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後 にまで 及 んでおり(このような 外 部 研 究 資 金 を 以 下 契 約 理 由 研 究 という ) かつ その 者 が 退 職 後 も 引 き 続 き 研 究 代 表 者 となることを 研 究 所 が 認 める 場 合 とし 理 事 室 の 命 を 受 けて 発 議 書 ( 別 に 定 め

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< 継 続 雇 用 制 度 全 般 > Q1. 当 社 は 現 在 の 継 続 雇 用 制 度 で 1 過 去 3 年 間 の 評 価 が 標 準 以 上 2 過 去 数 年 間 に 減 給 以 上 の 処 分 を 受 けていない 者 3 転 勤 出 向 などに 同 意 する 者 といった 基 準 を 設 けているが 会 社 は 今 年 の4 月 以 降 も 現 行 基 準 を 60 歳 時 点 の 再 雇 用 の 判 断 基 準 として 使 うとの 姿 勢 を 示 している これは 違 法 であると 思 われるが どのように 対 応 したら 良 いか A1. 改 正 高 年 齢 者 雇 用 安 定 法 の 施 行 後 継 続 雇 用 制 度 の 対 象 者 基 準 を60 歳 時 点 で 適 用 するこ とは 法 令 違 反 であり 行 政 指 導 の 対 象 となる 厚 生 労 働 省 の 高 年 齢 者 雇 用 確 保 措 置 の 実 施 及 び 運 用 に 関 する 指 針 に 記 載 の 通 り 就 業 規 則 に 定 める 解 雇 事 由 又 は 退 職 事 由 ( 年 齢 に 係 わるものを 除 く)に 該 当 する 場 合 以 外 は 希 望 者 全 員 が 継 続 雇 用 の 対 象 となるので こうしたケースを 把 握 した 場 合 は 連 合 や 最 寄 りの 労 働 局 に 相 談 いただきたい なお 継 続 雇 用 しないことができる 事 由 については 各 社 の 就 業 規 則 で 定 められている 解 雇 事 由 退 職 事 由 に 限 られ その 内 容 は 厚 生 労 働 省 の 指 針 で 客 観 的 に 合 理 的 な 理 由 があり 社 会 通 念 上 相 当 であることが 求 められると 考 えられる とされている また 定 年 到 達 時 における 継 続 雇 用 拒 否 は 客 観 的 合 理 性 社 会 的 相 当 性 が 認 められ ない 限 り 解 雇 とみなされ 労 働 契 約 法 第 16 条 ( 解 雇 権 濫 用 法 理 )に 基 づき 無 効 とされ た 裁 判 例 もあるため 労 働 組 合 としては 留 意 をする 必 要 がある 高 年 齢 者 雇 用 確 保 措 置 の 実 施 及 び 運 用 に 関 する 指 針 ( 抄 ) ( 平 成 24 年 11 月 9 日 厚 生 労 働 省 告 示 第 560 号 ) 2 継 続 雇 用 制 度 継 続 雇 用 制 度 を 導 入 する 場 合 には 希 望 者 全 員 を 対 象 とする 制 度 とする ( 略 ) 就 業 規 則 に 定 める 解 雇 事 由 又 は 退 職 事 由 ( 年 齢 に 係 るものを 除 く 以 下 同 じ )に 該 当 する 場 合 には 継 続 雇 用 しないことができる < 裁 判 例 > 定 年 退 職 者 Xが 自 社 の 再 雇 用 就 業 規 則 に 基 づき 社 内 の 所 定 の 手 続 きに 従 って 定 年 後 の 再 雇 用 を 求 めたところ 使 用 者 Yは Xは 従 来 の 勤 務 状 態 からすると 誠 実 義 務 および 職 場 規 律 に 問 題 があり 再 雇 用 として 通 常 勤 務 できる 能 力 がないとしてこれを 拒 否 した Xは 本 件 再 雇 用 拒 否 は 正 当 な 理 由 を 欠 き 無 効 であるとして 労 働 契 約 上 の 権 利 を 有 する 地 位 にあることの 確 認 を 求 めた 裁 判 所 は 再 雇 用 拒 否 は 再 雇 用 就 業 規 則 の 要 件 を 満 たすにもかかわらず 何 ら の 客 観 的 合 理 的 理 由 もなくされたものであって 解 雇 権 濫 用 法 理 の 趣 旨 に 照 らして 無 効 であ るとした ( 平 成 22 年 8 月 26 日 東 京 地 裁 判 決 東 京 大 学 出 版 会 事 件 ) 2

