今般の東日本大震災の現状と問題点(続々)



Similar documents
2. ど の 様 な 経 緯 で 発 覚 し た の か ま た 遡 っ た の を 昨 年 4 月 ま で と し た の は 何 故 か 明 ら か に す る こ と 回 答 3 月 17 日 に 実 施 し た ダ イ ヤ 改 正 で 静 岡 車 両 区 の 構 内 運 転 が 静 岡 運

2 役 員 の 報 酬 等 の 支 給 状 況 役 名 法 人 の 長 理 事 理 事 ( 非 常 勤 ) 平 成 25 年 度 年 間 報 酬 等 の 総 額 就 任 退 任 の 状 況 報 酬 ( 給 与 ) 賞 与 その 他 ( 内 容 ) 就 任 退 任 16,936 10,654 4,36

Taro-29職員退職手当支給規程

(4) ラスパイレス 指 数 の 状 況 ( 各 年 4 月 1 日 現 在 ) ( 例 ) ( 例 ) 15 (H2) (H2) (H24) (H24) (H25.4.1) (H25.4.1) (H24) (H24)


2 役 員 の 報 酬 等 の 支 給 状 況 平 成 27 年 度 年 間 報 酬 等 の 総 額 就 任 退 任 の 状 況 役 名 報 酬 ( 給 与 ) 賞 与 その 他 ( 内 容 ) 就 任 退 任 2,142 ( 地 域 手 当 ) 17,205 11,580 3,311 4 月 1

Ⅰ 調 査 の 概 要 1 目 的 義 務 教 育 の 機 会 均 等 その 水 準 の 維 持 向 上 の 観 点 から 的 な 児 童 生 徒 の 学 力 や 学 習 状 況 を 把 握 分 析 し 教 育 施 策 の 成 果 課 題 を 検 証 し その 改 善 を 図 るもに 学 校 におけ

財団法人○○会における最初の評議員の選任方法(案)

定款  変更

 

根 本 確 根 本 確 民 主 率 運 民 主 率 運 確 施 保 障 確 施 保 障 自 治 本 旨 現 資 自 治 本 旨 現 資 挙 管 挙 管 代 表 監 査 教 育 代 表 監 査 教 育 警 視 総 監 道 府 県 警 察 本 部 市 町 村 警 視 総 監 道 府 県 警 察 本 部


1 変更の許可等(都市計画法第35条の2)

<947A957A8E9197BF C E786C73>

Microsoft PowerPoint - 報告書(概要).ppt

●幼児教育振興法案

を 行 わなければならない 適 正 な 運 用 方 針 を 厳 格 に 運 用 することによっては じめて 人 がみだりにその 容 ぼう 等 を 撮 影 されない 自 由 や 権 利 の 保 護 と 犯 罪 発 生 の 抑 止 という 防 犯 カメラの 設 置 目 的 との 調 和 が 実 現 され

m07 北見工業大学 様式①

学校安全の推進に関する計画の取組事例

< EE597768E968BC688EA97972D372E786477>

事 業 概 要 利 用 時 間 休 館 日 使 用 方 法 使 用 料 施 設 を 取 り 巻 く 状 況 や 課 題 < 松 山 駅 前 駐 輪 場 > JR 松 山 駅 を 利 用 する 人 の 自 転 車 原 付 を 収 容 する 施 設 として 設 置 され 有 料 駐 輪 場 の 利 用

の 提 供 状 況 等 を 総 合 的 に 勘 案 し 土 地 及 び 家 屋 に 係 る 固 定 資 産 税 及 び 都 市 計 画 税 を 減 額 せずに 平 成 24 年 度 分 の 固 定 資 産 税 及 び 都 市 計 画 税 を 課 税 することが 適 当 と 市 町 村 長 が 認 め

その 他 事 業 推 進 体 制 平 成 20 年 3 月 26 日 に 石 垣 島 国 営 土 地 改 良 事 業 推 進 協 議 会 を 設 立 し 事 業 を 推 進 ( 構 成 : 石 垣 市 石 垣 市 議 会 石 垣 島 土 地 改 良 区 石 垣 市 農 業 委 員 会 沖 縄 県 農

スライド 1

高松市緊急輸送道路沿道建築物耐震改修等事業補助金交付要綱(案)

<92508F838F578C A2E786C73>

Microsoft Word - H24様式(那珂市版).doc

<4D F736F F D C482C682EA817A89BA90BF8E7793B1834B A4F8D91906C8DDE8A A>

Ⅰ 平成14年度の状況

Taro-条文.jtd

Microsoft Word 印刷ver 本編最終no1(黒字化) .doc

Microsoft Word - ★HP版平成27年度検査の結果

国立研究開発法人土木研究所の役職員の報酬・給与等について

(4) 給 与 制 度 の 総 合 的 見 直 しの 実 施 状 況 について 概 要 国 の 給 与 制 度 の 総 合 的 見 直 しにおいては 俸 給 表 の 水 準 の 平 均 2の 引 下 げ 及 び 地 域 手 当 の 支 給 割 合 の 見 直 し 等 に 取 り 組 むとされている.

