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目次


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文書フォーマット基本

駐 車 場 管 理 規 程

Transcription:

1/5 ページ 監 修 / 北 村 聖 東 京 大 学 医 学 教 育 国 際 協 力 研 究 センター 教 授 かぜは 治 ったはずなのに 咳 はちっとも 治 まらない といったような 状 態 が 数 週 間 続 いたら それは 咳 喘 息 かも 知 れません 咳 喘 息 は 慢 性 的 に 咳 が 続 く 気 管 支 の 病 気 です 一 般 的 な 喘 息 と 同 様 気 道 ( 呼 吸 をするときに 空 気 の 通 る 道 )が 狭 くなり いろいろな 刺 激 に 対 して 過 敏 になって 炎 症 や 咳 の 発 作 が 起 こります 室 内 外 の 温 度 差 や たばこの 煙 を 吸 う 受 動 喫 煙 運 動 飲 酒 ストレスなどのほか ホコリやダニなどのいわゆるハウスダストが 発 作 の 要 因 になるといわれており 患 者 数 は 年 々 増 加 しています この 病 気 は 特 にアレルギーのある 人 に 多 いとされています アレルギー 反 応 によって 気 道 が 炎 症 を 起 こしてしま うためです かぜに 併 発 して 起 こることが 多 く かぜをひいたあとに2~3 週 間 以 上 咳 が 続 くことがあれば この 病 気 の 可 能 性 があります 女 性 に 多 い 傾 向 が あり しばしば 再 発 を 繰 り 返 します 気 になる 症 状 があれば 専 門 医 ( 呼 吸 器 科 アレルギー 科 耳 鼻 咽 喉 科 )で 詳 しく 診 てもらうことをおすすめします 受 動 喫 煙 喫 煙 者 の 周 囲 の 人 が そのたばこの 煙 を 自 分 の 意 思 とは 無 関 係 に 吸 わされること 咳 喘 息 にかかると 一 カ 月 以 上 空 咳 (からぜき)が 続 きます ひど い 場 合 は 咳 が 一 年 以 上 続 くこともあります ただし 喘 息 に 見 られる ゼイゼイ ヒューヒューといった 喘 鳴 (ぜんめい)や 呼 吸 困 難 はありま せん また 発 熱 や 痰 (たん)などの 症 状 はほとんど 出 ません 夜 中 から 明 け 方 に 激 しい 咳 が 出 たり 寒 暖 の 差 や 喫 煙 で 咳 が 出 や すくなるのが 特 徴 です のどにイガイガ 感 を 伴 うこともあり 長 話 をし た 際 のどが 渇 いたり 枯 れたりもします 咳 の 発 作 が 激 しい 場 合 は 胸 の 痛 みを 感 じたり 嘔 吐 失 神 したりすることもあります 咳 喘 息 は 喘 息 の 前 段 階 ともいわれています 咳 喘 息 を 放 置 する

2/5 ページ と 本 格 的 な 喘 息 に 移 行 してしまうことがあるので そうなる 前 に 正 し い 治 療 をし 健 康 管 理 を 続 けることが 大 切 です 問 診 で 病 歴 を 詳 しくたずねた 上 で さまざまな 症 状 から 総 合 的 に 診 断 します 以 下 の 診 断 基 準 を 満 たす 場 合 に 咳 喘 息 と 診 断 されます 診 断 基 準 1. 喘 鳴 を 伴 わない 咳 が8 週 間 以 上 続 く ( 聴 診 器 で 聞 いても 呼 吸 にゼイゼイ ヒューヒューという 音 が 入 ら ない) 2. 喘 鳴 呼 吸 困 難 などを 伴 う 喘 息 に 今 までにかかったことがない 3. 8 週 間 以 内 に 上 気 道 炎 (かぜ)にかかっていない 4. 気 道 が 過 敏 になっている 5. 気 管 支 拡 張 薬 が 有 効 な 場 合 6. 咳 を 引 き 起 こすアレルギー 物 質 などに 反 応 して 咳 が 出 る 7. 胸 部 レントゲンで 異 常 が 見 つからない 上 記 1 5の 二 つを 満 たすことで 咳 喘 息 と 簡 易 的 に 診 断 することもあ ります 咳 喘 息 にかかると 痰 の 中 の 好 酸 球 が 多 くなるとされているた め 痰 の 状 態 を 調 べます さらに 血 液 検 査 で ハウスダスト カビ ダ ニなどに 対 するアレルギー 反 応 を 確 認 します 好 酸 球 白 血 球 の 一 種 アレルギー 反 応 に 関 与 する 細 胞 で 痰 の

