GDP 成 長 率 主 要 経 済 指 標 予 測 1. 日 本 のGDP 成 長 率 予 測 ( 前 期 比 ) 予 測 予 測 1 年 度 1 年 度 1 年 度 17 年 度 1 年 度 1 年 度 17 年 度 1-1 月 1-3 月 - 月 7-9 月 1-1 月 1-3 月 - 月 7-

明 治 安 田 生 命 1-17 年 度 経 済 見 通 しについて ~ 世 界 経 済 がもたつくなか 国 内 景 気 の 回 復 ペースも 緩 慢 ~ 1 年 月 18 日 明 治 安 田 生 命 保 険 相 互 会 社 ( 執 行 役 社 長 根 岸 秋 男 )は 1 年 1-1 月 期 のGDP 速 報 値 の 発 表 を 踏 まえ 1-17 年 度 の 経 済 見 通 しを 作 成 いたしました 主 要 なポイントは 以 下 のとおりです 1. 日 本 のGDP 成 長 率 予 測 実 質 GDP 成 長 率 :1 年 度 1. 17 年 度.1 名 目 GDP 成 長 率 :1 年 度 1. 17 年 度.7. 要 点 1 日 本 経 済 は 停 滞 局 面 が 続 いている 今 後 の 景 気 は 交 易 条 件 の 改 善 が 引 き 続 き 下 支 えにな るとみられるものの 内 外 需 とも 確 たるけん 引 役 不 在 のなか 緩 やかな 回 復 にとどまると 予 想 する 1 年 度 末 にかけては 17 年 月 予 定 の 消 費 増 税 をにらんだ 駆 け 込 み 需 要 が 見 込 まれるが 増 税 前 後 の 起 伏 を 均 せば 成 長 率 は 台 半 ばにとどまるとみている 個 人 消 費 は 原 油 安 に 伴 う 家 計 の 実 質 購 買 力 の 改 善 が 下 支 えとなるものの 引 き 続 き 名 目 賃 金 が 伸 び 悩 むと 見 込 まれるなか 持 ち 直 しは 緩 やかと 予 想 する 住 宅 投 資 は 貸 家 の 節 税 需 要 が 減 衰 するとみられることで 消 費 増 税 前 後 を 均 せば 停 滞 気 味 の 推 移 が 続 くとみている 設 備 投 資 は 製 造 業 の 能 力 増 強 投 資 の 低 迷 を 受 け 緩 慢 な 回 復 にとどまると 予 想 する 公 共 投 資 は 1 年 度 の 公 共 事 業 関 連 予 算 が 前 年 並 みとなるなか 一 進 一 退 の 推 移 が 続 くと みる 輸 出 は 世 界 的 な 投 資 の 冷 え 込 みが 下 押 し 要 因 となって 伸 び 悩 むとみている 3 米 国 景 気 は 雇 用 環 境 の 改 善 や 家 計 のバランスシートの 正 常 化 の 進 展 などを 背 景 に 緩 や かな 回 復 が 続 くと 予 想 する 欧 州 景 気 は 新 興 国 景 気 の 減 速 が 輸 出 や 投 資 の 下 押 し 圧 力 となっ て 持 ち 直 しペースは 緩 慢 なものにとどまるとみる 中 国 景 気 は 政 府 による 財 政 金 融 政 策 が 下 支 えすることで 失 速 は 避 けられるとみている 主 要 計 数 表 1 年 度 1 年 度 1 年 度 17 年 度 実 績 前 回 前 回 前 回 実 質 成 長 率 1..7.8 1. 1..1. 成 長 率 寄 与 度 内 需 1...8.9 1.1..1 外 需..1..1.1.3.3 名 目 成 長 率 1... 1...7 1.9 前 回 は1 年 11 月 時 点 の 予 想

GDP 成 長 率 主 要 経 済 指 標 予 測 1. 日 本 のGDP 成 長 率 予 測 ( 前 期 比 ) 予 測 予 測 1 年 度 1 年 度 1 年 度 17 年 度 1 年 度 1 年 度 17 年 度 1-1 月 1-3 月 - 月 7-9 月 1-1 月 1-3 月 - 月 7-9 月 1-1 月 1-3 月 実 質 GDP 1..7 1..1..3.3...7.7...3 前 期 比 年 率 1..7 1..1 1. 1. 1..9 1..8.7.8.9 1.1 前 年 同 期 比 1..7 1..1.... 1. 1..... 民 間 最 終 消 費 支 出.9. 1...8..3.. 1.1 1.7.1.3.3 民 間 住 宅 投 資 11.7.3 1.9 1. 1....7 1. 1...1.3.1 民 間 設 備 投 資.1... 1....9. 1. 1.8.1.. 政 府 最 終 消 費 支 出.1 1.3.8.7..1.1..3.1.3...1 公 的 固 定 資 本 形 成. 1. 1.3..7..1..1...3..1 財 貨 サービスの 輸 出 7.8..8..9 1....7.7..3.. 財 貨 サービスの 輸 入 3.3.1.. 1. 1.1. 1..9 1.3..9.. 名 目 GDP 1.. 1..7.3.1...7.7.... GDPデフレーター( 前 年 比 ). 1...8 1....3..7..8 1..9 ( 前 期 比 寄 与 度 ) 予 測 予 測 1 年 度 1 年 度 1 年 度 17 年 度 1 年 度 1 年 度 17 年 度 1-1 月 1-3 月 - 月 7-9 月 1-1 月 1-3 月 - 月 7-9 月 1-1 月 1-3 月 実 質 GDP 1..7 1..1..3.3...7.7...3 民 間 最 終 消 費 支 出 1.7..7.3..3...3. 1..1.. 民 間 住 宅 投 資.3.1............ 民 間 設 備 投 資..3.3.1...1.1...3... 政 府 最 終 消 費 支 出..3..1.1....1..1... 公 的 固 定 資 本 形 成.1..1..1......... 在 庫 品 増 加...3.1.1.1..1..1.1.1.. 純 輸 出..1.1.3.1.1..1..1..1.. 財 貨 サービスの 輸 出 1.3.1....3.1.1.1.1.1.1.1.1 財 貨 サービスの 輸 入.....3..1..1...1.1.1 ( 兆 円 年 暦 年 連 鎖 価 格 ) 予 測 予 測 1 年 度 1 年 度 1 年 度 17 年 度 1 年 度 1 年 度 17 年 度 1-1 月 1-3 月 - 月 7-9 月 1-1 月 1-3 月 - 月 7-9 月 1-1 月 1-3 月 実 質 GDP. 8.3 33. 3. 131.8 13.3 13.7 133. 133. 13. 133. 133. 133. 133.9 民 間 最 終 消 費 支 出 37. 3.9 39. 38.1 7.1 7. 7.8 77.1 77. 78.3 7.9 7.8 77. 77.3 民 間 住 宅 投 資 13. 13. 13.7 13.9 3. 3. 3. 3. 3. 3. 3. 3. 3. 3. 民 間 設 備 投 資 7.8 7.1 73.7 73.3 18. 18. 18.3 18. 18. 18. 18.3 18.3 18.3 18. 政 府 最 終 消 費 支 出 1.3 13. 1. 1.....1...3.3.3. 公 的 固 定 資 本 形 成 1.8 1. 1.3 1..3.3.3.3.3.3.3..3.3 在 庫 品 増 加.3 1...3.3.1.1...1..1.1.1 純 輸 出 11.3 1. 1. 1. 3.1 3. 3. 3.1 3.1 3. 3. 3. 3. 3. 財 貨 サービスの 輸 出 91. 9. 9.9 9.7 3. 3. 3. 3. 3.8 3.9..1.. 財 貨 サービスの 輸 入 8.3 8.3 8.3 8. 19.9.1.3..7.9...7.8

. 主 要 指 標 予 測 予 測 予 測 1 年 度 1 年 度 1 年 度 17 年 度 1 年 度 1 年 度 17 年 度 1-1 月 1-3 月 - 月 7-9 月 1-1 月 1-3 月 - 月 7-9 月 1-1 月 1-3 月 鉱 工 業 生 産 ( 前 年 比 )...7.9.. 1.9 3.1. 3..3 1.3. 1.9 消 費 者 物 価 指 数 ( 前 年 比 ).9.. 1..3...3.. 1. 1. 1.7 1.8 除 く 生 鮮 食 品 ( 前 年 比 ).8.1. 1.....3.. 1. 1. 1.7 1.8 除 く 生 鮮 食 品 ( 前 年 比 )( 除 く 消 費 増 税 ).8 - -. - - - - - -...7.8 国 内 企 業 物 価 指 数 ( 前 年 比 ).8.9..8 3.... 1.1 1.3....3 貿 易 収 支 ( 季 調 値 兆 円 ) 9. 1.7.9..1...1.3..1..1. 経 常 収 支 ( 季 調 値 兆 円 ) 7.9 1. 1. 1.8..1. 3.9 3.7 3..1 3.9 3.9 3.8 完 全 失 業 率 ( 季 調 済 : 平 均 ) 3. 3.3 3.3 3.3 3. 3.3 3.3 3.3 3.3 3.3 3.3 3.3 3.3 3. 無 担 保 コール 翌 日 物 ( ).7.7.1.1..1.1.1.1.1.1.1.1.1 長 期 金 利 (1 年 債 金 利 )..8.1.1.7.1.1.1.1.1.1.1.1.1 WTI 原 油 価 格 (ト ル/バレル ) 7 3 8 9 33 3 3 7 8 為 替 レート( 円 /ト ル ) 11 1 118 11 1 11 118 1 118 11 11 11 11 11 年 度 は 平 均 値 四 半 期 は 期 末 値 を 記 載 3. 海 外 経 済 指 標 予 測 総 括 表 予 測 予 測 1 年 1 年 1 年 17 年 1 年 1 年 17 年 1-1 月 1-3 月 - 月 7-9 月 1-1 月 1-3 月 - 月 7-9 月 1-1 月 米 国 実 質 GDP 成 長 率 ( 前 期 比 年 率 ).. 1.9..7 1..3...... 個 人 消 費 支 出.7 3.1.........7.. 住 宅 投 資 1.8 8.7 7. 7. 8.1.9 7.8 7.3 7.1. 7. 7. 7. 設 備 投 資..9 1.. 1.8..7.3.8.... 在 庫 ( 寄 与 度 ).1......1...... 純 輸 出 ( 寄 与 度 )..7....3.1.3...3.. 輸 出 3. 1.1 1.3.1..7.3 3.9.3.1...3 輸 入 3.8... 1.1.....3..8. 政 府 支 出..8 1...7.9.8..3.3.3.. 失 業 率 ( )..3.8.7..8.9.8.7.7.7.7.7 CPI( 総 合 ) 1... 1.8.1..3.3 1.3 1.8 1.7 1.7 1.8 政 策 金 利 ( 誘 導 目 標 の 上 限 期 末 値 )...7 1.....7.7.7.7 1. 1. 長 期 金 利 ( 米 1 年 債 金 利 )..1.1.1.3 1.9..1....3.3 ユーロ 圏 実 質 GDP 成 長 率 ( 前 期 比 ).9 1. 1. 1..3....3....3 家 計 消 費.8 1. 1.3 1...3.3...3... 政 府 消 費.8 1. 1.3 1...3.3.3....3.3 固 定 投 資 1.3..9 1..3.1.3....3.. 純 輸 出 ( 寄 与 度 )...1.1.1.1....1...1 輸 出.1.7. 3..3.8.7.8.7.9.7.9.7 輸 入..1 3.1 3..7.7.8.8.8.8.8 1..9 失 業 率 ( ) 11. 1.9 1.3 1. 1. 1. 1.3 1.3 1. 1.1 1. 9.9 9.8 CPI( 総 合 )... 1...3.1. 1.1 1.3 1.3 1. 1. 政 策 金 利 ( 期 末 値 )............. 英 国 実 質 GDP 成 長 率 ( 前 期 比 ) 3....1....7..... 暦 年 は 平 均 値 四 半 期 は 期 末 値 を 記 載 3

