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諮 問 第 228 号 答 申 1 審 査 会 の 結 論 千 葉 県 知 事 ( 以 下 実 施 機 関 という )は 非 公 開 とした 情 報 のうち 法 人 代 表 者 の 印 影 を 除 く 部 分 を 公 開 すべきである 2 異 議 申 立 人 の 主 張 要 旨 (1) 異 議 申 立 ての 趣 旨 異 議 申 立 ての 趣 旨 は 実 施 機 関 が 平 成 10 年 3 月 20 日 付 け 生 第 328 号 の 2で 行 った 平 成 7 年 度 一 般 廃 棄 物 処 理 施 設 立 入 検 査 の 結 果 について のう ち 立 入 検 査 結 果 通 知 文 の 佐 倉 市 分 ( 以 下 本 件 文 書 という )の 公 文 書 部 分 公 開 決 定 の 取 消 しを 求 めるというものである (2) 異 議 申 立 ての 理 由 異 議 申 立 人 が 異 議 申 立 書 及 び 意 見 書 等 で 主 張 している 異 議 申 立 ての 理 由 を 要 約 すると 次 のとおりである ア 環 境 ごみ 問 題 は 日 増 しにその 深 刻 の 度 合 いを 深 めており 県 民 の 最 大 関 心 事 の 一 つとなっている そのような 中 県 が 実 施 した 一 般 廃 棄 物 処 理 施 設 の 立 入 検 査 ( 分 析 )の 結 果 の うち 実 態 把 握 に 係 る 情 報 は 管 理 者 の 協 力 を 得 て 実 施 した との 理 由 で 非 公 開 扱 いされたが むしろ 管 理 者 の 協 力 を 得 たものであるからなおさら その 貴 重 な 情 報 は 県 民 に 知 らされるべきである 今 後 環 境 行 政 は 特 に 市 民 県 民 の 協 力 が 一 層 必 要 とされるであろう 事 が 予 測 される 時 本 件 のような 例 はあってはならないものであると 考 えられ ぜひ 公 開 されるよう 願 う イ 環 境 計 量 士 の 印 影 を 特 定 個 人 が 識 別 できる として 非 公 開 としたが 既 に 当 該 個 人 名 を 当 該 証 明 書 上 で 明 らかにしており 理 由 にならない また 平 成 14 年 9 月 12 日 付 け 最 高 裁 判 所 判 決 ( 平 成 11 年 ( 行 ヒ) 第 50 号 )で 印 影 の 非 公 開 は 違 法 とされた この 例 からも 本 件 処 分 は 不 当 違 法 である 計 量 証 明 機 関 の 印 影 の 非 公 開 は 競 争 上 事 業 運 営 上 の 不 利 益 や 社 会 的 信 用 を 損 なう ためとした 非 公 開 の 理 由 は 説 得 性 がなくとても 認 められない ウ 本 件 に 係 る 公 開 請 求 は 平 成 10 年 2 月 6 日 付 けである この 間 実 に 満 5 年 もの 長 期 に 亘 る 日 時 を 費 やしたその 行 為 は 不 作 為 の 域 を 超 え 不 当 違 法 な 怠 業 行 為 で あるとさえ 言 える この 行 為 に 対 し 新 ためて 異 議 を 申 立 てたい 3 実 施 機 関 の 説 明 要 旨 実 施 機 関 の 説 明 は おおむね 次 のとおりである (1) 本 件 文 書 について -1-

