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パリサイ 派 の 儀 式 主 義 との 対 ルカ 11:37~54 1.はじめに (1) 文 脈 の 確 認 1 前 回 は ベルゼブル 論 争 の 結 論 が 民 衆 レベルにまで 浸 透 していることを 学 んだ 2 群 衆 は イエスを 試 して 天 からのしるし を 求 めた 3イエスは ヨナのしるし 以 外 は 与 えられないと 答 えた 4さらに イエスのことばは あかり であると 教 えた 5 健 全 な 目 を 持 っている 者 は 心 に 光 が 差 し 込 み 光 の 中 を 歩 むようになる 6きょうの 箇 所 はその 続 きで 律 法 の 専 門 家 がイエスを 試 そうする (2)A.T.ロバートソンの 調 和 表 食 事 の 席 で イエスはパリサイ 人 と 律 法 学 者 を 叱 責 する ( 107) ルカ 11:37~54 (3)パリサイ 人 と 律 法 学 者 の 存 在 は 異 邦 人 にはさほど 興 味 のないことである 1ルカがそれを 書 いているのは このテーマに 普 遍 性 があるからである 2 純 粋 な 動 機 から 始 まったものが 組 織 化 や 制 度 化 を 経 て 硬 直 化 することがある 2.アウトライン (1) 食 卓 での 会 話 (37~41 節 ) (2)パリサイ 人 に 対 する 叱 責 (42~44 節 ) (3) 律 法 学 者 に 対 する 叱 責 (45~54 節 ) 3. 結 論 : (1) 真 の 宗 教 心 とは (2) 霊 的 リーダーの 責 任 とは パリサイ 派 の 儀 式 主 義 を 反 面 教 師 として 学 ぶ Ⅰ. 食 卓 での 会 話 (37~41 節 ) 1.37~38 節 Luk 11:37 イエスが 話 し 終 えられると ひとりのパリサイ 人 が 食 事 をいっしょにしてくだ さい とお 願 いした そこでイエスは 家 に 入 って 食 卓 に 着 かれた Luk 11:38 そのパリサイ 人 は イエスが 食 事 の 前 に まずきよめの 洗 いをなさらないのを 見 1

て 驚 いた (1)ひとりのパリサイ 人 が イエスを 食 事 に 招 いた 1 食 事 という 動 詞 は アリスタオウ である 2 名 詞 の アリストン は 朝 食 である (2)ルカ 7:36~50 と 似 ている(パリサイ 人 シモンの 家 に 招 かれた) 1 古 代 世 界 では 酒 宴 の 席 で 哲 学 の 議 論 が 交 わされた 2このような 酒 宴 を ギリシア 語 で シンポジウム という 3 今 では 聴 衆 の 前 で 意 見 を 述 べる 討 論 会 のことを シンポジウム という 4ギリシア 語 の συμπόσιον(スンポシオン) いっしょに 飲 む という 意 味 5ユダヤ 人 の 間 でも 高 名 な 教 師 を 招 いてシンポジウムを 開 く 習 慣 があった 6イエスは 招 きに 応 じた 通 常 は 公 開 の シンポジウム である 7ルカ 7:36~50 よりも さらに 激 しくパリサイ 人 を 糾 弾 する 場 となる (4)イエスに 対 する 非 難 は 言 葉 にならない 言 葉 によってなされた 1パリサイ 人 たちは きよめの 儀 式 に 異 常 なほどこだわっていた 2 食 事 の 前 には 必 ず 手 をきよめていた(モーセの 律 法 の 教 えの 中 にはない) *もし 水 がない 場 合 は 3 キロ 以 上 歩 くことも 厭 わなかった 3イエスは 食 前 のきよめの 儀 式 を 行 わなかった 4そのパリサイ 人 は 驚 いた 2.39~40 節 Luk 11:39 すると 主 は 言 われた なるほど あなたがたパリサイ 人 は 杯 や 大 皿 の 外 側 は きよめるが その 内 側 は 強 奪 と 邪 悪 とでいっぱいです Luk 11:40 愚 かな 人 たち 外 側 を 造 られた 方 は 内 側 も 造 られたのではありませんか (1)シャマイ 学 派 (パリサイ 人 の 多 数 派 ) 1 器 の 内 側 が 汚 れていても 外 側 はきよいことがある (2)ヒレル 学 派 (パリサイ 人 の 少 数 派 ) 1 器 の 内 側 をまずきよめる 必 要 がある (3)イエスの 教 え 1ヒレル 学 派 を 支 持 した さらに 内 側 を 心 の 内 側 と 解 釈 した 2パリサイ 人 は 外 面 的 にはきよく 見 えたが 内 面 は 強 奪 と 邪 悪 で 満 ちていた 3 人 の 外 側 を 造 った 神 は 内 側 をも 造 られた 2

