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住み慣れたこの町で最期まで 安心して暮らすために

Transcription:

憲 法 改 正 国 民 投 票 の 投 票 権 年 齢 18 歳 以 上 と 選 挙 権 年 齢 等 ~ 検 討 するに 当 たっての 視 点 ~ 憲 法 審 査 会 事 務 局 みやした 宮 下 しげる 茂 1.はじめに 憲 法 改 正 手 続 は 憲 法 96 条 において 規 定 されており この 手 続 を 具 体 化 した 法 律 が 平 成 22 年 5 月 18 日 に 完 全 施 行 された 日 本 国 憲 法 の 改 正 手 続 に 関 する 法 律 ( 通 称 は 憲 法 改 正 手 続 法 国 民 投 票 法 等 多 様 であるが 以 下 では 憲 法 改 正 国 民 投 票 の 投 票 権 年 齢 との 関 係 で 選 挙 権 年 齢 等 の 引 下 げに 関 して 述 べるので 国 民 投 票 法 という )である 国 民 投 票 法 3 条 において 国 民 投 票 の 投 票 権 者 は 年 齢 満 18 年 以 上 の 国 民 とされている ただし 附 則 3 条 においては 国 は 国 民 投 票 法 が 施 行 されるまでに 年 齢 満 18 年 以 上 満 20 年 未 満 の 国 民 が 国 政 選 挙 に 参 加 することができること 等 となるよう 公 職 選 挙 法 民 法 等 の 法 令 について 検 討 を 加 え 必 要 な 法 制 上 の 措 置 を 講 ずるものとされ それまでの 間 投 票 権 者 は 年 齢 満 20 年 以 上 の 国 民 とされる また 国 民 投 票 法 案 を 審 査 した 参 議 院 日 本 国 憲 法 に 関 する 調 査 特 別 委 員 会 において 平 成 19 年 5 月 11 日 自 民 民 主 及 び 公 明 の3 会 派 共 同 提 案 に 係 る 附 帯 決 議 が 行 われた 1 この 2 項 においても 成 年 年 齢 に 関 する 公 職 選 挙 法 民 法 等 の 関 連 法 令 については 十 分 に 国 民 の 意 見 を 反 映 させて 検 討 を 加 えるとともに 本 法 施 行 までに 必 要 な 法 制 上 の 措 置 を 完 了 するように 努 めること とされている 選 挙 権 年 齢 の 18 歳 以 上 への 引 下 げが 行 われないまま 期 限 から1 年 以 上 が 経 過 したこ とになる 国 民 投 票 法 案 ( 自 公 両 党 案 ) 発 議 者 は 選 挙 権 年 齢 及 び 民 法 の 成 年 年 齢 ( 以 下 選 挙 権 年 齢 等 という )について 必 要 な 措 置 を 講 ずること 少 なくとも 選 挙 権 年 齢 について 必 要 な 措 置 を 講 ずることを 求 め 少 年 法 の 少 年 年 齢 についても 必 要 な 措 置 を 講 ずることを 想 定 していると 述 べた 2 そこで 本 稿 では 選 挙 権 年 齢 を 投 票 権 年 齢 と 一 致 させる 必 要 がある か 選 挙 権 年 齢 を 成 年 年 齢 と 一 致 させる 必 要 があるか 選 挙 権 年 齢 等 及 び 少 年 年 齢 の 引 下 げに 関 してどのような 見 解 があるか 選 挙 権 年 齢 等 の 引 下 げをどのような 視 点 で 検 討 すべ きか という 順 序 で 整 理 する 2. 国 民 投 票 法 附 則 3 条 が 盛 り 込 まれた 経 緯 及 び 政 府 による 対 応 (1) 国 民 投 票 法 附 則 3 条 が 盛 り 込 まれた 経 緯 自 民 公 明 両 党 は 当 初 衆 議 院 に 提 出 した 国 民 投 票 法 案 において 国 民 投 票 の 投 票 権 年 齢 を20 歳 以 上 とした 一 方 民 主 党 は 当 初 提 出 した 国 民 投 票 法 案 において 投 票 権 年 齢 を 原 則 18 歳 以 上 場 合 によっては16 歳 以 上 としていた 54 立 法 と 調 査 2011.12 立 法 No.323( と 調 査 参 2011.12 議 院 事 務 No.323 局 企 画 調 整 室 編 集 発 行 )

しかし その 後 自 公 両 党 は 選 挙 権 年 齢 等 及 び 投 票 権 年 齢 を 同 時 に18 歳 以 上 とするこ とで 若 年 者 の 意 見 を 国 政 に 的 確 に 反 映 するとともに 若 年 者 に 責 任 も 負 担 してもらう 必 要 があるとの 立 法 判 断 を 行 って 3 3 条 において 投 票 権 年 齢 を18 歳 以 上 に 修 正 するとともに 附 則 3 条 を 盛 り 込 んだ この 国 民 投 票 法 案 ( 自 公 両 党 案 )が 成 立 して 国 民 投 票 法 となっ た (2) 政 府 による 対 応 国 民 投 票 法 附 則 3 条 の 規 定 を 踏 まえて 政 府 は 平 成 19 年 5 月 内 閣 官 房 副 長 官 ( 事 務 ) を 委 員 長 とし 各 府 省 の 事 務 次 官 等 を 構 成 員 とする 年 齢 条 項 の 見 直 しに 関 する 検 討 委 員 会 を 内 閣 に 設 置 した 同 委 員 会 は 同 年 11 月 各 府 省 が 検 討 本 部 を 設 置 すること 必 要 に 応 じて 審 議 会 や 研 究 会 において 審 議 を 行 うこと 21 年 臨 時 会 又 は 22 年 常 会 の 国 会 への 法 案 提 出 を 念 頭 に 検 討 すること 等 を 決 定 した 各 府 省 の 検 討 対 象 法 令 は 法 律 191 件 政 令 40 件 府 省 令 77 件 の 合 計 308 法 令 に 上 り これほど 多 くの 年 齢 条 項 について 一 斉 に 見 直 すこ とは 日 本 で 最 初 であると 見 られる 4 成 年 年 齢 について 20 年 7 月 に 内 閣 府 大 臣 官 房 政 府 広 報 室 が 世 論 調 査 を 行 い 21 年 10 月 に 法 制 審 議 会 が 答 申 を 法 務 大 臣 に 提 出 した しかし この 答 申 において 成 年 年 齢 を 引 き 下 げる 具 体 的 な 時 期 の 選 定 を 国 会 に 委 ねているので 国 会 の 動 向 を 見 極 めるためなのか ほかの 法 令 については 各 府 省 が 内 部 で 検 討 しているにとどまるようである なお 民 主 党 は 20 年 7 月 に 仮 に 選 挙 権 年 齢 等 及 び 少 年 年 齢 のいずれも 18 歳 以 上 又 は 18 歳 未 満 に 引 き 下 げることを 前 提 として ほかの 年 齢 条 項 の 見 直 しに 関 する 方 針 を 公 表 し ている 5 3. 選 挙 権 年 齢 を 国 民 投 票 の 投 票 権 年 齢 と 一 致 させる 必 要 があるのか (1) 両 者 を 一 致 させる 必 要 があるとの 見 解 国 民 投 票 法 案 ( 自 公 両 党 案 ) 発 議 者 は 選 挙 権 年 齢 を 国 民 投 票 の 投 票 権 年 齢 と 一 致 させ る 必 要 があると 主 張 している その 理 由 の 一 つは 選 挙 権 年 齢 等 及 び 投 票 権 年 齢 を 同 時 に 18 歳 以 上 とする 必 要 があることである 6 もう 一 つは 投 票 権 選 挙 権 のいずれも 参 政 権 と されることである 7 (2) 両 者 を 一 致 させる 必 要 がないとの 見 解 投 票 権 を 選 挙 権 年 齢 に 満 たない 若 年 者 にも 付 与 すべきであるとの 見 解 がある その 理 由 の 一 つは 国 民 全 てが 憲 法 改 正 権 を 有 するので 可 能 な 限 り 多 くの 国 民 に 投 票 権 を 付 与 す べきことである 8 憲 法 15 条 3 項 において 成 年 者 による 普 通 選 挙 を 保 障 する とされてお り 選 挙 権 については 年 齢 制 限 の 容 認 が 明 記 されている もう 一 つは 憲 法 改 正 案 によっ ては 選 挙 権 年 齢 に 満 たない 若 年 者 に 影 響 が 大 きいこと 又 は 十 分 に 判 断 できることであ る 9 なお 憲 法 改 正 国 民 投 票 が 憲 法 96 条 に 明 記 され 衆 参 各 議 院 議 員 選 挙 が 47 条 等 に 規 定 されており 国 民 投 票 は 選 挙 と 本 質 的 に 異 なるとの 見 解 がある 10 55

