テーマが 間 違 っていましたので 訂 正 しました 犯 罪 や 災 害 に 強 いまちづくり 情 報 誌 安 全 安 心 通 信 コラム 2013.1.31 発 行 Vol.23 [ 発 行 ] 奈 良 県 安 全 安 心 まちづくり 推 進 課 630 8501 奈 良 市 登 大 路 町 30 番 地 TEL:0742-27-8576 FAX:0742-27-5280 E-mail anzen@office.pref.nara.lg.jp URL http://www.pref.nara.jp/dd_aspx_menuid-1828.htm 有 識 者 の 目 から 見 た 安 全 安 心 まちづくり (16) 紀 伊 半 島 大 水 害 で 被 害 を 受 けた 十 津 川 村 のワークショップでの 様 子 を 中 心 に 中 山 間 地 域 の 防 災 対 策 について 兵 庫 県 立 大 学 准 教 授 の 木 村 玲 欧 先 生 にご 執 筆 いただきました 兵 庫 県 立 大 学 環 境 人 間 学 部 准 教 授 木 村 玲 欧 今 年 1 月 14 日 十 津 川 村 役 場 で みんなで 作 る 防 災 マップ( 水 害 土 砂 災 害 編 ) の 作 成 ワークショップが 行 われました 参 加 者 は 区 長 総 代 自 主 防 災 組 織 消 防 団 婦 人 会 など 当 初 の 予 定 を 超 える 約 100 名 が 参 加 しま した 拡 大 した 住 宅 地 図 の 上 に 土 砂 災 害 警 戒 区 域 河 川 や 水 路 救 急 車 が 入 れ ない 狭 い 道 危 険 箇 所 避 難 所 などを 色 鉛 筆 で 塗 ったり 通 行 止 め 予 想 箇 所 災 害 時 要 援 護 者 人 的 物 的 の 防 災 資 源 などに 色 付 きの 丸 シールを 貼 ったり それらの 情 報 をもとに 具 体 的 にどのような 対 応 をすべきかを 地 図 上 に 書 き 込 んだりしながら わが 地 区 の 防 災 マップ を 作 成 しました 最 後 に 完 成 した 地 図 をもとに わが 地 区 では 何 が 解 決 すべき 課 題 となっていて 次 回 以 降 の 防 災 訓 練 で 何 を 重 点 課 題 として 実 施 すればよいか について 発 表 を 行 い 参 加 者 間 で 情 報 共 有 を しました 私 はこのようなワークショップに 多 く 参 加 していますが これほど 熱 気 と 議 論 に 包 まれたワー クショップは 見 たことがありませんでした 紀 伊 半 島 大 水 害 の 教 訓 を 無 駄 にしない この 経 験 を 生 かして 次 は 絶 対 に 被 害 を 出 さない という 強 い 想 いが 参 加 者 の 中 にあったのだと 思 います これを 読 まれている 被 災 地 以 外 のみなさん これは 他 人 事 ではありません 爆 弾 低 気 圧 やゲリ ラ 豪 雨 などの 地 球 温 暖 化 に 伴 う 異 常 気 象 はもはや 場 所 を 選 ばないと 考 えた 方 がよいでしょう 次 はみなさんの 番 かもしれないのです これからは 健 康 問 題 くらいの 気 持 ちで 災 害 問 題 への 危 機 感 を 持 ってもらいたいのです これまで 丈 夫 な 体 だったからといって 未 来 永 劫 丈 夫 な 体 ではないのだから 体 調 管 理 する のと 同 じように 今 までは 無 事 だったけれども ずっと 同 じ 調 子 で 自 然 が 自 分 の 目 の 前 に 現 れ るわけではないので 日 頃 から 危 機 管 理 する ように 意 識 を 変 えていくことが 大 切 だと 思 います そのためには わがこと 意 識 を 持 つことが 大 切 です 自 分 たちに 身 近 なこととして 自 分 た ちに 引 き 