平 成 20 年 度 バランスシート 行 政 コスト 計 算 書 目 次 1. 企 業 会 計 手 法 の 導 入 11 2.バランスシート バランスシート( 貸 借 対 照 表 ) 2 2 平 成 20 年 度 バランスシート 33 バランスシートの 内 容 4 4 平 成 20 年 度 バランスシートの 概 要 55 町 民 一 人 当 たりのバランスシート 6 6 バランスシートによる 財 務 分 析 7 7 3. 行 政 コスト 計 算 書 9 9 コストの 考 え 方 10 10 平 成 20 年 度 行 政 コスト 計 算 書 11 11 目 的 別 性 質 別 行 政 コスト 12 12 西 原 町
企 業 会 計 手 法 から 見 た 西 原 町 の 財 政 状 況 (バランスシートと 行 政 コスト 計 算 書 の 活 用 ) 1. 企 業 会 計 手 法 の 導 入 町 の 会 計 は 一 年 間 にどのような 収 入 があり 何 にいくら 支 出 したのかを 単 純 に 分 けた 会 計 方 式 をとっています これは 法 律 に 基 づいたものですが お 金 の 出 入 りの 記 録 だけでは 町 の 資 産 ( 建 物 土 地 現 金 など)や 負 債 の 状 況 がどうなっているのか 実 際 に 町 行 政 に 年 間 どのくらいの コストがかかっていて どのような 財 源 で 賄 っているのかという 情 報 が 今 ひとつわかりにくいものと なっています 例 えば 家 計 でいえば 土 地 や 建 物 などの 資 産 やローンといった 負 債 などは 家 計 簿 からだけで はわかりません 自 治 体 といえども 町 の 資 産 の 把 握 やコスト 意 識 なくしては 健 全 な 財 政 運 営 や 効 率 的 な 行 政 サービスの 提 供 は 行 えません そこで 民 間 企 業 の 会 計 手 法 を 導 入 し 資 産 と 負 債 の 状 況 が 一 目 でわかるバランスシート( 貸 借 対 照 表 )と 年 間 の 行 政 サービスのコストを 算 出 した 行 政 コスト 計 算 書 ( 損 益 計 算 書 )の 作 成 を 行 うこととしました バランスシートと 行 政 コスト 計 算 書 のイメージ 図 ストックデータ ( 決 算 統 計 データ) 町 の 借 金 データ ストック 情 報 バランスシート 資 産 や 負 債 の 状 況 を 明 らかにするために 町 の 貯 金 データ お 金 の 出 入 りのデータ ( 歳 入 歳 出 決 算 書 ) コスト 情 報 行 政 コスト 計 算 書 行 政 の 実 質 的 なコスト を 知 るため その 他 の 資 産 債 務 等 のデータ < 作 成 にあたって> 決 算 統 計 活 用 方 式 ( 通 称 総 務 省 方 式 )に 基 づいて 行 いました また 対 象 とする 会 計 は 普 通 会 計 ( 一 般 会 計 )を 対 象 としています 出 納 整 理 期 間 (4~5 月 )における 出 納 については バランスシート 作 成 の 基 準 日 までに 終 了 し たものとして 処 理 しています 昭 和 46 年 度 以 降 のデータを 基 礎 数 値 としました -1-
2.バランスシート バランスシート( 貸 借 対 照 表 ) バランスシートは 年 度 末 における 西 原 町 の 資 産 負 債 などの 状 況 を 一 つの 表 にまとめたもの です 下 の 表 の 左 側 に 土 地 や 建 物 などの 資 産 右 側 に 将 来 にわたって 返 済 する 負 債 資 産 と 負 債 の 差 が 今 までに 負 担 した 正 味 資 産 として 表 されています 資 産 = 負 債 + 正 味 資 産 の 関 係 にあり 双 方 が 同 額 になって 釣 り 合 うことからバランスシートと 呼 ばれています バランスシートからは 西 原 町 が 現 在 どれぐらいの 資 産 を 持 っていて それを 取 得 するために 今 までの 世 代 がどれだけ 負 担 したのか そしてこれから 将 来 の 世 代 がどれだけ 負 担 していくのかを 読 み 取 ることができます 資 産 西 原 町 が 保 有 す る 財 産 や 権 利 など 負 債 将 来 の 世 代 の 負 担 額 正 味 資 産 今 ま で の 世 代 が 負 担 し た 額 