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遠隔転移 M0: 領域リンパ節以外の転移を認めない M1: 領域リンパ節以外の転移を認める 病期 (Stage) 胃がんの治療について胃がんの治療は 病期によって異なります 胃癌治療ガイドラインによる日常診療で推奨される治療選択アルゴリズム (2014 年日本胃癌学会編 : 胃癌治療ガイドライン第

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当院外科における 大腸癌治療の現況

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第13回がん政策サミット 2016秋

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腸がん1. がん大入浴について手術後は清潔にすることが肝心です 毎日必ずシャワーや入浴をしましょう 創部もこわがらずに洗い流しましょう 創などの感染について手術から30 日以内には手術での創などが膿んだりすることがあります 手術後のサージカルサイトインフェクション (SSI) といいます 傷口はもち

がん登録実務について

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腹腔鏡補助下膀胱全摘除術の説明と同意 (2) 回腸導管小腸 ( 回腸 ) の一部を 導管として使う方法です 腸の蠕動運動を利用して尿を体外へ出します 尿はストーマから流れているため パウチという尿を溜める装具を皮膚に張りつけておく必要があります 手術手技が比較的簡単であることと合併症が少

094 小細胞肺がんとはどのような肺がんですか んの 1 つです 小細胞肺がんは, 肺がんの約 15% を占めていて, 肺がんの組 織型のなかでは 3 番目に多いものです たばことの関係が強いが 小細胞肺がんは, ほかの組織型と比べて進行が速く転移しやすいため, 手術 可能な時期に発見されることは少

U 開腹手術 があります で行う腎部分切除術の際には 側腹部を約 腎部分切除術 でも切除する方法はほぼ同様ですが 腹部に があります これら 開腹手術 ロボット支援腹腔鏡下腎部分切除術を受けられる方へ 腎腫瘍の治療法 腎腫瘍に対する手術療法には 腎臓全体を摘出するU 腎摘除術 Uと腫瘍とその周囲の腎


2. 転移するのですか? 悪性ですか? 移行上皮癌は 悪性の腫瘍です 通常はゆっくりと膀胱の内部で進行しますが リンパ節や肺 骨などにも転移します 特に リンパ節転移はよく見られますので 膀胱だけでなく リンパ節の検査も行うことが重要です また 移行上皮癌の細胞は尿中に浮遊していますので 診断材料や

1. 来院経路別件数 非紹介 30 他疾患経過 10 自主受診観察 紹介 20 他施設紹介 合計 患者数 割合 12.1% 15.7% 72.2% 100.0% 27.8% 72.2% 100.0% 来院経路別がん登録患者数 がん患者がどのような経路によって自施設を受診し

佐賀県肺がん地域連携パス様式 1 ( 臨床情報台帳 1) 患者様情報 氏名 性別 男性 女性 生年月日 住所 M T S H 西暦 電話番号 年月日 ( ) - 氏名 ( キーパーソンに ) 続柄居住地電話番号備考 ( ) - 家族構成 ( ) - ( ) - ( ) - ( ) - 担当医情報 医

密封小線源治療 子宮頸癌 体癌 膣癌 食道癌など 放射線治療科 放射免疫療法 ( ゼヴァリン ) 低悪性度 B 細胞リンパ腫マントル細胞リンパ腫 血液 腫瘍内科 放射線内用療法 ( ストロンチウム -89) 有痛性の転移性骨腫瘍放射線治療科 ( ヨード -131) 甲状腺がん 研究所 滋賀県立総合病

人 間 ドックコース( 脳 検 査 がん 検 査 含 む) 298,000 円 / 税 込 その 他 肥 満 症 やせ 症 高 / 低 血 圧 近 視 乱 視 白 内 障 緑 内 障 網 膜 疾 患 外 部 の 音 を 遮 断 したブースで 音 を 聞 き 取 って 調 難 聴 腹 部 超 音 波

Vol 夏号 最先端の腹腔鏡下手術を本格導入 東海中央病院では 平成25年1月から 胃癌 大腸癌に対する腹腔鏡下手術を本格導入しており 術後の合併症もなく 早期の退院が可能となっています 4月からは 内視鏡外科技術認定資格を有する 日比健志消化器外科部長が赴任し 通常の腹腔 鏡下手術に

32 子宮頸癌 子宮体癌 卵巣癌での進行期分類の相違点 進行期分類の相違点 結果 考察 1 子宮頚癌ではリンパ節転移の有無を病期判定に用いない 子宮頚癌では0 期とⅠa 期では上皮内に癌がとどまっているため リンパ節転移は一般に起こらないが それ以上進行するとリンパ節転移が出現する しかし 治療方法

