学 校 で 実 施 されている 紫 外 線 対 策 として 帽 子 着 用 指 導 プールに 日 よけを 設 置 紫 外 線 の 障 害 作 用 および 予 防 法 についての 指 導 サンスクリーン 剤 の 使 用 許 可 プール 授 業 時 のサンスクリーン 剤 使 用 が 回 答 されています



Similar documents
( 別 紙 ) 以 下 法 とあるのは 改 正 法 第 5 条 の 規 定 による 改 正 後 の 健 康 保 険 法 を 指 す ( 施 行 期 日 は 平 成 28 年 4 月 1 日 ) 1. 標 準 報 酬 月 額 の 等 級 区 分 の 追 加 について 問 1 法 改 正 により 追 加

為 が 行 われるおそれがある 場 合 に 都 道 府 県 公 安 委 員 会 がその 指 定 暴 力 団 等 を 特 定 抗 争 指 定 暴 力 団 等 として 指 定 し その 所 属 する 指 定 暴 力 団 員 が 警 戒 区 域 内 において 暴 力 団 の 事 務 所 を 新 たに 設

HIV感染防止マニュアル(出力用).indd

(4) 武 力 攻 撃 原 子 力 災 害 合 同 対 策 協 議 会 との 連 携 1 市 は 国 の 現 地 対 策 本 部 長 が 運 営 する 武 力 攻 撃 原 子 力 災 害 合 同 対 策 協 議 会 に 職 員 を 派 遣 するなど 同 協 議 会 と 必 要 な 連 携 を 図 る

Microsoft Word - nagekomi栃木県特定医療費(指定難病)支給認定申請手続きのご案内 - コピー

頸 がん 予 防 措 置 の 実 施 の 推 進 のために 講 ずる 具 体 的 な 施 策 等 について 定 めることにより 子 宮 頸 がんの 確 実 な 予 防 を 図 ることを 目 的 とする ( 定 義 ) 第 二 条 この 法 律 において 子 宮 頸 がん 予 防 措 置 とは 子 宮

Taro-条文.jtd

(1) 児 童 福 祉 施 設 等 の 職 員 が 出 産 する 場 合 ( 以 下 産 休 の 場 合 という ) 次 のア 又 はイに 掲 げる 期 間 ア その 職 員 の 出 産 予 定 日 の6 週 間 多 胎 妊 娠 の 場 合 は14 週 間 前 の 日 から 産 後 8 週 間 を

Taro-iryouhoken

有 料 老 ホーム ( ) ( 主 として 要 介 護 状 態 にある を 入 居 させるも のに 限 る ) 第 29 条 ( 届 出 等 ) 第 二 十 九 条 有 料 老 ホーム( 老 を 入 居 させ 入 浴 排 せつ 若 しくは 食 事 の 介 護 食 事 の 提 供 又 はその 他 の

2 役 員 の 報 酬 等 の 支 給 状 況 平 成 27 年 度 年 間 報 酬 等 の 総 額 就 任 退 任 の 状 況 役 名 報 酬 ( 給 与 ) 賞 与 その 他 ( 内 容 ) 就 任 退 任 2,142 ( 地 域 手 当 ) 17,205 11,580 3,311 4 月 1

●幼児教育振興法案

Microsoft Word - 目次.doc

母 子 医 療 対 策 費 462 (313,289) 国 4,479 1 不 妊 治 療 助 成 事 業 8,600 不 妊 治 療 費 用 の 一 部 を 助 成 し 経 済 的 負 担 の 軽 減 を 図 る 230, ,608 不 妊 治 療 費 の 増 加 による 増 額 分

Microsoft Word - 諮問第82号答申(決裁後)

2 積 極 的 な 接 種 勧 奨 の 差 し 控 え 国 は 平 成 25 年 4 月 から 定 期 接 種 化 したが ワクチン 接 種 との 関 連 を 否 定 できない 持 続 的 な 痛 みなどの 症 状 が 接 種 後 に 見 られたことから 平 成 25 年 6 月 定 期 接 種 と


