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Transcription:

交 通 利 便 性 を 追 求 する 分 譲 マンション 取 得 層 ~ 共 働 き 子 育 て 世 帯 の 動 向 が 分 譲 マンション 市 場 に 与 える 影 響 投 資 調 査 第 1 部 副 主 任 研 究 員 吉 田 資 Tel: 03-6430-1335, E-mail: yoshida@smtri.jp 分 譲 マンション 購 入 判 断 において 交 通 利 便 性 のプライオリティが 高 まっている 分 譲 マンション 価 格 への 交 通 利 便 性 の 影 響 度 は 過 去 15 年 で 約 2 倍 になっている 交 通 利 便 性 のプライオリティが 高 まっている 要 因 の 一 つとして 共 働 き 子 育 て 世 帯 と DINKS 世 帯 の 増 加 が 挙 げられる 共 働 き 子 育 て 世 帯 と DINKS 世 帯 の 割 合 が 大 きい 東 京 都 区 部 東 部 において 分 譲 マンション 価 格 に 対 する 交 通 利 便 性 の 影 響 度 は 特 に 大 きい 2015 年 4 月 より 子 ども 子 育 て 新 支 援 制 度 が 導 入 され さらに 保 育 サービスの 拡 充 が 行 われる 予 定 であ る 共 働 き 子 育 て 世 帯 が 増 加 する 公 算 は 大 きく 分 譲 マンションの 購 入 判 断 において 交 通 利 便 性 を 追 求 す る 傾 向 は 今 後 も 継 続 する 可 能 性 が 高 い 分 譲 マンション 購 入 において 重 要 視 されるポイント ~ 交 通 利 便 性 重 視 に 首 都 圏 において 分 譲 マンション 供 給 は 建 築 コスト 上 昇 等 の 影 響 を 受 け 低 水 準 の 状 況 が 続 いている 一 方 で 分 譲 マンション 価 格 ( 平 均 分 譲 単 価 )は 2007 年 以 降 上 昇 傾 向 で 推 移 しており 直 近 の 2014 年 は 240 万 円 / 坪 を 超 える 水 準 まで 上 昇 している 分 譲 マンション 価 格 が 高 水 準 にある 中 で 住 宅 金 融 支 援 機 構 が 住 宅 取 得 予 定 者 を 対 象 に 行 った 調 査 によれば 平 成 27 年 度 (2015 年 度 )は 買 い 時 か? という 質 問 に 対 し 住 宅 ローン 金 利 が 低 い 等 の 要 因 から 買 い 時 だと 思 う との 回 答 (53%)が 買 い 時 だと 思 わない との 回 答 (4.4%)を 大 きく 上 回 っており 消 費 者 の 住 宅 取 得 意 欲 は 高 いことがうかがえる 消 費 者 の 住 宅 取 得 意 欲 が 高 い 中 で 購 入 判 断 においては 交 通 利 便 性 が 重 視 されるようになっている 分 譲 マ ンション 購 入 契 約 者 を 対 象 としたアンケート 調 査 によれば 最 寄 り 駅 からの 時 間 や 通 勤 アクセスの 良 いエリア と いった 交 通 利 便 性 に 関 する 項 目 は 生 活 環 境 や 周 辺 環 境 よりも 購 入 の 際 に 重 視 されている 図 表 1 首 都 圏 における 分 譲 マンションの 発 売 戸 数 と 平 均 分 譲 単 価 図 表 2 分 譲 マンション 購 入 時 に 重 視 した 項 目 ( 回 答 割 合 複 数 回 答 ) ( 戸 ) 100,000 90,000 80,000 ( 万 円 / 坪 ) 240 220 価 格 最 寄 り 駅 からの 時 間 70,000 200 住 戸 の 広 さ 60,000 180 通 勤 アクセスの 良 いエリア 50,000 40,000 30,000 20,000 160 140 120 間 取 りプラン 住 戸 の 向 き 生 活 環 境 10,000 100 周 辺 環 境 0 2000 年 2001 年 2002 年 2003 年 2004 年 2005 年 2006 年 2007 年 2008 年 2009 年 2010 年 2011 年 2012 年 2013 年 2014 年 80 住 戸 の 設 備 仕 様 住 戸 の 部 屋 の 数 分 譲 戸 数 平 均 分 譲 単 価 0% 20% 40% 60% 80% 100% 出 所 ) 有 限 会 社 MRC 分 譲 マンションデータ をもと に 三 井 住 友 トラスト 基 礎 研 究 所 作 成 出 所 ) 株 式 会 社 リクルート 住 まいカンバニー 2014 年 首 都 圏 新 築 マンション 契 約 者 動 向 調 査 をもとに 三 井 住 友 トラスト 基 礎 研 究 所 作 成 1

