税 金 と 資 金 繰 りでトクするための 開 業 チェックポイント 公 認 会 計 士 税 理 士 坂 口 会 計 事 務 所
#1. 開 業 のスタイルと 開 業 に 当 たって 気 をつけたい 税 金 個 人 事 業 と 会 社 どの 形 態 を 選 ぶか? まずは 個 人 事 業 と 会 社 のメリット デメリットを 簡 単 に 記 載 しておきます 個 人 事 業 メリット デメリット 経 営 管 理 面 開 業 や 運 営 の 事 務 が 簡 単 でコスト があまりかからない 信 用 力 や 資 金 調 達 力 に 限 界 があ る 法 律 面 会 社 のような 設 立 の 手 続 が 不 要 事 業 の 失 敗 の 時 に 個 人 が 無 限 の 責 任 を 負 う 税 金 面 交 際 費 の 限 度 額 が 決 められていな 節 税 対 策 が 会 社 に 比 べて 少 ない その 他 社 会 保 険 料 の 負 担 がない 人 材 の 確 保 が 難 しい 会 社 メリット デメリット 経 営 管 理 面 社 会 的 信 用 が 大 事 業 資 金 が 集 めやすい 借 入 がしやすい 事 務 が 煩 雑 記 帳 が 複 雑 税 務 申 告 書 作 成 が 複 雑 法 律 面 出 資 者 の 責 任 が 限 定 される 設 立 手 続 が 必 要 税 金 面 節 税 や 相 続 対 策 が 個 人 事 業 よりも やりやすい 上 手 にプランニング すれば 個 人 事 業 よりも 税 金 が 軽 損 金 となる 交 際 費 の 額 が 制 限 され る 同 族 会 社 は 追 加 的 な 税 金 がか かることもある その 他 従 くなる 業 員 を 集 めやすい 社 会 保 険 料 の 負 担 が 必 要 個 人 事 業 と 会 社 の 税 金 の 比 較 開 業 に 当 たっては 個 人 事 業 の 場 合 にかかる 税 金 と 会 社 の 場 合 にかかる 税 金 の 違 いを 比 較 して なるべく 税 金 コストがかからない 方 を 選 択 したほうがいいでしょう 両 者 の 税 金 の 相 違 点 は 下 記 のとおりになりますが 具 体 的 には 下 記 の 相 違 点 をもとに どちらが 有 利 か をシミュレーションしていくことになります
青 色 申 告 特 別 控 除 又 は 役 員 給 与 給 与 所 得 控 除 配 偶 者 控 除 所 得 控 除 親 族 からの 借 入 金 な どの 利 子 や 家 賃 個 人 事 業 青 色 申 告 者 は10 万 円 または 65 万 円 の 青 色 申 告 駆 除 がある 役 員 給 与 がそれを 支 出 する 前 の 所 得 のおおむね90% 以 下 になっていると きが 有 利 青 色 事 業 専 従 者 として 給 与 を 受 ける 者 や 白 色 申 告 の 事 業 専 従 者 に 関 し ては 配 偶 者 控 除 扶 養 控 除 や 配 偶 者 特 別 控 除 の 適 用 が 受 けられない 親 族 に 支 払 う 借 入 金 利 子 や 家 賃 は 必 要 経 費 にならない その 対 価 を 得 るた めに 親 族 が 他 に 支 払 う 費 用 が 必 要 経 費 となる 会 社 社 長 の 給 料 を 役 員 給 与 として 支 給 し 会 社 の 損 金 とすることが 認 められる ただ し 同 族 会 社 は 例 外 あり 役 員 給 与 がそれを 支 出 する 前 の 所 得 の おおむね90%になっているときが 有 利 1 生 計 を 一 にする 配 偶 者 や 親 族 に 対 する 給 与 を 支 払 っても これについて 配 偶 者 控 除 扶 養 控 除 や 配 偶 者 特 別 控 除 の 適 用 が 受 けられる 