航 空 機 騒 音 評 価 指 標 の 変 更 について 騒 防 法 政 省 令 改 正 Q&A 公 共 用 飛 行 場 周 辺 における 航 空 機 騒 音 による 障 害 の 防 止 等 に 関 する 法 律 ( 昭 和 42 年 法 律 第 110 号 ) 平 成 25 年 1 月 国 土 交 通 省 航 空 局
目 次 総 論 関 係 Q1. 騒 防 法 とは どのような 法 律 ですか P1 Q2. 今 回 どのような 改 正 を 行 うのですか P1 Q3. なぜ 改 正 することとしたのですか P2 指 標 関 係 Q4. W 値 Lden とは それぞれどのような 指 標 なのですか P3 Q5. W 値 と Lden の 値 の 関 係 はどのようになっていますか P6 騒 音 対 策 区 域 関 係 Q6. W 値 と Lden で 騒 音 対 策 区 域 の 指 定 基 準 は 変 更 になりますか P7 Q7. 評 価 指 標 が Lden に 変 更 されると 現 在 の 騒 音 対 策 区 域 は 変 更 されますか P7 騒 音 測 定 関 係 Q8. Lden による 騒 音 測 定 結 果 はどこで 知 ることができますか P8 Q9. 平 成 25 年 4 月 1 日 以 降 は W 値 による 測 定 は 行 わないのですか P8 環 境 基 準 との 関 係 等 Q10. 環 境 基 本 法 に 基 づく 環 境 基 準 との 関 係 はどのようになっていますか P9 Q11. 環 境 基 準 の 改 正 により 基 準 値 が 下 がりますが 基 準 が 強 化 されるのですか P10 騒 防 法 公 共 用 飛 行 場 周 辺 における 航 空 機 騒 音 による 障 害 の 防 止 等 に 関 する 法 律 ( 昭 和 42 年 法 律 第 110 号 )
総 論 関 係 Q1. 騒 防 法 とは どのような 法 律 ですか 公 共 飛 行 場 周 辺 における 航 空 機 騒 音 による 障 害 の 防 止 等 に 関 する 法 律 ( 昭 和 42 年 法 律 第 110 号 以 下 騒 防 法 といいます )は 特 定 飛 行 場 周 辺 において 航 空 機 の 騒 音 により 生 じる 障 害 の 防 止 離 着 陸 の 頻 繁 な 実 施 により 生 ずる 損 失 の 補 償 のため 特 定 飛 行 場 の 設 置 者 が 講 ずべき 措 置 等 について 規 定 した 法 律 です 特 定 飛 行 場 (14 空 港 ) 国 管 理 空 港 (12): 函 館 空 港 仙 台 空 港 東 京 国 際 空 港 新 潟 空 港 松 山 空 港 高 知 空 港 福 岡 空 港 熊 本 空 港 大 分 空 港 宮 崎 空 港 鹿 児 島 空 港 那 覇 空 港 会 社 管 理 空 港 (2): 成 田 国 際 空 港 大 阪 国 際 空 港 ( 平 成 25 年 1 月 現 在 ) Q2. 今 回 どのような 改 正 を 行 うのですか 特 定 飛 行 場 の 設 置 者 は 騒 防 法 に 基 づき 国 土 交 通 大 臣 が 定 める 騒 音 対 策 区 域 ( 第 一 種 ~ 第 三 種 ) 内 において 騒 音 対 策 事 業 を 実 施 しています 今 回 の 改 正 は 国 土 交 通 大 臣 が 騒 音 対 策 区 域 を 指 定 する 際 に 基 準 となる 騒 音 値 及 び その 算 定 方 法 について 従 来 採 用 してきた 加 重 等 価 平 均 感 覚 騒 音 レベル (WECPNL 以 下 W 値 といいます )から 時 間 帯 補 正 等 価 騒 音 レベル ( 以 下 Lden といい ます )に 変 更 するために 必 要 な 政 令 及 び 省 令 の 改 正 を 行 うもので 平 成 25 年 4 月 1 日 から 施 行 されます 算 定 方 法 がW 値 から Lden に 変 わることにより より 精 緻 な 航 空 機 騒 音 の 評 価 が 可 能 になります ( 詳 細 はQ4 参 照 ) 騒 音 対 策 区 域 事 業 の 内 容 騒 防 法 根 拠 条 文 第 一 種 区 域 住 宅 の 防 音 工 事 に 対 する 助 成 第 8 条 の2 第 二 種 区 域 同 区 域 外 への 移 転 補 償 土 地 の 買 入 れ 第 9 条 第 三 種 区 域 緩 衝 緑 地 帯 等 の 整 備 第 9 条 の2 騒 音 対 策 区 域 における 事 業 の 内 容 1