世 帯 特 性 の 変 遷 から 考 える 住 宅 需 要 の 変 化 ~ 過 去 10 年 で 共 働 き 子 育 て 世 帯 は 約 1.5 倍 に では 交 通 利 便 性 を 特 に 重 視 ( 追 求 )し 分 譲 マンションを 購 入 するのはどのような 取 得 ( 世 帯 ) 層 だろうか 図 表 3 は 首 都 圏 における 分 譲 マンション 購 入 者 の 家 族 構 成 の 推 移 を 示 したものである 分 譲 マンションを 購 入 する 世 帯 ( 家 族 )は これまでは 夫 婦 のみの 世 帯 の 割 合 が 最 も 多 かったが 直 近 の 2014 年 においては 僅 差 ではあるが 第 1 子 が 小 学 校 入 学 前 の 子 供 がいる 世 帯 が 最 も 多 い 結 果 となっている 交 通 利 便 性 を 特 に 重 視 ( 追 求 )して 分 譲 マンションを 購 入 したと 考 えられる 取 得 ( 世 帯 ) 層 として 1 保 育 園 等 の 送 迎 を 行 うために 勤 務 地 ( 東 京 都 心 部 )からなるべく 近 い 距 離 ( 短 い 通 勤 時 間 )を 望 む 夫 婦 が 共 働 きで 子 供 が 6 才 未 満 の 世 帯 ( 以 下 共 働 き 子 育 て 世 帯 ) 2 夫 婦 共 働 きで 子 供 がいない 世 帯 ( 将 来 共 働 き 子 育 て 世 帯 になる 可 能 性 も ある 世 帯 以 下 DINKS 世 帯 ) 等 が 考 えられる 図 表 4 は 東 京 都 における DINKS 世 帯 数 および 共 働 き 子 育 て 世 帯 数 の 推 移 を 示 したものである 共 働 き 子 育 て 世 帯 は 2000 年 以 降 大 きく 増 加 している( 東 京 都 内 で 56% 増 加 [2000 年 から 2010 年 の 増 加 率 ]) また DINKS 世 帯 数 も 増 加 傾 向 で 推 移 している( 東 京 都 内 で 17% 増 加 [2000 年 から 2010 年 の 増 加 率 ]) 夫 婦 と 子 供 からなる 世 帯 と 夫 婦 のみ 世 帯 において 分 譲 マンションに 居 住 する 世 帯 の 割 合 が 増 加 していること( 図 表 5)を 鑑 みると 東 京 都 内 におい て 分 譲 マンションに 住 む 共 働 き 子 育 て 世 帯 および DINKS 世 帯 は 大 きく 増 加 していると 考 えられる これらの 世 帯 の 増 加 は 分 譲 マンションの 取 得 判 断 において 交 通 利 便 性 をより 追 求 する 傾 向 を 強 めている 要 因 の 一 つと 考 えられる 図 表 3 分 譲 マンション 購 入 者 の 世 帯 構 成 の 変 遷 ( 首 都 圏 ) 100% 90% 80% 70% 60% 50% 40% 30% 20% 10% 0% 7.1 6.8 5.4 5.6 5.6 5.9 6.3 5.9 5.3 4.6 1.5 1.7 2 1.6 1.8 2.1 3.5 3.6 4.3 4.4 13 12.3 13.1 11.6 9.6 9.6 11.6 11.5 12.7 11.5 31 30.5 33.5 33.8 34.7 36.8 35.1 35 30.5 28.6 40.3 41.1 30.4 31.9 32.6 34.9 36.2 35.2 33.8 34.7 6.6 5.1 4.8 4.6 5.1 5.7 6.1 5.7 5.4 4.6 6.2 6.7 6.1 7.7 7.7 7.1 6 