例 ) 天 気 予 報 明 日 は 雨 で し ょ う + 降 水 確 率 は 70%です = 役 に 立 つ 同 じ デ ー タ ( 天 気 図 ) でも 明 日 の 天 気 は 正 確 に は わ か ら な い 過 去 の デ ー タ を 集 め お そ ら く 雨 だ ろ う と い う 予



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Transcription:

やすだ 計 量 社 会 学 Ⅱ ( 01 年 度 秋 学 期 担 当 : 保 田 ) 01.9.7 第 1 回 な ぜ 推 測 統 計 が 必 要 な の か 問 題 1. 関 大 生 全 体 ( 約 万 8 千 人 )の 中 で ア ル バ イ ト を し て い る 学 生 が 何 % い る の か を 知 り た い 手 抜 き を し て 関 大 生 100 人 だ け を 調 査 し た な ら ば 調 査 結 果 の 誤 差 は 最 大 何 % く ら い 生 じ る だ ろ う?. で は 同 じ よ う に 日 本 全 国 の 大 学 生 ( 約 88 万 人 ) の う ち 何 % が ア ル バ イ ト を し て い る か 知 り た い と し て 大 学 生 を 100 人 だ け 調 査 し た と す る こ の 場 合 は 誤 差 は 何 % く ら い 生 じ る だ ろ う? ( 直 感 でよい) 全 体 的 な 目 標 計 量 社 会 学 ( quantitative sociology) と は 社 会 を 知 る た め に 積 極 的 に 数 値 ( 統 計 デ ー タ ) を 活 用 す る 社 会 学 の 一 分 野 で あ る こ の 講 義 で は Ⅰ と Ⅱ を 合 わ せ て 計 量 社 会 学 の 基 本 的 な 考 え 方 を 使 い こ な せ る よ う に な る こ と を め ざ す Iでは 記 述 統 計 ( descriptive statistics) の 活 用 を Ⅱ は 推 測 統 計 ( inferential statistics) の 活 用 ( + 多 変 量 解 析 の 基 礎 ) を 学 修 す る 合 わ せ て 修 得 するこ と が 望 ま し い が 一 方 だ け で も 理 解 で き る よ う に 講 義 す る 記 述 統 計 デ ー タ が も つ 情 報 を 要 約 し て 記 述 す る 統 計 的 方 法 例 ) 関 大 生 500 人 の 調 査 を 集 計 す る と 1ヶ 月 の 読 書 冊 数 は 平 均 10. 冊 だ っ た 推 測 統 計 一 部 の デ ー タ か ら 調 べ て も い な い 全 体 を 推 し 測 る 統 計 的 方 法 例 ) 関 大 生 500 人 の 調 査 か ら 大 学 全 体 で バ イ ト を し て い る の は 55~ 65% と 予 想 さ れ る 逆 に こ の 講 義 を 終 え て も 以 下 の 点 は 限 界 と し て 残 る こ と を 了 承 し て ほ し い あ く ま で 考 え 方 を 身 に つ け て も ら う 1) 数 学 的 な 理 解 は 最 小 限 に 留 ま る ) 逆 に 実 際 的 な 統 計 分 析 ソ フ ト の 操 作 を 練 習 す る わ け で も な い 3) デ ー タ の 集 め 方 ( 社 会 調 査 の 方 法 ) に つ い て は 解 説 し な い 社 会 学 で 推 測 統 計 を 学 ぶ 理 由 ま だ 中 身 を 学 修 し て い な い の で ピ ン と 来 な い か も し れ な い が 推 測 統 計 は 次 の よ う な 思 考 方 法 を 持 っ て い る こ の 考 え 方 は 科 学 の 中 で は と て も 珍 し く 画 期 的 な も の で あ っ た ( ラオ 1993: 第 章 ) 不 確 実 な 知 識 + 不 確 実 性 の 度 合 い に つ い て の 知 識 = 有 益 な 知 識 1

例 ) 天 気 予 報 明 日 は 雨 で し ょ う + 降 水 確 率 は 70%です = 役 に 立 つ 同 じ デ ー タ ( 天 気 図 ) でも 明 日 の 天 気 は 正 確 に は わ か ら な い 過 去 の デ ー タ を 集 め お そ ら く 雨 だ ろ う と い う 予 想 を す る ( 不 確 実 な 知 識 ) ど の く ら い 不 確 実 な の か を 分 析 し 推 し 測 る ( 不 確 実 性 の 度 合 い に つ い て の 知 識 ) 70% の 確 率 で 雨 ( 有 益 な 知 識 ) 人 間 の 活 動 に 関 わ る 現 象 に つ い て は 正 確 に は わ か ら な い こ と が 非 常 に 多 い も し 古 典 物 理 学 の よ う に 正 確 な 知 識 の み を 積 み 重 ね て い こ う と す る な ら ば そ の 研 究 は ま っ た く 進 ま な か っ た だ ろ う 人 間 社 会 や 人 間 心 理 にはわ か ら な い 部 分 ( 不 確 実 性 ) が あ る こ と を 受 け 入 れ ど の 程 度 不 確 実 な の か を 同 時 に 考 え る こ と で 社 会 学 を は じ め と す る 社 会 諸 科 学 は 急 速 に 進 歩 で き る よ う に な っ た そ れ を 可 能 に し た の は 統 計 学 で あ り も は や 統 計 学 な し に 社 会 科 学 を 考 え る こ と は 不 可 能 で あ る こ の た め 社 会 学 を 志 す 我 々 は 統 計 学 ( と く に 推 測 統 計 ) に 慣 れ 親 し ま な け れ ば な ら な い 手 続 き を た ど る だ け で は ダ メ な の? 社 会 学 部 の 学 生 は 多 く の 場 合 社 会 調 査 の 手 続 き の 一 環 と し て 推 測 統 計 の 考 え 方 に 触 れ る は ず で あ る す で に 学 習 を し て い る 人 は 母 集 団 標 本 標 本 調 査 推 定 検 定 と い っ た 用 語 を 見 聞 き し た こ と が あ る か も し れ な い た と え ば 吹 田 市 の 高 校 生 の レ ジ ャ ー 活 動 に つ い て 調 査 す る と き に 高 校 生 全 員 調 べ る の で は な く そ の 一 部 ( た と え ば 00 人 だ け ) を 調 査 す る こ と が よ く あ る そ れ で も き ち ん と し た 手 続 き を 踏 ん で い れ ば そ の 00 人 の 調 査 結 果 か ら 調 べ て も い な い 全 員 の 様 子 を 正 し く 推 し 測 る こ と が で き る そ の き ち ん と し た 手 続 き を ま と め た 体 系 が 推 測 統 計 で あ る し か し な が ら 実 の と こ ろ そ れ ほ ど し つ こ く 推 測 統 計 を 勉 強 し な く て も そ れ を 利 用 す る こ と は 容 易 で あ る 統 計 分 析 ソ フ ト の メ ニ ュ ー で こ こ を 選 ん で こ の 数 値 を 見 て ね あ る い は こ の 式 に と に か く あ て は め て 計 算 し て ね と い う だ け で も 実 用 上 は 十 分 で あ る 例 )NHKによる01 年 9 月 の 政 治 意 識 月 例 調 査 に よ れ ば 内 閣 支 持 率 は 31% だ っ た 調 査 したのは 有 権 者 全 員 ではなく 1060 人 だ け だ が ( 計 画 調 査 数 163 回 収 率 65.3%の 電 話 調 査 ) 下 の 式 に あ て は め れ ば 調 べ て も い な い 日 本 全 体 の 内 閣 支 持 率 が 推 測 で き る ( http://www.nhk.or.jp/bunken/yoron/political/index.html 01 年 9 月 4 日 取 得 ) p ± 1.96 p(1 p) n pは 小 数 で 表 わした 内 閣 支 持 率 nは 調 査 人 数 (p=0.31, n=1060) 0.31 ± 1.96 0.31(1 0.31) 1060 0.31 ± 0.03 つまり 日 本 全 体 の 内 閣 支 持 率 は およそ31%±3%(8~ 34% ) と 推 測 で き る

に も か か わ ら ず 我 々 は 推 測 統 計 の 表 面 的 な 手 続 き だ け で な く そ の 仕 組 み を 理 解 すべ き である な ぜ な ら ば 推 測 統 計 の 手 続 き は 理 想 的 な デ ー タ の 状 態 を 前 提 に し て い る か ら で あ る た と え ば 調 査 対 象 に 選 ば れ た 人 々 は 全 員 調 査 に 協 力 し て く れ る し ( 回 収 率 100% ) け っ し て 嘘 を つ い た り い い 加 減 な 答 え を し た り は し な い と い う 前 提 で あ る 当 た り 前 で あ る が 現 実 の 調 査 は そ の よ う に は い か な い そ れ で も 我 々 は 推 測 統 計 の 手 続 き を 適 用 す る そ の 際 ど の よ う な 前 提 が ど の く ら い 崩 れ て い る と 推 測 の 結 果 に ど う い った 歪 み が あ り え る の か を 想 像 す る 必 要 が あ る 以 上 の よ う な 理 由 か ら 社 会 調 査 に た ず さ わ る 者 は 推 測 統 計 の 仕 組 み を で き る だ け 深 く 理 解 し な け れ ば な ら な い そ の 重 要 度 は 理 系 の 場 合 よ り も む し ろ 高 い 理 系 の デ ー タ 科 学 は い わ ゆ る 実 験 環 境 で 推 測 統 計 の 前 提 を 満 た し た 環 境 を 作 り や す い た め 前 提 が 崩 れ る こ と の 影 響 を あ ま り 考 え る 必 要 が な い か ら で あ る 推 測 統 計 の 理 解 の 程 度 は 社 会 調 査 の デ ー タ を ど の く ら い 自 信 を 持 っ て 扱 え る か を 決 め る 重 要 な ポ イ ン ト に な る 安 ら か な 道 の り で は な い も の の 苦 労 す る だ け の 価 値 は あ る の で 少 し で も 多 く の こ と を 身 に 付 け て も ら い た い 授 業 予 定 表 内 容 第 1 回 なぜ 推 測 統 計 が 必 要 なのか 第 回 推 測 統 計 の 基 盤 ( 1) 無 作 為 の 意 義 第 3 回 ( ) 記 述 統 計 の 復 習 第 4 回 ( 3) 正 規 分 布 の 利 用 第 5 回 推 定 と 検 定 ( 1) 平 均 の 推 定 第 6 回 ( ) 平 均 の 検 定 第 7 回 ( 3) 平 均 の 差 の 検 定 第 8 回 ( 4) 独 立 性 の 検 定 第 9 回 ( 5) 比 率 の 推 定 検 定 第 10 回 ( 6) そ の 他 の 推 定 検 定 第 11 回 なぜ 多 変 量 解 析 が 必 要 なのか 第 1 回 多 変 量 解 析 ( 1) 3 変 数 の ク ロ ス 表 第 13 回 ( ) 単 回 帰 分 析 と 相 関 係 数 第 14 回 ( 3) 重 回 帰 分 析 と 偏 相 関 係 数 第 15 回 まとめ: 計 量 社 会 学 がめざすもの ( 事 務 連 絡 ) 毎 回 の 計 算 で き る 電 卓 を 持 参 の こ と ( 計 量 社 会 学 Ⅰ よ り も か な り 使 う ) 成 績 の 付 け 方 を シ ラ バ ス か ら 変 更 学 期 末 の 試 験 の み で 評 価 ( 持 ち 込 み 全 て 可 ) 出 席 に よ る 加 点 減 点 な し た だ し 事 前 の 小 テ ス ト ( 持 ち 込 み A4 用 紙 1 枚 のみ) の 合 格 を 受 験 要 件 と す る 60 点 以 上 で 合 格 ( 60~ 69 点 =C 可 70~ 79 点 =B 良 80~ 89 点 =A 優 90~ 100 点 =S 秀 ) 質 問 は 授 業 後 か 研 究 室 ( C605) メ ー ル ( tyasuda@zf7.so-net.ne.jp) で 文 献 C.R.ラオ 著 柳 井 晴 夫 ほか 訳 010 統 計 学 と は 何 か ち く ま 学 芸 文 庫. 3

やすだ 計 量 社 会 学 Ⅱ ( 01 年 度 秋 学 期 担 当 : 保 田 ) 01.10.4 第 回 推 測 統 計 の 基 盤 ( 1) 無 作 為 の 意 義 母 集 団 と 標 本 推 測 統 計 の 目 的 は 一 部 の 人 々 し か 調 べ て い な い 調 査 デ ー タ か ら 本 来 関 心 の あ る 全 体 像 を 推 し 測 る こ と で あ っ た た と え ば 日 本 の 大 学 生 の 生 活 を 知 り た い と き に 日 本 の 大 学 生 全 員 を 調 べ る の で は な く 1000 人 だ け を 調 査 し た り す る 前 回 口 頭 で 触 れ た が 元 々 関 心 の あ る 集 団 全 体 の こ と を 母 集 団 ( population) と 呼 び 全 体 の 中 か ら 抽 出 し た 一 部 分 の こ と を 標 本 [ サ ン プ ル ]( sample)と 呼 ぶ( 図 1) 上 の 例 で は 日 本 の 大 学 生 全 体 が 母 集 団 実 際 に 実 験 に 参 加 し た 一 部 の 学 生 が 標 本 で あ る 母 集 団 1 標 本 の 抽 出 標 本 調 査 3 母 集 団 の 推 測 図 1 推 測 統 計 の 流 れ 標 本 母 集 団 と い う 用 語 を 使 っ て 推 測 統 計 の 目 的 を 言 い 直 そ う 一 部 の 標 本 から 母 集 団 全 体 を きちんと 推 し 測 ること こ の 目 的 を 見 失 わ な い こ と は 極 め て 重 要 で あ る ( 念 仏 の よ う に 唱 え て ほ し い ぐ ら い ) そ の た め 推 測 統 計 に お い て は 何 ら か の 統 計 的 な 記 述 す る 際 に そ れ が 標 本 に つ い て 述 べ て い る の か 母 集 団 に つ い て 述 べ て い る の か を は っ き り と 区 別 し な け れ ば な ら な い たとえ ば 同 じ 平 均 得 点 が 5.3 点 と 言 っ た と き で も 標 本 の 平 均 得 点 が 5.3 点 と 言 っ て い る の か 母 集 団 の 平 均 得 点 が 5.3 点 と 言 っ て い る の か を 明 確 に し な け れ ば な ら な い 下 図 に 表 さ れ る 用 語 の 使 い 分 け に 気 を 付 け よ う ( 図 ) 母 集 団 標 本 抽 出 [サンプリング] 標 本 [サンプル] 母 数 母 平 均 ミュー μ 標 本 標 準 偏 差 シグマ σ ( 標 本 ) 統 計 量 標 本 平 均 x 標 本 標 準 偏 差 s 図 母 集 団 と 標 本 の 区 別 4