平 成 20 年 度 バランスシートのイメージ 図 下 の 図 は 平 成 20 年 度 のバランスシートを 簡 単 な 図 にしたものです 平 成 20 年 度 は 資 産 が 497 億 5,555 万 2 千 円 負 債 が 115 億 7,316 万 円 正 味 資 産 が 381 億 8,239 万 2 千 円 となっています 正 式 なバランスシートは 次 ページのとおりです 4 ページの 説 明 と 合 わせてご 覧 ください 固 定 負 債 108 億 円 負 債 116 億 円 有 形 固 定 資 産 464 億 円 流 動 負 債 8 億 円 正 味 資 産 382 億 円 投 資 等 20 億 円 流 動 資 産 14 億 円 資 金 の 使 いみち 資 金 の 調 達 方 法 -2-
西 原 町 貸 借 対 照 表 ( 一 般 会 計 ) ( 平 成 21 年 3 月 31 日 現 在 ) 借 方 貸 方 [ 資 産 の 部 ] [ 負 債 の 部 ] 1. 有 形 固 定 資 産 1. 固 定 負 債 ( 単 位 : 千 円 ) (1) 総 務 費 645,647 (2) 民 生 費 640,727 (1) 地 方 債 9,135,287 (3) 衛 生 費 45,430 (4) 労 働 費 85,923 (2) 債 務 負 担 行 為 (5) 農 林 水 産 業 費 1,910,609 1 物 件 の 購 入 等 0 (6) 商 工 費 56,095 2 債 務 保 証 又 は 損 失 補 償 0 (7) 土 木 費 29,177,724 債 務 負 担 行 為 計 0 (8) 消 防 費 3,147 (9) 教 育 費 13,791,334 (3) 退 職 給 与 引 当 金 1,599,489 (10)その 他 3,526 計 46,360,162 固 定 負 債 合 計 10,734,776 ( うち 土 地 23,170,114 ) 有 形 固 定 資 産 合 計 46,360,162 2. 流 動 負 債 2. 投 資 等 (1) 翌 年 度 償 還 予 定 額 838,384 (1) 投 資 及 び 出 資 金 178,512 (2) 貸 付 金 389,914 (2) 翌 年 度 繰 上 充 用 金 0 (3) 基 金 1 特 定 目 的 基 金 1,028,784 流 動 負 債 合 計 838,384 2 土 地 開 発 基 金 0 3 定 額 運 用 基 金 0 基 金 計 1,028,784 負 債 合 計 11,573,160 4 退 職 手 当 組 合 積 立 金 373,652 投 資 等 合 計 1,970,862 3. 流 動 資 産 (1) 現 金 預 金 [ 正 味 資 産 の 部 ] 1 財 政 調 整 基 金 538,192 2 減 債 基 金 606 1. 国 庫 支 出 金 18,734,748 3 歳 計 現 金 266,172. 現 金 預 金 計 804,970 2. 都 道 府 県 支 出 金 1,630,915 (2) 未 収 金 1 地 方 税 274,606 3. 一 般 財 源 等 17,816,729 2 その 他 344,952 未 収 金 計 619,558 流 動 資 産 合 計 1,424,528 正 味 資 産 合 計 38,182,392 資 産 合 計 49,755,552 負 債 正 味 資 産 合 計 49,755,552 債 務 負 担 行 為 に 係 る 補 償 等 1 物 件 の 購 入 等 に 係 るもの 74,118 千 円 2 債 務 保 証 及 び 損 失 補 償 に 係 るもの 541,108 千 円 3 利 子 補 給 等 に 係 るもの 0 千 円 -3-
資 産 の 部 1. 有 形 固 定 資 産 バランスシートの 内 容 町 が 保 有 する 土 地 建 物 道 路 公 園 といった 不 動 産 及 び 車 両 コンピュータ 等 の 動 産 を 行 政 目 的 別 に 区 分 して 計 上 しています ( 例 : 道 路 や 公 園 は 土 木 費 学 校 校 舎 は 教 育 費 ) 2. 