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報 道 発 表 資 料 平 成 24 年 7 月 26 日 独 立 行 政 法 人 国 民 生 活 センター 年 々 増 加 する 投 資 信 託 のトラブル - 元 本 割 れなどのリスクを 再 確 認 し トラブルの 未 然 拡 大 防 止 を- 投 資 信 託 全 体 の 純 資 産 総 額 は 2011( 平 成 23) 年 末 で 約 90 兆 円 となっており 市 場 規 模 は 非 常 に 大 きなものとなっている 1 こうした 背 景 のもと 国 民 生 活 センターでは 2009 年 1 月 にい わゆる ノックイン 型 投 資 信 託 に 関 する 注 意 喚 起 を 行 った 2 しかし 全 国 の 消 費 生 活 セン ターに 寄 せられる 投 資 信 託 に 関 する 相 談 はそれ 以 降 も 増 加 傾 向 にあり 2011 年 度 は 1,700 件 を 超 えている 相 談 内 容 としては 契 約 解 約 や 販 売 方 法 に 関 するものが 多 く 中 でも 元 本 保 証 がな いことなどについての 説 明 不 足 や 解 約 に 関 する 相 談 が 目 立 っている また 契 約 当 事 者 は 60 歳 以 上 の 高 齢 者 が 多 く 契 約 金 額 の 平 均 が 1,000 万 円 を 超 えていることも 投 資 信 託 に 関 する 相 談 の 特 徴 である 他 方 2012 年 2 月 には 投 資 信 託 に 関 する 監 督 指 針 の 改 正 が 金 融 庁 により 行 われており 3 今 後 は 消 費 者 トラブルの 増 加 傾 向 に 歯 止 めがかかることも 期 待 されるが 投 資 信 託 の 市 場 規 模 は 非 常 に 大 きく 消 費 者 トラブルの 件 数 自 体 も 非 常 に 多 いのが 現 状 である そこで 更 なる 消 費 者 トラブルの 未 然 拡 大 防 止 のため 全 国 に 寄 せられる 相 談 情 報 の 傾 向 分 析 を 行 い 消 費 者 への 注 意 喚 起 のために 情 報 提 供 を 行 う 1.PIO-NET( 全 国 消 費 生 活 情 報 ネットワーク システム) 4 に 見 る 相 談 の 概 要 (1) 年 度 別 相 談 件 数 の 推 移 年 々 増 加 傾 向 が 続 く 1 社 団 法 人 投 資 信 託 協 会 の 統 計 資 料 (http://www.toushin.or.jp/tws/toukei_dw/i011bj_y.xls)による 2 ローリスクと 勧 誘 されたが 想 定 外 に 大 きく 元 本 割 れする 可 能 性 が 生 じた ノックイン 型 投 資 信 託 (2009 年 1 月 8 日 公 表 )(http://www.kokusen.go.jp/news/data/n-20090108_3.html) 参 照 3 金 融 商 品 取 引 業 者 等 向 けの 総 合 的 な 監 督 指 針 ( 新 旧 対 照 表 ) ( 金 融 庁 ホームページ http://www.fsa.go.jp/news/23/syouken/20120215-1/02.pdf) 参 照 監 督 指 針 改 正 の 主 な 内 容 として 1 通 貨 選 択 型 ファンドについては 投 資 対 象 資 産 の 価 格 変 動 リスクに 加 えて 複 雑 な 為 替 変 動 リスクを 伴 うことから 通 貨 選 択 型 ファンドへの 投 資 経 験 が 無 い 顧 客 への 勧 誘 販 売 時 において 顧 客 から 商 品 特 性 リスク 特 性 を 理 解 した 旨 の 確 認 書 を 受 け 入 れ これを 保 存 するなどの 措 置 をとっているか 2 元 本 の 安 全 性 を 重 視 するとしている 顧 客 に 対 して 通 貨 選 択 型 ファンドなどのリスクの 高 い 商 品 を 販 売 する 場 合 には 管 理 職 による 承 認 制 とするなどの 慎 重 な 販 売 管 理 を 行 っているか 3 投 資 信 託 の 分 配 金 に 関 して 分 配 金 の 一 部 又 は 全 てが 元 本 の 一 部 払 戻 しに 相 当 する 場 合 があることを 顧 客 に 分 かり 易 く 説 明 しているか などが 盛 り 込 まれた 4 PIO-NET(パイオネット: 全 国 消 費 生 活 情 報 ネットワーク システム)とは 国 民 生 活 センターと 全 国 の 消 費 生 活 センターをオンラインネットワークで 結 び 消 費 生 活 に 関 する 情 報 を 蓄 積 しているデータベースのこと なお PIO-NET 情 報 は 相 談 者 の 申 し 出 情 報 に 基 づいたものである 1

