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ていることから それに 先 行 する 形 で 下 請 業 者 についても 対 策 を 講 じることとしまし た 本 県 としましては それまでの 間 に 未 加 入 の 建 設 業 者 に 加 入 していただきますよう 28 年 4 月 から 実 施 することとしました 問 6 公 共 工 事 の

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連 合 第 13 回 中 央 執 行 委 員 会 確 認 /2012.10.18(2012.11.26 改 訂 ) 連 合 改 正 高 年 齢 者 雇 用 安 定 法 に 関 する 取 り 組 みについて 1. 改 正 法 成 立 の 経 緯 高 年 齢 者 雇 用 安 定 法 改 正 法 案 は 2012 年 3 月 9 日 に 国 会 に 提 出 され 一 部 修 正 の 上 同 年 8 月 29 日 に 民 主 自 民 公 明 などの 賛 成 多 数 で 可 決 成 立 した 今 後 は 労 働 政 策 審 議 会 における 省 令 指 針 の 審 議 を 経 て 改 正 法 が 2013 年 4 月 1 日 から 施 行 されることとなっている 本 法 は 行 政 指 導 法 のため 具 体 的 には 省 令 指 針 が 重 要 となる 省 令 指 針 は 2012 年 11 月 2 日 の 労 働 政 策 審 議 会 職 業 安 定 分 科 会 における 案 文 の 諮 問 答 申 を 受 け 11 月 9 日 に 発 出 された 改 正 法 の 施 行 を 見 据 え 以 下 の 取 り 組 みを 行 う 2. 構 成 組 織 単 組 の 取 り 組 み (1) 希 望 者 全 員 を 対 象 とした 65 歳 までの 雇 用 確 保 雇 用 と 年 金 を 確 実 に 接 続 させるため 高 年 齢 者 雇 用 安 定 法 で 定 める3つの 雇 用 確 保 措 置 (65 歳 までの 定 年 の 引 き 上 げ 継 続 雇 用 制 度 の 導 入 定 年 の 定 めの 廃 止 ) のいずれかを 導 入 する このうち 継 続 雇 用 制 度 を 導 入 し その 対 象 者 の 基 準 を 労 使 協 定 で 設 定 している 場 合 は 下 記 の 手 順 により 希 望 者 全 員 を 対 象 とした 65 歳 までの 継 続 雇 用 とする 労 働 協 約 の 締 結 に 向 けた 労 使 協 議 を 行 う 継 続 雇 用 制 度 における 対 象 基 準 に 関 する 労 使 協 定 は 改 正 前 の 高 年 齢 者 雇 用 安 定 法 第 9 条 第 2 項 に 基 づくものであるが 今 回 の 改 正 で 同 法 同 条 同 項 が 廃 止 されるため 本 方 針 では 高 年 齢 者 雇 用 安 定 法 上 の 法 に 基 づく 労 使 協 定 ではなく 対 象 者 を 希 望 者 全 員 とした 労 働 組 合 法 上 の 労 働 協 約 に 改 定 することを 求 めている < 取 り 組 みの 手 順 > 1 就 業 規 則 から 継 続 雇 用 制 度 の 対 象 者 の 基 準 規 定 を 削 除 するとともに 就 業 規 則 に 定 める 解 雇 事 由 や 退 職 事 由 に 該 当 する 者 以 外 の 者 は 継 続 雇 用 制 度 の 対 象 とするこ とを 就 業 規 則 で 定 める 改 正 前 の 高 年 齢 者 雇 用 安 定 法 では 継 続 雇 用 制 度 を 導 入 している 企 業 は 労 使 協 定 に より 継 続 雇 用 制 度 の 対 象 者 を 選 定 する 基 準 を 定 めることが 可 能 であった ここでいう 改 正 前 の 第 9 条 第 2 項 に 基 づく 労 使 協 定 は 高 年 齢 者 雇 用 安 定 法 上 の 要 件 にすぎず 同 基 準 を 個 々の 労 働 契 約 に 