権 者 らによる 土 地 利 用 の 自 己 規 制 の 継 続 により, 相 当 の 期 間,ある 特 定 の 人 工 的 な 景 観 が 保 持 され, 社 会 通 念 上 もその 特 定 の 景 観 が 良 好 なものと 認 められ, 地 権 者 らの 所 有 する 土 地 に 付 加 価 値 を 生 み 出 した 場 合 には, 地 権 者 ら は,その 土 地 所 有 権 から 派 生 するものとして, 形 成 された 良 好 な 景 観 を 自 ら 維 持 する 義 務 を 負 う とともにその 維 持 を 相 互 に 求 める 利 益 ( 以 下 景 観 利 益 という )を 有 するに 至 ったと 解 すべきで あり,この 景 観 利 益 は 法 的 保 護 に 値 し,これを 侵 害 する 行 為 は, 一 定 の 場 合 には 不 法 行 為 に 該 当 すると 解 するべきである (A-3 判 決 ) 本 件 紛 争 をめぐる 一 連 の 訴 訟 における 主 要 な 争 点 の 一 つが 地 域 住 民 の 景 観 に 対 する 利 益 に 裁 判 上 の 法 的 保 護 を 認 めるかどうかというものであった A-1 決 定 A-2 決 定 は 美 に 関 わるも のとしての 景 観 の 主 観 的 性 格 や 立 法 の 不 在 を 理 由 に 裁 判 的 保 護 を 否 定 したが B-1 判 決 は 建 築 物 制 限 条 例 の 高 さ 規 制 によって 保 護 されている 限 りにおいての 景 観 を 享 受 する 利 益 につ いて 建 築 基 準 法 上 個 別 的 利 益 として 保 護 された 法 律 上 の 利 益 にあたると 判 断 していた 反 響 を 呼 んだ 3 A-3 判 決 の (B-1 判 決 とも 共 通 する) 第 一 の 特 徴 は 地 権 者 らによる 土 地 利 用 の 自 己 規 制 の 継 続 と 景 観 利 益 との 結 びつきを 強 調 することにある ある 特 定 の 地 域 や 区 画.において, 当 該 地 域 内 の 地 権 者 らが, 同 地 域 内 に 建 築 する 建 築 物 の 高 さや 色 調,デザイン 等 に 一 定 の 基 準 を 設 け, 互 いにこれを 遵 守 することを 積 み 重 ねた 結 果 として, 当 該 地 域 に 独 特 の 街 並 み( 都 市 景 観 )が 形 成 され,かつ,その 特 定 の 都 市 景 観 が, 広 く 一 般 社 会 においても 良 好 な 景 観 であると 認 められることにより, 土 地 に 付 加 価 値 を 生 み 出 している 場 合 がある このような 都 市 景 観 による 付 加 価 値 は, 自 然 の 山 並 みや 海 岸 線 等 といっ たもともとそこに 存 在 する 自 然 的 景 観 を 享 受 したり,あるいは 寺 社 仏 閣 のようなもっぱらその 所 有 者 の 負 担 のもとに 維 持 されている 歴 史 的 建 造 物 による 利 益 を 他 人 が 享 受 するのとは 異 なり, 特 定 の 地 域 内 の 地 権 者 らが, 地 権 者 相 互 の 十 分 な 理 解 と 結 束 及 び 自 己 犠 牲 を 伴 う 長 期 間 の 継 続 的 な 努 力 によって 自 ら 作 り 出 し, 自 らこれを 享 受 するところにその 特 殊 性 がある (A-3 判 決 ) 同 じ 東 京 地 裁 は 既 にいわゆる 景 観 権 裁 判 4 において 主 に 私 有 財 産 に 依 存 している 景 観 に ついて, 所 有 者 等 の 都 合 と 関 わりなく, 景 観 権 の 対 象 として 私 人 に 帰 属 させ ることに 疑 問 を 呈 して 3 名 古 屋 地 決 2003.3.31 は A-3 判 決 の 景 観 利 益 論 を 援 用 しつつ マンションの 高 さ20mを 超 える 建 物 の 建 築 禁 止 を 命 じている 4 東 京 地 裁 八 王 子 支 判 2001 年 12 月 10 日 判 時 1791 号 86 頁 東 京 都 及 び 国 立 市 の 用 途 地 域 規 制 緩 和 による 景 観 権 侵 害 を 主 張 するものであるが 本 件 当 事 者 とは 別 の 訴 訟 である 前 記 一 審, 控 訴 審 ( 東 京 高 判 2003 年 2 月 27 日 )とも 請 求 棄 却 2