投 資 信 託 に 関 する 相 談 件 数 を 年 度 別 に 見 ると 2007 年 度 は 929 件 であったが 年 々 増 加 する 傾 向 が 続 いており 2011 年 度 は 2007 年 度 の 約 1.9 倍 である 1,792 件 の 相 談 が 全 国 の 消 費 生 活 セン ターに 寄 せられている( 図 1) なお 2008 年 度 に 相 談 件 数 が 急 増 した 背 景 としては 世 界 的 な 金 融 危 機 の 発 生 が 考 えられる 図 1 投 資 信 託 に 関 する 相 談 件 数 の 年 度 別 推 移 件 数 1,800 1,500 世 界 的 な 金 融 危 機 の 発 生 1,200 929 900 600 300 1,629 1,601 1,315 1,792 0 2007 2008 2009 2010 2011 年 度 2012 年 6 月 末 日 までの 登 録 分 以 下 同 じ (2) 相 談 内 容 の 特 徴 説 明 不 足 に 関 するものが 目 立 つ 1 相 談 内 容 別 分 類 相 談 内 容 別 分 類 ごとの 相 談 件 数 を 見 ると 契 約 解 約 ( 契 約 自 体 や 解 約 が 問 題 になっている ケース)に 関 する 相 談 が 最 も 多 く 全 体 の 約 8 割 を 占 めている 次 いで 販 売 方 法 ( 勧 誘 時 の 販 売 方 法 が 問 題 になっているケース)に 関 する 相 談 が 多 く 全 体 の 約 6 割 を 占 めている( 図 2) ま た これらの 年 度 ごとの 割 合 を 見 ると 販 売 方 法 に 関 する 相 談 の 割 合 が 2007 年 度 以 降 増 加 傾 向 にあることが 分 かる( 図 3) 図 2 相 談 内 容 別 分 類 ごとの 相 談 件 数 図 3 相 談 内 容 別 分 類 の 年 度 別 割 合 推 移 契 約 解 約 5958 販 売 方 法 4361 接 客 対 応 価 格 料 金 1465 944 0 1500 3000 4500 6000 件 数 2007 年 度 以 降 全 体 (n=7,266) 以 下 同 じ 割 合 100.0% 80.0% 60.0% 40.0% 20.0% 0.0% 81.8% 88.1% 83.7% 78.8% 78.2% 63.6% 65.3% 59.5% 52.9% 55.1% 20.2% 20.1% 18.4% 19.2% 22.3% 11.6% 11.0% 11.8% 15.7% 14.0% 契 約 解 約 販 売 方 法 接 客 対 応 価 格 料 金 なお 相 談 内 容 別 分 類 は 複 数 カウント 項 目 の 2007 2008 2009 2010 2011 年 度 ため 重 複 がある 2

2 具 体 的 な 相 談 内 容 相 談 の 具 体 的 な 内 容 を 見 ると 5 勧 誘 時 や 契 約 時 に 商 品 の 仕 組 みやリスクの 説 明 が 十 分 でなか った などといった 説 明 不 足 に 関 する 相 談 が 最 も 多 く 全 体 の 約 4 割 を 占 めている 次 いで 投 資 信 託 の 契 約 をしたが 解 約 したい などといった 解 約 全 般 に 関 するものが 多 い( 表 1) このうち 説 明 不 足 に 関 する 相 談 について さらに 内 訳 を 分 析 すると 元 本 割 れ に 関 する ものが 上 位 にあがっており これらの 事 例 を 見 ると 元 本 割 れをするとは 説 明 されなかった 元 本 保 証 ではないという 説 明 がなかった などといった 相 談 が 見 られる 6 ( 表 2) 表 1 主 な 相 談 内 容 ごとの 割 合 表 2 説 明 不 足 に 関 する 相 談 の 主 な 内 容 (n=7,266: 投 資 信 託 全 体 ) ごとの 割 合 (n=2,601: 投 資 信 託 のうち 説 明 不 足 ) 投 資 信 託 全 体 相 談 内 容 説 明 不 足 解 約 全 般 元 本 割 れ 強 引 返 金 投 資 信 託 のうち 説 明 不 足 割 合 相 談 内 容 割 合 35.8% 解 約 全 般 33.0% 30.5% 元 本 割 れ 29.6% 22.5% 返 金 11.8% 15.1% 補 償 11.6% 10.7% 強 引 10.6% 表 1 は 2007 年 度 以 降 の 投 資 信 託 全 体 (7,266 件 )を 母 数 としている 複 数 回 答 項 目 のため 項 目 間 に 重 複 がある( 表 2も 同 様 ) 表 2 は 2007 年 度 以 降 の 投 資 信 託 全 体 のうち 説 明 不 足 (2,601 件 )を 母 数 としている (3) 契 約 当 事 者 の 特 徴 60 歳 以 上 が 約 8 割 を 占 める 契 約 当 事 者 の 年 齢 を 見 ると 70 歳 以 上 が 全 体 の 約 半 数 を 占 めており これに 60 歳 代 を 加 える と 全 体 の 約 8 割 を 占 める( 図 4) また 60 歳 以 上 の 割 合 は 2007 年 度 以 降 年 々 増 加 する 傾 向 にあ り( 図 5) 高 齢 者 の 相 談 が 多 いことが 特 徴 として 伺 える 図 4 契 約 当 事 者 年 代 別 割 合 図 5 契 約 当 事 者 年 代 別 割 合 の 年 度 別 推 移 80 歳 以 上 17% 70 歳 代 33% 40 歳 未 満 4% 40 歳 代 7% 60 歳 代 27% 