母 集 団 の 分 布 を 特 徴 づ け る 母 数 ( parameter)は 通 常 ギ リ シ ャ 文 字 ( μ ミュー σ シグマ な ど )で 表 さ れ 標 本 か ら 算 出 さ れ る 標 本 統 計 量 [ あ る い は 単 に 統 計 量 ]( sample statistic) は 通 常 ラ テ ン 文 字 ( ふ つ う の ア ル フ ァ ベ ッ ト ) で 表 さ れ る ( 練 習 ) 下 の 文 章 の 下 線 部 は 標 本 に つ い て 述 べ て い る か 母 集 団 に つ い て 述 べ て い る か に 注 意 し て 括 弧 に μ ま た は x を 書 き 入 れ て み よ う 日 本 の 大 学 生 から300 人 を 抽 出 し た 調 査 で 月 間 読 書 冊 数 が 平 均 4.5 冊 で あ っ た として も こ の 調 査 結 果 だ け で 日 本 の 大 学 生 の 月 間 読 書 冊 数 が 平 均 4.5 冊 と 結 論 づ け る の は 行 き 過 ぎである 同 じように300 人 を 調 査 しても 平 均 値 は 4. 冊 に な っ た り 4.7 冊 になっ たりするかもしれないのだから ある 程 度 誤 差 があると 考 えて 平 均 は 4.1~ 4.9 冊 程 度 だろう といった 考 え 方 をしないといけない 日 本 の 大 学 生 か ら 300 人 を 抽 出 した 調 査 で 月 間 読 書 冊 数 の 平 均 が ( )= 4.5であ ったとしても こ の 調 査 結 果 だ け で 日 本 の 大 学 生 の 月 間 読 書 冊 数 の 平 均 が ( )= 4.5 と 結 論 づけるのは 行 き 過 ぎである 同 じように300 人 を 調 査 し て も ( )= 4.になっ たり ( )= 4.7に な っ た り す る か も し れ な い の だ か ら あ る 程 度 誤 差 が あ る と 考 え て 4.1< ( )< 4.9 程 度 だろう といった 考 え 方 をしないといけない 無 作 為 抽 出 推 測 統 計 法 の さ ま ざ ま な 手 法 は 標 本 が 無 作 為 抽 出 [ ラ ン ダ ム サ ン プ リ ン グ ]( random sampling) に よ っ て 選 ば れ て い る こ と を 大 前 提 に し て い る 無 作 為 抽 出 と は 標 本 の 抽 出 に 人 間 の 作 為 が 入 る 余 地 が ま っ た く な い と い う 意 味 で あ る つ ま り 母 集 団 の 中 の 1 人 1 人 が ま っ た く 等 し い 確 率 で 標 本 と し て 選 ば れ る 選 ば れ る 確 率 を 等 し く す る 方 法 は さ ま ざ ま に あ る が も っ と も 単 純 に は 母 集 団 全 員 の 名 簿 を ま ず 用 意 し て 1 人 1 人 に 番 号 を 振 り 乱 数 表 や サ イ コ ロ を 使 っ て 調 査 対 象 者 を 1 人 1 人 選 ん で い き 標 本 集 団 を 構 成 す れ ば よ い 無 作 為 抽 出 法 が な ぜ 大 切 で あ る か と い う 理 由 は よ く 母 集 団 全 体 か ら ま ん べ ん な く 標....... 本 を と る た め と 誤 解 さ れ て い る 無 作 為 抽 出 さ れ た 標 本 は 結 果 的 に 母 集 団 を ま ん べ ん な く カ バ ー し て い る こ と が 多 い こ と は 事 実 で あ る し か し よ り 重 要 な 目 的 が 別 に あ る そ れ は そ の 標 本 か ら 母 集 団 を 推 測 す る 際 に 確 率 に も と づ い た 計 算 を 可 能 に す る こ と で あ る 例 え ば 何 人 か の 人 々 に 調 査 を し た と こ ろ で 回 答 者 に 男 性 が 多 い こ と に 気 付 き 女 性 を 標 本 に 追 加 し た と し よ う そ の 方 が 母 集 団 を ま ん べ ん な く 調 べ て い る こ と に な る で あ ろ う し か し 規 則 性 を 持 た な い 方 法 で 標 本 が 選 ば れ る と 確 率 論 の 知 識 が 役 に 立 た ず 母 集 団 の 推 測 に 統 計 学 の 手 法 を 用 い る こ と が も は や で き な く な っ て し ま う こ れ に 対 し て 無 作 為 抽 出 に よ っ て 選 ば れ た 標 本 は 完 全 に 確 率 的 な 規 則 性 だ け に も と づ い て 母 集 団 か ら の ず れ が 発 生 す る と い う こ と は そ の 標 本 調 査 で 算 出 さ れ る 平 均 値 な ど の 統 計 量 も 何 ら か の 規 則 性 に 従 っ て 母 集 団 の 真 の 平 均 値 か ら 一 定 の 確 率 で ず れ る と い う こ と で あ る こ れ ら の 規 則 性 を 逆 算 す る こ と に よ っ て 我 々 は 標 本 調 査 の 結 果 か ら( 一 定 の 誤 差 を 覚 悟 し な が ら ) 母 集 団 の 平 均 値 な ど を き っ ち り 推 測 で き る の で あ る で は 具 体 的 に は 無 作 為 抽 出 に よ っ て 標 本 集 団 に ど の よ う な 規 則 性 が 生 ま れ る の か 標 本 調 査 で 平 均 値 を 出 す と い う 作 業 を 何 度 も 繰 り 返 せ ば 繰 り 返 し の 集 積 か ら 規 則 性 を 見 出 す こ と が で き る だ ろ う 5

50 49 48 47 46 45 44 43 4 41 40 39 38 37 36 35 34 33 3 31 30 9 8 7 6 5 4 3 1 0 19 18 歳 50 49 48 47 46 45 44 43 4 41 40 39 38 37 36 35 34 33 3 31 30 9 8 7 6 5 4 3 1 0 19 18 歳 ( 実 験 ) 無 作 為 抽 出 で 生 ま れ る 規 則 性 を 実 験 調 査 で 確 か め て み よ う 1 番 号 札 を 取 る 理 想 の 結 婚 年 齢 を 回 答 1 人 目 ( 結 婚 し た く な く て も 回 答 な る べ く 厳 格 に ) 人 目 3 受 講 者 全 体 で 集 計 = 全 数 調 査 3 人 目 4 無 作 為 に 選 ん だ 5 人 で 平 均 値 を 出 す = 標 本 調 査 4 人 目 5 皆 の 結 果 を 持 ち 寄 っ て 標 本 平 均 の 分 布 を 確 か め る 5 人 目 ID 番 号 理 想 の 結 婚 年 齢 母 集 団 : 平 均 μ= 歳 標 準 偏 差 σ= 歳 30 標 本 平 均 x = 歳 0 10 0 5 人 の 調 査 で 平 均 値 を 何 度 も 繰 り 返 す 標 本 平 均 X の 分 布 30 0 10 0 6

無 作 為 抽 出 に よ り 生 ま れ る 規 則 性 無 作 為 抽 出 で 選 ば れ た 標 本 の 平 均 値 は 中 心 極 限 定 理 ( central limit theorem) と 呼 ば れ る 法 則 に 従 っ て 分 布 す る こ と が わ か っ て い る 中 心 極 限 定 理 は 定 式 的 に は 以 下 の よ う に 表 現 さ れ る 平 均 がμ 標 準 偏 差 が σ の 分 布 に 従 う 確 率 変 数 に つ い て n 個 の 標 本 の 標 本 平 均 を 出 す と き nの 数 が 大 き く な る に つ れ そ の 標 本 平 均 の 確 率 分 布 は 平 均 が μ 標 準 偏 差 が 正 規 分 布 に 近 づく 数 学 的 な 表 現 な の で わ か り に く い が 要 す る に 次 の よ う な こ と を 意 味 し て い る ま ず....... 標 本 平 均 の 平 均 は 母 平 均 μ と 一 致 す る つ ま り 標 本 調 査 の 平 均 値 は 母 集 団 の 平 均 値 と 同 じ に な る 確 率 が ( 他 の 値 に な る 確 率 に 比 べ れ ば ) 一 番 高 い だ か ら 安 心 し て 標 本 の 平 均 値 を 母 集 団 の 予 測 値 と し て 使 用 し て よ い も ち ろ ん あ る 程 度 の ずれは 生 じ る が そ の 誤 差 の 程 度 ( 標 本 平 均 の 標 準 偏 差 )は σ に な る と い う 規 則 性 をもつ つ ま り 調 査 の n 人 数 nを 増 や せ ば そ れ だ け 誤 差 は 小 さ く な っ て い く こ と が 期 待 で き る 人 数 を 増 や せ ば ど れだけ 安 心 感 が 増 す の か を 正 確 に 知 る こ と が で き る そ し て 最 後 に こ れ が 重 要 で あ る が 標 本 平 均 の 出 現 確 率 は 常 に 正 規 分 布 と 呼 ば れ る 左 右 対 称 の ベ ル 型 の 分 布 に な る( 正 規 分 布 に つ い て は 第 4 回 で 詳 述 す る が 多 く の 現 象 に 見 ら れ る も っ と も 有 名 な 分 布 の 形 で あ る ) 驚 く べ き こ と に 元 の 母 集 団 で 人 々 が ど の よ う に 分 布 し て い る か に か か わ ら ず 標 本 平 均 の ず れ 方 は 常 に 同 じ 規 則 性 を 示 す ( 図 3) σ n の 正 規 分 布 でない 母 集 団 X 標 本 平 均 X X X X X X X X X X X X X X X X X X X X X X X X X n 標 本 平 均 の 分 布 は 常 に 正 規 分 布 n 図 3 中 心 極 限 定 理 た と え ば 平 均 μ = 5 標 準 偏 差 σ = 7の 母 集 団 か ら 10 人 を 無 作 為 抽 出 し て 標 本 調 査 を お こ な え ば そ の 標 本 調 査 で の 平 均 値 x は 5( μ と 同 じ ) 前 後 に な る 確 率 が 高 く 5か ら 離 れ た 平 均 値 に な る 確 率 は ベル 型 の カ ー ブ に 沿 っ て 規 則 的 に 小 さ く な っ て い く そ の 標 準 偏 差 は σ = 7 =.と い う こ と な の で そ の 標 本 調 査 で の 平 均 値 x は 5±.く ら い の ず n 10 れ が 標 準 的 ( 3 歳 や7 歳 く ら い に な る こ と は よ く あ る ) と い う こ と が わ か る 標 本 平 均 が 規 則 的 に 分 布 す る と い う こ と は 実 際 に 調 査 で 得 ら れ た 標 本 平 均 か ら そ の 規 則 性 を 逆 算 し て 母 集 団 の 様 子 ( 平 均 値 ) を き っ ち り 推 測 で き る と い う こ と を 意 味 し ている( 図 4) 前 回 試 み に 行 な っ た 内 閣 支 持 率 の 推 測 な ど は こ の よ う な 逆 算 を 定 式 化 し た も の で あ る 無 作 為 抽 出 を す る と い う た だ こ れ だ け の こ と で 中 心 極 限 定 理 が 生 ま れ 推 測 統 計 の す べ て の 手 続 き が 導 か れ る の で あ る 7

規 則 的 な 確 率 に 従 った 標 本 抽 出 ( 無 作 為 抽 出 ) 規 則 的 な 確 率 に 従 った 標 本 の 分 布 規 則 的 な 確 率 に 従 った 平 均 値 の 分 布 ( 中 心 極 限 定 理 ) 確 率 の 逆 算 に も と づ い て 母 集 団 が 推 測 で き る! 図 4 無 作 為 抽 出 と 推 測 統 計 厳 密 には 中 心 極 限 定 理 が 成 り 立 つのは ある 程 度 標 本 の 人 数 が 大 きい 場 合 である し た が っ て 今 回 の 実 験 の よ う に 5 人 程 度 の 標 本 だ と 実 は よ ろ し く な い こ と も あ る の だが 実 際 の 調 査 ではそんな 少 人 数 なわけはないので 問 題 にはならない 今 日 の ポ イ ン ト 1 推 測 統 計 で は 母 集 団 と 標 本 の 区 別 が 大 切 ( 例 : x = 4.なの か μ = 4.な の か ) 無 作 為 抽 出 に よ っ て 中 心 極 限 定 理 が 生 ま れ そ の 規 則 性 を 逆 算 す る こ と で 標 本 か ら 母 集 団 を 推 測 で き る だ か ら 無 作 為 抽 出 は 重 要 ( 練 習 ) 右 の グ ラ フ は 009 年 に 結 婚 し た 日 本 人 男 性 の 結 婚 年 齢 の 分 布 で あ る 一 部 の 人 々 で は な く 官 公 庁 に よ る 全 数 調 査 ( こ の 年 に 結 婚 し た 男 性 約 70 万 人 ) の 結 果 を 示 し て い る 全 数 : 平 均 3.8 歳 標 準 偏 差 8.9 歳 ( 1)か り に こ の 人 々 を 母 集 団 と し て 無 作 為 抽 出 した5 人 だ け を 標 本 調 査 す る な ら ば そ の 標 本 平 均 は ど の よ う に 分 布 す る と 期 待 さ れ る か 中 心 極 限 定 理 を も と に し て 期 待 さ れ る 分 布 を お よ そ の 形 で 描 い て み よ う ( ) 調 査 人 数 を 10 人 に 増 や し た 場 合 は そ の 分 布 は ど う 変 わ る か 期 待 さ れ る 分 布 を 重 ね て 描 い て み よ う 8% 6% 4% % 0% 1 6 歳 1 歳 出 典 : 平 成 1 年 人 口 動 態 調 査 ( 厚 生 労 働 省 ) 6 歳 3 1 歳 3 6 歳 4 1 歳 4 6 歳 5 1 歳 5 6 歳 6 1 歳 6 6 歳 7 1 歳 7 6 歳 8