社 長 親 族 に 支 払 う 借 入 金 利 子 や 家 賃 は 原 則 として 会 社 の 損 金 になる ただ し 金 額 の 設 定 には 注 意 が 必 要 接 待 交 際 費 必 要 経 費 とすることができる 金 額 に 限 度 がない 必 要 経 費 とすることができる 金 額 に 限 度 がある 経 営 者 の 出 張 日 当 必 要 経 費 にならない 交 通 費 福 利 厚 生 費 として 必 要 経 費 にな る 経 営 者 の 生 命 保 険 必 要 経 費 にならない 必 要 経 費 になる 生 計 をひとつにする 親 族 に 支 払 う 給 与 退 職 金 白 色 申 告 者 の 事 業 専 従 者 について は 一 定 額 青 色 事 業 専 業 者 について は 届 け 出 た 範 囲 で 適 正 額 を 必 要 経 費 とすることができる 原 則 として 損 金 参 入 できる ただし 適 正 額 を 超 える 支 払 いについては 損 金 参 入 できない 役 員 給 与 については 届 出 が 必 要 なケースや 損 金 算 入 が 制 限 されるケー スあり 純 損 失 ( 欠 損 金 )の 繰 越 しと 繰 戻 し 3 年 間 の 繰 越 しと1 年 間 の 繰 戻 しが 可 能 ( 青 色 申 告 の 場 合 ) 7 年 間 の 繰 越 しと1 年 間 の 繰 戻 しが 可 能 ( 青 色 申 告 の 場 合 ) 株 式 等 の 売 却 損 益 他 の 種 類 の 所 得 と 損 益 の 通 算 ができ 他 の 種 類 の 所 得 と 損 益 の 通 算 ができる ない 土 地 建 物 等 の 売 却 他 の 種 類 の 所 得 と 損 益 の 通 算 ができ 他 の 種 類 の 所 得 と 損 益 の 通 算 ができる 損 益 ない 決 算 期 1 月 1 日 ~12 月 31 日 自 由 に 選 べな い 自 由 に 選 べる ( 注 ) 1;ただし 平 成 18 年 度 税 制 改 正 により 特 殊 支 配 同 族 会 社 が 業 務 を 主 宰 する 役 員 に 対 して 支 給 する 給 与 の 額 のうち 給 与 所 得 控 除 額 に 相 当 する 部 分 として 計 算 される 金 額 は 経 費 の2 重 控 除 になるものとして 損 金 の 額 に 参 入 されないこととされましたので 留 意 す る 必 要 があります 2; 個 人 事 業 者 から 会 社 を 設 立 する( 法 人 成 り) 場 合 は 設 立 1 年 目 と 2 年 目 は 消 費 税 の 免 税 事 業 者 となることが 可 能 です( 基 準 となる 前 々 年 と 前 年 の 売 上 高 が 会 社 としては 存 在 しないからです) 会 社 の 形 態 はどれを 選 ぶか? 会 社 には 株 式 会 社 合 同 会 社 合 資 会 社 合 名 会 社 (LLC)の4つあります この 他 有 限 責 任 事 業 組 合 (LLP)というか 会 社 ではない 新 しい 事 業 形 態 で 事 業 を 運 営 していく ことも 可 能 です 下 記 に この 4 つの 会 社 形 態 を 比 較 し LLPは 類 似 点 の 多 い 合 同 会 社 と 比 べてみます