Microsoft Word - 佐野市生活排水処理構想(案).doc

我孫子市小規模水道条例

国立研究開発法人土木研究所の役職員の報酬・給与等について

目 次 事 例 法 別 5 法 別 5 70 歳 以 上 ( 患 者 負 担 割 ) 誕 生 が 昭 和 9 年 月 以 降 の 者 3 法 別 5 70 歳 以 上 ( 患 者 負 担 割 ) 特 例 措 置 対 象 者 法 別 歳 以 上 ( 患 者 負 担 割 ) 特 例 措 置

 

学校安全の推進に関する計画の取組事例

平成25年度 独立行政法人日本学生支援機構の役職員の報酬・給与等について

(2) 地 域 の 実 情 に 応 じた 子 ども 子 育 て 支 援 の 充 実 保 育 の 必 要 な 子 どものいる 家 庭 だけでなく 地 域 の 実 情 に 応 じた 子 ども 子 育 て 支 援 の 充 実 のために 利 用 者 支 援 事 業 や 地 域 子 育 て 支 援 事 業 な

技 能 労 務 職 公 務 員 民 間 参 考 区 分 平 均 年 齢 職 員 数 平 均 給 与 月 額 平 均 給 与 月 額 平 均 給 料 月 額 (A) ( 国 ベース) 平 均 年 齢 平 均 給 与 月 額 対 応 する 民 間 の 類 似 職 種 東 庄 町 51.3 歳 18 77

スライド 1

答申第585号

<947A957A8E9197BF C E786C73>

1 育 児 休 業 代 替 任 期 付 職 員 ( 一 般 事 務 職 )とは 育 児 休 業 代 替 任 期 付 職 員 とは 一 般 の 職 員 が 育 児 休 業 を 取 得 した 際 に 代 替 職 員 とし て 勤 務 する 職 員 です 一 般 事 務 職 については 候 補 者 として

全設健発第     号

Q5 育 児 休 業 を 請 求 する 際 の 事 務 手 続 は? A5 育 児 休 業 を 請 求 しようとする 職 員 は, 育 児 休 業 承 認 請 求 書 ( 様 式 第 1 号 )に 子 の 氏 名 や 請 求 する 期 間 等 を 記 入 し, 育 児 休 業 を 始 めようとする1

様 式 5 平 成 28 年 度 NOSAI 夏 期 臨 床 実 習 事 前 アンケート * 申 込 をした 方 に を 付 けてください スタンダード 編 ステップアップ 編 氏 名 所 属 大 学 学 年 1. NOSAI 夏 期 臨 床 実 習 への 参 加 を 希 望 する 理 由 動 機

各論_1章〜7章.indd

学校法人日本医科大学利益相反マネジメント規程

Ⅶ 東 海 地 震 に 関 して 注 意 情 報 発 表 時 及 び 警 戒 宣 言 発 令 時 の 対 応 大 規 模 地 震 対 策 特 別 措 置 法 第 6 条 の 規 定 に 基 づき 本 県 の 東 海 地 震 に 係 る 地 震 防 災 対 策 強 化 地 域 において 東 海 地 震

Microsoft Word - 19年度(行個)答申第94号.doc

2 前 項 前 段 の 規 定 にかかわらず 年 俸 制 教 職 員 から 申 し 出 があった 場 合 においては 労 使 協 定 に 基 づき その 者 に 対 する 給 与 の 全 額 又 は 一 部 を 年 俸 制 教 職 員 が 希 望 する 金 融 機 関 等 の 本 人 名 義 の 口

東久留米市訓令乙第   号

Taro-01 議案概要.jtd

<4D F736F F D B3817A8E9096E291E D86939A905C>

国立大学法人 東京医科歯科大学教職員就業規則

製 造 業 者 は 製 造 販 売 業 者 の 管 理 監 督 の 下 適 切 な 品 質 管 理 を 行 い 製 品 を 製 造 します なお 製 造 業 は 製 造 に 特 化 した 許 可 となっており 製 造 業 の 許 可 のみでは 製 品 を 市 場 に 出 荷 することはできま せん

