東 京 都 知 事 石 原 慎 太 郎 様 公 開 質 問 状 2008 年 9 月 5 日 下 北 沢 商 業 者 協 議 会 代 表 大 木 雄 高 Save the 下 北 沢 代 表 下 平 憲 治 まもれシモキタ! 行 政 訴 訟 の 会 代 表 原 田 学 連 絡 先 155-0031 世 田 谷 区 北 沢 2-9-19 植 松 第 一 ビル 201 コモン 法 律 事 務 所 内 TEL: 03-5452-2015 FAX: 03-5452-2016 世 田 谷 区 内 の 下 北 沢 地 区 では 現 在 小 田 急 小 田 原 線 線 増 連 続 立 体 交 差 事 業 ( 代 々 木 上 原 駅 ~ 梅 ヶ 丘 駅 間 )が 進 められています この 事 業 に 関 連 して 世 田 谷 区 が 設 置 した 小 田 急 線 上 部 利 用 区 民 意 見 検 討 委 員 会 と 区 民 意 見 募 集 に 関 し 私 たちは 声 明 ( 別 紙 )を 発 表 し 私 た ちの 立 場 を 明 らかにしました もともと 連 続 立 体 交 差 事 業 に 関 しては 線 増 を 含 んで 東 京 都 が 都 市 計 画 を 決 定 した 上 で 行 われています 上 部 利 用 については 連 続 立 体 交 差 事 業 の 実 施 主 体 である 東 京 都 が 国 の 指 導 に 基 づき 地 元 区 の 意 向 を 踏 まえて 立 案 することになっています 連 続 立 体 交 差 事 業 は 道 路 特 定 財 源 を 使 う 国 の 補 助 事 業 ですが 線 増 を 含 む 下 北 沢 の 事 業 は 1258 億 円 もの 莫 大 な 総 予 算 となっており 周 辺 再 開 発 や 道 路 事 業 を 入 れたらその 規 模 はさら に 大 きいものとなります とりわけ 同 事 業 では 鉄 道 が 地 下 に 入 り 上 部 に 3 万 9000m2もの 跡 地 ができます 上 部 利 用 のあり 方 や 関 連 事 業 のあり 様 は 今 後 の 都 市 計 画 のリーディングケースとなるものだけに 大 きな 注 目 を 集 めています そこで 同 事 業 の 実 施 主 体 であり 関 連 事 業 ( 区 画 街 路 10 号 線 )の 認 可 権 者 でもある 貴 職 に 質 問 をいたします 公 開 質 問 状 としますので 9 月 15 日 までに 文 書 にてご 回 答 くださいますようお 願 いします 1 はじめに 小 田 急 線 上 部 利 用 というのは 下 北 沢 地 域 でおこなわれている 鉄 道 の 地 下 鉄 化 による 小 田 急 線 線 増 連 続 立 体 交 差 事 業 ( 代 々 木 上 原 駅 梅 ヶ 丘 駅 間 )により 生 じる 地 上 跡 地 利 用 のこと です 世 田 谷 区 の 担 当 者 からは 上 部 利 用 計 画 について 公 共 施 設 利 用 計 画 は 未 だ 確 定 しておらず 小 田 急 電 鉄 の 駅 ビル 等 の 施 設 方 針 さえ 不 明 であると 聞 きます 一 方 連 続 立 体 交 差 事 業 の 都 市 計 画 決 定 以 前 に 義 務 づけられている 国 の 連 続 立 体 交 差 事 業 調 査 の 実 施 要 領 によれば 事 前 に 多 角 的 総 合 的 な 観 点 から 調 査 計 画 を 行 う 必 要 があり 単 に 鉄 道 の 設 計 を 行 うのでなく 都 市 計 画 の 総 合 的 検 討 を 踏 まえ 住 民 等 の 夢 や 主 張 も 盛 り 込 んで 将 来 目 標 を 立 て 関 連 事 業 と 一 体 的 に 設 計 を 行 い 総 合 的 なアセスメントをおこ なうことが 必 要 だとされています ところが 事 業 調 査 の 時 点 どころか 事 業 半 ばにして 未 だ 総 合 的 な 検 討 もされておらず
