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3 職 員 の 初 任 給 等 の 状 況 (1) 職 員 の 平 均 年 齢 平 均 給 料 月 額 及 び の 状 況 (24 年 4 月 1 日 現 在 ) 1 一 般 行 政 職 平 均 年 齢 平 均 給 料 月 額 ( ベース) 43.7 歳 32, , ,321

2 一 般 行 政 職 給 料 表 の 状 況 ( 平 成 24 年 4 月 1 日 現 在 ) 1 級 2 級 3 級 4 級 5 級 ( 単 位 : ) 6 級 7 級 8 級 1 号 給 の 給 料 月 額 135,6 185,8 222,9 261,9 289,2 32,6 366,2 41

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2 一 般 行 政 職 給 料 表 の 状 況 ( 平 成 23 年 4 月 1 日 現 在 ) 1 級 2 級 3 級 4 級 5 級 6 級 7 級 1 号 給 の 給 料 月 額 最 高 号 給 の 給 料 月 額 135,600 円 185,800 円 222,900 円 261,900 円

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2 一 般 行 政 職 給 料 表 の 状 況 ( 平 成 23 年 4 月 1 日 現 在 ) ( 単 位 : ) 1 級 2 級 3 級 4 級 5 級 6 級 7 級 8 級 1 号 給 の 給 料 月 額 135,6 161,7 222,9 261,9 289,2 32,6 366,2 41

3 職 員 の 平 均 給 与 月 額 初 任 給 等 の 状 況 (1) 職 員 の 平 均 年 齢 平 均 給 料 月 額 及 び 平 均 給 与 月 額 の 状 況 (24 年 4 月 1 日 現 在 ) 1 一 般 行 政 職 平 均 年 齢 平 均 給 料 月 額 平 均 給 与 月 額

(5) 給 与 改 定 の 状 況 事 委 員 会 の 設 置 なし 1 月 例 給 事 委 員 会 の 勧 告 民 間 給 与 公 務 員 給 与 較 差 勧 告 A B A-B ( 改 定 率 ) 給 与 改 定 率 ( 参 考 ) 国 の 改 定 率 24 年 度 円 円 円 円 ( ) 改

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一 般 行 政 職 給 料 表 の 状 況 ( 平 成 3 年 4 月 1 日 現 在 ) 1 級 級 3 級 4 級 5 級 6 級 単 位 : ( ) 7 級 1 号 給 の 給 料 月 額 137, 163,7 4,9 31,4 71, 33,3 359,7 最 高 号 給 の 給 料 月 額

2 役 員 の 報 酬 等 の 支 給 状 況 役 名 法 人 の 長 理 事 理 事 ( 非 常 勤 ) 平 成 25 年 度 年 間 報 酬 等 の 総 額 就 任 退 任 の 状 況 報 酬 ( 給 与 ) 賞 与 その 他 ( 内 容 ) 就 任 退 任 16,936 10,654 4,36

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要 な 指 示 をさせることができる ( 検 査 ) 第 8 条 甲 は 乙 の 業 務 にかかる 契 約 履 行 状 況 について 作 業 完 了 後 10 日 以 内 に 検 査 を 行 うものとする ( 発 生 した 著 作 権 等 の 帰 属 ) 第 9 条 業 務 によって 甲 が 乙 に

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2 一 般 行 政 職 給 料 表 の 状 況 (24 年 4 月 1 日 現 在 ) 1 号 級 の 給 料 月 額 最 高 号 級 の 給 料 月 額 1 級 ( 単 位 : ) 2 級 3 級 4 級 5 級 6 級 7 級 8 級 9 級 1 級 135,6 185,8 222,9 261,

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(4) 給 与 制 度 の 総 合 的 見 直 しの 実 施 状 況 について 概 要 国 の 給 与 制 度 の 総 合 的 見 直 しにおいては 俸 給 表 の 水 準 の 平 均 2の 引 下 げ 及 び 地 域 手 当 の 支 給 割 合 の 見 直 し 等 に 取 り 組 むとされている.

2 一 般 行 政 職 給 料 表 の 現 況 ( 平 成 22 1 号 給 の 給 料 月 額 137,9 188,9 226,7 266,4 294,3 最 高 号 給 の 給 料 月 額 247,9 314,9 362,8 399,9 415,1 ( 注 ) 給 料 月 額 は 給 与 抑 制

(3) 職 員 の 初 任 給 の 状 況 ( 平 成 5 年 月 日 現 在 ) 決 定 初 任 給 採 用 年 経 過 後 給 料 月 額 大 学 卒 7, 8, 一 般 行 政 職 短 大 卒 9,8 6, 高 校 卒, 8,5 () 職 員 の 経 験 年 数 別 学 歴 別 平 均 給 料

Transcription:

Ⅳ 生 活 保 護 事 業 の 事 務 の 執 行 について 199

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第 1 監 査 の 概 要 1 監 査 の 種 類 監 査 の 種 類 は 地 方 自 治 法 ( 昭 和 22 年 4 月 17 日 法 律 第 67 号 以 下 法 という ) 第 252 条 の 27 第 2 項 に 基 づく 包 括 外 部 監 査 である 2 監 査 の 対 象 と 選 定 した 理 由 (1) 監 査 の 対 象 監 査 の 対 象 としたのは 生 活 保 護 事 業 の 事 務 の 執 行 について である (2) 選 定 した 理 由 わが 国 では 人 口 の 高 齢 化 と 世 帯 規 模 の 縮 小 女 性 雇 用 機 会 の 拡 大 扶 養 意 識 の 変 化 等 による 家 庭 での 介 護 能 力 の 低 下 により 高 齢 者 を 取 り 巻 く 状 況 はその 複 雑 さを 増 して きている 総 人 口 における 65 歳 以 上 の 高 齢 者 人 口 の 占 める 割 合 ( 高 齢 者 率 )は 昭 和 25 年 には 4.9%であったものが 平 成 16 年 には 19.5%を 占 め 今 後 も 大 幅 な 増 加 が 続 き 平 成 27 年 には 26.0%に 達 するものと 推 定 されている 少 子 高 齢 化 の 急 速 な 進 行 長 期 にわたる 景 気 の 低 迷 と 厳 しい 雇 用 状 況 核 家 族 世 帯 高 齢 者 世 帯 の 増 加 など 家 族 構 成 の 変 化 女 性 や 高 齢 者 の 積 極 的 な 社 会 参 加 など 市 民 の 健 康 を 取 り 巻 く 社 会 環 境 は 大 きく 変 化 してきている このように 変 化 しつつある 社 会 的 環 境 の 中 にあって 生 活 保 護 等 の 制 度 は 川 崎 市 が 実 施 している 行 政 の 中 でも 重 要 な 位 置 を 占 めている 平 成 18 年 度 における 健 康 福 祉 局 歳 出 予 算 額 1,311 億 円 ( 一 般 会 計 )のうち 生 活 保 護 費 予 算 額 は 436 億 円 と 33.2%を 占 めている 生 活 保 護 制 度 は 生 活 困 窮 に 陥 った 国 民 の 最 後 のよりどころ として 重 要 な 役 割 を 担 っている 生 活 保 護 の 給 付 は 1 生 活 扶 助 2 住 宅 扶 助 3 教 育 扶 助 4 介 護 扶 助 5 医 療 扶 助 6 出 産 扶 助 7 生 業 扶 助 8 葬 祭 扶 助 の 8 種 類 となっている 平 成 18 年 度 は 都 市 部 での 標 準 3 人 世 帯 における 基 準 額 は 月 額 16 万 2,170 円 とな っている 川 崎 市 の 被 保 護 人 員 は 平 成 4 年 度 の 8,922 人 を 底 として その 後 は 上 昇 に 転 じ 平 成 17 年 12 月 には 23,833 人 となり 保 護 率 ( 人 口 千 人 に 対 する 被 保 護 者 数 の 割 合 )も 201

平 成 4 年 度 の 0.75%を 最 低 値 として 平 成 17 年 12 月 には 1.79%に 上 昇 している 生 活 困 難 に 陥 る 原 因 は 1 少 子 高 齢 化 に 伴 う 高 齢 世 帯 の 増 加 2 失 業 による 収 入 の 減 少 3 離 婚 の 増 加 に 伴 う 母 子 世 帯 の 増 加 そして4これらの 要 因 の 複 合 など 複 雑 化 し ている 川 崎 市 としては 生 活 困 難 な 者 の 増 加 に 対 応 していくため 生 活 保 護 適 正 実 施 検 討 委 員 会 において 生 活 保 護 の 適 用 の 現 状 を 評 価 し さらなる 制 度 の 適 正 実 施 を 図 っていく ことにしている また 面 接 相 談 機 能 を 充 実 し 稼 動 能 力 のある 者 に 対 しては 自 立 生 活 支 援 相 談 による 就 労 指 導 を 行 うことで 被 保 護 世 帯 の 自 立 助 長 を 図 っている 以 上 に 記 載 したように 川 崎 市 健 康 福 祉 局 が 実 施 している 生 活 保 護 等 の 制 度 は 重 要 な 行 政 政 策 であると 考 えた そこで これらの 事 務 事 業 が 法 第 2 条 第 14 項 およ び 第 15 項 の 規 定 の 趣 旨 を 達 成 するように 実 施 されているかどうかについて 監 査 する 必 要 がある と 認 めたために 健 康 福 祉 局 が 行 っている 事 業 のうち 主 として 生 活 保 護 事 業 およびそれに 関 連 した 事 務 の 執 行 について を 監 査 テーマすなわち 特 定 の 事 件 として 選 択 した 202

3 監 査 の 視 点 監 査 の 視 点 は 以 下 のとおりである 監 査 の 視 点 準 拠 性 合 規 性 法 第 2 条 第 15 項 の 趣 旨 組 織 運 営 の 合 理 化 規 模 の 最 適 化 経 済 性 法 第 2 条 第 14 項 の 趣 旨 住 民 の 福 祉 の 増 進 最 少 の 経 費 で 最 大 の 効 果 効 率 性 有 効 性 203