送 信 局 を 電 気 通 信 事 業 者 に 貸 し 付 けるとともに 電 気 通 信 事 業 者 とあらかじめ 契 約 等 を 締 結 する 必 要 があること なお 既 に 電 気 通 信 事 業 者 において 送 信 局 を 整 備 している 地 域 においては 当 該 設 備 の 整 備

(2) 都 市 計 画 区 域 市 街 化 区 域 市 街 化 調 整 区 域 の 変 遷 1 都 市 計 画 区 域 の 変 遷 2 市 街 化 区 域 及 び 市 街 化 調 整 区 域 の 変 遷 旧 石 巻 市 ( 単 位 :ha) ( 単 位 :ha) 変 更 都 市 計 画 区 域 行

質 問 票 ( 様 式 3) 質 問 番 号 62-1 質 問 内 容 鑑 定 評 価 依 頼 先 は 千 葉 県 などは 入 札 制 度 にしているが 神 奈 川 県 は 入 札 なのか?または 随 契 なのか?その 理 由 は? 地 価 調 査 業 務 は 単 にそれぞれの 地 点 の 鑑 定

2 一 般 行 政 職 給 料 表 の 状 況 ( 平 成 23 年 4 月 1 日 現 在 ) ( 単 位 : ) 1 級 2 級 3 級 4 級 5 級 6 級 7 級 8 級 1 号 給 の 給 料 月 額 135,6 161,7 222,9 261,9 289,2 32,6 366,2 41

< F2D824F C D9197A791E58A C938C8B9E>

<819A955D89BF92B28F BC690ED97AA8EBA81418FA48BC682CC8A8890AB89BB816A32322E786C7378>

国立大学法人 東京医科歯科大学教職員就業規則

資 料 -6 平 成 20 年 度 第 2 回 北 陸 地 方 整 備 局 事 業 評 価 監 視 委 員 会 特 定 構 造 物 改 築 事 業 事 後 評 価 説 明 資 料 平 成 20 年 11 月 北 陸 地 方 整 備 局 -0-

<4D F736F F D2090BC8BBB959491BA8F5A91EE8A C52E646F63>

<4D F736F F D A94BD837D836C B4B92F62E646F6378>

<6E32355F8D918DDB8BA697CD8BE28D C8EAE312E786C73>

(2) 特 別 障 害 給 付 金 国 民 年 金 に 任 意 加 入 していなかったことにより 障 害 基 礎 年 金 等 を 受 給 していない 障 がい 者 の 方 に 対 し 福 祉 的 措 置 として 給 付 金 の 支 給 を 行 う 制 度 です 支 給 対 象 者 平 成 3 年 3

個人住民税徴収対策会議

ていることから それに 先 行 する 形 で 下 請 業 者 についても 対 策 を 講 じることとしまし た 本 県 としましては それまでの 間 に 未 加 入 の 建 設 業 者 に 加 入 していただきますよう 28 年 4 月 から 実 施 することとしました 問 6 公 共 工 事 の

主要生活道路について

●電力自由化推進法案

高 第 3 種 17m 第 3 種 20m 第 3 種 30m 第 3 種 40m 第 3 種 30m 40m 建 築 物 の 各 部 分 の 高 さは 当 該 部 分 から 前 面 道 路 1 建 築 物 の 高 さは20メートル

兵庫県公立学校教職員等財産形成貯蓄事務取扱細則

2 職 員 の 平 均 給 与 月 額 初 任 給 等 の 状 況 (1) 職 員 の 平 均 年 齢 平 均 給 料 月 額 及 び 平 均 給 与 月 額 の 状 況 ( 平 成 22 年 4 月 1 日 現 在 ) 1 一 般 行 政 職 平 均 年 齢 平 均 給 料 月 額 平 均 給 与

情 報 通 信 機 器 等 に 係 る 繰 越 税 額 控 除 限 度 超 過 額 の 計 算 上 控 除 される 金 額 に 関 する 明 細 書 ( 付 表 ) 政 党 等 寄 附 金 特 別 控 除 額 の 計 算 明 細 書 国 庫 補 助 金 等 の 総 収 入 金 額 不 算 入 に 関

<4D F736F F D D3188C091538AC7979D8B4B92F F292B98CF092CA81698A94816A2E646F63>

平成24年度税制改正要望 公募結果 153. 不動産取得税

<4D F736F F D208CF689768ED C8FE395FB978E8CEA8BA689EF814592E88ABC2E646F63>

0605調査用紙(公民)