いた 上 記 は この 議 論 に 対 する A-3 判 決 なりの 応 答 と 理 解 することができる 景 観 利 益 の 主 張 者 にとって 景 観 の 美 しさは 一 方 的 に 享 受 するだけでなく 負 担 も 伴 いつつ 自 ら 作 り 出 し たもの でもあること そして 地 域 地 権 者 間 に 相 互 依 存 的 関 係 が 見 出 されることに 他 の 地 権 者 にも 一 定 程 度 対 抗 しうるような 要 保 護 性 の 発 生 根 拠 を 見 出 すことが 試 みられているのである 5 また A-3 判 決 は 地 権 者 以 外 の 者 について 原 告 が 主 張 する 憲 法 13 条 25 条 に 基 づく 景 観 享 受 権 について これを 定 める 実 定 法 上 の 根 拠 がなく, 対 象 となる 景 観 の 内 容, 権 利 の 成 立 要 件, 権 利 主 体 の 範 囲 等 のいずれもが 不 明 確 であり,また, 憲 法 13 条,25 条 は 個 々の 国 民 に 対 し 直 接 具 体 的 な 権 利 を 付 与 するものではない とあっさり 切 り 捨 てた そこで 傾 聴 に 値 する 次 のような 批 判 もなされる 公 共 財 としての 良 き 景 観 に 触 れて そこから 何 がしかの 生 活 利 益 の 共 同 享 受 を 得 て 精 神 的 文 化 的 生 活 を 豊 かにしたいとの 思 いは 現 代 人 の 当 然 の 要 求 でもあろう 景 観 享 受 権 と は 本 来 そのような 要 求 に 根 ざすものである そうであれば その 権 利 主 体 性 は 地 権 者 に 限 定 す る 必 要 は 全 くない また その 権 利 の 内 容 はむしろ 人 格 的 利 益 というべきであ(る) ( 富 井 2003,24) 景 観 利 益 の 主 体 を 地 権 者 に 限 定 することの 是 非 はひとまずおこう しかし その 背 後 にある A-3 判 決 の 景 観 理 解 --- 景 観 利 益 を 良 好 な 景 観 一 般 に 対 する 市 民 一 般 の 利 益 としてで はなく あくまで 特 定 の 空 間 に 関 わって 具 体 的 に 形 成 されてきた 生 活 関 係 との 関 連 で 発 生 する 利 益 ととらえる---は 賛 同 に 値 するのではないだろうか 第 一 に 景 観 利 益 には 確 かに 財 産 的 付 加 価 値 のみならず 人 格 的 利 益 としての 要 素 があると 考 えられる しかしそれは 生 命 身 体 など 人 格 権 としての 法 的 保 護 の 対 象 となる 人 格 秩 序 の 問 題 ではなくその 周 辺 の 外 郭 秩 序 としての 生 活 利 益 秩 序 レベルの 問 題 ( 吉 田 1999,243))である そ こでは 保 障 されるべき 利 益 の 具 体 的 内 容 は 憲 法 レベルで 一 義 的 に 定 まってはいない 現 実 の 地 域 空 間 において 歴 史 的 に 形 成 されてきた 生 活 世 界 の 特 定 の 秩 序 内 容 について 侵 害 からの 保 護 が 問 われてくるのである 第 二 に 景 観 を 公 共 財 と 理 解 することは その 利 用 の 非 競 合 的 性 格 6 を 強 調 するという 意 味 で は 正 当 である しかし それは 市 民 一 般 にとっての 公 共 的 価 