4 監 査 の 方 法 この 監 査 に 当 たっては 生 活 保 護 事 業 の 事 務 の 執 行 が 関 係 法 令 等 に 基 づき 適 正 かつ 効 率 的 に 執 行 されているかどうか について 法 第 2 条 第 14 項 および 第 15 項 の 趣 旨 に 則 り 最 少 の 経 費 で 最 大 の 効 果 をあげるように 実 施 されているか また 組 織 および 管 理 の 合 理 化 に 努 めているかに 意 を 用 いて 経 済 性 効 率 性 有 効 性 の 観 点 を 加 味 し 関 係 諸 帳 簿 および 証 拠 書 類 との 照 合 並 びに 現 場 視 察 等 を 実 施 したほか 外 部 監 査 人 が 必 要 と 認 めた 監 査 手 続 きを 実 施 した 監 査 方 法 の 概 略 は 以 下 に 示 したとおりである 監 査 の 方 法 生 活 保 護 事 業 の 事 務 の 執 行 の 監 査 関 係 諸 帳 簿 の 監 査 分 析 および 証 拠 資 料 の 査 閲 その 他 必 要 と 認 めた 監 査 手 続 204

5 監 査 従 事 者 (1) 包 括 外 部 監 査 人 公 認 会 計 士 守 屋 俊 晴 (2) 包 括 外 部 監 査 人 補 助 者 公 認 会 計 士 秋 坂 朝 則 公 認 会 計 士 秋 山 正 仁 公 認 会 計 士 石 田 清 絵 公 認 会 計 士 岡 本 進 公 認 会 計 士 後 藤 由 紀 子 法 政 大 学 教 授 菊 谷 正 人 米 国 税 理 士 成 田 元 男 6 監 査 期 間 監 査 対 象 団 体 について 実 地 に 監 査 した 期 間 は 平 成 18 年 7 月 4 日 から 平 成 18 年 9 月 18 日 までの 期 間 である 7 外 部 監 査 人 の 独 立 性 ( 利 害 関 係 ) 川 崎 市 と 包 括 外 部 監 査 人 および 補 助 者 との 間 には 法 第 252 条 の 29 に 定 める 利 害 関 係 はない 205

第 2 監 査 対 象 団 体 の 事 業 概 要 1 川 崎 市 の 生 活 保 護 ( 健 康 福 祉 局 関 係 )の 概 要 について (1) 生 活 保 護 の 目 的 日 本 国 憲 法 ( 昭 和 21 年 11 月 3 日 施 行 日 昭 和 22 年 5 月 3 日 )は 第 25 条 で す べて 国 民 は 健 康 で 文 化 的 な 最 低 限 度 の 生 活 を 営 む 権 利 を 有 する と 定 めている そ れを 実 現 するための 具 体 的 な 法 律 として 生 活 保 護 法 ( 昭 和 25 年 5 月 4 日 法 律 第 144 号 以 下 法 という)があり 本 法 により 諸 施 策 が 推 進 されている 法 第 1 条 では この 法 律 は 日 本 国 憲 法 第 25 条 に 規 定 する 理 念 に 基 き 国 が 生 活 に 困 窮 するすべての 国 民 に 対 し その 困 窮 の 程 度 に 応 じ 必 要 な 保 護 を 行 い その 最 低 限 度 の 生 活 を 保 障 するとともに その 自 立 を 助 長 することを 目 的 とする と 規 定 して いる この 定 めは 1 最 低 限 度 の 生 活 を 保 障 する とともに 2 自 分 で 生 活 できるように 援 助 する こと が 目 的 となっている (2) 生 活 保 護 の 基 本 原 理 法 は 具 体 的 には 以 下 の 定 めをおいている 1 国 家 責 任 による 最 低 生 活 保 障 の 原 理 ( 法 第 1 条 ) 生 活 保 護 の 基 本 原 理 としては 生 活 に 困 窮 する 国 民 の 保 護 を 国 の 責 任 において 行 うことを 明 確 にしている 2 保 護 請 求 権 無 差 別 平 等 の 原 理 ( 法 第 2 条 ) すべて 国 民 は この 法 律 の 要 件 を 満 たす 限 り この 法 律 による 保 護 ( 以 下 保 護 という)を 無 差 別 平 等 に 受 けることができる 3 健 康 で 文 化 的 な 最 低 生 活 保 障 の 原 理 ( 法 第 3 条 ) この 法 律 で 保 障 される 最 低 限 度 の 生 活 は 健 康 で 文 化 的 なものでなければならな いとされている 4 保 護 の 補 足 性 の 原 理 ( 法 第 4 条 ) 保 護 は 生 活 に 困 窮 する 者 が 利 用 しうる 資 産 や 能 力 等 すべてを 活 用 し 足 りない ものを 保 障 するものとなっている 206

(3) 生 活 保 護 実 施 上 の 原 則 生 活 保 護 を 具 体 的 に 実 施 する 上 での 原 則 として 以 下 の 条 項 を 設 けている 1 法 第 7 条 ( 申 請 保 護 の 原 則 ) 保 護 は 要 保 護 者 等 からの 申 請 行 為 を 前 提 としながらも 急 迫 の 場 合 は 保 護 の 要 請 がなくとも 職 権 による 保 護 の 道 を 設 けている 2 法 第 8 条 ( 基 準 及 び 程 度 の 原 則 ) 国 の 定 める 一 定 の 基 準 ( 要 保 護 者 の 需 要 )を 基 礎 として 生 活 に 不 足 する 分 を 補 う 程 度 の 保 護 としている 3 法 第 9 条 ( 必 要 即 応 の 原 則 ) 要 保 護 者 の 個 人 別 事 情 を 考 慮 した 有 効 かつ 適 切 な 保 護 としている 4 法 第 10 条 ( 世 帯 単 位 の 原 則 ) 保 護 は 世 帯 を 単 位 つまり 社 会 通 念 上 の 生 計 の 同 一 性 を 根 拠 として 行 うもの としているが 個 人 を 単 位 として 行 うこともできるものとしている (4) 生 活 保 護 の 種 類 生 活 保 護 の 種 類 とその 主 な 内 容 は 次 の( 表 )のとおりである ( 表 ) 生 活 保 護 の 種 類 とその 主 な 内 容 給 付 の 種 類 主 な 内 容 生 活 扶 助 食 費 衣 料 光 熱 水 費 等 の 基 本 生 活 費 被 服 費 家 具 什 器 費 移 送 費 入 学 準 備 金 住 宅 扶 助 家 賃 や 地 代 敷 金 や 権 利 金 等 教 育 扶 助 中 学 卒 業 までの 学 用 品 通 学 費 給 食 費 等 介 護 扶 助 介 護 費 ( 居 宅 介 護 福 祉 用 具 住 宅 改 修 施 設 介 護 ) 移 送 費 医 療 扶 助 医 療 費 ( 診 療 薬 剤 入 院 費 ) 治 療 材 料 費 施 術 料 移 送 費 等 出 産 扶 助 出 産 の 費 用 ( 児 童 福 祉 法 の 助 産 扶 助 を 利 用 するためほとんど 利 用 なし) 衛 生 材 料 費 生 業 扶 助 生 業 費 生 業 に 必 要 な 技 能 修 得 費 高 校 就 学 の 費 用 就 職 支 度 費 用 葬 祭 扶 助 火 葬 または 埋 葬 納 骨 その 他 葬 祭 に 必 要 な 費 用 (5) 級 地 区 分 と 保 護 基 準 生 活 保 護 基 準 は 全 国 を 6 区 分 (1-1 2 2-1 2 3-1 2)に 分 けて 具 体 的 に 定 められており 川 崎 市 は 1 級 地 の1となっている 現 在 は 民 間 最 終 消 費 支 出 の 伸 び 率 を 基 礎 に 一 般 国 民 の 消 費 水 準 との 調 整 を 行 い 改 定 率 を 定 める 水 準 均 衡 方 式 により 決 められており 昭 和 59 年 度 以 降 の 保 護 水 準 は 207

一 般 勤 労 者 世 帯 の 70% 弱 の 格 差 を 保 っているとされている 川 崎 市 の 保 護 基 準 については 平 成 18 年 4 月 1 日 からの 生 活 保 護 基 準 額 表 を 作 成 している そこでは 具 体 的 事 例 も 含 めて 最 低 限 度 の 生 活 費 や 収 入 認 定 方 法 を 記 載 し ている (6) 保 護 動 向 について 全 国 的 な 保 護 の 動 向 は 昭 和 26 年 の 制 度 発 足 直 後 の 生 活 保 護 受 給 状 況 は 669,662 世 帯 2,046,646 人 保 護 率 2.42%であったが 神 武 景 気 岩 戸 景 気 オリンピック 景 気 イザナギ 景 気 等 を 経 て 昭 和 45 年 には 658,277 世 帯 1,344,306 人 1.30%にま で 減 少 し 第 1 次 および 第 2 次 の 石 油 危 機 を 経 て 若 干 上 昇 する 時 期 があった しか し 平 成 景 気 を 経 て 平 成 7 年 には 601,925 世 帯 882,229 人 0.7%と 減 少 となった その 後 再 び 増 加 傾 向 となり 平 成 18 年 2 月 には 1,055,326 世 帯 1,493,760 人 1.17%となっている 川 崎 市 においても 平 成 景 気 の 影 響 で 平 成 4 年 度 6,279 世 帯 8,922 人 0.75%まで 減 少 したが その 後 増 加 を 続 け 平 成 18 年 6 月 では 17,021 世 帯 23,940 人 1.79%となっている そして 3 月 後 の 平 成 18 年 9 月 には 17,080 世 帯 23,986 人 1.88%に 増 加 している 市 内 福 祉 事 務 所 では 川 崎 福 祉 事 務 所 3,777 世 帯 4,407 人 4.96% 幸 福 祉 事 務 所 2,670 世 帯 3,930 人 2.72%の 順 となっている これら 市 内 の 増 加 要 因 としては 1 少 子 高 齢 化 に 伴 う 高 齢 者 世 帯 の 増 加 2 失 業 によ る 収 入 の 減 少 3 離 婚 の 増 加 に 伴 う 母 子 世 帯 の 増 加 そして4これらの 要 因 の 複 合 など が 考 えられる 208

これらの 過 去 5 年 間 の 歳 出 は 以 下 の( 表 )にようになっている ( 表 ) 生 活 保 護 歳 出 すう 勢 表 ( 単 位 : 百 万 円 ) 給 付 の 種 類 平 成 13 年 度 平 成 14 年 度 平 成 15 年 度 平 成 16 年 度 平 成 17 年 度 生 活 扶 助 12,060 13,564 14,763 14,994 15,015 住 宅 扶 助 6,060 6,902 7,731 8,184 8,556 教 育 扶 助 123 140 159 187 200 介 護 扶 助 172 314 399 512 570 医 療 扶 助 15,012 15,907 16,980 17,807 18,088 出 産 扶 助 1 生 業 扶 助 2 2 4 7 100 葬 祭 扶 助 78 86 91 109 115 小 計 33,507 36,916 40,127 41,800 42,645 施 設 事 務 費 180 183 186 184 200 合 計 33,687 37,099 40,313 41,984 42,845 ( 注 ) 川 崎 市 の 生 活 保 護 費 としては 上 記 生 活 保 護 扶 助 費 の 他 に 事 業 実 施 に 伴 う 事 務 経 費 および 市 単 独 事 業 費 が 含 まれる 209