50 歳 代 12% 不 明 無 回 答 等 を 除 いて 割 合 を 算 出 以 下 同 じ 割 合 100% 90% 80% 70% 60% 50% 40% 30% 20% 10% 0% 12% 16% 17% 18% 19% 30% 31% 35% 80 歳 以 上 35% 34% 70 歳 代 60 歳 代 25% 50 歳 代 27% 40 歳 代 27% 28% 28% 40 歳 未 満 16% 13% 11% 9% 11% 11% 8% 7% 8% 5% 5% 5% 3% 3% 3% 2007 2008 2009 2010 2011 年 度 5 相 談 内 容 を 表 すキーワードの 集 計 による 6 表 1 は 投 資 信 託 に 関 する 相 談 全 体 を 分 析 集 計 対 象 としたものであり 表 2 は 投 資 信 託 に 関 する 相 談 のうち 説 明 不 足 に 関 するものについてさらに 分 析 集 計 したものである 表 1 と 表 2 における 同 じ 項 目 名 のものは データの 一 部 が 重 複 している 3

(4)その 他 の 傾 向 平 均 契 約 金 額 は 約 1,200 万 円 と 高 額 1 契 約 金 額 100 万 円 以 上 500 万 円 未 満 が 最 も 多 く 次 いで 1,000 万 円 以 上 3,000 万 円 未 満 が 多 い 平 均 契 約 金 は 約 1,200 万 円 と 高 額 であった( 図 6) 2 販 売 購 入 形 態 等 相 談 事 例 に 係 る 販 売 購 入 形 態 としては 証 券 会 社 や 銀 行 等 の 店 舗 購 入 が 最 も 多 く 全 体 の 約 6 割 を 占 めており 次 いで 訪 問 販 売 が 約 3 割 であった また インターネット 等 による 通 信 販 売 の 割 合 は 小 さかった( 図 7) 相 談 は 証 券 会 社 銀 行 等 とも 同 じぐらいの 割 合 であった 図 6 契 約 金 額 別 相 談 件 数 件 数 1600 1400 1200 1451 1222 図 7 契 約 購 入 形 態 別 相 談 件 数 通 信 販 売 3% 電 話 勧 誘 販 売 10% その 他 2% 1000 800 905 訪 問 販 売 27% 店 舗 購 入 59% 600 400 200 0 317 100 万 円 未 満 100 万 円 以 上 500 万 円 未 満 500 万 円 以 上 1000 万 円 未 満 1000 万 円 以 上 3000 万 円 未 満 246 3000 万 円 以 上 5000 万 円 未 満 140 5000 万 円 以 上 1 億 円 未 満 52 1 億 円 以 上 2. 主 な 相 談 事 例 投 資 信 託 に 関 する 主 な 相 談 事 例 としては 大 きく 分 けて 以 下 のようなものがある (1) 説 明 不 足 や 説 明 内 容 に 関 するもの 事 例 1 元 本 保 証 と 言 って ノックイン 型 の 投 資 信 託 を 勧 誘 された 5 年 前 に 定 期 預 金 にしようとして 銀 行 に 出 向 いたところ 定 期 預 金 よりも 利 率 の 高 い 金 融 商 品 があり しかも 元 本 保 証 と 言 われ 投 資 信 託 を 紹 介 された 元 本 保 証 があるなら 良 いと 思 って 900 万 円 の 契 約 をした それから 数 年 後 株 価 が 下 落 した 際 に 担 当 者 から 連 絡 があったので 元 本 保 証 ですよね と 聞 いたところ 株 価 が 一 定 の 金 額 以 下 になると 元 本 保 証 はなくなる と 説 明 され た そのような 説 明 は 契 約 時 には 聞 いていないし 元 本 割 れの 可 能 性 がある と 聞 いていたら 契 約 していない 元 本 割 れをしたので 補 償 を 求 めたい ( 相 談 受 付 :2012 年 3 月 契 約 当 事 者 : 北 海 道 80 歳 代 男 性 無 職 ) 事 例 2 分 配 金 が 倍 になると 言 われて 通 貨 選 択 型 の 投 資 信 託 を 契 約 したがやめたい 以 前 から 取 引 のある 証 券 会 社 から 分 配 金 はこれまで 持 っていた 商 品 の 倍 になると 言 われて 通 貨 選 択 型 で 為 替 ヘッジのある 投 資 信 託 を 契 約 した( 契 約 金 額 約 400 万 円 ) 目 論 見 書 などは 契 約 後 に 渡 され 後 で 読 んでみるとリスクの 高 い 商 品 であることが 分 かった 翌 日 解 約 したいと 申 し 出 たが すでに 契 約 書 にサインしているので 解 約 できないと 言 われた 支 払 いは 以 前 取 引 してい た 投 資 信 託 の 解 約 金 を 充 当 し 不 足 分 は1 週 間 以 内 に 支 払 う 約 束 をしていた 納 得 できないので 4