Q2. 今 回 の 法 改 正 に 伴 い 現 行 の 継 続 雇 用 制 度 ですでに 再 雇 用 されている 方 について も 希 望 すれば 65 歳 まで 継 続 雇 用 されることになるのか A2. 今 回 の 法 改 正 によって 労 使 協 定 により 継 続 雇 用 制 度 の 対 象 者 基 準 を 設 けることができ る 仕 組 みが 廃 止 されるが これは 就 業 規 則 に 定 める 解 雇 事 由 又 は 退 職 事 由 に 該 当 する 者 以 外 は 希 望 者 全 員 が 継 続 雇 用 制 度 の 対 象 者 基 準 該 当 者 になると 言 い 換 えることができ る 現 行 制 度 ですでに 継 続 雇 用 された 者 は 継 続 雇 用 制 度 の 対 象 者 基 準 に 該 当 した 者 である ことから 今 回 の 法 改 正 の 影 響 を 受 けるわけではなく 従 来 から 運 用 されている 制 度 に 基 づき 継 続 雇 用 がなされていく あるいは 更 新 がなされていくことになる なお 60 歳 以 降 の 契 約 形 態 を 有 期 労 働 契 約 (1 年 契 約 で 反 復 更 新 など)で 継 続 雇 用 が 行 われる 場 合 1 年 契 約 毎 の 更 新 基 準 を 定 めるケースも 考 えられるが 高 年 齢 者 雇 用 安 定 法 上 は 更 新 基 準 を 設 定 することは 妨 げられていない この 場 合 の 対 応 として 改 正 された 労 働 契 約 法 19 条 2 号 の 雇 い 止 め 法 理 における 合 理 的 期 待 権 を 形 成 し 契 約 内 容 を 確 定 させるため 労 働 組 合 は 65 歳 まで 契 約 更 新 がされるこ とを 就 業 規 則 に 盛 り 込 むとともに 社 内 周 知 がなされるよう 取 り 組 んでいただきたい 高 年 齢 者 雇 用 安 定 法 ( 抄 ) 第 九 条 定 年 ( 六 十 五 歳 未 満 のものに 限 る 以 下 この 条 において 同 じ )の 定 めをしている 事 業 主 は その 雇 用 する 高 年 齢 者 の 六 十 五 歳 までの 安 定 した 雇 用 を 確 保 するため 次 の 各 号 に 掲 げる 措 置 ( 以 下 高 年 齢 者 雇 用 確 保 措 置 という )のいずれかを 講 じなければな らない 一 当 該 定 年 の 引 上 げ 二 継 続 雇 用 制 度 ( 現 に 雇 用 している 高 年 齢 者 が 希 望 するときは 当 該 高 年 齢 者 をその 定 年 後 も 引 き 続 いて 雇 用 する 制 度 をいう 以 下 同 じ )の 導 入 三 当 該 定 年 の 定 めの 廃 止 3

Q3. 60 歳 以 降 の 契 約 形 態 を1 年 更 新 の 有 期 労 働 契 約 とする 場 合 65 歳 まで 働 くことを 希 望 すれば 働 き 続 けることができるのか 会 社 は 有 期 労 働 契 約 の 更 新 について 過 去 1 年 間 の 出 勤 率 が 90% 以 上 の 者 直 近 の 健 康 診 断 の 結 果 業 務 遂 行 に 問 題 がない こと といった 厳 格 な 基 準 を 定 めている A3. 高 年 齢 者 雇 用 安 定 法 9 条 1 項 は 事 業 主 に65 歳 までの 雇 用 確 保 措 置 を 義 務 づける 規 定 であるため A2で 回 答 したとおり 60 歳 以 降 の 継 続 雇 用 に 関 して1 年 毎 の 更 新 基 準 を 設 けること 自 体 は 規 制 できていない ただし 高 年 齢 者 雇 用 安 定 法 が 義 務 づける 雇 用 確 保 措 置 は 65 歳 までの 安 定 した 雇 用 を 図 ることを 目 的 としており 例 えば 62 歳 以 降 は 更 新 しない 63 歳 になったら 雇 い 止 めとする など 年 齢 のみを 根 拠 として 労 働 契 約 を 更 新 しない 旨 の 基 準 を 設 けてい る 場 合 は 高 年 齢 者 雇 用 安 定 法 の 規 制 の 対 象 になってくるものと 考 えられる また 60 歳 以 降 の 契 約 形 態 を 有 期 労 働 契 約 (1 年 契 約 で 反 復 更 新 など)で 締 結 するケー スについては 改 正 された 労 働 契 約 法 19 条 2 号 の 雇 い 止 め 法 理 における 合 理 的 期 待 権 を 形 成 し 契 約 内 容 を 確 定 させるため 労 働 組 合 は 65 歳 まで 契 約 更 新 がされることを 就 業 規 則 に 盛 り 込 むとともに 社 内 周 知 がなされるように 取 り 組 んでいただきたい 水 口 弁 護 士 企 業 で 導 入 されている 継 続 雇 用 制 度 の 多 くは 有 期 労 働 契 約 を 更 新 していく 形 態 である ため 更 新 基 準 の 取 り 扱 いは 労 働 契 約 法 19 条 の 雇 い 止 め 法 理 と 関 連 する 使 用 者 があえて 高 年 齢 者 雇 用 安 定 法 の 趣 旨 に 反 し 更 新 基 準 として 高 いハードルを 設 け た 場 合 司 法 判 断 として その 基 準 が 客 観 的 合 理 的 理 由 でない 社 会 通 念 上 相 当 でな いとされる 可 能 性 が 高 いのではないか ( 参 考 ) 労 働 契 約 法 19 条 2 号 では 労 働 者 において 有 期 労 働 契 約 の 契 約 期 間 の 満 了 時 に 契 約 が 更 新 さ れるものと 期 待 することについて 合 理 的 な 理 由 があるものであると 認 められる 有 期 労 働 契 約 の 雇 い 止 めがあった 場 合 一 定 の 要 件 で 無 効 とする 内 容 が 規 定 されている 4

Q4. 継 続 雇 用 を 希 望 するかどうかの 確 認 を 法 改 正 前 の 55 歳 時 点 で 行 った 労 働 者 に 対 しても 会 社 は 改 めて 継 続 雇 用 を 希 望 するかどうかの 確 認 を 行 う 義 務 を 負 っていると いう 理 解 でよいか A4. 高 年 齢 者 雇 用 安 定 法 は 継 続 雇 用 制 度 の 具 体 的 な 運 用 方 法 まで 規 定 しておらず 事 業 主 が 定 めて 運 用 していくことになる 今 回 の 法 改 正 を 踏 まえ 55 歳 時 点 ですでに 会 社 が 本 人 の 意 思 を 確 認 していた 場 合 法 的 には 再 確 認 の 義 務 までは 負 わないと 解 される 労 使 協 議 の 中 で 労 働 組 合 としては 改 めて 継 続 雇 用 を 希 望 するかどうかの 確 認 を 行 う よう 求 めていただきたい 5