4. 選 挙 権 年 齢 を 成 年 年 齢 と 一 致 させる 必 要 があるのか (1) 両 者 を 一 致 させる 必 要 があるとの 見 解 国 民 投 票 法 案 ( 自 公 両 党 案 ) 発 議 者 は 選 挙 権 年 齢 を 成 年 年 齢 と 一 致 させる 必 要 がある と 主 張 している その 理 由 の 一 つは 選 挙 権 年 齢 等 及 び 投 票 権 年 齢 のいずれも18 歳 以 上 と する 必 要 があり それが 世 界 の 大 勢 であることである 11 もう 一 つは 選 挙 権 の 判 断 能 力 と 民 法 上 の 判 断 能 力 が 同 一 とされることである 12 民 主 党 は 選 挙 権 年 齢 等 を18 歳 以 上 に 少 年 年 齢 を18 歳 未 満 にそれぞれ 引 き 下 げること を 主 張 している 13 これは 18 歳 以 上 の 国 民 に 大 人 としての 権 利 と 責 任 があるようにする ためであり 引 き 下 げる 具 体 的 な 理 由 は 三 つある その 第 一 は 政 治 における 市 民 参 加 の 拡 大 を 図 ると 同 時 に 若 年 者 の 社 会 参 加 を 促 進 する 一 歩 とすることである 第 二 は 18 歳 になれば 経 済 的 自 立 が 可 能 であり 結 婚 したり 深 夜 労 働 危 険 有 害 業 務 に 従 事 したり 普 通 免 許 を 取 得 したり 納 税 したりすることで 社 会 生 活 の 重 要 な 場 面 で 成 人 としての 扱 いを 受 けていることである 第 三 は 世 界 のすう 勢 も18 歳 以 上 を 成 人 としていることであ る なお 平 成 12 年 に 参 議 院 に 14 年 に 衆 議 院 にこれらを 盛 り 込 んだ 成 年 年 齢 の 引 下 げ 等 に 関 する 法 律 案 を 提 出 した 共 産 党 は 18 歳 以 上 の 国 民 を 成 人 であるとみなして 選 挙 権 年 齢 等 を 18 歳 以 上 に 少 年 年 齢 を 18 歳 未 満 に 同 時 に 引 き 下 げることで 年 齢 問 題 の 解 決 を 図 ると 主 張 している 14 (2) 両 者 を 一 致 させる 必 要 がないとの 見 解 政 府 は 選 挙 権 年 齢 は 主 権 者 として 代 表 者 を 選 出 できる 年 齢 であり 成 年 年 齢 は 単 独 で 契 約 等 をできる 年 齢 であるので 両 者 は 普 通 一 致 するが 理 論 上 は 必 ずしも 一 致 しないと 述 べている 15 選 挙 権 年 齢 が 成 年 年 齢 や 少 年 年 齢 と 一 致 しているが 結 果 として 一 致 した だけであるとも 述 べている 16 多 くの 学 説 においては 選 挙 権 を 未 成 年 者 に 付 与 できるとされている 17 佐 藤 功 上 智 大 学 名 誉 教 授 は 可 能 な 限 り 多 くの 国 民 に 場 合 によっては 未 成 年 者 にも 選 挙 権 を 付 与 する ことが 憲 法 15 条 3 項 における 普 通 選 挙 の 理 念 に 合 致 していると 説 いている 18 (3) 選 挙 権 年 齢 等 が 18 歳 以 上 で 一 致 している 国 地 域 選 挙 権 年 齢 等 が 18 歳 以 上 で 一 致 している 国 地 域 は 196 か 国 地 域 の 中 で 126 か 国 地 域 であり 約 64%に 上 る 19 なお 選 挙 権 年 齢 が 成 年 年 齢 より 高 い 国 地 域 は 英 国 のスコットランド ネパール パキスタン マレーシア 等 であり 低 い 国 地 域 は インドネシア オーストリア カナ ダの4 州 及 び3 準 州 ブラジル 等 である 5. 選 挙 権 年 齢 の 引 下 げに 関 する 見 解 等 (1) 選 挙 権 年 齢 を 20 歳 以 上 とした 経 緯 衆 参 各 議 院 議 員 の 選 挙 権 年 齢 は 公 職 選 挙 法 9 条 において 年 齢 満 20 年 以 上 とされている 56

選 挙 権 年 齢 は 明 治 22 年 から25 歳 以 上 とされていたが 若 年 者 の 国 政 参 与 能 力 が 向 上 した ことなどのため 20 昭 和 20 年 に20 歳 以 上 に 引 き 下 げられ 成 年 年 齢 と 一 致 した なお 国 民 の 多 くは 高 校 3 年 生 の1 年 間 の 誕 生 日 前 日 に18 歳 となるので 21 仮 に 選 挙 権 年 齢 を18 歳 以 上 に 引 き 下 げるならば 高 校 在 学 中 に 選 挙 権 を 行 使 できることになる (2)18 歳 以 上 への 引 下 げを 求 める 見 解 小 渕 恵 三 首 相 ( 当 時 )からの 委 嘱 で 設 けられた 21 世 紀 日 本 の 構 想 懇 談 会 は 平 成 12 年 1 月 日 本 のフロンティアは 日 本 の 中 にある という 報 告 書 を 取 りまとめ 18 歳 以 上 の 国 民 は 社 会 的 成 人 であると 十 分 にみなせるので 選 挙 権 年 齢 を 18 歳 以 上 に 引 き 下 げる 必 要 があると 主 張 した 22 その 理 由 の 第 一 は 先 進 国 のうち 日 本 だけが 選 挙 権 年 齢 を 20 歳 以 上 としていることである 第 二 は 高 校 卒 業 後 に2 割 以 上 が 就 労 しており 自 衛 隊 の 入 隊 資 格 も 18 歳 以 上 であることである 第 三 は 少 子 高 齢 化 の 中 で 年 金 問 題 等 に 関 して 若 年 者 の 声 をこれまで 以 上 に 政 治 に 反 映 させる 必 要 があることである 鳩 山 首 相 ( 当 時 )は 平 成 21 年 10 月 選 挙 権 年 齢 の 18 歳 以 上 への 引 下 げを 早 く 実 現 す ることが 望 ましいと 述 べたと 報 道 されている 23 民 主 党 公 明 党 共 産 党 及 び 社 民 党 もマニフェスト 等 で 選 挙 権 年 齢 を 18 歳 以 上 に 引 き 下 げることを 主 張 している 24 (3)16 歳 以 上 への 引 下 げを 求 める 見 解 選 挙 権 年 齢 の 引 下 げと 政 治 教 育 の 充 実 とを 活 動 目 的 とする 特 定 非 営 利 活 動 法 人 の Rights は 義 務 教 育 を 修 了 した 16 歳 以 上 の 国 民 ならば 政 治 的 判 断 のための 能 力 は 十 分 であり 選 挙 権 年 齢 を 16 歳 以 上 に 引 き 下 げる 必 要 があると 主 張 している 25 教 育 基 本 法 14 条 において 政 治 的 教 養 は 教 育 上 