Q3.なぜ 改 正 することとしたのですか 我 が 国 においては 航 空 機 騒 音 の 評 価 指 標 として 昭 和 48 年 から W 値 を 採 用 し てきましたが 1 近 年 騒 音 測 定 機 器 の 技 術 的 進 歩 に 伴 い 高 度 な 測 定 を 簡 易 に 行 うこ とが 可 能 となったこと 2 国 際 的 には Lden (またはこれと 類 似 した 評 価 指 標 )が 主 流 となっていることから 今 般 航 空 機 騒 音 の 新 たな 評 価 指 標 として Lden を 採 用 することとしました 2
指 標 関 係 Q4. W 値 及 び Lden とは それぞれどのような 指 標 なのですか W 値 (WECPNL Weighted Equivalent Continuous Perceived Noise Level)は うるささ 指 数 とも 呼 ばれ 昭 和 48 年 より 我 が 国 における 航 空 機 騒 音 の 評 価 指 標 と して 採 用 されてきたものです W 値 は かつては 国 際 機 関 からも 推 奨 されていました が 現 在 では Lden (またはこれと 類 似 した 評 価 指 標 )が 国 際 的 な 主 流 となってい ます W 値 は 採 用 当 時 の 測 定 技 術 を 前 提 とした 評 価 指 標 であるため 暴 露 量 と 呼 ばれる 騒 音 が 持 つエネルギーを 推 計 して 評 価 するものでしたが Lden では デジタル 処 理 技 術 の 向 上 により 暴 露 量 をより 精 緻 に 求 めることができます また W 値 では 航 空 機 の 離 陸 や 着 陸 に 伴 い 発 生 する 飛 行 騒 音 のみを 評 価 の 対 象 としていましたが Lden で はこれに 加 え 航 空 機 が 誘 導 路 上 を 移 動 する 際 に 発 生 する 騒 音 などの 地 上 騒 音 も 評 価 の 対 象 となり より 実 態 に 即 した 航 空 機 騒 音 の 評 価 が 可 能 となります < 補 足 > W 値 の 評 価 方 法 W 値 では 発 生 した 騒 音 の 最 大 値 を 測 定 し この 騒 音 の 最 大 値 と 一 律 20 秒 と 仮 定 した 騒 音 の 継 続 時 間 を 用 いて 暴 露 量 を 近 似 的 に 推 計 する 評 価 方 法 をとってい ます (5 ページの 比 較 表 におけるオレンジ 色 の 三 角 形 の 面 積 が 推 計 の 暴 露 量 に なります ) また 人 間 は 日 中 よりも 家 でくつろぐ 時 間 帯 や 寝 ている 時 間 帯 の 方 が 騒 音 をより うるさいと 感 じるため W 値 の 評 価 においては このような 時 間 帯 による 騒 音 の 感 じ 方 の 違 い も 加 味 しています 具 体 的 には 騒 音 が 発 生 する 時 間 帯 を 日 中 夕 方 夜 間 の3 区 分 に 分 け 日 中 よりも 夕 方 夕 方 よりも 夜 間 に 発 生 する 騒 音 を より 大 きいものとして 評 価 するような 処 理 を 行 います このような 時 間 帯 による 騒 音 の 感 じ 方 の 違 いを 加 味 した 上 で 1 日 に 発 生 した 騒 音 の 平 均 的 な 推 計 暴 露 量 を 表 したものが W 値 となります ( 参 考 )W 値 の 算 定 式 WECPNL = db(a)+10 log 10 N-27 db(a): 1 日 に 測 定 した 全 ての 騒 音 の 最 大 値 を 足 し 合 わせ 発 生 回 数 で 割 ったもの N : N 2 +3N 3 +10(N 1 +N 4 ) N 1 :0~7 時 の 騒 音 発 生 回 数 N 2 :7~19 時 の 騒 音 発 生 回 数 N 3 :19~22 時 の 騒 音 発 生 回 数 N 4 :22~24 時 の 騒 音 発 生 回 数 3