資 料 1 乱 数 表 の 例 9

資 料 サ イ コ ロ 3 回 1~ 16 換 算 表 1 回 目 = 1 回 目 = 3 回 目 回 目 3 回 目 回 目 1 3 4 5 6 37 38 39 40 41 4 7 8 9 10 11 1 43 44 45 46 47 48 13 14 15 16 17 18 49 50 51 5 53 54 19 0 1 3 4 55 56 57 58 59 60 5 6 7 8 9 30 61 6 63 64 65 66 31 3 33 34 35 36 67 68 69 70 71 7 1 回 目 = 1 回 目 = 3 回 目 回 目 3 回 目 回 目 73 74 75 76 77 78 109 110 111 11 113 114 79 80 81 8 83 84 115 116 117 118 119 10 85 86 87 88 89 90 11 1 13 14 15 16 91 9 93 94 95 96 17 18 19 130 131 13 97 98 99 100 101 10 133 134 135 136 137 138 103 104 105 106 107 108 139 140 141 14 143 144 1 回 目 = 1 回 目 = 3 回 目 回 目 3 回 目 回 目 145 146 147 148 149 150 181 18 183 184 185 186 151 15 153 154 155 156 187 188 189 190 191 19 157 158 159 160 161 16 193 194 195 196 197 198 163 164 165 166 167 168 199 00 01 0 03 04 169 170 171 17 173 174 05 06 07 08 09 10 175 176 177 178 179 180 11 1 13 14 15 16 注 :(1 回 目 の 出 目 - 1) 6 + ( 回 目 の 出 目 -1) 6 + 3 回 目 の 出 目 で 算 出 で き る 10

50 49 48 47 46 45 44 43 4 41 40 39 38 37 36 35 34 33 3 31 30 9 8 7 6 5 4 3 1 0 19 18 歳 やすだ 計 量 社 会 学 Ⅱ ( 01 年 度 秋 学 期 担 当 : 保 田 ) 01.10.11 第 3 回 推 測 統 計 の 基 盤 ( ) 記 述 統 計 の 復 習 実 験 調 査 を 振 り 返 る 今 回 は 前 回 お こ な っ た 実 験 調 査 を 振 り 返 り な が ら 記 述 統 計 の 重 要 な 概 念 と 手 続 き を 復 習 し よ う と く に 平 均 と 標 準 偏 差 は 推 測 統 計 の た め に も 使 う の で よ く 慣 れ て ほ し い 前 回 の 実 験 調 査 の 目 的 は 無 作 為 抽 出 に よ っ て ど の よ う な よ い こ と が 起 こ る の か を 確 認 す る こ と で あ っ た 母 集 団 は 受 講 生 全 体 ( 78 人 )と 考 え て そ の 中 か ら 5 人 を 標 本 と し て 無 作 為 抽 出 す る 調 べ る 事 柄 は 理 想 の 結 婚 年 齢 で 無 作 為 抽 出 し た 5 人 の 標 本 平 均 が ど の よ う な 規 則 性 を も っ て 出 現 す る か を 観 察 した 母 集 団 の 記 述 統 計 最 初 に 78 人 全 員 を 集 計 し て 母 集 団 の 様 子 を 確 認 し た そ の 分 布 ( p.6 の 上 部 の グ ラ フ )は 図 1 の よ う に 整 理 で き た 7 歳 を ピ ー ク と す る 比 較 的 き れ い な 分 布 で あ る が 30 歳 前 後 の 結 婚 は 敬 遠 す る と い う 点 に ち ょ っ と し た い び つ さ を 感 じ さ せ ら れ る 母 集 団 : 平 均 μ= 7.4 歳 標 準 偏 差 σ= 4.1 歳 30 度 数 0 10 0 理 想 の 結 婚 年 齢 図 1 母 集 団 に お け る 全 数 調 査 の 分 布 こ の グ ラ フ は い わ ば 母 集 団 の 記 述 統 計 で あ る デ ー タ を 整 理 す る も っ と も 基 本 的 な 方 法 は そ れ ぞ れ の 値 を 回 答 し た 人 が 何 人 い た か ( 度 数 ) を 数 え 上 げ て 度 数 分 布 表 に 整 理 す る こ と で あ る こ の グ ラ フ は 度 数 分 布 表 を そ の ま ま 図 示 し て い る と こ ろ で 理 想 の 結 婚 年 齢 は 質 的 変 数 か 量 的 変 数 か と 尋 ね ら れ れ ば そ れ は 量 的 変 数 で あ る( 量 的 変 数 は そ の 数 字 で 計 算 が で き る 変 数 質 的 変 数 は 計 算 が で き な い 変 数 ) いず れ な の か に よ っ て 使 用 で き る 統 計 的 技 法 の 種 類 が 変 わ っ て く る の で こ の 区 別 に は 引 き 続 き 注 意 し よ う ( 記 述 統 計 の 技 法 だ け で な く 推 測 統 計 の 技 法 も 異 な っ て く る ) 量 的 変 数 は 基 本 統 計 量 を 使 う こ と で 情 報 を も っ と 簡 単 に 要 約 で き る 基 本 統 計 量 と は 分 布 の 中 心 と そ の 中 心 か ら の ば ら つ き 具 合 を そ れ ぞ れ 1つ の 数 値 で 表 す も の で あ る お よ そ の 分 布 は こ の つ の 数 値 だ け で わ か る 分 布 の 中 心 も ば ら つ き 具 合 も そ れ ぞ れ い く つ か の 算 出 方 法 が あ る が 平 均 値 と 標 準 偏 差 の セ ッ ト が も っ と も よ く 使 わ れ る 11

平 均 値 の 算 出 方 法 は 有 名 で あ る( す べ て の 回 答 を 足 し 合 わ せ て 人 数 で 割 る ) 標 準 偏 差 の 算 出 方 法 は 以 下 の と お り で あ る( 母 集 団 に つ い て な の で ギ リ シ ャ 文 字 を 使 用 し て い る ) (X 分 散 σ μ) =, 標 準 偏 差 σ = σ n n で 割 る や り 方 と n-1 で 割 る や り 方 が あ り ふつうのデータ 分 析 ( 標 本 の 分 析 ) では n-1 で 割 る や り 方 を 使 う が 母 集 団 の 全 数 調 査 で は n で 割 る や り 方 の 方 を 用 いる なぜそ う す る の か は や や 難 し い 問 題 な の で 後 の 方 の 回 で 改 め て 説 明 する 実 際 的 な 社 会 調 査 では n は 十 分 に 大 きな 数 値 なので どちらでも 違 い は ほ と ん ど な い 母 集 団 の 記 述 統 計 量 の 算 出 は 以 下 の よ う に 確 認 で き る つづき ID 理 想 結 婚 年 齢 X X μ (X μ) ID 理 想 結 婚 年 齢 X X μ (X μ) 1 6-1.4 1.96 41 6-1.4 1.96 8 0.6 0.36 4 3 4.6 1.16 3 5 -.4 5.76 43 7-0.4 0.16 4 8 0.6 0.36 44 8 0.6 0.36 5 7-0.4 0.16 45 7-0.4 0.16 6 7-0.4 0.16 46 4-3.4 11.56 7 8 0.6 0.36 47 4-3.4 11.56 8 3-4.4 19.36 48 7-0.4 0.16 9 36 8.6 73.96 49 7-0.4 0.16 10 35 7.6 57.76 50 7-0.4 0.16 11 6-1.4 1.96 51 7-0.4 0.16 1 6-1.4 1.96 5 4-3.4 11.56 13 6-1.4 1.96 53 5 -.4 5.76 14 31 3.6 1.96 54 6-1.4 1.96 15 4-3.4 11.56 55 5 -.4 5.76 16 7-0.4 0.16 56 6-1.4 1.96 17 5 -.4 5.76 57 35 7.6 57.76 18 33 5.6 31.36 58 6-1.4 1.96 19 7-0.4 0.16 59 3 4.6 1.16 0 4-3.4 11.56 60 3 4.6 1.16 1 5 -.4 5.76 61 8 0.6 0.36 7-0.4 0.16 6 18-9.4 88.36 3 7-0.4 0.16 63 8 0.6 0.36 4 6-1.4 1.96 64 50.6 510.76 5 8 0.6 0.36 65-5.4 9.16 6 8 0.6 0.36 66 8 0.6 0.36 7 4-3.4 11.56 67 6-1.4 1.96 8 8 0.6 0.36 68 5 -.4 5.76 9 6-1.4 1.96 69 6-1.4 1.96 30 6-1.4 1.96 70 8 0.6 0.36 31 5 -.4 5.76 71 40 1.6 158.76 3 7-0.4 0.16 7 3 4.6 1.16 33 9 1.6.56 73 7-0.4 0.16 34 7-0.4 0.16 74 8 35 6-1.4 1.96 75 3 36 4-3.4 11.56 76 7 37 5 -.4 5.76 77 5 38 8 0.6 0.36 78 8 39 7-0.4 0.16 40 7-0.4 0.16 合 計 合 計 埋 め て み よ う ( ) n 母 平 均 μ ( ) ( ) n 母 分 散 σ ( ) 母 標 準 偏 差 σ ( ) 1

50 49 48 47 46 45 44 43 4 41 40 39 38 37 36 35 34 33 3 31 30 9 8 7 6 5 4 3 1 0 19 18 歳 標 本 の 無 作 為 抽 出 前 回 の 実 験 で は 次 に サ イ コ ロ を 使 っ て こ の 母 集 団 の 中 か ら 5 人 の 標 本 を 無 作 為 抽 出 し た 各 自 で は 1 セ ッ ト( 5 人 )の 抽 出 し か し な か っ た が 受 講 者 全 体 で 分 担 し て 何 度 も 何 度 も 無 作 為 抽 出 を 試 み た の だ と イ メ ー ジ し て ほ し い そ し て こ の 5 人 に つ い て 平 均 値 を 算 出 し た( 標 本 平 均 ) 前 回 は 行 な わ な か っ た が 標 本 を 記 述 統 計 で 整 理 し よ う と 思 え ば 先 ほ ど と 同 じ よ う に 標 準 偏 差 を 算 出 す る こ と も で き る ( 練 習 ) た と え ば 抽 出 し た 5 人 の 回 答 が 下 表 の よ う に{ 3 歳 7 歳 3 歳 5 歳 18 歳 }だ っ た と す る こ の 標 本 の 平 均 値 と 標 準 偏 差 を 算 出 し て み よ う た だ し 標 本 の 話 な の で 分 散 や 標 準 偏 差 を 算 出 す る と き は n で は な く n-1 で 割 る こ と に す る ID 理 想 結 婚 年 齢 X 8 3 34 7 59 3 17 5 6 18 X X (X X ) 標 本 平 均 X = 標 本 分 散 s = 標 本 標 準 偏 差 s = 標 本 平 均 の 規 則 性 ( 中 心 極 限 定 理 ) の 確 認 前 回 の 実 験 調 査 で は 5 人 1 セ ッ ト の 標 本 抽 出 が 71 回 繰 り 返 さ れ た 71 個 の 標 本 平 均 を 集 計 す る と( p.6 の 下 部 の グ ラ フ ) 図 の よ う に な っ た 左 右 対 称 に 近 い き れ い な 分 布 に な っ て い る こ と に 注 目 し て ほ し い 30 出 現 回 数 0 10 0 各 標 本 の 標 本 平 均 ( 整 数 に 四 捨 五 入 ) 図 標 本 平 均 の 分 布 13

無 作 為 抽 出 さ れ た 標 本 の 標 本 平 均 は 中 心 極 限 定 理 に し た が っ て ベ ル 型 の き れ い な 分 布 ( 正 規 分 布 )に 収 束 す る( 相 当 回 数 繰 り 返 せ ば か な ら ず そ の 形 に 近 づ く ) さ ら に こ の 正 規 分 布 の 平 均 値 や 標 準 偏 差 も そ れ ぞ れ μ σ に な る こ と が わ か っ て い る 確 率 論 に 従 っ n た こ の 法 則 を 逆 算 す る こ と で 標 本 か ら 母 集 団 を 推 し 測 る と い う 推 測 統 計 の 技 法 が 成 立 し て い る の で あ る ( 練 習 ) 実 験 の 結 果 か ら 実 際 に 算 出 さ れ る 標 本 平 均 の 平 均 値 や 標 準 偏 差 が 中 心 極 限 定 理 か ら 導 か れ る 予 測 値 に 近 い こ と を 確 認 し て み よ う 理 想 結 婚 年 齢 の 標 本 平 均 X 出 現 回 数 5 5 6 13 7 0 8 15 9 11 30 3 31 3 1 35 1 X (X 標 本 平 均 の 平 均 ) (X 標 本 平 均 の 平 均 ) (X 標 本 平 均 の 平 均 ) 合 計 合 計 ( ) ( ) n (n-1) 標 本 平 均 の 平 均 標 本 平 均 の 分 散 ( ) ( ) 標 本 平 均 の 標 準 偏 差 ( ) 中 心 極 限 定 理 に よ る 予 測 値 標 本 平 均 の 平 均 = μ = 標 本 平 均 の 標 準 偏 差 = σ n = 今 日 の ポ イ ン ト 1 前 回 の 実 験 の 意 味 を も う 一 度 確 認 ( す ご く 大 事 な の で ) 記 述 統 計 の 中 で も 質 的 変 数 / 量 的 変 数 の 区 別 平 均 と 標 準 偏 差 の 算 出 は 推 測 統 計 で も 頻 出 す る の で よ く 慣 れ る 14

