FPDの 人 間 工 学 シンポジウム2013 Mar. 8, 2013, Tokyo 自 工 会 画 像 表 示 装 置 ガイドライン 中 村 之 信 一 般 社 団 法 人 日 本 自 動 車 工 業 会 HMI 分 科 会 1
自 工 会 画 像 表 示 装 置 ガイドラインの 目 的 カーナビ ポジ ネガ ドライバーの 負 荷 と 緊 張 を 緩 和 正 確 な 自 車 位 置 がわかる 最 新 の 交 通 情 報 がわかる 目 的 地 へ 誘 導 してくれる ドライバーが 注 意 散 漫 になる 表 示 された 情 報 に 気 をとられる 装 置 の 操 作 に 気 をとられる テレビ 放 送 に 気 をとられる 便 利 なカーナビを 安 全 に 使 うために 自 工 会 画 像 表 示 装 置 ガイドライン 名 称 : 画 像 表 示 装 置 の 取 り 扱 いに ついて 2
ガイドライン 初 版 1981 音 声 認 識 音 声 経 路 誘 導 タッチパネル, GPS マップマッチング 電 子 地 図 表 示 VICS D-GPS テレマティックス 自 車 位 置 表 示 1987 1990 1991 1994 1995 1996 1997 1999 2000 2003 2004 機 能 自 工 会 ガイドライン V 1.0 V 1.1 V 2.0 V 2.1 V 3.0 官 能 評 価 によって 明 らかに 危 険 とみなされた 情 報 表 示 や 表 示 操 作 の 禁 止 項 目 リスト = べからず 集 3
ガイドライン 改 定 第 1.1 版 1981 音 声 認 識 音 声 経 路 誘 導 タッチパネル, GPS マップマッチング 電 子 地 図 表 示 VICS D-GPS テレマティックス 自 車 位 置 表 示 1987 1990 1991 1994 1995 1996 1997 1999 2000 2003 2004 機 能 自 工 会 ガイドライン V 1.0 V 1.1 V 2.0 V 2.1 V 3.0 1996 年 のVICS( 道 路 交 通 情 報 通 信 システム) 実 用 化 に 先 立 ち 31 文 字 以 上 の 文 字 表 示 動 的 情 報 の 文 字 スクロールなどを 禁 止 4
ガイドライン 改 定 第 2.0 版 1981 音 声 認 識 音 声 経 路 誘 導 タッチパネル, GPS マップマッチング 電 子 地 図 表 示 VICS D-GPS テレマティックス 自 車 位 置 表 示 1987 1990 1991 1994 1995 1996 1997 1999 2000 2003 2004 機 能 自 工 会 ガイドライン V 1.0 V 1.1 V 2.0 V 2.1 V 3.0 拡 大 地 図 での 細 街 路 表 示 を 可 能 に 運 転 に 寄 与 する 静 止 画 表 示 を 可 能 に FM 多 重 放 送 からの 運 転 に 関 係 のない 情 報 表 示 を 禁 止 5
ガイドライン 改 定 第 2.1 版 1981 音 声 認 識 音 声 経 路 誘 導 タッチパネル, GPS マップマッチング 電 子 地 図 表 示 VICS D-GPS テレマティックス 自 車 位 置 表 示 1987 1990 1991 1994 1995 1996 1997 1999 2000 2003 2004 機 能 自 工 会 ガイドライン V 1.0 V 1.1 V 2.0 V 2.1 V 3.0 表 示 装 置 設 置 位 置 の 数 値 基 準 見 下 ろし 角 30 度 以 内 ( 乗 用 車 ) 6
ガイドライン 改 定 第 3.0 版 1981 音 声 認 識 音 声 経 路 誘 導 タッチパネル, GPS マップマッチング 電 子 地 図 表 示 VICS D-GPS テレマティックス 自 車 位 置 表 示 1987 1990 1991 1994 1995 1996 1997 1999 2000 2003 2004 機 能 自 工 会 ガイドライン V 1.0 V 1.1 V 2.0 V 2.1 V 3.0 走 行 中 の 表 示 操 作 の 数 値 基 準 7
