安 全 保 障 法 制 整 備 に 関 するQ&A 平 成 26 年 7 月 自 由 民 主 党 Q1 なぜ 今 憲 法 解 釈 を 見 直 し 集 団 的 自 衛 権 の 行 使 を 容 認 する 必 要 があるのです か? 集 団 的 自 衛 権 の 行 使 によらなくても 個 別 的 自 衛 権 や 既 存 の 法 制 度 の 下 での 対 応 が 可 能 ではないですか? A1 国 民 の 命 と 平 和 な 暮 らしを 守 ることは 政 府 の 最 も 重 要 な 責 務 です わが 国 を 取 り 巻 く 安 全 保 障 環 境 は 一 層 厳 しさを 増 しており もはやどの 国 も 一 国 のみでは 自 国 の 平 和 と 安 全 を 守 ることはできず 国 際 社 会 と 協 力 して 地 域 や 世 界 の 平 和 を 確 保 していくことが 不 可 欠 です 国 民 の 生 命 を 守 りつつ 世 界 の 平 和 と 安 定 のために 積 極 的 に 取 り 組 んでいくた めには あらゆる 事 態 に 対 して 切 れ 目 のない 対 応 を 可 能 とする 国 内 法 制 を 速 やか に 整 備 し これにより 争 いを 未 然 に 防 ぐ 力 つまり 抑 止 力 を 高 めていく 必 要 が あります これまでの 憲 法 解 釈 の 下 で 行 使 できる 個 別 的 自 衛 権 や 既 存 の 法 制 度 の 下 では 例 えば 日 本 近 海 の 公 海 上 で 活 動 している 米 国 の 艦 船 が 仮 に 他 国 から 武 力 攻 撃 を 受 け 自 衛 権 を 行 使 して 対 処 する 場 合 日 本 は 何 もできないという 制 約 があり ました このようなことから 今 回 の 閣 議 決 定 が 行 われました これにより 憲 法 上 許 容 されると 判 断 されたものは あくまで 新 三 要 件 を 満 たす 限 定 的 な 集 団 的 自 衛 権 であり 他 国 の 防 衛 それ 自 体 を 目 的 とする 集 団 的 自 衛 権 の 行 使 を 認 めるもので はありません Q2 憲 法 解 釈 の 見 直 しは 立 憲 主 義 に 反 するのではないですか? A2 立 憲 主 義 に 則 って 政 治 を 行 っていく 当 然 のことです 憲 法 解 釈 については 最 高 裁 判 所 に 解 釈 を 最 終 的 に 確 定 する 権 能 がありますが 行 政 府 が 憲 法 第 65 条 ( 行 政 権 は 内 閣 に 属 する )の 下 行 政 権 を 執 行 するために 憲 法 を 適 正 に 解 釈 します 今 回 の 閣 議 決 定 は 憲 法 の 規 範 性 を 何 ら 変 更 するものではなく これまでの 政 府 見 解 の 基 本 的 な 論 理 の 枠 内 における 合 理 的 な 当 てはめの 結 果 です 立 憲 主 義 に 反 するものではありません なお 読 売 新 聞 社 説 (7 月 2 日 掲 載 )でも 今 回 の 解 釈 変 更 は 内 閣 が 持 つ 公 権 的 解 釈 権 に 基 づく 国 会 は 今 後 関 連 法 案 審 議 や 自 衛 権 発 動 時 の 承 認 とい う 形 で 関 与 する 司 法 も 違 憲 立 法 審 査 権 を 有 する いずれも 憲 法 の 三 権 分 立 に 沿 った 対 応 であり 立 憲 主 義 に 反 する との 批 判 は 理 解 し 難 い と 指 摘 されて います
Q3 今 回 の 解 釈 改 憲 で 憲 法 の 規 範 性 が 損 なわれる との 批 判 がありますが A3 今 回 のいわゆる 自 衛 の 措 置 としての 武 力 の 行 使 の 新 三 要 件 は わが 国 を 取 り 巻 く 安 全 保 障 環 境 の 大 きな 変 化 を 踏 まえ 昭 和 47 年 の 政 府 見 解 の 基 本 的 な 論 理 の 枠 内 で 合 理 的 に 導 いた 当 てはめの 帰 結 です 解 釈 の 再 整 理 という 意 味 で 一 部 変 更 ではありますが 憲 法 解 釈 としての 論 理 的 整 合 性 法 的 安 定 性 を 維 持 しています 憲 法 の 規 範 性 を 何 ら 変 更 するものではな く 合 理 的 な 解 釈 の 限 界 を 超 える いわゆる 解 釈 改 憲 ではありません 集 団 的 自 衛 権 の 行 使 容 認 の 検 討 にあたり 現 行 憲 法 の 下 で 認 められる 自 衛 権 の 行 使 は 必 要 最 小 限 度 の 範 囲 内 にとどまるという 従 来 の 基 本 的 立 場 を 変 えるもの ではありません また 今 回 の 閣 議 決 定 により 直 ちに 自 衛 隊 が 活 動 を 実 施 できるわけではあり ません 今 後 法 律 の 改 正 が 必 要 となります 政 府 において 必 要 な 法 案 の 準 備 が でき 次 第 国 会 で 審 議 を 行 うことになります Q4 憲 法 改 正 によるべきであり なぜ 閣 議 決 定 で 解 釈 の 見 直 しを 行 ったのですか? A4 憲 法 改 正 の 是 非 は 国 民 的 な 議 論 の 深 まりの 