会 社 形 態 の 比 較 株 式 会 社 合 同 会 社 合 資 会 社 合 名 会 社 出 資 者 1 人 以 上 ( 上 限 なし) の 有 限 責 任 の 株 主 の み 1 人 以 上 の 有 限 責 任 の 社 員 のみ 1 人 以 上 の 無 限 責 任 社 員 と1 人 以 上 の 有 限 責 任 社 員 2 人 以 上 の 無 限 責 任 社 員 ( 設 立 語 1 人 になっ ても 存 続 可 ) 出 資 内 容 財 産 ( 金 銭 現 物 ) 出 資 のみ 出 資 者 の 責 任 財 産 ( 金 銭 現 物 ) 出 資 のみ 財 産 出 資 のほか 無 限 責 任 社 員 は 労 務 や 信 用 の 出 資 が 認 めら れる 株 式 引 受 価 額 が 限 度 出 資 金 額 が 限 度 無 限 責 任 社 員 は 出 資 金 額 を 超 えて 責 任 を 負 う 有 限 責 任 社 員 は 出 資 金 額 が 限 度 財 産 出 資 のほか 労 務 や 信 用 の 出 資 が 認 められる 出 資 金 額 を 超 えて 責 任 を 負 う 設 立 手 続 設 立 費 用 業 務 執 行 機 関 利 益 の 分 配 割 合 定 款 の 認 証 募 集 設 立 の 場 合 は 払 い 込 み があったことを 証 す る 書 面 などが 必 要 最 低 でも 約 24 万 円 + 設 立 登 記 費 用 約 4 万 円 ( 司 法 書 士 に 依 頼 す る 場 合 ) 各 取 締 役 取 締 役 が 複 数 の 場 合 は 取 締 役 の 過 半 数 ( 取 締 役 会 設 置 会 社 は 取 締 役 会 ) 原 則 株 主 平 等 非 公 開 会 社 は 持 分 割 合 に 応 じない 分 配 が 定 款 規 定 により 可 能 定 款 の 認 証 出 資 金 払 込 保 管 証 明 書 が 不 要 最 低 でも 約 6 万 円 + 設 立 登 記 費 用 約 4 万 円 ( 司 法 書 士 に 依 頼 する 場 合 ) 各 社 員 社 員 が 複 数 の 場 合 は 社 員 の 過 半 数 又 は 業 務 執 行 社 員 ただ し 定 款 により 別 段 の 定 めが 可 能 定 款 規 定 により 自 由 会 社 形 態 の 比 較 根 拠 法 令 出 資 者 の 責 任 内 部 運 営 の 自 由 度 法 人 格 出 資 者 数 設 立 費 用 業 務 執 行 組 織 変 更 課 税 関 係 出 資 者 へ の 利 益 の 還 元 方 法 当 該 事 業 形 態 の 活 会 社 法 LLC LLP 有 限 責 任 事 業 組 合 契 約 法 有 限 責 任 意 思 決 定 方 法 や 利 益 の 配 分 割 合 などを 定 款 規 定 又 は 組 合 契 約 により 決 められるなど 内 部 運 営 の 自 由 度 が 高 い あり 本 質 が 組 合 契 約 であり 法 人 格 を 有 しない 1 人 でも 設 立 運 営 可 常 に 複 数 の 組 合 員 が 必 要 約 8 万 円 ( 登 録 免 許 税 他 諸 費 用 を 含 む) 必 ずしも 全 出 資 者 ( 社 員 )が 業 務 執 行 を 担 当 すべての 出 資 者 ( 組 合 員 )が 業 務 執 行 に 携 わ する 必 要 なし る 株 式 会 社 等 他 の 種 類 の 会 社 との 間 の 組 織 変 株 式 会 社 等 他 の 種 類 の 会 社 との 間 の 組 織 変 更 が 可 能 更 が 不 可 組 織 自 体 に 法 人 税 が 課 せられる 組 織 ではなく 出 資 者 ( 組 合 員 )に 所 得 税 が 課 せられる( 構 成 員 課 税 (パス スルー 課 税 )) 配 当 給 与 利 益 の 配 分 ( 出 資 者 は 給 与 を 請 けられない) ソフトウェアの 共 同 開 発 コンテンツ 制 作 異 業 種 間 産 学 連 携 など 法 人 成 りのときに 注 意 したい 税 金 1 個 人 の 事 業 用 資 産 の 会 社 への 引 継 ぎ