反 映 させるために( 規 範 的 効 力 ) 就 業 規 則 に 同 基 準 を 定 めてい る( 就 業 規 則 がある 場 合 ) したがって まずは 自 社 の 就 業 規 則 をチェックした 上 で 継 続 雇 用 制 度 の 対 象 者 を 選 定 する 基 準 に 関 する 規 定 を 削 除 する 必 要 がある その 上 で 本 人 が 希 望 し 解 雇 事 由 又 は 退 職 事 由 に 該 当 しない 者 については 65 歳 まで 継 続 雇 用 する 旨 を 就 業 規 則 に 規 定 する 2 就 業 規 則 の 解 雇 や 退 職 の 規 定 以 外 に 継 続 雇 用 しないことができる 事 由 を 就 業 規 則 で 定 める 場 合 ( 継 続 雇 用 規 定 )は 就 業 規 則 に 定 める 解 雇 事 由 や 退 職 事 由 と 同 一 の 事 由 で 規 定 することとし それ 以 外 の 事 由 の 追 加 は 認 めない 継 続 雇 用 しないことができる 事 由 を 就 業 規 則 に 定 める 解 雇 事 由 や 退 職 事 由 を 引 用 し て 定 める 場 合 が1であるが ここは 継 続 雇 用 しないことができる 事 由 を 就 業 規 則 に 定 める 解 雇 事 由 や 退 職 事 由 の 規 定 とは 別 に 継 続 雇 用 規 定 や 再 雇 用 規 定 などとし

て 新 たに 定 める 場 合 をさす ただし この 場 合 であっても 就 業 規 則 に 定 める 解 雇 事 由 や 退 職 事 由 と 別 の 事 由 を 追 加 することは 認 められない 3 12で 継 続 雇 用 しないことができる 事 由 を 定 める 場 合 においても その 規 定 につ いて 新 たな 運 用 や 解 釈 の 基 準 は 作 らせない また 就 業 規 則 に 定 める 解 雇 事 由 や 退 職 事 由 は 法 改 正 を 機 に 内 容 の 改 悪 や 新 たな 事 由 の 追 加 をしない 例 えば 定 年 前 の 通 常 の 労 働 者 に 適 用 される 就 業 規 則 で 休 職 期 間 を 満 了 してもなお 復 職 しないとき を 退 職 事 由 に 定 め その 休 職 期 間 を 最 大 3 年 として 運 用 している 場 合 継 続 雇 用 するかどうかの 判 断 についてのみ 休 職 期 間 を 定 年 前 の 半 年 とする ような 運 用 や 解 釈 を 新 たに 労 使 協 定 で 設 けることは 認 めない 継 続 雇 用 しない 事 由 は 運 用 も 含 め あくまで 定 年 前 の 通 常 の 労 働 者 に 適 用 される 就 業 規 則 の 解 雇 事 由 や 退 職 事 由 と 同 一 とする 定 年 前 の 通 常 の 労 働 者 に 対 する 基 準 を 改 悪 ( 例 えば 前 述 の 例 で 就 業 規 則 の 退 職 事 由 そのものを 半 年 の 休 職 期 間 を 満 了 してもなお 復 職 しないとき に 変 更 するなど)す ることも 労 働 条 件 の 不 利 益 変 更 であり 認 められない 4 継 続 雇 用 しないことができる 事 由 を 就 業 規 則 で 定 める 場 合 は 就 業 規 則 に 定 める 解 雇 事 由 や 退 職 事 由 と 同 一 の 事 由 を 労 働 協 約 で 締 結 する( 労 働 条 件 の 安 定 のため) 労 働 組 合 法 が 適 用 される 労 働 協 約 は 労 使 双 方 の 合 意 により 締 結 されるものである これは 使 用 者 側 からの 一 方 的 な 変 更 破 棄 などは 認 められず その 効 力 は 就 業 規 則 を 上 回 る よって 継 続 雇 用 しないことができる 事 由 を 就 業 規 則 に 定 める 場 合 労 働 条 件 の 安 定 のために 同 一 事 由 で 労 働 協 約 を 締 結 する 必 要 がある 労 働 基 準 法 第 92 条 ( 法 