2 生 活 保 護 事 業 および 同 費 用 の 概 要 について 川 崎 市 の 歳 出 総 額 は 5,091 億 円 であり そのうち 健 康 福 祉 局 支 出 総 額 は 1,272 億 円 で あるから その 割 合 はざっと 25.0%の 大 きさである また 生 活 保 護 費 ( 直 接 保 護 費 ) は 422 億 円 で 局 総 額 に 占 める 割 合 は 33.2%で これに 人 件 費 を 含 めた 関 係 支 出 は 441 億 円 となり 34.7%となる る 平 成 16 年 度 川 崎 市 歳 出 に 占 める 生 活 保 護 関 連 支 出 は 次 の( 図 表 )ようになってい ( 図 表 ) 生 活 保 護 費 関 係 図 表 川 崎 市 歳 出 総 額 5,091 億 円 健 康 福 祉 局 支 出 総 額 1,272 億 円 ( 川 崎 市 歳 出 総 額 比 25.0%) 生 活 保 護 費 422 億 円 (33.2%) 人 件 費 ( 注 ) 19 億 円 (1.5%) ( 注 ) 生 活 保 護 に 係 る 実 際 の 事 務 は 各 区 役 所 が 窓 口 になって 行 っているので これらの 事 務 を 担 当 している 職 員 の 人 件 費 およびその 関 連 費 用 である したがって 生 活 保 護 費 関 連 支 出 は 合 計 441 億 円 となる 川 崎 市 の 歳 出 総 額 に 対 する 割 合 は 8.7%に 相 当 する 210

第 3 監 査 の 結 果 < 総 括 的 事 項 に 関 する 指 摘 と 意 見 > 1 生 活 保 護 費 返 還 金 個 人 別 徴 収 簿 の 有 効 適 切 な 記 録 について 生 活 保 護 費 の 支 給 後 生 活 保 護 法 第 63 条 第 78 条 に 該 当 することが 判 明 し 保 護 費 の 返 還 が 行 われることになった 場 合 各 区 の 福 祉 事 務 所 では 生 活 保 護 費 返 還 金 個 人 別 徴 収 簿 ( 以 下 徴 収 簿 という) を 作 成 し 返 還 状 況 を 記 帳 管 理 している 徴 収 簿 は 随 時 に 発 生 した 返 還 者 ごとに 1 返 還 通 知 書 発 送 日 2 納 期 限 3 住 所 4 氏 名 5 調 定 番 号 6 返 還 理 由 7 調 定 額 8 徴 収 額 9 納 入 年 月 日 等 の 必 要 事 項 を 記 載 している その 上 で 10 担 任 11 合 議 12 係 長 13 課 長 印 を 押 印 する 帳 簿 である ところで これについて 管 理 上 以 下 のような 問 題 点 が 発 見 された 1 徴 収 簿 が 新 規 発 生 分 についてのみ 作 成 されていること 2 徴 収 簿 には 合 計 金 額 並 びに 残 高 が 記 載 されない 形 式 となっていること 3 分 割 で 返 還 を 受 ける 場 合 別 途 に 分 割 収 入 整 理 簿 を 作 成 し 収 納 日 と 収 納 金 額 を 記 入 していること 4 これらの 事 項 が 徴 収 簿 に 反 映 ( 記 帳 )されていないこと などの 理 由 により 5 徴 収 簿 では 年 度 末 まで(ア) 返 還 金 の 発 生 額 (イ) 歳 入 された 返 還 金 額 および(ウ) 未 収 返 還 金 額 が 把 握 できないことになっている 返 還 金 額 の 発 生 状 況 返 還 状 況 を 把 握 し 返 還 金 額 の 回 収 を 促 進 するためには 残 高 管 理 が 必 ず 必 要 である これを 改 善 するために 以 下 のような 事 務 管 理 が 必 要 と 考 える 1 徴 収 簿 では 累 計 額 と 残 高 の 把 握 ができないが 総 合 財 務 会 計 システムの 歳 入 予 算 執 行 状 況 照 会 で 把 握 することは 可 能 である 総 合 財 務 会 計 システムの 歳 入 予 算 執 行 状 況 照 会 の 照 会 データでは 個 人 別 明 細 も 出 力 できるが これが 利 用 されていない したがって 総 合 財 務 会 計 システムの 照 会 データを 活 用 し 残 高 管 理 を 実 施 することが 必 要 である 2 分 割 で 返 還 を 受 ける 場 合 個 人 別 の 返 還 予 定 データが 総 合 財 務 会 計 システム 福 祉 総 合 情 報 システムのいずれでも 管 理 できないため システムによって 返 還 状 況 を 把 握 す ることができない 紙 ベースの 個 人 別 の 返 還 戻 入 金 分 割 整 理 簿 の 上 で 消 し 込 みを 行 い かつ 集 計 する 以 外 に 返 還 状 況 を 把 握 することができない したがって 分 割 返 還 のデータを 管 理 することのできるツールを 開 発 し 分 割 返 済 の 返 済 状 況 の 把 握 と 管 理 を 実 施 することが 必 要 である 211

今 回 外 部 監 査 を 行 った 高 津 福 祉 事 務 所 において 平 成 18 年 4 月 分 の 徴 収 簿 には 担 任 合 議 係 長 課 長 等 の 印 がまったく 押 印 されていないことが 発 見 された また 分 割 で 返 還 を 受 ける 場 合 は 返 還 戻 入 金 分 割 整 理 簿 を 作 成 し 返 還 を 受 け たときに 担 任 係 長 課 長 の 印 を 押 印 し 管 理 することとなっている しかし こちら も 担 当 係 長 課 長 印 が 押 印 されていないものが 数 件 散 見 された これに 関 しては 返 還 金 を 受 け 入 れたときに 多 くの 関 係 者 が 押 印 をすることとされて いる このようなルールそのものが 実 情 に 照 らして 必 要 かどうかを 検 討 する 一 方 い ったんルールとして 定 められた 手 続 きは これを 遵 守 することが 必 要 である 指 摘 (4-1) 生 活 保 護 費 返 還 金 個 人 別 徴 収 簿 の 有 効 適 切 な 記 録 について 生 活 保 護 費 の 支 給 後 保 護 費 の 返 還 が 行 われることになった 場 合 生 活 保 護 費 返 還 金 個 人 別 徴 収 簿 ( 以 下 徴 収 簿 という) を 作 成 し 返 還 状 況 を 管 理 している 徴 収 簿 に 必 要 事 項 を 記 載 しているが 年 度 末 まで(ア) 返 還 金 の 発 生 額 ( イ ) 収 納 された 返 還 金 額 および(ウ) 未 収 返 還 金 額 の 把 握 が 不 十 分 であることが 発 見 された 債 権 管 理 の 観 点 から 未 収 債 権 の 残 高 を 常 時 把 握 することが 必 要 である 一 括 返 還 の 場 合 は 総 合 財 務 会 計 システムを 活 用 し 残 高 管 理 を 徹 底 するとともに 分 割 返 還 の 場 合 は 返 還 予 定 返 還 金 額 未 収 返 還 金 額 の 管 理 ができるようにシステムを 連 携 する 必 要 がある また 現 行 の 徴 収 簿 の 様 式 では 押 印 欄 も 多 数 設 けられていて 必 要 以 上 の 事 務 手 数 がかかっているのが 現 状 である よって 未 収 債 権 の 残 高 管 理 を 徹 底 するとともに 分 割 返 還 の 管 理 ができるようにシ ステムを 連 携 させ 適 切 に 残 高 管 理 ができるように 改 善 されたい また 管 理 者 の 管 理 ( 監 視 )を 徹 底 化 するとともに 事 務 上 の 手 数 を 最 小 限 に 抑 え 最 大 限 の 効 果 が 期 待 できるような 押 印 ルールを 策 定 し 実 施 されたい 212

2 生 活 保 護 に 関 連 した 不 納 欠 損 処 理 に 対 する 適 切 な 措 置 について 生 活 保 護 費 の 過 払 い 等 に 関 連 した 返 還 金 徴 収 金 等 の 内 容 は 以 下 のようになってい る 1 過 払 いによる 戻 入 金 ( 返 還 金 ) 過 払 いによる 戻 入 金 の 未 収 金 は 出 納 閉 鎖 期 日 の 翌 日 である 6 月 1 日 付 けで 調 定 を 行 い その 手 続 きのあと 当 該 者 にすみやかに 納 入 通 知 書 ( 請 求 書 )を 送 付 する 2 法 第 63 条 法 第 77 78 条 関 係 の 返 還 金 徴 収 金 法 第 63 条 法 第 77 78 条 は 以 下 のように 定 めている 法 第 63 条 ( 費 用 返 還 義 務 ) 被 保 護 者 が 急 迫 の 場 合 等 において 資 力 があるにもかかわらず 保 護 を 受 けた ときは 保 護 に 要 する 費 用 を 支 弁 した 都 道 府 県 又 は 市 町 村 に 対 して すみやかに その 受 けた 保 護 金 品 に 相 当 する 金 額 の 範 囲 内 において 保 護 の 実 施 機 関 の 定 める 額 を 返 還 しなければならない 法 第 77 条 ( 費 用 の 徴 収 ) 被 保 護 者 に 対 して 民 法 の 規 定 により 扶 養 の 義 務 を 履 行 しなければならない 者 があるときは その 義 務 の 範 囲 内 において 保 護 費 を 支 弁 した 都 道 府 県 又 は 市 町 村 の 長 は その 費 用 の 全 部 又 は 一 部 を その 者 から 徴 収 することができる 法 第 78 条 (-) 不 実 の 申 請 その 他 不 正 な 手 段 により 保 護 を 受 け 又 は 他 人 をして 受 けさせた 者 があるときは 保 護 費 を 支 弁 した 都 道 府 県 又 は 市 町 村 の 長 は その 費 用 の 全 部 又 は 一 部 を その 者 から 徴 収 することができる なお 法 第 63 条 と 法 第 78 条 による 徴 収 金 は 次 の 表 (4-1)のようになっている 表 (4-1) 法 第 63 条 の 返 還 金 と 法 第 77 78 条 による 徴 収 金 一 覧 表 ( 単 位 : 千 円 ) 平 成 15 年 度 平 成 16 年 度 平 成 17 年 度 法 第 63 条 関 係 331,255 325,454 356,562 法 第 78 条 関 係 103,456 130,829 116,641 合 計 434,711 456,283 473,203 川 崎 市 税 外 収 入 金 の 督 促 及 び 滞 納 処 分 に 関 する 条 例 ( 昭 和 32 年 3 月 29 日 条 例 第 3 号 ) 第 3 条 ( 延 滞 金 )により 納 期 限 後 の 納 付 に 対 しては 収 入 金 の 納 期 限 後 の 213