投 資 等 (1) 投 資 及 び 出 資 金 財 団 法 人 や 社 団 法 人 への 出 資 残 高 及 び 保 有 している 有 価 証 券 他 会 計 への 投 資 などです (2) 貸 付 金 西 原 町 が 第 三 者 に 貸 付 を 行 っている 金 額 です (3) 基 金 1 特 定 目 的 基 金 2 土 地 開 発 基 金 3 定 額 運 用 基 金 将 来 の 目 的 に 備 え 積 み 立 てを 行 っている 金 額 です ( 庁 舎 建 設 基 金 など) 公 共 用 地 などを 取 得 するために 積 み 立 てしている 金 額 です 特 定 の 目 的 のために 定 額 の 資 金 を 預 金 や 貸 付 で 運 用 している 金 額 です (4) 退 職 手 当 組 合 積 立 金 退 職 時 に 支 払 う 退 職 手 当 として 本 町 が 当 組 合 に 積 み 立 てている 金 額 です 3. 流 動 資 産 (1) 現 金 預 金 1 財 政 調 整 基 金 2 減 債 基 金 将 来 の 資 金 不 足 に 備 えて 積 み 立 てしている 金 額 です 将 来 の 地 方 債 ( 町 の 借 金 ) 償 還 に 備 えて 積 み 立 てしている 金 額 です 3 歳 計 現 金 平 成 20 年 度 末 に 西 原 町 が 保 有 している 現 金 及 び 金 融 機 関 に 預 けている 預 金 を 計 上 しています (2) 未 収 金 年 度 末 までに 滞 納 などにより 回 収 できなかった 税 金 その 他 分 担 金 負 担 金 使 用 料 などです 負 債 の 部 1. 固 定 負 債 (1) 地 方 債 西 原 町 が 発 行 した 地 方 債 ( 借 金 )のうち 平 成 22 年 4 月 1 日 以 降 に 返 済 が 予 定 されている 金 額 です (2) 退 職 手 当 引 当 金 年 度 末 に 在 籍 している 職 員 が 全 員 普 通 退 職 すると 仮 定 した 場 合 に 支 払 う 金 額 の 合 計 額 です 2. 流 動 負 債 (1) 翌 年 度 償 還 予 定 額 西 原 町 が 発 行 した 地 方 債 ( 借 金 )のうち 平 成 22 年 3 月 31 日 までに 返 済 が 予 定 されている 金 額 です 正 味 資 産 の 部 1. 国 庫 支 出 金 西 原 町 が 保 有 している 資 産 のうち 国 の 支 出 により 形 成 された 金 額 です 2. 都 道 府 県 支 出 金 西 原 町 が 保 有 している 資 産 のうち 沖 縄 県 の 支 出 により 形 成 された 金 額 です 3. 一 般 財 源 等 西 原 町 が 保 有 している 資 産 のうち 今 まで 納 められてきた 税 金 等 により 形 成 された 金 額 です 注 記 事 項 1 物 件 の 購 入 等 2 債 務 保 証 及 び 損 失 補 償 翌 年 度 以 降 物 件 の 購 入 等 を 予 定 している 金 額 です 債 務 保 証 の 契 約 により 将 来 において 負 担 が 発 生 する 可 能 性 のある 金 額 です -4-
平 成 20 年 度 バランスシートの 概 要 西 原 町 が 現 在 保 有 している 資 産 は 498 億 円 で そのうち9 割 が 土 地 や 建 物 などの 有 形 固 定 資 産 です また 資 産 に 対 する 負 債 ( 将 来 の 世 代 の 負 担 金 額 )は 116 億 円 で 差 し 引 き 正 味 資 産 (これまでの 世 代 が 負 担 してきた 金 額 )が 382 億 円 という 結 果 になりました 前 年 度 末 のバランスシートと 比 較 してみますと 次 表 のとおりとなっています 単 位 : 百 万 円 20 年 度 19 年 度 増 減 20 年 度 19 年 度 増 減 1. 有 形 固 定 資 産 46,359 46,050 309 1. 固 定 負 債 10,735 11,121 386 (1) 総 務 費 646 663 17 (1) 地 方 債 9,136 9,526 390 (2) 民 生 費 641 676 35 (2) 債 務 負 担 行 為 0 0 0 (3) 衛 生 費 45 42 3 (3) 退 職 給 与 引 当 金 1,599 1,595 4 (4) 労 働 費 86 89 3 2. 流 動 負 債 839 802 37 (5) 農 林 水 産 業 費 1,910 2,010 100 (1) 翌 年 度 償 還 予 定 額 838 802 36 (6) 商 工 費 56 65 9 (2) 翌 年 度 繰 上 充 用 金 0 0 0 (7) 土 木 費 29,178 29,004 174 負 債 合 計 11,574 11,923 349 (8) 消 防 費 3 3 0 1. 