やすだ 計 量 社 会 学 Ⅱ ( 01 年 度 秋 学 期 担 当 : 保 田 ) 01.10.18 第 4 回 推 測 統 計 の 基 盤 ( 3) 正 規 分 布 の 利 用 正 規 分 布 今 回 は 推 測 統 計 の 前 提 基 盤 を 学 習 す る 最 後 の 回 で あ る 次 回 か ら よ う や く 一 部 の 標 本 か ら 母 集 団 全 体 を 推 し 測 る 推 測 統 計 の 本 題 に 入 る 前 回 ま で に 無 作 為 抽 出 を 繰 り 返 せ ば そ の 標 本 平 均 が 正 規 分 布 す る こ と を し つ こ く 確 認 し て き た 正 規 分 布 ( normal distribution) と は 図 1の よ う に 中 心 が 盛 り 上 が り 裾 野 が 左 右 対 称 に 広 が る ベ ル 型 の カ ー ブ を 描 く 分 布 の こ と で あ る 無 作 為 抽 出 の 標 本 平 均 の よ う に 込 み 入 っ た こ と を 考 え な く と も 世 の 中 の 数 量 に は ほぼ 正 規 分 布 に 従 う も の が た く さ ん あ る ( た と え ば 身 長 体 重 起 床 時 間 ス ポ ー ツ テ ス ト の 記 録 な ど ) σ μ 図 1 平 均 μ 分 散 σ ( 標 準 偏 差 σ ) の 正 規 分 布 正 規 分 布 の 正 体 は 無 数 の 誤 差 の 積 み 重 な り ( 和 ) で あ る と い う こ と を ド イ ツ の 数 学 者 ガ ウ ス が 1816 年 に 示 し て い る 少 数 の 原 因 が 強 い 影 響 力 を も っ て 結 果 を 規 定 す る の で は な く 小 さ な 原 因 ( 誤 差 ) が た く さ ん 足 し 合 わ さ る こ と で 結 果 が 決 ま る よ う な 現 象 を 数 量 で 表 わ し た と き に 正 規 分 布 が 現 れ る と 考 え れ ば よ い カ ー ル フ リ ー ド リ ヒ ガ ウ ス Karl Friedrich Gauss (1777-1855) 正 規 分 布 を 表 す 曲 線 は 1つ だ け で は な い 分 布 の 中 心 ( つ ま り 平 均 値 ミュー) μ と そ の 散 ら ば り 具 合 ( つ ま り 分 散 シグマ σ 標 準 偏 差 シグマ σ ) に よ っ て 無 数 の 正 規 分 布 の 曲 線 が 存 在 す る た だし 正 規 分 布 の バ リ エ ー シ ョ ン は 無 限 で あ る が そ の バ リ エ ー シ ョ ン は 全 体 を 左 右 に ず ら し た り 左 右 に 引 き 伸 ば し た り 縮 め た り し た だ け に 過 ぎ な い 基 本 と な る 形 は 1つ な の で ある さ て が 正 規 分 布 す る こ と が わ か る と ど の よ う な よ い こ と が あ る の だ ろ う か 一 言 で 言 っ て し ま え ば そ の 利 点 は 正 規 分 布 の 特 徴 や 取 り 扱 い の 方 法 さ え 知 っ て い れ ば さ ま ざ ま な 現 象 を 同 じ 考 え 方 で 整 理 分 析 が で き る と い う こ と で あ る 今 回 は 正 規 分 布 の 便 利 さ を 体 感 し て み よ う 15

正 規 分 布 に 従 う 変 数 の 確 率 計 算 正 規 分 布 は ヒ ス ト グ ラ ム の グ ラ フ を な だ ら か に し た よ う な も の で あ る か ら そ の 曲 線 の 下 に 囲 ま れ る 面 積 が 大 き い ほ ど そ の よ う な 値 に な る 場 合 が 多 い こ と を 意 味 す る つ ま り あ る 数 量 が 特 定 の 範 囲 の 値 を 取 る 確 率 ( た と え ば テ ス ト で 70~ 80 点 を 取 る 確 率 ) は 下 図 の よ う に 曲 線 の 下 で 囲 ま れ る 面 積 全 体 の う ち こ の 範 囲 が 何 % を 占 め て い る か を 調 べ れ ば 知 る こ と が で き る この 面 積 の 割 合 が 確 率 70 80 図 正 規 分 布 と 確 率 正 規 分 布 の 曲 線 は 下 の 式 で 表 わ さ れ る の で こ れ を 積 分 し て 面 積 を 算 出 す れ ば 知 り た い 確 率 を 知 る こ と が で き る し か し こ の 式 を 覚 え る 必 要 や 積 分 の 計 算 が で き る 必 要 は 全 く な い な ぜ な ら ば そ の よ う な 面 倒 な 手 続 き は 統 計 学 者 に よ っ て な さ れ 必 要 な 情 報 は 表 に ま と め ら れ て い る か ら で あ る 我 々 は そ の 表 を 利 用 す る 通 常 の 統 計 学 の テ キ ス ト で は 今 日 の 資 料 の 末 尾 の よ う な 確 率 表 が 必 ず 掲 載 さ れ て い る こ れ は 平 均 が 0 標 準 偏 差 が 1の 正 規 分 布 に つ い て の 情 報 を 整 理 し た も の で あ る 0.01 刻 みのzの 値 に 対 し て こ の 正 規 分 布 に 従 う 変 数 が z 以 上 の 値 を 取 る 確 率 ( つ ま り 曲 線 の 下 の 面 積 ) を 記 し て い る こ の 表 を 見 れ ば 例 え ば 平 均 0 標 準 偏 差 1の 正 規 分 布 に 従 う 数 量 が 1.3 以 上 の 値 を 取 る 確 率 は 0.1093(=10.93% )と 瞬 時 に 分 か る 正 規 分 布 は 左 右 対 称 で あ る か ら こ の 数 量 が -1.3 以 下 の 値 を 取 る 確 率 も 0.1093(=10.93% ) で あ る 標 準 正 規 分 布 と 標 準 化 し か し 前 に 述 べ た と お り 正 規 分 布 の 曲 線 は 平 均 値 と 分 散 ( 標 準 偏 差 ) の 違 い に よ っ て 無 数 に 考 え ら れ る 無 数 の 曲 線 に つ い て 無 数 の 表 を 提 示 す る こ と は で き な い 通 常 提 供 さ れ る の は 平 均 値 0 標 準 偏 差 1の 正 規 分 布 に つ い て の 表 の み で あ る こ の 正 規 分 布 の こ と を 特 に 標 準 正 規 分 布 ( standard normal distribution) と 呼 ぶ 実 は 標 準 正 規 分 布 の 表 が あ れ ば 十 分 な の だ な ぜ か 例 え ば 平 均 値 が 0で は な く 3 標 準 偏 差 が 1で は な く の 正 規 分 布 に 従 う 変 数 Xが 6 以 上 の 値 を 取 る 確 率 を 知 り た い と し よ う 変 数 Xの 分 布 を 表 す 曲 線 は 標 準 正 規 分 布 を 正 の 方 向 ( 右 ) に 平 均 値 分 の 3だ け ず ら し て 左 右 に 標 準 偏 差 分 だ け 倍 に 引 き 伸 ば し た も の と 言 う こ と が で き る す る と 逆 に 変 数 Xの 値 か ら 3を 引 き で 割 っ て や れ ば そ の 値 は 標 準 正 規 分 布 の 曲 線 を 示 す は ず で あ る 従 っ て 変 数 Xが 6 以 上 の 値 を 取 る 確 率 は 標 準 正 規 分 布 に お い て (6-3)/=1.5 以 上 の 値 を 取 る 確 率 に 等 し い 先 ほ ど の 表 か ら 確 認 す る と そ の 確 率 は 0.0668 16

(=6.68% ) で あ る 一 般 的 に は 次 の よ う に 言 え る 変 数 Xが い ず れ の 正 規 分 布 に 従 う 場 合 も 下 の 式 に 従 っ て Xを 標 準 得 点 [ 標 準 化 得 点 z 値 標 準 値 ]( standard score; standardized score; z-score) に 変 換 す れ ば そ の 値 は 標 準 正 規 分 布 に 従 う z x ( た だ し μ は Xの 平 均 σ は 標 準 偏 差 ) こ の 変 換 の こ と を 標 準 化 [ z- 変 換 ]( standardization; z-transform) と 呼 ぶ 正 規 分 布 の 活 用 さ ま ざ ま な 分 布 が 正 規 分 布 で あ る と 考 え る な ら ば 以 上 に 示 し た 正 規 分 布 の 知 識 を 活 用 し て 多 く の こ と を 知 る こ と が で き る 例 え ば あ る テ ス ト で 平 均 得 点 が 65 点 標 準 偏 差 が 7 点 と 発 表 さ れ 自 分 が 75 点 だ っ た と す る こ の テ ス ト の 得 点 が 正 規 分 布 で あ る と 想 定 す る な ら ば 自 分 よ り 点 数 が 高 い 人 は 何 % 程 度 い る と 考 え ら れ る だ ろ う か あ る い は 次 の よ う な こ と も 考 え ら れ る 全 国 的 な 統 計 に よ る と 小 学 6 年 生 男 子 の 身 長 は 平 均 145.1cm 標 準 偏 差 7.1cmで あ る 同 じ く 小 学 1 年 生 男 子 の 身 長 は 平 均 116.8cm 標 準 偏 差 4.9cmで あ る こ こ に 小 学 6 年 生 と 小 学 1 年 生 の 兄 弟 が お り 兄 の 身 長 が 15.5cm 弟 の 身 長 が 100.8cmだ っ た と す る 兄 と 弟 の 身 長 は い ず れ も 低 い が ど ち ら の 方 が よ り 珍 し い く ら い 低 い と 言 え る だ ろ う か ( 練 習 ) あ る 中 学 校 の ス ポ ー ツ テ ス ト で 3 年 生 女 子 の ハ ン ド ボ ー ル 投 げ の 記 録 を 整 理 し て み る と 平 均 値 が 14.m 標 準 偏 差 が 3.7で あ っ た こ の 記 録 が 正 規 分 布 す る と 仮 定 し た 上 で 次 の 問 に 答 え よ 1. A 子 さ ん の 記 録 は 19m で あ っ た 上 位 何 % 程 度 に 位 置 し て い る と 言 え る か.A 子 さ ん の 妹 B 美 さ ん( 中 1)は 記 録 が 17mだ っ た と 言 う A 子 とB 美 の う ち 学 年 内 で 相 対 的 に 優 秀 な の は ど ち ら か ( 中 1 女 子 の 平 均 値 は 1.3m 標 準 偏 差 は 3.) 確 率 から 区 切 り 点 を 求 め る 少 し 考 え て み れ ば わ か る こ と で あ る が 逆 向 き の 関 心 を 満 た す 場 合 も 標 準 正 規 分 布 を 活 用 す る こ と も で き る た と え ば あ る 大 学 の 1 週 間 の ア ル バ イ ト 時 間 が 平 均 1.5 時 間 標 準 偏 差 3.3 時 間 だ っ た と し よ う こ の と き ア ル バ イ ト 時 間 が と く に 長 い 上 位 10% の 学 生 と は 具 体 的 に は 何 時 間 以 上 ア ル バ イ ト を し て い る 学 生 の こ と に な る だ ろ う か ま ず 標 準 正 規 分 布 ( 平 均 0 標 準 偏 差 1)で 上 位 10% に あ た る の は zが い く ら 以 上 な の か を 調 べ る 確 率 表 の 中 か ら 10% ( = 0.10) に 一 番 近 い 数 字 を 探 す と z= 1.8の と き の.1003 が も っ と も 近 い し た が っ て 標 準 正 規 分 布 で は z> 1.8の と き が 上 位 10% に あ た る い ま 考 え て い る 正 規 分 布 は 平 均 1.5 標 準 偏 差 3.3な の で こ れ を 左 右 に 3.3 倍 引 き 延 ば し て 横 に 1.5ず ら し て や れ ば よ い つ ま り 1.8 3.3 + 1.5 = 16.74 16.7な の で 17