①表紙

スライド 1

(6) 事 務 局 職 場 積 立 NISAの 運 営 に 係 る 以 下 の 事 務 等 を 担 当 する 事 業 主 等 の 組 織 ( 当 該 事 務 を 代 行 する 組 織 を 含 む )をいう イ 利 用 者 からの 諸 届 出 受 付 事 務 ロ 利 用 者 への 諸 連 絡 事 務

<4D F736F F D2090BC8BBB959491BA8F5A91EE8A C52E646F63>

( 減 免 の 根 拠 等 ) 第 1 条 こ の 要 綱 は, 地 方 税 法 第 条 の 規 定 に 基 づ く 市 税 条 例 第 6 9 条 の 2 の 規 定 を 根 拠 と す る 身 体 障 害 者 等 に 対 す る 軽 自 動 車 税 の 減 免 の 具 体 的 な 対

住み慣れたこの町で最期まで 安心して暮らすために

島根大学における学生等の授業料その他の費用に関する規則

定款

Ⅰ 人 口 の 現 状 分 析 Ⅰ 人 口 の 現 状 分 析 1 人

< C8EAE81698B4C93FC8FE382CC97AF88D38E968D CA8E86816A2E786C73>

Microsoft Word 役員選挙規程.doc

共 通 認 識 1 官 民 較 差 調 整 後 は 退 職 給 付 全 体 でみて 民 間 企 業 の 事 業 主 負 担 と 均 衡 する 水 準 で あれば 最 終 的 な 税 負 担 は 変 わらず 公 務 員 を 優 遇 するものとはならないものであ ること 2 民 間 の 実 態 を 考

III. 前 述 の 如 く 医 学 部 新 設 を 容 認 している 訳 ではないが 国 家 戦 略 特 区 による 医 学 部 新 設 については 国 会 答 弁 で 確 約 している 様 に 平 成 27 年 7 月 31 日 付 け 国 の 方 針 に 厳 格 に 従 う 事 を 求 める

平成16年年金制度改正 ~年金の昔・今・未来を考える~

( 新 ) 医 療 提 供 の 機 能 分 化 に 向 けたICT 医 療 連 携 導 入 支 援 事 業 費 事 業 の 目 的 医 療 政 策 課 予 算 額 58,011 千 円 医 療 分 野 において あじさいネットを 活 用 したICT したICT 導 入 により により 医 療 機 能

学校教育法等の一部を改正する法律の施行に伴う文部科学省関係省令の整備に関する省令等について(通知)

Microsoft Word 第1章 定款.doc

2 役 員 の 報 酬 等 の 支 給 状 況 役 名 法 人 の 長 理 事 理 事 ( 非 常 勤 ) 平 成 25 年 度 年 間 報 酬 等 の 総 額 就 任 退 任 の 状 況 報 酬 ( 給 与 ) 賞 与 その 他 ( 内 容 ) 就 任 退 任 16,936 10,654 4,36

<4D F736F F D F582CC88E78E998B788BC C98AD682B782E92E646F63>

Microsoft Word - ★HP版平成27年度検査の結果

Microsoft PowerPoint - 報告書(概要).ppt

18 国立高等専門学校機構

4 教 科 に 関 する 調 査 結 果 の 概 況 校 種 学 年 小 学 校 2 年 生 3 年 生 4 年 生 5 年 生 6 年 生 教 科 平 均 到 達 度 目 標 値 差 達 成 率 国 語 77.8% 68.9% 8.9% 79.3% 算 数 92.0% 76.7% 15.3% 94

資 格 給 付 関 係 ( 問 1) 外 国 人 Aさん(76 歳 )は 在 留 期 間 が3ヶ 月 であることから 長 寿 医 療 の 被 保 険 者 ではない が 在 留 資 格 の 変 更 又 は 在 留 期 間 の 伸 長 により 長 寿 医 療 の 適 用 対 象 となる 場 合 には 国