尊 重 されなければならないとされているからである もっとも Rights が 取 りまとめた 法 律 案 骨 子 においては 5 年 間 は 経 過 措 置 として 18 歳 以 上 とするとしている 26 (4) 引 下 げに 消 極 的 な 見 解 政 府 は 平 成 13 年 当 時 選 挙 権 年 齢 を 18 歳 以 上 に 引 き 下 げても 若 年 者 が 投 票 するだ ろうか 政 治 を 大 衆 迎 合 的 にするのではないかと 懸 念 するので 引 下 げには 慎 重 である 27 17 19 年 当 時 も 選 挙 権 年 齢 の 引 下 げは 成 年 年 齢 及 び 少 年 年 齢 等 との 整 合 性 を 考 慮 しな がら 検 討 する と 述 べていた 28 また 日 本 では 政 治 的 に 見 解 が 分 かれる 問 題 を 授 業 で 扱 わず 生 徒 が 政 治 的 な 行 動 をすることにも 社 会 の 理 解 は 低 い 授 業 内 容 も 制 度 の 理 解 にとどまりがちで 政 治 的 な 判 断 能 力 が 養 われていない との 意 見 もある 29 なお 選 挙 権 年 齢 の 18 歳 以 上 への 引 下 げに 対 する 賛 成 は 約 38% 反 対 は 約 57%であり 30 賛 成 が4 割 に 及 ばない との 新 聞 社 が 行 った 世 論 調 査 の 結 果 がある (5) 選 挙 権 年 齢 を 18 歳 以 上 にしている 国 地 域 57

選 挙 権 年 齢 を 18 歳 以 上 にしている 国 地 域 は 196 か 国 地 域 の 中 で 162 か 国 地 域 で あり 約 83%に 上 る 31 このうち 選 挙 権 年 齢 を 18 歳 以 上 に 引 き 下 げた 国 地 域 については 引 き 下 げた 理 由 として 次 のようなものがある 32 すなわち 第 一 は 兵 役 義 務 又 は 志 願 年 齢 に 合 わせた こと(オーストラリア カナダ スイス ニュージーランド 米 国 ) 第 二 は 心 身 が 成 熟 したこと(オーストラリア スイス ニュージーランド フランス) 第 三 は 若 年 者 から 要 望 されたこと(スイス ドイツ) 第 四 は 成 年 年 齢 に 合 わせたこと(オーストラリア フランス) 第 五 は 若 年 者 の 政 治 責 任 を 醸 成 すること(フランス)である 6. 成 年 年 齢 の 引 下 げに 関 する 見 解 等 (1) 成 年 年 齢 を20 歳 以 上 とした 経 緯 成 年 年 齢 は 民 法 4 条 において20 歳 以 上 とされている 民 法 が 制 定 された 明 治 29 年 当 時 の 日 本 においては 成 年 年 齢 を15 歳 以 上 とする 慣 行 が 定 着 していたが 欧 米 諸 国 の 近 代 的 な 経 済 取 引 秩 序 を 導 入 することが 急 務 であったので 欧 米 諸 国 の 多 くが 採 用 していた21 歳 以 上 の 成 年 年 齢 に 近 付 けるため 成 年 年 齢 を20 歳 以 上 としたと 指 摘 されている 33 なお 未 成 年 者 に 関 しては 5 条 1 項 において 未 成 年 者 が 法 律 行 為 をするには その 法 定 代 理 人 の 同 意 を 得 なければならない 818 条 1 項 において 成 年 に 達 しない 子 は 父 母 の 親 権 に 服 する と 規 定 されている (2)18 歳 以 上 への 引 下 げを 求 める 見 解 法 制 審 議 会 は 平 成 21 年 10 月 28 日 成 年 年 齢 を 18 歳 以 上 に 引 き 下 げるのが 適 当 である とする 答 申 を 千 葉 法 務 大 臣 ( 当 時 )に 提 出 した 答 申 においては 成 年 年 齢 を 18 歳 以 上 に 引 き 下 げるのが 適 当 である ただし 現 時 点 で 引 下 げを 行 うと 消 費 者 被 害 の 拡 大 など 様 々な 問 題 が 生 じるおそれがあるため 引 下 げ の 法 整 備 を 行 うには 若 年 者 の 自 立 を 促 すような 施 策 や 消 費 者 被 害 が 拡 大 するおそれ 等 の 問 題 点 の 解 決 に 資 する 施 策 が 実 現 されることが 必 要 である 引 下 げの 法 整 備 を 行 う 具 体 的 時 期 については 関 係 施 策 の 効 果 等 の 若 年 者 を 中 心 とする 国 民 への 浸 透 の 程 度 や それ についての 国 民 の 意 識 を 踏 まえた 国 会 の 判 断 に 委 ねるのが 相 当 である とされている また 千 葉 法 務 大 臣 ( 当 時 )は 平 成 22 年 5 月 成 年 年 齢 をただちに 18 歳 以 上 に 引 き 下 げ るのは なかなか 難 しいと 述 べたと 報 道 されている 34 民 主 党 及 び 共 産 党 も 成 年 年 齢 を18 歳 以 上 に 引 き 下 げることを 主 張 している 35 (3) 現 状 維 持 を 求 める 見 解 日 本 弁 護 士 連 合 会 は 平 成 20 年 10 月 に 民 法 の 成 年 年 齢 引 下 げの 是 非 についての 意 見 書 を 公 表 し 成 年 年 齢 の 引 下 げに 慎 重 な 姿 勢 を 明 らかにした 36 意 見 書 においては 成 年 年 齢 を 引 き 下 げることについては 若 年 者 の 自 己 決 定 権 が 早 期 に 実 現 するなどの 点 では 積 極 的 意 義 も 認 められる しかし 以 下 の 理 由 から 現 時 点 で の 引 下 げには 慎 重 であるべきである 第 一 に 成 年 年 齢 を 引 き 下 げることにより 18 19 58

歳 の 若 年 者 を 被 害 者 とする 消 費 者 被 害 の 拡 大 が 予 想 されるが 現 状 では これに 対 する 適 切 有 効 な 対 策 が 見 いだせない 第 二 に 成 年 年 齢 の 引 下 げによる 少 年 法 児 童 福 祉 法 等 の 他 法 への 現 実 的 な 影 響 を 無 視 できず この 点 を 十 分 考 慮 せずに 成 年 年 齢 のみを 切 り 離 して 引 き 下 げるのは 適 切 でない 第 三 に 日 本 社 会 において 何 歳 以 上 を 成 年 として 扱 っていくのかについては 現 在 国 民 的 なコンセンサスが 成 り 立 っていると 言 えない 以 上 十 分 な 国 民 的 議 論 を 踏 まえた 上 で 慎 重 に 検 討 判 断 すべきである 第 四 に 成 年 年 齢 を 引 き 下 げるには 以 下 の 条 件 ないしは 準 備 が 必 要 である (1) 高 校 生 までの 教 育 課 程 で 十 分 な 法 教 育 及 び 消 費 者 教 育 を 実 施 すると 同 時 に 若 年 成 年 者 に 対 する 消 費 者 保 護 の 法 制 度 を 整 備 すること (2) 刑 事 手 続 に 関 して 現 行 少 年 法 と 同 様 の 若 年 成 年 者 に 対 する 保 護 主 義 に 基 づく 法 制 度 を 整 備 すること (3) 子 が20 歳 に 達 するまでの 親 の 養 育 費 負 担 の 義 務 化 等 若 年 成 年 者 が 社 会 的 自 立 を 果 たすために 必 要 な 法 制 度 あるいは 法 運 用 を 整 備 すること と 述 べられている なお 成 年 年 齢 の 18 歳 以 上 への 引 下 げに 対 する 反 対 は 約 56% 賛 成 は 約 37%であり 37 賛 成 が4 割 に 達 しない との 新 聞 社 が 行 った 世 論 調 査 の 