やめたい ( 相 談 受 付 :2012 年 3 月 契 約 当 事 者 : 広 島 県 60 歳 代 女 性 家 事 従 事 者 ) 事 例 3 毎 月 分 配 型 の 投 資 信 託 を 契 約 したが 説 明 と 異 なる 点 があり 解 約 したい 数 日 前 に 定 期 預 金 をする 予 定 で 銀 行 に 行 ったところ 利 率 の 良 い 商 品 がある と 投 資 信 託 を 勧 められ 断 ったが 分 配 は 必 ずある と 言 われ 2 種 類 の 投 資 信 託 ( 年 2 回 分 配 と 毎 月 分 配 )を 合 計 1,000 万 円 契 約 した 後 から 資 料 に 目 を 通 していたら 分 配 金 を 出 すために 元 本 が 減 っていく と 記 載 があった そのような 説 明 は 受 けていない 話 が 違 うので 解 約 したい また 元 本 保 証 の 商 品 に 変 更 したい ( 相 談 受 付 :2011 年 8 月 契 約 当 事 者 : 愛 知 県 50 歳 代 男 性 給 与 生 活 者 ) 事 例 4 家 中 の 資 金 を 集 め 投 資 したが 思 っていた 以 上 に 元 本 割 れし 納 得 できない 4 年 前 に 定 期 預 金 が 満 期 になり 銀 行 の 窓 口 に 出 向 いた 窓 口 で 投 資 信 託 を 購 入 するよう 勧 めら れた 毎 月 分 配 金 が 約 24 万 円 もらえるという 説 明 があり 家 中 の 資 金 を 集 め 約 3,000 万 円 で 投 資 信 託 の 契 約 をした 分 配 金 はもらっているが 元 本 割 れもあり 現 在 の 元 本 は 約 2,000 万 円 である と 言 われている リスクの 説 明 はあったが こんなに 元 本 が 割 れるとは 想 定 していなかった 投 資 目 的 の 金 融 商 品 はそれまで 購 入 したことがなく 予 想 外 の 損 害 額 に 納 得 できない ( 相 談 受 付 :2012 年 1 月 契 約 当 事 者 : 北 陸 地 域 60 歳 代 男 性 無 職 ) 事 例 5 戦 争 が 起 きない 限 り 元 本 は 絶 対 大 丈 夫 と 言 われ 契 約 したが 説 明 と 違 った 4 年 前 定 期 預 金 をする 目 的 で 銀 行 に 行 った 際 に 戦 争 が 起 きない 限 り 元 本 は 絶 対 大 丈 夫 保 証 する などと 何 度 も 説 明 を 受 け 投 資 信 託 を 契 約 した その 1 年 後 解 約 しに 行 ったら 今 解 約 してもほとんどお 金 は 戻 らない と 言 われそのまま 継 続 しているが 最 初 の 説 明 と 全 く 違 い だ まされたのでないかと 思 う ( 相 談 受 付 :2011 年 4 月 契 約 当 事 者 : 山 形 県 60 歳 代 女 性 家 事 従 事 者 ) (2) 適 合 性 に 関 するもの 事 例 6 認 知 症 高 齢 者 が 仕 組 みを 理 解 せずに 契 約 したが 取 り 消 したい 要 介 護 認 定 と 認 知 症 の 診 断 を 受 けている 高 齢 の 母 が 証 券 会 社 で 投 資 信 託 などを 契 約 している 約 600 万 円 で 契 約 した 投 資 信 託 の 残 高 が 約 200 万 円 になっている 契 約 書 などは 見 つからないし いつから 取 引 をしていたのか 分 からない 母 は 全 く 仕 組 みを 理 解 しておらず 契 約 を 取 り 消 した い ( 相 談 受 付 :2012 年 1 月 契 約 当 事 者 : 東 京 都 80 歳 代 女 性 無 職 ) (3) 勧 誘 方 法 に 関 するもの 事 例 7 窓 口 で 勧 誘 され 根 負 けして 契 約 したが 解 約 したい 数 日 前 満 期 になった 定 期 預 金 の 手 続 きをしに 銀 行 の 窓 口 へ 行 ったところ 1 年 間 利 率 のいい 定 期 預 金 とセットで 投 資 信 託 を 勧 められた 元 本 割 れすると 説 明 されたので 元 本 保 証 でないの は 嫌 だと 何 度 も 言 ったが 1 時 間 くらい 粘 られ 根 負 けして 契 約 してしまった 解 約 したい 5

( 相 談 受 付 :2011 年 4 月 契 約 当 事 者 : 愛 知 県 70 歳 代 女 性 無 職 ) 事 例 8 自 宅 に 何 度 も 来 訪 され 断 れずに 契 約 したが 解 約 したい 数 日 前 に 亡 夫 名 義 の 株 を 預 けてあった 証 券 会 社 の 担 当 者 が 来 訪 した リスクはあるがこれは とても 良 くて 安 心 3 カ 月 経 てば 解 約 できる( ) と 海 外 の 国 債 を 扱 う 投 資 信 託 を 勧 められた が 夫 に 先 立 たれ 気 持 ちが 弱 っていたこともあり 仕 組 みは 理 解 できなかった 夜 に 再 度 来 訪 され 気 が 弱 くて 断 れず 約 270 万 円 の 契 約 をした よく 考 えやはり 断 ろうと 思 っていたところ 翌 日 担 当 者 から 電 話 があった 契 約 しないと 伝 えたが 変 なものは 勧 めない などと 言 われ 結 局 押 し 切 られてしまった 後 日 やはり 不 安 で 電 話 したが すでに 契 約 は 成 立 しており クーリング オ フできないので 今 日 中 に 