付 けて 考 えること です 特 に 今 回 の 紀 伊 半 島 大 水 害 は 遠 い 外 国 のことでも 遠 い 地 域 のことでもありません 同 じ 奈 良 県 内 です ほんのわずか 数 十 キロ 遠 くても 百 キロからそこ らの 距 離 にある 地 域 の 出 来 事 なのです 死 者 数 などの 被 害 の 大 きさから 東 日 本 大 震 災 の 影 に 隠 れがちですが 私 たちはこの 災 害 を 忘 れずに 何 が 起 ったのか 何 が 問 題 だったのか 単 な る 中 山 間 地 の 課 題 だけではなく 私 たちにも 共 通 する 課 題 があるのではないか そういった 目 でこれからも 紀 伊 半 島 大 水 害 を 忘 れずに 復 興 を 見 守 ってほしいと 願 っています プロフィール 1975 年 東 京 都 生 まれ 早 稲 田 大 学 卒 業 京 都 大 学 大 学 院 修 了 博 士 ( 情 報 学 )( 京 都 大 学 ) 名 古 屋 大 学 大 学 院 環 境 学 研 究 科 助 手 助 教 等 を 経 て 現 職 専 門 は 防 災 心 理 学 防 災 教 育 学 社 会 調 査 法 災 害 時 の 心 理 行 動 防 災 能 力 向 上 手 法 の 研 究 などを 行 っている 奈 良 県 以 外 の 委 員 では 内 閣 府 防 災 教 育 チャレンジプラン 実 行 委 員 会 委 員 関 西 広 域 連 合 関 西 広 域 防 災 計 画 策 定 委 員 会 東 京 大 学 地 震 研 究 所 首 都 直 下 地 震 の 地 震 ハザード リスク 予 測 のための 調 査 研 究 運 営 委 員 会 委 員 など 著 書 昨 年 6 月 発 刊 の 日 本 歴 史 災 害 事 典 ( 吉 川 弘 文 館 )では 100 人 の 専 門 家 による 最 新 知 見 を 編 纂 した 今 年 3 月 歴 史 災 害 を 防 災 教 育 に 生 かす-1945 三 河 地 震 - ( 古 今 書 院 )を 発 刊 予 定 奈 良 県 との 関 わり 奈 良 県 自 主 防 災 防 犯 活 動 推 進 協 議 会 委 員 奈 良 県 紀 伊 半 島 大 水 害 復 旧 復 興 計 画 アドバイザー 奈 良 テレビ 奈 良!そこが 知 りたい の 紀 伊 半 島 大 水 害 特 集 ( 昨 年 9 月 15 日 放 送 )のコメンテーターなど, 1
安 全 安 心 まちづくり 情 報 1 住 民 参 加 型 の 防 災 マップづくりの 支 援 を 行 いました! 過 疎 化 高 齢 化 が 進 み 災 害 時 の 孤 立 化 が 心 配 される 地 域 において 防 災 についての 課 題 や 問 題 解 決 のため 地 域 の 防 災 リーダーの 皆 様 ご 参 加 のもと 昨 年 8 月 21 日 に 宇 陀 市 で 本 年 1 月 14 日 に 十 津 川 村 で 日 本 防 災 士 会 奈 良 県 支 部 の 皆 様 にもご 協 力 いただき 防 災 マップづくりの 支 援 を 行 いました ( 宇 陀 市 室 生 地 区 ) 兵 庫 県 立 大 学 環 境 人 間 学 部 木 村 玲 欧 准 教 授 による 基 調 講 演 21 世 紀 の 地 震 活 動 期 を 乗 り 切 る~ 孤 立 する 室 生 地 区 の 問 題 というテーマで 災 害 に 備 えて 地 域 内 で 事 業 所 中 高 等 学 校 との 連 携 を 深 め 誰 が 誰 を 助 け るのかを 明 確 にしておくことと2 種 類 の 防 災 マップ( 平 時 に 使 用 する 啓 発 用 災 害 時 に 使 用 する 災 害 対 応 用 )の 作 成 が 大 切 である とご 指 導 いただきました 基 調 講 演 後 地 区 ごとのグループに 分 かれて 防 災 マップを 作 成 し