<8BB388F58F5A91EE82A082E895FB8AEE967B95FB906A>

<4D F736F F D208E52979C8CA78E598BC68F5790CF91A390698F9590AC8BE08CF D6A2E646F6378>

人事行政の運営状況の報告について

2 一 般 行 政 職 給 料 表 の 状 況 ( 平 成 2 年 月 1 日 現 在 ) 1 号 給 の 給 料 月 額 最 高 号 給 の 給 料 月 額 ( 注 ) 給 料 月 額 は 給 与 抑 制 措 置 を 行 う 前 のものです ( 単 位 : ) 3 職 員 の 平 均 給 与 月

3. 選 任 固 定 資 産 評 価 員 は 固 定 資 産 の 評 価 に 関 する 知 識 及 び 経 験 を 有 する 者 のうちから 市 町 村 長 が 当 該 市 町 村 の 議 会 の 同 意 を 得 て 選 任 する 二 以 上 の 市 町 村 の 長 は 当 該 市 町 村 の 議

Microsoft Word - 19年度(行情)答申第076号.doc


(5) 給 与 制 度 の 総 合 的 見 直 しの 実 施 状 況 について 概 要 の 給 与 制 度 の 総 合 的 見 直 しにおいては 俸 給 表 の 水 準 の 平 均 2の 引 き 下 げ 及 び 地 域 手 当 の 支 給 割 合 の 見 直 し 等 に 取 り 組 むとされている

川崎市木造住宅耐震診断助成金交付要綱

二 資本金の管理

市街化調整区域における地区計画の

安 芸 太 田 町 学 校 適 正 配 置 基 本 方 針 の 一 部 修 正 について 1 議 会 学 校 適 正 配 置 調 査 特 別 委 員 会 調 査 報 告 書 について 安 芸 太 田 町 教 育 委 員 会 が 平 成 25 年 10 月 30 日 に 決 定 した 安 芸 太 田

技 能 労 務 職 公 務 員 民 間 参 考 区 分 平 均 年 齢 職 員 数 平 均 給 与 月 額 平 均 給 与 月 額 平 均 給 料 月 額 (A) ( 国 ベース) 平 均 年 齢 平 均 給 与 月 額 対 応 する 民 間 の 類 似 職 種 東 庄 町 51.3 歳 18 77

現 行 工 業 地 域 準 工 業 地 域 商 業 地 域 近 隣 商 業 地 域 改 正 後 準 工 業 地 域 ( 特 別 業 務 地 区 ( 第 2 種 ) 及 び 指 定 集 積 区 域 を 除 く) 近 隣 商 業 地 域 2 / 7

<4D F736F F D20D8BDB8CFC8BCDED2DDC482A882E682D1BADDCCDFD7B2B1DDBD8B4B92F E646F63>

2. 建 築 基 準 法 に 基 づく 限 着 色 項 目 の 地 区 が 尾 張 旭 市 内 にはあります 関 係 課 で 確 認 してください 項 目 所 管 課 窓 口 市 役 所 内 電 話 備 考 がけに 関 する 限 (がけ 条 例 ) 都 市 計 画 課 建 築 住 宅 係 南 庁 舎

耐 震 診 断 受 付 期 間 4 月 16 日 ( 月 )~1 月 31 日 ( 木 ) 予 定 戸 数 100 戸 1 補 助 の 条 件 次 のすべての 要 件 に 該 当 すること (1) 市 民 自 らが 所 有 し 居 住 していること (2) 昭 和 56 年 5 月 31 日 以 前

(2) 地 域 の 実 情 に 応 じた 子 ども 子 育 て 支 援 の 充 実 保 育 の 必 要 な 子 どものいる 家 庭 だけでなく 地 域 の 実 情 に 応 じた 子 ども 子 育 て 支 援 の 充 実 のために 利 用 者 支 援 事 業 や 地 域 子 育 て 支 援 事 業 な

2 基 本 財 産 は 評 議 員 会 において 別 に 定 めるところにより この 法 人 の 目 的 を 達 成 するために 善 良 な 管 理 者 の 注 意 をもって 管 理 しなければならず 基 本 財 産 の 一 部 を 処 分 しようとするとき 及 び 基 本 財 産 から 除 外 し

する ( 評 定 の 時 期 ) 第 条 成 績 評 定 の 時 期 は 第 3 次 評 定 者 にあっては 完 成 検 査 及 び 部 分 引 渡 しに 伴 う 検 査 の 時 とし 第 次 評 定 者 及 び 第 次 評 定 者 にあっては 工 事 の 完 成 の 時 とする ( 成 績 評 定