令 及 び 労 働 協 約 との 関 係 ) 就 業 規 則 は 法 令 又 は 当 該 事 業 場 について 適 用 される 労 働 協 約 に 反 してはならない 労 働 基 準 法 第 93 条 ( 労 働 契 約 との 関 係 ) 労 働 契 約 と 就 業 規 則 との 関 係 については 労 働 契 約 法 ( 平 成 19 年 法 律 第 128 号 ) 第 12 条 の 定 めるところによる 労 働 契 約 法 第 12 条 ( 就 業 規 則 違 反 の 労 働 契 約 ) 就 業 規 則 で 定 める 基 準 に 達 しない 労 働 条 件 を 定 める 労 働 契 約 は その 部 分 については 無 効 とする この 場 合 において 無 効 となった 部 分 は 就 業 規 則 で 定 める 基 準 による 労 働 組 合 法 第 16 条 ( 基 準 の 効 力 ) 労 働 協 約 に 定 める 労 働 条 件 その 他 の 労 働 者 の 待 遇 に 関 する 基 準 に 違 反 する 労 働 契 約 の 部 分 は 無 効 とする この 場 合 において 無 効 となった 部 分 は 基 準 の 定 めるところによる 労 働 契 約 に 定 がない 部 分 についても 同 様 とする 労 使 協 議 を 行 う 際 の 留 意 事 項 160 歳 定 年 で 継 続 雇 用 されない 場 合 は 労 働 契 約 法 第 16 条 に 基 づき 解 雇 権 濫 用 法 理 による 客 観 的 合 理 性 社 会 的 相 当 性 が 求 められることに 留 意 する 厚 生 労 働 省 の 高 年 齢 者 雇 用 確 保 措 置 の 実 施 及 び 運 用 に 関 する 指 針 では 継 続 雇 用 しないことについては 客 観 的 に 合 理 的 な 理 由 があり 社 会 通 念 上 相 当 であることが 求 められると 考 えられる とされている また 以 下 の 通 り 客 観 的 合 理 性 社 会 的

相 当 性 が 認 められない 限 り 定 年 到 達 時 における 継 続 雇 用 拒 否 は 解 雇 とみなされ 労 働 契 約 法 第 16 条 ( 解 雇 権 濫 用 法 理 )に 基 づき 無 効 とされた 裁 判 例 もある < 裁 判 例 > 定 年 退 職 者 Xが 自 社 の 再 雇 用 就 業 規 則 に 基 づき 社 内 の 所 定 の 手 続 きに 従 って 定 年 後 の 再 雇 用 を 求 めたところ 使 用 者 Yは Xは 従 来 の 勤 務 状 態 からすると 誠 実 義 務 お よび 職 場 規 律 に 問 題 があり 再 雇 用 として 通 常 勤 務 できる 能 力 がないとしてこれを 拒 否 した Xは 本 件 再 雇 用 拒 否 は 正 当 な 理 由 を 欠 き 無 効 であるとして 労 働 契 約 上 の 権 利 を 有 する 地 位 にあることの 確 認 を 求 めた 裁 判 所 は 再 雇 用 拒 否 は 再 雇 用 就 業 規 則 の 要 件 を 満 たすにもかかわらず 何 らの 客 観 的 合 理 的 理 由 もなくされたものであって 解 雇 権 濫 用 法 理 の 趣 旨 に 照 らして 無 効 であるとした ( 平 成 22 年 8 月 26 日 東 京 地 裁 判 決 東 京 大 学 出 版 会 事 件 ) 労 働 契 約 法 第 16 条 ( 解 雇 ) 解 雇 は 客 観 的 に 合 理 的 な 理 由 を 欠 き 社 会 通 念 上 相 当 であると 認 められない 場 合 は そ の 権 利 を 濫 用 したものとして 無 効 とする 2 継 続 雇 用 制 度 を 導 入 する 場 合 で 60 歳 以 降 の 契 約 形 態 を 有 期 労 働 契 約 (1 年 契 約 で 反 復 更 新 など)で 締 結 する 場 合 には 65 歳 までは 契 約 更 新 ができるようにして その 旨 を 就 業 規 則 で 周 知 する( 雇 止 め 制 限 法 理 における 