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Vol 夏号 最先端の腹腔鏡下鼠径 ヘルニア修復術を導入 認定資格 日本外科学会専門医 日本消化器外科学会指導医 専門医 消化器がん外科治療認定医 日本がん治療認定医機構がん治療認定医 外科医長 渡邉 卓哉 東海中央病院では 3月から腹腔鏡下鼠径ヘルニ ア修復術を導入し この手術方法を

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はじめに 近年 がんに対する治療の進歩によって 多くの患者さんが がん を克服することができるようになっています しかし がん治療の内容によっては 造精機能 ( 精子をつくる機能のことです ) が低下し 妊娠しにくくなったり 妊娠できなくなることがあります また 手術の内容によっては術後に性交障害を

原発不明がん はじめに がんが最初に発生した場所を 原発部位 その病巣を 原発巣 と呼びます また 原発巣のがん細胞が リンパの流れや血液の流れを介して別の場所に生着した結果つくられる病巣を 転移巣 と呼びます 通常は がんがどこから発生しているのかがはっきりしている場合が多いので その原発部位によ

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限局性前立腺がんとは がんが前立腺内にのみ存在するものをいい 周辺組織やリンパ節への局所進展あるいは骨や肺などに遠隔転移があるものは当てはまりません がんの治療において 放射線療法は治療選択肢の1つですが 従来から行われてきた放射線外部照射では周辺臓器への障害を考えると がんを根治する ( 手術と同

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平成 29 年度九段坂病院病院指標 年齢階級別退院患者数 年代 10 代未満 10 代 20 代 30 代 40 代 50 代 60 代 70 代 80 代 90 代以上 総計 平成 29 年度 ,034 平成 28 年度 -

70 頭頸部放射線療法 放射線化学療法

院内がん登録における発見経緯 来院経路 発見経緯がん発見のきっかけとなったもの 例 ) ; を受けた ; 職場の健康診断または人間ドックを受けた 他疾患で経過観察中 ; 別の病気で受診中に偶然 がん を発見した ; 解剖により がん が見つかった 来院経路 がん と診断された時に その受診をするきっ

基礎知識 1. 大腸 ( 結腸 直腸 ) について 大腸は 食べ物の最後の通り道です 小腸に続いて 右下腹部から始まり おなかの中をぐるりと大きく時計回りに回って 肛門につながります 長さは 1.5~ 2mほどの臓器で 結腸 ( 盲腸 上行結腸 横行結腸 下行結腸 S 状結腸 ) と 直腸 ( 直腸

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スライド 1

cm 以上の腫瘍では悪性化していることも考慮する必要があります ただし 良性腫瘍でも長期間放置すれば大きくなりますので サイズが大きいからと言って悪性とは限りません 成長速度: 悪性度の高い腫瘍では 大きくなるスピードが速くなります 腫瘍がいつからあったか 最近はどのくらいのスピードで大きくなってき

藤田学園第3回市民公開講座テキスト

腫 瘍 随 伴 性 天 疱 瘡 IgG デスモプラキン I/II, BP230, エンボプラキン, ペリプラキン, 170kDa 蛋 白 ( 未 同 定 ), Dsg3, Dsg1 薬 剤 誘 発 性 天 疱 瘡 IgG 多 様 IgA 天 疱 瘡 SPD 型 IgA デスモコリン 1 IEN 型

消化性潰瘍(扉ページ)

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はじめに 前立腺癌に対する永久留置法による小線源療法は一口で言うと 弱い放射線を出す小さな線源を前立腺内に埋め込み 前立腺内部から癌の治療を行うものです ただし すべての前立腺癌に適応できるものではありません この説明書は小線源療法についての概説です よくお読みになった上で ご不明の点があれば担当医

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Transcription:

大 腸 癌 治 療 について 大 腸 と 大 腸 癌 とは? 2009 年 版 大 腸 癌 治 療 ガイドラインの 解 説 より 引 用 大 腸 とは? 大 腸 は 盲 腸 から 続 いて 上 行 結 腸 横 行 結 腸 下 行 結 腸 S 状 結 腸 と 続 き 直 腸 から 肛 門 へと 至 る 全 長 約 2mの 臓 器 です 口 から 小 腸 までの 間 に 消 化 吸 収 された 残 りの 腸 内 容 物 を 貯 め 水 分 を 吸 収 しながら 大 便 にするところです 1