<81798C F6A8BE0817A8D8297EE CF6955C9770>

参 考 改 正 災 害 対 策 基 本 法 1 ( 災 害 時 における 車 両 の 移 動 等 ) 第 七 十 六 条 の 六 道 路 管 理 者 は その 管 理 する 道 路 の 存 する 都 道 府 県 又 はこれに 隣 接 し 若 しくは 近 接 する 都 道 府 県 の 地 域 に 係

職 員 の 初 任 給 等 の 状 況 () 職 員 の 平 均 年 齢 平 均 給 料 月 額 及 び の 状 況 ( 年 4 月 日 現 在 ) 一 般 行 政 職 平 均 年 齢 平 均 給 料 月 額 ( ベース) 44. 歳 6,4, 歳,44 4,7 7,6 4. 歳 7,

1.3. 距 離 による 比 較 距 離 による 比 較 を 行 う ( 基 本 的 に 要 求 される 能 力 が 違 うと 思 われるトラック 別 に 集 計 を 行 った ) 表 -3 に 距 離 別 の 比 較 を 示 す 表 -3 距 離 別 比 較

Microsoft PowerPoint - 経営事項審査.ppt

<4D F736F F F696E74202D2082C882E982D982C DD8ED88EE688F882CC82B582AD82DD C668DDA9770>

<6D313588EF8FE991E58A778D9191E5834B C8EAE DC58F4992F18F6F816A F990B32E786C73>

Microsoft Word - 佐野市生活排水処理構想(案).doc

Ⅰ 人 口 の 現 状 分 析 Ⅰ 人 口 の 現 状 分 析 1 人

4 調 査 の 対 話 内 容 (1) 調 査 対 象 財 産 の 土 地 建 物 等 を 活 用 して 展 開 できる 事 業 のアイディアをお 聞 かせく ださい 事 業 アイディアには, 次 の 可 能 性 も 含 めて 提 案 をお 願 いします ア 地 域 の 活 性 化 と 様 々な 世

[ 組 合 員 期 間 等 の 特 例 ] 組 合 員 期 間 等 については 年 齢 職 種 などにより 過 去 の 制 度 からの 経 過 措 置 が 設 けられ ており 被 用 者 年 制 度 の 加 入 期 間 ( 各 共 済 組 合 の 組 合 員 期 間 など)については 生 年 月 日

中 間 利 払 日 とし 預 入 日 または 前 回 の 中 間 利 払 日 からその 中 間 利 払 日 の 前 日 までの 日 数 および 通 帳 または 証 書 記 載 の 中 間 利 払 利 率 によって 計 算 した 中 間 利 払 額 ( 以 下 中 間 払 利 息 といいます )を 利

4. その 他 (1) 期 中 における 重 要 な 子 会 社 の 異 動 ( 連 結 範 囲 の 変 更 を 伴 う 特 定 子 会 社 の 異 動 ) 無 (2) 簡 便 な 会 計 処 理 及 び 四 半 期 連 結 財 務 諸 表 の 作 成 に 特 有 の 会 計 処 理 の 適 用 有

Microsoft Word - 7._1_定款.doc

Microsoft Word - Ⅱ章.doc

3 職 員 の 平 均 給 与 月 額 初 任 給 等 の 状 況 (1) 職 員 の 平 均 年 齢 平 均 給 料 月 額 及 び 平 均 給 与 月 額 の 状 況 (24 年 4 月 1 日 現 在 ) 1 一 般 行 政 職 平 均 年 齢 平 均 給 料 月 額 平 均 給 与 月 額

文化政策情報システムの運用等

(2) 単 身 者 向 け 以 外 の 賃 貸 共 同 住 宅 等 当 該 建 物 に 対 して 新 たに 固 定 資 産 税 等 が 課 税 される 年 から 起 算 して5 年 間 とする ( 交 付 申 請 及 び 決 定 ) 第 5 条 補 助 金 の 交 付 を 受 けようとする 者 は

能勢町市街化調整区域における地区計画のガイドライン

財 政 援 助 団 体 監 査 報 告 書 1. 監 査 の 対 象 平 成 25 年 度 において 30 万 円 以 上 の 財 政 援 助 を 予 定 している 団 体 のうち 主 として 市 役 所 内 に 事 務 局 を 有 し かつ 市 職 員 が 当 該 団 体 の 委 嘱 を 受 けて

は 固 定 流 動 及 び 繰 延 に 区 分 することとし 減 価 償 却 を 行 うべき 固 定 の 取 得 又 は 改 良 に 充 てるための 補 助 金 等 の 交 付 を 受 けた 場 合 にお いては その 交 付 を 受 けた 金 額 に 相 当 する 額 を 長 期 前 受 金 とし