払 ってほしい と 言 われた 資 金 に 余 裕 がないことは 説 明 している こ の 契 約 のことで 夜 も 眠 れない 解 約 したい なお 当 該 契 約 について 相 談 窓 口 で 目 論 見 書 を 確 認 したところ クローズド 期 間 7 について は ありません との 記 載 がなされていた ( 相 談 受 付 :2011 年 1 月 契 約 当 事 者 : 東 京 都 50 歳 代 女 性 家 事 従 事 者 ) (4) 解 約 自 体 に 関 するもの 事 例 9 言 われるままに 契 約 したが 解 約 に 応 じてもらえない 以 前 から 株 の 売 買 をしていたが 4 年 前 に 証 券 会 社 の 担 当 者 が 来 訪 し 株 を 売 って 投 資 信 託 を 購 入 したほうが 良 いと 勧 められ 分 かりやすい 説 明 もなく 言 われるままに 契 約 した その 後 どん どん 資 産 が 目 減 りした もう 年 なので 解 約 したいと 言 うと 7 年 後 に 利 息 が 上 がるので 持 ってい るように 言 われた 7 年 後 は 分 からないので 解 約 してほしいと 伝 えても 子 どもが 引 き 継 げると 言 って 解 約 させてくれない 早 く 解 約 したい ( 相 談 受 付 :2012 年 2 月 契 約 当 事 者 : 大 阪 府 80 歳 代 女 性 家 事 従 事 者 ) 3. 相 談 事 例 から 見 た 問 題 点 (1) 元 本 保 証 ではないこと 等 リスクについての 説 明 が 十 分 ではない 投 資 信 託 は 元 本 保 証 の 金 融 商 品 ではなく 元 本 割 れのリスクがあるが 元 本 割 れをするとは 説 明 されなかった といったように 元 本 割 れなどのリスクの 説 明 がなされていない もしくは 契 約 をする 消 費 者 にとって 十 分 ではないケースが 目 立 っている このような 説 明 の 不 十 分 さが 消 費 者 の 誤 解 を 招 き トラブルを 誘 引 しているおそれもある 8 事 例 1~5 こうした 場 合 のうち ノックイン 型 のように 一 定 の 条 件 を 満 たせば 元 本 が 保 証 されるタイ 7 投 資 信 託 によっては 一 定 期 間 は 解 約 を 認 めない クローズド 期 間 を 設 けているものもある 8 金 融 商 品 販 売 法 では 証 券 会 社 や 銀 行 などの 金 融 商 品 販 売 業 者 等 は 投 資 信 託 などの 金 融 商 品 の 販 売 が 行 われる までの 間 に 元 本 割 れなどが 生 じるおそれがある 旨 などの 重 要 事 項 について 顧 客 の 知 識 経 験 財 産 の 状 況 や 契 約 締 結 の 目 的 に 照 らして 顧 客 に 理 解 されるために 必 要 な 方 法 や 程 度 によって 説 明 しなければならないとされ ている( 金 融 商 品 販 売 法 第 3 条 ) また 金 融 商 品 取 引 法 では 証 券 会 社 や 銀 行 などの 金 融 商 品 取 引 業 者 等 は 原 則 として 投 資 信 託 の 契 約 など 金 融 商 品 取 引 契 約 を 締 結 しようとするときは あらかじめ 契 約 締 結 前 交 付 書 面 を 顧 客 に 交 付 しなければならないと されている この 契 約 締 結 前 交 付 書 面 には 損 失 が 生 ずることとなるおそれがあるときは その 旨 を 記 載 しなけ ればならない( 金 融 商 品 取 引 法 第 37 条 の 3) なお 金 融 商 品 取 引 業 者 等 やその 営 業 員 などは 金 融 商 品 取 引 契 約 の 締 結 又 はその 勧 誘 に 関 して 顧 客 に 対 して 虚 偽 のことを 告 げる 行 為 や 不 確 実 な 事 項 について 断 定 的 な 判 断 を 提 供 する 等 して 勧 誘 をしてはならない( 金 融 商 品 取 引 法 第 38 条 ) 6

プの 投 資 信 託 では 株 価 が 一 定 の 金 額 を 下 回 ると 元 本 が 保 証 されなくなるなどといった 元 本 保 証 の 条 件 についての 説 明 が 不 十 分 であるケースが 見 られた 事 例 1 他 方 分 配 金 のあるタイプの 投 資 信 託 では 分 配 金 の 支 払 いなどのメリットは 説 明 されているが 契 約 前 のリスクの 説 明 が 十 分 ではなくトラブルになっているケースもあった 事 例 2 また 分 配 金 を 毎 月 受 け 取 れる 毎 月 分 配 型 では 分 配 金 が 運 用 益 からではなく 元 本 を 取 り 崩 して 支 払 われることがあるが こ の 点 の 説 明 が 不 十 分 であるケースが 見 られた 事 例 3 その 他 戦 争 でも 起 こらない 限 り 大 丈 夫 などといった 抽 象 的 な 説 明 をされているケースもあ る 事 例 5 このようなケースでは 消 費 者 が 適 切 に 商 品 のリスクを 認 識 できないまま 契 約 に 至 り トラブルになるおそれがある この 他 にも かたい 商 