とする ( 減 免 額 の 納 付 ) 第 6 条 市 長 は 減 免 を 受 け た 者 が 偽 り そ の 他 不 正 な 方 法 に よ り 減 免 の 決 定 を 受 け た こ と を 知 っ た と き 前 の 申 告 が あ っ た と き 又 は 同 条 第 2 項 の 規 定 によ

m07 北見工業大学 様式①

Microsoft Word - 交野市産業振興基本計画 doc

公 営 企 業 職 員 の 状 況 1 水 道 事 業 1 職 員 給 与 費 の 状 況 ア 決 算 区 分 総 費 用 純 利 益 職 員 給 与 費 総 費 用 に 占 める ( 参 考 ) 職 員 給 与 費 比 率 22 年 度 の 総 費 用 に 占 A B B/A める 職 員 給 与

セルフメディケーション推進のための一般用医薬品等に関する所得控除制度の創設(個別要望事項:HP掲載用)

(5 ) 当 該 指 定 居 宅 介 護 事 業 所 の 新 規 に 採 用 し た 全 て の 居 宅 介 護 従 業 者 に 対 し 熟 練 し た 居 宅 介 護 従 業 者 の 同 行 に よ る 研 修 を 実 施 し て い る こ と (6 ) 当 該 指 定 居 宅 介 護 事 業

退職手当とは

該 介 護 休 業 が 終 了 する 日 までに, 当 該 介 護 休 業 に 係 る 対 象 家 族 が 死 亡 したとき 又 は 離 婚, 婚 姻 の 取 消, 離 縁 等 により 当 該 介 護 休 業 に 係 る 対 象 家 族 との 親 族 関 係 が 消 滅 した とき (3) 配 偶

_si00421

●電力自由化推進法案

安 芸 太 田 町 学 校 適 正 配 置 基 本 方 針 の 一 部 修 正 について 1 議 会 学 校 適 正 配 置 調 査 特 別 委 員 会 調 査 報 告 書 について 安 芸 太 田 町 教 育 委 員 会 が 平 成 25 年 10 月 30 日 に 決 定 した 安 芸 太 田

< F2D819B92CA926D E9693E A2E6A7464>

私立大学等研究設備整備費等補助金(私立大学等

発 覚 理 由 違 反 態 様 在 日 期 間 違 反 期 間 婚 姻 期 間 夫 婦 間 の 子 刑 事 処 分 等 1 出 頭 申 告 不 法 残 留 約 13 年 9 月 約 9 年 11 月 約 1 年 10 月 2 出 頭 申 告 不 法 入 国 約 4 年 2 月 約 4 年 2 月 約

新ひだか町住宅新築リフォーム等緊急支援補助金交付要綱

(\202g22\214\366\225\\.xls)

参 考 様 式 再 就 者 から 依 頼 等 を 受 けた 場 合 の 届 出 公 平 委 員 会 委 員 長 様 年 月 日 地 方 公 務 員 法 ( 昭 和 25 年 法 律 第 261 号 ) 第 38 条 の2 第 7 項 規 定 に 基 づき 下 記 のとおり 届 出 を します この

< F2D8E968BC6895E89638E77906A816988C4816A2E6A7464>

疑わしい取引の参考事例

11 新 型 インフルエンザ 予 防 接 種 健 康 被 害 救 済 給 付 金 ( 注 4) 12 ( 医 薬 品 副 作 用 被 害 救 済 制 度 の) 副 作 用 救 済 給 付 又 は( 生 物 由 来 製 品 感 染 等 被 害 救 済 制 度 の) 感 染 救 済 給 付 ( 注 4)

訪 問 看 護 と 看 護 職 員 による の 選 択 主 治 医 意 見 書 において 訪 問 看 護 と 看 護 職 員 の 訪 問 による 相 談 支 援 の 両 方 の 項 にチェ ックがある 場 合 どちらのサービスを 優 先 すべ きか 以 下 の 場 合 は どのように 取 扱 うのか

003-00個人の健康増進・疾病予防の推進のための所得控除制度の創設(個別要望事項:HP掲載用)

国 家 公 務 員 の 年 金 払 い 退 職 給 付 の 創 設 について 検 討 を 進 めるものとする 平 成 19 年 法 案 をベースに 一 元 化 の 具 体 的 内 容 について 検 討 する 関 係 省 庁 間 で 調 整 の 上 平 成 24 年 通 常 国 会 への 法 案 提