引 継 ぎ 価 額 が 時 価 と 異 なる 場 合 は 税 務 上 問 題 が 生 じる 可 能 性 あり 2 出 資 のための 払 込 資 金 の 源 泉 会 社 へ 出 資 するための 払 込 資 金 を 家 族 などに 与 えたり 無 利 子 や 低 利 で 貸 し 付 けると 与 えられた 家 族 に 贈 与 税 がかかる 3 個 人 事 業 所 得 の 計 算 を 行 う 個 人 の 会 社 設 立 日 前 日 までの 事 業 所 得 の 計 算 を 行 い 所 得 税 の 申 告 納 税 を 行 う 4 法 人 成 り 後 個 人 事 業 にかかる 貸 倒 損 失 個 人 事 業 時 代 に 回 収 の 済 んでいない 売 掛 金 の 貸 倒 損 失 商 品 の 返 戻 は 個 人 事 業 に 必 要 経 費 とし 会 社 の 損 金 にはしない 5 個 人 事 業 の 期 間 にかかる 退 職 金 個 人 事 業 の 時 代 から 雇 用 していた 従 業 員 が 法 人 成 り 後 に 退 職 する 場 合 個 人 事 業 に 在 職 していた 期 間 に 対 応 する 退 職 金 は 個 人 事 業 に 必 要 経 費 とし 会 社 の 損 金 にはしない 会 社 の 資 本 金 が 変 われば 税 金 も 変 わる 1 資 本 金 が 少 ないほど 有 利 なもの 交 際 費 の 損 金 算 入 貸 倒 引 当 金 の 繰 入 特 定 機 械 装 置 等 を 取 得 した 場 合 の 特 別 償 却 2 資 本 金 が 多 いほうが 有 利 なもの 寄 付 金 の 損 金 算 入 限 度 額 会 社 の 株 主 構 成 で 税 金 が 変 わる( 同 族 会 社 の 課 税 ) 会 社 の 設 立 に 当 たっては 個 人 ( 社 長 )の 同 族 関 係 にある 配 偶 者 や 親 族 などが 大 株 主 とな るケースが 少 なくないでしょう 株 主 が 内 輪 で 固 められている 場 合 には 恣 意 的 に 課 税 回 避 を 行 う 余 地 が 生 じます そこで 税 法 上 同 族 会 社 については 一 般 の 会 社 に 比 べて 不 相 応 に 税 金 の 負 担 を 軽 減 しないよう 特 別 な 規 定 を 設 けています したがって 同 族 会 社 は 下 記 の 規 定 に 注 意 する 必 要 があります 1 同 族 会 社 ( 同 族 会 社 の 定 義 については 法 人 税 法 の 条 文 をご 確 認 ください) 行 為 計 算 の 否 認 みなし 役 員 の 規 定 使 用 人 兼 務 役 員 の 範 囲 の 制 限 特 殊 関 係 使 用 人 の 給 与 等 の 損 金 不 算 入 2 特 定 同 族 会 社 ( 特 定 同 族 会 社 の 定 義 については 法 人 税 法 の 条 文 をご 確 認 ください) 留 保 金 課 税 3 特 殊 支 配 同 族 会 社 ( 特 殊 支 配 同 族 会 社 の 定 義 については 法 人 税 法 の 条 文 をご 確 認 くだ さい)
業 務 を 主 催 する 役 員 (いわゆるオーナー 役 員 )の 役 員 給 与 の 損 金 算 入 制 限 #2. 税 金 で 得 するための 開 業 申 請 と 届 出 ここでは 税 金 関 係 の 開 業 申 請 と 届 出 に 絞 って いかに 税 金 を 安 くできる 申 請 届 出 を 行 うかという 視 点 で 説 明 していきます 特 に 税 金 関 係 の 申 請 届 出 は 提 出 期 限 を 守 らないと タイミングよくメリットを 享 受 できなくなりますので 注 意 が 必 要 です (1)まずは 開 業 設 立 の 届 出 から 開 業 の 年 は 赤 字 で 是 金 が 出 る 心 配 がまったくない 人 も きちんと 開 業 届 を 出 しま しょう あわせて 青 色 申 告 者 となる 手 続 きをして さらに 損 失 申 