- 1 - 総 控 負 傷 疾 病 療 養 産 産 女 性 責 帰 べ 由 試 ~ 8 契 約 契 約 完 了 ほ 契 約 超 締 結 専 門 的 知 識 技 術 験 専 門 的 知 識 高 大 臣 専 門 的 知 識 高 専 門 的 知 識 締 結 契 約 満 歳 締 結 契 約 契 約 係 始

Transcription:

今 般 の 東 日 本 大 震 災 の 現 状 と 問 題 点 (その8) 東 日 本 大 震 災 から3 年 目 の 河 北 新 報 [2014.3.11] [2014 年 4 月 7 日 ( 月 )] 遅 ればせながら 東 日 本 大 震 災 から3 年 目 の3 月 11 日 を, 当 日 の 新 聞 社 説 に 目 を 通 してみる ことで 振 り 返 っておきたい. 河 北 新 報 は, 復 興 がなぜ 期 待 通 りに 進 まないのか,どうす れば 被 災 地 が 元 気 を 取 り 戻 す ことができるのかを, 極 めて 冷 静 に 分 析 しようと 試 みてい る. 復 興 の 作 法 に 込 めら れた 意 味 は 恐 らく, 本 来 復 興 に 注 がれるべき 政 治 の 不 在 を 嘆 く 地 元 の 声 であろうと 理 解 河 北 新 報 [2014.3.12] 東 日 本 大 震 災 から3 年 目 の 東 京 新 聞 [2014.3.11] したい. 同 じ 河 北 新 報 に 翌 日 掲 載 された 死 者 数 と 行 方 不 明 者 数 の 重 みについても,ここで 改 めて 確 認 しておきたい. 一 方, 東 京 新 聞 は 死 者 の 声 に 耳 傾 けよ と 題 して, 津 波 災 害 に 対 しては 過 去 の 苦 い 経 験 を 後 世 に 伝 え, 失 敗 を 繰 り 返 さな