中 で 判 断 されるべきものです 他 方 わが 国 を 取 り 巻 く 安 全 保 障 環 境 は 大 きく 変 化 しており 国 民 の 生 命 と 平 和 な 暮 らしを 守 り 抜 くための 法 整 備 が 急 務 となっています 先 述 の 通 り 今 回 の 検 討 によって 昭 和 47 年 の 政 府 見 解 の 基 本 的 な 論 理 の 枠 内 で 合 理 的 に 当 てはめの 帰 結 を 導 ける 以 上 憲 法 改 正 を 行 わなければできな いものではないと 考 えます 従 って 憲 法 の 範 囲 内 で 必 要 な 法 整 備 を 行 うことが 政 府 の 責 務 です Q5 日 本 国 憲 法 が 掲 げる 平 和 主 義 は 変 わるのですか? 専 守 防 衛 の 方 針 は 変 更 になるのですか? A5 いずれも 変 わりません 現 行 憲 法 の 下 で 認 められる 自 衛 権 の 行 使 は 必 要 最 小 限 度 の 範 囲 内 にとどまるという 従 来 の 基 本 的 立 場 を 変 えるものではありません 武 力 行 使 を 目 的 として かつてのイラク 戦 争 や 湾 岸 戦 争 での 戦 闘 に 参 加 するよう なことは これからも 決 してありません あくまでもわが 国 の 存 立 を 全 うし 国 民 を 守 るため すなわちわが 国 を 防 衛 するためのやむを 得 ない 自 衛 の 措 置 として 初 めて 武 力 の 行 使 が 許 容 されるもので あり 専 守 防 衛 ( 憲 法 の 精 神 に 則 った 受 動 的 な 防 衛 戦 略 の 姿 勢 )は 不 変 です これまでも わが 国 は 時 代 の 変 化 に 対 応 しながら 憲 法 が 掲 げる 平 和 主 義 の 理 念 の 下 で 最 善 を 尽 くし 外 交 安 全 保 障 政 策 の 見 直 しを 行 ってきました 平 和 国 家 としての 日 本 の 歩 みはこれからも 決 して 変 わらず その 歩 みをさらに 力 強 い ものとするための 決 断 こそが 今 回 の 閣 議 決 定 です
Q6 集 団 的 自 衛 権 の 行 使 を 認 めれば 日 本 は 再 び 戦 争 ができる 国 になるのですか? また 他 国 の 戦 争 に 巻 き 込 まれることになるのではないですか? A6 現 行 の 憲 法 解 釈 の 基 本 的 考 え 方 は 今 回 の 閣 議 決 定 で 何 ら 変 わることなく 海 外 派 兵 は 一 般 に 許 されないという 従 来 からの 原 則 も 全 く 変 わりません 自 衛 隊 が 武 力 の 行 使 を 目 的 として かつての 湾 岸 戦 争 やイラク 戦 争 での 戦 闘 に 参 加 する ようなことはこれからも 決 してありません 日 本 国 憲 法 が 許 すのは あくまでわが 国 の 存 立 を 全 うし 国 民 を 守 るための 自 衛 の 措 置 です 他 国 を 防 衛 することがすなわちわが 国 を 防 衛 することとなると いうことは 想 定 されるとしても 外 国 の 防 衛 それ 自 体 を 目 的 とする 武 力 行 使 は 今 後 とも 行 いません 昭 和 35 年 (1960 年 )の 日 米 安 全 保 障 条 約 改 定 の 際 戦 争 に 巻 き 込 まれる という 批 判 が 随 分 ありました しかし 50 年 後 の 今 この 改 正 によってむしろ 日 本 の 抑 止 力 が 高 まり アメリカのプレゼンスによってアジア 太 平 洋 地 域 の 平 和 が 一 層 確 固 たるものになっています 抑 止 力 が 高 まることにより 戦 争 に 巻 き 込 まれる 可 能 性 はより 低 くなります 従 って 今 回 の 閣 議 決 定 により 日 本 が 戦 争 に 巻 き 込 まれるおそれは 一 層 なくなっ ていきます 日 本 が 再 び 戦 争 をする 国 になるというようなことも 断 じてあり 得 ません Q7 外 交 と 抑 止 力 の 関 係 について 教 えてください A7 いかなる 紛 争 も 力 ではなく 国 際 法 に 基 づき 外 交 的 に 解 決 すべきです 紛 争 の 平 和 的 解 決 のために 外 交 努 力 を 尽 くすことが 前 提 であり その 上 での 万 が 一 の 備 えが 大 事 で この 備 えこそが 万 が 一 を 起 こさないようにする 大 きな 力 すなわち 抑 止 力 になります 平 和 を 守 るためには 平 和 外 交 努 力 と 一 定 の 抑 止 力 を 持 つことが 必 要 だという ことは 世 界 の 常 識 です しかし わが 国 では 戦 後 振 り 子 が 極 端 に 反 対 に 振 れて 抑 止 力 そのものが 有 害 である 抑 止 力 があるから 戦 争 になる という 議 論 が 蔓 延 していました そのような 中 で 一 定 の 抑 止 力 が 必 要 だ という 人 達 が 自 衛 隊 をつくり 日 米 安 全 保 障 条 約 の 締 結 そして 改 定 を 実 現 しました これにも 自 衛 隊 があるから 戦 争 になる 日 米 安 保 条 約 があるから 戦 争 に 巻 き 込 まれる と 言 って 不 安 を 煽 る 方 がいました 歴 史 の 審 判 に 耐 え 得 たのは 前 者 の 人 達 です 平 和 外 交 努 力 をしっかりと 続 けていくとともに 万 全 の 備 えをすることが 日 本 に 戦 争 を 仕 掛 けようとする 企 みをくじく 大 きな 力 となるのです Q8 徴 兵 制 が 採 用 され 若 者 が 戦 地 へと 送 られるのですか? A8 全 くの 誤 解 です 例 えば 憲 法 18 条 に 何 人 も その 意 に 反 する 苦 役 に 服 させ られない と 定 められており 徴 兵 制 が 憲 法 上 認 められない 根 拠 になっています