Q5. 当 社 の 就 業 規 則 では 定 年 前 の 労 働 者 の 解 雇 事 由 退 職 事 由 の 数 がもともと 他 社 より 多 く 非 常 に 細 かく 定 められている こうした 場 合 でも 解 雇 事 由 退 職 事 由 に 挙 げられているものはすべて 継 続 雇 用 しないことができる 事 由 として 認 められてしま うのか A5. 継 続 雇 用 しないことができる 事 由 の 適 否 については その 数 ではなく 定 年 前 の 労 働 者 の 解 雇 事 由 退 職 事 由 も 含 めて 客 観 的 合 理 性 や 社 会 相 当 性 の 観 点 から 個 別 事 例 ごと にその 内 容 について 司 法 判 断 がなされる また 就 業 規 則 を 変 更 すること 自 体 も 労 働 契 約 法 に 基 づき 変 更 内 容 が 合 理 的 かどうか 問 われることになる 〇 労 働 組 合 としては 継 続 雇 用 しないことができる 事 由 や その 根 拠 となる 就 業 規 則 の 解 雇 事 由 退 職 事 由 について 客 観 的 合 理 性 や 社 会 相 当 性 の 観 点 から 適 当 であるかチェッ クする 必 要 がある なお 厚 生 労 働 省 のQ&Aでは 就 業 規 則 の 解 雇 事 由 又 は 退 職 事 由 のうち 例 えば 試 用 期 間 中 の 解 雇 のように 継 続 雇 用 しない 事 由 になじまないものを 除 くことは 差 し 支 えな い とされている 水 口 弁 護 士 解 雇 事 由 は 数 よりも 中 身 が 問 題 であり 労 働 契 約 法 16 条 に 基 づき 客 観 的 合 理 的 理 由 でないもの 社 会 通 念 上 相 当 でないものは 認 めらない なお 法 施 行 までの 間 に 定 年 前 の 労 働 者 の 解 雇 事 由 退 職 事 由 を 追 加 的 に 増 やしていく あるいはこれまでの 基 準 より 強 化 していくといった 行 為 は 就 業 規 則 の 不 利 益 変 更 に 該 当 する この 場 合 には 労 働 契 約 法 10 条 が 適 用 されることになると 考 えられ 不 利 益 変 更 は 厳 格 な 合 理 性 がある 場 合 に 限 定 されるべきである 6

労 働 契 約 法 ( 抄 ) 第 七 条 労 働 者 及 び 使 用 者 が 労 働 契 約 を 締 結 する 場 合 において 使 用 者 が 合 理 的 な 労 働 条 件 が 定 められている 就 業 規 則 を 労 働 者 に 周 知 させていた 場 合 には 労 働 契 約 の 内 容 は その 就 業 規 則 で 定 める 労 働 条 件 によるものとする ただし 労 働 契 約 において 労 働 者 及 び 使 用 者 が 就 業 規 則 の 内 容 と 異 なる 労 働 条 件 を 合 意 していた 部 分 について は 第 十 二 条 に 該 当 する 場 合 を 除 き この 限 りでない ( 略 ) 第 十 条 使 用 者 が 就 業 規 則 の 変 更 により 労 働 条 件 を 変 更 する 場 合 において 変 更 後 の 就 業 規 則 を 労 働 者 に 周 知 させ かつ 就 業 規 則 の 変 更 が 労 働 者 の 受 ける 不 利 益 の 程 度 労 働 条 件 の 変 更 の 必 要 性 変 更 後 の 就 業 規 則 の 内 容 の 相 当 性 労 働 組 合 等 との 交 渉 の 状 況 その 他 の 就 業 規 則 の 変 更 に 係 る 事 情 に 照 らして 合 理 的 なものであるときは 労 働 契 約 の 内 容 である 労 働 条 件 は 当 該 変 更 後 の 就 業 規 則 に 定 めるところによるものとす る ただし 労 働 契 約 において 労 働 者 及 び 使 用 者 が 就 業 規 則 の 変 更 によっては 変 更 されない 労 働 条 件 として 合 意 していた 部 分 については 第 十 二 条 に 該 当 する 場 合 を 除 き この 限 りでない ( 略 ) 第 十 六 条 解 雇 は 客 観 的 に 合 理 的 な 理 由 を 欠 き 社 会 通 念 上 相 当 であると 認 められな い 場 合 は その 権 利 を 濫 用 したものとして 無 効 とする 7

Q6. 厚 生 労 働 省 の 指 針 では 継 続 雇 用 しないことができる 事 由 について 解 雇 事 由 又 は 退 職 事 由 とは 異 なる 運 営 基 準 を 設 けることは 法 の 趣 旨 を 没 却 するおそれがあること に 留 意 する とされているが 異 なる 運 営 基 準 としてどのようなものが 想 定 される か A6. 異 なる 運 営 基 準 を 設 ける とは 定 年 時 のみに 適 用 される 基 準 あるいは 定 年 時 のみ に 用 いられる 判 断 基 準 を 設 けるというものである 例 えば 継 続 雇 用 しないことができる 事 由 を 定 年 時 に という 状 態 であること と 定 めることや ある 解 雇 事 由 があって この 解 雇 事 由 は 定 年 時 には と 解 する な ど 定 年 時 点 に 限 った 判 断 が 適 用 される 枠 組 みを 設 定 することは 法 の 趣 旨 に 反 する 具 体 的 に 異 なる 運 営 基 準 として 特 に 考 えられるのは 休 職 の 取 り 扱 いである 例 えば 定 年 前 は 私 傷 病 の 休 職 期 間 を 最 大 2 年 間 認 めているにもかかわらず 別 途 労 使 協 定 で 定 年 時 の 継 続 雇 用 の 判 断 についてのみ 例 えば1カ 月 に 限 るといった ダブル スタンダードが 作 られてしまうケースがありうる これら 運 用 上 のダブル スタンダードは 改 正 高 年 齢 者 雇 用 安 定 法 の 趣 旨 を 没 却 するこ とから 違 反 類 型 として 扱 われるので 労 働 組 合 としてしっかりチェックしていく 必 要 がある < 参 考 > 高 年 齢 者 雇 用 安 定 法 違 反 があった 場 合 の 行 政 の 対 応 について 高 年 齢 者 等 職 業 安 定 対 策 基 本 方 針 ( 抄 ) ( 平 成 24 年 11 月 9 日 厚 生 労 働 省 告 示 第 559 号 ) 高 年 齢 者 雇 用 確 保 措 置 の 実 施 に 係 る 指 導 を 繰 り 返 し 行 ったにもかかわらず 何 ら 具 体 的 な 取 組 を 行 わない 企 業 には 勧 告 書 を 発 出 し 勧 告 に 従 わない 場 合 には 企 業 名 の 公 表 を 行 い 各 種 法 令 等 に 基 づき 公 共 職 業 安 定 所 での 求 人 の 不 受 理 紹 介 保 留 助 成 金 の 不 支 給 等 の 措 置 を 講 じ る 8