大 腸 癌 とは? 大 腸 癌 は 年 々 増 加 の 傾 向 にあり 日 本 人 にもっとも 多 い 癌 の 一 つです 60 歳 代 に 一 番 多 く 次 いで50 歳 代 70 歳 代 の 順 です 時 に 見 られる 若 い 方 の 大 腸 癌 は 家 族 や 血 縁 者 の 中 に 多 発 する 傾 向 が 認 められることがあります 大 腸 癌 の 発 生 に 関 してはこれまでに 非 常 に 多 くの 研 究 がなされてきています が 癌 発 生 のメカニズムは 複 雑 で 決 定 的 な 答 えはまだ 得 られていません 5% 前 後 の 大 腸 癌 は 遺 伝 的 因 子 で 発 症 するとされていますが 食 生 活 の 欧 米 化 特 に 動 物 性 脂 肪 や 蛋 白 質 の 摂 取 過 多 などの 環 境 的 因 子 の 影 響 がより 大 きい と 考 えられています 大 腸 癌 の 危 険 因 子 は 1) 大 腸 にポリープがある 2) 血 縁 者 に 大 腸 癌 にかかった 人 がいる 3) 潰 瘍 性 大 腸 炎 を 長 期 間 わずらってい る 4) 難 治 性 の 痔 瘻 がある などです 大 腸 癌 には 以 下 のような 特 徴 があります 1 転 移 ( 他 臓 器 に 飛 ぶこと): 次 のような 転 移 のパターンがあります 血 行 性 転 移 : 癌 が 血 液 に 乗 って 他 臓 器 ( 肝 肺 など)に 移 ること リンパ 節 転 移 : 血 液 と 同 様 にリンパに 乗 ってリンパ 節 という 組 織 へ 転 移 すること 原 発 巣 からの 距 離 で1 群 2 群 3 群 M( 遠 隔 転 移 ) と 分 けられています 腹 膜 播 種 : 癌 が 腸 壁 を 破 っておなかの 中 に 癌 細 胞 がこぼれること 炎 症 を 来 たし 腹 水 などが 溜 まってくると 癌 性 腹 膜 炎 とも 言 わ れます 2 浸 潤 ( 臓 器 に 食 い 込 むこと) 癌 は 粘 膜 から 発 生 する 病 気 ですが 進 行 とともに 粘 膜 下 層 筋 層 漿 膜 へと もぐります 粘 膜 下 層 より 深 くまで 浸 潤 すると 血 管 リンパ 管 に 乗 って 転 移 を 起 こす 可 能 性 があります 深 くまで 浸 潤 しているほうが 転 移 する 確 率 は 高 いと 考 えられています 3 再 発 ( 手 術 で 肉 眼 的 に 取 り 切 れても 後 になって 癌 が 出 てくること) 手 術 後 時 間 がたってから( 数 ヶ 月 から 数 年 ) 見 つかる 転 移 のことです 手 術 した 時 点 では 検 査 や 肉 眼 では 小 さすぎて 見 つからないのですが 癌 が 細 胞 レベルですでに 転 移 していると 考 えられ 時 間 が 経 つにつれそれが 大 きくなってくると 再 発 として 検 出 されるようになります 癌 の 治 療 の 上 で 大 き な 問 題 になるのがこの 再 発 です 2

大腸壁の構造と発がん 大腸癌は 粘膜上皮から発生します ポリープ 腺腫 から 癌に変化するタイプと正常の粘膜上皮からいきなり癌にな るデノボ癌があると言われいます 2009年版大腸癌治療ガイドラインの解説より引用 3

大腸癌の浸潤と転移 M癌 癌が粘膜にとどまる状態 SM癌 癌が粘膜筋板を超えるが 筋層には至らない状態 MP癌 癌が筋層に浸潤する状態 SS~SE癌 癌が筋層を超え 漿膜に 接する SS)か漿膜から露出 SE した 状態 腹膜播種 2009年版大腸癌治療ガイドラインの解説より改変 4