<976C8EAE817995CA8B4C91E6312C328D86976C8EAE2C976C8EAE A2E786C73>

2 条 ) ア 育 児 休 業 の 対 象 とならない 職 員 ( 法 第 2 条 及 び 条 例 第 2 条 関 係 ) (ア) 臨 時 的 に 任 用 される 職 員 (イ) 育 児 休 業 に 係 る 期 間 を 任 期 と 定 めて 採 用 された 職 員 (ウ) 勤 務 延 長 職 員 (

< F2D874491E682528FCD2091E DF C A2E>

理化学研究所の役職員への兼業(兼職)依頼について

1 資 料 編 我 が 国 の 人 口 の 推 移 厚 労 働 全 般 平 成 24 年 版 厚 労 働 白 書 5

リング 不 能 な 将 来 減 算 一 時 差 異 に 係 る 繰 延 税 金 資 産 について 回 収 可 能 性 がないも のとする 原 則 的 な 取 扱 いに 対 して スケジューリング 不 能 な 将 来 減 算 一 時 差 異 を 回 収 できることを 反 証 できる 場 合 に 原 則

<6D33335F976C8EAE CF6955C A2E786C73>

別 紙 第 号 高 知 県 立 学 校 授 業 料 等 徴 収 条 例 の 一 部 を 改 正 する 条 例 議 案 高 知 県 立 学 校 授 業 料 等 徴 収 条 例 の 一 部 を 改 正 する 条 例 を 次 のように 定 める 平 成 26 年 2 月 日 提 出 高 知 県 知 事 尾

<4D F736F F D208D4C93878CA793AE95A888A48CEC835A E815B8CA C8FF7936E977697CC2E646F63>

2 特 別 給 人 事 委 員 会 の 勧 告 区 分 民 間 の 支 給 割 公 務 員 の 支 給 格 差 勧 告 年 間 支 給 数 合 A 数 B A-B ( 改 定 数 ) 年 度 ( 注 ) 民 間 の 支 給 割 合 は 民 間 事 業 所 で 支 払 われた 賞 与 等 の 特 別

Transcription:

2010 年 1 月 7 日 放 送 第 108 回 日 本 皮 膚 科 学 会 総 会 15 教 育 講 演 25 より 学 校 保 健 を 考 える 学 校 における 紫 外 線 対 策 東 京 慈 恵 会 医 科 大 学 附 属 第 三 病 院 皮 膚 科 教 授 上 出 良 一 はじめに 紫 外 線 の 持 つ 皮 膚 や 眼 に 対 する 傷 害 性 が 明 らかになり 紫 外 線 防 御 の 必 要 性 の 一 般 へ の 啓 発 もかなり 行 き 届 いてきた 現 在 小 児 の 紫 外 線 防 御 対 策 はどうあるべきかを 考 え どう 行 動 するかが 問 われています 紫 外 線 対 策 は 小 児 期 から 必 要 です 小 児 期 の 紫 外 線 暴 露 が 将 来 の 発 癌 に 重 大 な 影 響 を 与 える 例 として 10 歳 以 降 にオーストラリアに 移 住 してきた 人 と 比 べ はじめからオ ーストラリアで 生 まれ 育 った 人 は 発 癌 リスクが 明 らかに 高 いとの 報 告 があります さら に 小 児 期 のみならず 生 涯 にわたって 無 用 な 紫 外 線 暴 露 を 避 ける 生 活 態 度 は 当 然 必 要 で す 小 児 期 は 紫 外 線 に 曝 露 される 機 会 が 多 いにもかかわらず 自 分 の 意 志 で 紫 外 線 防 御 をすることは 困 難 です 就 学 までは 保 護 者 が 管 理 可 能 ですが 学 校 では 個 別 の 対 応 が 困 難 です 急 性 のサンバーンの 予 防 は 当 然 必 要 ですが 昨 今 では 平 均 寿 命 の 延 長 により 長 年 の 潜 伏 期 間 を 経 て 発 生 する 光 老 化 や 光 発 癌 の 予 防 が 重 要 となっています 学 校 現 場 での 対 策 の 現 状 それでは 学 校 現 場 での 紫 外 線 対 策 の 現 状 はどうでしょうか? 大 方 の 教 育 現 場 で は 紫 外 線 防 御 を 実 際 にどの 程 度 どのよう に 行 ったらよいか 戸 惑 っているのが 現 状 です 佐 々 木 らが 太 陽 紫 外 線 防 御 研 究 委 員 会 と 日 本 臨 床 皮 膚 科 医 会 と 協 力 して 行 った 小 学 校 を 対 象 としたアンケート 調 査 では