4 神 は 私 たちの 内 側 がきよくなることを 願 っておられる * 山 上 の 垂 訓 の 内 容 も これと 同 じ 教 えである 3.41 節 Luk 11:41 とにかく うちのものを 施 しに 用 いなさい そうすれば いっさいが あなたが たにとってきよいものとなります (1) 内 側 がきよくなっていることのひとつの 証 明 は 施 しである 1 施 しによって 救 いを 得 るということではない 2 神 の 愛 に 満 たされた 結 果 隣 人 への 愛 が 溢 れ 出 るのである Ⅱ.パリサイ 人 に 対 する 叱 責 (42~44 節 ) 1.42 節 :わざわい1 Luk 11:42 だが わざわいだ パリサイ 人 おまえたちは はっか うん 香 あらゆる 野 菜 などの 十 分 の 一 を 納 めているが 公 義 と 神 への 愛 はなおざりにしています これこそしなけれ ばならないことです ただし 十 分 の 一 もなおざりにしてはいけません (1)パリサイ 人 たちは 重 要 なことを 軽 視 し どちらでもよいことを 重 視 していた 1 彼 らは 外 見 の 見 かけにこだわっていた 2 儀 式 の 実 行 に 関 しては 細 部 に 至 るまで 厳 格 であった 3 彼 らは 十 分 の 一 を 納 めていた *モーセの 律 法 では 祭 司 やレビ 人 を 支 えるために 十 分 の 一 の 規 定 があった *はっか うん 香 あらゆる 野 菜 (ハーブ)への 言 及 はない 4しかし 隣 人 愛 と 神 への 愛 はなおざりにしていた 2.43 節 :わざわい2 Luk 11:43 わざわいだ パリサイ 人 おまえたちは 会 堂 の 上 席 や 市 場 であいさつされるこ とが 好 きです (1)パリサイ 人 たちは 自 らの 栄 誉 を 求 めていた 1 会 堂 の 上 席 が 好 きだった( 会 衆 に 向 かって 座 る 半 円 形 の 座 席 ) 2 市 場 で 尊 敬 のあいさつを 受 けるのが 好 きだった 3.44 節 :わざわい3 Luk 11:44 わざわいだ おまえたちは 人 目 につかぬ 墓 のようで その 上 を 歩 く 人 々も 気 がつ かない (1) 民 19:16~17 また 野 外 で 剣 で 刺 し 殺 された 者 や 死 人 や 人 の 骨 や 墓 に 触 れる 者 はみな 七 3

日 間 汚 れる この 汚 れた 者 のためには 罪 のきよめのために 焼 いた 灰 を 取 り 器 に 入 れて それに 湧 き 水 を 加 える (2)パリサイ 人 たちは 春 になると 墓 石 を 白 く 塗 った 1 人 目 につかない 墓 に 触 れると 意 図 的 でなくても 汚 れる (3)パリサイ 人 たちは 人 目 につかない 墓 のようだ 1 彼 らの 偽 善 は その 内 側 の 汚 れを 隠 す 2 彼 らの 教 えに 従 うと 知 らない 内 に 汚 れが 移 る Ⅲ. 律 法 学 者 に 対 する 叱 責 (45~54 節 ) 1.45 節 Luk 11:45 すると ある 律 法 の 専 門 家 が 答 えて 言 った 先 生 そのようなことを 言 われる ことは 私 たちをも 侮 辱 することです (1)ルカは パリサイ 人 と 律 法 学 者 を 区 別 している 1 律 法 学 者 は 書 記 であって 普 通 はパリサイ 人 だった 2 彼 らは 民 に 律 法 を 教 えたが 自 分 では 実 行 しようとしなかった (2)パリサイ 人 が 侮 辱 されたのは 自 分 たちが 侮 辱 されたのと 同 じである 1それで イエスに 脅 しをかけた 2.46 節 :わざわい1 Luk 11:46 しかし イエスは 言 われた おまえたちもわざわいだ 律 法 の 専 門 家 たち 人 々 には 負 いきれない 荷 物 を 負 わせるが 自 分 は その 荷 物 に 指 一 本 さわろうとはしない (1) 負 いきれない 荷 物 とは 口 伝 律 法 のことである 1 律 法 学 者 は 民 に 口 伝 律 法 を 守 るように 教 えた 2しかし そのための 助 けは 何 ひとつ 提 供 しなかった 3.47~51 節 :わざわい2 Luk 11:47 わざわいだ おまえたちは 預 言 者 たちの 墓 を 建 てている しかし おまえたちの 父 祖 たちが 彼 らを 殺 しました Luk 11:48 したがって おまえたちは 父 祖 たちがしたことの 証 人 となり 同 意 しているので す 彼 らが 預 言 者 たちを 殺 し おまえたちが 墓 を 建 てているのだから Luk 11:49 だから 神 の 知 恵 もこう 言 いました わたしは 預 言 者 たちや 使 徒 たちを 彼 らに 遣 わすが 彼 らは そのうちのある 者 を 殺 し ある 者 を 迫 害 する 4