Lden の 評 価 方 法 Lden では 測 定 技 術 の 向 上 により 実 際 の 騒 音 の 継 続 時 間 が 反 映 されるとともに より 精 緻 な 騒 音 の 暴 露 量 (5 ページの 比 較 表 における 緑 色 部 分 の 面 積 )を 容 易 に 算 出 す ることができます 1 日 に 発 生 したすべての 騒 音 の 暴 露 量 を 合 計 し 1 秒 あたりの 評 価 値 として 表 したものが Lden となります なお 算 出 の 過 程 において 時 間 帯 によ る 騒 音 の 感 じ 方 の 違 い が 加 味 される 点 は W 値 と 同 様 です (Lden の den は day ( 日 中 ) evening( 夕 方 ) night( 夜 間 )を 表 しています ) ( 参 考 )Lden の 算 定 式 Lden = 10log 10 T 0 T L AE,di 10 Σ10 + Σ10 L AE,ej +5 10 +Σ10 i j k L AE,nk +10 10 T:86,400 秒 (=1 日 の 時 間 ) T 0 :1 秒 L AE,di : 日 中 (7~19 時 )に 発 生 した 全 ての L AE L AE,ej : 夕 方 (19~22 時 )に 発 生 した 全 ての L AE L AE,nk : 夜 間 (22~7 時 )に 発 生 した 全 ての L AE L AE 1 回 の 騒 音 の 暴 露 量 を 1 秒 あたりの 評 価 値 として 表 したもの ( 補 足 : T を 86,400 秒 とする 理 由 ) Lden は 1 日 あたりの 平 均 値 により 騒 音 評 価 を 行 うものなので 分 母 T は 対 象 とす る 空 港 の 運 用 時 間 に 関 わらず 1 日 の 秒 数 である 86,400 秒 となります ( 仮 に T を 各 空 港 の 運 用 時 間 とした 場 合 Lden の 値 はそれぞれの 空 港 毎 の 運 用 時 間 あたりの 平 均 値 を 表 すことになり 1 日 あたりの 平 均 値 で 設 定 している 基 準 値 との 比 較 もできなくなります ) 地 上 騒 音 の 評 価 について W 値 では 航 空 機 の 離 陸 や 着 陸 に 伴 い 発 生 する 飛 行 騒 音 のみを 評 価 の 対 象 とし ており 航 空 機 が 誘 導 路 上 を 移 動 する 際 に 発 生 する 騒 音 などの 地 上 騒 音 は 評 価 の 対 象 ではありませんでした これは W 値 の 算 定 方 法 が 測 定 する 騒 音 の 継 続 時 間 を 実 際 の 継 続 時 間 に 関 わらず 一 律 20 秒 と 仮 定 して 評 価 するものであり 飛 行 騒 音 は 平 均 的 に 20 秒 に 近 い 継 続 時 間 となりますが 地 上 騒 音 はそうではなく 適 切 な 評 価 が 難 しかったためです Lden では 発 生 した 騒 音 の 実 際 の 継 続 時 間 が 反 映 されるため 地 上 騒 音 も 評 価 の 対 象 となります (ただし 測 定 結 果 に 地 上 騒 音 の 影 響 が 現 れるの は 空 港 の 場 内 や 空 港 に 極 めて 近 い 場 所 に 限 られます ) 4
最 大 値 騒 音 の 暴 露 量 ( 推 計 値 ) 騒 音 の 暴 露 量 WECPNL と Lden の 比 較 表 5
Q5. W 値 と Lden の 値 の 関 係 はどのようになっていますか W 値 とそれに 対 応 する Lden の 値 の 関 係 は 下 表 の 通 りであり 第 一 種 第 二 種 第 三 種 区 域 を 指 定 する 際 の 基 準 値 であるW 値 75 90 95 に 対 応 する Lden の 値 は それぞれ 62 デシベル 73 デシベル 76 デシベルとなります W 値 に 対 応 する Lden の 値 の 設 定 にあたっては 騒 音 対 策 の 継 続 性 を 考 慮 し 現 行 の 基 準 値 と 同 等 レベルのもの(W 値 で 評 価 した 騒 音 と 同 じ 大 きさの 騒 音 を Lden で 評 価 した 場 合 の 値 )を 基 準 値 として 設 定 しています ただし これらの Lden の 値 はあくまで 統 計 的 に 適 したものを 設 定 しているため 実 際 の 測 定 においては W75 の 騒 音 がすべて Lden では 62 デシベルになるとは 限 ら ず 一 定 の 範 囲 内 でばらつきが 生 じ 得 るものです W 値 Lden の 値 差 ( 単 位 :デシベル) (W 値 -Lden 値 ) 70 57 13 75 62 13 80 66 14 85 70 15 90 73 17 95 76 19 W 値 と Lden の 値 の 対 応 表 < 補 足 > W 値 と Lden の 値 の 差 について 上 表 の 通 り W 