Q7. 就 業 規 則 で 私 傷 病 休 職 期 間 の 上 限 を 3 年 と 定 めている 場 合 58 歳 時 点 で 私 傷 病 休 職 に 入 った 方 は 継 続 雇 用 の 対 象 になるか A7. 単 に 休 職 中 であって 休 職 期 間 満 了 という 退 職 事 由 ( 質 問 のケースでは58 歳 から 休 職 を 開 始 したため 休 職 期 間 満 了 は61 歳 )に 該 当 しておらず 他 の 解 雇 事 由 退 職 事 由 にも 該 当 していないのであれば 継 続 雇 用 の 対 象 となり 事 業 主 は 当 該 労 働 者 に 対 し 定 年 後 の 職 務 提 示 を 行 う 必 要 がある ただし 定 年 時 点 で 私 傷 病 休 職 中 である 場 合 定 年 時 の 本 人 の 心 身 の 状 態 などによって は 業 務 に 耐 えられない など 休 職 期 間 満 了 以 外 の 解 雇 事 由 退 職 事 由 に 該 当 するこ とも 考 えられる こうした 他 の 解 雇 事 由 退 職 事 由 に 照 らして 継 続 雇 用 されないということは ありうる ものと 考 えられる 9

< 継 続 雇 用 後 の 労 働 条 件 > Q8. 定 年 後 の 処 遇 水 準 が 以 下 のような 場 合 違 法 と 解 されるのか 1 最 低 賃 金 は 上 回 っているが 賃 金 が 定 年 前 の 水 準 の 3 割 に 下 がる 場 合 2 週 2 日 勤 務 を 提 示 され 時 給 に 換 算 すると 定 年 前 と 変 わらないものの 収 入 が 大 幅 に 下 がる 場 合 3 60 歳 から 年 金 が 支 給 されることを 理 由 に 女 性 の 処 遇 水 準 を 引 き 下 げる 場 合 A8. 定 年 後 の 職 務 提 示 の 内 容 は 法 の 趣 旨 を 踏 まえた 合 理 的 な 裁 量 の 範 囲 を 逸 脱 しないもの とすることが 必 要 である 例 えば 週 1 日 勤 務 や 業 務 上 の 必 要 性 の 無 い 海 外 勤 務 など 本 人 が 承 諾 することが 難 し い 職 務 の 提 示 は 高 年 齢 者 雇 用 安 定 法 で 定 める 雇 用 確 保 措 置 を 履 行 したことにはならな いので 留 意 が 必 要 である 1 2について 継 続 雇 用 後 の 具 体 的 な 労 働 条 件 の 内 容 については 高 年 齢 者 雇 用 安 定 法 で 規 定 しておら ず 1 2の 状 態 が 直 ちに 高 年 齢 者 雇 用 安 定 法 違 反 であるかどうかは 問 えない 労 働 条 件 は 労 使 合 意 によって 決 められるものであるが 協 和 出 版 販 売 事 件 ( 東 京 高 裁 平 成 19 年 10 月 30 日 判 決 )では 賃 金 等 の 労 働 条 件 が 具 体 的 状 況 に 照 らして 極 めて 過 酷 な もので 労 働 者 に 高 年 齢 者 雇 用 安 定 法 の 定 める 定 年 まで 勤 務 する 意 思 を 削 がせ 現 実 に は 多 数 の 者 が 離 職 するというような 状 態 は 高 齢 者 等 の 雇 用 の 確 保 促 進 という 同 法 ( 高 年 齢 者 雇 用 安 定 法 )の 目 的 に 反 する との 判 断 がなされている 3について 設 問 事 例 は 年 金 の 受 給 による 処 遇 格 差 の 問 題 であるが 例 えば 年 金 を 受 け 取 っていない 55 歳 のパート 労 働 者 と 年 金 を 受 け 取 っている65 歳 のパート 労 働 者 が 同 じ 地 位 で 同 じ 仕 事 をしているにもかかわらず 処 遇 を 変 えてよいのかというケースと 同 様 である 年 金 以 外 の 他 の 公 的 給 付 の 例 として 児 童 手 当 があるが 児 童 手 当 を 受 けている 正 社 員 の サラリーマンと 子 どもがおらず 児 童 手 当 を 受 けていない 正 社 員 のサラリーマンがいて 両 者 とも 同 じ 立 場 で 同 じ 仕 事 をしている 場 合 賃 金 に 差 が 設 けられることはないのでは ないかと 思 われる 他 の 公 的 給 付 との 関 係 に 鑑 みても 年 金 を 受 給 できるからといって 女 性 の 処 遇 水 準 を 引 き 下 げるというのは 合 理 性 がないと 考 えられる 水 口 弁 護 士 協 和 出 版 販 売 事 件 は 定 年 時 の 賃 金 が30 万 円 程 度 であった 者 が 定 年 後 に 嘱 託 社 員 にな る 場 合 において 賃 金 を 定 年 前 の60% 程 度 である19 万 円 程 度 に 切 り 下 げる 就 業 規 則 の 変 更 が 無 効 であると 主 張 した 事 件 であった 10