その 他 の 数 値 基 準 例 ガイドライン 改 定 第 1.1 版 (1995) 動 的 情 報 文 字 表 示 は30 文 字 以 内 ( 漢 字 かな 混 じり 文 ) VICS 文 字 情 報 表 示 例 青 山 通 り 上 り 渋 谷 署 前 宮 益 坂 上 渋 滞 0.5KM 明 治 通 り 外 回 り 宮 益 坂 下 付 近 道 路 工 事 車 線 基 準 ガイドライン 改 定 第 2.1 版 (2000) 見 下 ろし 角 表 示 装 置 の 見 下 ろし 角 30 度 以 内 ( 乗 用 車 ) θ 30 表 示 装 置 8
表 示 操 作 の 数 値 基 準 の 根 拠 テスト 条 件 走 行 道 路 : 一 般 道 ( 片 側 2 車 線 制 限 速 度 60km/h) 一 般 道 ( 片 側 1 車 線 制 限 速 度 60km/h) 常 磐 自 動 車 道 ( 片 側 3 車 線 制 限 速 度 100km/h) 首 都 高 速 道 路 ( 片 側 2 車 線 制 限 速 度 80km/h) 被 験 者 : 26-52 才 の 男 性 10 名 ( 平 均 34 才 ) ナビ 操 作 項 目 : 地 図 縮 尺 切 替 (2ステップ 操 作 ) 周 辺 施 設 表 示 (コンビニ 表 示 ) 目 的 地 設 定 (3-7 文 字 入 力 ) 目 的 地 設 定 ( 電 話 番 号 入 力 ;10 桁 ) 地 図 連 続 スクロール VICS 文 字 情 報 選 択 表 示 操 作 ( 地 図 メニューより8 回 操 作 ) VICS 文 字 情 報 選 択 表 示 操 作 ( 地 図 メニューより12 回 操 作 ) VICSページ 送 り 表 示 操 作 (VICSメニューより8 回 操 作 ) VICSページ 送 り 表 示 操 作 (VICSメニューより12 回 操 作 ) 9
表 示 操 作 の 数 値 基 準 の 根 拠 計 測 項 目 と 計 測 方 法 視 認 時 間 : ドライバーの 視 線 が 前 方 からはずれ 画 面 に 移 り また 前 方 へ 戻 ってくるまでの 時 間 と 定 義 それぞれのナビ 操 作 項 目 において すべての 視 認 時 間 を 足 し 合 わせて 総 視 認 時 間 を 得 る 車 両 横 変 位 量 : 車 両 のルーフに 取 り 付 けたカメラからの 映 像 でレーンマーカーを 利 用 して 横 変 位 量 を 求 めた コントロールデータはナビなしで40 秒 間 運 転 したときの 横 変 位 量 とした 不 安 感 官 能 評 価 : テスト 走 行 後 にドライバーがそれぞれのナビ 操 作 項 目 の 不 安 感 を 以 下 のように7 段 階 で 回 答 した 7: 非 常 に 不 安 6:かなり 不 安 5:やや 不 安 4:どちらでもない 3:やや 安 心 2:かなり 安 心 1: 非 常 に 安 心 10
表 示 操 作 の 数 値 基 準 の 根 拠 ナビ 操 作 項 目 コントロールデータ 地 図 連 続 スクロール 10 桁 番 号 入 力 7 文 字 入 力 3 文 字 入 力 周 辺 施 設 表 示 地 図 縮 尺 切 替 ページ 送 り(12ステップ) ページ 送 り(8ステップ) メニュー 選 択 (12ステップ) メニュー 選 択 (8ステップ) ナビなしで40 秒 間 運 転 したときの 横 変 位 量 353 0 100 200 300 400 500 600 横 変 位 量 (mm) 11
表 示 操 作 の 数 値 基 準 の 根 拠 20 相 関 係 数 R = 0.970 ナビ 表 示 操 作 総 視 認 時 間 (sec.) 15 10 5 7 9 8 10 5 1 32 4 1 地 図 連 続 スクロール 2 10 桁 番 号 入 力 3 7 文 字 入 力 4 3 文 字 入 力 5 周 辺 施 設 表 示 6 地 図 縮 尺 切 替 7 ページ 送 り(12ステップ) 8 ページ 送 り(8ステップ) 6 9 10 メニュー 選 択 (12ステップ) メニュー 選 択 (8ステップ) 0 100 200 300 400 500 600 横 変 位 量 (mm) 12