値 と Lden の 値 の 差 は 騒 音 レベルが 大 きくなることに 伴 い 広 がっ ていきます これは Lden では 実 際 の 騒 音 の 継 続 時 間 を 反 映 して 評 価 するのに 対 し W 値 では 実 際 の 継 続 時 間 は 考 慮 されず 全 ての 騒 音 の 継 続 時 間 を 一 律 20 秒 と 仮 定 し て 評 価 することに 起 因 します 飛 行 騒 音 の 継 続 時 間 は 概 ねW 値 70~80 の 地 域 にお いて 20 秒 に 近 いものとなりますが 高 騒 音 域 になると 継 続 時 間 がこれより 短 くなる 傾 向 にあるため 騒 音 レベルが 大 きい 場 合 は 継 続 時 間 による 差 が 大 きく 影 響 すること になり このような 関 係 になります 6
騒 音 対 策 区 域 関 係 Q6. W 値 と Lden で 騒 音 対 策 区 域 の 指 定 基 準 は 変 更 になりますか Lden での 騒 音 対 策 区 域 の 基 準 値 は 騒 音 対 策 の 継 続 性 を 考 慮 し W 値 と 同 等 レベル の 値 (W 値 で 評 価 した 騒 音 と 同 じ 大 きさの 騒 音 を Lden で 評 価 した 場 合 の 値 )とするこ ととしております 具 体 的 な 基 準 値 は 下 表 のとおりです 騒 音 対 策 区 域 区 域 を 指 定 する 際 の 基 準 値 現 行 改 正 後 第 一 種 区 域 W 値 75 以 上 Lden62デシベル 以 上 第 二 種 区 域 W 値 90 以 上 Lden73デシベル 以 上 第 三 種 区 域 W 値 95 以 上 Lden76デシベル 以 上 騒 音 対 策 区 域 指 定 の 基 準 値 Q7. 評 価 指 標 が Lden に 変 更 されると 現 在 の 騒 音 対 策 区 域 は 変 更 されますか Lden においては 地 上 騒 音 が 評 価 の 対 象 に 加 わることとなりますが 地 上 騒 音 が Lden の 騒 音 評 価 全 体 に 与 える 影 響 は 非 常 に 小 さいものであり 騒 音 影 響 範 囲 が 大 きく 変 わ るものではないため 評 価 指 標 をW 値 から Lden に 変 更 したからというだけの 理 由 で 騒 音 対 策 区 域 が 変 更 されることはありません : 騒 音 評 価 手 法 等 専 門 委 員 会 報 告 航 空 機 騒 音 に 係 る 環 境 基 準 の 改 正 について ( 平 成 19 年 3 月 )における 地 上 騒 音 の 寄 与 に 関 する 記 載 等 から 地 上 騒 音 が Lden の 騒 音 評 価 全 体 に 与 える 影 響 は 非 常 に 小 さいものであると 言 える 7
騒 音 測 定 関 係 Q8. Lden による 騒 音 測 定 結 果 はどこで 知 ることができますか 国 が 管 理 する 特 定 飛 行 場 については 各 飛 行 場 の 周 辺 において 航 空 機 騒 音 の 通 年 測 定 を 行 っており 測 定 結 果 ( 月 報 値 )は 東 京 航 空 局 または 大 阪 航 空 局 のホームペー ジで 公 表 しています 現 在 の 月 報 値 はW 値 によるものですが 平 成 25 年 4 月 の 月 報 値 からは Lden による 値 を 公 表 する 予 定 です 通 年 測 定 : 飛 行 場 周 辺 に 固 定 的 に 設 けた 測 定 地 点 で 騒 音 の 自 動 監 視 装 置 を 使 用 して 年 間 を 通 じて 連 続 的 に 行 う 騒 音 測 定 Q9. 平 成 25 年 4 月 1 日 以 降 は W 値 による 測 定 は 行 わないのですか 平 成 25 年 4 月 1 日 以 降 は 公 表 する 騒 音 測 定 結 果 はすべて Lden によるものにな りますが 国 が 管 理 する 特 定 飛 行 場 の 通 年 測 定 については 同 日 以 降 もW 値 による 測 定 を 並 行 して 行 う 予 定 です また 過 去 のW 値 による 月 報 値 についても 引 き 続 き 閲 覧 可 能 にしたいと 考 えて おります 8