1. 日 本 経 済 見 通 し 要 約 1 年 の 日 本 経 済 は 四 半 期 中 四 半 期 でマイナス 成 長 となるなど 停 滞 局 面 が 続 いた 個 人 消 費 や 輸 出 の 回 復 の 遅 れが 足 を 引 っ 張 ってきた 今 後 についても 内 外 需 とも 確 たるけん 引 役 不 在 のなか 緩 やかな 回 復 にとどまると 予 想 する 1 年 度 末 にかけては 17 年 月 予 定 の 消 費 増 税 をにらんだ 駆 け 込 み 需 要 が 見 込 まれるが 増 税 前 後 の 起 伏 を 均 せば 成 長 率 は 台 半 ばにとどまるとみている 個 人 消 費 は 原 油 安 に 伴 う 家 計 の 実 質 購 買 力 の 改 善 が 下 支 えとなるものの 引 き 続 き 名 目 賃 金 が 伸 び 悩 むと 見 込 まれるなか 持 ち 直 しは 緩 やかと 予 想 する 住 宅 投 資 は 貸 家 の 節 税 需 要 が 減 衰 す るとみられることで 消 費 増 税 前 後 を 均 せば 停 滞 気 味 の 推 移 が 続 くとみている 設 備 投 資 は 更 新 維 持 投 資 が 下 支 えするとみるものの 製 造 業 の 能 力 増 強 投 資 の 低 迷 を 受 け 緩 慢 な 回 復 にとどまる と 予 想 する 公 共 投 資 は 1 年 度 の 公 共 事 業 関 連 予 算 が 前 年 並 みとなるなか 一 進 一 退 の 推 移 が 続 くとみる 輸 出 は 世 界 的 な 投 資 の 冷 え 込 みが 下 押 し 要 因 となって 伸 び 悩 むとみている (1) 景 気 の 基 調 は 引 き 続 き 弱 い 1-1 月 期 の 実 質 GDP 成 長 率 は 前 期 比.( 年 率 換 算 : 1.)と 四 半 期 ぶりのマイナ スとなり マイナス 幅 も 市 場 予 想 ( 同. 年 率 換 算 :.8)を 上 回 った( 当 社 予 想 は 実 績 と 同 じ) 内 外 需 の 両 輪 である 個 人 消 費 と 輸 出 が 予 想 以 上 に 弱 かったことが 全 体 の 足 を 引 っ 張 った 今 回 の 速 報 値 で 特 に 印 象 的 だったのは 個 人 消 費 の 弱 さである 民 間 最 終 消 費 支 出 は 前 期 比.8( 寄 与 度 :.)と 四 半 期 ぶりのマイナスとなった マイナス 幅 は 当 社 予 想 の 同. を 大 きく 上 回 り 水 準 ベースでは 消 費 増 税 直 後 の 反 動 減 で 大 きく 落 ち 込 んだ 1 年 - 月 期 を も 下 回 っている 設 備 投 資 は 予 想 を 上 回 ったものの 昨 夏 以 降 の 金 融 市 場 の 混 乱 を 考 えれば 1-3 月 期 は 反 動 でマイナスに 転 じるリスクがある 輸 出 も 中 国 の 過 剰 設 備 米 国 のシェールオイル 関 連 企 業 の 低 迷 欧 州 の 不 良 債 権 問 題 等 を 考 えれば 伸 び 悩 む 可 能 性 が 高 い 1 年 度 の 日 本 経 済 は 家 計 や 企 業 の 成 長 期 待 が 盛 り 上 がらないなか 景 気 拡 大 局 面 は 途 切 れな いながらも 引 き 続 き 緩 慢 な 回 復 トレンドの 持 続 を 余 儀 なくされよう 日 本 の 場 合 バブル 崩 壊 後 の 景 気 の 長 期 停 滞 が 家 計 や 企 業 の 成 長 期 待 の 低 下 を 通 じ ある 意 味 自 己 実 現 的 に 景 気 停 滞 の 長 期 化 にフィードバックされている 面 がある 年 代 以 降 は これに 人 口 減 の 影 響 の 認 識 への 浸 透 が 加 わったことで 負 の 循 環 を 抜 け 出 すことがいっそう 困 難 になっている 成 長 期 待 を 高 めるために 必 要 な 政 府 の 成 長 戦 略 は 遅 々として 進 んでいる 程 度 の 動 きにとどまっており 家 計 や 企 業 のマ インド 変 化 に 目 立 った 影 響 を 与 えるには 至 っていない 日 銀 のマイナス 金 利 も 為 替 相 場 の 動 きを みる 限 り 現 時 点 では 失 敗 と 言 わざるを 得 ない 今 のところ 新 年 度 の 景 気 回 復 のドライバーとし て 期 待 できるのは 在 庫 調 整 の 一 巡 に 伴 う 自 律 的 反 発 と 原 油 安 の 継 続 のみという 寂 しい 状 況 であ る 原 油 安 に 伴 う 交 易 条 件 の 改 善 は 1 年 度 を 通 じ 景 気 の 下 支 えになることが 見 込 まれるものの 個 人 消 費 設 備 投 資 輸 出 といった 主 要 需 要 項 目 のいずれもがけん 引 役 としての 役 割 を 果 たせない なか 景 気 回 復 ペースは 緩 慢 なものとなる 可 能 性 が 高 い