わが 党 が 平 成 24 年 に 発 表 した 新 憲 法 草 案 でも この 点 は 継 承 されています また 軍 隊 は 高 度 な 専 門 性 が 求 められており 多 くの 国 は 現 在 の 自 衛 隊 と 同 じ ように 志 願 制 に 移 行 しつつあります 憲 法 上 も 安 全 保 障 政 策 上 も 徴 兵 制 が 採 用 されるようなことは 全 くありません Q9 議 論 が 拙 速 であり 国 会 で 十 分 な 審 議 を 行 うべき との 批 判 がありますが A9 そもそもこの 問 題 は 7 年 前 ( 平 成 19 年 5 月 )の 第 一 次 安 倍 政 権 下 において 有 識 者 による 安 全 保 障 の 法 的 基 盤 の 再 構 築 に 関 する 懇 談 会 ( 安 保 法 制 懇 ) を 立 ち 上 げ 具 体 的 検 討 を 行 いました 自 民 党 では それよりも 前 から 検 討 が 行 われ 野 党 時 代 を 経 て 政 権 に 復 帰 した 昨 年 2 月 第 二 次 安 倍 政 権 下 において 再 び 安 保 法 制 懇 を 開 催 し( 計 7 回 ) 本 年 5 月 15 日 安 倍 総 理 に 報 告 書 が 提 出 されました その 後 わが 党 は 安 全 保 障 法 制 整 備 推 進 本 部 ( 本 部 長 : 石 破 茂 幹 事 長 )を 設 置 し 賛 成 派 反 対 派 の 双 方 から 有 識 者 を 招 き 全 ての 党 所 属 国 会 議 員 に 参 加 を 呼 び 掛 けた 上 で 熱 心 な 議 論 を 行 いました( 計 14 回 開 催 ) そして 自 民 党 公 明 党 の 与 党 で 設 置 した 安 全 保 障 法 制 整 備 に 関 する 与 党 協 議 会 ( 座 長 : 高 村 正 彦 自 民 党 副 総 裁 座 長 代 理 : 北 側 一 雄 公 明 党 副 代 表 )にお ける 計 11 回 の 濃 密 な 協 議 の 積 み 重 ねの 結 果 として 今 回 の 閣 議 決 定 に 至 りまし た また 国 会 においても 与 野 党 参 加 の 上 で 予 算 委 員 会 などにおいて 集 中 審 議 を 行 っております なお 今 回 の 閣 議 決 定 に 基 づく 自 衛 隊 の 活 動 を 可 能 とするためには 国 内 法 の 整 備 が 必 要 です 今 後 政 府 において 自 衛 隊 法 をはじめ 安 全 保 障 法 制 の 改 正 案 が 準 備 され 国 会 提 出 後 には 与 野 党 による 慎 重 な 審 議 が 行 われます 国 会 審 議 を 通 じて 国 民 を 巻 き 込 んだ 広 範 な 議 論 が 行 われるものと 考 えます Q10 自 民 党 の 選 挙 公 約 等 における 集 団 的 自 衛 権 に 関 する 記 述 を 教 えてください A10 わが 党 は 一 昨 年 の 衆 議 院 選 挙 及 び 昨 年 の 参 議 院 選 挙 における 公 約 や 総 合 政 策 集 に 集 団 的 自 衛 権 の 行 使 を 可 能 とし 関 連 する 法 整 備 を 行 うことを 掲 げて きました (1) 平 成 24 年 衆 議 院 選 挙 政 権 公 約 2012 日 本 の 平 和 と 地 域 の 安 定 を 守 るため 集 団 的 自 衛 権 の 行 使 を 可 能 とし 国 家 安 全 保 障 基 本 法 を 制 定 します J ファイル2012 政 府 において わが 国 の 安 全 を 守 る 必 要 最 小 限 度 の 自 衛 権 行 使 ( 集 団 的 自 衛 権 を 含 む)を 明 確 化 し その 上 で 国 家 安 全 保 障 基 本 法 を 制 定 します また その 法 律 において 内 政 上 の 施 策 に 関 する 安 全 保 障 上 の 必 要 な