いことの 重 要 性 を 指 摘 している. 文 中 に 引 用 されている 釜 石 市 の 野 田 武 則 市 長 の 犠 牲 者 が 多 かったのは, 沿 岸 部 ではなく, 海 の 存 在 を 忘 れがちな 市 街 地 だった 防 潮 堤 や 防 波 堤 は 高 くなるほど 危 ない. 海 が 見 え なくなるからだ との 言 葉 には 不 思 議 な 説 得 力 がありそうに 思 われる. 去 る3 月 9 日 には, 東 北 大 災 害 科 学 国 際 研 究 所 主 催 の 記 念 シンポジウムが 仙 台 市 で 開 催 されていた.その 冒 頭 挨 拶 の 中 で 紹 介 された 以 下 のフレーズは 心 に 深 く 突 き 刺 さるものであった. 3 月 11 日 のあの 日 から,3 年 目 の 春 がやってきました. もし,あの 日 あの 時 の10 分 前,20 分 前 に 戻 ることができるのなら, 誰 もが, 避 難 しよう, 逃 げよう,と 考 えるのではないでしょうか. あの 日 あの 時,あの 人 が 逃 げてくれていたなら,と 今 も 考 えている 方 々がたくさんおられるのではないかと 思 います. 私 たちはこのたびの 大 津 波 で,あまりにも 多 くの 命 を 失 いました. その 悲 劇 を 繰 り 返 さないために, 海 辺 で 大 きな 地 震 があったなら, 警 報 が 出 なくても, とにかく 高 台 に 逃 げる ということを 身 体 に 刻 みこむ 必 要 があります. それが 未 来 の10 分 前,20 分 前 になるのです. 先 月 の 仙 台 滞 在 中 に, 石 巻 市 役 所 を 訪 問 し, 市 民 課 で 東 日 本 大 震 災 における 石 巻 市 の 町 字 別 犠 牲 者 数 と いう 統 計 資 料 を 見 せていただいた.この 資 料 に 大 川 小 学 校 事 故 検 証 報 告 書 や, 宮 古 市 田 老 地 区, 名 取 市 閖 上 地 区 の 被 害 統 計 資 料 を 加 えて, 津 波 災 害 による 死 者 率 の 比 較 を 試 みた 結 果 は 以 下 の 通 りであった. 死 者 率 の 持 つ 重 みを 真 摯 に 受 け 止 め,その 数 値 の 大 きさの 理 由 を 明 らかにしておくことは 是 非 とも 必 要 であろう. 住 所 ( 町 字 別 ) 人 口 ( 人 ) 死 者 不 明 者 ( 人 ) 死 者 率 (%) 備 考 石 巻 市 立 大 川 小 学 校 119 ( 児 童 + 教 職 員 ) 84 70.6 *1 釜 谷 地 区 ( 入 釜 谷 を 除 く) 209 175 83.7 *1 石 巻 市 金 谷 字 韮 島 222 105 47.3 *2 人 口 は 上 段 と 不 一 致 石 巻 市 金 谷 字 新 町 裏 110 49 44.6 死 者 の 合 計 は 上 段 の 石 巻 市 金 谷 字 谷 地 中 48 21 43.8 釜 谷 地 区 と 一 致 石 巻 市 長 面 字 江 畑 247 34 13.8 *2 金 谷 より 海 側 石 巻 市 門 脇 町 3 丁 目 492 50 10.2 *2 石 巻 日 和 山 南 石 巻 市 南 浜 町 2 丁 目 671 63 9.4 *2 日 和 山 南 沿 岸 石 巻 市 松 原 町 556 79 14.2 *2 石 巻 渡 波 地 区 石 巻 市 長 浜 町 416 44 10.6 *2 石 巻 渡 波 地 区 石 巻 市 雄 勝 町 雄 勝 字 味 噌 作 325 32 9.9 *2 雄 勝 地 区 の 中 心 宮 古 市 田 老 地 区 旧 市 街 地 1,610 72 4.5 *3 二 重 防 潮 堤 の 中 宮 古 市 田 老 地 区 新 市 街 地 566 55 9.7 *3 二 重 防 潮 堤 の 外 名 取 市 閖 上 1 丁 目 655 49 7.5 *4 最 も 内 陸 側 名 取 市 閖 上 2 丁 目 873 211 24.2 *4 貞 山 堀 の 内 陸 側 名 取 市 閖 上 3 丁 目 342 45 13.2 *4 貞 山 堀 の 海 側 名 取 市 閖 上 4 丁 目 762 89 11.7 *4 港 地 区 *1 大 川 小 事 故 検 証 報 告 書 *2 石 巻 市 市 民 課 *3 毎 日 新 聞 震 災 検 証 取 材 班 *4 NHKスペシャル 取 材 班 4 月 2 日 に 南 米 チリ 沖 でM8.2の 地 震 が 発 生 した. 例 によって, 気 象 庁 は3 日 未 明 に 北 海 道 から 千 葉 外 房 に 至 る 太 平 洋 沿 岸 と 伊 豆 小 笠 原 諸 島 に 津 波 注 意 報 を 発 令 し,NHKはラジオ 放 送 等 によってそれを 伝 えたが,その 内 容 は 単 調 極 まりないもので, 津 波 予 想 高 さが 最 大 でも1メートルということと,ひたすら 各 地 の 津 波 到 達 予 想 時 刻 を 繰 り 返 すのみであった. 東 日 本 大 震 災 を 経 験 し,その1 年 前 のチリ 地 震 津 波 では 津 波 高 さを 過 大 評 価 して 気 象 庁 が 謝 罪 会 見 をするなどの 苦 い 経 験 もあった 訳 で,それにも 関 わらず 津 波 高 さの 予 測 方 法 や 津 波 警 報 の 伝 達 方 法 については 何 の 進 歩 もなかったのであろうか. 最 近 の 津 波 監 視 体 制 の 拡 充 と 解 析 精 度 の 向 上 によって, 津 波 予 報 はこの 程 度 に 改 善 されました と 説 明 してくださることを 期 待 しているのであるが