結 果 がある 反 対 理 由 は 判 断 力 が 十 分 でない ( 約 43%) 経 済 的 に 自 立 していない 人 が 多 い ( 約 41%) 成 年 年 齢 は 20 歳 以 上 が 定 着 している ( 約 15%) 賛 成 理 由 は 大 人 の 自 覚 を 持 たせられる ( 約 63%) 十 分 な 判 断 力 がある ( 約 19%) 世 界 の 大 勢 が 成 年 年 齢 を 18 歳 以 上 としている ( 約 14%)の 順 に 多 い (4) 引 き 上 げるのがよいとする 意 見 今 や 成 人 になるのは 35 歳 か40 歳 という 印 象 である このような 未 成 熟 化 は 社 会 の 発 達 に 伴 って 生 じる 現 象 だが だからと 言 って いつまでも 子 ども 扱 いはできない 人 格 的 に 未 熟 でも 経 済 的 に 自 立 していれば 成 人 とみなすのが 妥 当 であり 成 年 年 齢 を 引 き 上 げて 25 歳 以 上 としたほうがいい との 意 見 や 38 大 人 として 独 立 できるのは22 歳 から25 歳 であ る との 意 見 もある 39 (5) 成 年 年 齢 を 18 歳 以 上 にしている 国 地 域 成 年 年 齢 を 18 歳 以 上 にしている 国 地 域 は 196 か 国 地 域 の 中 で 141 か 国 地 域 であ り 約 72%に 上 る 40 このうち 成 年 年 齢 を 18 歳 以 上 に 引 き 下 げた 国 地 域 については 引 き 下 げた 理 由 と して 次 のようなものがある 41 すなわち 第 一 は 心 身 が 成 熟 したこと(イタリア 英 国 オーストラリア オランダ キューバ ギリシャ スペイン チリ デンマーク ド イツ フィンランド ブラジル ベルギー ポルトガル ルクセンブルク) 第 二 は 選 挙 権 年 齢 に 合 わせたこと(イタリア カナダ スイス ノルウェー 米 国 ポルトガル) 第 三 は 諸 外 国 に 合 わせたこと(アイルランド オランダ カナダ スウェーデン ノルウ ェー) 第 四 は 欧 州 評 議 会 又 は 欧 州 理 事 会 の 勧 告 に 合 わせたこと(オランダ スペイン ノルウェー ポルトガル) 第 五 は 兵 役 義 務 又 は 志 願 年 齢 に 合 わせたこと(オーストラリ ア カナダ 米 国 メキシコ)である 59

7. 少 年 年 齢 の 引 下 げに 関 する 見 解 等 (1) 少 年 年 齢 を 20 歳 未 満 とした 経 緯 少 年 法 2 条 において 少 年 とは 20 歳 に 満 たない 者 をいい 成 人 とは 満 20 歳 以 上 の 者 を いうと 規 定 されている 少 年 年 齢 は 大 正 11 年 から 18 歳 未 満 とされていたが 若 年 者 の 未 熟 性 等 を 考 慮 して 若 年 者 を 刑 罰 よりも むしろ 保 護 処 分 で 教 化 するため 昭 和 23 年 に 20 歳 未 満 へ 引 き 上 げられた 42 (2)18 歳 未 満 への 引 下 げを 求 める 見 解 国 民 投 票 法 案 ( 自 公 両 党 案 ) 発 議 者 は 少 年 年 齢 を 選 挙 権 年 齢 と 一 緒 に 引 き 下 げること を 主 張 している 43 すなわち 公 職 選 挙 法 上 選 挙 違 反 を 犯 し 刑 罰 を 科 せられた 者 等 に ついては 選 挙 権 が 停 止 される しかし 少 年 法 24 条 によって 保 護 処 分 となり 刑 罰 を 科 されない 場 合 がある したがって 仮 に 少 年 年 齢 を 20 歳 未 満 のままにして 選 挙 権 年 齢 を 18 歳 以 上 に 引 き 下 げるならば 18 19 歳 の 若 年 者 は 選 挙 違 反 を 犯 しても 刑 罰 を 科 され ず 選 挙 権 も 停 止 されない 場 合 があるので 20 歳 以 上 の 者 との 間 で 不 公 平 が 生 ずることと なる 一 方 選 挙 立 候 補 者 と 一 定 の 関 係 がある 者 が 買 収 等 で 刑 罰 を 科 せられた 場 合 には 連 座 制 の 対 象 となる したがって 仮 に 少 年 年 齢 を 20 歳 未 満 のままにして 選 挙 権 年 齢 を 18 歳 以 上 に 引 き 下 げるならば 18 19 歳 の 若 年 者 は 刑 罰 を 科 されず 連 座 制 の 対 象 とも ならない 場 合 があるので 選 挙 違 反 に 利 用 される 可 能 性 が 高 くなると 述 べている 民 主 党 は 相 次 ぐ 若 年 者 による 犯 罪 を 背 景 として 成 年 年 齢 を18 歳 以 上 とすることで 少 年 年 齢 も18 歳 未 満 にすることを 主 張 している 44 共 産 党 も 若 年 者 への 教 育 的 福 祉 的 な 対 応 を 強 めて 本 人 に 反 省 を 迫 るとともに 社 会 復 帰 した 後 に 再 犯 に 走 らないで 済 むよ うな 環 境 を 整 備 することこそが 大 切 であることに 着 目 して 選 挙 権 年 齢 等 の 引 下 げと 同 時 に 少 年 年 齢 を 引 き 下 げることを 主 張 している 45 なお 世 界 的 には 刑 事 上 の 少 年 年 齢 を 18 歳 未 満 とする 国 地 域 が 多 い 46 また 少 年 年 齢 の 18 歳 未 満 への 引 下 げに 対 する 賛 成 は 約 81% 反 対 は 約 14%であり 47 賛 成 が 圧 倒 的 に 多 い との 新 聞 社 が 行 った 世 論 調 査 の 結 果 がある (3) 現 状 維 持 を 求 める 見 解 日 本 弁 護 士 連 合 会 は 少 年 法 の 背 景 にある 若 年 者 の 未 熟 性 等 は 18 歳 19 歳 の 若 年 者 にも 当 てはまる 仮 に 成 年 年 齢 を18 歳 以 上 に 引 き 下 げたとしても 少 年 年 齢 は20 歳 未 満 の ままとすべきである と 主 張 している 48 また 若 年 者 による 犯 罪 が 増 加 凶 悪 化 して いると 強 調 されているが 実 際 は 増 加 しておらず 世 論 がマスメディアに 煽 られている 面 がある と 指 摘 されている( 図 表 1を 参 照 ) 49 60

図 表 1 14 歳 から19 歳 までの 刑 法 犯 少 年 検 挙 人 数 の 推 移 ( 昭 和 25 年 ~ 平 成 22 年 単 位 : 万 人 ) 22 20 18 16 14 12 10 8 昭 和 25 年 28 年 31 年 34 年 37 年 40 年 43 年 46 年 49 年 52 年 55 年 58 年 61 年 平 成 元 年 4 年 7 年 10 年 13 年 16 年 19 年 22 年 ( 出 所 ) 平 成 23 年 版 子 ども 若 者 白 書 1-3-22 図 刑 法 犯 少 年 の 検 挙 人 員 内 閣 府 ホームページ ( 平 23.6) http://www8.cao.go.jp/youth/whitepaper/h23honpenhtml/html/zuhyo/zu1322.html (4) 法 務 省 の 見 解 法 務 省 は 成 年 年 齢 を 引 き 下 げる 方 向 性 が 出 た 段 階 で 少 年 年 齢 の 引 下 げの 検 討 を 始 め る 方 針 であると 報 道 されている 50 図 表 2 主 要 5か 国 の 選 挙 権 年 齢 等 及 び 国 民 投 票 の 投 票 権 年 齢 等 国 名 投 票 権 ( 歳 以 上 ) 選 挙 権 ( 歳 以 上 ) 被 選 挙 権 ( 歳 以 上 ) 成 年 ( 歳 以 上 ) 刑 事 上 の 少 年 ( 歳 未 満 ) 義 務 教 育 修 了 ( 歳 ) 日 本 20 20 30 又 は25 20 20 15 米 国 国 民 投 票 制 度 がない 18 30 又 は25 18 18 16 英 国 18 18 21 又 は18 18 18 16 フランス 18 18 30 又 は23 18 18 16 ドイツ 国 民 投 票 制 度 がない 18 18 18 18 16 ( 出 所 ) 主 要 国 の 各 種 法 定 年 齢 30 31 頁 国 立 国 会 図 書 館 ホームページ ( 平 20.12.1) http://www.ndl.go.jp/jp/data/publication/document/2008/200806.pdf 8. 