納 付 に 係 る 延 滞 金 の 徴 収 及 びその 端 数 計 算 については 市 税 の 例 による とし 同 第 4 条 において 市 長 は 納 付 義 務 者 が 納 期 限 内 に 収 入 金 を 納 付 しなかったことについて やむを 得 ない 事 由 があると 認 める 場 合 は 延 滞 金 を 免 除 することができる ものと 定 め ている 第 3 条 による 延 滞 金 の 徴 収 は 本 則 ( 原 則 的 措 置 )であって 第 4 条 の 免 除 する ことができるのは できる 規 定 ( 例 外 的 措 置 )である しかし 実 際 の 措 置 としては 上 記 の 表 (4-1)に 関 連 する 返 還 金 および 徴 収 金 に 対 して 延 滞 金 を 課 して 納 入 させている 事 例 はない また できる 規 定 は やむを 得 ない 事 由 がある 場 合 に 限 って 適 用 できるものであるにもかかわらず やむを 得 ない 事 由 が ある 場 合 を 調 査 し 確 認 することをしていない したがって 延 滞 金 を 課 していないこ との 証 拠 資 料 としての 調 書 の 作 成 備 置 をしていない これら 返 還 金 徴 収 金 に 関 連 した 未 納 金 のうち 平 成 17 年 度 までの 3 年 間 において 処 理 した 不 納 欠 損 額 並 びにその 内 訳 は 次 の 表 (4-2)のようになっている 表 (4-2) 不 納 欠 損 額 の 処 理 すう 勢 表 ( 単 位 : 千 円 ) 平 成 15 年 度 平 成 16 年 度 平 成 17 年 度 時 効 による 欠 損 額 34,765 46,940 55,276 ( 件 数 ) (297) (295) (452) 死 亡 による 欠 損 額 17,607 167 201 ( 件 数 ) (79) (3) (3) 合 計 52,372 47,107 55,477 ( 件 数 計 ) (376) (298) (455) これら 法 第 63 条 等 の 規 定 に 関 する 返 還 金 と 徴 収 金 は 当 該 事 実 が 発 覚 ( 認 識 )した 時 点 で 返 還 金 の 決 定 を 行 うこととされている 当 該 月 の 前 の 月 の 16 日 から 当 該 月 の 15 日 までに 決 定 した 分 について 経 理 の 担 当 部 署 が 当 該 月 の 月 末 を 期 日 ( 納 付 期 限 )として 納 入 通 知 書 を 発 送 する そして 同 条 例 第 1 条 ( 督 促 )により 市 長 は 納 期 限 後 20 日 以 内 に 督 促 状 を 発 して 督 促 する ものと 定 められているので 納 入 されない 場 合 には 翌 月 の 20 日 までに 督 促 状 を 発 送 するものとされている この 督 促 状 に 指 定 すべき 納 期 限 は 督 促 状 発 送 の 日 から 10 日 以 内 とされている ( 同 条 例 1 2)ので 10 日 以 内 に 納 入 されない 場 合 に 改 めて 催 告 する 催 告 は 口 頭 で 行 う 場 合 と 催 告 状 を 発 送 して 行 うことがある 口 頭 は ケースワーカーを 通 して 行 う か 経 理 の 担 当 者 が 指 導 ( 電 話 連 絡 その 他 の 方 法 )をもって 行 うことにしている その 上 で 5 年 間 債 務 が 履 行 されなかった 時 点 で 消 滅 時 効 が 成 立 し 不 納 欠 損 処 理 すること になる 214

地 方 自 治 法 第 240 条 第 1 項 は 債 権 は 金 銭 の 納 付 を 目 的 とする 権 利 であるとし 同 条 第 2 項 において 以 下 のように 定 めている 地 方 自 治 法 第 240 条 第 2 項 普 通 地 方 公 共 団 体 の 長 は 債 権 について 政 令 の 定 めるところにより その 督 促 強 制 執 行 その 他 その 保 全 及 び 取 立 てに 関 し 必 要 な 措 置 をとらなければならない したがって 川 崎 市 においても 市 長 はこの 規 定 により 財 産 の 保 全 取 立 に 関 し て 必 要 な 措 置 を 行 わなければならないこととされている 昭 和 44 年 2 月 6 日 付 の 行 政 実 例 は 法 令 の 規 定 により 普 通 地 方 公 共 団 体 が 行 う 督 促 は 最 初 のものに 限 り 時 効 中 断 を 有 するとしているが 理 由 は 示 されていない 納 入 の 通 知 および 督 促 は 民 法 上 の 催 告 と 同 じものであるとしても 6 ヶ 月 以 内 に 裁 判 上 の 請 求 差 押 等 の 手 続 きをしなければ 中 断 の 効 力 を 有 しない 催 告 に 比 し 裁 判 手 続 きを 要 せずに 中 断 の 効 力 を 有 する 納 入 の 通 知 および 督 促 は 催 告 より 強 い 効 力 があると されている ただし 催 告 の 範 囲 にその 効 力 をとどめるべきであるという 意 見 もある いずれにしても 5 年 が 経 過 し 消 滅 時 効 が 成 立 して 不 納 欠 損 処 理 することにしてい る 現 在 の 措 置 について 市 の 債 権 であるこれらの 返 還 金 徴 収 金 については 時 効 の 中 断 をはじめとして 強 制 執 行 その 他 の 必 要 な 措 置 をとらなければならない ものとされ ている 指 摘 (4-2) 生 活 保 護 に 関 連 した 不 納 欠 損 処 理 に 対 する 適 切 な 措 置 について 生 活 保 護 費 の 過 払 い 等 に 関 連 した 返 還 金 徴 収 金 等 の 内 容 としては 過 払 いによる 戻 入 金 ( 返 還 金 )と 法 第 63 条 法 第 77 78 条 関 係 の 返 還 金 徴 収 金 がある 納 期 限 後 の 納 付 に 対 しては 市 税 の 例 により 延 滞 金 を 徴 収 する としているが や むを 得 ない 事 由 がある 場 合 には 延 滞 金 を 免 除 することができる ものと 定 めている 実 際 の 措 置 としては 延 滞 金 を 課 して 納 入 させている 事 例 はない よって 延 滞 金 を 納 入 させないことを 判 断 した 妥 当 性 を 証 明 できるようにしておくた めにも やむを 得 ない 事 由 がある 場 合 を 調 査 し 証 拠 資 料 としての 調 書 を 作 成 備 置 し ておかれたい また 5 年 が 経 過 し 消 滅 時 効 が 成 立 した 時 点 で 不 納 欠 損 処 理 している 現 在 の 措 置 に ついて 市 の 債 権 であるこれらの 返 還 金 徴 収 金 については 時 効 の 中 断 をはじめとし て 強 制 執 行 その 他 の 必 要 な 措 置 をとらなければならない ものとされているが 収 入 資 産 のない 生 活 保 護 世 帯 であることから 分 割 納 付 の 働 きかけ 等 を 積 極 的 に 実 施 し 時 効 成 立 を 理 由 とする 不 納 欠 損 処 分 を 防 ぐように 努 められたい 215

3 不 実 の 申 請 等 の 行 為 に 対 する 罰 則 規 定 の 適 用 等 について 生 活 保 護 費 の 過 払 い 等 に 関 連 した 返 還 金 もしくは 徴 収 金 が 1,000 千 円 以 上 の 該 当 者 が 数 10 件 在 り 中 には 3,000 千 円 以 上 の 人 もいる ある 特 定 の 福 祉 事 務 所 ( 川 崎 市 北 部 )において 発 生 した 事 実 であるが なかには 共 同 的 とさえ 思 われる 多 人 数 の 不 正 的 行 為 もしくは 常 習 的 行 為 (5 年 間 で 2 回 以 上 対 象 となった 者 )を 行 っている 者 もいる 法 第 78 条 は 不 実 の 申 請 その 他 不 正 な 手 段 によって 保 護 費 を 支 弁 した 場 合 の 徴 収 を 定 めている さらに この 不 実 の 申 請 その 他 不 正 な 手 段 による 申 請 には 以 下 の ように 罰 則 規 定 が 設 けられている 法 第 85 条 ( 罰 則 ) 不 実 の 申 請 その 他 不 正 な 手 段 により 保 護 を 受 け 又 は 他 人 をして 受 けさせた 者 は 3 年 以 下 の 懲 役 又 は 30 万 円 以 下 の 罰 金 に 処 する ただし 刑 法 ( 明 治 40 年 法 律 第 45 号 )に 正 条 があるときは 刑 法 による 法 第 78 条 の 定 めによる 徴 収 金 は 表 (4-1)に 示 したように 比 較 的 多 額 に 発 生 して いる 実 際 のところ 被 保 護 者 においては 資 力 に 余 裕 があることは 少 ないために 返 還 な り 徴 収 ( 納 入 )に 対 応 できない 場 合 があるものと 思 われる しかし 法 第 85 条 は 第 78 条 の 定 める 不 実 の 申 請 その 他 不 正 な 手 段 により 保 護 を 受 けた 場 合 等 においては 懲 役 又 は 罰 金 に 処 する と 定 めている しかしながら これま で 川 崎 市 においては 法 第 78 条 に 該 当 する 者 を 告 訴 告 発 した 事 例 はないという ことである 仮 に 法 第 78 条 の 不 実 の 申 請 その 他 不 正 な 手 段 により 保 護 を 受 けた 場 合 等 には 該 当 す るが 法 第 85 条 の 不 実 の 申 請 その 他 不 正 な 手 段 により 保 護 を 受 けた 場 合 等 には 該 当 し ないと 判 断 して 未 徴 収 者 に 関 して 告 訴 告 発 をしなかった ならば その 旨 その 理 由 を 明 瞭 に 記 録 した 調 書 を 作 成 し 備 置 しておく 必 要 がある また 少 なくとも 共 同 的 とさえ 思 われる 多 人 数 の 不 正 的 行 為 もしくは 常 習 的 行 為 のよ うな 悪 質 なケースについては 告 訴 告 発 するよう 検 討 されたい 216