合 理 的 期 待 権 の 形 成 のた め) また 65 歳 前 に 契 約 期 間 の 満 了 で 雇 止 めした 場 合 は 改 正 後 の 労 働 契 約 法 第 19 条 に 基 づき 雇 止 め 制 限 法 理 が 適 用 されることに 留 意 する 例 えば 65 歳 までは 契 約 更 新 ができる 旨 を 事 業 主 が 書 面 で 労 働 者 に 説 明 することや 常 時 事 業 場 の 見 やすい 場 所 に 掲 示 すること 社 内 イントラネットに 掲 示 することなど によって 周 知 させること 周 知 によって 労 働 者 に 有 期 労 働 契 約 が 更 新 される 合 理 的 な 期 待 が 形 成 されることで 改 正 後 の 労 働 契 約 法 第 19 条 第 2 号 の 規 定 により 65 歳 前 の 契 約 満 了 での 雇 い 止 めは 認 められないと 解 される 環 境 を 整 備 する 最 も 望 ましい のは 就 業 規 則 にその 旨 を 規 定 することである 労 働 組 合 としては 就 業 規 則 に 65 歳 までは 契 約 更 新 できる 旨 を 規 定 するよう 労 使 協 議 を 行 う 60 歳 での 継 続 雇 用 以 降 の 契 約 を 例 えば 1 年 更 新 として 反 復 更 新 する 場 合 有 期 労 働 契 約 を 更 新 しないことができる 事 由 については 厚 生 労 働 省 の 行 政 通 達 やQ&Aでは 考 え 方 が 示 されていないが 労 働 組 合 としては 就 業 規 則 の 解 雇 事 由 や 退 職 事 由 と 同 一 とするよう 労 使 協 議 を 行 うこととする 労 働 契 約 法 第 19 条 ( 有 期 労 働 契 約 の 更 新 等 ) 有 期 労 働 契 約 であって 次 の 各 号 のいずれかに 該 当 するものの 契 約 期 間 が 満 了 する 日 まで の 間 に 労 働 者 が 当 該 有 期 労 働 契 約 の 更 新 の 申 込 みをした 場 合 又 は 当 該 契 約 期 間 の 満 了 後 遅 滞 なく 有 期 労 働 契 約 の 締 結 の 申 込 みをした 場 合 であって 使 用 者 が 当 該 申 込 みを 拒 絶 するこ とが 客 観 的 に 合 理 的 な 理 由 を 欠 き 社 会 通 念 上 相 当 であると 認 められないときは 使 用 者 は 従 前 の 有 期 労 働 契 約 の 内 容 である 労 働 条 件 と 同 一 の 労 働 条 件 で 当 該 申 込 みを 承 諾 したも のとみなす 一 当 該 有 期 労 働 契 約 が 過 去 に 反 復 して 更 新 されたことがあるものであって その 契 約 期 間 の 満 了 時 に 当 該 有 期 労 働 契 約 を 更 新 しないことにより 当 該 有 期 労 働 契 約 を 終 了 させるこ とが 期 間 の 定 めのない 労 働 契 約 を 締 結 している 労 働 者 に 解 雇 の 意 思 表 示 をすることによ り 当 該 期 間 の 定 めのない 労 働 契 約 を 終 了 させることと 社 会 通 念 上 同 視 できると 認 められ ること

二 当 該 労 働 者 において 当 該 有 期 労 働 契 約 の 契 約 期 間 の 満 了 時 に 当 該 有 期 労 働 契 約 が 更 新 されるものと 期 待 することについて 合 理 的 な 理 由 があるものであると 認 められること 3 経 過 措 置 は 利 用 しない あくまでも 2013 年 4 月 以 降 は 希 望 者 全 員 の 65 歳 までの 雇 用 確 保 に 取 り 組 む 65 歳 未 満 に 支 給 される 年 金 は 老 齢 厚 生 年 金 の 報 酬 比 例 部 分 ( 標 準 的 なケースでは 65 歳 から 支 給 される 年 金 額 の 約 6 割 ( 約 11 万 円 / 月 )であり 60 歳 以 上 の 単 身 世 帯 の 平 均 消 