() 個 人 消 費 の 持 ち 直 しは 緩 やか 昨 秋 以 降 の 個 人 消 費 は 停 滞 感 を 強 めている( 図 表 1-1) 温 暖 な 気 温 が 冬 物 衣 料 の 販 売 不 振 につなが ったとみられるほか 家 計 が 選 別 消 費 の 動 きを 続 け ていることなどが 消 費 低 迷 につながった 可 能 性 が ある 需 要 側 の 統 計 である 家 計 調 査 で 実 質 消 費 支 出 の 動 きを 見 ると 1 月 は 前 月 比 +1.と ヵ 月 ぶりのプラスとなったものの 依 然 として 1 年 月 の 消 費 増 税 後 に 最 も 落 ち 込 んだ 時 に 近 い 水 準 で の 推 移 が 続 いている 実 質 消 費 支 出 を 基 礎 的 支 出 と 選 択 的 支 出 に 分 けて その 推 移 を 比 較 すると 選 択 的 支 出 は 前 年 比 ベース で 9 月 以 降 大 きく 落 ち 込 んでおり 家 計 が 生 活 防 衛 から 節 約 志 向 を 強 めている 様 子 が 見 て 取 れる( 図 表 1-) 世 帯 収 入 が 伸 び 悩 むなか 社 会 保 険 料 の 負 担 が 拡 大 しているにもかかわらず 貯 蓄 率 ( 家 計 調 査 ベース 貯 蓄 純 増 / 可 処 分 所 得 )が 上 昇 傾 向 となっ ていることからも 消 費 を 抑 制 している 様 子 が 窺 わ れる 個 人 消 費 の 低 迷 の 主 因 は 賃 金 の 伸 び 悩 みである 毎 月 勤 労 統 計 を 見 ると 名 目 所 定 内 給 与 は 均 せば 前 年 比 +.3 前 後 の 推 移 にとどまっている 所 定 内 給 与 の 伸 び( 前 年 比 )を 一 般 労 働 者 の 所 定 内 給 与 パートタイム 労 働 者 の 所 定 内 給 与 パートタイム 労 働 者 比 率 に 寄 与 度 分 解 すると 一 般 労 働 者 の 所 定 内 給 与 のプラス 寄 与 幅 は 1 年 の 夏 場 がピークとな っているほか パートタイムの 所 定 内 給 与 の 寄 与 は 辛 うじてプラス 寄 与 にとどまっている( 図 表 1-3) 一 方 パートタイム 労 働 者 比 率 の 上 昇 による 給 与 の 押 し 下 げは 1 年 の 冬 ごろをピークとして 均 せ ば 緩 和 傾 向 にある ただ 企 業 の 採 用 ニーズが 非 正 規 社 員 や 賃 金 の 低 い 業 種 に 偏 っている 状 況 が 続 くな か 今 後 も パートタイム 労 働 者 比 率 の 低 下 が 所 定 内 給 与 の 伸 びを 押 し 上 げていく 展 開 には 至 らない と 予 想 する 今 後 の 賃 金 動 向 については 引 き 続 き 春 闘 がカ ギを 握 る 厚 労 省 資 料 ( 民 間 主 要 企 業 の 春 季 賃 上 げ 要 求 妥 結 状 況 夏 季 年 末 一 時 金 妥 結 状 況 )を 見 ると 1 年 の 賃 上 げ 率 は.38と 1 年 の.19をやや 上 回 った( 図 表 1-) 13 年 の 賃 上 げ 率 (1.8)が 1 年 の 定 期 昇 給 に 等 しいと 仮 定 す 11 11 18 1 1 1 1 98 9 9 9 1 - -1-1 ( 図 表 1-) 社 会 保 険 料 基 礎 的 支 出 選 択 的 支 出 ( 前 年 比 )と 平 均 貯 蓄 率 の 推 移 ( 農 林 漁 家 含 む 勤 労 者 世 帯 ) 平 均 貯 蓄 率 ( 右 軸 ) 社 会 保 険 料 選 択 的 支 出 基 礎 的 支 出 ( 出 所 ) 総 務 省 家 計 調 査 社 会 保 険 料 と 平 均 貯 蓄 率 は1ヵ 月 移 動 平 均 1... -. -1. -1. 3... 1. 1.. ( 図 表 1-1) 実 質 消 費 関 連 指 数 ( 季 調 値 )の 推 移 1 年 =1 年 =1 11 実 質 消 費 支 出 11 実 質 コア 消 費 支 出 消 費 総 合 指 数 ( 右 軸 ) 11 11 ( 出 所 ) 総 務 省 家 計 調 査 内 閣 府 消 費 総 合 指 数 ( 図 表 1-3) 所 定 内 給 与 の 推 移 と 寄 与 度 ( 前 年 比 ) ( 出 所 ) 厚 生 労 働 省 毎 月 勤 労 統 計 より 明 治 安 田 生 命 作 成 一 般 労 働 者 の 給 与 寄 与 パートタイムの 給 与 寄 与 パートタイムの 構 成 比 寄 与 所 定 内 給 与 の 前 年 比 ( 図 表 1-) 民 間 主 要 企 業 の 賃 上 げ 率 および 夏 季 年 末 一 時 金 妥 結 額 ( 前 年 比 )の 推 移 3. 1 賃 上 げ 率 夏 季 一 時 金 妥 結 額 ( 右 軸 ) 年 末 一 時 金 妥 結 額 ( 右 軸 ) 199 1997 1998 1999 1 3 7 8 9 1 11 1 13 1 1 ( 出 所 ) 厚 生 労 働 省 民 間 主 要 企 業 の 春 季 賃 上 げ 要 求 妥 結 状 況 夏 季 年 末 一 時 金 妥 結 状 況 より 明 治 安 田 生 命 作 成 - -1-1 - 18 1 1 1 1 98 9 18 1 1 1 1

ると その 差 の.8がおおよそベアに 相 当 するということになり 同 様 の 手 法 で 求 めた 1 年 の 推 計 値 (.39)からは+.19の 伸 び 拡 大 となる ただ 厚 労 省 の 集 計 対 象 企 業 は 資 本 金 1 億 円 以 上 かつ 従 業 員 数 1, 人 以 上 の 労 働 組 合 がある 企 業 に 限 られており 中 小 企 業 など 集 計 対 象 外 の 企 業 を 含 めた 賃 金 上 昇 率 は 当 集 計 結 果 よりも 低 いとみられる 1 年 も 政 府 は 官 民 対 話 等 で 企 業 に 対 して 賃 上 げを 求 める 姿 勢 を 強 めており 昨 年 までと 同 様 官 製 春 闘 の 色 彩 を 帯 びている ただ 経 団 連 の 指 針 では 賃 金 の 引 き 上 げはベア 以 外 にも 様 々な 選 択 肢 がある とされており 一 時 金 などを 含 めた 年 収 ベースでの 総 合 的 な 賃 上 げを 企 業 に 求 める 形 となっている 連 合 の 1 年 春 闘 の 方 針 は ベアで 程 度 を 基 準 となっており 1 年 の 以 上 からやや 後 退 したほか 自 動 車 や 電 機 など 主 要 製 造 業 の 産 業 別 労 働 組 合 で 構 成 する 金 属 労 協 では ベアに 相 当 する 賃 金 改 善 要 求 を 1 年 春 の 半 分 の 月 額 3, 円 以 上 に 決 定 するなど 全 体 と して 慎 重 な 要 求 水 準 としている 賃 金 は 将 来 的 な 企 業 業 績 見 通 しに 大 きく 影 響 を 受 けるが 日 本 の 潜 在 成 長 率 が 前 半 とみられ 国 内 では 安 定 的 な 利 益 成 長 が 見 通 せないことから 多 くの 企 業 は 固 定 費 の 増 加 につながるベアには 今 後 も 慎 重 に 対 応 する 可 能 性 が 高 い 名 目 賃 金 に 力 強 い 伸 びが 期 待 できないなか 所 得 環 境 の 改 善 が 個 人 消 費 の 回 復 を 押 し 上 げていく 展 開 には 引 き 続 き 至 らない とみている 雇 用 環 境 の 底 堅 さが 賃 金 上 昇 につながらないと ( 図 表 1-) 職 業 別 有 効 求 人 倍 率 (パートタイムを 含 む 常 用 ) 倍 いった 事 実 もある 背 景 には 雇 用 形 態 や 職 種 の 偏 1 年 1 月 りがある 1 月 の 有 効 求 人 倍 率 ( 季 調 値 )は 1.7 1 年 1 月 倍 と 高 水 準 が 続 いているものの 正 社 員 の 有 効 求 人 3 倍 率 ( 季 調 値 )は.8 倍 と 依 然 として 節 目 の 1 1 倍 を 下 回 っており 企 業 側 の 採 用 ニーズはあくまで 非 正 規 中 心 である 職 種 別 有 効 求 人 倍 率 ( 原 数 値 ) を 見 ても 求 職 者 の 3 割 弱 を 占 める 事 務 的 職 業 が.37 倍 と 低 水 準 にとどまっているのに 対 し 保 安 が.8 倍 建 築 土 木 測 量 技 術 者 が.31 倍 家 庭 ( 出 所 ) 厚 生 労 働 省 一 般 職 業 紹 介 状 況 生 活 支 援 サービスが. 倍 と 職 種 の 偏 りが 目 立 つ( 図 表 1-) こうした 職 種 では 労 働 集 約 的 で 生 産 性 が 低 いことなどを 背 景 に 賃 金 水 準 などの 待 遇 面 でも 見 劣 りすることが 多 く 労 働 需 給 の 引 き 締 まりを 受 けた 一 部 職 種 の 賃 金 上 昇 も 全 職 種 平 均 での 名 目 賃 金 を 押 し 上 げていくには 至 らない と 予 想 する 加 えて 消 費 者 マインドも 冷 え ( 図 表 1-) 家 計 の 負 担 増 負 担 減 1 1 1 17 込 んでいる 年 金 受 給 世 帯 が 増 加 負 担 増 減 項 目 1 月 月 1 月 1 月 月 1 月 1 月 月 8 消 費 税 増 税 1は 延 期 1 し 勤 労 者 世 帯 でも 賃 金 が 伸 び 悩 子 育 て 世 帯 臨 時 給 付 金 子 ども1 人 当 たり1 万 円 を 支 給 3, 円 に 減 額 廃 止 むなか 円 安 の 影 響 による 日 用 品 低 所 得 世 帯 に1 人 当 たり1 万 円 または1. 万 円 を 支 給 簡 素 な 給 付 措 置 ( 低 所 得 者 向 け) 年 間, 円 に 減 額 廃 止? 家 計 低 所 得 高 齢 者 への 給 付 低 所 得 の 高 齢 者 に3 万 円 を 支 給 価 格 の 上 昇 などが 先 行 き 不 安 に 全 般 厚 生 年 金 保 険 料 17.1 17.7 17.88 18.18 つながっているとみられる 1 相 続 税 基 礎 控 除 縮 小 最 高 税 率 引 き 上 げ 贈 与 税 最 高 税 率 をに 引 き 上 げ 年 補 正 予 算 では 年 金 生 活 者 等 支 援 臨 時 福 祉 給 付 金 3, 億 円 を 住 宅 ローン 控 除 の 延 長 適 用 期 間 が13 年 末 17 年 末 へ 延 長 19 年 月 まで 延 長 計 上 し 一 部 の 年 金 生 活 者 に 対 し 家 住 宅 ローン 控 除 の 拡 充 控 除 対 象 となる 住 宅 ローン 残 高 の 上 限 が, 万 円 19 年 月 まで 延 長 て1 人 3 万 円 を 月 までに 給 付 予 自 動 車 取 得 税 普 通 車 で 3に 引 き 下 げ 消 費 税 率 1 時 に 廃 止 予 定 車 定 であるものの 消 費 の 下 押 し 圧 軽 自 動 車 税 年 間 7, 円 ( 乗 用 自 家 用 ) 新 車 を1 万 8 円 に 引 き 上 げ( 乗 用 自 家 用 ) ( 出 所 ) 明 治 安 田 生 命 作 成 力 を 和 らげる 程 度 にとどまると 高 給 与 所 得 控 除 の 縮 小 年 収 1, 万 円 超 の 会 社 員 の 控 除 額 を3 万 円 に 縮 小 同 1, 万 円 超 の 控 除 額 を 万 円 に 縮 小 者 所 得 所 得 税 率 アップ 課 税 所 得 金 額, 万 円 超 を 税 率 に 職 業 計 専 門 的 技 術 的 職 業 うち 建 築 土 木 測 量 技 術 者 うち 情 報 処 理 通 信 技 術 者 うち 保 健 助 産 看 護 師 うち 社 会 福 祉 事 務 的 職 業 販 売 の 職 業 サービスの 職 業 うち 家 庭 生 活 支 援 サービ ス うち 介 護 サービス うち 接 客 給 仕 保 安 の 職 業 生 産 工 程 の 職 業 輸 送 機 械 運 転 の 職 業 うち 自 動 車 運 転 建 設 採 掘 の 職 業 運 搬 清 掃 包 装 等 の 職 業 うち 運 搬 うち 清 掃 年 間 万 円 支 給