品 プロが 運 用 しているから 大 丈 夫 などという 説 明 をされている 例 も 見 られた (2) 商 品 自 体 が 複 雑 で そもそもリスクの 内 容 等 を 認 識 できない 投 資 信 託 の 中 には 商 品 の 仕 組 みや 想 定 されるリスクやリターンを 消 費 者 が 認 識 するには 一 定 の 知 識 経 験 が 必 要 な 複 雑 な 内 容 のものもある このうち 事 例 1 のような ノックイン 型 9 は 特 殊 な 条 件 が 定 められた 債 券 (デリバティブを 活 用 した 仕 組 債 )を 投 資 対 象 としており 仕 組 み 自 体 が 複 雑 な 商 品 であると 思 われる 特 に 事 例 2 のような 通 貨 選 択 型 は 投 資 対 象 資 産 の 価 格 変 動 リスクに 加 えて 複 雑 な 為 替 変 動 リスクを 伴 うこともあり 一 般 の 消 費 者 にとって は 非 常 に 複 雑 な 商 品 であると 思 われる 10 投 資 信 託 では 契 約 金 額 が 高 額 であることも 多 く 中 には 本 人 のリスクの 許 容 度 を 超 えた 損 失 に なるおそれもあり 先 行 きに 不 安 をかかえる 高 齢 者 にとって 生 活 の 根 幹 をゆるがしかねないよう な 過 大 な 損 失 を 被 るケースも 見 られた 11 事 例 4 (3) 判 断 能 力 が 不 十 分 な 消 費 者 による 契 約 認 知 症 高 齢 者 などのように 記 憶 力 や 判 断 能 力 が 不 十 分 な 消 費 者 が 勧 誘 を 受 け 内 容 を 全 く 理 解 12 しないまま 契 約 するなど 消 費 者 の 適 合 性 に 問 題 のあるケースも 見 られた 事 例 6 この 場 合 特 に 一 人 暮 らしだと 契 約 している 事 実 が 家 族 や 周 りの 人 にも 気 づかれにくい 場 合 もある (4) 断 っているのにしつこく 勧 誘 される 契 約 するつもりはない などと 言 って 断 っているのにしつこく 勧 誘 するといった 問 題 勧 誘 も 見 られた 事 例 7~8 こうしたケースでは しつこい 勧 誘 に 仕 方 なく 契 約 してしまうこともあ り 解 約 トラブルになることがある 9 リスク 限 定 ( 軽 減 ) 型 条 件 付 元 本 確 保 型 などと 呼 ばれることもある 10 この 点 について 日 本 弁 護 士 連 合 会 が 2012 年 6 月 20 日 に 金 融 庁 等 に 提 出 した 投 資 信 託 投 資 法 人 法 制 の 見 直 しに 関 する 意 見 書 (http://www.nichibenren.or.jp/activity/document/opinion/year/2012/120615.html) で は 一 般 投 資 家 に 販 売 される 投 資 信 託 について 一 般 投 資 家 に 適 さない 複 雑 な 仕 組 みの 商 品 やリスクの 高 い 商 品 が 販 売 されることのないよう 商 品 規 制 ( 商 品 の 内 容 を 画 する 運 用 規 制 を 含 む )に 関 する 規 定 を 整 備 すべきであ る との 意 見 が 述 べられている 11 金 融 商 品 取 引 業 者 等 は 顧 客 の 知 識 経 験 財 産 の 状 況 や 契 約 を 締 結 する 目 的 に 照 らして 不 適 当 と 認 められる 勧 誘 を 行 って 投 資 者 の 保 護 に 欠 けることのないように 業 務 を 行 わなければならない( 適 合 性 の 原 則 )( 金 融 商 品 取 引 法 第 40 条 第 1 号 ) 12 前 掲 注 11 参 照 7

(5) 解 約 に 応 じられないというケースも 事 例 9 のように 消 費 者 が 事 業 者 に 対 して 解 約 したい と 申 し 出 ても 解 約 に 応 じられな かったというケースが 見 られた 13 また 投 資 信 託 によっては 一 定 期 間 は 解 約 を 認 めない ク ローズド 期 間 を 設 けているものもあるが この 点 につき 事 例 8 では クローズド 期 間 が 設 けられていないにも 関 わらず 3 カ 月 は 解 約 できない など 事 実 と 異 なる 説 明 を 行 っているケー スが 見 られた この 他 にも なかなか 解 約 に 応 じてもらえず どうしたらよいか といった 相 談 が 寄 せられている なお 事 例 8 のように クーリング オフできないと 言 われた といった 相 談 も 寄 せられて いるが そもそも 投 資 信 託 の 契 約 には 金 融 商 品 取 引 法 上 のクーリング オフの 制 度 は 適 用 されな い (6) 銀 行 窓 口 販 売 の 特 徴 と 問 題 点 1 特 徴 : 投 資 信 託 の 契 約 を 元 々の 目 的 としていなかった 消 費 者 がトラブルに 遭 っている 定 期 預 金 にしようとして 銀 行 に 出 向 いたところ 投 資 信 託 を 紹 介 された など 元 々は 預 金 目 的 で 銀 行 に 出 向 いた 消 