国 庫 支 出 金 18,735 18,421 314 (9) 教 育 費 13,791 13,494 297 2. 都 道 府 県 支 出 金 1,631 1,674 43 (10)その 他 3 4 1 3. 一 般 財 源 等 17,817 17,590 227 2. 投 資 等 1,972 2,055 83 正 味 資 産 合 計 38,182 37,685 497 (1) 投 資 及 び 出 資 金 179 177 2 負 債 正 味 資 産 合 計 49,756 49,608 148 (2) 貸 付 金 390 431 41 (3) 基 金 1,029 1,034 5 (4) 退 職 手 当 組 合 積 立 金 374 413 39 資 産 の 投 資 等 (4) 退 職 手 当 組 合 積 立 金 は 平 成 19 年 度 から 3. 流 動 資 産 1,425 1,503 78 新 たに 算 入 しました (1) 現 金 預 金 805 647 158 (2) 未 収 金 等 620 856 236 資 産 合 計 49,756 49,608 148 前 年 度 と 比 較 して 有 形 固 定 資 産 については 土 木 費 で 1 億 7,400 万 円 教 育 費 でも 2 億 9,700 万 円 の 増 額 となり 総 額 では 3 億 900 万 円 の 増 額 となりました 投 資 等 においては 8,300 万 円 の 減 額 流 動 資 産 においては 現 金 預 金 において 1 億 5,800 万 円 の 増 額 となったものの 未 集 金 の 2 億 3,600 万 円 の 減 額 により 7,800 万 円 の 減 額 となっています 資 産 合 計 としては 1 億 4,800 万 円 の 増 額 となっています また 負 債 は 地 方 債 の 3 億 9,000 万 円 減 額 の 影 響 で 合 計 では 3 億 4,900 万 の 減 額 となっ ています 資 産 合 計 から 負 債 合 計 を 差 し 引 いた 正 味 資 産 額 は 4 億 9,700 万 円 の 増 額 となりましたが 内 訳 として 国 県 からの 支 出 金 が 3 億 1,400 万 円 町 税 等 による 一 般 財 源 が 2 億 2,700 万 円 の 増 額 となっています 西 原 町 バランスシート2 期 比 較 まとめますと 今 年 度 の 西 原 町 は 資 産 が 約 1 億 4,800 万 円 増 えましたが その 財 源 として 3 億 1,400 万 円 は 国 からの 支 出 金 2 億 2,700 円 は 町 税 などの 一 般 財 源 であてられており その 分 で 負 債 は 3 億 4,900 万 円 減 ったということになります -5-
町 民 一 人 当 たりのバランスシート 下 の 図 は 平 成 20 年 度 の 町 民 一 人 当 たりのバランスシートとなっています 町 民 一 人 当 たりの 資 産 は 145 万 円 負 債 が 34 万 円 正 味 資 産 が 111 万 円 となっています ( 町 民 一 人 当 たりのバランスシートを 一 般 家 庭 に 置 き 換 えてみると) 有 形 固 定 資 産 135 万 円 マイホーム 土 地 自 動 車 など 投 資 等 6 万 円 定 期 預 金 や 株 券 など 固 定 流 動 負 債 34 万 円 マイホームのローン 残 高 など (うち 流 動 負 債 2 万 円 ) 正 味 資 産 111 万 円 マイホームや 車 購 入 のため 既 に 支 払 った 額 流 動 資 産 4 万 円 普 通 預 金 や 現 金 資 産 145 万 円 負 債 34 万 円 正 味 資 産 111 万 円 合 計 145 万 円 町 民 一 人 当 たりのバランスシートを 一 般 家 庭 が 所 有 している 車 に 置 きかえてみると 所 有 している 車 の 現 在 の 価 値 は 135 万 円 ( 有 形 固 定 資 産 ) です 購 入 してから 月 日 が 経 っているため 購 入 当 時 よりも 価 値 が 下 がっています 次 に 新 車 に 