みられる 勤 労 者 世 帯 においても 厚 生 年 金 保 険 料 の 段 階 的 な 引 き 上 げに 加 え 健 康 介 護 保 険 も 多 くの 団 体 で 保 険 料 率 を 引 き 上 げ 方 向 であり 家 計 は 生 活 防 衛 のため 引 き 続 き 節 約 志 向 を 強 める とみる( 図 表 1-) 賃 上 げや 賞 与 増 の 効 果 がさほど 期 待 できないなか 消 費 者 マインドの 低 迷 やさ まざまな 家 計 負 担 の 拡 大 などが 引 き 続 き 個 人 消 費 の 重 しになるとみられる 今 後 の 個 人 消 費 については 引 き 続 き 原 油 安 に ( 図 表 1-7) 実 質 賃 金 伸 び 率 ( 前 年 比 )の 要 因 分 解 8 伴 う 家 計 の 実 質 購 買 力 の 改 善 が 下 支 えするとみら れる 実 質 賃 金 の 伸 びを 労 働 分 配 率 労 働 生 産 性 GDP デフレーター/CPI( 定 義 式 により 交 易 条 件 とほ ぼ 同 義 )に 寄 与 度 分 解 すると GDP デフレーター/ - - CPI は 1 年 1-3 月 期 以 降 改 善 傾 向 が 続 いてお り 交 易 条 件 の 改 善 が 実 質 賃 金 を 押 し 上 げたことが 見 て 取 れる( 図 表 1-7) 年 明 け 以 降 の 国 際 原 油 価 格 が 3 ドル/バレル 前 後 で 軟 調 な 推 移 が 続 いている - -8-1 労 働 分 配 率 交 易 条 件 労 働 生 産 性 実 質 賃 金 こともあり 今 後 も 交 易 条 件 の 改 善 が 家 計 の 実 質 ( 出 所 ) 内 閣 府 四 半 期 別 QE 速 報 総 務 省 労 働 力 調 査 より 明 治 安 田 生 命 作 成 購 買 力 を 後 押 しすると 予 想 する また 1 年 度 に 関 しては 17 年 月 からの 二 度 目 の 消 費 増 税 を 控 え 年 度 末 にかけて 再 び 駆 け 込 み 需 要 的 な 動 きが 出 てくるとみられる ただ 13 年 度 の 駆 け 込 みで 兆 円 半 ばから 3 兆 円 規 模 の 需 要 が 発 生 したとみられることから 依 然 として 需 要 の 先 食 いの 影 響 が 残 っているとみら れ 1 年 度 の 駆 け 込 みによる 押 し 上 げ 効 果 は 1 兆 円 を 大 きく 下 回 る 水 準 にとどまると 予 想 する 17 年 度 は 消 費 増 税 の 影 響 で 年 度 当 初 に 落 ち 込 むと 見 込 まれるものの 軽 減 税 率 導 入 の 決 定 で 年 間 1 兆 円 規 模 の 緩 和 効 果 が 見 込 まれることなどから 17 年 - 月 期 は 前 期 比 1 台 半 ばの 落 ち 込 みにとどまるとみており その 後 はゆっくりと 回 復 に 向 かうと 予 想 する /9 7/3 7/9 8/3 8/9 9/3 9/9 1/3 1/9 11/3 1/3 1/9 実 質 賃 金 = 雇 用 者 報 酬 就 業 者 数 消 費 者 物 価 =( 実 質 GDP 労 働 者 数 ) ( 雇 用 者 報 酬 名 目 GDP) (GDPデフレーター CPI)( ) = 労 働 生 産 性 労 働 分 配 率 交 易 条 件 ( )として 試 算 GDPデフレーターは 輸 出 入 デフレーターを 含 むため (GDPデフレーター CPI)の 算 式 は 交 易 条 件 とほぼ 同 義 (3) 住 宅 投 資 は 停 滞 気 味 の 推 移 が 続 く 新 設 住 宅 着 工 戸 数 ( 季 調 値 )は 昨 年 夏 場 以 降 減 少 傾 向 で 推 移 している( 図 表 1-8) 1 年 月 の 消 費 増 税 前 の 駆 け 込 みを 中 心 に 需 要 の 先 食 いの 影 響 が 残 っているとみられるほか 節 税 対 策 として の 貸 家 需 要 が 一 服 しつつあることや マンション 傾 斜 問 題 の 影 響 なども 下 押 し 圧 力 として 働 いたとみ ている 持 ち 家 着 工 戸 数 は 緩 やかな 減 少 が 続 いている 住 団 連 の 調 査 によると 展 示 場 来 場 者 数 は 1 年 7-9 月 期 以 降 前 年 比 プラスが 続 いている ただ 住 団 連 では 海 外 経 済 の 先 行 き 不 透 明 感 や 消 費 増 税 の 様 子 見 もあり 商 談 期 間 が 長 期 化 している とし ており 消 費 者 が 住 宅 取 得 を 慎 重 に 検 討 する 動 きが 見 て 取 れることから 今 後 の 持 ち 家 着 工 は 一 進 一 退 の 推 移 が 続 くと 予 想 する 分 譲 住 宅 のうち 建 売 住 宅 ( 一 戸 建 住 宅 )(3 ヵ 月 移 動 平 均 )は 1 月 が 前 年 比 +3.7と ヵ 月 連 万 戸 3 3 1 1 11/ 1/3 1/ 1/9 3 1-1 - -3-1/9 ( 図 表 1-8) 利 用 関 係 別 新 設 住 宅 着 工 戸 数 の 推 移 ( 季 調 済 年 率 換 算 戸 数 ) ( 出 所 ) 国 土 交 通 省 住 宅 着 工 統 計 ( 図 表 1-9) 分 譲 住 宅 の 推 移 (3ヵ 月 移 動 平 均 前 年 比 ) 分 譲 住 宅 うちマンション うち 一 戸 建 て ( 出 所 ) 国 土 交 通 省 住 宅 着 工 統 計 万 戸 持 家 貸 家 分 譲 総 戸 数 ( 右 軸 ) 1 11 1 9 8 7 7

続 でプラスとなった( 図 表 1-9) 地 価 が 下 げ 止 ま りつつあるなか 建 売 住 宅 メーカーが 低 価 格 帯 の 物 件 を 安 定 供 給 していることなどが 取 得 意 欲 につな がっているとみられる 所 得 水 準 が 上 がりにくいな か 低 価 格 物 件 には 根 強 い 需 要 があるとみられ 建 売 住 宅 の 着 工 は 緩 やかな 回 復 が 続 くとみる 一 方 マンション 着 工 件 数 は 昨 年 夏 場 以 降 の 急 減 からは 持 ち 直 しつつあるものの 依 然 として 均 せ ば 前 年 比 マイナス 圏 での 推 移 が 続 いている 1 月 の 首 都 圏 マンションの 新 規 契 約 率 は.8と ヵ 月 ぶりに 好 不 調 の 境 目 とされる7を 下 回 った 販 売 会 社 はマンションの 供 給 戸 数 を 絞 っており 物 件 価 格 の 上 昇 などが 契 約 率 の 低 下 につながっている とみられる( 図 表 1-1) 今 後 についても 物 件 価 格 の 高 止 まりに 加 え マンション 傾 斜 問 題 の 影 響 が 残 ることで 消 費 者 の 慎 重 姿 勢 が 続 くとみられることや 供 給 側 でも 工 期 が 長 期 化 する 可 能 性 があることから マンション 着 工 は 停 滞 気 味 の 推 移 が 続 くとみる 貸 家 については 相 続 税 制 の 改 正 により 昨 年 1 月 に 基 礎 控 除 が 引 き 下 げられたことで 節 税 対 策 としての 需 要 増 が 着 工 件 数 を 押 し 上 げてきた ただ 節 税 需 要 は 13 年 度 から 発 生 しており 押 し 上 げ 効 果 が 徐 々に 和 らいできていることから 夏 場 以 降 着 工 件 数 は 鈍 化 傾 向 となっている 今 後 も 節 税 需 要 が 減 衰 するとみられることなどから 貸 家 着 工 は 一 進 一 退 の 推 移 が 続 くとみている 住 宅 購 入 支 援 策 については 住 宅 ローン 減 税 制 度 (1 年 間 で 最 大 万 円 )や すまい 給 付 金 ( 収 入 に 応 じて 消 費 税 率 1の 場 合 に 最 大 万 円 の 給 付 金 )が 19 年 月 まで 続 く 予 定 であり 緩 和 的 な 金 融 環 境 とともに 住 宅 着 工 を 下 支 えしよう こうしたなか 1 年 度 の 住 宅 着 工 は 年 度 前 半 の 回 復 が 寄 与 することで 1 年 度 をやや 上 回 る 9 万 戸 程 度 に 落 ち 着 くと 予 想 する 1 年 度 は 17 年 月 の 消 費 増 税 を 控 え 8の 消 費 税 率 の 適 用 期 限 とみられる 9 月 末 までに 駆 け 込 み 契 約 が 発 生 すると 見 込 まれ 年 度 後 半 の 着 工 を 押 し 上 げるとみる ただ 増 税 幅 は 前 回 の 3を 下 回 る ほか 需 要 の 先 食 いの 影 響 も 残 っているとみられることから 1 年 度 通 年 での 着 工 件 数 は 9 万 戸 程 度 にとどまると 予 想 する 17 年 度 は 1 年 度 の 駆 け 込 み 需 要 の 反 動 減 などから 89 万 戸 程 度 まで 落 ち 込 むとみている 1 1 11 11 1 1 9 9 ( 図 表 1-1) 不 動 産 価 格 指 数 ( 住 宅 )( 全 国 )の 推 移 1 年 =1 住 宅 総 合 住 宅 地 戸 建 住 宅 マンション 8/ 8/1 9/ 9/1 1/ 1/1 11/ 11/1 1/ 1/1 13/ 13/1 1/ 1/1 1/ 1/1 戸 建 住 宅 とマンションは 主 に 中 古 が 対 象 ( 出 所 ) 国 土 交 通 省 不 動 産 価 格 指 数 ( 住 宅 ) () 設 備 投 資 の 回 復 ペースは 緩 慢 1-1 月 期 の 実 質 設 備 投 資 (GDPベース)は 前 期 比 +1.と 四 半 期 連 続 のプラスとなり 緩 やかな 回 復 が 続 いている ただ 今 後 の 設 備 投 資 は ( 図 表 1-11) 設 備 投 資 先 行 指 標 の 推 移 (3ヵ 月 移 動 平 均 ) 弱 めの 動 きになる 可 能 性 が 高 い 1 年 =1 13 設 備 投 資 の 先 行 指 標 を 見 ると 資 本 財 国 内 出 荷 1 ( 除 く 輸 送 機 械 )や 建 築 物 着 工 床 面 積 ( 非 居 住 用 ) は 夏 場 以 降 均 せば 減 少 傾 向 となっているほか 機 械 受 注 も11 月 は 前 月 比 1.と 大 幅 マイナス となり 当 面 の 設 備 投 資 が 低 調 に 推 移 する 可 能 性 が 示 唆 される( 図 表 1-11) 11 1 9 8 機 械 受 注 ( 船 舶 電 力 を 除 く 民 需 ) 建 築 物 着 工 床 面 積 ( 非 居 住 用 ) 資 本 財 国 内 出 荷 ( 除 く 輸 送 機 械 ) 一 方 日 銀 短 観 の 設 備 判 断 DI( 全 規 模 全 産 業 ベ ース)では 9 月 調 査 が 1 1 月 調 査 が 1 先 行 ( 出 所 ) 内 閣 府 機 械 受 注 国 土 交 通 省 建 築 着 工 経 済 産 業 省 鉱 工 業 出 荷 内 訳 表 8 11/ 1/