本 件 文 書 は 平 成 7 年 度 に 行 った 一 般 廃 棄 物 施 設 立 入 検 査 の 結 果 について 佐 倉 市 に 通 知 した 通 知 文 であり 佐 倉 市 廃 棄 物 最 終 処 分 場 放 流 水 に 係 る 分 析 結 果 ( 計 量 証 明 書 ) 及 び 平 成 7 年 度 一 般 廃 棄 物 処 理 施 設 立 入 検 査 ( 分 析 )の 結 果 について( 通 知 ) から 構 成 されている (2) 非 公 開 の 理 由 について ア 旧 条 例 第 11 条 第 2 号 該 当 性 について 環 境 計 量 士 の 印 影 は 個 人 に 関 する 情 報 であって 特 定 個 人 が 識 別 され 又 は 識 別 され 得 る 情 報 であり 旧 公 文 書 公 開 条 例 第 11 条 第 2 号 に 該 当 し た だし 書 のいずれにも 該 当 しない イ 旧 条 例 第 11 条 第 3 号 該 当 性 について 計 量 証 明 機 関 の 印 影 は 法 人 に 関 する 情 報 であって 当 該 法 人 の 内 部 管 理 に 属 する 情 報 であるので 公 開 することによって 当 該 法 人 の 競 争 上 若 しく は 事 業 運 営 上 の 地 位 に 不 利 益 を 与 え 又 は 社 会 的 信 用 を 損 なうと 認 められる 情 報 であり 旧 公 文 書 公 開 条 例 第 11 条 第 3 号 に 該 当 し ただし 書 のいずれ にも 該 当 しない (3) 分 析 結 果 のうち 実 態 把 握 に 係 る 情 報 について これらの 情 報 は 最 終 処 分 場 地 下 水 及 び 湧 水 の 実 態 を 示 した 情 報 であり 旧 条 例 第 11 条 第 8 号 に 該 当 するとして 非 公 開 としたものであるが 最 終 処 分 場 の 適 正 な 維 持 管 理 状 況 を 確 認 し 最 終 処 分 場 の 信 頼 性 に 資 するものであるこ とから 今 後 県 が 行 う 実 態 把 握 等 廃 棄 物 行 政 を 推 進 する 上 での 市 町 村 との 信 頼 関 係 が 損 なわれることにより 当 該 事 務 事 業 の 円 滑 な 執 行 に 著 しい 支 障 が 生 じ る 可 能 性 は 低 いと 判 断 されることから 当 該 部 分 は 公 開 する 用 意 がある 4 審 査 会 の 判 断 当 審 査 会 は 異 議 申 立 人 の 主 張 及 び 実 施 機 関 の 説 明 並 びに 本 件 文 書 を 審 査 した 結 果 以 下 のように 判 断 する (1) 本 件 文 書 及 び 非 公 開 情 報 について 本 件 文 書 は 佐 倉 市 廃 棄 物 最 終 処 分 場 について 廃 棄 物 の 処 理 及 び 清 掃 に 関 する 法 律 第 19 条 の 規 定 により 平 成 7 年 度 に 行 った 立 入 検 査 結 果 に 関 するも ので 3(1)のとおり 構 成 されている 実 施 機 関 は 本 件 文 書 のうち 計 量 証 明 書 について 押 印 された 計 量 証 明 した 法 人 の 法 人 印 及 び 代 表 者 印 を 旧 条 例 第 11 条 第 3 号 該 当 により 環 境 計 量 士 の 個 人 印 の 印 影 を 同 条 第 2 号 該 当 により 分 析 結 果 の 記 録 のうちの 一 部 を 同 条 第 8 号 該 当 により 非 公 開 としたものである (2) 実 施 機 関 は 見 直 しの 結 果 分 析 結 果 については 公 開 するとしているので 実 施 機 関 が 非 公 開 としたその 他 の 非 公 開 情 報 について 以 下 に 判 断 する ア 計 量 証 明 について 計 量 証 明 とは 運 送 や 売 買 等 の 目 的 たる 貨 物 の 積 卸 し 又 は 入 出 庫 に 際 して 長 さ 質 量 面 積 等 に 関 して 行 われるもののほか 濃 度 音 圧 レベルその 他 の 物 象 の 状 態 の 量 などに 関 して 公 に 又 は 業 務 上 他 人 に 計 量 の 結 果 等 が 真 実 である ことを 表 明 することであり 計 量 証 明 の 事 業 で 一 定 のものを 行 う 者 は 計 量 法 -2-

