第 4 節 高 齢 者 の 生 きがいづくりと 社 会 参 加 の 促 進 1 生 きがいづくり 活 動 等 への 参 加 団 塊 の 世 代 が 定 年 退 職 し さまざまな 価 値 観 を 持 った 高 齢 者 が 増 えてきました 社 会 の 中 で 高 齢 者 の 占 める 割 合 が 高 くなるにつれて 高 齢 者 が 社 会 的 弱 者 である というイメージは 徐 々に 変 わりつつあり 社 会 の 第 一 線 としての 責 任 や 緊 張 から 解 放 された 高 齢 者 が 第 二 の 現 役 世 代 として さまざまな 形 で 地 域 で 活 躍 し ていくことが 特 別 なことではなく 高 齢 者 の 普 通 の 姿 になろうとしています と りわけ 生 涯 学 習 スポーツやレクリエーションに 積 極 的 に 参 加 することで 長 い 高 齢 期 をより 充 実 して 過 ごすことができ こうした 機 会 を 充 実 することによっ て 生 きがい 感 を 高 めることが 大 切 です こうしたことから 県 では 高 知 県 社 会 福 祉 協 議 会 が 行 うシニアスポーツ 交 流 大 会 やオールドパワー 文 化 展 の 開 催 ホームページを 活 用 した 情 報 発 信 などの 健 康 と 生 きがいづくりの 取 組 を 支 援 し シニアスポーツや 文 化 活 動 への 参 加 人 口 の 拡 大 に 取 り 組 んでいます また 全 国 規 模 で 開 催 されている ねんりんピック( 全 国 健 康 福 祉 祭 ) が 平 成 25 年 10 月 に 本 県 で 開 催 されました これを 契 機 に 高 まった 機 運 を 生 かし 一 人 でも 多 くの 高 齢 者 が スポーツや 文 化 ボランティ ア 活 動 を 始 めるきっかけとなるよう 取 り 組 むことも 重 要 です また 平 成 25 年 度 に 高 知 県 社 会 福 祉 協 議 会 が 退 職 前 世 代 (50 代 後 半 )を 対 象 に 意 識 調 査 を 行 った 結 果 ほとんどの 方 が 退 職 後 の 準 備 をしておらず 生 活 ( 収 入 面 や 健 康 面 )に 不 安 を 持 つ 一 方 6 割 の 方 が 地 域 活 動 やボランティアに 参 加 し たいと 回 答 しており 退 職 に 向 けた 健 康 や 生 きがいづくりへの 支 援 を 行 っていく 必 要 があります 最 近 では テレビやインターネットを 使 った 学 習 機 会 の 増 加 情 報 の 交 換 など も 普 及 してきています これらの 情 報 通 信 手 段 を 有 効 に 活 用 することは 外 出 機 会 が 制 限 されやすい 高 齢 者 にとって 有 効 です また 高 齢 者 の 生 活 環 境 の 多 様 化 によって 老 人 クラブへの 加 入 率 は 年 々 低 下 傾 向 にありますが 今 後 リーダーとなる 後 継 者 の 育 成 や 若 手 高 齢 者 のニーズに あった 事 業 展 開 による 加 入 率 の 増 を 図 っていく 必 要 があります ねんりんピック( 全 国 健 康 福 祉 祭 )とは 60 歳 以 上 の 高 齢 者 を 中 心 とした 健 康 づくり 生 きがいづくりの 取 組 を 進 め ふれあ いと 活 力 のある 長 寿 社 会 をつくっていくことを 目 的 とした 健 康 と 福 祉 の 総 合 的 な 祭 典 で す 厚 生 省 創 立 50 周 年 を 記 念 して 昭 和 63 年 (1988 年 )に 第 1 回 ひょうご 大 会 が 行 われて 以 来 毎 年 開 催 されています 106
多 様 な 生 きがいづくり 活 動 へ 参 加 する 機 会 の 充 実 高 知 県 社 会 福 祉 協 議 会 が 行 う こうちシニアスポーツ 交 流 大 会 や オー ルドパワー 文 化 展 の 開 催 などを 支 援 し シニアスポーツや 文 化 活 動 など 生 きがい 活 動 への 参 加 機 会 の 充 実 を 図 ります また 平 成 25 年 (2013 年 )の ねんりんピック( 全 国 健 康 福 祉 祭 ) の 開 催 を 契 機 に 高 まった 機 運 を 生 かし 一 人 でも 多 くの 高 齢 者 が スポーツ や 文 化 ボランティア 活 動 を 始 めるきっかけとなるよう 取 り 組 みます 