買 い 替 えるために 積 立 定 期 預 金 をしており 6 万 円 ( 投 資 等 )あります また すぐに 引 き 出 せる 普 通 預 金 と 手 持 ちの 現 金 が 4 万 円 ( 流 動 資 産 )あり すべて 合 計 す ると 145 万 円 ( 資 産 )です しかし 一 方 で 車 のローンが34 万 円 ( 負 債 ) 残 っており うち2 万 円 ( 流 動 負 債 )は 翌 年 度 中 に 返 済 しなくてはなりません もし 仮 にこの 時 点 で 車 を 売 払 って 残 ったローンをすべて 返 済 し 預 金 をすべて 現 金 化 し たとすると 差 し 引 き 111 万 円 ( 正 味 資 産 )が 手 元 に 残 ります -6-
バランスシートによる 財 務 分 析 バランスシートから 導 き 出 される 指 標 を 用 いて 分 析 を 行 います 社 会 資 本 形 成 の 世 代 間 負 担 比 率 世 代 間 負 担 比 率 は 有 形 固 定 資 産 のうち 正 味 資 産 によって 形 成 された 比 率 です 有 形 固 定 資 産 は 社 会 資 本 整 備 の 結 果 を 表 すもので 将 来 の 世 代 にも 残 る 西 原 町 の 社 会 資 本 が どの 程 度 今 までの 世 代 の 負 担 により 形 成 されたのかを 示 します この 比 率 が 高 いほど 将 来 世 代 の 負 担 が 少 なく 健 全 であると 言 えます 平 成 20 年 度 の 西 原 町 の 世 代 間 負 担 比 率 は 82.4%となっています < 計 算 式 > 正 味 資 産 合 計 (38,182,392 千 円 ) 有 形 固 定 資 産 合 計 (46,360,162 千 円 ) これまでの 世 代 による 負 担 率 (82.4%) 平 成 19 年 度 :81.8% 予 算 額 対 資 本 比 率 現 在 の 資 本 が 歳 入 総 額 の 何 年 分 に 当 たるかを 見 るもので 社 会 資 本 整 備 の 状 況 を 示 します 基 本 的 には 指 標 値 が 高 いほど 社 会 資 本 整 備 が 進 んでいると 判 断 できますが 一 方 予 算 額 に 対 して 大 きな 資 産 を 有 しているということは 逆 に 維 持 管 理 費 等 が 多 く 発 生 し 単 年 度 の 財 政 を 圧 迫 する 可 能 性 が 高 いことも 示 しているとも 言 えます 平 成 20 年 度 の 西 原 町 の 予 算 額 対 資 本 比 率 は 5.45 年 となっています < 計 算 式 > 資 産 総 額 (49,755,522 千 円 ) 歳 入 総 額 ( 9,136,204 千 円 ) 予 算 額 対 資 本 比 率 (5.45 年 ) 平 成 19 年 度 :5.24 年 地 方 債 返 済 可 能 年 数 毎 年 の 収 入 のうち 地 方 債 の 返 済 に 充 てることが 可 能 な 金 額 のすべてをもって 地 方 債 を 返 済 したと 仮 定 した 場 合 の 所 要 年 数 です 年 数 が 少 ないほど 地 方 債 残 高 が 少 なく 財 政 状 態 が 健 全 であると 言 えます 平 成 20 年 度 の 西 原 町 の 地 方 債 返 済 可 能 年 数 は 6.93 年 となりました < 計 算 式 > 地 方 債 残 高 (9,973,671 千 円 ) 経 常 一 般 財 源 -( 経 常 経 費 充 当 一 般 財 源 - 公 債 費 ) (5,447,840 千 円 ) (5,025,129 千 円 ) (1,017,525 千 円 ) 地 方 債 返 済 可 能 年 数 (6.93 年 ) 平 成 19 年 度 :8.14 年 -7-