配 慮 など 国 地 方 公 共 団 体 国 民 の 責 務 をはじめ 自 衛 隊 の 保 有 と 文 民 統 制 国 際 社 会 の 平 和 と 安 定 のための 施 策 防 衛 産 業 の 保 持 育 成 と 武 器 輸 出 などを 規 定 して 安 全 保 障 政 策 を 総 合 的 に 推 進 します (2) 平 成 25 年 参 議 院 選 挙 参 議 院 選 挙 公 約 2013 国 家 安 全 保 障 会 議 の 設 置 国 家 安 全 保 障 基 本 法 国 際 平 和 協 力 一 般 法 の 制 定 など 日 本 の 平 和 と 地 域 の 安 定 を 守 る 法 整 備 を 進 めると ともに 統 合 的 な 運 用 と 防 衛 力 整 備 を 主 とした 防 衛 省 改 革 を 実 行 します J ファイル2013 政 府 において わが 国 の 安 全 を 守 る 必 要 最 小 限 度 の 自 衛 権 行 使 ( 集 団 的 自 衛 権 を 含 む)を 明 確 化 し その 上 で 国 家 安 全 保 障 基 本 法 を 制 定 します また その 法 律 において 内 政 上 の 施 策 に 関 する 安 全 保 障 上 の 必 要 な 配 慮 など 国 地 方 公 共 団 体 国 民 の 責 務 をはじめ 自 衛 隊 の 保 有 と 文 民 統 制 国 際 社 会 の 平 和 と 安 定 のための 施 策 防 衛 産 業 の 保 持 育 成 と 武 器 輸 出 などを 規 定 して 安 全 保 障 政 策 を 総 合 的 に 推 進 します Q11 国 際 法 と 日 本 国 憲 法 における 武 力 の 行 使 の 違 いは 何 ですか? A11 国 連 憲 章 は 第 51 条 で 加 盟 国 の 武 力 の 行 使 を 原 則 として 禁 止 する 一 方 集 団 安 全 保 障 個 別 的 又 は 集 団 的 自 衛 権 による 武 力 の 行 使 については 例 外 的 に 許 容 しています 一 方 今 般 の 閣 議 決 定 において 新 三 要 件 を 満 たす 場 合 には わが 国 の 存 立 を 全 うし 国 民 を 守 るため すなわち わが 国 を 防 衛 するためのやむを 得 ない 自 衛 の 措 置 として 初 めて 武 力 の 行 使 が 許 容 されるとされました この 武 力 の 行 使 は 国 際 法 上 は 集 団 的 自 衛 権 が 根 拠 となる 場 合 がありま すが 国 際 法 上 集 団 的 自 衛 権 の 行 使 が 認 められる 場 合 の 全 てについてその 行 使 を 認 めるものではありません 全 面 的 に 集 団 的 自 衛 権 の 行 使 を 認 めるといった 解 釈 は 現 行 憲 法 の 下 で 採 用 することは 困 難 であり 憲 法 改 正 が 必 要 になると 考 えられます Q12 個 別 的 自 衛 権 と 集 団 的 自 衛 権 の 違 いは 何 ですか? A12 個 別 的 自 衛 権 とは 一 般 に 自 国 に 対 する 武 力 攻 撃 を 実 力 をもって 阻 止 することが 正 当 化 される 権 利 を 言 います これに 対 して 集 団 的 自 衛 権 とは 一 般 に 自 国 と 密 接 な 関 係 にある 他 国 に 対 する 武 力 攻 撃 を 自 国 が 直 接 攻 撃 されていないにもかかわらず 実 力 をもって 阻 止 することが 正 当 化 される 権 利 です このように 個 別 的 自 衛 権 と 集 団 的 自 衛 権 は わが 国 に 対 する 武 力 攻 撃 が 発 生 しているか 否 かによって 明 確 に 区 別 されています
日 本 政 府 は 従 来 から 個 別 的 自 衛 権 集 団 的 自 衛 権 いずれの 自 衛 権 も 国 際 法 上 わが 国 が 主 権 国 家 である 以 上 当 然 有 しているとの 立 場 を 明 らかにしてま いりました また わが 国 が 武 力 攻 撃 を 受 けた 際 必 要 最 小 限 度 の 範 囲 で 実 力 を 行 使 する こと そのための 必 要 最 小 限 度 の 実 力 を 保 持 することまで 憲 法 は 禁 じていない との 解 釈 を 採 っております ただし 集 団 的 自 衛 権 の 行 使 については 昭 和 47 年 の 政 府 見 解 等 にお いて 必 要 最 小 限 度 の 範 囲 を 超 えるものであり 憲 法 上 許 されない としていま した Q13 集 団 安 全 保 障 とは 何 ですか? A13 集 団 安 全 保 障 とは 国 際 法 上 武 力 の 行 使 を 一 般 的 に 禁 止 する 一 方 紛 争 を 平 和 的 に 解 決 すべきことを 定 め これに 反 して 平 和 に 対 する 脅 威 平 和 の 破 壊 または 侵 略 行 為 が 発 生 したような 場 合 に 国 際 社 会 が 一 致 協 力 してこのよう な 行 為 を 行 った 者 に 対 して 適 切 な 措 置 をとることにより 平 和 を 回 復 しようと する 概 念 を 指 します 国 連 憲 章 には 具 体 的 措 置 が 定 められており 当 然 集 団 的 自 衛 権 とは 異 なる ものです 集 団 的 自 衛 権 の 行 使 を 前 提 とするものでもありません イラクによるクウェート 侵 攻 の 際 国 連 安 保 理 の 決 議 に 基 づき 多 国 籍 軍 が 編 成 され イラクに 対 する 武 力 制 裁 を 行 った 事 例 は まさに 集 団 安 全 保 障 に 該 当 します なお 集 団 安 全 保 障 により 武 力 制 裁 が 行 われるのは 経 済 制 裁 など の 武 力 の 行 使 を 伴 わない 