グループ 発 表 が 行 われました 参 加 者 からは 地 域 の 現 状 が 把 握 でき 問 題 を 考 えるきっかけになった 作 成 したマップを 今 後 の 訓 練 に 役 立 てたい 等 の 感 想 をいただきました ( 十 津 川 村 ) 兵 庫 県 立 大 学 環 境 人 間 学 部 木 村 玲 欧 准 教 授 による 基 調 講 演 未 来 へつなげる 防 災 マップづくり~ 自 助 共 助 公 助 の 役 割 分 担 を 知 る~ というテーマで 風 水 害 土 砂 災 害 から 身 を 守 るためには 1 自 分 の 住 んでいる 場 所 が 土 砂 災 害 危 険 箇 所 かどうかの 確 認 をする2 雨 が 降 り 出 したら 土 砂 災 害 警 戒 情 報 に 注 意 する3 土 砂 災 害 警 戒 情 報 が 発 表 されたら 早 めに 避 難 するという3つのステップがある ということをご 指 導 いただきました 基 調 講 演 後 地 区 ごとのグループに 分 かれて 防 災 マップづくりを 作 成 し グループ 発 表 が 行 われました 参 加 者 からは 村 内 は 広 く 地 域 により 多 様 な 問 題 があるので 問 題 解 決 のために 各 地 域 での 学 習 会 が 必 要 大 字 単 位 での 訓 練 が 必 要 近 隣 大 字 との 協 力 が 必 要 等 の 感 想 をいただきました 2
を 実 施 します
最 近 の 犯 罪 認 知 状 況 と 対 策 奈 良 県 における 犯 罪 の 認 知 状 況 ( 奈 良 県 警 察 調 べ) ( 平 成 24 年 中 ) 全 刑 法 犯 の 認 知 状 況 12,171 件 前 年 比 -1,154 件 (-8.7%) 身 近 な 犯 罪 の 認 知 状 況 住 宅 を 狙 った 侵 入 盗 520 件 前 年 比 -108 件 (-17.2%) 車 上 部 品 ねらい 1,537 件 前 年 比 - 57 件 (- 3.6%) 自 動 車 盗 213 件 前 年 比 + 10 件 (+ 4.9%) オートバイ 自 転 車 盗 3,243 件 前 年 比 -505 件 (-13.5%) ひ っ た く り 115 件 前 年 比 + 6 件 (+ 5.5%) 振 り 込 め 詐 欺 35 件 前 年 比 ±0 件 (± 0.0%) 振 り 込 め 詐 欺 オレオレ 詐 欺 架 空 請 求 詐 欺 融 資 保 証 金 詐 欺 還 付 金 等 詐 欺 のことです 昨 年 中 の 被 害 総 額 は 一 昨 年 の2,000 万 円 を 大 きく 上 回 る 約 1 億 3,000 万 円 でした 今 年 も 振 り 込 め 詐 欺 に 要 注 意! 自 主 防 犯 団 体 の 皆 様 の 地 道 なパトロール 活 動 のおかげによりまして 平 成 24 年 は 刑 法 犯 認 知 件 数 が 前 年 よりも1,154 件 減 少 する 素 晴 らしい 成 果 をあげることができました しかしながら 振 り 込 め 詐 欺 は 認 知 件 数 こそ 前 年 と 同 じですが 被 害 額 が 前 年 の6,5 倍 になるなど 大 きな 被 害 となりました 本 年 に 入 りまし ても 息 子 を 騙 るオレオレ 詐 欺 が 発 生 しています 電 話 がかかり 相 手 が 咳 き 込 むようにして オ レや 携 帯 の 番 号 が 変 わった と 言 ってきたら 振 り 込 め 詐 欺 を 疑 いましょう 少 しでも 不 審 に 思 ったら まず 警 察 に 相 談 してください 次 に 自 動 車 盗 ですが 被 害 が 前 年 と 比 べ 増 加 しました 自 宅 前 コンビニの 駐 車 場 でも ち ょっとだから という 油 断 は 禁 物 です 短 時 間 でも 車 を 離 れる 際 はエンジンキーを 抜 いて