き3 月 予 測 も 1となっており 設 備 の 不 足 感 が 続 く 見 通 しが 示 されている 設 備 投 資 計 画 でも 強 気 な 姿 勢 を 維 持 しており 1 月 調 査 の 日 銀 短 観 における1 年 度 の 設 備 投 資 計 画 ( 全 規 模 全 産 業 ベ ース)は 前 年 比 +7.8と この 時 期 としては 1 年 度 ( 同 +7.1) 13 年 度 ( 同 +.) 1 年 度 ( 同 +.)を 上 回 る 計 画 となっている 業 種 別 では 製 造 業 が 同 +1. 非 製 造 業 が 同 +.と 製 造 業 が 全 体 を 押 し 上 げている ( 図 表 1-1) 設 備 投 資 額 年 度 計 画 ( 前 年 度 比 ) ただ ここ 数 年 製 造 業 の 設 備 投 資 計 画 は 年 度 ( 含 む 土 地 投 資 額 大 企 業 製 造 業 ) 後 半 に 下 方 修 正 されるケースが 多 い( 図 表 1-1) 主 な 要 因 としては 輸 出 数 量 の 回 復 がみられないこ 1 とが 大 きいと 考 えられる 加 えて 投 資 目 的 が 能 力 1 増 強 よりも 維 持 補 修 や 合 理 化 省 力 化 が 中 心 で もともと 投 資 時 期 に 余 裕 を 持 たせたものが 多 かっ 11 年 度 1 年 度 たとみられることがあげられる こうした 案 件 は 13 年 度 1 年 度 1 年 度 世 界 経 済 が 不 安 定 化 するなかで 投 資 実 行 の 先 延 ば - 3 月 調 査 月 調 査 9 月 調 査 1 月 調 査 3 月 調 査 月 実 績 しにつながりやすかったとみている ( 出 所 ) 日 銀 短 観 足 元 でも 新 興 国 景 気 への 先 行 きに 慎 重 な 見 方 が ( 図 表 1-13) 稼 働 率 指 数 の 推 移 1 年 =1 広 がっているほか 国 内 の 個 人 消 費 の 伸 び 悩 みもあ 1 13 って 設 備 稼 働 率 が 多 くの 業 種 で 低 下 しており 今 1 後 の 設 備 投 資 の 下 押 し 圧 力 となる 可 能 性 が 高 い( 図 11 表 1-13) 1 年 半 ば 以 降 大 幅 な 円 安 が 進 行 した 1 ものの 企 業 が 主 に 海 外 需 要 の 取 り 込 みなどを 目 的 9 として グローバルな 生 産 調 達 体 制 の 構 築 を 進 め 8 てきたことで 生 産 の 国 内 回 帰 の 動 きは 一 部 にとど 製 造 工 業 はん 用 生 産 用 業 務 用 機 械 まっている 日 本 の 中 長 期 的 な 成 長 期 待 が 低 いなか 電 子 部 品 デバイス 輸 送 機 械 化 学 国 内 では 研 究 開 発 に 係 る 投 資 などが 中 心 になると ( 出 所 ) 経 済 産 業 省 稼 働 率 生 産 能 力 指 数 みており 今 後 も 能 力 増 強 投 資 の 実 施 は 海 外 が 中 ( 図 表 1-1)ヴィンテージ( 設 備 の 平 均 年 齢 )の 推 移 年 ( 四 半 期 ベース 製 造 業 ) 心 という 方 針 は 変 わらないとみている 17.8 1 製 造 業.7 一 方 国 内 の 老 朽 化 設 備 の 維 持 補 修 や 生 産 設 同 対 数 値 ( 右 軸 ) 1. 備 の 集 約 化 などの 需 要 自 体 は 蓄 積 しているとみら 1. 13. れる 設 備 の 平 均 年 齢 を 表 すヴィンテージを 見 ても 1.3 リーマン ショック 以 降 上 昇 傾 向 が 加 速 している 11. Vt={(Vt-1+1/)(Kt-1-Rt)+It/8}/Kt 1.1 V:ヴィンテージ K: 期 末 資 本 ストック R: 除 却 額 I: 設 備 投 資 額 (フロ ー) t: 時 点 ことなどから 更 新 維 持 投 資 は 均 せば 緩 やかな 回 復 9. 傾 向 で 推 移 すると 予 想 する( 図 表 1-1) ( 出 所 ) 内 閣 府 民 間 資 本 ストック より 明 治 安 田 生 命 作 成 非 製 造 業 では 1 月 調 査 の 日 銀 短 観 において 大 企 業 中 小 企 業 いずれも 上 方 修 正 された とりわけ 大 企 業 の 設 備 投 資 計 画 は 前 年 比 +8.と 大 幅 プラスとなっている 運 輸 関 連 では 物 流 のアウトソーシング 化 やネット 取 引 拡 大 に 伴 う 配 送 対 応 のため 大 型 倉 庫 の 建 設 需 要 やきめ 細 かい 物 流 網 の 整 備 などが 見 込 まれる 宿 泊 関 連 でも 稼 働 率 の 高 止 まりが 続 いており 投 資 意 欲 は 旺 盛 とみられるほか 小 売 や 外 食 関 連 でも 訪 日 外 国 人 向 けサービス 強 化 のための 投 資 が 下 支 えするとみられ 非 製 造 業 の 設 備 投 資 は 底 堅 く 推 移 するとみる 今 後 の 設 備 投 資 は 製 造 業 の 能 力 増 強 投 資 の 低 迷 が 下 押 し 圧 力 となって 1 年 度 以 降 も 緩 慢 な 回 復 にとどまると 予 想 する 97/9 1/ 1/8 99/9 1/11 13/ 1/9 13/ 3/9 13/8 13/11 /9 1/ 7/9 1/ 1/8 9/9 1/11 1/ 1/ 1/8 1/11 9