費 者 が 契 約 する 予 定 のなかった 投 資 信 託 の 勧 誘 を 受 け トラブルに 遭 っているケースが 非 常 に 多 くの 事 例 で 見 られる 事 例 1 事 例 3 事 例 4 事 例 5 事 例 7 これは 元 本 保 証 の 預 金 を 扱 う 銀 行 窓 口 販 売 で 見 られる 特 徴 である 2 問 題 点 : 消 費 者 が 望 んでいる 商 品 性 と 一 致 していない 相 談 事 例 を 見 ると 元 本 割 れの 可 能 性 がある と 聞 いていたら 契 約 していない 事 例 1 元 本 保 証 の 商 品 に 変 更 したい 事 例 3 元 本 保 証 でない 商 品 は 嫌 だ 事 例 7 など 元 本 保 証 の 商 品 を 望 んでいる 消 費 者 に 対 して 元 本 割 れリスクが 生 じる 投 資 信 託 の 勧 誘 を 行 っているケース が 目 立 つ 銀 行 が 勧 める 商 品 性 と 消 費 者 の 意 向 がそもそも 一 致 しておらず 問 題 である 加 えて 商 品 性 が 一 致 していないことを 消 費 者 に 十 分 認 識 させていないケース 事 例 1 や 一 致 してい ないにも 関 わらずしつこく 勧 誘 するケース 事 例 7 なども 見 られた 4. 消 費 者 へのアドバイス (1) 元 本 保 証 ではないことを 改 めて 認 識 し 販 売 員 の 説 明 内 容 を 十 分 に 確 認 すること 投 資 信 託 は 預 貯 金 とは 異 なり 元 本 が 保 証 されたものではないことを 改 めて 認 識 し 販 売 員 の 説 明 する 商 品 の 内 容 を 十 分 に 確 認 したうえで 契 約 すること もし 確 実 に 元 本 が 保 証 された 商 品 を 希 望 するのであれば 投 資 信 託 の 契 約 は 避 けること (2)リスクや 仕 組 みを 十 分 に 理 解 できず リスクの 程 度 を 適 切 に 測 ることができなければ 契 約 しないこと 投 資 信 託 の 中 には ノックイン 型 や 通 貨 選 択 型 などのように 複 雑 な 仕 組 みの 商 品 もある 13 金 融 商 品 取 引 法 では 金 融 商 品 取 引 契 約 に 基 づく 金 融 商 品 取 引 行 為 を 行 うことその 他 の 当 該 金 融 商 品 取 引 契 約 に 基 づく 債 務 の 全 部 又 は 一 部 の 履 行 を 拒 否 し 又 は 不 当 に 遅 延 させる 行 為 が 禁 止 されている( 金 融 商 品 取 引 法 第 38 条 第 7 号 金 商 業 等 府 令 第 117 条 第 1 項 第 5 号 ) 8

商 品 の 仕 組 みやリスクについて パンフレットや 目 論 見 書 などの 資 料 で 十 分 に 確 認 し 納 得 が 行 くまで 説 明 してもらったうえで それでも 仕 組 みが 理 解 できなかったり リスクの 程 度 を 適 切 に 測 ることができなければ 契 約 しないこと また 毎 月 分 配 型 などの 場 合 には 分 配 金 の 一 部 ま たは 全 てが 元 本 の 一 部 払 戻 しに 相 当 する 場 合 があるので あらかじめよく 確 認 しておくこと (3) 自 分 が 許 容 できるリスクの 範 囲 内 で 契 約 すること 投 資 信 託 では 契 約 金 額 が 高 額 になる 例 も 見 られ 市 場 の 動 向 等 によっては 多 額 の 損 失 を 伴 う 可 能 性 もある 自 分 の 収 入 や 資 産 状 況 を 十 分 に 考 慮 したうえで 自 分 が 許 容 できるリスクの 範 囲 を 明 確 にしたうえで その 範 囲 内 で 契 約 をすること (4) 解 約 条 件 についてもあらかじめ 確 認 しておくこと 投 資 信 託 によっては 一 定 期 間 は 解 約 を 認 めない クローズド 期 間 を 設 けているものもある また 解 約 するときに 手 数 料 がかかったり 手 数 料 とは 別 に 一 定 の 金 額 が 差 し 引 かれるものも あるため 契 約 する 前 にあらかじめ 解 約 条 件 についても 確 認 しておくこと また 投 資 信 託 の 契 約 にはクーリング オフ 制 度 の 適 用 がないため 注 意 する 必 要 がある (5)トラブルにあったら 消 費 生 活 センターに 相 談 すること 投 資 信 託 に 関 してトラブルにあったり 契 約 前 に 不 安 な 点 などがあれば 最 寄 りの 消 費 生 活 セ ンター 等 に 相 談 すること 14 5. 情 報 提 供 先 消 費 者 庁 消 費 者 政 策 課 消 費 者 委 員 会 事 務 局 金 融 庁 監 督 局 証 券 課 日 本 証 券 業 協 会 一 般 社 団 法 人 全 国 銀 行 協 会 社 団 法 人 投 資 信 託 協 会 14 このほか 証 券 会 社 や 銀 行 の 監 督 官 庁 である 金 融 庁 では 金 融 サービス 利 用 者 相 談 室 (0570-016811) にて 金 融 サービスに 関 する 質 問 相 談 意 見 等 を 受 け 付 けている 9