第 107 条 の 規 定 により 都 道 府 県 知 事 の 登 録 を 受 けなければならないことと なっている 計 量 証 明 は 計 量 証 明 書 を 交 付 して 行 われ 計 量 証 明 書 の 発 行 方 法 は 上 記 の 登 録 を 受 けた 者 が 作 成 し 都 道 府 県 知 事 に 届 け 出 る 計 量 証 明 事 業 の 実 施 方 法 に 関 する 事 業 規 程 において 定 められているが 一 般 的 には 環 境 計 量 士 の 記 名 押 印 がなされるものとされているところである イ 旧 条 例 第 11 条 第 2 号 該 当 性 について 環 境 計 量 士 の 印 影 について 実 施 機 関 は3(2)アのとおり 説 明 するので 以 下 検 討 する 確 かに 環 境 計 量 士 の 印 影 は 環 境 計 量 士 個 人 の 印 影 と 認 められるので 特 定 の 個 人 が 識 別 される 情 報 であり 旧 条 例 第 11 条 第 2 号 本 文 に 該 当 する ところで 実 施 機 関 は 環 境 計 量 士 の 氏 名 を 公 開 しているが これは 計 量 士 が 経 済 産 業 大 臣 に 登 録 されることとされており 計 量 法 施 行 令 第 38 条 の 規 定 に より この 計 量 士 登 録 簿 の 謄 本 の 交 付 又 は 閲 覧 の 請 求 ができることとされてい ること また 環 境 計 量 士 が 資 格 をもって 内 容 について 公 に 証 明 を 行 うもので あり 自 らが 記 載 内 容 に 社 会 的 責 任 を 有 すべきものであることから その 氏 名 を 公 表 予 定 の 情 報 として 本 号 ただし 書 ロにより 公 開 したものと 考 えられる 本 件 印 影 は 環 境 計 量 士 の 氏 名 の 末 尾 に 押 印 され 氏 名 の 記 載 とあいまって 環 境 計 量 士 が 真 正 に 真 意 に 基 づいて 証 明 したことを 示 すために 押 印 されたもの と 見 ることができるが この 押 印 に 使 用 する 印 章 については 特 段 の 要 件 は 定 められておらず 実 印 や 銀 行 印 などのように 特 別 の 管 理 が 行 われている 印 章 であると 認 めるべき 理 由 もない そうすると 本 件 印 影 は 環 境 計 量 士 の 姓 以 外 の 個 人 情 報 を 示 すものとは 認 め られず 氏 名 と 一 体 として 本 号 ただし 書 ロに 該 当 するものと 判 断 する ウ 旧 条 例 第 11 条 第 3 号 該 当 性 について (ア) 本 号 該 当 性 について 計 量 証 明 機 関 の 印 影 について 実 施 機 関 は3(2)イのとおり 説 明 するので 以 下 検 討 する 本 件 の 計 量 証 明 機 関 は 法 人 であるが 法 人 の 印 影 又 は 法 人 代 表 者 の 印 影 が 公 にされた 場 合 競 争 上 若 しくは 事 業 運 営 上 の 地 位 に 不 利 益 を 与 えるかどう かは 当 該 印 影 の 性 質 形 状 や 使 用 されている 状 況 などから 個 別 に 判 断 する 必 要 がある 計 量 証 明 は 計 量 証 明 書 を 発 行 することにより 行 われ 計 量 証 明 を 行 う 者 が 都 道 府 県 知 事 の 登 録 を 受 けなければならないなど 証 明 を 真 正 なものとして 信 用 度 を 維 持 するため 厳 格 な 制 度 下 において 行 われることはアに 述 べたとお りである しかしながら このうち 社 印 については 認 証 的 な 機 能 を 補 完 する 意 味 で 代 表 者 の 印 と 同 時 に 使 用 されるのが 一 般 的 であり 社 印 が 単 独 で 押 印 された だけで 真 正 な 証 票 であると 認 められることはないものと 考 えられる したがって 社 印 の 印 影 が 公 開 されたとしても 当 該 法 人 の 競 争 上 若 しく は 事 業 運 営 上 の 地 位 に 不 利 益 を 与 えるものとは 認 められない -3-