生 きがいづくり 活 動 への 参 加 の 促 進 高 知 県 社 会 福 祉 協 議 会 が 行 うホームページを 活 用 した 情 報 発 信 などによ る 活 動 参 加 へのきっかけづくりを 支 援 し 生 きがいづくり 活 動 への 参 加 の 促 進 を 図 ります 老 人 クラブの 活 動 支 援 老 人 クラブが 行 う 健 康 づくりや 介 護 予 防 などの 取 組 や 若 手 会 員 の 増 強 を 図 る 取 組 への 支 援 を 行 います ブロードバンド 環 境 整 備 を 行 う 市 町 村 への 支 援 地 域 間 の 情 報 格 差 是 正 や 情 報 通 信 基 盤 を 活 かした 地 域 の 活 性 化 を 図 るた めに 市 町 村 が 実 施 する 情 報 通 信 基 盤 の 整 備 を 支 援 します 退 職 後 の 生 きがい 活 動 支 援 退 職 をしたばかりの 世 代 や 退 職 前 世 代 を 対 象 に 退 職 準 備 セミナーを 開 催 することなどにより 退 職 に 向 けた 意 識 啓 発 と 退 職 後 の 生 きがい 活 動 や 社 会 貢 献 活 動 に 繋 がる 支 援 を 行 います 107
2 地 域 での 支 え 合 いへの 積 極 的 な 参 加 の 促 進 少 子 化 の 進 行 により 若 い 世 代 が 減 少 する 中 元 気 な 高 齢 者 は 支 えられる 側 か ら 地 域 を 支 える 担 い 手 として その 役 割 への 期 待 は 大 きなものがあります 同 じ 世 代 の 仲 間 として 高 齢 者 が 地 域 の 見 守 りや 介 護 に 積 極 的 に 参 加 することは 特 に 中 山 間 地 域 を 多 く 抱 える 本 県 にとって 大 きな 力 となります また 高 齢 者 にとっても 社 会 に 参 加 することにより 介 護 予 防 や 社 会 貢 献 を 通 じた 生 きがいづくりにつながることから 高 齢 者 がボランティア 活 動 を 通 じて 社 会 参 加 地 域 貢 献 することを 支 援 していくためのしくみを 構 築 していく 必 要 が あります 地 域 での 見 守 り 活 動 の 推 進 元 気 な 高 齢 者 をはじめとする 地 域 住 民 や 民 生 委 員 児 童 委 員 老 人 クラブ などが 市 町 村 や 関 係 機 関 と 官 民 協 働 で 地 域 の 実 情 やニーズに 応 じて 住 民 力 を 活 かしながら 地 域 の 要 配 慮 者 の 早 期 発 見 早 期 対 応 をするための 見 守 り 支 援 ネットワーク( 地 域 包 括 支 援 ネットワークシステム)づくりを 支 援 し ます 高 齢 者 のボランティア 活 動 を 促 進 するしくみづくりへの 支 援 高 齢 者 のボランティア 活 動 を 通 じた 社 会 参 加 地 域 貢 献 を 促 進 するため 市 町 村 が 行 うボランティアポイント 制 度 などのしくみの 構 築 を 支 援 します ボランティアポイント 制 度 とは ボランティア 活 動 の 実 績 に 応 じてポイントを 付 与 し 高 齢 者 等 の 社 会 参 加 地 域 貢 献 を 促 しつつ 貯 めたポイントが 活 用 できるしくみのことです 108
3 高 齢 者 の 能 力 を 活 用 した 高 齢 者 雇 用 の 促 進 高 齢 者 の 持 っている 知 識 と 経 験 を 活 かした 雇 用 や 就 業 の 促 進 は 自 立 のための 経 済 的 基 盤 の 確 保 や 生 きがいづくりにつながるとともに 地 域 にとっても 大 きな 財 産 となります このため 高 齢 者 の 安 定 した 雇 用 を 確 保 するため 定 年 を60 歳 から65 歳 に 引 き 上 げることや 継 続 雇 用 制 度 の 導 入 などの 高 年 齢 者 雇 用 確 保 措 置 が 義 務 付 け られています 平 成 26 年 6 月 1 日 現 在 県 内 の31 人 以 上 規 模 の 企 業 のうち 何 らかの 高 年 齢 者 雇 用 確 保 措 置 を 実 施 した 企 業 の 割 合 は97.9パーセントとなっ ており 雇 用 確 保 措 置 は 着 実 に 進 展 しております 今 後 も 引 き 続 き 高 齢 者 の 就 労 意 欲 や 能 力 に 応 じて 就 労 のできる 