値 を 常 に 意 味 するものではないな いだろう 特 に A-3 判 決 が 主 に 問 題 にするような 都 市 景 観 に 関 しては 当 該 地 域 の 住 民 にとって のみ 日 常 生 活 においてかけがえのない 景 観 としての 価 値 を 有 すること( 日 常 景 観 松 原 2002,74-75)が 少 なくないはずである 市 民 一 般 にとっての 価 値 ではなく 特 定 地 域 の 住 民 の 現 実 の 生 活 空 間 において 当 該 景 観 が 持 っている 価 値 7 に 焦 点 をあてた 議 論 が 必 要 となってくるのでは なかろうか 5 その 結 果 A-3 判 決 は 景 観 利 益 の 対 象 を 人 工 的 な 都 市 景 観 のみに 限 り 自 然 的 景 観 や 歴 史 的 建 造 物 は 含 まれないとする これに 対 しては すぐれた 自 然 的 歴 史 的 景 観 の 保 全 にあっても これを 守 ろうとする 人 々の 営 為 と 共 同 意 識 が 強 く 働 いている という 正 当 な 批 判 ( 富 井 2003,24)があるが この 批 判 は A ー3 判 決 の 論 理 自 体 の 否 定 ではなく 自 らも 負 担 を 負 っている 関 係 がどのような 場 合 かという 論 理 の 適 用 に 対 する 批 判 と 理 解 できる 6 中 山 1993,68 による 環 境 権 の 定 義 参 照 7 まさにその 意 味 で, 景 観 利 益 の 主 体 を 地 権 者 に 限 定 することには 議 論 の 余 地 がある 3

現 在 の 日 本 の 景 観 保 護 行 政 が 重 点 保 護 主 義 選 別 保 護 主 義 をとり 保 護 対 象 を 狭 く 限 定 して いることはつとに 指 摘 されてきた( 亘 理 1993,36) この 点 で 広 く 一 般 社 会 においても 良 好 な 景 観 と 認 められる ことを 必 要 条 件 とはしつつ その 本 質 としては 具 体 的 に 形 成 された 空 間 の 生 活 関 係 のありように 由 来 する 価 値 に 着 目 して 景 観 利 益 の 要 保 護 性 を 説 く A-3 判 決 の 議 論 は 豊 かな 発 展 可 能 性 を 有 していると 思 われる またそれは いかなる 景 観 が 美 しいのか いかなる 景 観 が 当 該 地 域 にふさわしいのかについては それを 判 断 する 者 の 主 観 に 負 うところが 極 めて 大 きく これを 一 義 的 に 定 めることは 極 めて 困 難 (A-1 決 定 ) 保 持 することが 望 ましい 良 好 な 景 観 が 具 体 的 に どのようなものを 意 味 するかについては いまだ 国 民 の 間 に 共 通 の 理 解 が 存 するとはいい 難 い (C-1 判 決 ) という 景 観 の 主 観 性 を 強 調 する 議 論 に 対 する 応 答 にもなっていると 言 える 3 景 観 利 益 と 互 換 的 交 換 関 係 A-3 判 決 景 観 利 益 論 の 第 2の 特 徴 は 地 域 内 地 権 者 の 利 害 の 相 互 依 存 性 に 着 目 して 他 の 地 権 者 に 対 する 権 利 が 導 出 されていることにある このような 都 市 景 観 による 付 加 価 値 を 維 持 するためには, 当 該 地 域 内 の 地 権 者 全 員 が 前 記 の 基 準 を 遵 守 する 必 要 があり, 仮 に, 地 権 者 らのうち1 人 でもその 基 準 を 逸 脱 した 建 築 物 を 建 築 し て 自 己 の 利 益 を 追 求 する 土 地 利 用 に 走 ったならば,それまで 統 一 的 に 構 成 されてきた 当 該 景 観 は 直 ちに 破 壊 され, 他 の 全 ての 地 権 者 らの 前 記 の 付 加 価 値 が 奪 われかねないという 