選 挙 権 年 齢 等 の 引 下 げに 関 する 論 拠 及 び 視 点 (1) 選 挙 権 年 齢 等 の 引 下 げに 関 する 論 拠 の 視 点 ごとの 整 理 選 挙 権 年 齢 等 の 引 下 げに 関 する 論 拠 は 多 様 である しかし 各 論 拠 が 視 点 ごとに 整 理 さ れていないので 各 論 拠 の 適 否 を 見 極 め 難 いのではないかと 懸 念 される 5 及 び6において 紹 介 した 見 解 を 踏 まえて 選 挙 権 年 齢 等 の 引 下 げに 関 する 論 拠 を 視 点 ごとに 整 理 すると 以 下 のようになる 61

図 表 3 選 挙 権 年 齢 の 引 下 げに 関 する 視 点 ごとの 論 拠 視 点 18 歳 以 上 に 引 き 下 げる 論 拠 据 え 置 く 論 拠 若 年 者 の 能 力 教 育 基 本 法 14 条 において 政 治 的 教 養 は 教 育 上 尊 重 されなければならないとされ 選 挙 や 議 会 審 議 の 模 擬 体 験 等 の 効 果 的 な 教 育 も 実 施 されており 51 判 断 能 力 は 十 分 である 日 本 の 教 育 では 政 治 的 な 判 断 能 力 が 養 わ れていない 若 年 者 は 国 政 に 関 する 判 断 能 力 が 十 分 でな いので 政 治 を 大 衆 迎 合 的 なものにするだろ 国 民 の 世 論 高 校 卒 業 後 に2 割 以 上 が 就 労 している う 16 歳 以 上 への 引 下 げも 要 望 されている 選 挙 権 年 齢 の 引 下 げに 対 する 賛 成 は4 割 に 及 ばない との 新 聞 社 の 世 論 調 査 の 結 果 があ る 世 界 の 大 勢 との 関 係 国 政 への 参 加 世 界 の 大 勢 が 選 挙 権 年 齢 を 18 歳 以 上 として いる 20 歳 以 上 で 据 え 置 くならば 日 本 の 若 年 者 は 国 政 に 対 する 判 断 能 力 と 関 心 が 諸 外 国 と 比 べて 劣 ると 誤 解 される 可 能 性 がある 選 挙 権 年 齢 を 国 民 投 票 の 投 票 権 年 齢 と 一 致 させる 必 要 があるので 投 票 権 年 齢 を 18 歳 以 上 とするならば 選 挙 権 年 齢 を 引 き 下 げる 必 要 がある 選 挙 権 年 齢 を 引 き 下 げて 若 年 者 も 年 金 問 題 に 関 する 議 論 に 加 わる 引 下 げの 当 事 者 である 20 歳 未 満 の 若 年 者 の 意 見 が 十 分 に 明 らかでない なぜ 世 界 の 大 勢 に 合 わせなければならない のかが 十 分 に 明 らかでない 各 国 の 法 制 は 国 情 や 民 意 によって 異 なる が 諸 外 国 が 引 き 下 げた 理 由 の 一 つである 兵 役 義 務 又 は 志 願 は 日 本 に 存 在 しない 52 投 票 権 年 齢 成 年 年 齢 裁 判 員 年 齢 検 察 審 査 員 年 齢 等 を 選 挙 権 年 齢 に 合 わせる 必 要 があるのかが 十 分 に 検 討 されていない 引 き 下 げても 18 19 歳 の 若 年 者 人 口 が 選 挙 権 者 全 体 の 中 で 占 める 割 合 は2~3% 程 度 にすぎない 53 ( 出 所 ) 筆 者 作 成 62

図 表 4 成 年 年 齢 の 引 下 げに 関 する 視 点 ごとの 論 拠 視 点 18 歳 以 上 に 引 き 下 げる 論 拠 据 え 置 く 論 拠 若 年 者 の 能 力 高 校 の 校 長 から 見 ると 3 年 生 になれば 内 閣 府 大 臣 官 房 政 府 広 報 室 の 世 論 調 査 によ 素 晴 らしい 可 能 性 を 有 しているので 高 校 で れば 18 19 歳 の 若 年 者 の 特 徴 として 何 が 当 権 利 義 務 等 を 教 育 すれば 成 年 年 齢 を 引 き てはまるか 尋 ねたところ 社 会 人 としての 下 げてよい 54 最 低 限 の 学 力 知 識 を 身 に 付 けている との 回 答 は 約 24% 自 分 自 身 で 判 断 する 能 力 が 十 分 にある は 約 20% 経 済 的 に 自 立 して いる は 約 6%にとどまっている 18 19 歳 の 若 年 者 の 能 力 は 十 分 でないと 見 られてい ると 言 える 社 会 人 としての 成 熟 が 遅 れており 成 人 に なるのは35 歳 か40 歳 という 印 象 である 若 年 者 に 未 成 熟 なまま 責 任 を 負 わせるなら ば 自 信 や 自 立 心 を 失 う 懸 念 や 貧 困 で 生 活 国 民 の 世 論 に 困 り 犯 罪 を 行 うおそれがある 55 特 にない 成 年 年 齢 の 18 歳 以 上 への 引 下 げに 対 する 賛 成 は4 割 に 達 しない との 新 聞 社 の 世 論 調 査 の 結 果 がある 世 界 の 大 勢 ほかの 年 齢 条 項 と の 整 合 性 引 下 げに よる 社 会 参 加 世 界 の 大 勢 が 成 年 年 齢 を 18 歳 以 上 として いる 選 挙 権 年 齢 を 成 年 年 齢 と 一 致 させる 必 要 が あり 選 挙 権 年 齢 を 18 歳 以 上 に 引 き 下 げる ならば 成 年 年 齢 を 引 き 下 げる 必 要 がある 成 年 年 齢 を 引 き 下 げるならば 18 歳 以 上 の 若 年 者 が 親 の 同 意 なく 自 由 に 契 約 もでき 社 会 参 加 をしやすくなる 57 引 下 げは 要 望 されておらず 上 から 目 線 の 問 題 提 起 である 56 なぜ 世 界 の 大 勢 に 合 わせなければならない のかが 十 分 に 明 らかでない 成 年 年 齢 を 引 き 下 げるならば 次 に 少 年 法 の 少 年 年 齢 等 を 引 き 下 げることが 懸 念 され る 若 年 者 が 十 分 な 能 力 を 有 していないので 社 会 参 加 を 促 進 することで 問 題 が 生 ずる ( 出 所 ) 筆 者 作 成 (2) 能 力 と 世 論 という 視 点 からの 選 挙 権 年 齢 等 の 引 下 げの 検 討 選 挙 権 年 齢 等 の 引 下 げに 関 して 検 討 する 視 点 として 世 界 の 大 勢 が18 歳 以 上 であること を 重 視 する 見 解 が 少 なくない これらの 見 解 は 世 界 の 大 勢 という 視 点 を 根 拠 として 選 挙 権 年 齢 等 の 引 下 げを 主 張 する しかし 各 国 の 法 制 は 国 情 や 民 意 によって 異 なるにもか かわらず 選 挙 権 年 齢 等 の 引 下 げまでも なぜ 世 界 の 大 勢 に 合 わせなければならないのか は 十 分 に 明 らかでない 世 界 の 大 勢 という 視 点 のみでは 選 挙 権 年 齢 等 の 引 下 げに 関 して 63