3 万 9000m2もの 跡 地 の 利 用 方 針 も この 利 用 と 連 関 する 全 体 像 も 定 まっていないのであれば 国 の 事 業 調 査 実 施 要 領 違 反 もはなはだしいといわなければなりません そうである 以 上 跡 地 の 利 用 と 連 関 する 全 体 像 を 欠 いたまま 市 民 不 在 のまま 強 引 に 決 めら れてしまった 駅 前 広 場 と 都 市 計 画 道 路 や 地 区 計 画 は 無 効 であり 抜 本 的 な 見 直 しを 行 う 必 要 が あります 上 部 利 用 や 駅 ビルのあり 方 については 市 民 に 開 かれた 場 所 で 駅 前 広 場 と 都 市 計 画 道 路 や 地 区 計 画 も 含 めて 総 合 的 かつ 一 体 的 に 計 画 を 立 て 直 す 必 要 があると 考 えます 上 記 についての ご 見 解 と 都 知 事 の 方 針 をお 伺 いします 2 今 回 世 田 谷 区 が 設 置 した 小 田 急 線 上 部 利 用 区 民 意 見 検 討 会 につき 学 識 経 験 者 委 員 の 人 選 や 検 討 内 容 について 担 当 部 局 は 相 談 を 受 けたか 否 か またどのような 協 議 指 導 をし たのかをお 伺 いします 3 当 該 事 業 では 総 事 業 費 が 1258 億 円 都 市 側 の 事 業 費 が 665 億 円 であり この 内 鉄 道 事 業 者 側 の 負 担 が 50 億 円 と 聞 きます 高 架 事 業 の 際 の 鉄 道 事 業 者 の 負 担 率 14%に 対 して 都 市 側 事 業 費 665 億 円 中 の 50 億 円 の 負 担 率 は7.5%にしかなりません いかなる 評 価 と 計 算 式 でこのような 負 担 でよいこととなるのでしょうか その 考 え 方 を 明 らかにしてく 4 上 部 利 用 につき 無 償 で 使 えるとされる 公 租 公 課 相 当 分 15% 以 外 についての 都 市 側 公 共 施 設 利 用 への 使 用 料 金 売 却 料 金 はいくらと 設 定 しているのですか これから 設 定 す るとするならば どのような 設 定 をするのが 妥 当 と 考 えるのか またどのような 考 え 方 で 設 定 されるのか 明 らかにしてく 5 鉄 道 事 業 者 側 の 低 負 担 (7.5%)と 設 定 される 上 記 利 用 料 金 との 関 係 を 明 らかにしてく 6 地 下 化 方 針 の 12 年 間 の 秘 匿 について 下 北 沢 地 域 での 小 田 急 線 の 地 下 化 方 針 については 東 京 都 が 実 施 した 1989 年 3 月 の 連 続 立 体 交 差 事 業 調 査 報 告 書 に 既 に 書 かれています しかし 東 京 都 はこの 地 下 化 方 針 を 2001 年 4 月 の 都 市 計 画 素 案 発 表 に 至 る 直 前 まで 市 民 に 秘 匿 してきました 1) 世 田 谷 区 は 鉄 道 地 下 化 方 針 の 都 市 計 画 素 案 が 発 表 される 2001 年 4 月 の 直 前 にいたるも 1989 年 の 報 告 書 も 2000 年 の 報 告 書 も 受 領 していないと 公 言 し 鉄 道 構 造 についてもわか らないとしてきました これは 事 実 であるかお 伺 いします また これが 事 実 ならば 東 京 都 は 実 に 12 年 もの 間 市 民 にはもちろん 世 田 谷 区 にも この 方 針 を 隠 したことになります
自 治 体 間 の 緊 密 な 連 携 が 必 要 な 連 続 立 体 交 差 事 業 でこのようなことがありうるのか 真 相 と その 理 由 を 説 明 してく 2) 区 は 小 田 急 線 の 構 造 方 針 は 未 定 であるとして 高 架 案 が 生 きたままの 高 架 地 下 兼 用 の 3 駅 周 辺 の 街 づくり 構 想 を 用 意 し 5300m2もの 駅 前 広 場 ( 区 画 街 路 10 号 線 )をそのまま 都 市 計 画 素 案 の 段 階 で 提 案 しました のちに 世 田 谷 区 が 都 市 計 画 決 定 した 駅 