一 方 法 人 代 表 者 の 印 は 法 人 の 登 記 の 際 に 届 け 出 られ 印 鑑 証 明 の 対 象 となる 理 事 長 印 であり 当 該 法 人 の 意 思 を 法 人 の 代 表 機 関 として 表 示 する 際 に 使 用 されるものであると 認 められ また 本 件 においても 記 載 内 容 が 真 正 なものとして 認 証 的 機 能 を 有 する 性 質 のものである したがって 法 人 代 表 者 の 印 影 は 当 該 法 人 の 内 部 管 理 に 属 する 情 報 であ り これを 公 開 した 場 合 には 当 該 法 人 の 競 争 上 若 しくは 事 業 運 営 上 の 地 位 に 不 利 益 を 与 えるものと 認 められ 本 号 本 文 に 該 当 する なお 当 該 印 影 は 本 号 ただし 書 のいずれにも 該 当 しない (イ) 異 議 申 立 人 の 主 張 について 異 議 申 立 人 は 平 成 14 年 9 月 12 日 付 けの 最 高 裁 判 所 判 決 を 引 用 して 印 影 の 非 公 開 が 違 法 であると 主 張 するが 当 該 判 決 において 判 断 の 対 象 となっ たのは 飲 食 店 において 不 特 定 多 数 のものに 交 付 される 請 求 書 に 押 印 される 印 影 であって 本 件 の 印 影 を 同 一 に 扱 うことはできない (3) 異 議 申 立 人 のその 他 の 主 張 について 異 議 申 立 人 は 本 件 に 係 る 公 開 請 求 は 平 成 10 年 2 月 6 日 付 けで 行 われたも のであり 現 在 まで 多 くの 期 間 を 徒 過 してしまったことは 不 当 違 法 な 怠 業 行 為 であると 主 張 する 確 かに 簡 易 迅 速 な 救 済 手 段 である 異 議 申 立 制 度 の 趣 旨 を 損 なう 事 態 である と 考 えられるので 実 施 機 関 に 対 しては 今 後 早 期 の 諮 問 と 迅 速 な 処 理 を 求 めるものである (4) 結 論 実 施 機 関 が 非 公 開 とした 情 報 のうち 法 人 代 表 者 の 印 影 は 旧 条 例 第 11 条 第 3 号 に 該 当 し 非 公 開 とできるが その 余 の 部 分 を 公 開 すべきである 5 審 査 会 の 処 理 経 過 当 審 査 会 の 処 理 経 過 は 別 紙 のとおりである -4-

別 紙 審 査 会 の 処 理 経 過 年 月 日 処 理 内 容 14.12.12 諮 問 書 の 受 理 15. 1.28 実 施 機 関 の 理 由 説 明 書 の 受 理 15. 2.27 異 議 申 立 人 の 意 見 書 の 受 理 15. 4.25 審 議 実 施 機 関 から 不 開 示 理 由 の 聴 取 15. 5.23 審 議 異 議 申 立 人 の 意 見 陳 述 15. 6.20 審 議 ( 参 考 ) 千 葉 県 情 報 公 開 審 査 会 第 1 部 会 氏 名 職 業 等 備 考 大 友 道 明 弁 護 士 瀧 上 信 光 千 葉 商 科 大 学 教 授 古 幡 浩 城 西 国 際 大 学 講 師 部 会 長 横 山 清 美 環 境 パートナーシップアドバ イザー ( 五 十 音 順 : 平 成 15 年 6 月 20 日 現 在 ) -5-