告 を 確 定 申 告 書 で 赤 字 を 申 告 します すると その 赤 字 を 向 こう 3 年 (7 年 ) 以 内 に 出 てくる 所 得 と 相 殺 で き 税 金 を 減 らせるのです 個 人 事 業 会 社 申 請 書 届 出 書 名 提 出 先 提 出 期 限 個 人 事 業 の 開 廃 業 等 届 出 書 事 業 開 始 廃 止 等 申 告 書 法 人 設 立 届 出 書 法 人 設 立 届 出 書 ( 事 業 開 始 等 申 告 書 ) 県 税 事 務 所 市 町 村 役 場 県 税 事 務 所 市 町 村 役 場 (2) 青 色 申 告 や 資 産 評 価 の 特 典 を 受 けるための 申 請 事 業 開 始 の 比 から1ヶ 月 以 内 事 業 開 始 後 速 やかに 設 立 の 日 ( 設 立 登 記 の 日 ) 以 後 2ヶ 月 以 内 道 府 県 市 町 村 で 決 められ た 期 限 内 青 色 申 告 で 確 定 申 告 をすると 下 記 のような 特 典 があります 1 所 得 の 計 算 をするときの 青 色 申 告 の 特 典 引 当 金 や 準 備 金 を 計 上 して 必 要 経 費 ( 損 金 )の 額 を 増 やせる 棚 卸 資 産 の 評 価 損 を 必 要 経 費 ( 損 金 )とすることができる 普 通 より 多 くの 減 価 償 却 ( 特 別 償 却 割 増 償 却 )ができる 青 色 申 告 特 別 控 除 を 差 し 引 ける( 個 人 事 業 の 場 合 ) 生 計 をひとつにする 親 族 の 従 業 員 の 給 与 を 必 要 経 費 できる( 個 人 事 業 の 場 合 ) 2 税 額 の 計 算 をするときの 青 色 申 告 の 特 典 試 験 研 究 費 を 支 出 するときや 特 定 機 械 装 置 等 を 取 得 又 はリースしたときなどに 適 用 される 税 額 控 除 ができる 3 赤 字 になり 純 損 失 ( 欠 損 金 )が 発 生 したときの 青 色 申 告 の 特 典 その 赤 字 又 は 欠 損 金 を 個 人 事 業 者 の 場 合 は 翌 年 以 降 3 年 間 会 社 は 7 年 間 にわたり 所 得 から 控 除 することができる また 当 年 前 年 ともに 青 色 申 告 をしていれば 赤 字 の 金 額 を 前 年 に 繰 り 戻 して 前 年 度 に 納 めた 税 金 の 一 部 を 還 付 してもらうことがで きる
4 税 務 調 査 を 受 けたときの 青 色 申 告 の 特 典 所 得 の 更 正 が 制 限 される 異 議 申 し 立 てと 審 査 請 求 の 選 択 ができる 青 色 申 告 の 特 典 を 受 けるための 申 請 届 出 申 請 書 届 出 書 名 提 出 先 提 出 期 限 所 得 税 の 青 色 申 告 承 認 申 請 書 ( 合 わせて 現 金 主 義 を 選 択 する 場 合 には 所 得 税 の 青 色 申 告 承 認 申 請 書 現 金 主 義 の 所 得 計 算 による 旨 の 届 出 書 ) 個 人 事 業 青 色 事 業 専 従 者 給 与 に 関 する 届 出 申 請 書 会 青 色 申 告 の 承 認 申 請 書 社 青 色 申 告 の 承 認 を 受 けよう とする 年 の3 月 15 日 まで(そ の 年 の1 月 16 日 以 後 に 開 業 した 場 合 には その 日 か ら2ヶ 月 以 内 ) 青 色 事 業 専 従 者 の 給 与 を 必 要 経 費 に 算 入 しようとす る 年 の3 月 15 日 まで(その 年 の1 月 16 日 以 降 に 開 業 し た 場 合 や 同 日 以 後 に 新 たに 事 業 専 従 者 を 雇 う 場 合 には その 