( 参 考 資 料 )ノックイン 型 通 貨 選 択 型 毎 月 分 配 型 の 投 資 信 託 の 概 要 について 15 * 以 下 では ノックイン 型 通 貨 選 択 型 毎 月 分 配 型 の 投 資 信 託 について 概 要 をまとめた 詳 細 については 目 論 見 書 などを 必 ず 参 照 し 十 分 に 説 明 を 受 けること 16 1ノックイン 型 ノックイン 型 の 投 資 信 託 は 株 価 指 数 など 対 象 となる 資 産 の 価 格 が 一 定 の 範 囲 を 超 えて 下 落 しなければ 一 定 の 利 回 りが 支 払 われるといった 特 殊 な 条 件 が 定 められた 債 券 ( 仕 組 債 ) を 投 資 対 象 とする 投 資 信 託 である 一 定 の 範 囲 を 超 えて 下 落 した 場 合 (これを ノックイン と いう) その 下 落 分 がそのまま 投 資 家 の 損 失 になるというリスクがある 2 通 貨 選 択 型 通 貨 選 択 型 の 投 資 信 託 は 株 式 や 債 券 などといった 投 資 対 象 資 産 に 加 えて 投 資 対 象 通 貨 も 選 択 することができるよう 設 計 された 投 資 信 託 である 通 貨 選 択 型 の 投 資 信 託 の 収 益 ( 損 失 ) 源 の 要 素 としては 1 利 子 配 当 収 入 投 資 対 象 資 産 の 価 格 変 動 2 為 替 ヘッジプレミアム/コ スト 3 為 替 差 益 / 為 替 差 損 がある( 下 図 参 照 ) 図 通 貨 選 択 型 の 投 資 信 託 のイメージ 17 ヘッジ 対 象 通 貨 3( 為 替 変 動 ) 2( 為 替 ヘッジ) ( 投 資 ) ( 申 込 金 ) 受 益 者 投 資 信 託 投 資 対 象 資 産 ( 分 配 金 償 還 金 など) 1( 利 子 配 当 収 入 投 資 対 象 資 産 の 価 格 変 動 ) 収 益 ( 損 失 ) 源 の 要 素 1 利 子 配 当 収 入 投 資 対 象 資 産 の 価 格 変 動 2 為 替 ヘッジプレミア ム/コスト = + + 3 為 替 差 益 / 為 替 差 損 収 益 を 得 ら れるケース 投 資 対 象 資 産 の 市 況 の 好 転 ( 金 利 の 低 下 等 )* 投 資 対 象 資 産 ( 債 券 等 )の 価 格 の 上 昇 ヘッジ 対 象 通 貨 の 短 期 金 利 が 投 資 対 象 資 産 の 短 期 金 利 を 上 回 る ヘッジプレミアムの 発 生 ヘッジ 対 象 通 貨 が 対 円 で 上 昇 ( 円 安 ) 為 替 差 益 の 発 生 損 失 やコス トが 発 生 す るケース 投 資 対 象 資 産 ( 債 券 等 )の 価 格 の 下 落 投 資 対 象 資 産 の 市 況 の 悪 化 ( 金 利 の 上 昇 発 行 体 の 信 用 状 況 の 悪 化 等 )* ヘッジコストの 発 生 ヘッジ 対 象 通 貨 の 短 期 金 利 が 投 資 対 象 資 産 の 短 期 金 利 を 下 回 る * 投 資 対 象 資 産 の 価 格 の 上 昇 / 下 落 の 要 因 は 資 産 の 種 類 ( 債 券 株 式 不 動 産 等 )により 異 なる 為 替 差 損 の 発 生 ヘッジ 対 象 通 貨 が 対 円 で 下 落 ( 円 高 ) 15 日 本 証 券 業 協 会 ホームページ(http://www.jsda.or.jp/) 及 び 事 業 者 の 目 論 見 書 等 より 一 部 抜 粋 した 詳 細 に ついては 同 協 会 ホームページ 及 び 事 業 者 の 目 論 見 書 等 を 参 照 16 国 民 生 活 センター 報 道 発 表 資 料 ローリスクと 勧 誘 されたが 想 定 外 に 大 きく 元 本 割 れする 可 能 性 が 生 じた ノ ックイン 型 投 資 信 託 (2009 年 1 月 8 日 公 表 )(http://www.kokusen.go.jp/news/data/n-20090108_3.html) 参 照 17 通 貨 選 択 型 の 投 資 信 託 のイメージであり 実 際 の 成 果 を 示 唆 するものではない 10

3 毎 月 分 配 型 毎 月 分 配 型 の 投 資 信 託 は 1 カ 月 ごとに 決 算 を 行 い 収 益 等 の 一 部 を 収 益 分 配 金 ( 分 配 金 ) として 毎 月 分 配 する 運 用 方 針 になっている 投 資 信 託 の 分 配 金 には 普 通 分 配 金 ( 個 別 元 本 を 上 回 る 部 分 からの 分 配 金 )と 元 本 払 戻 金 ( 特 別 分 配 金 )( 個 別 元 本 を 下 回 る 部 分 からの 分 配 金 )があ る 元 本 払 戻 金 ( 特 別 分 配 金 )は 投 資 した 元 本 の 一 部 払 戻 し に 当 たり その 金 額 だけ 個 別 元 本 は 減 少 する <title> 年 々 増 加 する 投 資 信 託 のトラブル - 元 本 割 れなどのリスクを 再 確 認 し トラブルの 未 然 拡 大 防 止 を - </title> 11