措 置 では 不 十 分 であると 認 められた 時 です 集 団 安 全 保 障 について 日 本 政 府 は 日 本 国 憲 法 に 反 しない 範 囲 内 で 国 連 憲 章 上 の 責 務 を 果 たしつつ 憲 法 第 9 条 が 禁 ずる 武 力 の 行 使 又 は 武 力 による 威 嚇 に あたる 行 為 については 行 うことが 許 されない としています Q14 昭 和 47 年 の 政 府 見 解 とは 何 ですか? A14 昭 和 47 年 (1972 年 )10 月 14 日 参 議 院 決 算 委 員 会 に 提 出 された 集 団 的 自 衛 権 と 憲 法 との 関 係 に 関 する 政 府 資 料 を 指 し 以 下 の 通 りです 憲 法 は 第 9 条 において 同 条 にいわゆる 戦 争 を 放 棄 し いわゆる 戦 力 の 保 持 を 禁 止 しているが 前 文 において 全 世 界 の 国 民 が 平 和 のうちに 生 存 する 権 利 を 有 する ことを 確 認 し また 第 13 条 において 生 命 自 由 及 び 幸 福 追 求 に 対 する 国 民 の 権 利 については 国 政 の 上 で 最 大 の 尊 重 を 必 要 とする 旨 を 定 めていることからも わが 国 がみずからの 存 立 を 全 うし 国 民 が 平 和 のうちに 生 存 することまでも 放 棄 していないことは 明 らかであって 自 国 の 平 和 と 安 全 を 維 持 しその 存 立 を 全 うするために 必 要 な 自 衛 の 措 置 をとるこ とを 禁 じているとはとうてい 解 されない
しかしながら だからといって 平 和 主 義 をその 基 本 原 則 とする 憲 法 が 右 にいう 自 衛 のための 措 置 を 無 制 限 に 認 めているとは 解 されないのであって そ れは あくまで 外 国 の 武 力 攻 撃 によって 国 民 の 生 命 自 由 及 び 幸 福 追 求 の 権 利 が 根 底 からくつがえされるという 急 迫 不 正 の 事 態 に 対 処 し 国 民 のこれらの 権 利 を 守 るための 止 むを 得 ない 措 置 としてはじめて 容 認 されるものであるか ら その 措 置 は 右 の 事 態 を 排 除 するためとられるべき 必 要 最 小 限 度 の 範 囲 に とどまるべきものである ( ) そうだとすれば わが 憲 法 の 下 で 武 力 行 使 を 行 うことが 許 されるのは わが 国 に 対 する 急 迫 不 正 の 侵 害 に 対 処 する 場 合 に 限 られるのであって したがっ て 他 国 に 加 えられた 武 力 攻 撃 を 阻 止 することをその 内 容 とするいわゆる 集 団 的 自 衛 権 の 行 使 は 憲 法 上 許 されないといわざるを 得 ない 先 述 の 通 り 今 回 の 与 党 協 議 では わが 国 を 取 り 巻 く 安 全 保 障 環 境 の 大 きな 変 化 を 踏 まえ 憲 法 解 釈 としての 論 理 的 整 合 性 法 的 安 定 性 を 維 持 しつつ( 印 より 前 段 の 部 分 ) 昭 和 47 年 の 政 府 見 解 の 基 本 的 な 論 理 の 枠 内 で 当 ては めの 帰 結 を 合 理 的 に 導 く( 印 より 後 段 の そうだとすれば の 部 分 ) 解 釈 の 再 整 理 を 行 いました Q15 昭 和 47 年 の 政 府 見 解 の 枠 内 で なぜ 結 論 が 変 わるのですか? A15 これまで 武 力 の 行 使 が 許 容 されるのは わが 国 に 対 する 武 力 攻 撃 が 発 生 した 場 合 に 限 定 されてきました しかし パワーバランスの 変 化 や 急 速 な 技 術 革 新 により 他 国 で 発 生 した 事 態 でも 自 国 の 安 全 保 障 に 直 接 的 な 影 響 を 及 ぼすことがあり 得 る 時 代 に 移 行 しました この 変 化 を 踏 まえれば 他 国 に 対 する 武 力 攻 撃 でも その 目 的 規 模 態 様 等 によっては わが 国 の 存 立 を 脅 かすことも 現 実 に 起 こり 得 ます この 現 状 を 踏 まえ わが 国 に 対 する 武 力 攻 撃 が 発 生 していなくとも わが 国 と 密 接 な 関 係 にある 他 国 に 対 する 武 力 攻 撃 が 発 生 し これによりわが 国 の 存 立 が 脅 かされ 国 民 の 生 命 自 由 及 び 幸 福 追 求 の 権 利 が 根 底 から 覆 される 明 白 な 危 険 がある 場 合 であれば 従 来 の 政 府 見 解 の 基 本 的 な 論 理 に 基 づく 自 衛 のための 措 置 として 武 力 の 行 使 が 憲 法 上 許 容 されるとの 整 理 に 至 りま した この 整 理 によっても 憲 法 の 基 本 的 な 考 え 方 は 何 ら 変 更 されていません したがって 憲 法 の 規 範 性 を 何 ら 変 更 するものではありません Q16 武 力 行 使 の 旧 三 要 件 と 新 三 要 件 の 違 いは 何 ですが?どのような 場 合 に 集 団 的 自 衛 権 の 行 使 が 可 能 となるのですか? A16 従 来 政 府 は 憲 法 第 9 条 の 下 において 認 められる 自 衛 権 の 発 動 としての 武 力 の 行 使 は 以 下 の 三 要 件 に 該 当 する 場 合 に 限 られると 解 しており これら の 三 要 件 に 該 当 するか 否 かの 判 断 は 政 府 が 行 うとしてきました( 旧 三 要 件 )