表 示 操 作 の 数 値 基 準 の 根 拠 0 100 200 300 400 500 600 コントロールデータ 地 図 連 続 スクロール 10 桁 番 号 入 力 7 文 字 入 力 3 文 字 入 力 周 辺 施 設 表 示 地 図 縮 尺 切 替 ページ 送 り(12ステップ) ページ 送 り(8ステップ) メニュー 選 択 (12ステップ) メニュー 選 択 (8ステップ) ナビなしで40 秒 間 運 転 した ときの 横 変 位 量 353 mm ( 平 均 値 ) 総 視 認 時 間 (sec.) 20 15 10 5 R = 0.970 横 変 位 量 (mm) 0 0 100 200 300 400 500 600 横 変 位 量 353 mm は 総 視 認 時 間 8.35 秒 に 相 当 する 13
表 示 操 作 の 数 値 基 準 の 根 拠 20 相 関 係 数 R=0.965 ナビ 表 示 操 作 総 視 認 時 間 (sec.) 15 10 5 0 1 2 3 4 5 6 7 6 安 心 9 7 10 8 5 1 4 官 能 評 価 値 23 不 安 1 地 図 連 続 スクロール 2 10 桁 番 号 入 力 3 7 文 字 入 力 4 3 文 字 入 力 5 周 辺 施 設 表 示 6 地 図 縮 尺 切 替 7 ページ 送 り(12ステップ) 8 ページ 送 り(8ステップ) 9 10 メニュー 選 択 (12ステップ) メニュー 選 択 (8ステップ) 14
コントロールデータ 地 図 連 続 スクロール 10 桁 番 号 入 力 7 文 字 入 力 3 文 字 入 力 周 辺 施 設 表 示 地 図 縮 尺 切 替 ページ 送 り(12ステップ) ページ 送 り(8ステップ) メニュー 選 択 (12ステップ) メニュー 選 択 (8ステップ) 20 15 10 8.35 5 表 示 操 作 の 数 値 基 準 の 根 拠 0 100 200 300 400 500 600 横 変 位 量 (mm) R = 0.970 R = 0.965 0 0 100 200 300 400 500 600 総 視 認 時 間 (sec.) 総 視 認 時 間 が8 秒 以 内 であれ ば 運 転 挙 動 と 不 安 感 に 影 響 を 与 えない 安 心 官 能 評 価 値 不 安 1 2 3 4 5 6 7 20 15 10 8.93 5 0 15
Occlusion( 視 界 遮 断 ) 法 実 際 の 運 転 状 態 を 模 擬 できる 台 上 評 価 手 法 液 晶 シャッター 付 きゴー グル シャッター 開 = 画 面 視 ( 透 過 率 73%) シャッター 閉 = 前 方 視 ( 透 過 率 8%) 1.5 sec 1.0 sec シャッター 開 シャッター 閉 0 2 4 6 8 10 12 時 間 (sec) 16
Occlusion( 視 界 遮 断 ) 法 視 認 時 間 と 総 シャッター 開 時 間 の 相 関 係 数 は0.893であった 総 視 認 時 間 8 秒 に 相 当 する 総 シャッター 開 時 間 は7.53 秒 である 総 シャッター 開 時 間 は7.5 秒 を 越 えないこと ( 1.5 sec 5 times = 7.5 sec ) シャッター 開 1.5 sec 開 閉 17
視 認 操 作 の 数 値 基 準 運 転 者 が 所 望 するタスクが 以 下 の 操 作 基 準 を 満 足 しない 場 合 は 走 行 中 の 操 作 を 禁 止 する (1)タスクが 完 了 するまでの 画 面 視 認 総 時 間 が 8 秒 を 超 えない こと (2) 上 記 の 基 準 を 台 上 試 験 で 評 価 した 場 合 視 界 遮 断 法 (Occlusion 法 )で 測 定 したタスク 完 了 までの 総 シャッター 開 時 間 が7.5 秒 を 超 えないこと 18
結 論 自 工 会 は 世 界 初 の 視 認 操 作 についての 数 値 基 準 を 導 入 した (1) 画 面 視 認 総 時 間 が 8 秒 を 超 えないこと (2) 視 界 遮 断 法 (Occlusion 法 )では 総 シャッター 開 時 間 が7.5 秒 を 超 えないこと これは 完 全 な 数 値 基 準 化 への 最 初 のステップである 自 工 会 は 今 後 も 最 善 のガイドラインを 目 指 し 努 力 する 自 工 会 画 像 表 示 装 置 ガイドラインは 自 工 会 のWebsiteに 公 開 している http://www.jama.or.jp/safe/guideline/index.html 19