関 係 にあ るから, 当 該 地 域 内 の 地 権 者 らは, 自 らの 財 産 権 の 自 由 な 行 使 を 自 制 する 負 担 を 負 う 反 面, 他 の 地 権 者 らに 対 して, 同 様 の 負 担 を 求 めることができなくてはならない (A-3 判 決 ) この 議 論 も B-1 判 決 に 既 にみられるものであり さらには ドイツ 連 邦 行 政 裁 判 所 が 依 拠 すると される 互 換 的 交 換 関 係 論 = 私 人 A と 私 人 B の 空 間 利 用 をともに 規 律 することにより 一 体 性 の ある または 調 和 のとれた 都 市 空 間 が 形 成 される 場 合 A は B が 都 市 空 間 に 適 合 した 空 間 利 用 を するよう または A の 空 間 利 用 と 調 和 の 取 れた 空 間 利 用 をするよう 行 政 庁 に 規 律 を 求 める 権 利 を 有 する ( 山 本 2003,110)と 呼 ばれる 考 え 方 に 由 来 を 求 めることができる 8 しかし 2つの 判 決 には 無 視 できない 文 脈 上 の 相 違 がある B-1 判 決 において 問 題 とされてい たのは 本 件 地 区 計 画 及 び 建 築 物 制 限 条 例 によって 課 された 高 さ 制 限 から 地 権 者 が 受 ける 利 益 が 建 築 基 本 法 によって 法 律 上 保 護 された 個 別 的 利 益 として 法 定 外 抗 告 訴 訟 の 適 法 性 を 根 拠 づ けるかどうかという 問 題 であった 同 判 決 の 互 換 的 利 害 関 係 論 は それを 肯 定 する 文 脈 で 用 いら れたものである 本 件 高 さ 制 限 地 区 の 地 権 者 は, 大 学 通 りの 景 観 を 構 成 する 空 間 の 利 用 者 であり,このような 景 8 なお 参 照, 山 本 2000,306-307 B-1 判 決 の 判 示 は 同 書 の 記 述 を 援 用 した 住 民 側 弁 護 団 の 主 張 ( 池 田 2003,17)を 全 面 的 に 採 用 したものである 4

観 に 関 して, 上 記 の( 建 築 物 制 限 条 例 および 地 区 計 画 ) 高 さ 規 制 を 守 り, 自 らの 財 産 権 制 限 を 受 忍 することによって, 前 記 のような 大 学 通 りの 具 体 的 な 景 観 に 対 する 利 益 を 享 受 するという 互 換 的 利 害 関 係 を 有 している 9 こと, 一 人 でも 規 制 に 反 する 者 がいると, 景 観 は 容 易 に 破 壊 されてしまうため に, 規 制 を 受 ける 者 が 景 観 を 維 持 する 意 欲 を 失 い, 景 観 破 壊 が 促 進 される 結 果 を 生 じ 易 く, 規 制 を 受 ける 者 の 景 観 に 対 する 利 益 を 十 分 に 保 護 しなければ, 景 観 の 維 持 という 公 益 目 的 の 達 成 自 体 が 困 難 になるというべきであることなどを 考 慮 すると, 本 件 建 築 条 例 及 び 建 築 基 準 法 68 条 の 2 は, 大 学 通 りという 特 定 の 景 観 の 維 持 を 図 るという 公 益 目 的 を 実 現 するとともに, 本 件 建 築 条 例 によっ て 直 接 規 制 を 受 ける 対 象 者 である 高 さ 制 限 地 区 地 権 者 の, 前 記 のような 内 容 の 大 学 通 りという 特 定 の 景 観 を 享 受 する 利 益 については, 個 々 人 の 個 別 的 利 益 としても 保 護 すべきものとする 趣 旨 を 含 むものと 解 すべきである (B-1 判 決 括 弧 強 調 は 引 用 者 ) つまり B-1 判 決 が 行 政 法 規 が 定 める 具 体 的 規 制 の 解 釈 として それを 訴 訟 