(1) 我 が 国 に 対 する 急 迫 不 正 の 侵 害 があること (2)これを 排 除 するために 他 の 適 当 な 手 段 がないこと (3) 必 要 最 小 限 度 の 実 力 行 使 にとどまるべきこと これに 対 して 今 回 の 閣 議 決 定 における 自 衛 の 措 置 としての 武 力 の 行 使 の 三 要 件 は 以 下 の 通 りです( 新 三 要 件 ) (1) 我 が 国 に 対 する 武 力 攻 撃 が 発 生 したこと 又 は 我 が 国 と 密 接 な 関 係 に ある 他 国 に 対 する 武 力 攻 撃 が 発 生 し これにより 我 が 国 の 存 立 が 脅 か され 国 民 の 生 命 自 由 及 び 幸 福 追 求 の 権 利 が 根 底 から 覆 される 明 白 な 危 険 があること (2)これを 排 除 し 我 が 国 の 存 立 を 全 うし 国 民 を 守 るために 他 に 適 当 な 手 段 がないこと (3) 必 要 最 小 限 度 の 実 力 行 使 にとどまるべきこと 従 って 新 三 要 件 を 満 たす 場 合 に 限 り 国 際 法 上 は 集 団 的 自 衛 権 が 根 拠 となる 武 力 の 行 使 も その 一 部 ( 限 定 )が 自 衛 のための 措 置 として 憲 法 上 許 容 されることになります 新 三 要 件 に 該 当 するか 否 かは 全 ての 情 報 を 総 合 して 客 観 的 合 理 的 に 判 断 されます その 上 で 実 際 の 武 力 の 行 使 の 要 否 は 高 度 に 政 治 的 な 決 断 となります 時 の 内 閣 が 国 民 の 生 命 と 平 和 な 暮 らしを 守 り 抜 くために 何 が 最 善 か あらゆ る 選 択 肢 を 比 較 しつつ 現 実 に 発 生 した 事 態 の 個 別 具 体 的 な 状 況 に 即 して 総 合 的 に 判 断 します Q17 新 三 要 件 が 曖 昧 で 武 力 の 行 使 に 歯 止 め がかからないのではないで すか? A17 新 三 要 件 は 昭 和 47 年 の 政 府 見 解 に 基 づく 基 本 的 な 論 理 の 枠 内 で 導 き 出 されたものであり 憲 法 上 の 明 確 な 歯 止 め となっています 新 三 要 件 に 該 当 するか 否 かは 全 ての 情 報 を 総 合 して 客 観 的 合 理 的 に 判 断 されるものであり 恣 意 的 に 判 断 できるものではありません 個 別 的 自 衛 権 と 同 様 国 会 承 認 も 求 めることになります 民 主 主 義 国 家 の わが 国 では 慎 重 にも 慎 重 を 期 して 判 断 が 行 われることになります Q18 いわゆる 8 事 例 15 事 例 とは 何 ですか? A18 あらゆる 事 態 に 切 れ 目 なく 対 処 できる 法 整 備 を 行 い 隙 のない 備 えを 構 えて
いく 観 点 から 今 般 政 府 は 具 体 的 な 事 例 に 即 して 検 討 を 行 うべく 事 例 集 を 与 党 協 議 に 提 出 しました 政 府 の 事 例 集 は (1) 武 力 攻 撃 に 至 らない 侵 害 への 対 処 (いわゆる グレ ーゾーン への 対 処 ) (2) 国 連 PKOを 含 む 国 際 協 力 等 (3) 武 力 の 行 使 に 当 たり 得 る 活 動 ( 集 団 的 自 衛 権 の 行 使 等 )の3 類 型 で 構 成 されています 3 類 型 の 個 々の 事 例 の 総 計 がいわゆる 15 事 例 であり その 中 で(3) 武 力 の 行 使 に 当 たり 得 る 活 動 に 限 った 事 例 がいわゆる 8 事 例 です 事 例 の 詳 細 は 以 下 の 通 りです (1) 武 力 攻 撃 に 至 らない 侵 害 への 対 処 事 例 1 離 島 等 における 不 法 行 為 への 対 処 事 例 2 公 海 上 で 訓 練 などを 実 施 中 の 自 衛 隊 が 遭 遇 した 不 法 行 為 へ の 対 処 事 例 3 弾 道 ミサイル 発 射 警 戒 時 の 米 艦 防 護 参 考 ( 領 海 内 で 潜 没 航 行 する 外 国 の 軍 用 潜 水 艦 への 対 処 ) (2) 国 連 PKOを 含 む 国 際 協 力 等 事 例 4 侵 略 行 為 に 対 抗 するための 国 際 協 力 としての 支 援 事 例 5 駆 け 付 け 警 護 事 例 6 任 務 遂 行 のための 武 器 使 用 事 例 7 領 域 国 の 同 意 に 基 づく 邦 人 救 出 (3) 武 力 の 行 使 に 当 たり 得 る 活 動 事 例 8 邦 人 輸 送 中 の 米 輸 送 艦 