() 公 共 投 資 は 一 進 一 退 の 推 移 ( 図 表 1-1) 公 共 工 事 請 負 額 建 設 総 合 統 計 公 共 投 資 は 減 速 傾 向 が 続 いている 実 際 の 工 事 建 設 技 能 労 働 者 過 不 足 率 ( 季 調 値 )の 推 移 3 の 進 行 を 反 映 する 建 設 工 事 出 来 高 ( 建 設 総 合 統 計 公 共 工 事 請 負 額 と 建 設 総 合 統 計 は3ヵ 月 3 ヵ 月 移 動 平 均 )を 見 ると 11 月 は 前 年 比 3. 移 動 平 均 の 前 年 比 と ヵ 月 連 続 のマイナスとなり マイナス 幅 も 前 1 月 の 同 1.から 拡 大 した( 図 表 1-1) 一 方 出 来 高 に 先 行 する 公 共 工 事 請 負 金 額 (3 ヵ 月 移 動 平 -1 公 共 工 事 請 負 金 額 - 建 設 総 合 統 計 ( 公 共 ) 均 )を 見 ると 1 月 は 同.と 1 ヵ 月 連 続 の 過 不 足 率 (8 業 種 計 )( 右 軸 ) - - マイナスとなったものの マイナス 幅 は 3 ヵ 月 連 続 で 縮 小 しており 今 後 の 公 共 投 資 が 一 進 一 退 の 推 移 ( 出 所 ) 国 土 交 通 省 建 設 総 合 統 計 建 設 労 働 需 給 調 査 東 日 本 建 設 業 保 証 公 共 工 事 前 払 金 保 証 統 計 をたどる 可 能 性 を 示 している ( 図 表 1-1) 品 目 別 建 設 資 材 価 格 指 数 と 建 設 工 事 費 デフレーターの 推 移 工 事 進 行 のボトルネックとなってきた 人 手 不 足 1 年 =1 13 普 通 鋼 鋼 材 は 改 善 傾 向 にある 建 設 技 能 労 働 者 過 不 足 率 (8 1 生 コンクリート 骨 材 1 建 設 資 材 総 合 ( 建 築 土 木 総 合 全 国 ) 業 種 計 季 調 値 )は 1 年 1 月 をピークとして 11 建 設 工 事 費 デフレーター( 前 年 比 右 軸 ) 縮 小 傾 向 で 推 移 し 昨 年 1 月 は.1と 職 種 に 11 1 よるバラツキを 除 けば 不 足 状 態 がほぼ 解 消 された 1 資 材 価 格 についても 都 市 別 建 設 資 材 価 格 指 数 ( 建 9 9 築 土 木 総 合 )を 見 ると いずれの 地 域 でも 1 8 年 末 ごろから 低 下 傾 向 にある( 図 表 1-1) こう 品 目 別 の 建 設 資 材 価 格 指 数 は 調 査 対 象 1 都 市 の 単 純 平 均 した 状 況 を 受 け 工 事 原 価 の 動 きを 表 す 建 設 工 事 費 ( 出 所 ) 一 般 財 団 法 人 経 済 調 査 会 国 土 交 通 省 建 設 工 事 費 デフレーター デフレーターは 昨 年 月 以 降 ヵ 月 連 続 の 前 年 比 マイナスとなり 建 設 工 事 費 の 上 昇 も 一 服 した ただ 人 手 については 建 設 業 の 就 業 者 数 自 体 が 減 少 傾 向 にあるなか 公 共 部 門 と 民 間 部 門 で 建 設 技 能 労 働 者 を 奪 い 合 う 状 況 が 生 じていることもあって 確 保 が 困 難 な 状 況 が 続 く 可 能 性 が 高 い 国 土 交 通 省 では 公 共 工 事 の 人 件 費 を 見 積 もる 際 に 使 う 労 務 単 価 を 13 年 度 以 降 引 き 上 げる 方 向 に 転 じており 1 年 度 も 月 に 前 倒 しで 前 年 比 +.9( 全 職 種 平 均 )の 引 き 上 げを 実 施 した た だ 建 設 会 社 では 入 札 が 成 立 した 場 合 でも 人 材 確 保 が 困 難 という 理 由 で 工 事 自 体 が 遅 れるケ ースもみられ 労 務 単 価 の 引 き 上 げは 公 共 投 資 を 押 し 上 げる 状 況 には 至 らないとみる 1 年 度 補 正 予 算 が 1 月 日 に 成 立 し 1 年 度 本 予 算 案 も 1 年 1 月 日 に 閣 議 決 定 して いる 補 正 予 算 は 3.3 兆 円 で このうち 公 共 投 資 に 計 上 される 予 算 は 8, 億 円 程 度 とみられる 本 予 算 では 一 般 会 計 の 公 共 事 業 関 係 費 が 兆 9,737 億 円 復 興 会 計 では 9,8 億 円 となっており 当 初 予 算 との 比 較 では ほぼ 前 年 並 みとなっている 建 設 業 者 では 工 期 に 余 裕 を 持 った 長 めの 計 画 を 立 てるなどの 対 策 のほか 人 員 の 適 正 配 置 や 省 力 化 投 資 などによる 生 産 性 の 向 上 に 向 けた 取 組 みを 進 めている こうした 対 応 を 受 け 人 手 不 足 を 中 心 とする 供 給 制 約 は 緩 和 方 向 にあるとみるものの 予 算 規 模 がすえ 置 かれるなか 1 年 度 の 公 共 投 資 は 一 進 一 退 の 推 移 が 続 くと 予 想 する 17 年 度 については 消 費 増 税 後 の 景 気 の 落 ち 込 み に 対 処 するため 補 正 予 算 が 編 成 される 可 能 性 が 高 く 公 共 投 資 は 持 ち 直 し 傾 向 をたどるとみる 1/3 1/ 1/9 1/1 11/3 11/ 1/3 1/ 1/9 不 足 過 剰 1 1 8 - - - () 輸 出 は 伸 び 悩 みが 続 く 貿 易 統 計 によると 1 月 の 輸 出 金 額 は 前 年 比 8.と 11 月 の 同 3.3からマイナス 幅 が 拡 大 した( 図 表 1-17) 輸 出 金 額 の 伸 びを 価 格 と 数 量 に 分 解 すると 価 格 は 同 3.8と ヵ 月 連 続 の マイナス 数 量 は 同.と ヵ 月 連 続 のマイナスとなった 1 年 通 年 でも 輸 出 数 量 は 同 1. 1

と 年 ぶりの 減 少 であり 実 勢 としての 輸 出 の 基 調 ( 図 表 1-17) 前 年 比 輸 出 指 数 の 推 移 は 弱 いままの 状 況 が 続 いている 日 本 の 輸 出 は 生 産 設 備 などの 資 本 財 や 部 品 と 1 1 加 工 品 からなる 中 間 財 で 約 8 割 を 占 めており 世 界 の 投 資 比 率 ( 総 資 本 形 成 /GDP)と 緩 やかな 正 の 相 関 関 係 にある( 図 表 1-18) 年 代 前 半 のよう に 投 資 主 導 で 世 界 景 気 が 持 ち 直 す 局 面 では 日 本 - 輸 出 価 格 指 数 輸 出 数 量 指 数 輸 出 金 額 指 数 からの 輸 出 も 増 加 する 関 係 にあるが 足 元 のように -1 金 額 指 数 = 数 量 指 数 価 格 指 数 世 界 的 に 投 資 が 冷 え 込 んでいる 局 面 では 資 本 財 を ( 出 所 ) 財 務 省 貿 易 統 計 中 心 に 輸 出 は 伸 び 悩 む 傾 向 がみられる 今 後 につい ても 中 国 では 過 剰 生 産 設 備 の 解 消 を 進 めているほ ( 図 表 1-18) 世 界 の 投 資 比 率 と 日 本 の 輸 出 額 の 関 係 (1993 年 -1 年 ) 輸 出 額 ( 前 年 比 ) 3 か 先 進 国 を 見 ても 米 国 ではシェールオイル 関 連 企 業 の 開 発 投 資 の 低 迷 が 続 いていること 欧 州 でも 不 良 債 権 問 題 が 尾 を 引 くことから 世 界 の 投 資 比 率 は 高 まらない 可 能 性 が 高 い IMF( 国 際 通 貨 基 金 ) 予 測 による 1 年 の 投 資 比 率 は 小 幅 の 上 昇 にとど 1-1 - 1 年 (IMF 予 想 ) 17 年 (IMF 予 想 ) y = 13.7 x +. R² =.7 まる 見 通 しであり 日 本 の 輸 出 も 伸 び 悩 む 可 能 性 を -3 - 示 唆 している -. -. -1. -1. -... 1. 1. 世 界 の 投 資 比 率 ( 前 年 差 ポイント) 企 業 のグローバルなサプライチェーン 構 造 の 変 ( 出 所 ) 財 務 省 貿 易 統 計 IMFより 明 治 安 田 生 命 作 成 化 も 米 国 向 け 輸 出 の 下 押 し 圧 力 となっているとみ ( 図 表 1-19) 輸 出 入 数 量 と 貿 易 収 支 の 推 移 兆 円 1 3 られる 東 日 本 大 震 災 以 降 をきっかけとして 米 国 貿 易 収 支 ( 右 軸 ) 輸 出 数 量 ( 前 年 比 ) 輸 入 数 量 ( 前 年 比 ) に 生 産 拠 点 を 有 する 企 業 が 部 品 調 達 先 を 見 直 して おり 米 国 内 の 投 資 需 要 の 冷 え 込 みと 相 まって 今 後 も 米 国 向 け 輸 出 は 伸 び 悩 むとみている 1 1 アジア 地 域 向 け 輸 出 では 中 国 の 景 気 減 速 の 影 響 - や 日 系 企 業 現 地 法 人 の 日 本 からの 調 達 比 率 が 下 が -1 っていることが 輸 出 の 下 押 し 圧 力 となっていると みられる 日 系 現 地 法 人 の 部 品 調 達 先 を 見 ると 現 -1 地 調 達 比 率 が 上 昇 傾 向 で 推 移 する 一 方 日 本 からの ( 出 所 ) 財 務 省 貿 易 統 計 輸 入 による 調 達 比 率 は 低 下 傾 向 となっている アジア 地 域 での 産 業 集 積 が 進 み 部 品 の 現 地 調 達 体 制 が 整 備 されてきたことが 大 きいとみられ 今 後 もアジア 向 け 輸 出 の 回 復 の 鈍 さにつながろう 米 国 やアジア 地 域 以 外 では 欧 州 向 けについても 域 内 の 景 気 回 復 ペースが 緩 慢 であり 今 後 の 輸 出 は 緩 やかな 回 復 にとどまるとみている 輸 入 に 目 を 転 じると 1 月 は 前 年 比 18.と 1 ヵ 月 連 続 のマイナスとなり マイナス 幅 は 11 月 の 同 1.から 拡 大 した 輸 入 金 額 の 伸 びを 価 格 と 数 量 に 分 解 すると 価 格 は 同 13.7と 1 ヵ 月 連 続 のマイナスとなったほか 数 量 も 同.と ヵ 月 ぶりの 減 少 となった( 図 表 1-19) 輸 入 の 減 少 は 原 油 安 による 輸 出 価 格 の 下 落 の 影 響 が 大 きいが 数 量 ベースでも 1 年 は 1 ヵ 月 中 で 9 回 の 前 年 比 マイナスとなるなど 低 調 な 推 移 が 続 いている 今 後 についても 輸 入 価 格 は 原 油 価 格 の 低 迷 を 受 け 鉱 物 性 燃 料 を 中 心 に 軟 調 な 推 移 が 続 くとみられるほか 輸 入 数 量 も 一 部 の 原 発 の 再 稼 働 や 国 内 最 終 需 要 の 鈍 さを 背 景 に 回 復 ペースは 鈍 いままとみている こうした 動 き から 輸 入 の 鈍 化 傾 向 が 続 くとみるものの 輸 出 も 伸 び 悩 むことで 貿 易 黒 字 の 定 着 には 至 らない 11-1 - -3