前 広 場 ( 区 画 街 路 10 号 線 )は 東 京 都 が 都 市 計 画 決 定 した 補 助 54 号 線 と 一 体 をなすものですが 都 市 計 画 素 案 の 調 整 作 業 段 階 においてすら 東 京 都 は 小 田 急 線 の 地 下 化 方 針 を 世 田 谷 区 に 告 げずに 作 業 に 入 ったのか 否 か お 答 えく 7 2000 年 10 月 の 連 続 立 体 交 差 事 業 調 査 報 告 書 について 1) 報 告 書 には 跡 地 利 用 について 幅 広 い 緑 道 が 描 かれ 駐 輪 場 や 貯 水 層 が 地 下 に 設 置 演 劇 や 音 楽 の 表 現 広 場 商 店 街 モール 等 が 企 画 されていたりしています また 世 田 谷 代 田 駅 付 近 の 環 状 7 号 線 上 の 鉄 道 橋 を 歩 道 橋 として 再 整 備 することもうたわれています この 調 査 報 告 書 の 記 述 について 東 京 都 や 世 田 谷 区 に 尊 重 義 務 があるのか 否 かをお 伺 いします 2) 当 該 の 連 続 立 体 交 差 事 業 の 都 市 計 画 決 定 を 行 う 際 に 既 に 3 万 9000m2の 跡 地 を 前 提 とし た 総 合 的 かつ 一 体 的 な 検 討 がなされていたとお 考 えか 否 かについてお 伺 いします 3) 連 続 立 体 交 差 事 業 の 取 り 扱 い 細 目 では 都 市 計 画 事 業 として 都 市 側 が 行 う 事 業 である 以 上 高 架 下 の 利 用 は 地 域 の 開 発 地 区 の 計 画 等 と 関 連 して 考 える 必 要 がある 基 本 的 には 都 市 計 画 決 定 するときに 高 架 下 利 用 の 基 本 計 画 を 定 めておくべきである ( 連 続 立 体 交 差 事 業 の 手 引 き 1992 年 11 月 版 58 頁 )とあります 上 部 利 用 にはこの 規 定 が 準 用 されるので 当 然 基 本 計 画 は 定 められていてしかるべきですが ここでいう 基 本 計 画 は 誰 が 定 めるのか また 定 められていたのか 否 か お 伺 いします 8 世 田 谷 区 の 小 田 急 線 上 部 利 用 方 針 と 世 田 谷 区 の たたき 台 について 1)2005 年 3 月 に 世 田 谷 区 は 小 田 急 線 上 部 利 用 方 針 を 定 め これを 基 に 上 部 利 用 についての た たき 台 を 公 表 しています ここで 公 共 施 設 利 用 として 掲 げているものは 1 万 m2にも 満 た ないものです 世 田 谷 区 は 東 京 都 の 委 任 を 受 けて 利 用 方 針 をたてたといっていますが 東 京 都 は 世 田 谷 区 に 対 してどのような 指 導 をされたのか 明 らかにしてく 2)2000 年 10 月 の 東 京 都 の 調 査 報 告 書 と 比 べると 上 部 利 用 に 関 し 世 田 谷 区 の 小 田 急 線 上 部 利 用 方 針 と 今 回 の たたき 台 は 通 路 ひとつとっても 4 メートル 幅 に 過 ぎず いかに
も 貧 弱 です この 乖 離 が 何 故 生 じているのかを 明 らかにしてく 3) 世 田 谷 区 は 下 北 沢 駅 前 ロータリーとして 区 画 街 路 10 号 線 を 都 市 計 画 決 定 しましたが 事 業 化 にあたり 小 田 急 線 上 部 の 土 地 の 使 用 については 公 租 公 課 相 当 分 の 無 料 扱 いを 使 わず 通 常 の 買 収 価 格 で 買 い 取 る 方 針 をもって 東 京 都 から 事 業 認 可 を 受 けました 連 続 立 体 交 差 事 業 の 取 り 扱 い 細 目 では 駅 の 中 心 点 から 可 能 な 限 り 近 い 地 点 で 利 用 をおこなうことで 了 解 されている と 有 ります にもかかわらず 全 てを 小 田 急 電 鉄 からの 買 収 扱 いにするのは 小 田 