残 念 ながら 労 働 者 側 が 敗 訴 したが 判 決 は 嘱 託 社 員 の 賃 金 額 19 万 円 が 一 般 的 な 労 働 者 の 賃 金 額 と 比 べて 極 めて 過 酷 とは 言 えず 就 業 規 則 の 不 利 益 変 更 に 当 たらないと 判 断 されたものと 受 け 止 めている ただし 質 問 にあるとおり 継 続 雇 用 後 の 賃 金 が 定 年 前 の 水 準 の3 割 となれば 賃 金 等 の 労 働 条 件 が 具 体 的 状 況 に 照 らして 極 めて 過 酷 なもの と 判 断 されうるのではないか と 思 われる 11

Q9. 60 歳 定 年 時 点 で 残 っている 有 給 休 暇 は 継 続 雇 用 後 も 利 用 できるか また 定 年 退 職 日 と 再 雇 用 開 始 日 との 間 に 一 定 の 空 白 期 間 がある 場 合 や グループ 企 業 で 継 続 雇 用 される 場 合 はどうか A9. 設 問 事 例 は 労 働 基 準 法 の 年 次 有 給 休 暇 の 継 続 勤 務 の 通 算 の 問 題 である この 点 年 次 有 給 休 暇 の 継 続 勤 務 労 働 契 約 の 存 続 期 間 の 判 断 にあたっては 形 式 的 な 判 断 ではなく 勤 務 の 実 態 に 則 して 実 質 的 に 判 断 されるべきと 解 されている この 継 続 雇 用 のケースのように 定 年 退 職 による 退 職 者 を 引 き 続 き 採 用 再 雇 用 してい る 場 合 には 実 質 的 に 労 働 関 係 が 継 続 しており 勤 務 年 数 は 通 算 される また 同 一 使 用 者 のもとで 継 続 雇 用 される 場 合 使 用 者 は 継 続 勤 務 期 間 を 勤 務 年 数 として 労 働 者 に 有 給 休 暇 を 付 与 しなければならないとされている したがって 定 年 退 職 前 に 労 働 者 が 取 得 していた 年 次 有 給 休 暇 権 は 消 滅 時 効 に 掛 からない 限 り 残 っていると 解 される ( 空 白 期 間 がある 場 合 ) 厚 生 労 働 省 のQ&Aでは 定 年 退 職 日 と 再 雇 用 開 始 日 との 間 に 空 白 期 間 がある 場 合 につ いて 定 年 退 職 日 の 翌 日 から 雇 用 する 制 度 となっていないことをもって 直 ちに 法 ( 高 年 齢 者 雇 用 安 定 法 )に 違 反 するとまではいえない とされているのみであり 継 続 勤 務 の 通 算 の 取 り 扱 いについては 触 れていない 年 次 有 給 休 暇 の 継 続 勤 務 の 判 断 にあたっては 先 に 述 べたとおり 形 式 的 な 判 断 ではな く 勤 務 の 実 態 に 則 して 実 質 的 に 判 断 されるべきである ただし 空 白 期 間 が 相 当 程 度 あり 客 観 的 に 見 て 労 働 関 係 が 断 続 している 状 態 であれば 継 続 勤 務 と 見 ることは 困 難 であり 残 余 年 次 有 給 休 暇 権 は 消 滅 すると 解 される (グループ 企 業 で 継 続 雇 用 される 場 合 ) グループ 企 業 など 特 殊 関 係 事 業 主 のもとで 継 続 雇 用 される 場 合 は 元 の 事 業 主 との 労 働 関 係 がいったん 消 滅 し 新 たに 別 の 事 業 主 との 雇 用 関 係 が 成 立 することになるので 継 続 勤 務 と 見 ることは 困 難 である したがって 元 の 事 業 主 との 間 で 残 っていた 年 次 有 給 休 暇 権 は 消 滅 すると 解 される ただし 継 続 雇 用 先 の 範 囲 を 特 殊 関 係 事 業 主 にまで 拡 大 する 場 合 元 の 事 業 主 と 特 殊 関 係 事 業 主 との 間 で 契 約 を 結 ぶことになっていることから 労 働 組 合 としては その 契 約 内 容 に 対 象 労 働 者 の 勤 続 通 算 規 定 が 盛 り 込 まれるように 取 り 組 んでいただきたい 12

連 合 改 正 高 年 齢 者 雇 用 安 定 法 に 関 する 取 り 組 みについて( 抄 ) 今 回 の 法 改 正 により 特 殊 関 係 事 業 主 ( 議 決 権 50% 超 などの 子 会 社 議 決 権 20% 以 上 など の 関 連 会 社 )にも 継 続 雇 用 制 度 の 雇 用 先 が 拡 大 されるが 定 年 後 に 雇 用 されることを 希 望 す る 労 働 者 を 子 会 社 や 関 連 会 社 で 再 雇 用 する 際 は 民 法 第 625 条 を 準 用 して その 対 象 となる 労 働 者 本 人 の 意 思 をしっかり 確 認 する 取 り 組 みの 補 足 継 続 雇 用 先 の 範 囲 を 特 殊 関 係 事 業 主 にまで 拡 大 する 特 例 を 利 用 するためには 元 の 事 業 主 と 特 殊 関 係 事 業 主 との 間 で 継 続 雇 用 制 度 の 対 象 となる 高 年 齢 者 を 定 年 後 に 特 殊 関 係 事 業 主 が 引 き 続 いて 雇 用 することを 約 する 契 約 を 締 結 する 必 要 がある したがって 事 業 主 と 特 殊 関 係 事 業 主 が 締 結 する 契 約 内 容 についても 労 使 協 議 の 対 象 とする 13