Luk 11:50 (11:50-51) それは アベルの 血 から 祭 壇 と 神 の 家 との 間 で 殺 されたザカリヤの 血 に 至 るまでの 世 の 初 めから 流 されたすべての 預 言 者 の 血 の 責 任 を この 時 代 が 問 われるた めである そうだ わたしは 言 う この 時 代 はその 責 任 を 問 われる Luk 11:51 ( 前 節 に 含 む) (1) 彼 らは 預 言 者 たちを 敬 っているかのように 振 る 舞 った 1 預 言 者 たちの 墓 を 建 てていたが これは 偽 善 的 行 為 である 2なぜなら 内 面 では 先 祖 たちと 同 じ 道 を 歩 んでいるからである 3 神 の 知 恵 とは 主 イエス 自 身 である (2)アベルの 血 からザカリヤの 血 1アベルは 旧 約 聖 書 で 最 初 の 殉 教 者 である 2ザカリヤは 旧 約 聖 書 で 最 後 の 殉 教 者 である *2 歴 24:21 * 歴 代 誌 第 二 は ヘブル 語 聖 書 では 最 後 の 書 である (3)すべての 殉 教 者 の 血 の 責 任 を この 時 代 に 問 う 1 神 からの 預 言 者 たちを 拒 否 した 罪 は イエスの 時 代 にクライマックスを 迎 える 2この 時 代 ( 世 代 )は イエスを 十 字 架 に 付 けることになる 3.52 節 :わざわい3 Luk 11:52 わざわいだ 律 法 の 専 門 家 たち おまえたちは 知 識 のかぎを 持 ち 去 り 自 分 も 入 らず 入 ろうとする 人 々をも 妨 げたのです (1) 律 法 学 者 たちは 人 々が 神 のことばから 学 ぶことを 妨 害 した 1 彼 らはイエスを 信 じなかったし イエスを 信 じようとする 人 々を 妨 げた 4.53~54 節 Luk 11:53 イエスがそこを 出 て 行 かれると 律 法 学 者 パリサイ 人 たちのイエスに 対 する 激 しい 敵 対 と いろいろのことについてのしつこい 質 問 攻 めとが 始 まった Luk 11:54 彼 らは イエスの 口 から 出 ることに 言 いがかりをつけようと ひそかに 計 った (1) 朝 食 がどうなったかは 記 されていない 1このシンポジウムは イエスの 論 敵 に 怒 りの 火 を 付 ける 結 果 に 終 わった 結 論 : 1. 真 の 宗 教 心 とは (1) 日 本 人 の 宗 教 心 5

1 祟 り(たたり)を 恐 れ それからの 守 りを 願 う 心 の 発 露 としての 信 仰 心 * 神 仏 霊 魂 などの 超 自 然 的 存 在 が 人 間 に 災 いを 与 えるということ 2ご 利 益 を 求 めるという 信 仰 心 * 家 内 安 全 商 売 繁 盛 交 通 安 全 夫 婦 円 満 3そこには 創 造 主 との 対 話 という 概 念 はない (2) 創 造 主 とのコミュニケーション 1 創 造 主 は 天 の 父 である 2 創 造 主 を 啓 示 するのは 主 イエスのことばであり 存 在 である 3 天 の 父 は 私 たちの 心 を 見 ておられる 41 サム 16:7 1Sa 16:7 しかし 主 はサムエルに 仰 せられた 彼 の 容 貌 や 背 の 高 さを 見 てはならない わたしは 彼 を 退 けている 人 が 見 るようには 見 ないからだ 人 はうわべを 見 るが 主 は 心 を 見 る 5パリサイ 人 たちは 外 面 のみを 整 え 内 面 のきよめを 追 及 しなかった 2. 霊 的 リーダーの 責 任 とは (1)ルカ 11:52 Luk 11:52 わざわいだ 律 法 の 専 門 家 たち おまえたちは 知 識 のかぎを 持 ち 去 り 自 分 も 入 らず 入 ろうとする 人 々をも 妨 げたのです 1パリサイ 人 たちは 知 識 の 家 に 入 って 真 理 を 学 ぼうとしなかった 2それどころか 彼 らは 知 識 の 家 の 扉 を 閉 め そのかぎを 隠 した 3その 結 果 その 家 に 入 って 真 理 を 学 ぼうとする 人 々も 入 れないようにした (2) 彼 らは 知 識 の 家 の 周 りに 二 重 三 重 の 垣 根 を 立 てた 1この 垣 根 は まさに 迷 路 であった 2パリサイ 的 論 理 展 開 は イエスの 時 代 には 複 雑 怪 奇 なものとなっていた 3イエスを 旧 約 聖 書 が 預 言 するメシアと 認 めなかったのは そのためである * 本 文 の 最 も 明 確 な 意 味 を 複 雑 なものとしていた ( 例 話 ) 牧 師 宣 教 師 総 辞 職 4 当 時 の 霊 的 リーダーたちは 盲 目 であって 民 をも 盲 目 にしていた 5これ 以 上 の 悲 劇 はない 6 今 の 時 代 はそうではないと 言 い 切 れるか 7 盲 人 が 盲 人 の 手 引 きをするなら ともに 穴 の 中 に 落 ちる 8 聖 書 は 単 純 にそのまま 読 めば 意 味 は 分 かる 6