指 摘 (4-3) 不 実 の 申 請 等 の 行 為 に 対 する 罰 則 規 定 の 適 用 等 について 法 第 78 条 の 定 めによる 徴 収 金 は 比 較 的 多 額 に 発 生 している 法 第 85 条 は 不 実 の 申 請 その 他 不 正 な 手 段 により 保 護 を 受 けた 場 合 等 においては 徴 役 または 罰 金 に 処 する と 定 めている 本 条 を 適 用 するためには 告 訴 告 発 の 手 続 きを 必 要 とする しかし 実 際 のところ 法 第 78 条 に 該 当 する 者 を 告 訴 告 発 したことはな い よって 仮 に 法 第 78 条 の 不 実 の 申 請 その 他 不 正 な 手 段 により 保 護 を 受 けた 場 合 等 に は 該 当 するが 法 第 85 条 の 不 実 の 申 請 その 他 不 正 な 手 段 により 保 護 を 受 けた 場 合 等 に は 該 当 しないと 判 断 して 未 徴 収 者 に 関 して 告 訴 告 発 をしなかった ならば その 旨 その 理 由 を 明 瞭 に 記 録 した 調 書 を 作 成 し 備 置 しておかれたい また 少 なくとも 共 同 的 とさえ 思 われる 多 人 数 の 不 正 的 行 為 もしくは 常 習 的 行 為 のよ うな 悪 質 なケースについては 告 訴 告 発 するよう 検 討 されたい 217

< 福 祉 事 務 所 に 関 する 指 摘 と 意 見 > 4 保 護 世 帯 (ケース)の 格 付 と 訪 問 数 の 計 画 実 績 管 理 について 川 崎 市 生 活 保 護 施 行 事 務 運 営 実 施 方 針 によると 保 護 世 帯 (ケース)の 格 付 けは 次 の 表 (4-3)のようになっている 表 (4-3) 保 護 世 帯 (ケース)の 格 付 け 一 覧 表 訪 問 頻 度 分 類 基 準 細 分 化 した 分 類 1 稼 働 能 力 はあるが 働 いていない 者 のい る 世 帯 や 能 力 活 用 に 問 題 がある 者 のいる 世 A 帯 常 時 生 活 実 態 の 1 ヶ 月 に 2 生 活 又 は 受 療 態 度 等 に 問 題 がある 者 のい 把 握 や 指 導 を 要 する 1 回 以 上 る 世 帯 者 のいる 世 帯 3 処 遇 が 困 難 な 者 のいる 世 帯 4 要 援 護 世 帯 で 生 活 実 態 の 把 握 や 指 導 を 要 する 者 のいる 世 帯 B 定 期 的 に 生 活 実 態 3 ヶ 月 に の 把 握 や 指 導 を 要 す 1 回 以 上 る 者 のいる 世 帯 A C D ケース 以 外 の 世 帯 要 援 護 世 帯 で 次 のいずれかに 該 当 するも の C 1 親 族 との 頻 繁 な 交 流 や 社 会 資 源 の 活 用 等 適 宜 生 活 実 態 の 6 ヶ 月 に により 日 常 生 活 が 安 定 している 世 帯 把 握 や 指 導 を 要 する 1 回 以 上 2 健 康 面 の 不 安 がなく 日 常 生 活 が 安 定 して 者 のいる 世 帯 いる 世 帯 3 稼 働 能 力 が 十 分 活 用 され 処 遇 上 の 問 題 が ない 世 帯 D 単 身 世 帯 ( 世 帯 全 員 も 含 む)で 長 期 入 院 ( 難 12 ヶ 月 に その 他 病 結 核 精 神 疾 患 等 厚 生 労 働 大 臣 が 別 に 定 め 1 回 以 上 る 患 者 )または 入 所 している 世 帯 ( 注 ) D ランクの 説 明 にある 単 身 世 帯 ( 世 帯 全 員 ) の 意 味 は 単 身 世 帯 ならその 者 が 夫 婦 世 帯 で あるなら 夫 婦 の 両 方 が 長 期 入 院 等 に 該 当 するという 意 味 である 上 記 の 分 類 基 準 に 応 じたケースごとに 対 して 訪 問 頻 度 が 設 けられている この 訪 問 頻 度 に 応 じて ケースワーカー 毎 に 訪 問 計 画 が 立 てられ かつ 実 績 と 比 較 するなどして ケースワー 218

カーの 業 務 の 適 切 性 等 を 管 理 している 上 記 の 分 類 基 準 ごとの 計 画 と 実 績 を 比 較 した 一 覧 表 は 次 の 表 (4-4)のとおりである 表 (4-4)ケースワーカーの 世 帯 訪 問 活 動 状 況 一 覧 表 A B C D 平 成 16 年 8 月 1 日 現 在 平 成 17 年 5 月 1 日 現 在 平 成 18 年 4 月 1 日 現 在 過 去 1 年 間 の 訪 問 計 画 数 過 去 1 年 間 の 訪 問 実 績 数 計 画 に 対 する 達 成 率 過 去 1 年 間 の 訪 問 計 画 数 過 去 1 年 間 の 訪 問 実 績 数 計 画 に 対 する 達 成 率 過 去 1 年 間 の 訪 問 計 画 数 過 去 1 年 間 の 訪 問 実 績 数 計 画 に 対 する 達 成 率 1,833 4,836 840 141 1,262 3,590 690 115 69% 74% 82% 82% 2,461 4,477 1,092 183 1,958 4,009 1,022 161 80% 90% 94% 88% 2,112 4,827 1,420 163 1,709 4,641 1,427 109 81% 96% 100% 67% 上 記 の 表 (4-4)では 平 成 16 年 8 月 1 日 まで 平 成 17 年 5 月 1 日 まで 並 びに 平 成 18 年 4 月 1 日 までの 1 年 間 のデータとなっている まず 平 成 17 年 5 月 1 日 現 在 のものは 平 成 16 年 5 月 から 7 月 までの 3 ヶ 月 間 が そして 平 成 18 年 4 月 1 日 現 在 のものは 平 成 17 年 4 月 分 がデータの 集 計 上 重 複 して 登 録 されていることにな る このデータは 川 崎 市 健 康 福 祉 局 監 査 指 導 課 の 内 部 監 査 のために 作 成 したもので 集 計 の 締 め 切 り 日 がずれているのも その 年 度 の 監 査 のタイミングに 合 わせて 準 備 したた めである 219

要 するに 現 業 部 門 によって 必 要 であるがゆえに 作 成 したものではなく 管 理 資 料 ではない ということである したがって 現 業 部 署 において 自 主 的 にデータを 管 理 ( 業 務 改 善 のための 利 用 等 )してはいないことになる D ランクについては 1 年 間 の 間 に 1 度 も 訪 問 していない 世 帯 については 翌 年 度 において 優 先 して 訪 問 しなければならないことになるが 個 別 的 な 訪 問 記 録 ( 一 覧 表 として 作 成 した 個 別 訪 問 記 録 表 )を 作 成 していない 限 り 2 年 以 上 訪 問 していない 世 帯 が 出 てくることもありえる D ランクにおいては 訪 問 達 成 率 が 67%であるとす れば 3 年 間 で 2 回 程 度 訪 問 しているということになる それはあくまで 計 算 上 の 数 値 であって 未 訪 問 を 防 止 した 上 での 訪 問 とはなっていない いずれにしても 定 まった 月 日 において 表 (4-4)のような 訪 問 達 成 状 況 を 作 成 して ケースワーカーの 業 務 管 理 ( 指 導 )に 利 用 していくべきものと 考 える 一 般 に A ランク 世 帯 の 計 画 に 対 する 実 績 が 悪 いのは 稼 働 能 力 があるにもかかわら ず 働 いていないなど 問 題 のある 世 帯 が A ランクの 世 帯 に 多 いという 要 因 がある 問 題 があるゆえに 1 ヶ 月 に 1 回 以 上 訪 問 することになっている ケースワーカーは 訪 問 の 便 宜 から 基 本 的 に 地 区 別 に 担 当 を 決 められており A ラ ンク 世 帯 の 多 い 地 区 を 割 り 当 てられれば 要 訪 問 回 数 を 達 成 できないことになる 各 ケースワーカーの 受 け 持 ち 数 は 80 世 帯 以 上 であるが 非 協 力 的 な A ランク 世 帯 を 多 く 受 け 持 つケースワーカーは 標 準 訪 問 数 をこなせないのが 実 態 である D ランク 世 帯 訪 問 実 績 が 悪 化 したのは ひとりのケースワーカーの 受 け 持 ち 世 帯 に 偏 りがあるためである しかし 上 述 した D ランク 関 係 に 関 しては 個 別 の 訪 問 実 績 一 覧 表 を 作 成 して 当 該 年 度 に 訪 問 しなかった 世 帯 については 翌 年 度 は 優 先 して 訪 問 するなどして 2 年 以 上 の 間 訪 問 していない 世 帯 が 発 生 しないように 管 理 すべき ものと 考 える 訪 問 実 績 が 訪 問 計 画 と 乖 離 する 状 況 が 続 くのであれば 各 ケースワーカーの 受 け 持 ちケースのデータをとり 訪 問 計 画 が 達 成 できるように ケースの 割 り 振 りに 配 慮 す るなどの 対 応 が 必 要 である 220

意 見 (4-1) 保 護 世 帯 (ケース)の 格 付 と 訪 問 数 の 計 画 実 績 管 理 について 川 崎 市 生 活 保 護 施 行 事 務 運 営 実 施 方 針 によると 保 護 世 帯 (ケース)の 格 付 けは 次 のようになっている 1 保 護 世 帯 A ランク 1 ヶ 月 に 1 回 以 上 訪 問 2 保 護 世 帯 B ランク 3 ヶ 月 に 1 回 以 上 訪 問 3 保 護 世 帯 C ランク 6 ヶ 月 に 1 回 以 上 訪 問 4 保 護 世 帯 D ランク 12 ヶ 月 に 1 回 以 上 訪 問 上 記 の 分 類 基 準 ごとの 計 画 と 実 績 を 比 較 した 一 覧 表 は 次 の( 表 )のとおりである ( 表 )ケースワーカーの 世 帯 訪 問 活 動 状 況 一 覧 表 A B C D 平 成 16 年 8 月 1 日 現 在 平 成 17 年 5 月 1 日 現 在 平 成 18 年 4 月 1 日 現 在 過 去 1 年 間 の 訪 問 計 画 数 過 去 1 年 間 の 訪 問 実 績 数 計 画 に 対 する 達 成 率 過 去 1 年 間 の 訪 問 計 画 数 過 去 1 年 間 の 訪 問 実 績 数 計 画 に 対 する 達 成 率 過 去 1 年 間 の 訪 問 計 画 数 過 去 1 年 間 の 訪 問 実 績 数 計 画 に 対 する 達 成 率 1,833 4,836 840 141 1,262 3,590 690 115 69% 74% 82% 82% 2,461 4,477 1,092 183 1,958 4,009 1,022 161 80% 90% 94% 88% 2,112 4,827 1,420 163 1,709 4,641 1,427 109 81% 96% 100% 67% A ランク 世 帯 の 計 画 に 対 する 実 績 が 悪 いのは 稼 働 能 力 があるにもかかわらず 働 い ていないなど 問 題 のある 世 帯 が A ランクの 世 帯 に 多 いという 要 因 がある ケースワーカーは 訪 問 の 便 宜 から 基 本 的 に 地 区 別 に 担 当 を 決 められており A ラ ンク 世 帯 の 多 い 地 区 を 割 り 当 てられれば 要 訪 問 回 数 を 達 成 できないことになる D ランク 世 帯 訪 問 実 績 が 悪 化 したのは やはりひとりのケースワーカーの 受 け 持 ち 221