6.2 6 5.2 2005 年 2006 年 2007 年 2008 年 2009 年 2010 年 2011 年 2012 年 2013 年 2014 年 シングル 男 性 世 帯 シングル 女 性 世 帯 夫 婦 のみ 世 帯 子 供 あり( 第 1 子 小 学 校 入 学 前 世 帯 ) 子 供 あり( 第 2 子 小 学 校 入 学 以 上 世 帯 ) シニアカップル 世 帯 その 他 出 所 ) 株 式 会 社 リクルート 住 まいカンバニー 2014 年 首 都 圏 新 築 マンション 契 約 者 動 向 調 査 をもとに 三 井 住 友 トラスト 基 礎 研 究 所 作 成 注 ) 1.シニアカップル 世 帯 世 帯 主 年 齢 が 50 才 以 上 の 夫 婦 のみの 世 帯 図 表 4 共 働 き 子 育 て 世 帯 数 および DINKS 世 帯 数 の 推 移 ( 世 帯 ) 共 働 き 子 育 て 世 帯 180,000 160,000 140,000 120,000 100,000 80,000 60,000 ( 世 帯 ) DINKS 世 帯 450,000 400,000 350,000 300,000 250,000 200,000 40,000 1995 年 2000 年 2005 年 2010 年 150,000 1995 年 2000 年 2005 年 2010 年 東 京 都 都 区 部 東 京 都 都 区 部 出 所 ) 総 務 省 国 勢 調 査 をもとに 三 井 住 友 トラスト 基 礎 研 究 所 作 成 注 ) 1. 共 働 き 子 育 て 世 帯 夫 婦 がともに 就 業 しており 最 も 小 さい 子 供 の 年 齢 が 6 才 未 満 の 世 帯 2.DINKS 世 帯 夫 婦 がともに 就 業 しており 子 供 がいない 世 帯 2

図 表 5 分 譲 マンションに 居 住 している 世 帯 の 割 合 30% 夫 婦 と 子 供 から 成 る 世 帯 30.0% 夫 婦 のみの 世 帯 25% 25.0% 20% 20.0% 15% 15.0% 10% 10.0% 5% 5.0% 0% 2000 年 2005 年 2010 年 東 京 都 都 区 部 0.0% 2000 年 2005 年 2010 年 東 京 都 都 区 部 出 所 ) 総 務 省 国 勢 調 査 をもとに 三 井 住 友 トラスト 基 礎 研 究 所 作 成 注 ) 1. 持 ち 家 かつ 共 同 住 宅 3 階 建 て 以 上 に 居 住 する 世 帯 を 分 譲 マンションに 居 住 している 世 帯 と 定 義 2. 分 譲 マンションに 居 住 している 世 帯 の 割 合 ( 夫 婦 と 子 供 からなる 世 帯 の 場 合 ) = 持 ち 家 かつ 共 同 住 宅 3 階 建 て 以 上 に 居 住 している 夫 婦 と 子 供 からなる 世 帯 の 数 夫 婦 と 子 供 からなる 世 帯 の 総 数 交 通 利 便 性 が 分 譲 マンション 価 格 に 及 ぼす 影 響 ~ 過 去 15 年 で 価 格 への 影 響 度 は 約 2 倍 に 本 項 では 分 譲 マンション 購 入 における 交 通 利 便 性 のプライオリティの 高 まりを 分 譲 マンション 価 格 の 分 析 から 検 証 してみる 具 体 的 には 1993 年 から 2014 年 までに 販 売 された 東 京 都 の 分 譲 マンションデータを 用 い ヘドニッ ク モデル[ 分 譲 マンション 価 格 に 影 響 を 与 えていると 考 えられる 属 性 の 情 報 を 広 範 囲 に 収 集 し それらを 統 計 的 に 処 理 し( 回 帰 式 を 作 成 し) 価 格 に 有 意 な 影 響 を 与 えている 要 因 を 推 定 するモデル]を 構 築 し 交 通 利 便 性 が 分 譲 マンション 価 格 に 及 ぼす 影 響 の 変 化 を 検 証 する 図 表 6 は 交 通 利 便 性 ( 最 寄 り 駅 までの 所 要 時 間 と 最 寄 り 駅 から 都 心 ターミナル 駅 までのアクセス 時 間 の 合 計 時 間 )の 影 響 度 の 推 移 を 示 したものである 