学 校 で 実 施 されている 紫 外 線 対 策 として 帽 子 着 用 指 導 プールに 日 よけを 設 置 紫 外 線 の 障 害 作 用 および 予 防 法 についての 指 導 サンスクリーン 剤 の 使 用 許 可 プール 授 業 時 のサンスクリーン 剤 使 用 が 回 答 されています 紫 外 線 暴 露 が 強 いプール 授 業 における 対 策 の 中 で サンスクリーン 剤 の 使 用 は 重 要 ですが 半 数 の 学 校 では 使 用 の 可 否 を 明 確 にしておらず 3 割 は 保 護 者 の 判 断 に 任 せています そして 14%は 原 則 禁 止 あるい はすべての 児 童 が 使 用 を 禁 止 されています 禁 止 の 理 由 として プールの 水 が 汚 れるか らというのが 圧 倒 的 に 多 く その 他 サンス クリーン 剤 は 化 粧 品 と 見 なされるため 好 ましくない 学 校 でサンスクリーン 剤 を 塗 る 時 間 がないなどと 回 答 されています 小 学 校 における 紫 外 線 防 御 対 策 の 状 況 をま とめると 紫 外 線 防 御 対 策 実 施 の 有 無 に 関 わらず 学 校 の 意 識 は 高 く 学 校 は 紫 外 線 の 傷 害 作 用 や 予 防 法 の 指 導 を 希 望 していま すが サンスクリーン 剤 の 使 用 について 判 断 しかねているなどがあげられています では 懸 念 されているサンスクリーン 剤 によるプール 水 の 汚 染 の 可 能 性 は 本 当 にある のでしょうか? 単 にイメージとしてそのように 思 い 込 んでいるだけではないかという ことも 考 えられます これまでのところ 少 なくとも3つの 水 質 検 査 の 報 告 があります 市 橋 らは 平 成 16 年 に 金 沢 市 の 小 学 校 のプールで 52 名 の 児 童 にサンスクリーン 剤 をお 互 いに 塗 ってもらい プール 授 業 の 前 後 でプール 水 の 水 質 検 査 を 行 ないましたが サン スクリーン 剤 で 懸 念 される 濁 度 に 全 く 変 化 はみられませんでした 大 阪 皮 膚 科 医 会 の 調 査 では 14 校 のうちサンスクリーン 剤 使 用 を 自 由 にしている 学 校 は4 校 条 件 つきで 使 用 自 由 の 学 校 は3 校 使 用 禁 止 の 学 校 は7 校 ありましたが 学 校 環 境 衛 生 基 準 の 水 泳 プールの 管 理 に 基 づいた 項 目 については サンスクリーン 剤 使 用 による 水 質 基 準 に 変 化 はなかったと 報 告 しています 佐 々 木 らの 一 夏 を 通 じた 調 査 でも 小 学 4-6 年 生 60 名 (うちサンスクリーン 剤 使 用 者 30 名 プール 授 業 の 参 加 平 均 3.5 日 )の 全 身 に 小 児 用 サンスクリーン 剤 (SPF34, PA+++)を 塗 布 してもらい プール 授 業 開 始 前 開 始 後 2 週 間 毎 にプール 水 を 採 取 し 学 校 環 境 衛 生 基 準 の 水 泳 プールの 管 理 に 基 づいた6 項 目 とサンスクリーン 剤 成 分 のひ とつである 亜 鉛 とその 化 合 物 を 測 定 した 結 果 文 部 科 学 省 環 境 省 が 定 める 基 準 以 内 で あったと 報 告 しています これらの 結 果 はサンスクリーン 剤 でプール 水 が 汚 染 されると いう 懸 念 はないことを 示 しており 学 校 関 係 者 や 行 政 にこの 事 実 を 広 く 理 解 してもらう 必 要 があります