以上の所見を総合して大腸癌の進行度が決まります 癌の進行により ステージといわれる癌の進行度が決まっています 0期 癌が粘膜にとどまるもの Ⅰ期 大腸癌が固有筋層にとどまるもの Ⅱ期 大腸癌が固有筋層をこえるもの Ⅲ期 リンパ節転移を伴うもの リンパ節転移の個数でⅢaとⅢbに分かれます Ⅳ期 血行性転移 肺転移や肝転移 または腹膜播種を伴うもの ステージが進むほど癌が目に見えないレベルで体の中に残っていることがあります このような癌が時間の経過とともに目に見える状態になることを再発といいます 現在Ⅲ期以上の大腸癌 Ⅱ期でも再発しやすいと判断される大腸癌には術後の抗 がん剤治療が推奨されています 大腸癌治療の基本とは Ⅲ期までの大腸癌は手術により癌を体内から取り除くことが大原則です その 中で 体の状態がよければⅢ期の方は後で述べる化学療法 抗がん剤治療 を お勧めすることになります Ⅳ期の大腸癌であっても切除が可能なら少なくとも原発巣 もともとの大腸癌 を切除し さらに取り切ることが出来て 手術に耐えられるなら肝臓や肺の転移 の切除を行います その後 化学療法を受けて頂くことをお勧めします 再発はどうするの 切除可能 取り切ることが出来るのであれば 手術によって取り切ることが基本です 肝 臓転移であれば 取り切れれば30 60 に治癒が望めます 肺転移であ れば20 40 程度と言われています 再発の状況にもよりますが手術の 前後に化学療法をお勧めすることがあります 切除不能 取り切ることが出来ない場合は 出来る限り日常生活の妨げをしないように 化学療法をお勧めすることになります 現在 化学療法はめざましい進歩をし ております 10年まえは1年なかった寿命が現在では2年を越える生存が見込 まれるようになりました しかし 現在の医学では未だ治癒させることは困難で す 癌そのものを押さえきれなくなっても 私たちは最後の最後まで患者様とと もに治療を考えていきます 5

当院における大腸癌の治療 当院では大腸癌の治療は 大腸癌治療ガイドラインを基本として治療を行って いることをまずご理解下さい 大腸癌の治療は大きく分けて4つの治療 1 内視鏡治療 2 手術療法 3 化学療法 4 放射線治療に分けることができます 1 内視鏡治療 粘膜や粘膜下層の浅いところにとどまる癌は内視鏡切除で根治させることが 可能です しかし あとで行う病理検査で予想以上に深くまで進行していると きには手術による追加切除が必要です 2 手術療法 手術では大腸の切除と周辺の所属リンパ節の切除を行いますが 大腸癌の 発した部位により手術方法が多少異なります 肝臓や肺に転移を認めても 切除可能であれば積極的に切除します また 癌が大きくなって他の臓器に 浸潤 T4 している場合には その臓器も一緒に取ること 合併切除 が必要と なります しかし遠隔転移 肝臓や肺 腹膜 遠隔リンパ節への転移 が切除 困難な場合は 全身的な化学療法が治療の中心となります また 手術方法には開腹手術と腹腔鏡手術があり それぞれに長所と短所が あります 開腹手術 長所:これまで 我々外科医が長年培った技術あでり 施設間の格差が少ない 出血 他臓器損傷などのトラブルに対応しやすい 短所:大きな創部が残る 腹腔鏡に比べると術後の疼痛のため回復に時間がか かる 腸管の癒着を来しやすい 腹腔鏡に比べると出血量が多い 腹腔鏡手術 長所 創部が小さく 目立たない 術後の疼痛が少なく回復が早い 腸管の癒着が非常に少なく 術後の腸閉塞の減少が見込まれる 開腹では見えない所や 細かい所までとてもよく見え 緻密な手術が可能 出血が少ない 短所 手術時間が開腹手術より長くかかる 出血 他臓器損傷などのトラブルへの対応が開腹手術に劣る 癌が大きい または他臓器への浸潤がある場合 手術既往があり腹腔内 の癒着が高度場合は対応が困難 当院では腹腔鏡下大腸切除が手術数の約6割を占め 全大腸を適応としています 適応については 年齢 持病 手術の緊急性 腫瘍の大きさ ステージ 癒着の有無などを考慮し 適切な手術方法を決めさせて頂きます また 腹腔鏡で開始しても 手術中の所見 状況によって 適切な治療を行うた め開腹手術に変更することがあります 6