被 説 明 変 数 ( 分 譲 マンション 価 格 )と 説 明 変 数 ( 最 寄 り 駅 までの 所 要 時 間 と 最 寄 り 駅 から 都 心 ターミナル 駅 までのアクセス 時 間 の 合 計 時 間 )の 関 係 を 表 す 影 響 度 の 大 きさは 交 通 利 便 性 に 対 する 分 譲 マンション 購 入 者 の 評 価 を 表 している 交 通 利 便 性 の 影 響 度 は 2001 年 まで 0.6% 程 度 ( 当 該 物 件 から 都 心 ターミナル 駅 までの 時 間 が 1 分 長 くなる 毎 に 価 格 が 0.6% 程 度 下 落 することを 示 している)で 安 定 的 に 推 移 していたが 2002 年 以 降 低 下 傾 向 で 推 移 し 直 近 の 2014 年 には 1.2%まで 増 加 している ここ 10 年 間 で 分 譲 マンション 購 入 者 は 物 件 の 交 通 利 便 性 に 関 して 厳 しく 評 価 ( 交 通 利 便 性 が 劣 る 物 件 の 価 格 は 以 前 よりも 下 がる 傾 向 )するようになっていることがうかがえる 図 表 6 交 通 利 便 性 の 影 響 度 の 推 移 1.6% 1.4% 1.2% 1.0% 0.8% 0.6% 0.4% 0.2% 0.0% 1993 年 1994 年 1995 年 1996 年 1997 年 1998 年 1999 年 2000 年 2001 年 2002 年 2003 年 2004 年 2005 年 2006 年 2007 年 2008 年 2009 年 2010 年 2011 年 2012 年 2013 年 2014 年 出 所 ) 有 限 会 社 MRC 分 譲 マンションデータ をもとに 三 井 住 友 トラスト 基 礎 研 究 所 作 成 3

交 通 利 便 性 が 分 譲 マンション 価 格 に 及 ぼす 影 響 度 のエリアによる 差 異 ~ 都 区 部 東 側 では 特 に 交 通 利 便 性 を 重 視 前 項 の 分 析 で 分 譲 マンション 購 入 において 交 通 利 便 性 のプライオリティが 高 まっていることが 実 証 された 一 方 で その 交 通 利 便 性 のプライオリティの 高 まりは 地 域 エリアによって 一 様 ではないと 考 えられる 例 えば DINKS 世 帯 や 共 働 き 子 育 て 世 帯 が 多 いエリアと 仕 事 をリタイアした 世 代 ( 通 勤 利 便 性 を 重 視 していないと 考 えられる 世 帯 層 )が 多 いエリアでは 異 なるだろう そこで 空 間 的 な 要 因 を 加 味 した 分 析 ( 地 理 的 加 重 回 帰 法 )を 行 い 物 件 毎 に 交 通 利 便 性 の 影 響 度 を 推 定 し エリアによる 差 異 を 検 証 する 図 表 7 は 交 通 利 便 性 の 影 響 度 の 推 定 結 果 を 地 図 に プロットしたものである 分 布 をみると 都 区 部 東 部 ( と の 一 部 等 )の 影 響 度 は 都 区 部 西 部 ( 等 )の 影 響 度 と 比 較 して 大 きい(アクセス 時 間 が 1 分 長 くなる 毎 に 都 区 部 東 部 の 方 が 価 格 が 大 きく 下 落 する) 傾 向 がみられる 図 表 8 は 区 ごとに 共 働 き 子 育 ておよび DINKS 世 帯 の 全 世 帯 数 に 占 める 割 合 を 示 したものである 共 働 き 子 育 て 世 帯 の 占 める 割 合 は 都 区 部 東 部 ( )と 都 心 エリア( )で 特 に 高 い DINKS 世 帯 に 関 しても 都 区 部 東 部 ( )と 都 心 エリア( )において 割 合 が 高 い 都 区 部 東 部 は 交 通 利 便 性 に 優 れている 上 ( 都 心 までのアクセス 時 間 が 比 較 的 短 い) 都 心 エリアや 都 区 部 西 部 と 比 較 して 住 宅 価 格 が 廉 価 であるため 共 働 き 子 育 て 世 帯 および DINKS 層 ( 共 働 き 子 育 て 世 帯 の 予 備 軍 )が 多 く 居 住 し ていると 考 えられる それゆえ 前 述 の 交 通 利 便 性 の 影 響 度 が 大 きい( 分 譲 マンション 購 入 時 に 交 通 利 便 性 が 重 要 視 されている) 結 果 となったと 考 えられる 図 表 7 交 通 利 便 性 の 影 響 度 の 分 布 出 所 ) 有 限 会 社 MRC 分 譲 マンションデータ をもとに 三 井 住 友 トラスト 基 礎 研 究 所 作 成 注 ) 1.2010 年 および 2011 年 の 販 売 データをもとに 分 析 した 推 定 結 果 4