急 電 鉄 側 にきわめて 有 利 な 手 法 ですが このような 方 式 はいつ どのような 経 過 を 経 て 方 針 として 定 まったのですか また 東 京 都 はどのような 基 準 と 審 査 でこの 都 市 計 画 事 業 に 事 業 認 可 を 与 えたのか 明 らかにしてく 9 都 市 における 道 路 と 鉄 道 との 連 続 立 体 交 差 化 に 関 する 協 定 ( いわゆる 建 運 協 定 )10 条 は 地 下 化 事 業 と 読 み 替 えて 準 用 されます このことを 踏 まえて 質 問 をします 都 市 計 画 事 業 施 行 者 は 連 続 立 体 交 差 化 によって 生 じた 高 架 下 に 国 又 は 地 方 公 共 団 体 が 自 ら 運 営 する ( 料 金 徴 収 等 一 部 の 業 務 を 委 託 することを 含 む ) 公 共 の 用 に 供 する 施 設 で 利 益 の 伴 わ ないものを 設 置 しようとするときは 高 架 下 の 利 用 につきあらかじめ 鉄 道 事 業 者 に 協 議 するも のとし 鉄 道 事 業 者 は その 業 務 の 運 営 に 支 障 のない 限 り 協 議 に 応 ずるものとする ( 建 運 協 定 10 条 ) 1) 鉄 道 事 業 者 施 設 ( 駅 舎 等 )の 駅 舎 上 部 ないし 地 下 等 であっても 業 務 の 運 営 に 支 障 のな い 部 分 については 利 用 について 協 議 ができるのか 否 かをお 伺 いします 2) 連 立 事 業 において 駅 舎 上 部 ないし 地 下 の 利 用 計 画 つまりは 駅 ビルについては いつ どのような 手 順 で 計 画 し 都 市 側 と 協 議 して 決 めていくものであるのか 明 らかにしてくださ い 当 該 事 業 においてはどのような 段 階 であるのか 明 らかにしてく 3) 区 画 街 路 10 号 線 や 補 助 54 号 線 などの 交 差 道 路 の 都 市 計 画 がかかっている 鉄 道 跡 地 につ いて その 地 下 ないし 上 部 の 利 用 については 都 市 側 と 鉄 道 事 業 者 はどのような 手 順 で いつ 協 議 するのか 明 らかにしてく 4)なお 既 に 駅 舎 の 位 置 や 機 械 室 の 位 置 が 定 められてあるが いかなる 協 議 によって いつ 駅 舎 の 位 置 機 械 室 の 位 置 が 決 められたのかお 答 えく 5) 地 下 鉄 の 駅 であれば 地 下 駅 も 可 能 のはずですが なぜ 地 上 駅 舎 地 上 機 械 室 という 選 択 をしたのですか 行 政 側 は 注 文 をつけなかったのか 否 か お 答 えく
6) あらかじめ 鉄 道 事 業 者 に 協 議 するものとし としていますが これはいつ 行 うものであ るのか 時 期 についての 原 則 をお 聞 かせく 7) 小 田 急 電 鉄 の 上 部 利 用 については 公 共 利 用 計 画 が 定 まった 後 の 残 りについて 企 画 すると 考 えて 良 いのか お 伺 いします 8)あらかじめ 上 部 利 用 が 想 定 されていなければ 加 重 計 算 の 必 要 性 などから 鉄 道 の 設 計 は 不 可 能 であると 考 えます 上 部 利 用 についてはいつ いかなる 想 定 で 設 計 が 進 められてい るのか 明 らかにしてく 9) 上 部 利 用 については 国 又 は 地 方 公 共 団 体 が 設 定 できることになっており その 主 体 は 世 田 谷 区 とは 限 リません 区 画 街 路 10 号 線 をも 含 めて 跡 地 については 世 田 谷 区 が 計 画 を 立 てることになっているようですが いつ いかなる 協 議 で 決 まったのか 明 らかにしてく 10) 上 部 利 用 について 世 田 谷 区 が 事 業 を 行 うとした 場 合 東 京 都 や 国 はどのような 負 担 をす るのか またどのような 方 針 を 持 っているのか 明 らかにしてく 以 上