[2014 年 4 月 22 日 ( 火 )] 先 月 の 石 巻 市 役 所 に 続 いて, 今 月 の 仙 台 滞 在 中 には 仙 台 市 役 所 を 訪 問 し てみた. 仙 台 市 役 所 はもう 何 度 も 訪 ねているが, 新 たな 疑 問 にぶつかる 度 にお 世 話 になっている. 今 回, 市 役 所 のロビーで 目 を 引 いたのはソチ の 冬 季 オリンピックで 活 躍 した 羽 生 結 弦 選 手 の 写 真 展 であった. 仙 台 出 身 では 荒 川 静 香 選 手 以 来 の 金 メダルで, 近 々 祝 勝 パレードも 予 定 されて いるとのことである.それはともかくとして, 今 回 の 目 的 は, 石 巻 市 役 所 で 前 回 入 手 したような 詳 細 な 津 波 被 害 資 料 を 得 ることであった. 様 々 な 部 署 を 回 って,またもや 助 けられたのは 市 政 情 報 センターであった. そこで 紹 介 された 危 機 管 理 室 減 災 推 進 課 応 急 対 策 係 には 実 に 親 切 に 応 対 して 戴 いた. 石 巻 市 のような 詳 細 な 町 字 別 犠 牲 者 数 は 仙 台 市 では 公 表 し ていないとのことであったが, 公 表 していないと 云 う 事 実 を 知 ることが 当 初 は 困 難 なことであった.また, 教 えて 戴 いた 統 計 情 報 せんだい は 人 口 動 態 や 国 勢 調 査 の 内 容 を 網 羅 した 大 変 貴 重 な 資 料 であった. 何 よ りも 大 きな 成 果 は, 町 字 別 の 人 口 に 加 えて, 同 じ 町 字 別 の 昼 間 人 口 を 推 定 できたことであった.これには, 国 勢 調 査 に 記 載 されている15 歳 以 上 羽 生 選 手 に 仙 台 市 長 より 賛 辞 の 楯 を 贈 呈 の 就 業 者 通 学 者 のうち, 他 区 県 内 他 県 への 就 業 者 通 学 者 を 総 人 口 から 差 し 引 いたものを 昼 間 人 口 とする 仮 定 が 入 っているが,さらに[ 昼 間 人 口 ]/[ 人 口 ]=[ 在 宅 率 ]を 定 義 す ることによって 死 者 率 を 見 直 してみたのが 次 の 表 である.ここでは, 全 地 域 における 在 宅 率 を 一 律 55%と 仮 定 した 場 合 の 死 者 率 を 示 しているが, 明 治 の 三 陸 津 波 や 昭 和 の 三 陸 津 波,さらには1960 年 のチリ 地 震 津 波 など 夜 間 に 発 生 した 多 くの 津 波 災 害 との 比 較 の 意 味 では,この 在 宅 者 に 対 する 死 者 率 の 方 が 真 実 に 近 いのではな いかと 考 えている 次 第 である.そして 今 回 の 津 波 災 害 は, 我 々が 漠 然 と 想 像 しているよりも 遥 かに 悲 惨 なも のだったのではないか,さらに,もし 今 回 の 津 波 災 害 が, 過 去 の 多 くの 津 波 災 害 のように 夜 間 に 発 生 してい たならば, 犠 牲 者 の 数 は 恐 らく2 倍 近 くに 増 えていたのではないかと 推 察 される.

[2014 年 4 月 23 日 ( 水 )] 今 朝 の 東 京 新 聞 で 最 も 注 目 したのは 斎 藤 美 奈 子 氏 による 右 のコラム 中 立 って 何 であった. 筆 者 も 以 前 (2012.9.16.の 本 欄 )に 同 じようなことを 考 えていたので,このコラムの 印 象 は 正 に 我 が 意 を 得 たりであった. 冒 頭 に 出 てくるNHKニュースの 政 治 的 中 立 への 配 慮 がどのようなニュアンス で 報 じられたのかは 良 く 判 らないが, 自 治 体 等 が 所 有 する 公 共 施 設 は 何 のためにあるのだろうか. もしかして NHKのど 自 慢 や 何 でも 鑑 定 団 の 様 な 娯 楽 目 的 でないと 利 用 できないのだろうか. 中 立 と 云 うのは,どちらにも 偏 らない 座 標 の 原 点 ( 真 ん 中,もしくは 平 等,あるいは 公 平 )と 云 うような 意 味 であろうが, 神 様 でもない 限 り 絶 対 座 標 の 原 点 には 立 てる 訳 がないので,その 座 標 と 云 うのは 相 対 的 なものでしか 有 り 得 ないのではなかろうか. そうであるならば,その 人 の 思 想 信 条 によって,あるいは 価 値 感 によって, 座 標 の 原 点 は 右 にも 左 にも 揺 れ 動 くものと 考 える 方 が 自 然 であって, 中 立 軸 を 厳 密 に 定 義 しようとするよりは 許 容 範 囲 を 広 くして, 様 々な 考 え 方 を 受 容 することの 方 が 好 ましいのではないだろうか.もし 自 分 は 中 立 の 立 場 に 立 って 物 事 が 判 断 で きる と 云 う 人 が 居 たら, 筆 者 はその 人 のことを 決 して 信 用 しないであろう.かつて,エルサレム 賞 の 受 賞 講 演 で 高 く 強 固 な 壁 (システム)と,それにぶつかって 割 れる 卵 があるなら,どれだけ 壁 が 正 しく,どれだ け 卵 が 間 違 っていようとも, 私 は 常 に 卵 の 側 に 立 つ と 明 言 した 村 上 春 樹 氏 の 方 が, 人 間 的 にはよほど 好 感 が 持 てそうに 思 われる. [2014 年 5 月 1 日 ( 木 )] 5 月 3 日 の 憲 法 記 念 日 を 前 に, 東 京 新 聞 は 全 国 の 有 権 者 約 1500 人 を 対 象 に 世 論 調 査 を 実 施 している.その 結 果 は 右 の 通 りで, 憲 法 9 条 につい てどう 思 うか, 安 倍 政 権 に よる 集 団 的 自 衛 権 の 行 使 容 認 をどう 思 うか, 原 発 の 再 稼 働 について 賛 成 か 反 対 か など,それらのいずれにつ いても 安 倍 政 権 の 考 えとは