世 帯 に 偏 りがあるためである よって とくに D ランク 関 係 に 関 しては 個 別 の 訪 問 実 績 一 覧 表 を 作 成 して 2 年 以 上 の 間 訪 問 していない 世 帯 が 発 生 しないように 管 理 されたい また 訪 問 実 績 が 訪 問 計 画 と 乖 離 する 状 況 が 続 くのであれば 訪 問 計 画 が 達 成 でき るように 各 ケースワーカーの 受 け 持 ちケースのデータをとり ケースの 割 り 振 りを 変 更 するなど 対 応 されたい 222

5 行 政 手 続 上 の 定 めのない 前 貸 金 の 慣 例 の 見 直 しについて 生 活 保 護 法 第 24 条 ( 申 請 による 保 護 の 開 始 及 び 変 更 )は 以 下 のように 定 めている 第 24 条 第 1 項 保 護 の 実 施 機 関 は 保 護 の 開 始 の 申 請 があつたときは 保 護 の 要 否 種 類 程 度 及 び 方 法 を 決 定 し 申 請 者 に 対 して 書 面 をもつて これを 通 知 しなけれ ばならない 第 2 項 ( 略 ) 第 3 項 第 1 項 の 通 知 は 申 請 のあつた 日 から 14 日 以 内 にしなければならない ( 但 し 書 略 ) この 規 定 にしたがって 措 置 すると 要 保 護 者 は 保 護 申 請 がなされてから 14 日 以 内 に 通 知 決 定 を 受 け 取 ることができるが 逆 に 最 大 14 日 間 は 待 たされる 可 能 性 がある 申 請 者 の 中 には 生 活 費 の 持 ち 合 わせが 全 くない 困 窮 者 もおり 現 場 のケースワーカー が 対 応 に 苦 慮 している 場 合 がある 今 回 外 部 監 査 を 行 った 高 津 福 祉 事 務 所 においては このような 場 合 に 対 処 するため 課 長 クラスの 管 理 者 が 個 人 的 な 資 金 (3 万 円 程 度 )を 拠 出 して プールしていた そして 保 護 費 を 受 領 するまでの 間 の 生 活 費 として 1 件 3,000 円 程 度 の 前 貸 金 を 申 請 者 に 現 金 で 貸 し 付 け ていた その 後 申 請 者 が 生 活 保 護 費 を 受 給 する 際 に 窓 口 で 現 金 にて 返 済 を 受 けている こ の 慣 例 は 法 令 上 の 根 拠 はなく 正 式 の 会 計 制 度 ( 支 援 制 度 )ではないため 帳 簿 も 現 金 も 全 く 別 に 会 計 処 理 ( 債 権 管 理 )されている 高 津 福 祉 事 務 所 においては 綿 々と 引 き 継 がれてきた 慣 例 であり このため 本 件 ケー スに 対 応 する 書 類 ( 決 裁 書 類 および 借 用 書 の 雛 形 )が 作 成 されている これらの 書 類 は 公 文 書 であるかのような 体 裁 をとっている たとえば 決 裁 書 類 には 地 区 担 当 から 課 長 までの 決 裁 印 を 押 す 欄 があり 借 用 書 ( 申 請 者 の 署 名 押 印 あり)の 宛 先 は 高 津 福 祉 事 務 所 長 になっている このようなことから 申 請 者 は 公 金 を 借 り 入 れたものと 思 っ ていると 推 察 される 上 記 の 慣 例 は 要 保 護 者 のニーズに 対 する 現 場 における 対 応 策 として 編 み 出 されてき たものであり 行 政 上 必 要 なことと 認 められるところであるが 法 令 並 びに 川 崎 市 の 条 例 規 則 上 の 根 拠 がない 事 務 手 続 である しかも 外 見 上 は 公 金 と 同 等 の 扱 いをして いる そのために 本 件 行 為 は 定 められた 事 務 手 続 きを 越 権 したものとみなされる 業 務 上 不 可 欠 な 事 務 手 続 であるならば 正 式 に 予 算 化 したうえで 個 人 的 な 資 金 は 使 わず 公 金 を 貸 し 付 ける 制 度 を 導 入 すべきである このような 処 理 は 今 回 外 部 監 査 を 行 った 高 津 福 祉 事 務 所 だけのことであると 説 明 を 受 けた 他 の 福 祉 事 務 所 では 法 外 援 護 費 で 処 理 しているので 同 様 の 手 続 きを 取 るべき であると 考 える 223

意 見 (4-2) 行 政 手 続 上 の 定 めのない 前 貸 金 の 慣 例 の 見 直 しについて 生 活 保 護 法 第 24 条 により 要 保 護 者 は 保 護 申 請 を 行 ってから 14 日 以 内 に 通 知 決 定 を 受 け 取 ることができるが 逆 に 最 大 14 日 間 は 待 たされる 可 能 性 がある 申 請 者 の 中 には 生 活 費 の 持 ち 合 わせが 全 くない 困 窮 者 もおり 現 場 のケースワーカーが 対 応 に 苦 慮 している 場 合 がある 高 津 福 祉 事 務 所 では このような 場 合 に 対 処 するため 課 長 クラスの 管 理 者 が 個 人 的 な 資 金 (3 万 円 程 度 )を 拠 出 して プールしておき 生 活 保 護 費 を 受 領 するまでの 間 の 生 活 費 として 1 件 3,000 円 程 度 の 前 貸 金 を 申 請 者 に 現 金 で 貸 し 付 けているケースがあ った その 後 申 請 者 が 生 活 保 護 費 を 受 給 する 際 に 窓 口 で 現 金 にて 返 済 を 受 けている このような 処 理 は 今 回 外 部 監 査 を 行 った 高 津 福 祉 事 務 所 だけのことであると 説 明 を 受 けた 他 の 福 祉 事 務 所 では 法 外 援 護 費 で 処 理 しているので 同 様 の 手 続 きを 取 るべき であると 考 える よって 今 後 は 他 の 福 祉 事 務 所 と 同 様 に 法 外 援 護 費 で 処 理 されたい 224

6 返 還 金 および 戻 入 金 の 決 定 収 納 状 況 に 関 する 関 連 帳 簿 の 整 合 性 について 健 康 福 祉 局 総 務 部 監 査 指 導 課 の 監 査 報 告 書 における 福 祉 事 務 所 生 活 保 護 経 理 状 況 表 および 返 還 金 及 び 戻 入 金 の 決 定 収 納 状 況 に 基 づく 平 成 15 年 度 から 平 成 17 年 度 の 高 津 福 祉 事 務 所 における 返 還 金 および 戻 入 金 収 納 額 の 状 況 は 次 の 表 (4-5)のとおりである 表 (4-5) 返 還 金 および 戻 入 金 の 決 定 収 納 状 況 一 覧 表 ( 単 位 : 千 円 ) 返 還 金 法 78 条 法 63 条 合 計 戻 入 金 件 数 金 額 件 数 金 額 件 数 金 額 件 数 金 額 平 決 定 4 1,822 265 51,913 269 53,735 661 25,629 成 納 入 ( 分 割 ) 3 163 24 38,771 27 38,934 39 19,978 15 納 入 ( 完 納 ) 1 194 195 517 年 納 入 率 9.00% 74.70% 72.50% 78.00% 度 繰 越 1,659 13,142 14,801 5,651 平 決 定 22 24,973 219 34,213 241 59,186 714 27,230 成 納 入 ( 分 割 ) 12 1,636 25 29,555 37 31,192 20,381 16 納 入 ( 完 納 ) 2 159 161 532 年 納 入 率 6.60% 86.40% 52.70% 74.80% 度 繰 越 23,336 4,658 27,994 6,850 平 決 定 50 17,965 166 35,156 216 53,121 521 22,747 成 納 入 ( 分 割 ) 29 1,416 31 25,123 60 26,539 40 16,254 17 納 入 ( 完 納 ) 10 111 121 366 年 納 入 率 7.90% 71.50% 50.00% 71.50% 度 繰 越 16,549 10,033 26,582 6,493 一 方 総 合 財 務 会 計 システムに 基 づく 返 還 金 および 戻 入 金 の 年 度 別 残 高 ( 高 津 福 祉 事 務 所 )は 次 の 表 (4-6)のとおりである 225