図 表 8 共 働 き 子 育 て 世 帯 および DINKS 世 帯 の 割 合 (2010 年 ) 共 働 き 子 育 て 世 帯 DINKS 世 帯 0.0% 0.5% 1.0% 1.5% 2.0% 2.5% 3.0% 3.5% 4.0% 出 所 ) 総 務 省 国 勢 調 査 (2010 年 )をもとに 三 井 住 友 トラスト 基 礎 研 究 所 作 成 注 ) 1. 共 働 き 子 育 て 世 帯 夫 婦 がともに 就 業 しており 最 も 小 さい 子 供 の 年 齢 が 6 才 未 満 の 世 帯 2.DINKS 世 帯 夫 婦 がともに 就 業 しており 子 供 がいない 世 帯 図 表 10 と 図 表 11( 次 頁 参 照 )は 交 通 利 便 性 の 影 響 度 を 最 寄 り 駅 から 都 心 ターミナル 駅 までのアクセス 時 間 と 最 寄 り 駅 までの 所 要 時 間 に 分 けて 推 定 した 結 果 を 地 図 にプロットしたものである 最 寄 り 駅 から 都 心 ターミナ ル 駅 までのアクセス 時 間 に 関 しては 都 区 部 東 部 ( と の 一 部 等 )の 影 響 度 は 都 区 部 西 部 ( 等 )の 影 響 度 と 比 較 して 大 きい 一 方 で 最 寄 り 駅 までの 所 要 時 間 に 関 しては 都 区 部 東 部 ( )だけでなく の 一 部 等 においても 影 響 度 が 大 きい このような 推 定 結 果 となった 要 因 として 1 防 犯 等 の 理 由 から 最 寄 り 駅 からの 所 要 時 間 が 短 いことを 重 視 する 傾 向 にある 単 身 女 性 比 率 が 高 いこと( 例 )や 2 従 来 から 人 気 が 高 い 地 域 ( 例 : )においては 駅 から 近 いエリアでは 住 宅 開 発 等 が 既 に 進 んでいたこともあり 鉄 道 駅 から 離 れた 場 所 にも 比 較 的 多 くの 分 譲 マンションが 供 給 されているが 老 後 の 生 活 利 便 性 ( 通 院 や 買 い 物 等 )を 考 慮 し た 購 入 者 ( 主 にミドル シニア 層 )からの 評 価 があまり 高 くなかった( 駅 から 近 い 物 件 を 求 める 傾 向 にあった) 可 能 性 が あること 等 が 考 えられる 図 表 9 単 身 女 性 世 帯 および 単 身 男 性 世 帯 の 割 合 (2010 年 ) 0.0% 2.0% 4.0% 6.0% 8.0% 10.0% 12.0% 単 身 女 性 世 帯 比 率 0.0% 5.0% 10.0% 15.0% 20.0% 単 身 男 性 世 帯 比 率 0.0% 5.0% 10.0% 15.0% 20.0% 25.0% 出 所 ) 総 務 省 国 勢 調 査 (2010 年 )をもとに 三 井 住 友 トラスト 基 礎 研 究 所 作 成 注 ) 1. 単 身 世 帯 は 学 生 と 高 齢 者 を 除 いた 単 身 世 帯 単 身 世 帯 比 率 = 単 独 世 帯 ( 世 帯 主 の 年 齢 が 25 才 から 59 才 ) 総 世 帯 数 5

図 表 10 最 寄 り 駅 から 都 心 ターミナル 駅 までのアクセス 時 間 の 影 響 度 の 分 布 出 所 ) 有 限 会 社 MRC 分 譲 マンションデータ をもとに 三 井 住 友 トラスト 基 礎 研 究 所 作 成 注 ) 1.2010 年 および 2011 年 の 販 売 データをもとに 分 析 した 推 定 結 果 図 表 11 最 寄 り 駅 までの 所 要 時 間 の 影 響 度 の 分 布 出 所 ) 有 限 会 社 MRC 分 譲 マンションデータ をもとに 三 井 住 友 トラスト 基 礎 研 究 所 作 成 注 ) 1.2010 年 および 2011 年 の 販 売 データをもとに 分 析 した 推 定 結 果 6