住 民 一 人 当 たり 資 産 平 成 20 年 度 の 西 原 町 の 住 民 一 人 当 たりの 資 産 は 144 万 9 千 円 となりました < 計 算 式 > 資 産 合 計 (49,755,552 千 円 ) 住 民 一 人 当 たり 資 産 平 成 21 年 3 月 31 日 現 在 人 口 (34,341 人 ) (144 万 9 千 円 ) 平 成 19 年 度 :144 万 8 千 円 住 民 一 人 当 たり 負 債 平 成 20 年 度 の 西 原 町 の 住 民 一 人 当 たりの 負 債 は 33 万 7 千 円 となりました < 計 算 式 > 負 債 合 計 (11,573,160 千 円 ) 住 民 一 人 当 たり 負 債 平 成 21 年 3 月 31 日 現 在 人 口 (34,341 人 ) (33 万 7 千 円 ) 平 成 19 年 度 :34 万 8 千 円 住 民 一 人 当 たり 正 味 資 産 平 成 20 年 度 の 西 原 町 の 住 民 一 人 当 たりの 正 味 資 産 は 111 万 円 2 千 円 となりました < 計 算 式 > 正 味 資 産 合 計 (38,182,392 千 円 ) 住 民 一 人 当 たり 正 味 資 産 平 成 21 年 3 月 31 日 現 在 人 口 (34,341 人 ) (111 万 2 千 円 ) 平 成 19 年 度 :110 万 円 -8-
3. 行 政 コスト 計 算 書 行 政 コスト 計 算 書 は 民 間 企 業 でいう 損 益 計 算 書 にあたります ただし 地 方 公 共 団 体 は 民 間 企 業 と 異 なり 利 益 を 目 的 としないため 黒 字 がいくらあったかというより 行 政 サービスを 提 供 する ために 一 年 間 にどの 分 野 にどのような 形 でいくらのコスト( 費 用 )がかかり それをどのような 財 源 で 賄 ったかを 表 すものとなっています コストと 収 入 を 比 較 することで 財 政 運 営 の 状 況 がわかります バランスシートが 年 度 末 の 資 産 負 債 などの 残 高 を 表 すものであるのに 対 し 行 政 コスト 計 算 書 は 一 年 間 に 消 費 されたコストを 表 します 決 算 とバランスシート 行 政 コスト 計 算 書 の 関 係 は 下 の 図 のとおりです 20 年 度 決 算 < 支 出 > 建 設 事 業 費 基 金 積 立 金 投 資 など 資 産 形 成 に つながるもの 施 設 の 運 営 費 各 種 事 業 費 など 一 年 間 に 消 費 された 経 費 消 費 的 なもの 20 年 度 行 政 コスト 計 算 書 <コスト> 減 価 償 却 費 20 年 度 バランスシート < 資 産 > 19 年 度 からの 資 産 価 値 減 少 分 新 たに 増 加 した 資 産 消 費 的 な コスト 前 からの 資 産 -9-
コストの 考 え 方 コストは 単 純 に 決 算 での 歳 出 を 指 しているわけではありません 決 算 のうち 資 産 形 成 につな がった 支 出 は バランスシートの 資 産 に 計 上 し それ 以 外 の 消 費 的 な 支 出 が 行 政 コスト 計 算 書 に 計 上 されます 資 産 形 成 につながった 支 出 は 行 政 コストとはなりません 資 産 形 成 では 現 金 は 減 ってもそれ は 形 を 変 えて 価 値 が 残 っています この 時 点 ではコストは 発 生 していないのです 資 産 は 保 有 し ていくうちに 古 くなったり 性 能 が 落 ちたりして 価 値 が 下 がっていきます その 価 値 の 減 る 分 を 費 用 として 捉 え 減 った 時 点 で 減 価 償 却 費 として 行 政 コスト 計 算 書 に 計 上 します 減 価 償 却 とコスト 計 算 書 バランスシートについ てわかりやすく 整 理 しましょう 1 年 間 に 100 万 円 の 新 車 を 購 入 したとします この 車 は 10 年 で 価 値 がなくなるものだとすると 1 年 ごとに 1/10 ずつ 価 値 が 減 っていくことになります そうすると 一 年 間 に 減 少 した 価 値 分 の 10 万 円 ( 取 得 価 格 の 1/10)が 一 年 間 の 費 用 として コス ト 計 算 書 に 計 上 されます これが 減 価 償 却 費 です この 他 に 車 を 維 持 するためにはさまざまな 費 用 がかかります ガソリン 代 や 自 動 車 税 修 繕 費 などは 一 年 間 に 消 費 される 支 出 ですから これらもコスト 計 算 書 に 計 上 されることになります 一 方 車 は 資 産 ですので バランスシートに 有 形 固 定 資 産 として 計 上 されます この 一 年 間 で 価 値 は 10 万 円 減 りましたので 計 上 されるのは 90 万 円 ( 取 