反 対 の 意 見 の 方 が 圧 倒 的 多 数 を 占 めている. 不 思 議 なのは,それにも 拘 わらず 安 倍 内 閣 や 自 民 党 の 支 持 率 が 一 向 に 下 がらないことである. 因 みに 内 閣 支 持 率 をネットで 検 索 してみると,テレビ 朝 日 が 継 続 的 に 行 っている 前 ページのような 世 論 調 査 の 結 果 を 見 ることができる. 上 段 は 内 閣 支 持 率, 下 段 は 政 党 支 持 率 の 推 移 を 示 していて, 東 日 本 大 震 災 の 発 生 前 後 から 現 在 までの 推 移 を 見 てみると, 政 権 が 民 主 党 から 自 民 党 に 代 わった2012 年 12 月 の 時 点 で 劇 的 な 変 化 があったものの,それ 以 降 には 大 きな 変 化 は 認 められない.なんとも 不 思 議 なことである. [2014 年 5 月 15 日 ( 木 )] 最 近 印 象 に 残 った 新 聞 記 事 のいくつかをこの 備 忘 録 に 残 しておきたい. その 一 つは 5 月 4 日 の 東 京 新 聞 筆 洗 で, 草 花 写 真 家 埴 沙 萠 氏 の 著 書 を 引 用 し, のろまな,はみだしもの は 自 然 界 のみならず, 農 業 の 品 種 改 良 の 世 界 においても 見 直 されるべきではないかと 述 べている. 5 月 5 日 の 投 書 欄 では わだつみ ぜひ 読 んで が 特 に 印 象 に 残 った. ここで 紹 介 された 木 村 久 夫 さんは 京 大 経 済 学 部 学 生 の 昭 和 17 年 に 入 営, 昭 和 21 年 5 月 にシンガポールの 刑 務 所 において 戦 犯 刑 死. 当 時 28 歳 の 陸 軍 上 等 兵 であったそうである(きけわだつみのこえ 日 本 戦 没 学 生 の 手 記 第 1 集, 光 文 社 KAPPA BOOKS,1959). 早 速 読 ませて 頂 いたが, 手 記 を 紙 に 書 くことを 許 されない 状 況 の 中, 愛 読 書 の 余 白 に 連 綿 と 綴 られた 手 記 は 言 語 を 絶 するものであった.いかに 悟 りの 境 地 を 得 たとは 云 え 私 は 生 きるべく, 私 の 身 の 潔 白 を 証 明 すべく,あ らゆる 手 段 を 尽 くした. 私 の 上 級 者 たる 将 校 連 より, 法 廷 におい て 真 実 の 陳 述 をなすことを 厳 禁 せられ,それがため, 命 令 者 たる 上 級 将 校 が 懲 役, 被 命 者 たる 私 が 死 刑 の 判 決 を 下 された.これは 明 らかに 不 合 理 である( 以 下 略 ) さぞかし 無 念 だったであろう. 5 月 10 日 の 東 京 新 聞 1 面 では 五 輪 改 修 国 立 競 技 場 で の 記 事 が 目 を 引 いた.この 代 替 案 は 中 沢 新 一 氏 の 提 案 を 建 築 家 の 伊 東 豊 雄 氏 が 現 競 技 場 の 構 造 を 生 かした 改 修 案 として 具 体 化 したもので, 安 倍 首 相 の 云 う 東 北 の 復 興 と 東 京 五 輪 の 両 立 は 矛 盾 してお り, 改 修 して 良 いも のを 造 ることができ るならば もったい ない の 文 化 を 日 本 の 建 築 思 想 として 世 界 に 発 信 できる と の 言 は 正 論 であろう と 思 われた. 5 月 11 日 の 東 京 新 聞 本 音 のコラム では, 山 口 二 郎 氏 の 国 防

の 本 旨 が 断 然 光 っていた. 政 治 経 済 のエリートがいま,この 瞬 間 の 利 益 を 追 求 するあまり, 若 い 世 代 を 牛 馬 同 然 の, 食 べて 寝 るだけの 低 賃 金 労 働 力 として 扱 い, 家 族 を 持 つ 余 裕 を 与 えないことこそ, 人 口 減 少 の 最 大 の 原 因 である. 人 がいなくなり,スカスカになった 国 土 を 防 衛 することに 何 の 意 味 があるのか. 日 本 と いう 国 をここまでやつれさせて, 政 治 経 済 の 指 導 者 として 恥 ずかしくないのか. 正 にその 通 りである. 2014 年 5 月 15 日 文 責 : 瀨 尾 和 大