表 (4-6) 高 津 福 祉 事 務 所 における 返 還 金 および 戻 入 金 の 年 度 別 残 高 一 覧 表 ( 単 位 : 千 円 ) 返 還 金 過 年 度 分 現 年 度 分 合 計 戻 入 金 平 成 15 年 度 87,491 19,603 107,094 5,651 平 成 16 年 度 90,357 32,347 122,704 6,850 平 成 17 年 度 113,664 31,772 145,435 5,847 上 記 の 表 (4-5)および 表 (4-6)における 元 データは 同 一 のもののはずで 本 来 金 額 は 一 致 すべきである しかし 両 者 には 大 きな 齟 齬 がある 一 致 していない 内 容 に ついて 説 明 を 求 めたところ 福 祉 事 務 所 においては 明 確 な 説 明 を 受 けることができな かった その 後 健 康 福 祉 局 地 域 福 祉 部 保 護 指 導 課 の 説 明 により 前 年 度 戻 入 金 で 調 定 がなされ 返 還 金 に 振 り 替 えられたもののうち 未 回 収 のものの 残 高 が 総 合 財 務 会 計 シス テムのデータ 上 は 返 還 金 の 残 高 に 含 まれているが 監 査 指 導 課 の 監 査 報 告 書 のデータに は その 残 高 が 含 まれていないとの 説 明 を 受 けた その 内 容 による 差 異 を 調 整 したもの が 次 の 表 (4-7)である 表 (4-7) 高 津 福 祉 事 務 所 における 返 還 金 戻 入 金 の 比 較 対 照 調 整 表 ( 単 位 : 千 円 ) 平 成 15 年 度 平 成 16 年 度 平 成 17 年 度 監 査 報 告 書 のデータ 14,801 27,994 26,582 総 合 財 務 会 計 19,603 32,347 31,772 システムデータ 返 還 金 差 異 4,802 4,353 5,190 調 整 額 : 前 年 度 戻 入 金 残 高 4,802 4,181 5,190 調 整 後 差 異 0 172 0 監 査 報 告 データ 5,651 6,850 6,493 戻 入 金 総 合 財 務 財 務 システムデータ 5,651 6,850 5,847 差 異 0 0 646 上 記 調 整 の 結 果 監 査 報 告 書 のデータと 総 合 財 務 会 計 システムによるデータの 調 整 はできたが まだ 不 明 なものがある この 不 明 額 の 原 因 は 監 査 指 導 課 の 監 査 報 告 書 のデータが 返 還 金 および 戻 入 金 の 決 定 額 に 基 づくデータであるのに 対 し 総 合 財 務 会 計 システムのデータは 調 定 額 に 基 づくデータであるため 期 ずれが 生 じていることに よるものであるとの 説 明 を 受 けた つまり 返 還 金 の 決 定 がなされた 年 度 と 調 定 がな 226

された 年 度 が 異 なることから 生 じたものによるものであるとのことである 確 かに 表 (4-7)に 示 すように 監 査 報 告 書 のデータと 総 合 財 務 会 計 システムの データの 差 異 は 調 整 可 能 なものであるが 監 査 報 告 書 におけるデータと 総 合 財 務 会 計 システムのデータとが 異 なることに 問 題 がある このような 状 況 になっている 理 由 は 返 還 金 および 戻 入 金 の 収 入 状 況 に 関 する 管 理 が 現 年 度 に 対 するものを 中 心 として おり 過 年 度 分 については 不 十 分 であることにあると 考 える その 背 景 には 時 効 に よる 不 納 欠 損 が 常 態 化 している ことが 上 げられる たとえば 高 津 福 祉 事 務 所 において 平 成 17 年 度 に 不 納 欠 損 となったものは 45 件 あり そのうち 30 件 は 平 成 12 年 度 に 調 定 されたものである 平 成 17 年 度 初 めに 残 っていた 平 成 12 年 度 分 の 返 還 金 の 件 数 は 97 件 であるので 約 30%が 5 年 で 消 滅 時 効 により 消 滅 していることになる この 傾 向 は 平 成 16 年 度 においても 同 様 であ り 平 成 16 年 度 における 不 納 欠 損 の 件 数 は 35 件 であり そのうち 26 件 は 平 成 11 年 度 に 調 定 されたもので 平 成 16 年 度 初 めにおける 平 成 11 年 度 分 の 返 還 金 の 件 数 は 84 件 であった なお 不 納 欠 損 額 の 推 移 を 参 考 までに 示 すと 次 の 表 (4-8)とおりである 表 (4-8) 不 納 欠 損 額 の 推 移 表 ( 単 位 : 千 円 ) 平 成 15 年 度 平 成 16 年 度 平 成 17 年 度 市 全 体 52,372 47,107 55,477 高 津 区 1,623 8,733 3,020 高 津 区 の 全 体 に 占 める 割 合 3.1% 18.5% 5.4% 227

意 見 (4-3) 返 還 金 および 戻 入 金 の 決 定 収 納 状 況 に 関 する 関 連 帳 簿 の 整 合 性 につい て 福 祉 事 務 所 生 活 保 護 経 理 状 況 表 における 返 還 金 及 び 戻 入 金 の 決 定 収 納 状 況 ( 監 査 指 導 課 の 監 査 報 告 書 )と 総 合 財 務 会 計 システムに 基 づく 返 還 金 及 び 戻 入 金 の 年 度 別 残 高 には ( 表 )に 示 したように 大 きな 齟 齬 がある 確 かに 差 異 の 調 整 はある 程 度 可 能 であるが 本 来 両 者 の 金 額 は 一 致 すべきであり 差 異 が 発 生 しているということ は 情 報 ( 関 連 帳 簿 )の 信 頼 性 を 大 きく 損 なうものである とくに 現 場 である 福 祉 事 務 所 がその 差 異 の 原 因 について 明 確 に 把 握 していなかったことには 問 題 がある ( 表 ) 返 還 金 戻 入 金 の 比 較 対 照 調 整 表 ( 単 位 : 千 円 ) 平 成 15 年 度 平 成 16 年 度 平 成 17 年 度 監 査 報 告 書 のデータ 14,801 27,994 26,582 財 務 会 計 システムデータ 19,603 32,347 31,772 返 還 金 差 異 4,802 4,353 5,190 調 整 額 : 前 年 度 戻 入 金 残 高 4,802 4,181 5,190 調 整 後 差 異 0 172 0 監 査 報 告 データ 5,651 6,850 6,493 戻 入 金 財 務 会 計 システムデータ 5,651 6,850 5,847 差 異 0 0 646 よって 監 査 報 告 書 における 返 還 金 及 び 戻 入 金 の 決 定 収 納 状 況 において 総 合 財 務 会 計 システムのデータとの 差 異 が 明 らかになるようにし このような 差 異 が 発 生 し ないようにするとともに 早 期 発 見 のために 定 期 的 に 照 合 をするなどの 予 防 的 事 務 を 実 施 されたい 228

7 高 津 福 祉 事 務 所 における 帳 票 管 理 の 徹 底 について (1) 保 護 開 始 時 調 査 書 類 の 適 切 な 管 理 について 生 活 保 護 の 申 請 が 行 われた 場 合 受 給 資 格 の 当 否 および 支 給 金 額 を 決 定 するために 世 帯 の 所 得 や 金 融 資 産 保 有 状 況 を 調 査 する 実 務 上 は 保 護 開 始 時 調 査 チェックポイン ト 表 に 基 づき 預 貯 金 残 高 および 保 険 契 約 残 高 につき 関 係 金 融 機 関 に 文 書 をもって 報 告 を 求 め その 回 答 書 を 被 保 護 者 ごとの 書 類 に 綴 りこむ 形 で 整 理 している ある 被 保 護 者 のケースでは 簡 易 保 険 の 契 約 残 高 を 管 轄 保 険 事 務 センターに 照 会 した ところ 名 字 の 異 なる 長 女 分 につき 親 権 者 の 証 明 が 添 付 されていないため 回 答 できな い との 連 絡 を 受 けた この 分 は 後 日 再 調 査 の 扱 いとして 保 管 されていたが その 後 裁 判 所 の 親 権 命 令 が 下 りたあとも 再 調 査 はされていなかった 後 日 再 調 査 扱 い とされた 書 類 については 適 切 にフォローアップすべきである そのためにも このような 再 調 査 を 要 する 案 件 については 一 覧 表 を 作 成 して 管 理 す べきである また 一 覧 表 を 作 成 しておけば 消 し 込 みも 楽 であり 処 理 済 と 未 処 理 の 案 件 を 容 易 に 識 別 することができるし 異 動 があった 場 合 の 引 継 書 として 利 用 できるの で 合 理 的 な 手 続 きと 考 える また 同 じ 被 保 護 者 のチェックポイント 表 では 申 請 日 が 平 成 17 年 5 月 20 日 であ ったのに 対 し 決 裁 日 が 平 成 17 年 4 月 6 日 と 鉛 筆 書 きで 記 載 されていた 監 査 の 過 程 で 提 出 された 差 し 替 え 書 類 は 当 該 鉛 筆 書 きを 鉛 筆 による 二 本 線 で 消 し 手 書 きで 平 成 17 年 6 月 1 日 と 記 入 されたものであった 決 裁 日 の 日 付 等 の 記 録 は 行 政 が 法 令 に 従 って 適 切 に 執 行 されたかを 管 理 するうえで 重 要 な 情 報 であり 遺 漏 なき 処 理 が 求 められ るものであるため ペン 書 き( 非 鉛 筆 )とすべきである (2) 法 外 援 護 費 の 適 切 な 記 帳 と 現 金 管 理 について 要 保 護 者 が 相 談 のため 福 祉 事 務 所 に 来 所 した 際 帰 りの 交 通 費 ( 電 車 バス 代 )の 持 ち 合 わせすらない 場 合 がある このような 場 合 に 対 処 するため 川 崎 市 社 会 福 祉 協 議 会 より 年 間 1 万 5 千 円 程 度 の 法 外 援 護 費 が 高 津 福 祉 事 務 所 に 分 配 されている 高 津 福 祉 事 務 所 では 1 回 当 り 200 円 を 目 安 として 当 該 要 保 護 者 に 渡 している 氏 名 は 記 録 し ておくものの 基 本 的 に 返 済 されることを 想 定 していない 費 目 である 今 回 の 監 査 の 過 程 において 現 況 を 調 査 したところ 平 成 18 年 4 月 以 降 の 記 帳 が 全 くされておらず 現 金 残 高 も 3 万 円 程 度 とのことであったが 現 在 あるべき 金 額 が 不 明 な 状 態 であった また 少 額 ではあるが 証 票 帳 簿 現 金 が 全 て 一 人 の 担 当 者 により 管 理 されており 出 納 簿 に 係 長 課 長 の 押 印 が 揃 っていても 実 効 的 なチェックがなさ れているものとは 言 い 難 い 公 金 管 理 という 意 識 をもって 記 帳 および 現 金 管 理 をする 229