得 価 格 の 9/10)となります 次 の 年 には コスト 計 算 書 で また 減 価 償 却 が 10 万 円 計 上 され バランスシートでは 有 形 固 定 資 産 に 80 万 円 が 計 上 されます このように 10 年 間 で 合 わせて 100 万 円 の 減 価 償 却 が 計 上 され 最 終 的 に 有 形 固 定 資 産 の 車 の 価 値 は 0 円 となります 平 成 20 年 度 行 政 コスト 計 算 書 の 概 要 平 成 20 年 度 の 行 政 コスト 計 算 書 は 次 ページのとおりです 12 ページの 解 説 と 合 わせてご 覧 く ださい 平 成 20 年 度 の 総 コストは 76 億 7,838 万 円 総 収 入 は 73 億 9,638 万 3 千 円 となりました -10-
- 11 - 行 政 コスト 計 算 書 ( 自 平 成 20 年 4 月 1 日 至 平 成 21 年 3 月 31 日 ) 人 に か か る コ ス ト 物 に か か る コ ス ト 移 転 支 出 的 な コ ス ト そ の 他 の コ ス ト 行 政 コスト 単 位 : 千 円 総 額 ( 構 成 比 率 ) 議 会 費 総 務 費 民 生 費 衛 生 費 労 働 費 農 林 水 産 業 費 商 工 費 土 木 費 消 防 費 教 育 費 災 害 復 旧 費 公 債 費 諸 支 出 金 不 納 欠 損 額 (1) 人 件 費 1,569,048 20.4% 111,028 432,242 292,004 43,228 0 63,327 0 98,549 0 528,670 0 (2) 退 職 給 与 引 当 金 繰 入 等 192,024 2.5% 0 192,024 0 0 0 0 0 0 0 0 0 小 計 1,761,072 22.9% 111,028 624,266 292,004 43,228 0 63,327 0 98,549 0 528,670 0 (1) 物 件 費 1,147,093 14.9% 7,028 269,215 80,857 186,430 540 6,414 196 143,930 0 452,483 0 0 (2) 維 持 補 修 費 26,936 0.4% 0 5,690 0 0 0 122 0 6,305 0 14,819 (3) 減 価 償 却 費 1,063,442 13.8% 0 21,687 35,541 2,197 2,657 101,578 9,115 594,461 194 296,012 小 計 2,237,471 29.1% 7,028 296,592 116,398 188,627 3,197 108,114 9,311 744,696 194 763,314 0 0 (1) 扶 助 費 1,493,395 19.4% 1,435,743 41,899 15,753 (2) 補 助 費 等 900,540 11.7% 3,917 91,566 132,454 167,845 16,681 10,135 9,458 2,399 419,782 46,303 0 (3) 操 出 金 1,032,608 13.4% 0 0 899,310 0 0 0 0 133,298 0 0 0 (4) 普 通 建 設 事 業 費 ( 他 団 体 等 への 補 助 金 等 ) 4,255 0.1% 0 4,155 0 0 0 0 100 0 0 0 小 計 3,430,798 44.6% 3,917 95,721 2,467,507 209,744 16,681 10,135 9,558 135,697 419,782 62,056 0 0 (1) 災 害 復 旧 事 業 費 3,000 0.0% 3,000 (2) 失 業 対 策 事 業 費 0 0.0% 0 (3) 公 債 費 ( 利 子 分 のみ) 0 0.0% 217,077 (4) 債 務 負 担 行 為 繰 入 0 0.0% 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 (5) 不 納 欠 損 額 28,962 0.4% 28,962 小 計 249,039 0.4% 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 3,000 217,077 28,962 行 政 コ ス ト a 7,678,380 