費 支 出 ( 約 15 万 円 / 月 )を 大 幅 に 下 回 る 年 金 加 入 期 間 や 現 役 時 の 賃 金 水 準 次 第 では 実 際 の 年 金 額 はさらに 低 いケースもある )のみであることから 労 働 組 合 としては 年 金 が 満 額 支 給 される 65 歳 までの 雇 用 確 保 を 求 め 経 過 措 置 は 利 用 し ない 経 過 措 置 を 利 用 できるのは 2013 年 3 月 31 日 までに 労 使 協 定 により 継 続 雇 用 制 度 の 対 象 者 を 限 定 する 基 準 を 定 めていた 事 業 主 に 限 られることから 法 改 正 前 の 駆 け 込 み 的 な 労 使 協 定 の 締 結 は 認 めない 経 過 措 置 を 利 用 して 継 続 雇 用 制 度 の 対 象 者 を 選 定 する 基 準 を 設 ける 場 合 であっても 単 に 会 社 が 必 要 と 認 める 者 などとするのではなく 意 欲 能 力 などを 具 体 的 に 測 るものであること( 具 体 性 )や 必 要 とされる 能 力 などが 客 観 的 に 示 されており 該 当 可 能 性 を 予 見 できるようなものであること( 客 観 性 )が 必 要 である 例 えば 過 去 年 間 の 人 事 考 課 の 平 均 が 以 上 であること などを 基 準 に 定 めている 場 合 人 事 考 課 の 結 果 を 労 働 者 にフィードバックすることなどを 通 じ 労 働 者 自 身 が 該 当 可 能 性 を 予 見 できるようにしておく 必 要 がある 女 性 の 年 金 支 給 開 始 年 齢 の 引 き 上 げスケジュールは 男 性 より 5 年 遅 れとなっている が 本 経 過 措 置 は 男 女 とも 同 じ 取 り 扱 いとなっている したがって 女 性 については 年 金 支 給 開 始 年 齢 が 男 性 より 5 年 遅 れであるからといって 希 望 者 全 員 を 対 象 とする 継 続 雇 用 制 度 の 適 用 が 5 年 間 猶 予 されるということにはならない なお 男 女 別 の 定 年 を 定 めることや 継 続 雇 用 制 度 の 対 象 を 男 性 のみとすること 年 金 支 給 開 始 年 齢 の 違 いを 理 由 に 男 女 で 賃 金 水 準 に 差 を 設 けることなどは 男 女 雇 用 機 会 均 等 法 で 禁 止 され ている 4 今 回 の 法 改 正 により 特 殊 関 係 事 業 主 ( 議 決 権 50% 超 などの 子 会 社 議 決 権 20% 以 上 などの 関 連 会 社 )にも 継 続 雇 用 制 度 の 雇 用 先 が 拡 大 されるが 定 年 後 に 雇 用 さ れることを 希 望 する 労 働 者 を 子 会 社 や 関 連 会 社 で 再 雇 用 する 際 は 民 法 第 625 条 を 準 用 して その 対 象 となる 労 働 者 本 人 の 意 思 をしっかり 確 認 する 継 続 雇 用 先 の 範 囲 を 特 殊 関 係 事 業 主 にまで 拡 大 する 特 例 を 利 用 するためには 元 の 事 業 主 と 特 殊 関 係 事 業 主 との 間 で 継 続 雇 用 制 度 の 対 象 となる 高 年 齢 者 を 定 年 後 に 特 殊 関 係 事 業 主 が 引 き 続 いて 雇 用 することを 約 する 契 約 を 締 結 する 必 要 がある したがって 事 業 主 と 特 殊 関 係 事 業 主 が 締 結 する 契 約 内 容 についても 労 使 協 議 の 対 象 とする 民 法 第 625 条 ( 使 用 者 の 権 利 の 譲 渡 の 制 限 等 ) 1. 使 用 者 は 労 働 者 の 承 諾 を 得 なければ その 権 利 を 第 三 者 に 譲 り 渡 すことができない 2. 労 働 者 は 使 用 者 の 承 諾 を 得 なければ 自 己 に 代 わって 第 三 者 を 労 働 に 従 事 させること ができない 3. 労 働 者 が 前 項 の 規 定 に 違 反 して 第 三 者 を 労 働 に 従 事 させたときは 使 用 者 は 契 約 の 解 除 をすることができる