判 断 しにくいと 言 える それでは 選 挙 権 年 齢 等 の 引 下 げに 関 して 検 討 するに 当 たって 最 小 限 必 要 な 視 点 は 何 か その 視 点 の 一 つとして 能 力 と 世 論 が 挙 げられる 能 力 とは 選 挙 権 年 齢 に 関 しては 国 政 上 の 諸 問 題 に 関 して 的 確 かつ 迅 速 に 判 断 した 上 で 国 会 議 員 を 選 出 できることである 成 年 年 齢 に 関 しては 契 約 の 趣 旨 を 的 確 に 判 断 し た 上 で 権 利 を 行 使 し 又 は 義 務 を 負 う 能 力 や 父 母 の 親 権 に 服 さず 自 立 した 個 人 として 行 動 する 能 力 である これらの 能 力 を 選 挙 権 者 や 成 年 者 が 十 分 に 有 していないならば 国 会 議 員 の 選 出 契 約 の 履 行 等 に 支 障 が 生 じるので 本 人 のみならず 社 会 全 体 に 混 乱 が 発 生 することが 懸 念 される 選 挙 権 年 齢 等 を 18 歳 以 上 に 引 き 下 げる 場 合 には これらの 能 力 を 18 19 歳 の 選 挙 権 者 や 成 年 者 が 有 していることが 必 要 である しかし これらの 能 力 を 18 19 歳 の 若 年 者 が 一 般 的 に 身 に 付 けているか 否 かを 見 極 め ることは 専 門 家 でも 困 難 であり 世 論 を 踏 まえて 選 挙 権 年 齢 等 の 引 下 げに 関 して 国 会 が 判 断 する 必 要 があるのではないかと 考 えられる そのためにも この 問 題 に 関 して 国 民 の 関 心 が 高 まることが 期 待 される ( 内 線 75504) 1 第 166 回 国 会 参 議 院 日 本 国 憲 法 に 関 する 調 査 特 別 委 員 会 会 議 録 第 12 号 (その1)32 33 頁 ( 平 19.5.11) 2 第 166 回 国 会 参 議 院 本 会 議 録 第 17 号 6 頁 ( 平 19.4.16)( 保 岡 興 治 衆 議 院 議 員 ( 自 民 党 ) 国 民 投 票 法 案 ( 自 公 両 党 案 ) 発 議 者 ( 国 会 議 員 の 肩 書 きは 発 言 当 時 のもの )の 発 言 ) 3 第 166 回 国 会 参 議 院 日 本 国 憲 法 に 関 する 調 査 特 別 委 員 会 会 議 録 第 3 号 35 頁 ( 平 19.4.18)( 葉 梨 康 弘 衆 議 院 議 員 ( 自 民 党 ) 国 民 投 票 法 案 ( 自 公 両 党 案 ) 発 議 者 の 発 言 ) 4 308 法 令 のうち 多 くの 年 齢 条 項 は 20 歳 以 上 であるが 以 下 のように 20 歳 以 上 でないものもある 年 齢 条 項 の 見 直 しに 関 しては あらゆる 年 齢 条 項 を 同 一 年 齢 にすべきではないのかという 問 題 も 想 定 される 労 働 基 準 法 56 条 において 使 用 者 は 児 童 が 15 歳 に 達 した 日 以 後 の 最 初 の3 月 31 日 が 終 了 するまで 使 用 してはならな い 民 法 961 条 において 15 歳 に 達 した 者 は 遺 言 をすることができる 民 法 731 条 において 男 性 は 18 歳 に 女 性 は 16 歳 にならなければ 婚 姻 をすることができない 道 路 交 通 法 88 条 において 大 型 免 許 は 21 歳 に 普 通 免 許 大 型 特 殊 免 許 大 型 二 輪 免 許 及 び 牽 引 免 許 は 18 歳 に 普 通 二 輪 免 許 小 型 特 殊 免 許 及 び 原 付 免 許 は 16 歳 に それぞれ 満 たない 者 に 対 して 与 えない 児 童 福 祉 法 4 条 において 児 童 とは 18 歳 に 満 たない 者 をいう 皇 室 典 範 22 条 において 天 皇 皇 太 子 及 び 皇 太 孫 の 成 年 は 18 年 とする 公 職 選 挙 法 10 条 において 衆 議 院 議 員 については 年 齢 満 25 年 以 上 の 者 が 参 議 院 議 員 については 年 齢 満 30 年 以 上 の 者 が それぞれ 被 選 挙 権 を 有 すると 規 定 されている 5 民 主 党 政 策 調 査 会 成 年 年 齢 引 下 げに 関 する 論 点 整 理 民 主 党 ホームページ ( 平 20.7.22) 6 前 掲 脚 注 3 7 第 166 回 国 会 衆 議 院 日 本 国 憲 法 に 関 する 調 査 特 別 委 員 会 議 録 第 5 号 12 頁 ( 平 19.4.12)( 保 岡 興 治 衆 議 院 議 員 ( 自 民 党 ) 国 民 投 票 法 案 ( 自 公 両 党 案 ) 発 議 者 の 発 言 ) ただし 投 票 権 選 挙 権 がいずれも 参 政 権 であるこ とのみでは 選 挙 権 年 齢 を 投 票 権 年 齢 と 一 致 させる 論 拠 にはならない 参 政 権 の 一 つとして 被 選 挙 権 があるが ( 芦 部 信 喜 ( 東 京 大 学 名 誉 教 授 ) 憲 法 第 五 版 ( 岩 波 書 店 平 23.3)252 頁 ) その 年 齢 は 25 歳 以 上 又 は 30 歳 以 上 であり 選 挙 権 年 齢 とは 異 なっているからである 8 第 163 回 国 会 衆 議 院 日 本 国 憲 法 に 関 する 調 査 特 別 委 員 会 議 録 第 3 号 2 頁 ( 平 17.10.13)( 高 見 勝 利 上 智 大 学 大 学 院 法 学 研 究 科 教 授 の 発 言 ) 9 第 164 回 国 会 衆 議 院 本 会 議 録 第 33 号 7 頁 ( 平 18.6.1)( 枝 野 幸 男 衆 議 院 議 員 ( 民 主 党 )の 発 言 ) 10 保 岡 興 治 18 歳 投 票 権 が 問 いかける 法 体 系 の 整 合 性 都 市 問 題 98 巻 7 号 ( 平 19.7)10 頁 第 166 回 国 会 参 議 院 日 本 国 憲 法 に 関 する 調 査 特 別 委 員 会 会 議 録 第 12 号 (その1)25 頁 ( 平 19.5.11)( 保 岡 興 治 衆 議 院 議 員 ( 自 民 党 ) 国 民 投 票 法 案 ( 自 公 両 党 案 ) 発 議 者 の 発 言 ) 第 165 回 国 会 衆 議 院 日 本 国 憲 法 に 関 する 調 査 特 別 委 員 会 議 録 第 8 号 8 頁 ( 平 18.12.7)( 加 藤 勝 信 衆 議 院 議 員 ( 自 民 党 ) 国 民 投 票 法 案 ( 自 公 両 党 案 ) 発 議 者 の 発 言 ) 前 掲 脚 注 8 9 及 び 第 166 回 国 会 参 議 院 日 本 国 憲 法 に 関 する 調 査 特 別 委 員 会 会 議 録 第 9 号 (その2)15 頁 ( 平 19.5.8)( 山 口 二 郎 北 海 道 大 学 大 学 院 教 授 の 発 言 ) 11 前 掲 脚 注 3 第 165 回 国 会 衆 議 院 日 本 国 憲 法 に 関 する 調 査 特 別 委 員 会 議 録 第 8 号 34 頁 ( 平 18.12.7)( 船 田 64