約 16.7 時 間 以 上 ア ル バ イ ト を し て い る 学 生 が 具 体 的 な 上 位 10% に あ た る こ と が わ か る 形 式 的 に は こ れ は 標 準 化 の 逆 な の で 標 準 化 の 式 に z 等 の 値 を 当 て は め て xを 求 め る 方 程 式 を 解 い て い る こ と に な る が あ ま り 形 式 的 に 計 算 せ ず に 感 覚 的 に し っ く り く る ま で 頭 に な じ ま せ た 方 が よ い そ の 方 が 後 の 推 測 統 計 の 学 習 が 理 解 し や す い は ず で あ る z x 1.5 1.8 x x 1.83.3 1. 5 3.3 標 準 正 規 分 布 以 外 へ の 変 換 z 値 へ の 標 準 化 は 便 利 で あ る が 標 準 偏 差 が 1し か な い の で 非 常 に 小 さ い 値 に な っ て し ま う こ れ は 直 感 的 に 分 か り に く い と い う 欠 点 で あ る そ の た め し ば し ば 標 準 正 規 分 布 以 外 の 正 規 分 布 に 変 換 し 直 す こ と が あ る た と え ば 試 験 の 偏 差 値 は さ ま ざ ま な 平 均 値 分 散 の 正 規 分 布 に 従 う 試 験 の 得 点 を 平 均 50 分 散 10 の 正 規 分 布 に 従 う 値 へ と 変 換 し た も の で あ る つ ま り 偏 差 値 = z 値 10 + 50 で あ る た と え ば 偏 差 値 60 以 上 ( z > 1.00に 相 当 )は 上 位 15.87% を 意 味 し 偏 差 値 70 以 上 ( z>.00に 相 当 ) は 上 位.8% を 意 味 す る 今 日 の ポ イ ン ト 1 数 量 が 正 規 分 布 に な る と 便 利 だ と い う こ と を 実 感 す る 標 準 化 と 標 準 正 規 分 布 の 確 率 表 で 具 体 的 な 問 題 を 解 け る よ う に な る * * * 連 絡 * * * 来 週 は 小 テ ス ト で す 半 分 は 今 日 や っ た よ う な 問 題 で す A4 用 紙 1 枚 ( 裏 表 に 何 が 書 い て い て も よ い ) は 持 ち 込 み 可 こ れ と は 別 に 確 率 表 と 電 卓 ( 携 帯 電 話 不 可 ) は 常 に OK 小 テ ス ト は 全 部 で 4 回 小 テ ス ト 全 体 で 60 点 以 上 な い と 本 試 験 を 受 験 で き ま せ ん 18

( 練 習 ) 1. K 君 の 国 語 数 学 英 語 の テ ス ト の 成 績 は 次 の よ う で あ っ た ま た そ の ク ラ ス の 平 均 得 点 標 準 偏 差 は そ れ ぞ れ 以 下 の 通 り で あ る ク ラ ス の 中 で の 得 点 の 分 布 が 正 規 分 布 だ と 仮 定 し て 次 の 問 い に 答 え よ K 君 の 成 績 クラス 内 の 平 均 クラス 内 の 標 準 偏 差 国 語 73 56.9 9.0 数 学 40 30. 5.0 英 語 70 75.8 8.4 (1) K 君 は 国 語 の テ ス ト で 上 から 何 % 程 度 に 入 る と 考 え ら れ る か () K 君 は 英 語 の テ ス ト で 下 から 何 % 程 度 に 入 る と 考 え ら れ る か (3) 数 学 の 試 験 で 得 点 が 低 か っ た 下 位 5% の 生 徒 は 補 講 を 義 務 付 け ら れ る ら し い 具 体 的 に は 数 学 の テ ス ト が 何 点 以 下 で あ れ ば 補 講 が 必 要 と 予 想 さ れ る か (4) K 君 の 国 語 数 学 英 語 の 成 績 は 偏 差 値 に す る と そ れ ぞ れ い く ら か. 知 能 指 数 IQは 平 均 値 100 標 準 偏 差 15の 正 規 分 布 に な る よ う に テ ス ト が 作 ら れ て い る 女 優 の 岩 崎 ひ ろ み ( 歌 手 の 岩 崎 宏 美 で は な い ) は IQ154で 一 度 見 た 芝 居 の 台 詞 を 全 部 覚 え る こ と が で き る ら し い IQが 154 以 上 の 人 は お よ そ 何 人 に 1 人 の 確 率 で 現 れ る だ ろ うか 3. あ る 調 査 に よ る と 男 性 サ ラ リ ー マ ン の 月 給 は 平 均 360,947 円 で 標 準 偏 差 は 187,169 円 で あ っ た (1) Aさ ん ( 男 性 ) の 月 給 は 30 万 円 で あ る 正 規 分 布 を 仮 定 す る と Aさ ん の 月 給 は 下 か ら 何 % 程 度 に あ た る か () Aさ ん が 上 位 10% に 入 り た い 場 合 具 体 的 に は 月 給 何 円 以 上 に な ら な け れ ば な ら な いか (3) 上 の よ う な 計 算 は お そ ら く 実 社 会 で は 間 違 っ た 結 論 を 導 い て し ま う 理 由 を 説 明 し な さ い 19

標 準 正 規 分 布 の 確 率 表 確 率 α z z.00.01.0.03.04.05.06.07.08.09 0.0.5000.4960.490.4880.4840.4801.4761.471.4681.4641 0.1.460.456.45.4483.4443.4404.4364.435.486.447 0..407.4168.419.4090.405.4013.3974.3936.3897.3859 0.3.381.3783.3745.3707.3669.363.3594.3557.350.3483 0.4.3446.3409.337.3336.3300.364.38.319.3156.311 0.5.3085.3050.3015.981.946.91.877.843.810.776 0.6.743.709.676.643.611.578.546.514.483.451 0.7.40.389.358.37.96.66.36.06.177.148 0.8.119.090.061.033.005.1977.1949.19.1894.1867 0.9.1841.1814.1788.176.1736.1711.1685.1660.1635.1611 1.0.1587.156.1539.1515.149.1469.1446.143.1401.1379 1.1.1357.1335.1314.19.171.151.130.110.1190.1170 1..1151.1131.111.1093.1075.1056.1038.100.1003.0985 1.3.0968.0951.0934.0918.0901.0885.0869.0853.0838.083 1.4.0808.0793.0778.0764.0749.0735.071.0708.0694.0681 1.5.0668.0655.0643.0630.0618.0606.0594.058.0571.0559 1.6.0548.0537.056.0516.05050.04947.0485.0475.0465.0455 1.7.0446.0436.047.0418.0409.0401.039.0384.0375.0367 1.8.0359.0351.0344.0336.039.03.0314.0307.0301.094 1.9.087.081.074.068.06.056.050.044.039.033.0.08.0.017.01.007.00.0197.019.0188.0183.1.0179.0174.0170.0166.016.0158.0154.0150.0146.0143..0139.0136.013.019.015.01.0119.0116.0113.0110.3.0107.0104.010.0099.0096.0094.0091.0089.0087.0084.4.008.0080.0078.0075.0073.0071.0069.0068.0066.0064.5.006.0060.0059.0057.0055.0054.005.00508.00494.0048.6.0047.0045.0044.0043.0041.0040.0039.0038.0037.0036.7.0035.0034.0033.003.0031.0030.009.008.007.006.8.006.005.004.003.003.00.001.001.000.0019.9.0019.0018.0018.0017.0016.0016.0015.0015.0014.0014 3.0.0013.0013.0013.001.001.0011.0011.0011.0010.0010 3.1.0010.0009.0009.0009.0008.0008.0008.0008.0007.0007 3..0007.0007.0006.0006.0006.0006.0006.0005.0005.0005 3.3.0005.0005.0005.0004.0004.0004.0004.0004.0004.0003 3.4.0003.0003.0003.0003.0003.0003.0003.0003.0003.000 確 率 表 は ず っ と 使 い ま す な く し た ら webか ら 取 得 http://www.itc.kansai-u.ac.jp/~tyasuda/ 0

やすだ 計 量 社 会 学 Ⅱ ( 01 年 度 秋 学 期 担 当 : 保 田 ) 01.10.5 第 5 回 推 定 と 検 定 ( 1) 平 均 の 推 定 推 測 統 計 の つ の 柱 推 定 と 検 定 推 測 統 計 の 手 続 き は 統 計 的 推 定 [ あ る い は 単 に 推 定 ]( statistical estimation)と 統 計 的 検 定 [ あ る い は 単 に 検 定 ]( statistical test) と い う 本 の 柱 か ら な っ て い る 推 定 と は 標 本 を 分 析 す る こ と で 母 集 団 の 特 徴 を 表 す 数 量 ( 母 数 ) が ど の よ う な 値 を 取 る の か を 探 索 す る 手 続 き で あ る た と え ば 次 の よ う な 手 続 き が 典 型 的 な 統 計 的 推 定 で ある 1) 大 阪 府 の 中 学 生 が 月 に 何 回 く ら い 夜 更 か し ( 1 時 以 降 に 起 き て い る こ と と す る ) を し て い る の か 知 り た い ) 大 阪 府 の 中 学 生 全 体 を 母 集 団 と し て 母 集 団 の 中 か ら 00 人 の 標 本 を 抽 出 す る 3) 標 本 を 調 査 し て 夜 更 か し の 回 数 を 分 析 す る 4) 標 本 の 分 析 結 果 か ら 大 阪 府 の 中 学 生 全 体 の 平 均 夜 更 か し 回 数 が 回 ~ 回 く ら い と 推 し 測 る 一 方 検 定 は 母 集 団 に つ い て の あ る 仮 説 が 正 し い と 言 え る か ど う か を 標 本 の 分 析 か ら 判 定 す る 手 続 き で あ る 例 え ば 上 の 例 で 大 阪 府 の 中 学 生 の 平 均 夜 更 か し 回 数 は 全 国 平 均 よ り も 多 い と い う 仮 説 を 分 析 者 が 持 っ て い た と す る こ の 仮 説 が 正 し そ う か ど う か を 標 本 の 得 点 の 分 布 か ら 判 断 す る 手 続 き が 統 計 的 検 定 で あ る 今 回 は 推 定 に 絞 っ て 解 説 を す る が 推 定 と 一 言 に 言 っ て も ど の よ う な 母 数 を 推 定 す る の か に よ っ て 手 続 き は 異 な る( 大 ま か な 筋 は 同 じ で あ る が ) ま ず も っ と も 人 々 の 関 心 を 引 き や す い 平 均 の 推 定 に つ い て 解 説 し よ う と り あ え ず や っ て み よ う 結 論 か ら 述 べ て し ま え ば あ る 程 度 人 数 の 多 い 標 本 ( 100 人 程 度 が 基 準 )を 無 作 為 抽 出 し た 場 合 に は 以 下 の 法 則 で 母 集 団 の 平 均 値 を 推 定 す る こ と が で き る 95%の 確 からしさで 母 集 団 の 平 均 値 μ は の 範 囲 に 収 まる X 1.96 s n < μ < X + 1.96 s n 一 見 す る と 難 し そ う だ が 出 て く る 数 値 は 標 本 の 人 数 ( n) 平 均 値 ( X ) 標 準 偏 差 ( s) の 3つ だ け で あ る た と え ば 00 人 調 査 を し て 夜 更 か し 回 数 の 平 均 値 X が 7.5 回 標 準 偏 差 sが.1 回 と い う 調 査 結 果 が 得 ら れ た と き 母 集 団 の 平 均 値 μ は 7.5 ± 1.96.1 00 つ ま り 7.5±0.9の 範 囲 な の で 7.1~ 7.79 回 で あ る と 推 定 す る こ と が で き る 中 心 極 限 定 理 と 標 準 正 規 分 布 の 確 率 表 か ら 考 え る な ぜ こ の よ う な 法 則 で 推 定 が 可 能 な の か こ こ ま で に 学 習 し て き た 事 柄 を 組 み 合 わ せ....... れ ば 統 計 的 推 定 の 手 続 き が 理 解 で き る いま 母 集 団 に お け る 夜 更 か し 回 数 の 平 均 値 μ と 標 準 偏 差 σ が わ か っ て い る と す る こ の と き 無 作 為 抽 出 し た n 人 の 標 本 で 夜 更 か し 回 1

数 の 平 均 値 X を 調 べ る な ら ば 中 心 極 限 定 理 に よ り そ の 標 本 平 均 は 平 均 μ 標 準 偏 差 σ の n 正 規 分 布 に 沿 っ た 確 率 で 現 れ る こ と が 期 待 さ れ る で は こ の 正 規 分 布 で 標 本 平 均 の 極 端 な 結 果 で は な い 範 囲 が 具 体 的 に い く ら か ら い く ら に な る の か 考 え て み よ う こ こ で は 極 端 な 結 果 で は な い 範 囲 を 上 下.5% ず つ を 省 い た 真 ん 中 の 95%の 範 囲 と 考 え る こ と に す る ( 図 1) 下 位.5% 上 位.5% 95% 図 1 正 規 分 布 に お け る 95% の 確 率 範 囲.. 標 本 平 均 を 標 準 化 す れ ば そのz 値 は 平 均 0 標 準 偏 差 1の 正 規 分 布 に 従 う こ と に な る( 標 本... 平 均 の平 均 と 標 準 偏 差 で 標 準 化 し て い る こ と に 注 意 ) z X n 標 準 正 規 分 布 の 確 率 表 を 確 認 す る と こ の z 値 は95% の 確 率 で - 1.96~+1.96の 範 囲 に 収 ま る こ と が わ か る( 確 率 表 を 確 認 す る と 確 率 が.5% に 一 番 近 い の は z = 1.96の と き な の で 区 切 り 値 は ±1.96に な る ) 1.96 z 1.96 こ の こ と か ら 標 本 平 均 X ( = μ + z σ )は 95% の 確 率 で 次 の 範 囲 に 収 ま る こ と に な る n 1.96 X 1. 96 n n そ し て こ の 不 等 式 は 次 の よ う に 変 形 す る こ と が で き る の で 下 の 不 等 式 も95% の 確 率 で 成 り 立 つ 95% の 確 か ら し さ で 母 平 均 μ を 推 定 す る た め の 式 が 導 か れ た X 1.96 X 1. 96 n n..... し か し よ く 見 る と こ の 不 等 式 で は 標 本 の 人 数 n 標 本 平 均 X に 加 えて 母 標 準 偏 差 σ の 値 が 必 要 で あ る 母 集 団 の 標 準 偏 差 の 値 は 通 常 わ か ら な い そ の た め 標 本 標 準 偏 差 s の 値 で 代 用 す る こ と が 通 例 で あ る 標 本 の 人 数 nが 十 分 に 大 き け れ ば ( 通 常 100 人 程 度 ) 母 標 準 偏 差 σ と 標 本 標 準 偏 差 sの 値 は ほ と ん ど 一 致 す る か ら で あ る よ う や く 先 に 示 し た 不 等 式 と 同 じ 結 論 が 導 か れ た s X 1.96 X 1. 96 n s n