と 予 想 する (7)コア CPI は に 届 かず 3 予 測 全 国 消 費 者 物 価 指 数 ( 生 鮮 食 品 を 除 く 消 費 者 物 価 エネルギー 除 く 寄 与 (エネルギーの エネルギーの 寄 与 寄 与 のみ) 指 数 以 下 コア CPI 消 費 増 税 の 影 響 を 除 くベース) コアCPI( 前 年 比 ) 1 を 見 ると 昨 年 月 は 前 年 比 +1.と 8 年 1 月 以 来 の 高 い 伸 びとなったものの その 後 は 伸 びが -1 縮 小 傾 向 となり 1 年 月 以 降 ゼロ 付 近 での 消 費 増 税 の 影 響 を 含 む 推 移 が 続 いている コア CPI の 伸 び 鈍 化 は 原 油 安 などを 背 景 に エネルギー 価 格 が 低 下 した 影 響 が 大 - 原 油 価 格 為 替 相 場 の 前 提 条 件 は 当 社 見 通 しと 異 なる ( 出 所 ) 総 務 省 消 費 者 物 価 指 数 OEGMより 明 治 安 田 生 命 作 成 きく 1 年 1-1 月 は エネルギー 価 格 がコア CPI を 前 年 比 1.ポイント 程 度 押 し 下 げ 方 向 に 寄 与 している 当 社 経 済 モデルでは 原 油 価 格 (ブ ( 図 表 1-1) 各 ショックに 対 するコアCPIのインパルス レスポンス bp ドバイ 原 油 ショック ±1 標 準 偏 差..1 レント)とドル 円 為 替 相 場 が 足 元 の 水 準 で 一 定 の 推 移 となった 場 合 エネルギーの 寄 与 がプラスに 転. -.1 -. 円 安 ショ ックからの 経 過 月 数 (t=1でショ ックを 与 える) 1 3 7 9 11 13 1 17 19 1 3 じるのは 17 年 央 と 試 算 される( 図 表 1-) ベクトル 自 己 回 帰 モデルを 用 いて 原 油 価 格 為 替 相 場 名 目 賃 金 がそれぞれ 1 上 方 ( 為 替 は 円 安 ).1.1. bp 為 替 ショック ±1 標 準 偏 差 に 振 れた 場 合 のコア CPI 押 し 上 げが 最 大 になる 時. 1 3 7 9 11 13 1 17 19 1 3 bp 賃 金 ショック ±1 標 準 偏 差.1 点 を 比 較 すると 原 油 価 格 が 半 年 強 後 賃 金 が 3.1. 四 半 期 後 為 替 相 場 が 約 1 年 後 との 結 果 を 得 た( 図. -. 表 1-1) ドル 円 相 場 の 動 きを 見 ると 1 年 -.1 1 3 7 9 11 13 1 17 19 1 3 1 月 から 11 月 にかけて 1 円 /ドル 程 度 円 安 に 振 れた 後 月 中 旬 までは 1 円 /ドル 付 近 での 推 移 が 続 き 月 後 半 から 月 にかけてさらに 円 /ド ル 程 度 円 安 に 振 れている このため 足 元 までの ( 図 表 1-) 前 年 比 CPIと 家 計 企 業 の 期 待 インフレ 率 の 推 移 前 年 比 CPI 実 績 値 CPI 輸 入 品 目 の 上 昇 は 1 年 1-11 月 の 円 安 効 家 計 の 期 待 インフレ 率 (*) 3 企 業 の 期 待 インフレ 率 (**) 果 が 顕 在 化 した 形 だが 実 証 分 析 の 結 果 からは こ の 効 果 は 足 元 がピークであり 目 先 はゆっくりとは く 落 へ 向 かう 可 能 性 が 示 唆 される 東 京 都 区 部 の 1 月 中 旬 速 報 値 では 教 養 娯 楽 耐 久 財 (1 月 : 前 年 比 +17. 1 月 : 同 +9.)や 生 鮮 除 く 食 料 ( 同 +.3 +1.9)など 為 替 の 影 響 を 受 けやすい 1-1 - -3 品 目 の 伸 びが 軒 並 み 鈍 化 しており 円 安 効 果 のはく (*) 消 費 動 向 調 査 CPI( 総 合 )より 修 正 カールソン パーキン 法 により 抽 出 (**) 日 銀 短 観 の 先 行 き 販 売 価 格 DI 企 業 物 価 指 数 より 修 正 カールソン パーキン 法 により 抽 出 落 が 顕 在 化 してきていることの 証 左 とみられる 加 えて 需 要 面 からの 物 価 上 昇 圧 力 も 弱 い 当 社 では 1-1 月 期 の 需 給 ギャップは.と 試 算 している 今 後 についても 景 気 の 足 踏 みが 続 くなか 需 給 ギャップの 改 善 が 進 むことで 物 価 を 力 強 く 押 し 上 げていく 状 況 には 至 らないと 予 想 する 家 計 や 企 業 の 期 待 インフレ 率 も 伸 び 悩 んでいる 内 閣 府 の 消 費 動 向 調 査 と 日 銀 短 観 ( 先 行 き 販 売 価 格 DI) から 修 正 カールソン パーキン 法 を 用 いて 推 計 すると 1 月 は 前 者 が 前 年 比 +.8と 13 年 春 の 水 準 まで 伸 びが 鈍 化 後 者 も 同.と 13 年 9 月 以 来 のマイナスとな 1 1/1 ドバイ 原 油 価 格 (ファクトセット 対 数 値 ) 名 目 実 効 為 替 レート(BIS 対 数 値 ) 名 目 賃 金 指 数 ( 厚 生 労 働 省 季 調 値 対 数 値 ) コアCPI( 季 調 値 対 数 値 )からVARモデルを 構 築 SICにより 1 次 のラグを 設 定 インパルス レスポンスの 導 出 はコレスキー 分 解 (ドバイ 原 油 為 替 レート 賃 金 指 数 コアCPI)を 利 用 回 のモンテカルロ シミュレーショ ンに より 標 準 誤 差 を 計 算 分 析 期 間 : 年 1 月 -1 年 11 月 網 掛 け 部 分 はショ ックが 最 大 となる 時 点 を 示 す ( 出 所 ) 国 際 決 済 銀 行 (BIS) 厚 生 労 働 省 総 務 省 ファクトセットより 明 治 安 田 生 命 作 成 /1 /1 ( 図 表 1-)コアCPIとエネルギーの 寄 与 ( 全 国 : 前 年 比 ) 前 提 条 件 (1 年 1-3 月 期 から17 年 1-1 月 期 の 間 の 価 格 ) ブレント 原 油 価 格 :3ドル/バレル ドル 円 為 替 相 場 :1 円 /ドル 7/1 8/1 9/1 1/1 ( 出 所 ) 総 務 省 内 閣 府 消 費 動 向 調 査 日 銀 短 観 企 業 物 価 指 数 より 明 治 安 田 生 命 作 成 1/1 17/1