日 から2ヶ 月 以 内 ) 青 色 申 告 所 によって 申 告 書 を 提 出 しようとする 事 業 年 度 開 始 の 日 の 前 日 まで ( 設 立 した 年 度 は 設 立 の 日 以 後 3ヶ 月 過 ぎた 日 と 事 業 年 度 末 日 とのいずれ か 早 い 日 の 先 日 まで) 資 産 評 価 で 得 をする 申 請 書 届 出 書 名 提 出 先 提 出 期 限 個 所 得 税 の 棚 卸 資 産 の 評 人 価 方 法 減 価 償 却 資 産 開 業 した 年 の 確 定 申 告 期 事 の 償 却 方 法 の 届 出 書 限 業 会 社 棚 卸 資 産 の 評 価 方 法 の 届 出 書 減 価 償 却 資 産 の 償 却 方 法 の 届 出 書 設 立 した 年 度 の 確 定 申 告 期 限 同 上 (3) 給 与 事 務 の 負 担 を 軽 くするための 届 出 源 泉 所 得 税 は 従 業 員 から 預 かり 従 業 員 に 代 わって に 納 めるものです お 金 を 預 かってから 納 めるまでの 間 その 運 用 は 自 由 です そして 納 期 の 特 例 を 利 用 すれば そ れだけ 運 用 できる 期 間 を 長 くできるのです このように 納 期 特 例 の 制 度 は 給 与 の 事 務 負 担 を 軽 くするだけでなく 資 金 繰 りも 楽 にするので 積 極 的 に 活 用 するといいでしょう 源 泉 所 得 税 の 納 期 限 ( 原 則 ) 当 月 分 を 翌 月 10 日 までに 納 める ( 例 外 ) 納 期 の 特 例 (ただし 給 与 支 払 いを 受 ける 人 数 が 常 時 10 人 未 満 であること) 1 月 から 6 月 分 を 7 月 10 日 までに 7 月 から 12 月 分 を 翌 年 1 月 10 日 までに 納 める
納 期 特 例 者 にかかる 納 期 限 の 特 例 1 月 から 6 月 分 を 7 月 10 日 までに 7 月 から 12 月 分 を 翌 年 1 月 20 日 までに 納 める 個 人 事 業 及 び 会 社 申 請 書 届 出 書 名 提 出 先 提 出 期 限 源 泉 所 得 税 の 納 期 の 特 例 の 承 認 に 関 する 申 請 書 納 期 の 特 例 適 用 者 に 係 る 納 期 限 の 特 例 に 関 す る 届 出 書 特 別 徴 収 税 額 の 納 期 の 特 例 に 関 する 申 請 書 市 町 村 役 場 随 時 随 時 ( 提 出 した 月 の 翌 月 以 後 の 納 付 分 から 特 例 が 適 用 される) 特 例 を 受 けようとするつき の12 月 20 日 まで) (4) 消 費 税 がらみで 得 をするための 届 出 その 年 の 前 々 年 度 の 課 税 売 上 高 が 1 千 万 円 以 下 であれば 免 税 事 業 者 となりますが あ えて 課 税 事 業 者 選 択 届 を 出 して 課 税 事 業 者 になったほうが 有 利 なこともあります たと えば 設 備 投 資 などの 多 額 の 課 税 仕 入 があったり 輸 出 免 税 売 上 がある 事 業 者 などは 課 税 売 上 にかかる 消 費 税 よりも 課 税 仕 入 にかかる 消 費 税 のほうが 大 きくなり 消 費 税 を 申 告 すれば 還 付 金 を 受 けと 取 れるのです よって 課 税 事 業 者 を 選 択 するかどうかを 事 前 に よく 検 討 しておく 必 要 があります また 実 際 の 仕 入 れ 率 よりもみなし 仕 入 率 のほうが 高 い 場 合 は 簡 易 課 税 制 度 を 採 用 したほ うが 有 利 となりますが ただし 簡 易 課 税 のみなし 仕 入 率 