統 計 的 推 定 に 関 す る 用 語 ( 概 念 ) 推 定 に 関 し て 知 っ て お い て ほ し い 用 語 ( 概 念 ) は 以 下 の と お り で あ る こ こ で お こ な っ た よ う に 1つ の 値 に 絞 る の で は な く 一 定 の 範 囲 で 母 数 を 推 定 す る や り 方 を 区 間 推 定 ( interval estimation) と 呼 ぶ 統 計 的 な 推 定 は ほ と ん ど の 場 合 区 間 推 定 で あ る 1 点 に 絞 る 場 合 は 点 推 定 ( point estimation) と 呼 ぶ 区 間 推 定 が 正 し い と 期 待 さ れ る 確 か ら し さ ( こ こ で は 95% ) は そ の 推 定 の 信 頼 度 ( confidence level) と 呼 ぶ ど の 程 度 の 信 頼 度 で 推 定 を 行 う か は 分 析 者 が 任 意 に 決 め る 本 来 は ど の 程 度 確 実 な 情 報 が 必 要 か と い う こ と を 考 慮 す べ き で あ る が 人 文 社 会 科 学 の ト ピ ッ ク で は 一 般 的 に 95% が 用 い ら れ る こ と が 多 い よ り 確 実 な 情 報 が 欲 し い 場 合 に は 99% の 信 頼 度 を 設 定 し や や あ い ま い で も よ い 場 合 に は 90% の 信 頼 度 を 設 定 す る こ と が 多 い 信 頼 度 の こ と を 信 頼 係 数 と 呼 ぶ こ と も あ る 逆 に 区 間 推 定 が 外 れ る 可 能 性 の こ と を 推 定 の 危 険 度 と か 危 険 率 と 呼 ぶ こ と が あ る 信 頼 度 が 95% な ら 危 険 度 は 5% に な る ま た 区 間 推 定 に よ る 具 体 的 な 一 定 幅 の 推 定 値 の こ と を 信 頼 区 間 ( confidence interval)と 呼 ぶ 先 の 例 だ と 95% の 信 頼 度 で 区 間 推 定 を す る と 信 頼 区 間 は 7.1~ 7.9で あ っ た と い っ た 用 い 方 を す る 手 続 き が 込 み 入 っ て く る の で 決 め ら れ た 用 語 を 正 し く 使 う こ と は コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン の た め に 大 切 で あ る ( 練 習 ) K 市 に 住 む 高 校 1 年 生 の 家 庭 学 習 時 間 に つ い て 1 週 間 あ た り の 平 均 学 習 時 間 を 知 り た い 無 作 為 抽 出 で 100 人 の 生 徒 を 選 び 調 査 を す る と 平 均 X = 4.50 時 間 標 準 偏 差 s=.06 時 間 だ っ た ( 1) 信 頼 度 95% で 母 集 団 の 平 均 家 庭 学 習 時 間 を 区 間 推 定 し て み よ う ( ) 信 頼 度 を 99% に 上 げ た 場 合 推 定 の 幅 ( 信 頼 区 間 )は 広 く な る か 狭 く な る か 計 算 を す る 前 に 言 葉 の 意 味 か ら 考 え て み よ う ( 信 頼 度 を 上 げ る = も っ と 当 た る 確 率 が 高 い 予 想 を す る た め に は 予 想 の 幅 を 広 く す る の か 狭 く す る の か? ) ( 3) 信 頼 度 が 90% の 場 合 と 信 頼 度 が 99% の 場 合 で そ れ ぞ れ 区 間 推 定 を し て み よ う 標 本 サ イ ズ が 小 さ い 場 合 の 補 正 以 上 の 区 間 推 定 の 方 法 は 標 本 の サ イ ズ nが 十 分 に 大 き い こ と ( 通 常 100 以 上 程 度 ) を 前 提 に し て い る も し 標 本 サ イ ズ が 小 さ い ならば 母 標 準 偏 差 σ を 標 本 標 準 偏 差 sで 代 用 す る こ と に は 無 理 が あ る こ の た め 標 本 サ イ ズ が 小 さ い 場 合 に は そ の 分 の あ い ま い さ を 反 映 す る よ う に 標 準 正 規 分 布 を 補 正 す る 補 正 し た 分 布 の こ と を ス チ ュ ー デ ン ト の t 分 布 [ あ る い は 単 に t 分 布 ] ( t-distribution)と 呼 ぶ( 図 ) t 分 布 が 正 規 分 布 と 大 き く 異 な る 点 は 自 由 度 ( degree of freedom; df) に よ っ て 分 布 の 形 が 変 化 す る こ と で あ る 自 由 度 と い う 概 念 は 非 常 に 理 解 し に く い の で こ こ で は 単 に t 分 布 の 自 由 度 は n- 1 と い う 定 義 で 覚 え て お こ う 図 を 見 れ ば わ か る よ う に t 分 布 は 自 由 度 が 小 さ い ( 標 本 サ イ ズ が 小 さ い ) ほ ど 両 側 の 裾 野 が 広 が る と い う 特 徴 を 持 つ つ ま り 標 本 サ イ ズ が 小 さ い 場 合 の 推 定 の あ い ま い さ が 反 映 さ れ る 形 に な っ て い る 自 由 度 の 値 が 大 き く な る と t 分 布 は 正 規 分 布 と 同 じ に な る ( 自 由 度 100 程 度 で ほ ぼ 重 な る ) 3

自 由 度 自 由 度 5 自 由 度 1 図 自 由 度 1 5 の t 分 布 t 分 布 の 大 ま か な 様 子 は 統 計 学 の 教 科 書 で 表 に ま と め ら れ て い る た だ し 無 数 に あ る 自 由 度 に つ い て そ れ ぞ れ の 確 率 表 が 必 要 に な る の で 省 略 し て よ く 用 い る 確 率 に 対 応 す る 区 切 り 値 ( 臨 界 値 ) だ け を 示 す の が 通 例 で あ る 標 準 正 規 分 布 の 表 とは 羅 列 し て い る 数 値 の 意 味 が 異 な る の で 注 意 し よ う た と え ば 5 人 し か 調 べ て い な い 調 査 で 平 均 値 X が 7.5 標 準 偏 差 sが.1だった と す る と 95% の 信 頼 度 で 区 間 推 定 を す る と き 標 準 正 規 分 布 を 参 照 し て 1.96の 係 数 を 用 い る の で は な く 自 由 度 4( df= n-1= 5-1) の t 分 布 を 参 照 し て.78の 係 数 を 用 い る.1.1 7.5 1.96 7.5 1.96 5 5.1.1 7.5.78 7.5.78 5 5 自 由 度 が 大 き い( 標 本 サ イ ズ が 大 き い )と き の t 分 布 は 標 準 正 規 分 布 と 同 じ に な る の だ か ら 作 業 と し て は い つ で も t 分 布 の 表 を 参 照 し て 区 間 推 定 を す る と 考 え て 差 し 支 え な い 人 数 が 十 分 大 き い と き に は 自 由 度 の 欄 を 参 照 す れ ば よ い 今 日 の ポ イ ン ト 1 信 頼 度 95%( 危 険 度 5% )で 母 集 団 の 平 均 値 を 区 間 推 定 す る と 下 の よ う に ま と め ら れ る s s X 1.96 X 1. 96 n n た だ し 標 本 サ イ ズ が 小 さ い( お よ そ 100 以 下 )の 場 合 は 自 由 度 n-1の t 分 布 を 参 照 して 1.96の 値 を 置 き 換 え る 信 頼 度 を 変 更 し た 場 合 も 対 応 す る 値 に 置 き 換 え る 推 定 の 仕 組 み は 中 心 極 限 定 理 と 標 準 正 規 分 布 へ の 標 準 化 か ら 理 解 で き る ( 練 習 ) ず っ と 出 席 を 取 っ て い な か っ た 大 人 数 の 授 業 で 学 生 が 15 回 の う ち 平 均 で 何 回 程 度 出 席 し て い た の か を 調 べ た い 全 員 を 調 べ る の は た い へ ん な の で 無 作 為 に 抽 出 し た 10 人 に 出 席 し た 回 数 を 聞 い た と こ ろ 15 回 中 の 平 均 出 席 回 数 は 10.5 回 標 準 偏 差 は 1.0で あ っ た ( 1) 95% の 信 頼 度 で 母 集 団 の 平 均 出 席 回 数 を 区 間 推 定 し て み よ う ( ) 同 様 に 90% の 信 頼 度 で 母 集 団 の 平 均 出 席 回 数 を 区 間 推 定 し て み よ う 4

t 分 布 の 確 率 表 確 率 α α 自 由 度 0.1 0.05 0.05 0.01 0.005 0.0005 ( 0.) ( 0.1) ( 0.05) ( 0.0) ( 0.01) ( 0.001) 1 3.08 6.31 1.71 31.8 63.66 636.6 1.89.9 4.30 6.96 9.9 31.60 3 1.64.35 3.18 4.54 5.84 1.9 4 1.53.13.78 3.75 4.60 8.61 5 1.48.0.57 3.36 4.03 6.87 6 1.44 1.94.45 3.14 3.71 5.96 7 1.41 1.89.36 3.00 3.50 5.41 8 1.40 1.86.31.90 3.36 5.04 9 1.38 1.83.6.8 3.5 4.78 10 1.37 1.81.3.76 3.17 4.59 11 1.36 1.80.0.7 3.11 4.44 1 1.36 1.78.18.68 3.05 4.3 13 1.35 1.77.16.65 3.01 4. 14 1.35 1.76.14.6.98 4.14 15 1.34 1.75.13.60.95 4.07 16 1.34 1.75.1.58.9 4.01 17 1.33 1.74.11.57.90 3.97 18 1.33 1.73.10.55.88 3.9 19 1.33 1.73.09.54.86 3.88 0 1.33 1.7.09.53.85 3.85 1 1.3 1.7.08.5.83 3.8 1.3 1.7.07.51.8 3.79 3 1.3 1.71.07.50.81 3.77 4 1.3 1.71.06.49.80 3.75 5 1.3 1.71.06.49.79 3.73 6 1.31 1.71.06.48.78 3.71 7 1.31 1.70.05.47.77 3.69 8 1.31 1.70.05.47.76 3.67 9 1.31 1.70.05.46.76 3.66 30 1.31 1.70.04.46.75 3.65 40 1.30 1.68.0.4.70 3.55 60 1.30 1.67.00.39.66 3.46 80 1.9 1.66 1.99.37.64 3.4 10 1.9 1.66 1.98.36.6 3.37 1.8 1.64 1.96.33.58 3.9 注 : そ れ ぞ れ の 自 由 度 の t 分 布 で 確 率 α に 対 応 す る 臨 界 値 だ け を 記 し て い る カ ッ コ 外 の α は 片 側 だ け の 確 率 両 側 に 同 じ 範 囲 が あ れ ば 確 率 は カ ッ コ 内 の 値 に な る 信 頼 度 95% ( 危 険 度 5% ) の 区 間 推 定 α が 0.05( 0.050) の 列 を 参 照 有 意 水 準 5% の 両 側 検 定 α が 0.05( 0.050) の 列 を 参 照 有 意 水 準 5% の 片 側 検 定 α が 0.050( 0.010) の 列 を 参 照 5

やすだ 計 量 社 会 学 Ⅱ ( 01 年 度 秋 学 期 担 当 : 保 田 ) 01.11.8 第 6 回 ち ょ っ と 小 休 止 こ れ ま で の ポ イ ン ト や や や り 残 し て い る こ と が 溜 ま っ て き た の で ち ょ っ と 小 休 止 計 量 社 会 学 Ⅱ の テ ー マ は 推 測 統 計 一 部 の 標 本 か ら 調 べ て も い な い 母 集 団 全 体 を き ち ん と 推 し 測 る 標 本 は X, sな ど で 表 記 母 集 団 はμ, σ な ど で 表 記 無 作 為 抽 出 中 心 極 限 定 理 ( 標 本 平 均 は 正 規 分 布 す る [ 平 均 μ 標 準 偏 差 正 規 分 布 で あ れ ば 標 準 化 で 確 率 計 算 が で き る 推 測 = { 推 定, 検 定 } 平 均 値 の 区 間 推 定 信 頼 度 95% ( 危 険 度 5%)な ら ば 中 心 極 限 定 理 か ら s s X 1.96 X 1. 96 n n σ ]) n や り 残 し て い る こ と 小 テ ス ト 解 説 平 均 18.3 標 準 偏 差 4.6 合 格 ラ イ ン [15 点 ] 達 成 人 数 = 65/8 満 点 人 数 = 7/8 標 本 サ イ ズ が 小 さ い 場 合 の 平 均 値 の 推 定 つ い で な の で 比 率 の 推 定 に つ い て 解 説 比 率 の 推 定 社 会 調 査 で は 量 的 変 数 で は な く 質 的 変 数 が よ く 扱 わ れ る の で 平 均 よ り も む し ろ 比 率 ( で あ る 割 合 が % ) が 問 題 に な る こ と が 多 い 実 は 比 率 は 特 殊 な 変 数 の 平 均 値 と 考 え る こ と が で き る の で 比 率 の 推 定 は 平 均 の 推 定 と 同 じ よ う に 考 え る こ と が で き る 以 下 の よ う に 考 え れ ば よ い 1 あ る 条 件 に 該 当 す る 場 合 は 値 が 1 該 当 し な い 場 合 は 0の 変 数 が あ る と 考 え る 例 ) 内 閣 を 支 持 す る = 1 内 閣 を 支 持 し な い = 0 こ の と き そ の 平 均 値 は 比 率 と 一 致 す る 例 )400 人 中 300 人 が 内 閣 を 支 持 す る 場 合 300 100 1+ 0 0.75 75% 400 400 3 比 率 の 推 定 は 1か 0の 値 を と る 変 数 に つ い て 平 均 の 推 定 を 行 う こ と と 同 じ で あ る 6