術後経過 術後合併症がなければ 術後1 2日目より飲水 4 5日目より食事を開始し 追加の治療がなければ 7 14日目に退院となります 7

3 化学療法 抗癌剤治療 化学療法には 手術前に腫瘍を縮小させる目的で行う術前化学療法 手術後の再発を予防するための補助化学療法 切除不能進行再発 大腸癌に対する化学療法の3つがあります 補助化学療法 再発のリスクの低いステージⅠ ステージⅡには基本的には行いません ステージⅢを中心に行います ただし 再発の可能性の高いステージⅡ には化学療法をお勧めすることがあります 推奨される治療は5FU/LV(ロイコボリン 療法 UFT/LV療法 Capecitabine(ゼローダ 療法で 投与期間は6か月です ステージⅢの なかでもより再発の可能性の高いステージⅢbという状態の患者様には FOLFOX療法やXelox療法をお勧めしています 術前化学療法 切除不能進行再発大腸癌にたいする化学療法 状況に応じて 次のようなものを行います 1)FOLFOX(5FU,LV, オキザリプラチン 療法±bebacizumab アバスチン 2)FOLFOX(5FU,LV, オキザリプラチン 療法±panitumumab ベクティビックス 3)FOLFIRI(5FU,LV,トポテシン 療法療法±bebacizumab アバスチン 4) 5FU/LV療法±bebacizumab アバスチン 5)Xelox(ゼローダ オキザリプラチン 療法±bebacizumab アバスチン 6)SOX(TS1 オキザリプラチン 療法±bebacizumab アバスチン 7)トポテシン+cetuximab(アービタックス 療法 術前化学療法としては 1)と 5)が一般的に行われています 尚 抗癌剤治療には少なからず副作用があるため 全ての患者様に行え るわけではありません 年齢や持病 お体の状況を考慮して行います 4 放射線治療 大きく分けて 手術の根治性や肛門温存 手術の縮小を目的に行う補 助放射線療法 術前照射や術後照射 と骨転移などの痛み あるいは 切除不能な局所再発に対する緩和的放射線治療の2つがあります 8

手術合併症 万全の体制で手術を行いますが 時に手術には合併症が伴うことがありま す 癌を取り除くために開腹し臓器を切除するという行為は 生体に非常に 大きな負担がかかります 術後には手術そのものにかかわる合併症のみ ならず 循環器系 呼吸器系などにも負担がかかり 腹部手術とは直接関 係のない合併症が起きることもあります 術後出血 腸管をはじめ腹腔内臓器には血管が多く分布しています 癌の切除後に それらの血管から出血がないことを確認して手術を終えますが 術後に 再度出血することがあります 大量出血の場合は緊急手術が必要な時も あります 縫合不全 便の通り道を作り直すために腸と腸をつなぐことを吻合と言います 体の中で溶ける糸で吻合したり 機械を用いて吻合を行ったりしています しかし最終的に腸管同士がつながるためには 腸管の組織同士がしっか り治癒しなければなりません 血液の循環が悪かったり 糖尿病などで組 織の治癒が起こりにくい状況では うまく組織同士がつかず 便が腸管か ら漏れる すなわち縫合不全という合併症を起こすことがあります 縫合 不全を起こした場合は緊急手術で人工肛門を造設することもあります 腸閉塞 腸管の麻痺や癒着のため腸の内容物の通りが悪くなり 排便 排ガスが なくなり おなかが張ったり 痛んだりします 頑固な腸閉塞の場合 手術 が必要な時もあります 感染 創部 腹腔内 腸管は人間の体の中でもっとも細菌が多い場所で その細菌が傷や腹部 の中で繁殖すると 傷が開いたり 熱が出たりします 通常は創部の開放 膿瘍 膿み の排出 ドレナージ 抗生剤の投与などで改善します 血栓症 長時間臥床していると 特に下肢の血液が静脈の中でうっ滞して固まり それが肺に飛んで肺塞栓症が起こることもあります この肺塞栓症は時 に致死的になるために その予防として 術後早期に間欠的に下肢を圧 迫することで血流がうっ滞しないようにしています また リスクの高い患 者様にはヘパリンという血液を固まりにくくする薬剤を術後一定期間投与 する 抗凝固療法 ことにより 血栓の形成を防ぐ方法をとっています し かし ヘパリンは血液を固まりにくくするために 術後出血のリスクが若干 上昇するという問題点もあります 排便障害 腸管が切除され短縮するために 下痢の頻度が増す可能性があります 特に下部直腸癌の直腸低位前方切除では頻回の便に苦労することがあ ります 排尿障害 性機能障害 S状結腸癌や直腸癌の手術では排尿や性機能に関与する神経を癌治療 のために切除したり 損傷したりすることがあります 多くは一時的ですが 薬物治療や導尿などの処置が必要になることがあります 9

これらの合併症により絶食を余儀なくされたり 入院期間が延長したり あるいは 再手術を要する場合もあります これらのほかにも予期しない合併症が起こるこ とがあります 術前に受けて頂いた多くの検査から患者様の状態を把握し 合併 症の発生を極力防ぐように配慮しておりますが 残念ながら完全に防止すること はできておりません 不幸にして合併症が発生した場合 それに対して迅速かつ 適切に処置をさせていただきます 術後経過に関して疑問に思う点がありました らスタッフに声をかけてください 10