5 定 年 後 の 職 務 提 示 の 内 容 は 法 の 趣 旨 を 踏 まえた 合 理 的 な 裁 量 の 範 囲 を 逸 脱 しない ものとすることが 必 要 であり 例 えば 週 1 日 勤 務 や 業 務 上 の 必 要 性 の 無 い 海 外 勤 務 など 本 人 が 承 諾 することが 難 しい 職 務 の 提 示 は 高 年 齢 者 雇 用 安 定 法 で 定 める 雇 用 確 保 措 置 を 履 行 したことにはならないことに 留 意 する 定 年 後 の 労 働 者 を 特 殊 関 係 事 業 主 が 再 雇 用 する 場 合 特 殊 関 係 事 業 主 は 労 働 者 に 対 し て 合 理 的 裁 量 の 範 囲 で 労 働 条 件 を 提 示 する 必 要 がある 特 殊 関 係 事 業 主 と 労 働 者 との 間 で 労 働 条 件 等 についての 合 意 が 得 られず 結 果 的 に 労 働 者 が 継 続 雇 用 されることを 拒 否 した 場 合 特 殊 関 係 事 業 主 が 合 理 的 裁 量 の 範 囲 の 条 件 を 提 示 していなければ 元 の 事 業 主 が 高 年 齢 者 雇 用 安 定 法 の 義 務 違 反 に 問 われる 可 能 性 がある 転 居 を 伴 う 勤 務 先 の 変 更 や 職 務 内 容 の 変 更 については 業 務 上 の 必 要 性 や 本 人 の 職 業 上 生 活 上 の 不 利 益 を 考 慮 して 行 われるよう 労 働 組 合 として 取 り 組 む 6 改 正 法 の 施 行 前 に 定 年 前 の 労 働 者 が 継 続 雇 用 制 度 の 基 準 で 対 象 外 とされている 場 合 でも 60 歳 定 年 に 到 達 する 時 点 が 改 正 法 の 施 行 後 である 場 合 は 就 業 規 則 に 定 める 解 雇 事 由 や 退 職 事 由 に 該 当 する 者 以 外 の 者 は 継 続 雇 用 制 度 の 対 象 とされるこ とに 留 意 する 法 改 正 前 の 基 準 によって 継 続 雇 用 制 度 の 対 象 外 とされている 場 合 ( 例 えば 1 人 事 考 課 の 成 績 が 3 年 連 続 マイナスの 者 は 対 象 としない 2 私 傷 病 で 6 ヶ 月 間 休 職 した 者 は 対 象 外 とするなど)であっても 就 業 規 則 に 定 める 解 雇 事 由 や 退 職 事 由 に 該 当 しない 場 合 には 法 施 行 後 は 継 続 雇 用 制 度 の 対 象 となる 7 非 正 規 労 働 者 として 60 歳 を 迎 える 人 の 雇 用 と 年 金 の 接 続 についても 労 使 協 議 の 対 象 とする 有 期 労 働 契 約 について 例 えば 60 歳 に 達 した 日 以 降 は 契 約 の 更 新 をしない などと 就 業 規 則 に 定 めている 場 合 60 歳 までは 反 復 継 続 して 契 約 を 更 新 することが 前 提 とな っていることが 多 いと 考 えられ 反 復 継 続 して 契 約 の 更 新 がなされているときには 期 間 の 定 めのない 雇 用 とみなされることがありうる 実 態 として これにより 定 年 の 定 めをしているものと 解 されることがあり その 場 合 には 65 歳 を 下 回 る 年 齢 に 達 し た 日 以 後 は 契 約 しない 旨 を 定 めることは 高 年 齢 者 雇 用 安 定 法 違 反 であると 解 される 加 えて 有 期 労 働 契 約 が 過 去 に 反 復 して 更 新 されたことがあり 契 約 満 了 での 雇 い 止 めが 無 期 労 働 契 約 を 締 結 している 労 働 者 に 対 する 解 雇 の 意 思 表 示 と 社 会 通 念 上 同 視 できると 認 められる 場 合 