Q10. 労 働 契 約 法 の 改 正 によって 期 間 の 定 めを 理 由 とする 不 合 理 な 労 働 条 件 の 禁 止 が 定 められたが 定 年 の 前 後 で 職 務 の 内 容 や 配 置 の 変 更 の 範 囲 等 が 変 わる 場 合 と 変 わ らない 場 合 で 職 務 関 連 給 付 ( 賃 金 など)や 非 職 務 関 連 給 付 ( 食 堂 の 利 用 など)に 差 を 設 けることの 是 非 も 含 めて 教 えて 欲 しい A10. 労 働 契 約 法 の 改 正 によって 期 間 の 定 めがあることによる 不 合 理 な 労 働 条 件 が 禁 止 をさ れた(20 条 ) 労 働 契 約 法 に 係 わる 厚 生 労 働 省 の 通 達 では 労 働 契 約 法 20 条 の 不 合 理 性 の 判 断 は 有 期 契 約 労 働 者 と 無 期 契 約 労 働 者 との 間 の 労 働 条 件 の 相 違 について 職 務 の 内 容 当 該 職 務 の 内 容 及 び 配 置 の 変 更 の 範 囲 その 他 の 事 情 を 考 慮 して 個 々の 労 働 条 件 ごとに 判 断 され るものである とされているが 労 働 組 合 としては まず 継 続 雇 用 労 働 者 を 含 む 有 期 契 約 労 働 者 と 同 一 企 業 の 期 間 の 定 めのない 労 働 者 との 労 働 条 件 相 違 の 有 無 内 容 につ いて 点 検 を 行 っていただきたい この 点 検 の 結 果 労 働 条 件 に 相 違 がある 場 合 有 期 契 約 労 働 者 と 期 間 の 定 めのない 労 働 者 の1 職 務 内 容 2 職 務 の 内 容 や 配 置 の 変 更 の 範 囲 3その 他 の 事 情 ( 合 理 的 な 労 使 慣 行 など)などの 評 価 要 素 に 基 づき 異 同 について 分 析 を 行 い 当 該 相 違 が 合 理 的 理 由 とな るかについて 検 討 する 必 要 がある 個 別 具 体 的 な 労 働 条 件 の 差 異 の 適 否 については 最 終 的 に 司 法 判 断 がなされることとなる が この 点 留 意 する 必 要 があるのは 厚 生 労 働 省 の 通 達 に とりわけ 通 勤 手 当 食 堂 の 利 用 安 全 管 理 などについて 労 働 条 件 を 相 違 させることは 職 務 の 内 容 当 該 職 務 の 内 容 及 び 配 置 の 変 更 の 範 囲 その 他 の 事 情 を 考 慮 して 特 段 の 理 由 がない 限 り 合 理 的 とは 認 められないと 解 される とされていることである つまり 定 年 前 後 であっても 通 勤 手 当 や 食 道 の 利 用 安 全 管 理 などについては 特 段 の 理 由 がない 限 りは 差 異 を 設 けることに 合 理 性 はない 可 能 性 が 高 いことについて 労 働 組 合 として 注 意 が 必 要 である 水 口 弁 護 士 定 年 後 の 継 続 雇 用 制 度 について 有 期 労 働 契 約 を 更 新 する 仕 組 みとする 場 合 労 働 条 件 については 労 働 契 約 法 20 条 の 不 合 理 な 労 働 条 件 の 相 違 の 禁 止 が 適 用 される ただし 労 働 契 約 法 20 条 は 有 期 労 働 者 と 無 期 労 働 者 の 労 働 条 件 を100% 一 致 させなければ ならないという 規 定 ではない 定 年 後 の 有 期 契 約 労 働 者 と 定 年 前 の 正 規 労 働 者 の 労 働 条 件 の 相 違 の 合 理 性 は 最 終 的 に は 司 法 で 判 断 される ただし 定 年 ということを 考 慮 して 定 年 前 の 有 期 契 約 労 働 者 と 定 年 前 の 正 規 労 働 者 との 比 較 とは 異 なる 要 素 が 法 政 策 的 なものとして 勘 案 される 可 能 性 がある 14

< 経 過 措 置 > Q11. 労 働 組 合 としては 会 社 の 経 過 措 置 導 入 に 反 対 している 継 続 雇 用 の 対 象 者 を 限 定 する 基 準 を 改 定 するための 労 使 協 議 が 不 調 に 終 わった 場 合 現 行 の 基 準 が 法 改 正 以 降 も 適 用 されてしまうのか A11. 設 問 のケースでは まず 労 使 協 定 が 有 期 限 であるか 無 期 限 であるかがポイントとな る 労 使 協 定 の 有 効 期 間 を 定 めているのであれば 期 限 以 降 現 行 基 準 は 無 効 である 他 方 有 効 期 間 を 定 めていなければ 経 過 措 置 の 規 定 によって 法 改 正 以 降 も 年 金 受 給 開 始 年 齢 以 上 の 者 に 対 し 現 行 基 準 を 適 用 したとしても 違 法 とは 言 えない 労 働 組 合 としては 当 該 協 定 の 破 棄 を 求 めることになるが 高 年 齢 者 雇 用 安 定 法 9 条 2 項 に 基 づく 労 使 協 定 は 労 働 組 合 法 上 の 労 働 協 約 ( ) ではないため 期 間 を 定 めてい なければ 別 途 集 団 的 な 労 使 関 係 の 中 でその 破 棄 を 求 めていく 必 要 がある ( ) 労 働 組 合 法 14 条 に 定 める 労 働 協 約 であれば 解 約 しようとする 日 の 少 なくとも 90 日 前 に 申 込 みをすれば 解 約 できる 水 口 弁 護 士 労 使 協 定 の 締 結 にあたっては 期 間 を 定 めることが 望 ましい 会 社 側 が 労 使 協 定 の 改 定 に 応 じない 場 合 労 働 組 合 法 上 の 労 働 協 約 の 解 約 ルールを 類 推 適 用 することもありうるのではないかと 思 われる 経 過 措 置 はあるにしても 高 年 齢 者 雇 用 安 定 法 が 労 使 協 定 に 係 る 条 項 を 解 消 する 方 向 に あるので 最 終 的 には 労 働 協 約 の 解 約 日 の90 日 前 予 告 規 定 が 類 推 適 用 される 余 地 は 残 っ ていると 考 えられる ただし このようなことを 認 めた 判 例 は 今 までにないのであくま で 私 見 である 15