ドア ロックを 忘 れないようにしましょう 振 動 など 異 常 を 感 知 して 警 報 音 を 出 すセンサーブザーを 取 り 付 けるのも 効 果 があります また ひったくりも 被 害 が 前 年 と 比 べ 増 加 しました 自 転 車 の 前 かごには ひったくり 防 止 カバー ネット を 付 けるようにしましょう 犯 罪 者 は 油 断 しているあなたを 狙 っています 私 は 大 丈 夫 という 思 い 込 みも 禁 物 です 注 意 してください 振 り 込 め 詐 欺 被 害 に 遭 わないために 変 更 前 の 携 帯 に 電 話 して 確 認 家 族 だけにわかる 暗 号 を 決 めておく 手 間 でも 変 更 前 の 息 子 の 携 帯 に ペットや 家 族 の 話 題 を 相 手 にしてみましょう 電 話 して 確 認 しましょう 確 認 のための 合 い 言 葉 を 決 めておきましょう 家 族 や 親 族 の 電 話 番 号 をメモして おくなど 確 認 できるようにしまし ょう 留 守 番 電 話 に 設 定 しておく 警 察 や 家 族 に 相 談 する 犯 人 は 自 分 の 声 を 録 音 されること 1 人 で 考 えたり 悩 んだりしないでく を 嫌 がります ださい 心 当 たりのない 電 話 番 号 であれば 絶 おかしいな と 思 ったら 気 軽 に 警 察 対 に 電 話 に 出 ないようにしましょう に 相 談 してください -4-
安 全 安 心 まちづくり 情 報 2 奈 良 県 じしゅぼう 交 流 会 が 開 催 されます 奈 良 県 安 全 安 心 まちづくり 推 進 課 では 自 主 防 犯 防 災 組 織 の 結 成 促 進 を 目 指 して 事 業 を 進 めてまい りました その 結 果 組 織 数 の 増 加 とともに 犯 罪 件 数 も 減 少 し 自 主 防 災 組 織 率 も 全 国 レベルに 追 いつ きました 今 後 は 結 成 された 組 織 の 活 性 化 と 組 織 の 横 の 連 携 を 強 化 し 組 織 の 質 の 向 上 を 図 るために 県 内 の 自 主 防 犯 防 災 組 織 の 交 流 会 を 開 催 します 日 時 : 平 成 25 年 3 月 9 日 ( 土 )13:00~15:00 場 所 :かしはら 万 葉 ホール 4 階 研 修 室 2 有 識 者 ( 防 犯 ): 奈 良 女 子 大 学 生 活 環 境 学 部 瀬 渡 章 子 教 授 有 識 者 ( 防 災 ): 兵 庫 県 立 大 学 環 境 人 間 学 部 木 村 玲 欧 准 教 授 参 加 者 数 :100 名 参 加 対 象 : 県 内 の 自 主 防 犯 防 災 組 織 の 関 係 者 安 全 安 心 まちづくりアドバイザー 自 治 体 の 防 犯 防 災 担 当 者 内 容 :テーマ 別 のグループに 分 かれて 意 見 交 換 会 と 成 果 発 表 を 行 い 有 識 者 より 講 評 とアドバ イスをいただきます 参 加 ご 希 望 の 場 合 は 次 までご 連 絡 下 さい 奈 良 県 安 全 安 心 まちづくり 推 進 課 地 域 活 動 支 援 係 TEL:0742-27-8576( 直 通 ) FAX:0742-27-5280 編 集 後 記 宇 陀 市 と 十 津 川 村 で 開 催 されたワークショップでは 住 民 の 皆 様 が 地 域 のどこが 危 険 なのか 災 害 時 にど う 動 くかを 真 剣 に 話 し 合 い 防 災 マップづくりを 行 いました このマップづくりを 防 災 について 定 期 的 に 考 えていくきっかけとしていただき 完 成 したマップは 随 時 新 しい 情 報 に 更 新 し 防 災 訓 練 に 活 用 するなど 地 域 の 安 全 に 活 かしていただきたいと 思 います 5