で 争 う 資 格 を 根 拠 づけるために 展 開 している 議 論 を A-3 判 決 は 事 実 として 行 われた 不 文 律 的 な 自 己 規 制 から 景 観 利 益 の 内 容 それ 自 体 を 導 出 するための 議 論 として 用 いているのである A-3 判 決 は 本 件 建 築 物 制 限 条 例 を 従 来 の 合 意 制 約 をいわば 法 的 に 追 認 明 確 化 する 形 で 制 定 と 位 置 づけ 立 法 権 による 形 成 的 規 律 以 上 に 従 来 の 合 意 制 約 を 重 視 しているようにも 読 める しかし 互 換 的 交 換 関 係 論 それ 自 体 は むしろ B-1 判 決 のような 用 いられ 方 を 前 提 とした 議 論 であろう 10 A-3 判 決 の 景 観 利 益 には わが 国 の 裁 判 所 による 大 胆 な 司 法 的 法 創 造 という 評 価 が 妥 当 するかもしれ ない しかし このような 法 創 造 を 必 要 ならしめたのは 自 己 規 制 が 守 ろうとする 現 実 の 生 活 空 間 の 原 状 に 対 する 法 的 保 護 があまりにも 乏 しい 日 本 都 市 計 画 の 実 態 に 他 ならない 欧 米 では 都 市 計 画 規 制 は 原 則 現 状 を 保 全 するためのものであり 例 外 的 に 誘 導 的 に 用 いられる 日 本 では 原 則 が 無 制 約 無 条 件 にユルユルとなっており 例 外 的 に 現 状 の 環 境 の 保 全 のために 用 いられて いる ( 窪 田 / 小 泉 2002,34)という 指 摘 を 直 視 すべきである さて A-3 判 決 の 景 観 利 益 論 を 前 提 とすれば その3 要 件 =1 特 定 の 地 域 内 における 地 権 者 らによる 土 地 利 用 の 自 己 規 制 の 継 続 2 社 会 通 念 上 良 好 と 認 められる 特 定 の 人 工 的 景 観 の 保 持 3 土 地 への 付 加 価 値 の 発 生 をどのような 場 合 に 認 めるのか 裁 判 所 の 事 実 認 定 が 問 われることにな る 場 合 によって それは 困 難 な 作 業 であろう ただし 景 観 利 益 の 認 定 は あくまで 第 一 段 階 で ある 景 観 利 益 を 認 定 した 上 で A-3 判 決 は 総 合 考 慮 的 な 受 忍 限 度 判 断 を 行 っている そこで は 附 近 住 民 との 交 渉 過 程 の 具 体 的 事 情 に 即 して M 社 側 の 事 前 認 識 や 対 応 被 害 回 避 可 能 性 などが 詳 細 に 認 定 されている むしろその 過 程 の 評 価 こそが 結 論 を 左 右 した 感 がある だとすれば あくまで 第 一 段 階 としての 景 観 利 益 の 要 保 護 性 判 断 において 司 法 権 が 過 度 に 自 己 制 約 的 に 対 処 する 必 要 はないのではなかろうか 9 本 文 3ではなく 本 文 2のような 内 容 を 互 換 的 利 害 関 係 ( 互 換 的 交 換 関 係 の 上 位 概 念 )と 呼 んでい るようにもこの 部 分 は 読 め 概 念 の 用 法 としては 若 干 の 疑 問 がないでもない 10 山 本 2000,340 は 諸 利 益 を 相 互 に 細 かく 衡 量 して 調 和 を 形 成 するには 差 異 化 された 実 体 法 プログラ ム 手 続 組 織 が 必 要 であり これらを 定 めるのは 一 次 的 には 立 法 府 の 任 務 である とする 5