の 防 護 事 例 9 武 力 攻 撃 を 受 けている 米 艦 の 防 護 事 例 10 強 制 的 な 停 船 検 査 事 例 11 米 国 に 向 け 我 が 国 上 空 を 横 切 る 弾 道 ミサイル 迎 撃 事 例 12 弾 道 ミサイル 発 射 警 戒 時 の 米 艦 防 護 事 例 13 米 本 土 が 武 力 攻 撃 を 受 け 我 が 国 近 隣 で 作 戦 を 行 う 時 の 米 艦 防 護 事 例 14 国 際 的 な 機 雷 掃 海 活 動 への 参 加 事 例 15 民 間 船 舶 の 国 際 共 同 護 衛 Q19 わが 国 に 対 する 武 力 攻 撃 や グレーゾーン とはどのような 事 態 ですか? A19 わが 国 に 対 する 武 力 攻 撃 とは 基 本 的 には わが 国 の 領 土 領 海 領 空 に 対 する 組 織 的 計 画 的 な 武 力 の 行 使 を 指 します これに 対 して 純 然 たる 平 時 でも 有 事 でもない 事 態 を いわゆるグレーゾー ンと 呼 んでいます 法 的 な 概 念 ではなく 武 力 攻 撃 に 至 らない 侵 害 が 発 生 して いる 幅 広 い 状 態 を 端 的 に 表 現 したものです わが 国 に 対 する 武 力 攻 撃 ( 組 織 的 計 画 的 な 武 力 の 行 使 )か 否 か 明 確 ではない 事 態 ( 例 えば 武 装 集 団 の 不 法 上 陸 )では 自 衛 権 の 発 動 ではなく 警 察 機 関 が 第 一 義 的 な 対 応 の 責 任 を 有 しています しかし 警 察 機 関 が 対 処 できない 場 合 でも 切 れ 目 のない 十 分 な 対 応 が 必 要 で あり そのための 自 衛 隊 の 対 処 のあり 方 について 検 討 を 行 っています
Q20 武 力 の 行 使 の 新 三 要 件 は いわゆる 8 事 例 全 てに 適 用 されますか? 停 戦 合 意 前 のシーレーンにおける 機 雷 掃 海 民 間 船 舶 の 国 際 共 同 護 衛 等 も 可 能 となるのですか? A20 いずれの 事 例 も 新 三 要 件 を 満 たす 場 合 には 集 団 的 自 衛 権 の 行 使 として の 武 力 の 行 使 が 自 衛 の 措 置 として 憲 法 上 許 容 される 事 例 です 8 事 例 に 挙 げられた 自 衛 隊 の 活 動 が 新 たに 可 能 となりますが 当 然 その ためには 法 整 備 を 行 い 新 たな 法 律 上 の 根 拠 が 必 要 となります また 実 際 には 個 別 具 体 的 な 状 況 に 即 して 新 三 要 件 に 該 当 するか 否 か 全 ての 情 報 を 総 合 して 客 観 的 合 理 的 に 判 断 されます Q21 自 衛 隊 の 活 動 範 囲 に 地 理 的 な 制 限 はないのですか? A21 新 3 要 件 に 照 らし 合 わせれば わが 国 がとり 得 る 措 置 には 自 ずから 限 界 があります 武 力 行 使 の 目 的 をもって 武 装 した 部 隊 を 他 国 の 領 域 へ 派 遣 する いわゆる 海 外 派 兵 は 一 般 に 自 衛 のための 必 要 最 小 限 度 を 超 えるものであって 憲 法 上 許 されないとする 従 来 からの 見 解 は 変 わりません Q22 国 連 安 保 理 決 議 に 基 づく 集 団 安 全 保 障 措 置 として 活 動 中 の 他 国 の 軍 隊 に 対 して 自 衛 隊 がいわゆる 後 方 支 援 を 行 う 場 合 武 力 の 行 使 との 一 体 化 の 問 題 から 自 衛 隊 が 活 動 を 行 わない 場 所 としての 現 に 戦 闘 行 為 を 行 っている 現 場 とは どのように 判 断 されるのですか? A22 現 に 戦 闘 行 為 を 行 っている 現 場 とは 国 際 的 な 武 力 紛 争 の 一 環 として 行 われる 人 を 殺 傷 し 又 は 物 を 破 壊 する 行 為 が 現 に 行 われている 現 場 です 自 衛 隊 員 が 支 援 活 動 を 実 施 する 地 点 で 人 を 殺 傷 し 又 は 物 を 破 壊 する 行 為 が 現 に 行 われていれば 客 観 的 に 明 らかであり わが 国 として 主 体 的 に 判 断 して 直 ちに 休 止 中 断 することとしています 自 衛 隊 員 の 安 全 確 保 からも 当 然 の 対 応 です Q23 国 連 PKO 活 動 中 の 自 衛 隊 部 隊 に 関 し いわゆる 駆 け 付 け 警 護 ( 日 本 の NGO 関 係 者 や 他 国 部 隊 のPKO 要 員 等 が 武 装 集 団 に 襲 われ 自 衛 隊 に 救 援 を 要 請 してきた 場 合 駆 け 付 けて 警 護 を 行 うこと)や 任 務 遂 行 のための 武 器 使 用 が 可 能 になるのですか? また 外 国 でテロ 集 団 により 邦 人 等 の 生 命 が 脅 かされる 事 案 が 発 生 した 場 合 領 域 国 の 同 意 があれば 自 衛 隊 を 派 遣 して 救 出 することも 可 能 になるのです か?