環 境 を 整 えて いくことが 必 要 です また 職 場 を 離 れた 高 齢 者 の 方 の 能 力 を 活 用 した 就 業 を 進 めていくため その 意 欲 や 能 力 に 応 じた 臨 時 的 短 期 的 又 は 軽 易 な 就 業 の 機 会 や 社 会 参 加 の 場 を 総 合 的 に 提 供 する シルバー 人 材 センター が 各 地 域 にあります この シルバー 人 材 センター は 概 ね60 歳 以 上 の 定 年 退 職 者 などを 会 員 とする 自 主 的 な 会 員 組 織 であり 平 成 26 年 10 月 末 現 在 で 県 内 20 箇 所 (29 市 町 村 )に 設 置 され 約 4,700 人 の 会 員 により 運 営 されています 今 後 は それぞれの 地 域 において 事 業 開 拓 をより 充 実 させ 高 齢 者 に 対 する 就 業 機 会 の 提 供 を 通 じて 地 域 が 抱 える 課 題 に 対 してアプローチができる 組 織 づく りを 進 めていくことが 必 要 となっています 高 年 齢 者 雇 用 確 保 措 置 の 定 着 国 が 実 施 する 取 組 ( 希 望 者 全 員 が65 歳 まで 働 ける 制 度 定 年 引 上 げ 等 奨 励 金 など)の 広 報 等 でのサポートを 行 い 高 年 齢 者 雇 用 確 保 措 置 の 定 着 を 図 ります 高 齢 者 の 能 力 を 広 く 活 用 する 機 会 の 確 保 公 益 社 団 法 人 高 知 県 シルバー 人 材 センター 連 合 会 による 広 報 活 動 などを 支 援 することで シルバー 人 材 センターの 会 員 や 就 業 機 会 の 拡 大 を 図 り 高 齢 者 の 能 力 を 広 く 活 用 できる 機 会 の 確 保 を 図 ります 就 業 機 会 の 拡 大 に 向 けた 講 習 等 の 充 実 公 益 社 団 法 人 高 知 県 シルバー 人 材 センター 連 合 会 が 実 施 する 高 齢 者 が 就 業 に 必 要 な 技 能 を 習 得 するための 講 習 などを 通 じて 技 能 向 上 による 就 業 機 会 の 拡 大 を 図 ります 109
就 業 開 拓 の 促 進 公 益 社 団 法 人 高 知 県 シルバー 人 材 センター 連 合 会 の 各 シルバー 人 材 セン ターに 対 する 指 導 助 言 活 動 などを 通 じて 単 身 高 齢 者 世 帯 への 家 事 援 助 サ ービスや 耕 作 放 棄 地 を 活 用 した 果 樹 栽 培 などといった 地 域 のニーズに 応 え 社 会 において 積 極 的 に 役 割 を 果 たせるよう 就 業 機 会 の 拡 大 を 図 ります 高 年 齢 者 雇 用 確 保 措 置 とは 1 定 年 の 廃 止 2 定 年 の 引 上 げ 3 継 続 雇 用 制 度 ( )の 導 入 のいずれかの 措 置 を 講 じなければならないことになっています 継 続 雇 用 制 度 とは 現 に 雇 用 している 高 年 齢 者 が 希 望 する 時 は 当 該 高 年 齢 者 をその 定 年 後 も 引 き 続 き 雇 用 する 制 度 です 継 続 雇 用 制 度 には 定 年 年 齢 が 設 定 されたまま その 定 年 年 齢 に 到 達 した 者 を 退 職 させることなく 引 き 続 き 雇 用 する 勤 務 延 長 制 度 と 定 年 年 齢 に 到 達 したものをいったん 退 職 させた 後 再 び 雇 用 する 再 雇 用 制 度 の 2 つの 制 度 があります シルバー 人 材 センターとは 自 主 的 な 会 員 組 織 です 会 員 は 自 分 たちで 役 員 を 選 び 組 織 や 事 業 の 運 営 に 参 加 します 公 共 団 体 民 間 企 業 個 人 家 庭 から 仕 事 を 受 け 会 員 がその 仕 事 を 請 け 負 います 公 益 的 公 共 的 な 団 体 です 公 益 社 団 法 人 一 般 社 団 法 人 として 運 営 されているシルバ ー 人 材 センターもあります 会 員 が 働 いた 仕 事 量 に 応 じて 配 分 金 を 支 払 います 各 人 の 希 望 と 能 力 に 応 じた 働 き 方 ができます 会 員 の 技 能 技 術 を 高 めるため 各 種 の 講 習 を 実 施 しています 110