具 体 的 に は 比 率 pで 1の 値 を と り 比 率 (1-p)で 0の 値 を と る 1/0 変 数 に つ い て 平 均 は np1 n(1 p) 0 p n np(1 p) n(1 p)(0 p) np(1 p) 標 準 偏 差 は p(1 p) で あ る n 1 n 1..... し た が っ て 標 本 比 率 は 中 心 極 限 定 理 に よ っ て 平 均 p 標 準 偏 差 p ( 1 p) の 正 規 分 n 布 に 従 う こ と に な る の で こ れ を 元 に 比 率 の 推 定 を 行 え ば よ い た だ し 比 率 を 平 均 値 に な ぞ ら え る た め に は あ る 程 度 標 本 サ イ ズ が 大 き く な け れ ば な ら な い ( 正 規 分 布 が 使 え る よ う に 100 人 以 上 程 度 は 必 要 ) 例 ) 標 本 調 査 で 400 人 中 300 人 (75% ) が 内 閣 を 支 持 す る と き 母 集 団 で の 内 閣 支 持 率 は 信 頼 度 95% で 以 下 の よ う に 区 間 推 定 で き る ( 母 集 団 の 比 率 は 記 号 π で 表 わ す ) p(1 p) p(1 p) p 1.96 π p 1.96 n n 0.75(1 0.75) 0.75(1 0.75) 0.75 1.96 0.75 1.96 400 400 0.75 0.04 0.75 0.04 0.708 0.79 つまり 母 集 団 での 内 閣 支 持 率 は 70.%~ 8 79.% ( 練 習 ) 1. 厚 生 労 働 省 に よ る 全 国 家 庭 児 童 調 査 ( 009 年 調 査 ) に る と 1098 人 の 子 ど も ( 小 5 ~ 18 歳 未 満 ) の う ち テ レ ビ を ほ と ん ど 見 な い 子 ど も は 6.6% 5 年 前 に 比 べ て.5 倍 に 急 増 し て い る ら し い ( 1)テ レ ビ を ほ と ん ど 見 な い = 1 見 る = 0と す る と こ の 変 数 の 標 本 平 均 X と 標 本 標 準 偏 差 sは そ れ ぞ れ い く ら か ( ) 母 集 団 で テ レ ビ を ほ と ん ど 見 な い 子 ど も は 何 % 程 度 い る だ ろ う 信 頼 度 95% で 比 率 の 区 間 推 定 を し な さ い ( 3) 同 じ 区 間 推 定 を 信 頼 度 99% で お こ な い な さ い. 関 大 生 か ら 無 作 為 抽 出 し た 300 人 に 調 査 を し た と こ ろ 朝 食 が ご は ん 派 の 学 生 は 34%だ っ た ( 仮 想 デ ー タ ) 関 大 生 全 体 で は ご は ん 派 は 何 % 程 度 か 信 頼 度 95% で 区 間 推 定 し な さ い 7

やすだ 計 量 社 会 学 Ⅱ ( 01 年 度 秋 学 期 担 当 : 保 田 ) 01.11.15 第 7 回 推 定 と 検 定 ( ) 平 均 の 検 定 検 定 は 合 否 判 定 こ こ ま で に 推 測 統 計 の 一 方 の 柱 で あ る 統 計 的 推 定 に つ い て 解 説 を し た 今 回 は も う 一 方 の 柱 で あ る 統 計 的 検 定 に つ い て 解 説 を す る 検 定 は 母 集 団 に つ い て 何 ら か の 不 確 か な 仮 説 が あ り そ の 仮 説 を 支 持 す る よ う な 調 査 結 果 が 得 ら れ た と き こ の 証 拠 で 十 分 に 仮 説 が 正 し い と 主 張 し て よ い か ど う か を 判 定 す る た め の 手 続 き で あ る 検 定 に 合 格 す れ ば 標 本 デ ー タ が 示 す 結 果 を 信 じ て 母 集 団 で も 仮 説 が 支 持 さ れ た と い っ て よ い 逆 に 検 定 に 合 格 で き な け れ ば 母 集 団 で 仮 説 が 支 持 さ れ た と い う に は ま だ 証 拠 が 不 十 分 と み な さ れ る 例 ) 市 民 300 人 に 対 し て 意 識 調 査 を 行 う と 駅 前 の 再 開 発 に 反 対 の 人 は 54% だ っ た こ の 結 果 か ら 母 集 団 で も 過 半 数 が 反 対 し て い る と い う 仮 説 は 支 持 さ れ る か? 検 定 の 手 続 き を 行 っ た 結 果 合 格! 300 人 調 査 で 54% も あ れ ば 少 な く と も 過 半 数 と 考 え る に は 十 分 不 合 格 調 査 結 果 で は 過 半 数 だ が 300 人 程 度 で は 証 拠 不 十 分 帰 無 仮 説 と 対 立 仮 説 た だ し 実 際 の 手 続 きで は 合 格 不 合 格 と い っ た 言 い 方 は せ ず に 帰 無 仮 説 ( null hypothesis)と 対 立 仮 説 ( alternative hypothesis)と 呼 ば れ る つ の 仮 説 の い ず れ を 採 択 す べ き か 判 定 す る と い う 方 式 を 取 る 帰 無 仮 説 と は 標 本 デ ー タ で 得 ら れ た 証 拠 が 確 率 的 な 偶 然 に す ぎ ず 母 集 団 に つ い て も 同 様 だ と 主 張 で き る だ け の 意 味 が な い と す る 仮 説 で あ る 上 の 例 の 場 合 標 本 調 査 で 過 半 数 ( 54% )が 反 対 票 を 投 じ た の は た ま た ま 反 対 派 が 多 く 無 作 為 抽 出 さ れ て し ま っ た だ け だ と 考 え る の が 帰 無 仮 説 で あ る 対 立 仮 説 は 帰 無 仮 説 に 対 置 す る と い う 意 味 で あ る つ ま り 調 査 デ ー タ が 示 す 証 拠 は 偶 然 な ど で は な く 母 集 団 の 様 子 を 反 映 し た 意 味 の あ る 結 果 だ と 考 え る 調 査 実 施 者 は 基 本 的 に 調 査 結 果 が 有 効 と 信 じ て 分 析 を お こ な っ て い る わ け で あ る か ら 対 立 仮 説 が 正 し い こ と を 示 し た い と 思 っ て い る し か し 全 員 を 調 べ た わ け で も な い 標 本 調 査 で 簡 単 に そ の よ う な 主 張 を し て も ら っ て は 困 る の で 一 定 の 統 計 的 な 手 続 き を 経 て も 対 立 仮 説 が 支 持 さ れ る 場 合 に だ け デ ー タ に 意 味 が あ る と い う 主 張 を 許 そ う( 合 格 と 認 め る ) と い う の が 統 計 的 検 定 の 基 本 的 な シ ス テ ム で あ る 帰 無 仮 説 と 対 立 仮 説 は し ば し ば 記 号 で そ れ ぞ れ H 0 H 1 と 表 さ れ る 帰 無 仮 説 H 0 : 標 本 調 査 の 結 果 に 意 味 が な く 無 ( 偶 然 ) に 帰 す る と い う 仮 説 対 立 仮 説 H 1 : 標 本 調 査 の 結 果 が 偶 然 ではなく 意 味 があるという 仮 説 8

平 均 の 検 定 の 考 え 方 さ ま ざ ま な 種 類 の 仮 説 に つ い て そ れ ぞ れ 検 定 の 手 続 き が あ る が 今 回 は 平 均 の 検 定 に 話 を 絞 る ま ず 手 続 き に 慣 れ て も ら い た い 平 均 の 検 定 の 考 え 方 の 手 続 き は 次 の よ う に ま と め ら れ る 1 母 集 団 についての 帰 無 仮 説 と 対 立 仮 説 を 定 義 する 帰 無 仮 説 が 正 しいと 仮 定 してみる 3このとき 実 際 に 得 られているような 標 本 データが 得 られる 確 率 が 何 %かを 調 べる 4 (a) 確 率 が5% 以 上 十 分 に あ り う る こ と と 考 え 帰 無 仮 説 を 採 択 す る 4 (b) 確 率 が5% 未 満 あ り え な い こ と と 考 え 帰 無 仮 説 を 棄 却 ( 対 立 仮 説 を 採 択 )す る た と え ば 65 歳 以 上 の 高 齢 者 00 人 に 対 す る 標 本 調 査 で 1 日 に テ レ ビ を 見 る 時 間 が 平 均. 時 間 だ っ た と し よ う ( n= 00 X =.) こ の 調 査 結 果 か ら 高 齢 者 の テ レ ビ 視 聴 時 間 の 平 均 値 は 時 間 を 超 え て い る と 結 論 付 け て よ い だ ろ う か 調 査 結 果 は 確 か に 時 間 を 超 え て い る が 母 集 団 ( 高 齢 者 全 体 ) で は も し か る す と 違 う か も し れ な い 母 集 団 に つ い て モ ノ を い う に は 検 定 の 手 続 き に 合 格 し な け れ ば な ら な い ま ず 検 定 の 帰 無 仮 説 H 0 と 対 立 仮 説 H 1 を は っ き り と 定 義 す る( 1 ) 違 和 感 が あ る と 思 わ れ る が こ の 場 合 帰 無 仮 説 と 対 立 仮 説 は 次 の よ う に な る 帰 無 仮 説 H 0 : 高 齢 者 の テ レ ビ 視 聴 時 間 の 平 均 値 は 時 間 で あ る ( μ =.0) 対 立 仮 説 H 1 : 高 齢 者 の テ レ ビ 視 聴 時 間 の 平 均 値 は 時 間 を 超 えている ( μ.0) 帰 無 仮 説 と は 標 本 調 査 の 結 果 が 偶 然 で 意 味 が な い と い う 状 況 で あ る か ら 母 集 団 の 平 均 値 は 時 間 以 下 な の に た ま た ま テ レ ビ を よ く 見 て い る 人 を 多 く 調 べ て し ま っ た と い う こ と で あ る そ の 場 合 母 集 団 の 平 均 値 μ は 1.8か も し れ な い し 1.7か も し れ な い し い ろ い ろ な 可 能 性 が あ る わ け だ が 帰 無 仮 説 は そ の 中 で も っ と も 偶 然 が 起 こ り や す い 1 点 で 表 現 さ れ る ( μ =.0) 対 立 仮 説 は 帰 無 仮 説 の 否 定 で あ る か ら μ.0と な る 次 に 唐 突 で あ る が 帰 無 仮 説 が 正 し い と 仮 定 し て み る( ) そ し て も し 帰 無 仮 説 が 正 し い な ら ば 手 元 に あ る よ う な デ ー タ ( 標 本 平 均 ) が 偶 然 に 得 ら れ る 確 率 は 何 % く ら い あ る の か を 考 え る ( 3 ) そ の 確 率 が 5% 以 上 あ る の な ら ば そ れ は 十 分 に あ り え る 偶 然 と 考 え る 根 拠 な く 帰 無 仮 説 が 正 し い と 仮 定 し た が そ の ま ま 帰 無 仮 説 を 採 択 す る こ と に す る(4a) 一 方 帰 無 仮 説 が 正 し い と 仮 定 す る と 手 元 に あ る よ う な デ ー タ が 偶 然 に 得 ら れ る 確 率 が 5% 未 満 し か な い な ら ば ち ょ っ と そ う い う 偶 然 が 起 こ っ た と 考 え る の は 無 理 が あ る つ ま り 帰 無 仮 説 を 棄 却 し て 対 立 仮 説 の 方 が 正 し い と 考 え る し か な い だ ろ う と 結 論 付 け る ( 4 b) こ れ が 検 定 に 合 格 す る と い う こ と で あ る 中 心 極 限 定 理 か ら の 説 明 で は そ の 確 率 は ど う や っ て 知 る こ と が で き る の だ ろ う か ま た し て も 中 心 極 限 定 理 か ら 考 え る と 標 本 の 平 均 値 X は 95% の 確 率 で 以 下 の 範 囲 に 収 ま る こ と が わ か る 1.96 X 1. 96 n n 9