元 衆 議 院 議 員 ( 自 民 党 ) 国 民 投 票 法 案 ( 自 公 両 党 案 ) 発 議 者 の 発 言 ) 及 び 第 166 回 国 会 衆 議 院 日 本 国 憲 法 に 関 する 調 査 特 別 委 員 会 議 録 第 4 号 (その1)2 頁 ( 平 19.3.29)( 保 岡 興 治 衆 議 院 議 員 ( 自 民 党 ) 国 民 投 票 法 案 ( 自 公 両 党 案 ) 発 議 者 の 発 言 ) 12 第 166 回 国 会 衆 議 院 日 本 国 憲 法 に 関 する 調 査 特 別 委 員 会 議 録 第 5 号 12 頁 ( 平 19.4.12)( 保 岡 興 治 衆 議 院 議 員 ( 自 民 党 ) 国 民 投 票 法 案 ( 自 公 両 党 案 ) 発 議 者 の 発 言 ) 13 前 掲 脚 注 5 14 2010 年 参 議 院 選 挙 各 分 野 政 策 26 司 法 警 察 共 産 党 ホームページ http://www.jcp.or.jp/seis aku/2010_1/sanin_bunya/2010_bunya.pdf 15 第 151 回 国 会 衆 議 院 政 治 倫 理 の 確 立 及 び 公 職 選 挙 法 改 正 に 関 する 特 別 委 員 会 議 録 第 2 号 16 頁 ( 平 13.6.6)( 遠 藤 和 良 総 務 副 大 臣 の 発 言 ) 及 び 第 63 回 国 会 閉 衆 議 院 公 職 選 挙 法 改 正 に 関 する 特 別 委 員 会 議 録 第 2 号 3 4 頁 ( 昭 45.9.4)( 荒 井 勇 内 閣 法 制 局 第 三 部 長 の 発 言 ) 16 第 151 回 国 会 衆 議 院 政 治 倫 理 の 確 立 及 び 公 職 選 挙 法 改 正 に 関 する 特 別 委 員 会 議 録 第 2 号 17 頁 ( 平 13.6.6)( 片 山 虎 之 助 総 務 大 臣 の 発 言 ) 17 樋 口 陽 一 ( 東 京 大 学 名 誉 教 授 ) 第 4 章 国 会 伊 藤 正 己 ほか 注 釈 憲 法 第 三 版 ( 有 斐 閣 平 7.5)121 122 頁 浦 部 法 穂 ( 神 戸 大 学 副 学 長 ) 憲 法 学 教 室 ( 日 本 評 論 社 平 18.3)513 頁 清 宮 四 郎 ( 東 北 大 学 名 誉 教 授 ) 憲 法 Ⅰ 第 三 版 ( 有 斐 閣 昭 54.6)142 頁 中 村 睦 男 ( 北 海 道 大 学 総 長 ) 第 3 章 国 民 の 権 利 お よび 義 務 樋 口 陽 一 ほか 注 解 法 律 学 全 集 1 憲 法 Ⅰ 前 文 第 1 条 ~ 第 20 条 ( 青 林 書 院 平 6.9)339 頁 及 び 尾 吹 善 人 ( 千 葉 大 学 名 誉 教 授 ) 第 3 章 国 民 の 権 利 及 び 義 務 伊 藤 正 己 ほか 注 釈 憲 法 第 三 版 ( 有 斐 閣 平 7.5)52 53 頁 18 佐 藤 功 ( 上 智 大 学 名 誉 教 授 ) ポケット 註 釈 全 書 憲 法 ( 上 ) 新 版 ( 有 斐 閣 昭 58.4)260 頁 19 法 制 審 議 会 民 法 成 年 年 齢 部 会 第 13 回 会 議 配 付 資 料 世 界 各 国 地 域 の 選 挙 権 年 齢 及 び 成 人 年 齢 法 務 省 ホームページ ( 平 21.3.27) http://www.moj.go.jp/shingi2/090327-1-14.pdf 20 第 89 回 帝 国 議 会 貴 族 院 衆 議 院 議 員 選 挙 法 中 改 正 法 律 案 特 別 委 員 会 議 事 速 記 録 第 1 号 1 頁 ( 昭 20.12.12)( 堀 切 善 次 郎 内 務 大 臣 の 発 言 ) 21 大 阪 高 判 昭 54.11.22 高 民 32 巻 2 号 224 頁 最 高 裁 判 所 ホームページ http://www.courts.go.jp/hanrei/ pdf/6d1e89d4f9e03ddc49256cfa0006ec2e.pdf なお 誕 生 日 の 前 日 に 年 齢 が 加 算 されることが 少 年 法 の 場 合 でも 同 様 であることは 大 阪 高 判 昭 29.2.9 高 刑 7 巻 1 号 64 頁 最 高 裁 判 所 ホームページ http://www.cour ts.go.jp/hanrei/pdf/6d7d7f7909e81af349256cfa0006ed16.pdf 22 21 世 紀 日 本 の 構 想 懇 談 会 ( 座 長 は 河 合 隼 雄 国 際 日 本 文 化 研 究 センター 所 長 ) 日 本 のフロンティアは 日 本 の 中 にある- 自 立 と 協 治 で 築 く 新 世 紀 - 首 相 官 邸 ホームページ ( 平 12.1) http://www.kantei.go.j p/jp/21century/houkokusyo/index2.html 23 18 歳 の 選 挙 権 早 く 実 現 を 読 売 新 聞 ( 平 21.10.29) 24 民 主 党 政 策 集 INDEX2009 民 主 党 ホームページ ( 平 21) http://www.dpj.or.jp/policy/manifesto/seis aku2009/index.html manifesto 2010 参 院 選 重 点 政 策 17 頁 公 明 党 ホームページ ( 平 22.6.17) http: //www.komei.or.jp/policy/various_policies/pdf/manifesto2010_a4.pdf 前 掲 脚 注 14 及 び Manifesto 参 議 院 選 挙 公 約 2010 12 頁 社 民 党 ホームページ ( 平 22) http://www5.sdp.or.jp/policy/policy/election/ 2010/images/manifesto10.pdf 25 高 橋 亮 平 ほか 18 歳 が 政 治 を 変 える! ( 現 代 人 文 社 平 20.10)94 106 頁 26 選 挙 権 年 齢 の 引 き 下 げ 等 に 関 する 法 律 案 骨 子 平 成 13 年 5 月 特 定 非 営 利 活 動 法 人 Rights ホームペー ジ http://www.rights.or.jp/archives/2001/05/vote010518.html 27 前 掲 脚 注 16 28 第 166 回 国 会 参 議 院 総 務 委 員 会 会 議 録 第 17 号 10 頁 ( 平 19.5.22)( 菅 義 偉 総 務 大 臣 の 発 言 ) 及 び 第 162 回 国 会 衆 議 院 青 少 年 問 題 に 関 する 特 別 委 員 会 議 録 第 3 号 14 頁 ( 平 17.3.15)( 南 野 知 惠 子 青 少 年 育 成 及 び 少 子 化 対 策 担 当 大 臣 の 発 言 ) 29 18 歳 って 大 人? 朝 日 新 聞 ( 平 19.1.18)( 近 藤 孝 弘 名 古 屋 大 学 大 学 院 教 育 発 達 科 学 研 究 科 准 教 授 の 意 見 ) 30 18 歳 は 成 人 反 対 56% 朝 日 新 聞 ( 平 20.12.10) ほかの 世 論 調 査 によれば 1 選 挙 権 年 齢 引 下 げに 対 する 賛 成 は 約 46%である( 18 歳 成 人 反 対 6 割 読 売 新 聞 ( 平 20.4.20)) 2 賛 成 は 約 53% 反 対 は 約 32%である( 成 人 年 齢 18 歳 賛 否 が 拮 抗 日 経 新 聞 ( 平 21.8.24)) ただし 2はいわゆるインターネ ット 調 査 であり 無 作 為 抽 出 による 世 論 調 査 ではない 31 前 掲 脚 注 19 32 法 制 審 議 会 民 法 成 年 年 齢 部 会 第 7 回 会 議 配 付 資 料 諸 外 国 における 成 年 年 齢 等 の 調 査 結 果 法 務 省 ホー ムページ ( 平 20.9.9) http://www.moj.go.jp/shingi2/080909-1-18.pdf なお 1960 年 代 の 米 国 で 選 挙 権 年 齢 を 引 き 下 げて 兵 役 義 務 年 齢 と 一 致 させることを 要 求 するグループは Old enough to fight, old enough to vote (18 歳 以 上 という 年 齢 が 兵 士 として 戦 場 に 行 く 適 齢 であるならば 選 挙 で 投 票 する 適 齢 でもあるは ずだ)と 主 張 した 33 高 梨 公 之 ( 日 本 大 学 名 誉 総 長 )ほか 成 年 谷 口 知 平 ほか 新 版 注 釈 民 法 (1) 総 則 (1) ( 有 斐 閣 平 65