は いずれも 90% 以 下 ですので 必 ず 消 費 税 が 生 じ 消 費 税 の 還 付 の 可 能 性 はありません したがって 少 なくとも 免 税 事 業 者 が 消 費 税 の 還 付 を 受 けるために 課 税 事 業 者 を 選 択 するときは 簡 易 課 税 制 度 を 選 択 しないよう 気 をつける 必 要 があります( 簡 易 課 税 制 度 は 一 度 選 択 すると 向 こう 2 年 間 は やめることができません) さらに 選 択 によって 課 税 期 間 を 1 年 ではなく 3 ヶ 月 や 1 ヶ 月 に 区 切 って 申 告 納 税 す ることも 可 能 です 資 金 繰 りとの 兼 ね 合 いも 考 えて 選 択 するかを 判 断 してください 個 人 事 業 及 び 会 社 申 請 書 届 出 書 名 提 出 先 提 出 期 限 消 費 税 課 税 事 業 者 選 択 届 出 書 消 費 税 簡 易 課 税 制 度 選 択 届 出 書 消 費 税 課 税 期 間 特 例 選 択 届 出 書 開 業 設 立 の 年 は その 年 度 末 開 業 設 立 の 年 は その 年 度 末 開 業 設 立 の 年 は 適 用 を 受 けようとする 四 半 期 の 末 日 (5)その 他 の 届 出 許 認 可 など 開 業 に 当 たっては 税 金 関 係 以 外 に たとえば 労 働 基 準 監 督 署 ( 労 災 保 険 ) 公 共 職 業 安
定 所 ( 雇 用 保 険 ) 社 会 保 険 事 務 所 ( 健 康 保 険 厚 生 年 金 )などにも 届 出 が 必 要 になります また 官 公 庁 などの 許 認 可 が 必 要 な 事 業 もありますので 要 注 意 です (6)LLPの 税 務 上 の 申 請 届 出 LLPの 事 業 体 レベルでの 開 業 届 出 書 や 設 立 届 出 書 の 提 出 は 不 要 です また 青 色 申 告 所 の 承 認 申 請 書 の 提 出 も 不 要 です これらの 書 類 は 出 資 者 レベルで 必 要 に 応 じて 提 出 するこ とになります ただし 従 業 員 を 雇 う 場 合 は 給 与 支 払 事 務 所 等 の 開 設 届 出 書 等 の 提 出 が 必 要 となります #3. 開 業 起 業 資 金 の 上 手 な 作 り 方 どこから 資 金 調 達 するか? 1 自 己 資 金 開 業 資 金 の 最 低 30%は 自 己 資 金 でまかなうべき 2 親 族 資 本 出 資 を 除 き 返 済 しないと 贈 与 税 の 問 題 がでてくる 3 金 融 機 関 民 間 金 融 機 関 からは 起 業 開 業 者 はなかなか 融 資 を 受 けられないのが 現 状 国 民 生 活 金 融 公 庫 や 地 方 自 治 体 などの 公 的 金 融 機 関 は 創 業 支 援 のための 貸 付 制 度 を 設 けている 4 投 資 家 会 社 形 態 で 将 来 高 度 な 成 長 が 見 込 まれる 場 合 や 株 式 市 場 に 上 場 を 予 定 している 場 合 は ベンチャーキャピタル 等 から 出 資 を 受 けることも 資 金 調 達 手 段 の 一 つ 開 業 者 にやさしい 国 民 生 活 金 融 公 庫 経 験 を 生 かして 開 業 するなら 新 規 開 業 資 金 女 性 若 者 /シニア 企 業 家 資 金 を 利 用 する 新 創 業 融 資 制 度 は 無 担 保 無 保 証 でもOK セーフティーネット 貸 付 や IT 資 金 ( 起 業 活 力 強 化 貸 付 ) など その 他 中 小 企 業 金 融 公 庫 や 商 工 組 合 中 央 金 庫 などのの 公 的 金 融 機 関 の 融 資 も 利 用 してみるとよいでしょう 信 用 保 証 協 会 の 保 証 を 利 用 する 信 用 力 担 保 力 が 不 足 している 個 人 事 業 者 と 会 社 の 味 方 が 信 用 保 証 協 会 です 社 債 を 発 行 して 資 金 調 達 する( 会 社 の 場 合 ) 新 会 社 法 の 下 では すべての 会 社 で 社 債 の 発 行 が 可 能 です 社 債 の 利 息 は 株 式 に 対 する 配