労 働 組 合 法 ( 抄 ) ( 労 働 協 約 の 効 力 の 発 生 ) 第 十 四 条 労 働 組 合 と 使 用 者 又 はその 団 体 との 間 の 労 働 条 件 その 他 に 関 する 労 働 協 約 は 書 面 に 作 成 し 両 当 事 者 が 署 名 し 又 は 記 名 押 印 することによつてその 効 力 を 生 ずる ( 労 働 協 約 の 期 間 ) 第 十 五 条 労 働 協 約 には 三 年 をこえる 有 効 期 間 の 定 をすることができない 2 三 年 をこえる 有 効 期 間 の 定 をした 労 働 協 約 は 三 年 の 有 効 期 間 の 定 をした 労 働 協 約 とみなす 3 有 効 期 間 の 定 がない 労 働 協 約 は 当 事 者 の 一 方 が 署 名 し 又 は 記 名 押 印 した 文 書 によつて 相 手 方 に 予 告 して 解 約 することができる 一 定 の 期 間 を 定 める 労 働 協 約 であつて その 期 間 の 経 過 後 も 期 限 を 定 めず 効 力 を 存 続 する 旨 の 定 があるも のについて その 期 間 の 経 過 後 も 同 様 とする 4 前 項 の 予 告 は 解 約 しようとする 日 の 少 くとも 九 十 日 前 にしなければならない 16

Q12. 当 社 では 経 過 措 置 を 利 用 し 年 金 受 給 開 始 年 齢 に 到 達 した 者 に 対 して 基 準 を 適 用 する 予 定 である この 基 準 に 該 当 するかどうかの 判 断 はどの 時 点 で 行 うのか 例 えば 64 歳 から 年 金 が 支 給 される 方 が 基 準 に 該 当 するかどうかの 判 断 を 60 歳 時 点 で 行 うこ とは 問 題 ないのか A12. 厚 生 労 働 省 のQ&Aでは 継 続 雇 用 制 度 の 対 象 者 の 基 準 に 該 当 するか 否 かを 判 断 する 時 点 は 基 準 の 具 体 的 な 内 容 に 左 右 されるものであり この 基 準 は 労 使 協 定 により 定 めら れるものであることから 基 準 該 当 性 の 判 断 時 点 をいつにするか 例 えば 基 準 対 象 年 齢 の 直 前 とするか あるいは 定 年 時 点 などとするかについても 労 使 の 判 断 に 委 ねられて いると 考 えられる とされている 〇 しかし 例 えば60 歳 時 点 では 病 気 で 休 みがちだったが その 後 回 復 した 場 合 に 60 歳 時 点 で 病 気 であったため 継 続 雇 用 しない というのはあまりに 不 合 理 な 理 由 である 経 過 措 置 を 利 用 する 場 合 の 基 準 の 判 断 時 点 については 労 使 で 十 分 に 協 議 していただき たい 17

< 継 続 雇 用 先 の 特 例 > Q13. 東 京 の 会 社 に 勤 務 していた 方 が 北 海 道 にある 子 会 社 での 再 雇 用 を 継 続 雇 用 先 と して 提 示 されたが これを 拒 否 した 場 合 元 の 親 会 社 は 雇 用 確 保 措 置 義 務 を 果 たした ことになるのか また 継 続 雇 用 された1 年 後 に 子 会 社 が 雇 い 止 めをした 場 合 はどう か A13. 厚 生 労 働 省 のQ&Aでは 特 殊 関 係 事 業 主 が 合 理 的 な 裁 量 の 範 囲 の 条 件 を 提 示 していれ ば 労 働 者 と 特 殊 関 係 事 業 主 との 間 で 労 働 条 件 等 についての 合 意 が 得 られず 結 果 的 に 労 働 者 が 継 続 雇 用 されることを 拒 否 したとしても 特 殊 関 係 事 業 主 はもとより 元 の 事 業 主 が 高 年 齢 者 雇 用 安 定 法 違 反 となるものではない とされている 上 記 見 解 を 踏 まえると 本 件 のように 東 京 の 会 社 が 北 海 道 にある 子 会 社 との 間 で 継 続 雇 用 に 係 る 契 約 を 締 結 し 労 働 者 に 子 会 社 での 継 続 雇 用 の 提 示 を 行 った 事 例 については その 契 約 をもって 高 年 齢 者 雇 用 安 定 法 違 反 を 問 うことは 難 しいのではないか ただし 例 えば 親 会 社 が 子 会 社 が 必 ず61 歳 で 雇 い 止 めをすることを 知 っている あ るいは 子 会 社 に 行 ったら 雇 用 確 保 されない 状 況 になることを 知 りながら 子 会 社 ( 特 殊 関 係 事 業 主 )と 契 約 を 締 結 する 場 合 は 高 年 齢 者 雇 用 安 定 法 違 反 になるのではないか また 継 続 雇 用 されることを 希 望 する 人 を 雇 用 する 旨 の 契 約 を 事 業 主 間 で 結 んでいるこ とから 継 続 雇 用 された1 年 後 に 子 会 社 が 雇 い 止 めをした 場 合 子 会 社 の 親 会 社 に 対 す る 契 約 違 反 を 問 うことができる 可 能 性 がある 18