121,973 1,016,579 2,875,909 441,599 19,878 181,576 18,869 978,942 419,976 1,354,040 3,000 217,077 0 28,962 ( 構 成 比 率 ) 1.6% 13.2% 37.5% 5.8% 0.3% 2.4% 0.2% 12.7% 5.5% 17.6% 0.0% 2.8% 0.0% 0.4% 収 入 項 目 1 使 用 料 手 数 料 等 b 1,161,261 0 100,669 224,129 97,702 0 385 277,905 16,439 0 444,032 0 0 0 b/a 15.1% 0.0% 9.9% 7.8% 22.1% 0.0% 0.2% 1472.8% 1.7% 0.0% 32.8% 0.0% 0.0% 0.0% 2 国 庫 ( 県 ) 支 出 金 c 650,716 84,843 455,927 22,964 0 3,105 0 82,005 0 1,872 0 0 0 c/a 8.5% 8.3% 15.9% 5.2% 0.0% 1.7% 0.0% 8.4% 0.0% 0.1% 0.0% 0.0% 0.0% 3 一 般 財 源 d 5,584,406 使 用 料 手 数 料 等 分 担 金 及 び 負 担 金 使 用 料 手 数 料 財 産 収 入 寄 付 金 繰 入 金 諸 収 入 d/a 72.7% 一 般 財 源 地 方 税 地 方 譲 与 税 利 子 割 交 付 金 地 方 消 費 税 交 付 金 ゴルフ 場 利 用 税 交 付 金 特 別 地 方 消 費 税 交 付 金 軽 油 自 動 車 取 得 税 交 付 金 地 方 特 例 交 付 金 地 方 交 付 税 交 通 安 全 対 策 特 別 交 付 金 収 入 ( b + c + d ) e 4 正 味 資 産 国 庫 ( 県 ) 支 出 金 償 却 額 f 7,396,383 国 有 提 供 施 設 等 所 在 市 町 村 助 成 交 付 金 507,805 5 期 首 一 般 財 源 等 17,590,921 差 引 ( e - a + f ) 一 般 財 源 等 増 減 額 225,808 6 期 末 一 般 財 源 等 17,816,729
目 的 別 性 質 別 行 政 コスト 下 のグラフは 行 政 コストを 目 的 別 ( 分 野 ごと) 性 質 別 (3つの 性 質 )に 分 けたグラフとなっています 百 万 円 目 的 別 性 質 別 行 政 コスト 3500 3000 2500 2000 1500 1000 500 0 292 116 2468 529 99 624 745 43 0 763 297 189 111 96 210 63 420 7 03 108 09 135 62 議 会 費 総 務 費 民 生 費 衛 生 費 労 働 費 農 水 費 商 工 費 土 木 費 消 防 費 教 育 費 人 にかかる コスト 物 にかかる コスト 移 転 支 出 的 なコスト 目 的 別 コスト コストを 目 的 別 にみますと 民 生 費 が 一 番 多 く 次 いで 教 育 費 総 務 費 土 木 費 の 順 となってい ます 歳 入 歳 出 決 算 書 でも 民 生 費 が 一 番 多 く 次 いで 教 育 費 総 務 費 土 木 費 の 順 となっており 行 政 コストにおける 順 位 と 同 じになりました 行 政 コストには 含 まれない 資 産 に 関 する 費 用 が 多 く あるため 年 度 によっては 歳 入 歳 出 決 算 書 の 順 位 と 違 う 場 合 があります ( 資 産 に 関 する 費 用 は バランスシートに 計 上 されます ) 性 質 別 コスト コストを 性 質 別 にみますと 移 転 支 出 的 なコストが 44.6%と 最 も 大 きな 割 合 を 占 めています こ れは 会 計 内 で 消 費 されたものではなく 扶 助 費 や 補 助 費 といった 他 の 個 人 や 団 体 または 他 会 計 に 支 出 して 消 費 されたコストです 続 いて 物 にかかるコスト 人 にかかるコストの 順 になって います 町 民 一 人 当 たりの 行 政 コスト 平 成 20 年 度 の 町 民 一 人 当 たりの 行 政 コストは 22 万 4 千 円 となりました 平 成 19 年 度 :23 万 2 千 円 -12-