共 働 き 子 育 て 世 帯 の 動 向 が 分 譲 マンションの 取 得 選 好 および 価 格 形 成 に 影 響 ~ 今 後 も 交 通 利 便 性 を 追 求 する 傾 向 は 継 続 分 譲 マンション 購 入 において 交 通 利 便 性 のプライオリティは 高 まっており 特 に 共 働 き 子 育 て 世 帯 および DINKS 世 帯 ( 共 働 き 子 育 て 世 帯 予 備 軍 )が 多 いエリアにおいては 交 通 利 便 性 が 重 要 視 されており 分 譲 マンション 価 格 形 成 における 重 要 な 要 因 の1つになっている 共 働 き 子 育 て 世 帯 において 居 住 ( 予 定 )エリアで 充 実 した 保 育 サービスを 受 けることができるか 否 かという 点 は 大 きな 関 心 事 の1つであろう 2013 年 度 より 待 機 児 童 の 解 消 に 向 けて 待 機 児 童 解 消 加 速 化 プラン がスタートしてい る 待 機 児 童 数 が 多 く 保 育 サービス 利 用 率 ( 保 育 サービス 利 用 児 童 数 就 学 前 児 童 人 口 )も 比 較 的 低 い 水 準 であ った や 等 では 保 育 サービスが 拡 充 されている( 図 表 12 図 表 13) 2015 年 からの 2 年 間 は 取 組 加 速 期 間 と 位 置 付 けられており 2015 年 4 月 より 子 ども 子 育 て 新 支 援 制 度 が 導 入 され さらに 保 育 サービスの 拡 充 が 行 われる 予 定 である 東 京 都 内 では 共 働 きしている 世 帯 の 割 合 は6 才 未 満 の 幼 い 子 供 を 持 つ 世 帯 においても 過 去 10 年 で 半 数 近 くまで 増 加 しており( 図 表 14) 今 後 保 育 サービスが 拡 充 されるこ とでさらに 共 働 き 子 育 て 世 帯 は 増 加 する 公 算 が 大 きい 共 働 き 子 育 て 世 帯 の 増 加 を 受 け 分 譲 マンション 取 得 におい ても 交 通 利 便 性 を 追 求 する 傾 向 はさらに 高 まる 可 能 性 が 高 い また 分 譲 マンション 購 入 者 における 割 合 は 小 さいものの シニアカップル 世 帯 ( 世 帯 主 年 齢 が 50 才 以 上 の 夫 婦 の みの 世 帯 )も 増 加 傾 向 にある( 図 表 3) シニアカップル 世 帯 は 都 心 までのアクセス 時 間 ( 通 勤 時 間 等 )はあまり 重 視 し ない 一 方 で 車 の 使 用 が 困 難 になることを 想 定 し 買 い 物 や 通 院 等 の 生 活 利 便 性 から 最 寄 り 駅 からの( 徒 歩 ) 時 間 を 重 視 する 傾 向 にある このようなシニアカップル 世 帯 の 増 加 も 交 通 利 便 性 を 追 求 する 傾 向 を 高 める 一 因 となる 以 上 の 要 因 から 分 譲 マンションの 取 得 選 好 において 交 通 利 便 性 を 追 求 する 傾 向 は 今 後 も 継 続 する 可 能 性 は 高 いと 考 える 図 表 12 保 育 サービス 利 用 率 の 状 況 (2013 年 ) 0.00% 5.00% 10.00% 15.00% 20.00% 25.00% 30.00% 35.00% 40.00% 45.00% 50.00% 出 所 ) 東 京 都 福 祉 保 健 局 保 育 サービス 利 用 状 況 等 をもとに 三 井 住 友 トラスト 基 礎 研 究 所 作 成 注 ) 1. 保 健 サービス 利 用 率 = 保 育 サービス 利 用 児 童 数 就 学 前 児 童 人 口 注 ) 2. 保 育 サービス 利 用 児 童 数 は 認 可 保 育 所 認 証 保 育 所 認 定 こども 園 家 庭 内 保 育 事 業 定 期 利 用 保 育 事 業 市 区 町 村 単 独 保 育 施 策 の 利 用 児 童 数 の 合 計 7