14.11)296 頁 34 成 人 年 齢 下 げ 難 しい 日 経 新 聞 夕 刊 ( 平 22.5.18) 35 前 掲 脚 注 5 14 36 民 法 の 成 年 年 齢 引 下 げの 是 非 についての 意 見 書 1 頁 日 本 弁 護 士 連 合 会 ホームページ ( 平 20.10.21) h ttp://www.nichibenren.or.jp/ja/opinion/report/data/20081021.pdf 37 18 歳 は 成 人 反 対 56% 朝 日 新 聞 ( 平 20.12.10) ほかの 世 論 調 査 によれば 1 成 年 年 齢 引 下 げに 対 する 賛 成 は 約 36% 反 対 は 約 59%である 賛 成 理 由 は 大 人 としての 自 覚 を 促 せる ( 約 68%) 十 分 な 判 断 力 がある ( 約 55%) 精 神 的 に 成 熟 している ( 約 30%) 反 対 理 由 は 精 神 的 に 未 熟 である ( 約 59%) 経 済 的 に 自 立 していない ( 約 51%) 引 き 下 げても 大 人 としての 自 覚 を 持 つと 思 えない ( 約 49%)の 順 に 多 い ( 18 歳 成 人 反 対 6 割 読 売 新 聞 ( 平 20.4.20)) 2 賛 成 は 約 36% 反 対 は 約 60%である 賛 成 理 由 は 大 人 としての 自 覚 を 促 し 責 任 を 持 たせることができ る ( 約 62%) 十 分 に 責 任 をとれる ( 約 29%) 欧 米 各 国 の 主 流 である ( 約 9%) 反 対 理 由 は 精 神 的 に 未 熟 である ( 約 69%) 飲 酒 及 び 喫 煙 が 18 歳 から 認 められるのではないかと 心 配 である ( 約 16%) 親 の 許 可 なく 消 費 契 約 を 結 べることとなり 心 配 である ( 約 14%)の 順 に 多 い( 18 歳 成 人 女 性 の 反 対 66% 毎 日 新 聞 ( 平 20.3.3)) 3 賛 成 は 約 41% 反 対 は 約 45%である( 成 人 年 齢 18 歳 賛 否 が 拮 抗 日 経 新 聞 ( 平 21.8.24)) 4 賛 成 は 約 48% 反 対 は 約 52%である( 成 人 年 齢 引 下 げ 産 経 新 聞 ( 平 21.4.3)) ただし 3と4は いわゆる インターネット 調 査 である 38 オピニオン 成 人 年 齢 引 き 下 げ 産 経 新 聞 ( 平 21.4.3) 及 び 成 熟 年 齢 と 一 層 乖 離 毎 日 新 聞 ( 平 20.3.2)( 精 神 科 医 爽 風 会 佐 々 木 病 院 診 療 部 長 の 斎 藤 環 氏 の 意 見 ) 39 基 礎 からわかる 成 人 年 齢 読 売 新 聞 ( 平 20.3.1)( 佐 々 木 光 郎 静 岡 英 和 学 院 大 学 教 授 元 家 庭 裁 判 所 調 査 官 の 意 見 ) 40 前 掲 脚 注 19 41 前 掲 脚 注 32 42 第 2 回 国 会 参 議 院 司 法 委 員 会 会 議 録 第 47 号 4 5 頁 ( 昭 23.6.25)( 佐 藤 藤 佐 法 務 行 政 長 官 の 発 言 ) 43 保 岡 興 治 18 歳 投 票 権 が 問 いかける 法 体 系 の 整 合 性 都 市 問 題 98 巻 7 号 ( 平 19.7)11 頁 44 民 主 党 ネクストキャビネット 18 歳 以 上 に 大 人 としての 権 利 と 責 任 を 民 主 党 ホームページ ( 平 12.5.23) http://www.dpj.or.jp/news/?num=11318 45 前 掲 脚 注 14 46 主 要 国 の 各 種 法 定 年 齢 4 頁 国 立 国 会 図 書 館 ホームページ ( 平 20.12.1) http://www.ndl.go.jp/jp/d ata/publication/document/2008/200806.pdf 47 18 歳 は 成 人 反 対 56% 朝 日 新 聞 ( 平 20.12.10) ほかの 世 論 調 査 によれば 少 年 年 齢 引 下 げに 対 す る 賛 成 は 約 76% 反 対 は 約 21%である( 18 歳 成 人 反 対 6 割 読 売 新 聞 ( 平 20.4.20)) 48 前 掲 脚 注 36 9 頁 49 荒 木 伸 怡 ( 立 教 大 学 教 授 弁 護 士 ) 少 年 法 の 対 象 年 齢 を 引 き 下 げてはいけない 都 市 問 題 98 巻 7 号 ( 平 19.7)19 頁 50 基 礎 からわかる 成 人 年 齢 読 売 新 聞 ( 平 20.3.1) 51 国 会 審 議 の 模 擬 体 験 として 参 議 院 は 平 成 14 年 4 月 から 参 議 院 特 別 体 験 プログラム を 実 施 してきてい る このプログラムの 参 加 者 は 22 年 12 月 に 50 万 名 に 達 した( 参 議 院 特 別 体 験 プログラム 参 加 者 50 万 名 達 成 参 議 院 ホームページ ( 平 22.12.2) http://www.sangiin.go.jp/japanese/ugoki/h22/101202.html 及 び 参 議 院 特 別 体 験 プログラムの 御 案 内 参 議 院 ホームページ http://www.sangiin.go.jp/japanese/taiken/t_pr ogram/t_program.html ) 52 嶋 津 格 ( 千 葉 大 学 大 学 院 専 門 法 務 研 究 科 教 授 弁 護 士 ) 法 と 年 齢 規 定 都 市 問 題 98 巻 7 号 ( 平 19.7)5 頁 53 井 田 正 道 ( 明 治 大 学 政 治 経 済 学 部 教 授 ) 18 歳 選 挙 権 に 関 する 考 察 政 経 論 叢 71 巻 5 6 号 ( 平 15.3) 151 頁 54 法 制 審 議 会 民 法 成 年 年 齢 部 会 第 2 回 会 議 ( 平 20.4.15) 議 事 録 17 20 頁 法 務 省 ホームページ ( 本 多 吉 則 東 京 都 立 芝 商 業 高 校 校 長 平 成 20 年 全 国 高 等 学 校 長 協 会 広 報 幹 事 の 意 見 ) http://www.moj.go.jp/conten t/000012421.pdf 55 18 歳 成 人 賛 否 日 経 新 聞 ( 平 21.7.30)( 佐 々 木 光 郎 静 岡 英 和 学 院 大 学 教 授 元 家 庭 裁 判 所 調 査 官 の 意 見 ) 56 成 人 は 18 歳 報 告 毎 日 新 聞 ( 平 21.7.30)( 作 家 週 刊 金 曜 日 編 集 委 員 の 雨 宮 処 凛 氏 の 意 見 ) 57 成 人 年 齢 識 者 の 意 見 読 売 新 聞 ( 平 20.12.17)( 棚 村 政 行 早 稲 田 大 学 大 学 院 法 務 研 究 科 教 授 の 意 見 ) 及 び 変 わる? 大 人 の 定 義 毎 日 新 聞 ( 平 21.7.30)( 田 中 治 彦 立 教 大 学 文 学 部 教 授 の 意 見 ) 66