Q14. 継 続 雇 用 先 として 提 案 された 会 社 が 自 社 と 全 く 資 本 関 係 が 無 く 自 社 の 社 長 が 100%の 株 式 を 保 有 する 会 社 であった 場 合 特 殊 関 係 事 業 主 として 認 められるのか A14. 今 回 の 法 改 正 で 継 続 雇 用 制 度 の 対 象 となる 高 年 齢 者 が 雇 用 される 企 業 の 範 囲 を グル ープ 企 業 ( 特 殊 関 係 事 業 主 )まで 拡 大 する 仕 組 みを 設 けられた 特 殊 関 係 事 業 主 として 認 められるのは 自 社 の 1 子 会 社 2 親 会 社 3 親 会 社 の 子 会 社 ( 兄 弟 会 社 ) 4 関 連 会 社 5 親 会 社 の 関 連 会 社 のいずれかであると 高 年 齢 者 等 の 雇 用 の 安 定 等 に 関 する 法 律 施 行 規 則 の 一 部 を 改 正 する 省 令 で 定 められている このうち 親 会 社 子 会 社 の 関 係 については 1 自 社 が 自 己 の 計 算 に 於 いて 所 有 してい る 議 決 権 と 2 自 社 の 意 思 と 同 一 の 内 容 の 議 決 権 を 行 使 することに 同 意 している 者 が 所 有 している 議 決 権 を 合 わせて 過 半 数 の 議 決 権 の 過 半 数 を 占 める 場 合 について その 関 係 性 を 認 めている つまり 資 本 関 係 がないにもかかわらず 支 配 力 基 準 により 実 質 的 に 子 会 社 であること もあり 得 る 定 年 後 の 継 続 雇 用 先 が 特 殊 関 係 事 業 主 となる 場 合 労 働 組 合 は 民 法 第 625 条 を 準 用 して その 対 象 となる 労 働 者 本 人 の 意 思 をしっかり 確 認 することを 求 めるとともに 自 社 と 特 殊 関 係 事 業 主 が 締 結 する 契 約 内 容 についても 労 使 協 議 の 対 象 とする 19

民 法 ( 抄 ) ( 使 用 者 の 権 利 の 譲 渡 の 制 限 等 ) 第 六 百 二 十 五 条 使 用 者 は 労 働 者 の 承 諾 を 得 なければ その 権 利 を 第 三 者 に 譲 り 渡 すことが できない 高 年 齢 者 等 の 雇 用 の 安 定 等 に 関 する 法 律 施 行 規 則 の 一 部 を 改 正 する 省 令 ( 抄 ) 第 四 条 の 三 法 第 九 条 第 二 項 に 規 定 する 厚 生 労 働 省 令 で 定 める 事 業 主 ( )は 次 の 各 号 に 掲 げる 者 とする ( ) 特 殊 関 係 事 業 主 一 当 該 事 業 主 の 子 法 人 等 二 ~ 五 ( 略 ) 2 前 項 に 規 定 する 親 法 人 等 とは 次 の 各 号 に 掲 げる 法 人 等 ( 会 社 組 合 その 他 これ らに 準 ずる 事 業 体 ( 外 国 におけるこれらに 相 当 するものを 含 む )をいう 以 下 同 じ ) とする ただし 財 務 上 又 は 営 業 上 若 しくは 事 業 上 の 関 係 からみて 他 の 法 人 等 の 財 務 及 び 営 業 又 は 事 業 の 方 針 を 決 定 する 機 関 ( 株 主 総 会 その 他 これに 準 ずる 機 関 をいう 以 下 意 思 決 定 機 関 という )を 支 配 していないことが 明 らかであると 認 められる ときは この 限 りでない 一 ~ 二 ( 略 ) 三 法 人 等 が 自 己 の 計 算 において 所 有 している 議 決 権 と 当 該 法 人 等 と 出 資 人 事 資 金 技 術 取 引 等 において 緊 密 な 関 係 があることにより 当 該 法 人 等 の 意 思 と 同 一 の 内 容 の 議 決 権 を 行 使 すると 認 められる 者 及 び 当 該 法 人 等 の 意 思 と 同 一 の 内 容 の 議 決 権 を 行 使 することに 同 意 している 者 が 所 有 している 議 決 権 とを 合 わせて 他 の 法 人 等 の 議 決 権 の 過 半 数 を 占 めている 場 合 ( 当 該 法 人 等 が 自 己 の 計 算 におい て 議 決 権 を 所 有 していない 場 合 を 含 む )における 当 該 法 人 等 であつて 前 号 ロ からホまでに 掲 げるいずれかの 要 件 に 該 当 するもの 3 第 一 項 に 規 定 する 子 法 人 等 とは 親 法 人 等 によりその 意 思 決 定 機 関 を 支 配 され ている 他 の 法 人 等 をいう この 場 合 において 親 法 人 等 及 び 子 法 人 等 又 は 子 法 人 等 が 他 の 法 人 等 の 意 思 決 定 機 関 を 支 配 している 場 合 における 当 該 他 の 法 人 等 は その 親 法 人 等 の 子 法 人 等 とみなす 20

Q15. 親 会 社 の 継 続 雇 用 先 が 特 殊 関 係 事 業 主 にまで 拡 大 されたことに 伴 い 中 小 企 業 で ある 当 社 は 親 会 社 から 継 続 雇 用 の 対 象 者 を 多 数 送 り 込 まれている この 場 合 どの ように 対 応 したら 良 いか A15. 親 会 社 の 子 会 社 に 対 する 優 越 的 地 位 の 乱 用 にあたるかどうかは 司 法 判 断 となるが 高 年 齢 者 雇 用 安 定 法 は 契 約 を 締 結 すれば 継 続 雇 用 制 度 の 雇 用 先 を 特 殊 関 係 事 業 主 にまで 拡 大 できることを 定 めており 高 年 齢 者 雇 用 安 定 法 によって 子 会 社 で 継 続 雇 用 される 者 の 数 などに 制 限 を 加 えることはできない 労 働 組 合 としては 労 使 協 議 において 企 業 グループ 内 での 契 約 内 容 に 係 わる 問 題 点 等 について 指 摘 していくことが 望 ましい 以 上 21