学 校 における 紫 外 線 防 御 の 具 体 策 これらのことを 踏 まえて 学 校 における 紫 外 線 防 御 の 具 体 策 として まずサンスクリ ーン 剤 の 使 用 制 限 をなくすことが 第 一 です サンスクリーン 剤 によるプール 水 の 汚 染 の 懸 念 は 実 際 の 調 査 で 否 定 され 問 題 はないと 考 えます サンスクリーン 剤 は 化 粧 品 に 分 類 されているため 学 校 になじまないという 考 えも 情 緒 的 な 反 応 と 思 われます 小 児 が 使 用 するサンスクリーン 剤 については 安 全 性 への 関 心 が 高 いのですが 基 本 的 には 一 般 用 をそのまま 使 用 しても 何 ら 問 題 はありません 接 触 皮 膚 炎 などの 皮 膚 障 害 を 懸 念 す る 向 きもありますが サンスクリーン 剤 の 成 分 のうち 吸 収 剤 による 接 触 皮 膚 炎 光 接 触 皮 膚 炎 の 頻 度 はきわめて 少 ないことがわかっています 我 が 国 では 化 粧 品 はしばしば かぶれを 起 こすというイメージが 強 く 小 児 用 となると 肌 に 優 しい 安 全 なものをとい う 保 護 者 からの 潜 在 的 要 求 があります メーカー 側 はそれに 対 応 して 小 児 用 は 一 切 紫 外 線 吸 収 剤 を 使 わず 散 乱 剤 のみの 製 品 にしています しかし 紫 外 線 防 御 に 関 心 の 高 いオーストラリアやアメリカでは きちんと 紫 外 線 遮 断 ができることを 第 一 の 目 的 にし ており 学 校 でも 特 に 小 児 用 サンスクリーン 剤 を 推 奨 する 必 要 はなく その 紫 外 線 遮 断 能 力 と 耐 水 性 (これは 残 念 ながら 我 が 国 では 表 示 されていませんが)の 二 つで 判 断 すべ きです サンスクリーン 剤 以 外 の 防 御 として 最 近 ラッシュガードと 呼 ばれるサーファーなど が 着 用 しているスタイリッシュな 長 袖 長 ズボンタイプの 水 着 あるいは 水 着 の 上 に 着 る 防 御 服 が 人 気 を 集 めています 顔 面 手 背 以 外 にはサンスクリーン 剤 を 塗 布 しないです み プール 授 業 でも 実 用 性 があると 考 えられます また プールサイドに 日 よけを 設 置 することも 推 奨 されるべきでしょう 学 校 保 健 における 紫 外 線 対 策 推 進 に 関 して 当 面 行 うべきことは 学 校 からの 要 望 が 強 い 紫 外 線 防 御 に 関 する 講 演 セミナーを 通 じて 学 校 関 係 者 や 保 護 者 の 啓 発 を 行 うとと もに 教 育 関 係 者 一 般 特 に 教 育 委 員 会 学 校 保 健 関 係 者 特 に 養 護 教 員 学 校 薬 剤 師 さらには 行 政 特 に 文 部 科 学 省 環 境 省 に 働 きかけ 一 層 の 理 解 を 得 ることが 大 切 です 最 近 刊 行 された 環 境 省 編 の 紫 外 線 環 境 保 健 マニュアル 2008 は 一 般 向 けの 紫 外 線 対 策 マニュアルとして 臨 床 皮 膚 科 医 会 でも 実 費 配 布 しており 学 校 保 健 領 域 でも 是 非 活 用 してもらいたい 資 料 です ビタミン D 不 足 と 紫 外 線 最 後 に 最 近 過 剰 な 紫 外 線 防 御 が 活 性 型 ビタミン D3 不 足 を 招 き 様 々な 健 康 障 害 を 惹 起 するという 懸 念 から 短 絡 的 に 紫 外 線 を 浴 びようという 論 調 が 出 てきており 無 用 な 混 乱 を 起 こす 可 能 性 があるため この 点 について 考 察 します 結 論 を 先 に 言 えば ビタミン D 不 足 を 是 正 するために 紫 外 線 を 浴 びようという 合 理 的 根 拠 はないというこ とです