当 とは 異 なり 損 金 に 算 入 できるので 税 務 上 有 利 です なお 社 債 を 発 行 した 場 合 利 息 の 支 払 いと 利 息 にかかる 源 泉 税 の 納 付 事 務 を 行 う 必 要 があるので 注 意 が 必 要 です 補 助 金 助 成 金 を 利 用 する 社 員 を 雇 い 入 れたときにもらえる 中 小 企 業 基 盤 人 材 確 保 助 成 金 職 業 訓 練 を 受 けさせるときにもらえる 中 小 企 業 雇 用 創 出 等 能 力 開 発 助 成 金 なお 上 記 助 成 金 を 受 けるには 労 働 者 の 確 保 育 成 のための 雇 用 管 理 の 改 善 のための 計 画 を 作 成 する 必 要 があります 投 資 育 成 会 社 やベンチャーキャピタルから 出 資 を 受 ける 中 小 企 業 投 資 育 成 会 社 ( 公 的 ベンチャーキャピタル)の 出 資 を 受 ける 個 人 投 資 家 (エンジェル)に 投 資 してもらう 事 業 計 画 書 で 融 資 出 資 を 引 き 出 す 公 的 民 間 を 問 わず 金 融 機 関 やベンチャーキャピタル 等 からは 多 くの 場 合 融 資 や 投 資 の 条 件 として 事 業 計 画 書 の 提 出 が 求 められます 中 小 企 業 の 会 計 に 関 する 指 針 に 準 拠 する この 指 針 に 準 拠 した 決 算 書 を 作 成 していることを 条 件 に 融 資 の 利 率 を 割 り 引 いてい る 金 融 機 関 があります また 信 用 保 証 協 会 でも 指 針 に 準 拠 している 場 合 に 保 証 率 の 0.1%の 割 引 をおこなっています 会 計 参 与 を 置 いて 円 滑 な 資 金 調 達 を( 株 式 会 社 の 場 合 ) 会 計 参 与 制 度 は 会 計 監 査 人 を 置 くことが 難 しい 中 小 企 業 にとって 計 算 書 類 の 信 頼 性 を 高 める 有 力 な 手 段 と 考 えられます 特 に 金 融 機 関 の 信 頼 を 得 られることは 円 滑 な 資 金 調 達 につながり 大 きなメリットとなります #4. 開 業 後 の 資 金 繰 りのために 最 後 に 開 業 後 の 資 金 繰 りのために 注 意 すべきポイントを 述 べます 1. 毎 月 の 資 金 繰 り 表 および 資 金 繰 り 予 定 表 を 必 ず 作 成 すること 2. 業 績 をタイムリー( 月 次 )に 把 握 すること 3. 現 金 預 金 在 庫 売 掛 金 買 掛 金 はしっかりと 個 別 管 理 すること 4. 売 掛 金 は 減 らして 買 掛 金 は 増 やすこと( 入 金 サイト 支 払 サイトに 注 意 ) 5. 適 正 在 庫 を 保 つこと
6. 設 備 投 資 資 金 は 長 期 安 定 資 金 で 調 達 すること 7. 固 定 的 経 費 は 増 加 をなるべく 抑 えること 8. 売 掛 金 の 焦 げ 付 きには 早 目 に 対 処 すること 9. 毎 月 の 試 算 表 で 見 積 実 効 税 率 を 用 いて 税 金 を 引 き 当 てておくこと 10. 税 金 のルールを 知 り 節 税 を 心 がけること