環 境 基 準 との 関 係 等 Q10. 環 境 基 本 法 に 基 づく 環 境 基 準 との 関 係 はどのようになっていますか 航 空 機 騒 音 に 係 る 環 境 基 準 について ( 昭 和 48 年 環 境 庁 告 示 第 154 号 以 下 環 境 基 準 といいます )は 今 回 の 騒 防 法 の 政 省 令 改 正 と 同 じく 平 成 25 年 4 月 1 日 から 評 価 指 標 をW 値 から Lden に 変 更 することとなっています 1 この 変 更 にあたっては 新 たな 基 準 値 は まずは 現 行 基 準 レベルの 早 期 達 成 の 実 現 を 図 ることが 肝 要 であり 騒 音 対 策 の 継 続 性 も 考 慮 し 引 き 続 き 現 行 の 基 準 値 と 同 等 のレベルのものを 基 準 値 として 設 定 することが 適 当 である 2 という 考 え 方 に 基 づき 設 定 され 具 体 的 には W70 75 に 相 当 する Lden の 値 が それぞれ 57 デシ ベル 62 デシベルとされました( 下 表 参 照 ) 1: 航 空 機 騒 音 に 係 る 環 境 基 準 についての 一 部 を 改 正 する 告 示 ( 平 成 19 年 環 境 省 告 示 第 114 号 )による この 告 示 は 平 成 25 年 4 月 1 日 から 施 行 される 2: 中 央 環 境 審 議 会 騒 音 評 価 手 法 等 専 門 委 員 会 報 告 ( 平 成 19 年 ) < 補 足 > 環 境 基 準 について 環 境 基 準 は 環 境 基 本 法 に 基 づき 生 活 環 境 を 保 全 し 人 の 健 康 の 保 護 に 資 するう えで 維 持 することが 望 ましい 航 空 機 騒 音 に 係 る 基 準 及 びその 達 成 期 間 を 定 めるもの です 環 境 基 準 における 現 行 の 評 価 指 標 はW 値 が 採 用 されています 平 成 19 年 に 環 境 審 議 会 の 答 申 航 空 機 騒 音 に 係 る 環 境 基 準 の 改 正 について ( 中 環 審 第 409 号 )において 新 たな 航 空 機 騒 音 に 係 る 環 境 基 準 として Lden を 採 用 する ことが 適 当 である 旨 が 示 され これを 受 け 評 価 指 標 をW 値 から Lden に 変 更 する 告 示 が 平 成 19 年 12 月 に 公 布 されました 環 境 基 準 は 地 域 の 類 型 ごとに 次 表 の 基 準 値 の 欄 に 掲 げるとおりとし 各 類 型 をあてはめる 地 域 は 都 道 府 県 知 事 が 指 定 する 地 域 の 類 型 基 準 値 現 行 改 正 後 Ⅰ W 値 70 以 下 Lden57デシベル 以 下 Ⅱ W 値 75 以 下 Lden62デシベル 以 下 ( 注 )Ⅰをあてはめる 地 域 は 専 ら 住 居 の 用 に 供 される 地 域 とし Ⅱをあてはめる 地 域 はⅠ 以 外 の 地 域 であって 通 常 の 生 活 を 保 全 する 必 要 がある 地 域 とする 環 境 基 準 の 改 正 ( 概 要 ) 9
Q11. 環 境 基 準 の 改 正 により 基 準 値 が 下 がりますが 基 準 が 強 化 されるのですか 環 境 基 準 の 改 正 により 基 準 値 ( 数 値 )が 下 がることになりますが 基 準 が 強 化 さ れるものではありません 基 準 値 は 現 行 が W 値 による 値 改 正 後 が Lden による 値 であり いわば 単 位 が 変 更 となるのであって 基 準 のレベルとしては 従 来 と 同 等 のものとなります < 補 足 > 環 境 基 準 の 改 正 にあたっては 騒 音 の 評 価 指 標 をW 値 から Lden に 見 直 すことに 伴 い Lden による 新 たな 基 準 値 をどう 設 定 するかについての 検 討 がなされました Q 10のとおり 新 たな 基 準 値 は 現 行 基 準 レベルの 早 期 達 成 の 実 現 を 図 ることが 肝 要 であり 騒 音 対 策 の 継 続 性 も 考 慮 し 引 き 続 き 現 行 の 基 準 値 と 同 等 のレベルのもの を 基 準 値 として 設 定 することが 適 当 である という 考 え 方 に 基 づき 設 定 されました なお 騒 防 法 における 第 1 種 第 2 種 第 3 種 区 域 を 指 定 する 際 の 基 準 となる 値 も 環 境 基 準 と 同 様 の 考 え 方 に 基 づき W 値 と 同 等 レベルの Lden の 値 に 設 定 されていま す 10