< 参 考 文 献 > 淡 路 剛 久 2003: 景 観 権 の 生 成 と 国 立 大 学 通 り 訴 訟 判 決 ジュリスト 1240 号 68-78 頁 池 田 計 彦 2003: 国 立 の 景 観 裁 判 の 経 過 と 展 望 地 域 開 発 464 号 pp15-20 * 松 生 史 2001: 建 築 基 準 法 3 条 2 項 の 解 釈 をめぐって-- 国 立 市 マンション 建 設 仮 処 分 事 件 ( 東 京 高 決 2000 年 12 月 22 日 )を 素 材 にして 法 政 研 究 ( 九 州 大 学 )68(1)pp.97-125 * 松 生 史 2002: 景 観 保 護 的 まちづくりと 法 の 役 割 -- 国 立 市 マンション 紛 争 をめぐって 都 市 住 宅 学 38 号,pp.48-57 窪 田 亜 矢 / 小 泉 秀 樹 2002: マンション 紛 争 問 題 を 考 える-- 都 市 計 画 の 立 場 から-- 都 市 住 宅 学 38 号 (2002)33-40 頁 富 井 利 安 2003: 景 観 利 益 判 決 の 要 点 と 意 義 地 域 開 発 464 号 21-25 頁 中 山 充 1993: 環 境 権 -- 環 境 の 共 同 利 用 権 (4 完 ) 香 川 法 学 13 巻 1 号 59-101 頁 松 原 隆 一 郎 2002: 失 われた 景 観 PHP 新 書 山 本 隆 司 2000: 行 政 上 の 主 観 法 と 法 関 係 有 斐 閣 山 本 隆 司 2003: 行 政 訴 訟 に 関 する 外 国 法 制 調 査 --ドイツ( 下 ) ジュリスト 1239 号 108-128 頁 亘 理 格 1993: 都 市 計 画 と 景 観 保 全 法 制 -- 歴 史 的 街 並 み 景 観 保 存 を 中 心 に 山 下 健 次 編 都 市 の 環 境 管 理 と 財 産 権 ( 法 律 文 化 社 )pp.34-58 吉 田 克 己 1999: 現 代 市 民 社 会 と 民 法 学 ( 日 本 評 論 社 ) 6

< 国 立 マンション 事 件 に 関 する 裁 判 例 一 覧 > A 事 件 ( 民 事 差 止 訴 訟 ) A-1 決 定 ( 東 京 地 裁 八 王 子 支 決 2000.6.6) A-2 決 定 ( 東 京 高 決 2000.12.22 判 時 1767 号 43 頁 ) A-3 判 決 ( 東 京 地 判 2002.12.18) 争 点 1 ( 条 例 の 違 法 性 ) 争 点 2 ( 既 存 不 適 格 ) 争 点 3 ( 差 止 撤 去 又 は 是 正 命 令 ) B 事 件 ( 法 定 外 抗 告 訴 訟 ) C 事 件 ( 国 家 賠 償 訴 訟 等 ) B-1 判 決 ( 東 京 地 判 2001.12.4 判 時 1791 号 3 頁 ) B-2 判 決 ( 東 京 高 判 2002.6.7 判 時 1815 号 75 頁 ) C-1 判 決 ( 東 京 地 判 2002.2.14 判 時 1808 号 31 頁 ) (*1) (*2) 争 点 1: 地 区 計 画 建 築 物 制 限 条 例 自 体 の 違 法 性 争 点 2: 本 件 マンションに 建 築 基 準 法 3 条 2 項 ( 既 存 不 適 格 )が 適 用 されるか 争 点 3:20mを 超 える 部 分 の 建 築 差 止 撤 去 あるいは 特 定 行 政 庁 のその 旨 の 是 正 命 令 の 要 否 = 付 近 住 民 の 主 張 を 認 める =M 社 ないし 特 定 行 政 庁 側 の 主 張 を 認 める - = 当 該 争 点 について 特 に 判 断 していない (*1) B-1 判 決 は 是 正 命 令 権 限 を 行 使 しないことが 違 法 と 判 断 している 以 上 本 件 建 築 物 条 例 の 適 法 性 を 当 然 に 前 提 しているともいえるが 訴 訟 上 主 要 な 争 点 としては 扱 われていない (*2)C-1 判 決 は 地 区 計 画 建 築 物 制 限 条 例 の 無 効 確 認 請 求 を 不 適 法 として 却 下 しているが これらは 国 家 賠 償 法 上 違 法 であるとしている 7