3/5 ページ 中 に 分 泌 されます 咳 が 続 いているのはかぜが 長 引 いているせいだろうと かぜ 薬 や 抗 生 物 質 咳 止 めを 用 いても 咳 喘 息 の 場 合 はほとんど 効 果 があり ません 咳 喘 息 の 治 療 には 気 管 支 拡 張 薬 ( 気 管 支 を 拡 張 させて 空 気 の 通 り 道 を 広 げる 薬 )や 吸 入 経 口 のステロイド 薬 を 使 います 気 管 支 拡 張 薬 を 使 って 咳 がある 程 度 治 まれば 咳 喘 息 と 診 断 し 吸 入 ス テロイド 薬 を 使 った 治 療 を 開 始 しま す 吸 入 ステロイド 薬 は 1/1000ミリグラム 単 位 の 少 量 でも 気 道 に 直 接 作 用 して 優 れた 抗 炎 症 作 用 を 発 揮 します 全 身 的 な 副 作 用 の 心 配 も 少 なく 長 期 にわたって 用 いることができます 抗 アレルギー 薬 を 使 用 することもあります 最 近 では 吸 入 ステロイド 薬 と 気 管 支 拡 張 薬 をひとつの 薬 として 配 合 した 喘 息 治 療 薬 も 出 ており こうした 薬 が 処 方 されることもありま す 症 状 が 良 くなったからといってすぐに 治 療 を 止 めてしまうと 再 発 する ことがあるので 数 カ 月 間 は 続 けることが 大 切 です また 咳 喘 息 は そのまま 自 然 に 治 ることもありますが 約 30%が 喘 息 に 移 行 するとい われています 喘 息 への 移 行 を 食 い 止 めるためにも 早 い 段 階 で 薬 を 使 って 気 道 の 炎 症 を 抑 える 必 要 があります 特 に 吸 入 ステロイド 薬 の 使 用 は 咳 症 状 の 治 療 とともに 喘 息 への 移 行 を 予 防 する 効 果 が 期 待 できます 咳 喘 息 のための 治 療 薬 薬 の 名 前 適 用 症 状 咳 が 出 たり 止 んだりす る 場 合 持 続 的 に 咳 が 出 吸 入 ステロイド 薬 る 場 合 や 長 時 そのものが 刺 激 間 作 用 型 β2 刺 になって 咳 が 出 激 薬 やテオフィリ る 場 合 や 急 激 ン 薬 などでコント に 悪 化 したときな ロールできないと ど き ( 1)