図 表 13 待 機 児 童 数 と 保 育 サービスの 拡 大 見 込 み 待 機 児 童 数 (2014 年 4 月 時 点 ) 0 200 400 600 800 1,000 1,200 ( 人 ) 拡 大 見 込 み(2014 年 度 ) 0 500 1,000 1,500 2,000 2,500 ( 人 ) 出 所 ) 厚 生 労 働 省 待 機 児 童 解 消 加 速 化 プラン 集 計 結 果 をもとに 三 井 住 友 トラスト 基 礎 研 究 所 作 成 図 表 14 共 働 き 世 帯 の 割 合 60% 50% 40% 30% 20% 10% 0% 子 供 の 年 齢 が1 才 未 満 子 供 の 年 齢 が1 才 以 上 3 才 未 満 子 供 の 年 齢 が3 才 以 上 6 才 未 満 2002 年 2007 年 2012 年 出 所 ) 東 京 都 東 京 都 福 祉 保 健 基 礎 調 査 をもとに 三 井 住 友 トラスト 基 礎 研 究 所 作 成 8

お 問 い 合 わせ https://www.smtri.jp/contact/form-investment/investment.html 1. この 書 類 を 含 め 当 社 が 提 供 する 資 料 類 は 情 報 の 提 供 を 唯 一 の 目 的 としたものであり 不 動 産 および 金 融 商 品 を 含 む 商 品 サービスまたは 権 利 の 販 売 その 他 の 取 引 の 申 込 み 勧 誘 あっ 旋 媒 介 等 を 目 的 としたも のではありません 銘 柄 等 の 選 択 投 資 判 断 の 最 終 決 定 またはこの 書 類 のご 利 用 に 際 しては お 客 さまご 自 身 でご 判 断 くださいますようお 願 いいたします また 法 務 税 務 財 務 等 に 関 する 事 項 につきましては そ れぞれ 弁 護 士 税 理 士 会 計 士 等 にご 相 談 ご 確 認 されますようお 願 いいたします 2. この 書 類 を 含 め 当 社 が 提 供 する 資 料 類 は 信 頼 できると 考 えられる 情 報 に 基 づいて 作 成 していますが 当 社 はその 正 確 性 および 完 全 性 に 関 して 責 任 を 負 うものではありません また 本 資 料 は 作 成 時 点 または 調 査 時 点 において 入 手 可 能 な 情 報 等 に 基 づいて 作 成 されたものであり ここに 示 したすべての 内 容 は 作 成 日 に おける 判 断 を 示 したものです また 今 後 の 見 通 し 予 測 推 計 等 は 将 来 を 保 証 するものではありません 本 資 料 の 内 容 は 予 告 なく 変 更 される 場 合 があります 当 社 は 本 資 料 の 論 旨 と 一 致 しない 他 の 資 料 を 公 表 し ている あるいは 今 後 公 表 する 場 合 があります 3. この 資 料 の 権 利 は 当 社 に 帰 属 しております 当 社 の 事 前 の 了 承 なく その 目 的 や 方 法 の 如 何 を 問 わず 本 資 料 の 全 部 または 一 部 を 複 製 転 載 改 変 等 してご 使 用 されないようお 願 いいたします 4. 当 社 は 不 動 産 鑑 定 業 者 ではなく 不 動 産 等 について 鑑 定 評 価 書 を 作 成 交 付 することはありません 当 社 は 不 動 産 投 資 顧 問 業 者 または 金 融 商 品 取 引 業 者 として 投 資 対 象 商 品 の 価 値 または 価 値 の 分 析 に 基 づく 投 資 判 断 に 関 する 助 言 業 務 を 行 います 当 社 は 助 言 業 務 を 遂 行 する 過 程 で 不 動 産 等 について 資 産 価 値 を 算 出 する 場 合 があります しかし この 資 産 価 値 の 算 出 は 当 社 の 助 言 業 務 遂 行 上 の 必 要 に 応 じて 行 うもの であり ひとつの 金 額 表 示 は 行 わず 複 数 幅 分 布 等 により 表 示 いたします 9