べきと 考 える その 場 合 現 金 出 納 帳 を 付 けることはもとより 上 司 による 定 期 的 な 検 証 を 実 施 すべきである 意 見 (4-4) 保 護 開 始 時 調 査 書 類 の 適 切 な 管 理 について 高 津 福 祉 事 務 所 において 保 護 開 始 時 調 査 チェックポイント 表 において 簡 易 保 険 の 契 約 残 高 につき 要 再 調 査 として 保 管 されていたものについて 再 調 査 が 実 施 されていな かった 被 保 護 者 のケースがあった よって 再 調 査 を 要 する 案 件 については 再 調 査 漏 れを 防 ぐためにも 一 覧 表 を 作 成 して 管 理 されたい また 同 じ 被 保 護 者 のチェックポイント 表 では 申 請 日 より 決 裁 日 の 方 が 前 の 日 付 で 鉛 筆 書 きにて 記 載 されていたものがあった 決 裁 日 の 日 付 等 は 重 要 な 情 報 であるので 日 付 の 整 合 性 を 保 持 させるとともに ペン 書 き( 非 鉛 筆 )で 記 録 されたい 意 見 (4-5) 法 外 援 護 費 の 適 切 な 記 帳 と 現 金 管 理 について 要 保 護 者 が 福 祉 事 務 所 に 来 所 した 際 帰 りの 交 通 費 ( 電 車 バス 代 )の 持 ち 合 わせす らない 場 合 に 対 処 するため 川 崎 市 社 会 福 祉 協 議 会 より 年 間 1 万 5 千 円 程 度 の 法 外 援 護 費 が 高 津 福 祉 事 務 所 に 分 配 されている 高 津 福 祉 事 務 所 では 1 回 当 り 200 円 を 目 安 として 当 該 要 保 護 者 に 渡 しているが 基 本 的 に 返 済 されることを 想 定 していない 現 況 を 調 査 したところ 平 成 18 年 4 月 以 降 の 記 帳 が 全 くされておらず 現 金 残 高 も 3 万 円 程 度 とのことであったが 現 在 あるべき 金 額 が 不 明 な 状 態 であった また 証 票 帳 簿 現 金 が 全 て 一 人 の 担 当 者 により 管 理 されており 出 納 簿 に 上 長 の 押 印 が 揃 ってい ても 実 効 的 なチェックがなされているとは 言 い 難 い よって 公 金 管 理 という 意 識 をもって 記 帳 および 現 金 管 理 を 実 行 されたい その 場 合 現 金 出 納 帳 を 付 けることはもとより 上 司 による 定 期 的 な 検 証 を 実 施 されたい 230

8 被 保 護 者 に 対 する 就 労 支 援 の 徹 底 について 第 2 監 査 対 象 団 体 の 事 業 概 要 で 述 べたように 生 活 保 護 は 生 活 に 困 っている 世 帯 の 最 低 限 度 の 生 活 を 法 律 に 基 づいて 保 障 することにより 1 日 も 早 く 自 分 の 力 で 生 活 できるように 手 助 けをする 制 度 である ところが 実 態 として 自 立 のための 就 労 支 援 は 十 分 であったとはいえない また 被 保 護 者 のうち 就 労 阻 害 要 因 が 特 段 認 められない 者 または 治 療 しながら 就 労 が 可 能 と 判 断 された 者 に 対 して 行 っている 就 労 指 導 は 積 極 的 でなかったものと 思 慮 される この 点 は 監 査 指 導 課 による 平 成 17 年 度 生 活 保 護 法 施 行 事 務 監 査 においても 指 摘 され ている 今 回 外 部 監 査 を 行 った 高 津 福 祉 事 務 所 において 以 下 の 諸 点 が 見 られた 1 自 立 支 援 事 業 に 対 する 事 業 評 価 の 実 施 について 川 崎 市 として ハローワーク OB を 活 用 した 自 立 支 援 事 業 は 平 成 17 年 度 より 開 始 さ れ 高 津 福 祉 事 務 所 には 平 成 18 年 4 月 より 初 めて 非 常 勤 の 自 立 生 活 支 援 相 談 員 が 配 置 されたばかりである しかし 市 側 から 自 立 生 活 支 援 相 談 員 に 対 し 具 体 的 目 標 ( 就 労 件 数 保 護 費 減 額 金 額 等 )が 示 されていない このため 現 状 の 自 立 支 援 事 業 は ケースワーカーから 要 請 があった 場 合 に 自 立 生 活 支 援 相 談 員 が 助 力 するという 受 身 の 活 動 になっている 現 状 では 支 援 の 結 果 が 所 期 の 目 的 を 達 成 しえたかを 評 価 し 未 達 成 の 場 合 には その 原 因 を 究 明 したうえで 事 後 の 事 業 改 善 につなげるという 事 業 評 価 のサイクル の 確 立 が 困 難 である 平 成 18 年 度 4 月 ~7 月 の 高 津 福 祉 事 務 所 における 就 労 支 援 事 業 の 効 果 は 次 の 表 (4-9)のとおりである 表 (4-9) 平 成 18 年 度 高 津 福 祉 事 務 所 における 就 労 支 援 事 業 効 果 一 覧 表 市 内 福 祉 事 務 所 合 計 高 津 福 祉 事 務 所 支 援 延 べ 件 数 976 件 56 件 就 労 件 数 ( 保 護 廃 止 ) 23 件 1 件 就 労 件 数 ( 保 護 継 続 ) 302 件 10 件 保 護 費 減 額 金 額 ( 保 護 廃 止 ) 16,356 千 円 0 千 円 (0.0%) 保 護 費 減 額 金 額 ( 保 護 継 続 ) 11,176 千 円 76 千 円 (10.7%) ( 注 ) %は 市 内 合 計 に 対 する 高 津 福 祉 事 務 所 の 割 合 である 先 行 して 事 業 を 開 始 した 多 摩 福 祉 事 務 所 では 比 較 的 大 きな 効 果 を 挙 げていることか ら 今 後 の 積 極 的 な 支 援 により 保 護 費 の 減 額 といった 眼 に 見 える 効 果 が 伸 びていくこ とが 期 待 されるところであるが 高 津 福 祉 事 務 所 は 明 らかに 低 い 達 成 ( 数 値 )となって 231

いる 2 川 崎 市 における その 他 世 帯 の 増 加 傾 向 について 被 保 護 者 は 高 齢 者 世 帯 母 子 世 帯 障 害 世 帯 傷 病 世 帯 その 他 世 帯 に 分 類 されて いる 正 確 な 実 数 は 把 握 されていないが その 他 世 帯 の 多 くは 就 労 阻 害 要 因 が 特 段 認 め られない 者 と 考 えられる 高 津 福 祉 事 務 所 被 保 護 者 統 計 における 被 保 護 者 統 計 は 次 の 表 (4-10)のとおりで ある 表 (4-10) 高 津 福 祉 事 務 所 被 保 護 者 統 計 表 管 内 世 帯 数 その 他 世 帯 数 管 内 構 成 比 率 川 崎 市 構 成 比 率 全 国 構 成 比 率 平 成 13 年 度 1,289 174 13.5% 11.3% 7.7% 平 成 14 年 度 1,423 214 15.0% 13.5% 8.3% 平 成 15 年 度 1,578 286 18.1% 15.3% 9.0% 平 成 16 年 度 1,706 327 19.2% 15.5% 9.4% 平 成 17 年 度 1,796 364 20.3% 16.3% 川 崎 市 のその 他 世 帯 構 成 比 率 は 年 々 増 加 している しかも 全 国 平 均 よりかなり 高 いペースで 増 加 している この 高 い 川 崎 市 の 平 均 値 よりも さらに 高 津 福 祉 事 務 所 の 比 率 は 高 くなっている このような 数 値 から 判 断 して それだけ 将 来 的 には 自 立 支 援 に よる 就 労 効 果 が 見 込 める 地 域 と 考 える 3 自 立 生 活 支 援 相 談 員 相 互 間 における 情 報 交 換 について 現 状 では 自 立 生 活 支 援 相 談 員 相 互 において 定 期 的 に 情 報 交 換 できる 機 会 が 設 けられ ていないため 就 労 成 功 事 例 を 市 全 体 のノウハウとして 普 及 させられる 仕 組 みができて いないことになる 自 立 生 活 支 援 相 談 員 が 得 た 知 識 や 情 報 は 重 要 なもの( 知 的 財 産 )で 他 の 事 務 所 にお いても 活 用 できるものが 多 々 存 在 するものと 思 慮 される 以 上 のことから 今 後 においては 具 体 的 目 標 を 定 め 支 援 手 法 も 十 分 検 討 したうえ で 積 極 的 に 就 労 指 導 による 自 立 支 援 を 徹 底 していく 必 要 がある また 支 援 の 結 果 が 所 期 の 目 的 ( 効 果 )を 達 成 したかを 評 価 し 未 達 成 の 場 合 その 原 因 を 究 明 したうえで 事 後 の 事 業 改 善 につなげるという 事 業 評 価 のサイクル を 確 立 していくことが 大 切 で ある 232

意 見 (4-6) 被 保 護 者 に 対 する 就 労 支 援 の 徹 底 について 川 崎 市 における 自 立 のための 就 労 支 援 は 十 分 ではなく 被 保 護 者 のうち 就 労 阻 害 要 因 が 特 段 認 められない 者 または 治 療 しながら 就 労 が 可 能 と 判 断 された 者 に 対 して 行 っ ている 就 労 指 導 は 消 極 的 であると 判 断 される また 支 援 の 結 果 が 所 期 の 目 的 ( 効 果 )を 達 成 したかを 評 価 し 未 達 成 の 場 合 その 原 因 を 究 明 したうえで 事 後 の 事 業 改 善 につなげるという 事 業 評 価 のサイクル が 確 立 されていない なお 被 保 護 者 のうちのその 他 世 帯 に 属 する 世 帯 は 年 々 増 加 してい る しかも 現 状 では 自 立 生 活 支 援 相 談 員 相 互 において 定 期 的 に 情 報 交 換 できる 機 会 が 設 けられていないため 就 労 成 功 事 例 を 市 全 体 のノウハウとして 普 及 させられる 仕 組 みができていない 本 件 事 案 は 高 津 福 祉 事 務 所 に 限 定 されるものではなく 川 崎 市 全 体 にかかわるもの と 考 える よって 川 崎 市 の 全 福 祉 事 務 所 を 対 象 として 以 下 の 事 項 を 計 画 化 し 着 実 に 実 行 さ れたい 1 市 側 から 自 立 生 活 支 援 相 談 員 に 対 し 具 体 的 に 目 標 を 示 すこと 2 支 援 の 結 果 が 所 期 の 目 的 ( 効 果 )を 達 成 したかを 測 定 し 原 因 を 究 明 したうえで 事 後 の 事 業 改 善 につなげる 事 業 評 価 のサイクル を 確 立 すること 3 年 々 増 加 している 高 津 福 祉 事 務 所 のその 他 世 帯 に 対 してより 積 極 的 に 支 援 するこ と 4 自 立 生 活 支 援 相 談 員 相 互 において 定 期 的 に 情 報 交 換 できる 機 会 を 設 け 他 の 事 務 所 においても 活 用 できるようにすること 233