改 正 後 の 労 働 契 約 法 第 19 条 第 1 号 の 規 定 により 契 約 満 了 での 雇 い 止 めは 認 められないと 解 される 上 記 法 令 の 解 説 も 踏 まえ 非 正 規 労 働 者 の 65 歳 までの 雇 用 確 保 に 向 けた 労 使 協 議 を 行 う (2) 高 齢 者 に 適 した 職 務 仕 事 労 働 時 間 働 き 方 に 見 合 った 処 遇 の 確 保 高 齢 者 の 就 業 の 場 を 確 保 するため 高 齢 者 のニーズに 対 応 する 働 き 方 とそれに 見 合 った 賃 金 労 働 時 間 などの 労 働 条 件 高 齢 者 が 働 き 易 い 職 場 の 創 出 や 作 業 環 境 能 力 開 発 健 康 管 理 などについて 労 使 協 議 を 行 う その 際 定 年 後 の 職 務

提 示 の 内 容 は 本 人 の 能 力 希 望 などを 考 慮 した 合 理 的 な 配 置 転 換 や 労 働 時 間 な どとする また 2013 年 4 月 から 開 始 される 老 齢 厚 生 年 金 の 報 酬 比 例 部 分 の 支 給 開 始 年 齢 引 き 上 げにより 年 金 を 全 く 受 給 できない 期 間 が 生 じるため もうひとつの 公 的 給 付 である 雇 用 保 険 の 高 年 齢 者 雇 用 継 続 給 付 と 合 わせた 収 入 水 準 の 維 持 に 向 けた 60 歳 以 降 の 賃 金 制 度 の 再 設 計 について 労 使 協 議 を 行 う 労 使 協 議 を 行 う 際 のその 他 の 留 意 事 項 ( 例 示 ) 1 就 労 場 所 形 態 労 働 条 件 勤 務 時 間 などは 明 示 する 2 賃 金 は 職 務 や 就 労 形 態 などに 見 合 ったものとする 3 健 康 保 険 厚 生 年 金 社 宅 健 康 診 断 などの 福 利 厚 生 などの 取 り 扱 いは 従 来 どお りとする 4 年 次 有 給 休 暇 などの 休 日 休 暇 の 取 り 扱 いは 継 続 する 5 募 集 は 期 間 対 象 者 方 法 などの 周 知 を 徹 底 する 6 本 人 希 望 を 満 たすための 面 談 を 実 施 する 注 意 1: 雇 用 期 間 は 男 性 女 性 ともに 同 じとする 注 意 2: 継 続 雇 用 制 度 の 運 用 も 含 めた 苦 情 処 理 制 度 を 整 備 する (3) 対 象 者 の 組 織 化 継 続 雇 用 労 働 者 は 労 働 組 合 の 組 合 員 とする 3. 連 合 本 部 の 取 り 組 み 残 された 課 題 について 引 き 続 き 検 討 する 省 令 指 針 通 達 が 確 定 した 後 には 構 成 組 織 単 組 における 労 使 協 議 の 促 進 と 地 方 連 合 会 での 周 知 に 向 けた 器 材 を 作 成 配 布 し 構 成 組 織 単 組 地 方 連 合 会 の 取 り 組 みを 支 援 する 残 された 課 題 である 1 非 正 規 労 働 者 の 雇 用 と 年 金 の 接 続 や 2 健 康 面 や 介 護 などの 理 由 で 60 歳 以 降 働 くことのできない 人 に 対 する 社 会 的 セーフティネットの 整 備 3 労 働 側 が 主 張 してきたものの 実 現 に 至 らなかった 雇 用 確 保 措 置 が 取 られなかった 場 合 に おける 私 法 上 の 効 果 ( 民 事 効 )の 規 定 の 創 設 などについて 引 き 続 き 検 討 する 4. 地 方 連 合 会 の 取 り 組 み 改 正 法 の 内 容 の 周 知 理 解 促 進 に 向 けた 学 習 会 を 実 施 する 今 回 の 法 改 正 は 企 業 内 労 働 組 合 での 労 使 協 議 に 限 らず 地 域 ユニオンに 加 盟 する 労 働 組 合 員 の 労 働 条 件 への 対 応 が 必 要 であり 必 要 によっては 団 体 交 渉 などでの 対 応 を 行 う