A23 PKO 参 加 五 原 則 の 下 で 派 遣 された 国 連 PKO 活 動 における 駆 け 付 け 警 護 や 任 務 遂 行 のための 武 器 使 用 また 領 域 国 の 同 意 に 基 づく 邦 人 救 出 等 に 伴 う 武 器 使 用 は 基 本 的 には 武 力 の 行 使 に 当 たらない 武 器 の 使 用 となります 警 察 比 例 に 類 似 した 厳 格 な 比 例 原 則 が 働 きます 国 家 又 は 国 家 に 準 ずる 組 織 が 敵 対 するものとして 登 場 し 自 衛 隊 の 活 動 が 武 力 の 行 使 に 当 たることがないよう 受 入 れ 同 意 が 安 定 的 に 維 持 されて いるかや 領 域 国 政 府 の 同 意 が 及 ぶ 範 囲 等 については 国 家 安 全 保 障 会 議 におけ る 審 議 等 に 基 づき 内 閣 として 判 断 します Q24 わが 国 と 密 接 な 関 係 にある 他 国 とはどの 国 ですか? A24 同 盟 国 である 米 国 は 基 本 的 にはこれに 当 たるであろうと 考 えられます 米 国 以 外 は 現 実 には 相 当 限 定 されますが いずれにせよ 個 別 具 体 的 な 状 況 に 即 して 総 合 的 に 判 断 されます また 憲 法 上 武 力 の 行 使 が 許 容 されるか 否 かは 我 が 国 と 密 接 な 関 係 にある 他 国 に 対 する 武 力 攻 撃 が 発 生 したことによってのみ 判 断 されるもので はなく 新 三 要 件 を 満 たすか 否 かによることとなります Q25 年 内 のガイドライン( 日 米 防 衛 協 力 のための 指 針 )の 見 直 しに 間 に 合 うよう に 法 整 備 を 行 うのですか?また 日 米 安 全 保 障 条 約 は 改 正 されるのですか? A25 昨 年 10 月 の 日 米 安 全 保 障 協 議 委 員 会 ( 2+2 )において 本 年 末 までに ガイドラインの 見 直 し 作 業 を 完 了 することで 合 意 しました この 点 は 4 月 の 日 米 首 脳 会 談 でも 確 認 されており 今 後 ガイドラインの 見 直 しと 政 府 の 法 整 備 の 検 討 は 並 行 して 行 われることになります なお 日 米 安 全 保 障 条 約 の 改 正 は 検 討 されていません これは わが 国 の 施 政 下 における 武 力 行 使 すなわちわが 国 については 個 別 的 自 衛 権 の 行 使 という 考 え 方 に 基 づいて 安 保 条 約 の 履 行 が 考 えられています Q26 自 民 党 の 党 是 である 憲 法 改 正 は 今 般 の 法 整 備 により 後 退 するのですか? A26 わが 党 が 憲 法 改 正 の 実 現 に 向 けて 取 り 組 む 方 針 に 微 塵 も 変 化 はありません 今 般 の 法 整 備 が 成 し 遂 げられたとしても 自 衛 隊 が 軍 隊 ではないことに 何 ら 変 わりなく 現 行 憲 法 の 平 和 主 義 は 継 承 しつつ 憲 法 改 正 による 国 防 軍 の 保 持 を 目 指 します また 自 衛 権 に 関 する 規 定 や 緊 急 事 態 条 項 の 欠 如 など 多 くの 面 で 現 行 憲 法 には 不 備 があり 憲 法 改 正 は 喫 緊 の 課 題 です 一 方 で 憲 法 改 正 については 国 民 的 な 議 論 が 必 要 です 先 般 の 国 民 投 票 改 正 法 案 の 成 立 により 議 論 は 一 層 深 まる 方 向 にあり わが 党 は 今 後 も 憲 法 改 正 の 実 現 に 向 け 全 国 運 動 を 展 開 していまいります