帰 無 仮 説 が 正 し い と 仮 定 す る と 母 平 均 μ =.0で あ る 母 標 準 偏 差 σ の 値 は 不 明 だ が 例 に よ っ て 標 本 標 準 偏 差 sで 代 用 す る か り に s= 0.7だ っ た と し よ う 自 由 度 n-1= 00-1= 199 の t 分 布 を 参 照 し て 1.96 の 数 値 を 補 正 し な け れ ば な ら な い が 今 回 は 自 由 度 が 十 分 に 大 き い の で 1.96 の ま ま で よ い 以 下 の よ う に 具 体 的 に 計 算 で き る 0.7 0.7.0 1.96 X.0 1.96 00 00.0 0.097... X.0 0.097... 1.90 X.10 つ ま り も し 帰 無 仮 説 が 正 し い の な ら ば ( μ =.0な ら ば ) 標 本 平 均 X は 95% の 確 率 で 1.9~.1の 範 囲 で 現 れ る は ず で あ る と こ ろ が い ま 手 元 に あ る デ ー タ で は X =.で あ り こ の よ う な 極 端 な 偶 然 が 起 こ る 確 率 は 5% も な い と い う こ と が わ か る ( 図 1) 95% 1.9.1.( 実 際 の 標 本 平 均 ) 図 1 H 0 が 正 し い 場 合 に 予 想 さ れ る 標 本 平 均 の 分 布 以 上 の こ と か ら こ の 検 定 の 結 果 は 帰 無 仮 説 を 棄 却 し 対 立 仮 説 を 採 択 す る こ と に な る 具 体 的 に は こ の 調 査 結 果 か ら 母 集 団 で も 高 齢 者 の テ レ ビ 視 聴 時 間 の 平 均 値 は 時 間 を 超 え て い る と い う こ と が で き る 平 均 の 検 定 の 実 際 こ の よ う に 中 心 極 限 定 理 か ら 考 え れ ば 平 均 の 検 定 の 仕 組 み は 理 解 で き る し か し 実 際 に は い ち い ち 原 理 か ら 考 え る の は 面 倒 な の で も っ と 定 式 的 な 手 続 き が 定 め ら れ て い る 平 均 の 検 定 の 実 際 的 な 手 続 き は 次 の よ う に ま と め ら れ る 1 帰 無 仮 説 と 対 立 仮 説 を 正 確 に 定 義 する 帰 無 仮 説 が 正 しい 場 合 のt 値 を 算 出 する 3このt 値 がt 分 布 (df=n-1)の 臨 界 値 を 越 えているかどうかを 調 べる 4 (a)t 値 が 臨 界 値 以 下 帰 無 仮 説 を 採 択 す る 4 (b)t 値 が 臨 界 値 を 越 え て い る 帰 無 仮 説 を 棄 却 ( 対 立 仮 説 を 採 択 ) す る 先 ほ ど の 例 (n= 00 X =. s= 0.7)で 具 体 的 に 手 続 き を た ど っ て み よ う 帰 無 仮 説 と 対 立 仮 説 の 定 義 の 仕 方 は 全 く 同 じ で あ る( 1 ) 標 本 調 査 の 結 果 か ら 母 集 団 で も 高 齢 者 の テ レ ビ 視 聴 時 間 の 平 均 値 が 時 間 を 超 え て い る と い っ て よ い だ ろ う か 形 式 的 な 手 続 き で 平 均 の 検 定 を す る と き に は 次 の 式 に あ て は め て 帰 無 仮 説 ( μ =.0) が 正 し い と き の t 値 を 算 出 す る ( ) 30

t = X μ s n =..0 0.7 00 = 4.04 こ の 値 は 標 準 化 さ れ た 標 本 平 均 な の で 自 由 度 n-1の t 分 布 に 従 う( 図 ) t 分 布 の 確 率 表 で 分 布 の 外 側 が 5% 未 満 に な る 区 切 り 値 を 確 認 す る と 自 由 度 199は 自 由 度 と み な し て よ い の で ±1.96が 区 切 り 値 で あ る こ と が わ か る ( 3 ) 95% -1.96 1.96 4.04( 実 際 のt 値 ) 図 H 0 が 正 し い 場 合 に 予 想 さ れ る t 値 (df= ) の 分 布 も し 本 当 に 帰 無 仮 説 が 正 し い の な ら ば こ の t 値 は0 付 近 の 値 を と る は ず で あ る 多 少 ず れ る に し て も 95% の 確 率 で ±1.96の 範 囲 に 収 ま る は ず で あ る と こ ろ が 現 実 の デ ー タ でのt 値 は4.04で あ り こ の 臨 界 値 を 大 き く オ ー バ ー し て い る し た が っ て 偶 然 に よ っ て こ の よ う な デ ー タ が 得 ら れ た と は 考 え に く く 根 拠 な く 前 提 と し た 帰 無 仮 説 を 棄 却 し て 対 立 仮 説 の 方 を 採 択 す る( 4 b) つ ま り 母 集 団 で も 高 齢 者 の テ レ ビ 視 聴 時 間 の 平 均 値 は 時 間 を 超 え て い る と い う こ と が で き る も し 仮 に t 値 が ±1.96の 範 囲 に 収 ま っ た な ら ば 帰 無 仮 説 を そ の ま ま 採 択 す る( 4 a) 母 集 団 で も 高 齢 者 の テ レ ビ 視 聴 時 間 の 平 均.... 値 は 時 間 を 超 え て い る とはい え な い ( こ の デ ー タ で は 証 拠 不 十 分 ) と 結 論 づ け る 用 語 の 整 理 検 定 の 手 続 き で 使 う 独 特 の 用 語 を 整 理 し て お こ う ( 図 3) 検 定 の た め に 定 式 的 に 算 出 さ れ る 統 計 量 の こ と を 検 定 統 計 量 ( test statistic)と 呼 ぶ 平 均 の 検 定 の 場 合 に は t 値 が 検 定 統 計 量 で あ る 検 定 統 計 量 が 区 切 り 値 を 超 え て い る か ど う か で 知 り た い 確 率 が 5% 未 満 か ど う か を 判 断 す る が こ の 区 切 り 値 の こ と を 臨 界 値 ( critical value) と 呼 ぶ 臨 界 値 の 内 側 の 範 囲 を 帰 無 仮 説 の 採 択 域 ( acceptance region)と 呼 び 外 側 の 範 囲 を 帰 無 仮 説 の 棄 却 域 ( rejection region) と 呼 ぶ ( 図 3) 棄 却 域 採 択 域 左 右 合 わせて5% 有 意 水 準 5% 臨 界 値 図 3 検 定 に 関 す る 用 語 31

ま た こ の 確 率 5% と い う 基 準 は 分 析 者 が 変 更 し て も よ い ( 慣 習 と し て 5% が も っ と も よ く 用 い ら れ る だ け ) 検 定 で 基 準 と す る 確 率 の こ と を 有 意 水 準 ( signigicance level)と 呼 ぶ 有 意 水 準 は こ の よ う な 偶 然 は 起 こ ら な い も の と み な す 基 準 な の で 実 際 に そ の よ う な 偶 然 が 起 こ っ て し ま う こ と に よ っ て 検 定 の 判 断 を 誤 る 確 率 を 指 し 示 し て い る だ か ら も っ と 厳 し い 判 定 が 必 要 な ら ば 有 意 水 準 を 小 さ く す れ ば よ い( 1% 0.1% な ど ) 逆 に も っ と 大 ら か な 判 定 で よ け れ ば 有 意 水 準 を 大 き く 設 定 す る ( 10% な ど ) ( 練 習 ) 1. あ る 会 社 の 社 員 か ら 無 作 為 に 抽 出 し た 150 人 の 標 本 に つ い て 通 勤 時 間 を 尋 ね る 調 査 を お こ な っ た 平 均 通 勤 時 間 が 31.9 分 標 準 偏 差 が 13. 分 で あ っ た と き 母 集 団 の 平 均 通 勤 時 間 は 30 分 を 超 え て い る と 判 断 し て よ い か ど う か 5% の 有 意 水 準 で 検 定 し な さ い. あ る 大 学 の 全 学 生 の 中 か ら 無 作 為 に 選 ん だ 0 人 に 対 し て 自 分 の 容 貌 を 1 点 ( 非 常 に 悪 い ) か ら 5 点 ( 非 常 に よ い ) の 5 段 階 で 評 価 し て も ら っ た と こ ろ 平 均 3.5 点 標 準 偏 差 0.8と い う 結 果 に な っ た こ の 大 学 の 学 生 の 平 均 評 価 は ふ つ う( 3 点 )と は 違 う と 言 え る か 5% の 有 意 水 準 で 統 計 的 に 検 定 し な さ い 3. 問 題 に つ い て 10% の 有 意 水 準 と 1% の 有 意 水 準 で そ れ ぞ れ 検 定 し な さ い 4. S 市 に 住 む 0 代 の 市 民 か ら 無 作 為 抽 出 し た 30 人 に 対 し て 親 し い 友 人 の 人 数 を 尋 ね る 調 査 を お こ な っ た そ の 結 果 平 均 が 8.9で 標 準 偏 差 が 3.8で あ っ た こ の 調 査 結 果 か ら S 市 の0 代 市 民 は 親 し い 友 人 が 平 均 10 人 も い な い と 結 論 づ け て よ い か 5% の 有 意 水 準 で 検 定 し な さ い 今 日 の ポ イ ン ト 1 検 定 は 標 本 調 査 の 結 果 か ら 母 集 団 に つ い て も モ ノ を い っ て よ い か ど う か を 判 断 す る た め の 合 否 判 定 有 意 水 準 5% で 平 均 値 の 検 定 を す る た め に は 下 式 で t 値 を 計 算 し て 臨 界 値 ( ± 1.96)を 超 え て い る か ど う か を 確 か め る 超 え て い れ ば H 0 を 棄 却 し て H 1 を 採 択 t = X μ s n た だ し 標 本 サ イ ズ が 小 さ い( お よ そ 100 以 下 )の 場 合 は 自 由 度 n-1の t 分 布 を 参 照 し て 臨 界 値 (±1.96)を 置 き 換 え る 有 意 水 準 (5%)を 変 更 した 場 合 も 対 応 する 値 に 置 き 換 える ( 連 絡 ) 来 週 小 テ ス ト ( 平 均 の 推 定 と 検 定 の 問 題 + 用 語 の 穴 埋 め ) 前 回 同 様 A4 用 紙 1 枚 ( 裏 表 に 何 が 書 い て い て も よ い ) は 持 ち 込 み 可 こ れ と は 別 に 確 率 表 と 電 卓 ( 携 帯 電 話 不 可 ) は 常 に OK 3

やすだ 計 量 社 会 学 Ⅱ ( 01 年 度 秋 学 期 担 当 : 保 田 ) 01.11. 第 8 回 推 定 と 検 定 ( 3) 平 均 の 差 の 検 定 つの 母 集 団 を 比 較 す る 前 回 ま で に 学 習 し た 平 均 の 推 定 お よ び 検 定 は 1つ の 母 集 団 の 特 徴 を 推 し 測 る た め の も の で あ っ た し か し 我 々 が 社 会 調 査 で 知 り た い こ と は 単 に 1つ の 母 集 団 の 特 徴 で は な く つ の 集 団 を 比 較 し た 結 果 で あ る こ と が 多 い た と え ば 調 査 結 果 を 男 女 で 比 較 し た り 年 齢 層 で 比 較 し た り す る こ と が よ く あ る( 属 性 比 較 ) あ る い は 去 年 の 結 果 と 今 年 の 結 果 を 比 較 す る こ と や( 時 間 的 比 較 ) 日 米 で の 比 較 ( 文 化 空 間 的 比 較 )など さ ま ざ ま な 側 面 か ら 調 査 結 果 の 比 較 は な さ れ る こ う し た 比 較 は 典 型 的 に は そ れ ぞ れ の 集 団 で 何 ら か の 平 均 値 を 算 出 し て 値 の 大 小 を 比 べ る こ と で さ な れ る た と え ば 男 子 学 生 の 平 均 通 学 時 間 が 15 分 な の に 対 し て 女 子 学 生 の 平 均 通 学 時 間 は 0 分 と 5 分 長 い と い っ た 比 較 で あ る し か し こ こ で わ か っ た こ と は 男 子 学 生 と 女 子 学 生 の 標 本 の 間 で 差 異 が あ る と い う こ と だ け で あ る 母 集 団 で も 同 じ よ う に 男 女 に 差 異 が あ る か は わ か ら な い こ の 標 本 デ ー タ か ら 母 集 団 で も 差 異 が あ る と み な し て よ い の だ ろ う か( 検 定 に 合 格 するのか) あ る い は 標 本 の 男 女 差 か ら 母 集 団 で の 男 女 差 は ど の 程 度 の 範 囲 に あ る と 区 間 推 定 で き る の だ ろ う か こ の よ う な 推 測 を 統 計 的 に 行 う.. に は 平 均 の 差 の 検 定 平 均 の 差 の 推 定 と 呼 ば れ る 手 続 き が 必 要 と な る 平 均 の 差 の 検 定 ま ず 前 回 か ら の 延 長 で 検 定 の 手 続 き に つ い て 解 説 し よ う 次 の よ う に 男 女 差 を 問 題 に す る 場 面 を 想 定 す る 009 年 全 国 家 族 調 査 * で は 結 婚 生 活 の 満 足 度 を 1~ 4の 4 点 満 点 で 尋 ね て い る 結 婚 3 年 目 の 人 々( 男 性 3 名 女 性 8 名 ) の 調 査 結 果 に よ る と 以 下 の と お り 男 性 の 方 が 満 足 度 が 高 かった この 調 査 結 果 から 母 集 団 ( 全 国 の 結 婚 3 年 目 の 人 々 ) で も 男 性 の 方 が 結 婚 満 足 度 が 高 い といってよいだろうか? 男 性 平 均 x1= 3.3 標 準 偏 差 s1= 0.8( 分 散 s1 = 0.67) 女 性 平 均 x = 3.0 標 準 偏 差 s= 0.79( 分 散 s = 0.6) ( 全 国 家 族 調 査 (NFRJ)は 日 本 家 族 社 会 学 会 が1999 004 009 年 に 実 施 し た 全 国 無 作 為 標 本 調 査 で 家 族 関 係 や 家 族 意 識 を 幅 広 く 調 べている) この 場 合 帰 無 仮 説 と 対 立 仮 説 は 次 の よ う に な る 帰 無 仮 説 H 0 : 男 女 で 結 婚 満 足 度 に 差 は な い (μ 1 =μ ) 対 立 仮 説 H 1 : 男 女 で 結 婚 満 足 度 に 差 がある(μ 1 μ ) 平 均 の 検 定 と 同 様 に ま ず 帰 無 仮 説 が 正 し い と 仮 定 す る つ ま り 男 女 で 結 婚 満 足 度 の 平 均 が 同 じ で と 仮 定 す る し か し 実 際 の デ ー タ で は 0.3ポ イ ン ト の 差 が あ る こ の 0.3ポイ ントの 差 が 偶 然 の 範 囲 内 と 言 え る の か ど う か を 判 断 し な け れ ば な ら な い 33