ビタミン D3 の 生 合 成 特 に 7-デヒド ロコレステロールからプレビタミン D3 が 生 成 される 過 程 に 関 わる 波 長 は UVB であ り この 変 換 は 紅 斑 量 以 下 の UV 照 射 でも っとも 進 み それ 以 上 曝 露 されてもプレビ タミン D3 の 生 成 は 増 加 せず むしろ 生 物 学 的 に 不 活 性 な 物 質 への 転 換 を 促 進 して しまいます また プレビタミン D3 から 熱 異 性 体 化 で 生 成 されるビタミン D3 は 紫 外 線 曝 露 で 容 易 に 破 壊 されてしまいます 一 方 紫 外 線 障 害 である DNA 損 傷 やサ ンバーンは 紫 外 線 に 曝 露 されればされる ほど 増 加 するため ビタミン D 不 足 を 懸 念 して 敢 えて 紫 外 線 曝 露 を 行 う 合 理 的 理 由 はありません ビタミン D 補 給 は 食 事 からも 可 能 であり 通 常 行 われている 程 度 のサンスクリーン 剤 の 使 用 では 血 中 の 活 性 型 ビタミン D3 は 十 分 保 たれています このことは 厳 重 な 紫 外 線 防 御 を 必 要 とす る 色 素 性 乾 皮 症 患 者 でも 血 中 ビタミン D レベルは 正 常 に 保 たれているという 報 告 でも 裏 付 けられます 前 述 の 環 境 省 編 紫 外 線 環 境 保 健 指 導 マニュアル 2008 においても 日 焼 けをするほどの 日 光 浴 が 必 要 な のではなく 両 手 の 甲 くらいの 面 積 が 15 分 間 日 光 にあたる 程 度 または 日 陰 で 30 分 間 くらい 過 ごす 程 度 で 食 品 から 平 均 的 に 摂 取 されるビタミン D とあわせて 十 分 なビ タミン D が 供 給 されるものと 思 われます とされています ただし 寝 たきり 高 齢 者 などで 全 く 戸 外 へ 出 ず 食 事 摂 取 不 足 の 場 合 肝 臓 腎 臓 の 機 能 低 下 がある 場 合 や 妊 婦 授 乳 中 の 女 性 は 注 意 を 要 します これらのことからビタミン D 不 足 が 生 じている なら あえて 紫 外 線 を 浴 びるのではなく 規 則 正 しい 生 活 態 度 を 身 につけ 乱 れている 食 生 活 を 是 正 することが 合 理 的 対 応 であるといえます おわりに 紫 外 線 対 策 は 色 白 美 肌 を 目 指 すものではなく 小 児 期 から 生 涯 を 通 じた 過 剰 な ある いは 無 用 な 紫 外 線 暴 露 を 避 ける 生 活 態 度 を 推 奨 し 紫 外 線 暴 露 の 得 失 を 十 分 に 理 解 した 上 で 個 人 個 人 の 紫 外 線 に 対 する 反 応 性 に 応 じた 合 理 的 紫 外 線 防 御 を 継 続 的 に 行 うこと で 急 性 慢 性 の 紫 外 線 傷 害 を 最 小 限 にして 健 常 な 皮 膚 を 維 持 することにあります 特 に 学 校 保 健 領 域 では 学 校 関 係 者 や 行 政 の 適 切 な 理 解 が 必 要 で 学 校 保 健 における 皮 膚 科

医 の 参 画 が 推 進 されつつある 中 皮 膚 科 医 はさらに 活 発 に 各 方 面 に 働 きかけて 行 かねば ならないと 考 えます