4/5 ページ 予 想 さ れる 副 作 用 気 道 がより 敏 感 になっ てしまう 場 合 がある 声 枯 れ ( 3) 満 月 様 顔 貌 口 腔 カンジダ 症 副 じん 機 能 不 全 ( 2) など など (ただし 吸 入 後 にうがいをするこ とで 防 げる ) 1 長 時 間 作 動 型 β2 刺 激 薬 徐 放 性 テオフィリン 薬 抗 アレルギー 薬 を 用 いることもあります 2 口 腔 カンジダ 症 口 の 中 に 棲 むカンジダ 菌 というカビの 一 種 によ って 舌 やほほの 内 側 などの 粘 膜 に 白 っぽい 苔 のようなものが 生 じる 病 気 3 満 月 様 顔 貌 ほほに 皮 下 脂 肪 が 沈 着 し 満 月 のように 顔 が 丸 く 太 って 見 える 状 態 でムーンフェイスとも 呼 ばれる 咳 喘 息 に 似 ている アトピー 咳 嗽 (がいそう) 喘 息 とまったく 同 じ 症 状 が 現 れる 病 気 に アトピー 咳 嗽 がありま す 咳 喘 息 との 区 別 は 困 難 ですが 気 管 支 拡 張 薬 の 効 果 の 有 無 で 見 分 けられます アトピー 咳 嗽 には 気 管 支 拡 張 薬 ではなく ヒスタミ ンH1 拮 抗 薬 吸 入 ステロイド 薬 が 有 効 です ( 咳 嗽 とは 一 般 的 な 咳 のこと) かぜやインフルエンザに 注 意 かぜやインフルエンザかかると 気 道 の 粘 膜 が 炎 症 を 起 こします その 結 果 わずかな 刺 激 にも 反 応 し 気 道 が 収 縮 して 咳 喘 息 が 起 こりやすくなりま す かぜの 流 行 シーズンには 外 出 時 はマスクを 装 着 するようにしてくださ い できるだけ 人 ごみは 避 け 外 から 帰 ったら 手 洗 いとうがいを 徹 底 しましょう 喫 煙 副 流 煙 に 気 をつける たばこの 煙 は 気 管 支 を 刺 激 し 咳 の 回 数 を 増 やします 特 にたばこ の 副 流 煙 は 受 動 喫 煙 といって 咳 喘 息 を 悪 化 させる 原 因 になりま す 患 者 さん 本 人 の 禁 煙 は 当 然 として 家 庭 や 職 場 など 周 囲 の 人 にも 禁 煙 や 分 煙 を 徹 底 してもらいましょう

5/5 ページ 副 流 煙 たばこの 先 端 の 火 のついた 部 分 から 立 ち 上 る 煙 飲 酒 を 控 える アルコールは 原 則 控 えることが 望 ましいでしょう お 酒 を 飲 むと 体 の 中 にアセトアルデヒドという 物 質 ができます この 物 質 は 気 道 を 収 縮 させて 咳 を 起 こしやすくします 日 本 人 は 欧 米 人 にくらべてアセトア ルデヒドを 分 解 しにくい 人 が 多 いため 飲 酒 の 影 響 を 受 けやすいとい われています 飲 みすぎには 十 分 に 注 意 してください アレルギーを 起 こさない 環 境 をつくる 咳 喘 息 の 患 者 さんにとって アレルギーを 引 き 起 こす 原 因 となるハ ウスダスト カビ ペットの 毛 花 粉 などのアレルゲン の 排 除 は 不 可 欠 です 週 に 数 回 布 団 や 枕 などの 寝 具 を 干 したり 室 内 をこまめ に 掃 除 しましょう アレルゲン アレルギー 反 応 を 引 き 起 こす 物 質 のこと 気 温 の 変 化 に 気 をつける 急 激 な 気 温 の 変 化 は 咳 喘 息 の 発 作 を 招 きます 春 や 秋 は 常 に 気 温 の 変 化 に 注 意 を 払 い 外 に 出 るときには 服 装 による 温 度 調 節 を 心 掛 けましょう エアコンを 使 う 場 合 は 室 外 との 温 度 差 を 大 きくしすぎ ないよう 注 意 してください また 室 内 の 温 度 はいつも 一 定 に 保 つよう にしましょう ストレスをため 込 まない ストレスも 気 道 を 過 敏 にさせる 要 因 となります 日 ごろからストレス の 原 因 となる 過 労 を 避 け 睡 眠 や 休 養 を 十 分 にとることが 大 切 です 水 泳 など 適 度 な 運 動 を 行 い 抵 抗 力 をつけることも 咳 喘 息 の 予 防 に つながります 食 生 活 に 注 意 する バランスの 良 い 食 生 活 を 心 掛 けましょう 食 物 アレルギーのある 人 は アレルギーの 原 因 となる 食 品 を 避 けるようにしてください 食 べ 過 ぎにも 注 意 が 必 要 です ページ 制 作 : 株 式 会 社 ライフメディコム 情 報 提 供 :グラクソ スミスクライン 株 式 会 社 ご 利 用 条 件 プライバシーポリシー 推 奨 環 境 Copyrights (C) 2001-2007 GlaxoSmithKline K.K. All rights reserved.