った( 図 表 1-) 今 後 のコア CPI は エネルギー 価 格 が 下 押 し 圧 力 となるなか 円 安 による 押 し 上 げも 次 第 にはく 落 することで 当 面 は 前 年 比 ゼロ 近 傍 での 推 移 が 続 き 1 年 度 通 年 では 前 年 比 +.1 程 度 に 落 ち 着 くとみる 期 待 インフレが 低 下 しつつあり 需 要 面 からの 物 価 の 押 し 上 げ 圧 力 は 弱 いなか その 後 の 物 価 上 昇 ペースも 緩 慢 とみており 1 年 度 は 同 +. 前 後 17 年 度 も 消 費 増 税 の 影 響 を 除 くベースで 同 +. 程 度 の 上 昇 にとどまると 予 想 する (8) 壁 に 当 たる 金 融 政 策 マイナス 金 利 付 き 量 的 質 的 金 融 緩 和 の 導 入 に 伴 い 日 銀 は 今 後 量 質 金 利 の 三 つの 次 元 で 追 加 金 融 緩 和 を 講 じることができると 謳 っている しかし これを 前 向 きな 変 更 と 受 け 止 める 向 きは 少 数 派 だろう むしろ 日 銀 自 身 量 の 拡 大 が 限 界 に 近 づいていることを 認 め たとみる 向 きが 大 半 とみられる 今 回 の 追 加 緩 和 は 本 来 であれば 年 度 末 の 決 算 期 を 控 えた 日 銀 からの 格 好 のプレゼントになるは ずだったが その 後 も 円 高 株 安 トレンドが 収 まる 気 配 はない 為 替 相 場 は 日 銀 にとって 陰 の 政 策 変 数 であり このままだと 早 ければ 次 回 3 月 の 決 定 会 合 で 追 加 緩 和 を 検 討 せざるを 得 なくなる 可 能 性 もある 例 え 3 月 の 決 定 会 合 までに 市 場 が 無 事 反 転 しても 円 安 効 果 のはく 落 とともに 日 銀 の 重 視 する 物 価 の 基 調 が 下 振 れる 可 能 性 が 高 いことから 月 の 展 望 レポートまではなんとか 乗 り 切 れても 7 月 あたりには 再 び 正 念 場 を 迎 えるということになりそうである 追 加 緩 和 を 実 施 する 場 合 手 段 としては とりあえずマイナス 金 利 幅 の 拡 大 が 考 えられる マイ ナス 金 利 の 上 限 は 欧 州 の 例 からも 1 強 程 度 までは 下 げられそうだというのが 一 般 的 な 見 方 だが 現 時 点 で 早 くもさまざまな 副 作 用 が 生 じていることを 考 えると サプライジングな 下 げ 幅 を 決 定 す るのはほとんど 不 可 能 で 今 後 は 追 加 緩 和 のたびに 手 探 りで 刻 んでいかざるを 得 ない 当 然 1 回 1 回 の 追 加 緩 和 はバズーカとは 程 遠 い 内 容 になる そうなると 今 度 は 量 の 拡 大 との 合 わせ 技 とする 可 能 性 が 考 えられる 国 債 の 1~ 兆 円 の 買 増 しと マイナス 金 利 幅 の 小 幅 拡 大 および 買 入 れ 年 限 の 延 長 を 組 み 合 わせ 量 質 金 利 のトリ プル 緩 和 とでも 称 して 打 ち 出 すのが 可 能 性 の 高 い 手 段 となるが 今 回 のマイナス 金 利 の 導 入 です ら 株 式 市 場 と 為 替 市 場 には 効 果 がわずか 3 日 しか 持 たなかったことを 考 えると これでも 相 場 を 反 転 上 昇 トレンドに 乗 せることができるかどうかはわからない 今 後 は 何 をやっても 金 融 政 策 の 限 界 論 が 強 まる 一 方 となるのは 確 実 である 自 律 的 な 相 場 反 転 のタイミングをうまく 捉 えることが できれば 予 想 以 上 に 効 く 可 能 性 もあるが 悲 観 一 色 に 染 まった 状 況 であればなお 難 しい 黒 田 バズーカも 今 回 の 3 弾 目 にしてついに 株 高 円 安 の 演 出 に 失 敗 した とりわけ 自 国 通 貨 安 はこの 手 の 政 策 の 生 命 線 であり これでは 追 加 緩 和 の 意 味 がない もともと 量 的 質 的 緩 和 が 円 安 株 高 につながる 理 論 的 根 拠 は 希 薄 であり 期 待 の 抜 本 的 転 換 という 曖 昧 模 糊 としたルート に 頼 らざるをえなかった 度 に 渡 ってそうした 状 態 を 実 現 した 黒 田 総 裁 の 神 通 力 はすでに 失 われつ つあるとみるべきで 日 銀 はきわめて 厳 しい 状 況 に 追 い 込 まれつつある また ドル 円 相 場 は 日 銀 よりも 米 国 の 金 融 政 策 に 左 右 される 部 分 が 圧 倒 的 に 大 きく 米 国 の 利 上 げ 期 待 が 急 速 に 縮 小 し つつある 現 状 では 日 銀 だけで 円 安 に 導 くのは 難 しい 現 時 点 では 株 価 の 自 律 的 反 転 を 前 提 に 次 回 の 追 加 緩 和 は 7 月 をメインシナリオとするが こ のあたりは 金 融 市 場 次 第 である もちろん 何 をやってもこれまでどおり 景 気 や 物 価 にさほど 効 く わけではなく 限 界 に 突 き 当 たる 時 期 がその 分 早 まるだけに 終 わるだろう 13

(9)シナリオ 分 析 当 社 では メインシナリオに 加 え 三 つのサブシナリオを 想 定 相 場 見 通 しとあわせた 概 略 は 下 記 のとおり( 相 場 予 想 は1 年 度 末 までのイメージ) <メインシナリオ> 明 確 なけん 引 役 がないなか 緩 慢 な 回 復 が 続 く( 示 現 確 率 :) 日 本 経 済 は 交 易 条 件 の 改 善 が 今 後 も 景 気 を 下 支 えするものの 内 外 需 ともけん 引 役 不 在 のなか 景 気 回 復 ペースは 緩 慢 なものにとどまる 株 価 は 世 界 経 済 の 不 透 明 感 や 量 的 質 的 緩 和 政 策 の 行 き 詰 まりが 意 識 され 振 れの 激 しい 展 開 に 為 替 市 場 では 米 国 の 利 上 げペースの 緩 慢 さ 日 本 の 金 融 政 策 の 限 界 などが 意 識 されることで 円 安 トレンドの 一 巡 が 明 らかとなる 長 期 金 利 は 日 銀 の マイナス 金 利 政 策 の 影 響 で 一 段 の 下 押 し 圧 力 がかかるが 市 場 取 引 が 細 っている 分 潜 在 的 な 振 れ やすさは 残 る 日 経 平 均 レンジ:1, 円 ~, 円 1 年 国 債 利 回 りレンジ:.1~.3 ドル 円 レンジ:1 円 ~1 円 ユーロ 円 レンジ:11 円 ~1 円 <サブシナリオ1> アベノミクス 大 成 功 で 物 価 が 実 現 ( 示 現 確 率 :1) 海 外 では 米 国 景 気 が 力 強 さを 取 り 戻 し 世 界 景 気 をけん 引 する 中 国 も 景 気 対 策 の 効 果 で 回 復 し 世 界 経 済 の 安 定 度 が 高 まる 国 内 ではマイナス 金 利 政 策 に 伴 うインフレ 期 待 の 定 着 で 実 質 金 利 が 大 きく 低 下 企 業 の 設 備 投 資 意 欲 が 盛 り 上 がる 安 倍 政 権 は 大 胆 な 規 制 改 革 を 実 施 アベノミ クスへの 海 外 投 資 家 の 期 待 が 盛 り 上 がり 株 高 が 加 速 する CPIは1 年 度 後 半 までにに 達 する 為 替 は 当 初 円 安 も 日 銀 の 出 口 戦 略 が 現 実 味 を 帯 びるため 年 度 後 半 は 円 高 が 進 む 日 経 平 均 レンジ:1,8 円 ~3, 円 1 年 国 債 利 回 りレンジ:.~1. ドル 円 レンジ:1 円 ~18 円 ユーロ 円 レンジ:11 円 ~1 円 <サブシナリオ> 財 政 不 安 の 台 頭 で 金 融 市 場 が 混 乱 ( 示 現 確 率 :1) アベノミクスは 事 実 上 の 財 政 ファイナンスとの 受 け 止 め 方 が 広 がり 次 第 に 財 政 不 安 が 相 場 を 支 配 し 始 める 金 融 市 場 はトリプル 安 となり 景 気 は 失 速 金 利 の 高 止 まりは 解 消 せず スタグフレ ーション 的 状 況 が 長 期 にわたって 続 く 日 経 平 均 レンジ:11, 円 ~18, 円 1 年 国 債 利 回 りレンジ:.~. ドル 円 レンジ:11 円 ~1 円 ユーロ 円 レンジ:1 円 ~1 円 <サブシナリオ3> 世 界 同 時 不 況 の 再 来 ( 示 現 確 率 :) 中 国 は バブル 崩 壊 的 な 景 気 と 株 価 のスパイラル 的 な 悪 化 が 止 まらず 欧 州 では 極 右 勢 力 が 台 頭 し 統 合 への 道 筋 が 不 透 明 化 ギリシャは 改 革 を 実 行 できず 支 援 継 続 への 不 透 明 感 が 高 まる 新 興 国 景 気 も 軒 並 み 悪 化 世 界 景 気 に 足 を 引 っ 張 られる 形 で 米 国 景 気 も 失 速 し 世 界 同 時 不 況 へ 株 は 急 落 為 替 はリスク 回 避 的 な 超 円 高 の 再 来 1 年 債 利 回 りはマイナス 幅 が 大 きく 拡 大 する 日 経 平 均 レンジ:11, 円 ~18, 円 1 年 国 債 利 回 りレンジ:.3~. ドル 円 レンジ:9 円 ~1 円 ユーロ 円 レンジ:1 円 ~1 円 1

. 米 国 経 済 見 通 し 要 約 1-1 月 期 の 米 国 実 質 GDP 成 長 率 ( 速 報 値 )は 前 期 比 年 率 +.7と 7-9 月 期 の 同 +.から 伸 び 幅 が 縮 小 した 1-3 月 期 も 海 外 景 気 減 速 などの 影 響 で 低 めの 伸 びにとど まると 予 想 する ただ 雇 用 環 境 の 改 善 が 続 くとみられるほか 家 計 のバランスシートの 正 常 化 が 進 んでいることもあり - 月 期 以 降 は 緩 やかな 景 気 回 復 が 続 くとみる 個 人 消 費 は ガソリン 安 などによる 実 質 所 得 の 改 善 などを 背 景 に 回 復 傾 向 が 続 くと 予 想 する 住 宅 投 資 は 低 金 利 環 境 の 長 期 化 や 雇 用 環 境 の 改 善 などに 支 えられ 持 ち 直 し 傾 向 で 推 移 すると みる 設 備 投 資 は エネルギー 関 連 業 種 の 業 況 が 足 かせとなり 当 面 停 滞 気 味 の 推 移 が 続 くとみている ただ 交 易 条 件 の 改 善 が 企 業 収 益 を 下 支 えすることなどから 年 央 以 降 は 徐 々に 回 復 に 向 かうと 予 想 する 輸 出 は 新 興 国 景 気 の 先 行 き 不 透 明 感 や ドル 高 の 影 響 も 残 ることで 軟 調 な 推 移 を 余 儀 なくされるとみる FRB( 米 連 邦 準 備 制 度 理 事 会 )は 1 年 1 月 に9 年 半 ぶりの 利 上 げを 行 なった 今 後 も 景 気 回 復 が 続 くとみるが インフレ 圧 力 が 強 まるまでにはしばらく 時 間 がかかるとみられること から 17 年 末 までの 利 上 げペースはせいぜい 年 1, 回 程 度 にとどまると 予 想 する (1)1-1 月 期 は 低 い 伸 び 1-1 月 期 の 米 国 実 質 GDP 成 長 率 ( 速 報 値 )は 前 期 比 年 率 +.7と 7-9 月 期 の 同 +.から 伸 び 幅 が 縮 小 した( 図 表 -1) 需 要 項 目 別 に 見 ると まず 個 人 消 費 は 同 +3. +.と 自 動 車 販 売 な ( 図 表 -1) 米 国 実 質 GDP 成 長 率 と 寄 与 度 ( 前 期 比 年 率 ) どが 減 少 した 結 果 伸 び 幅 が 四 半 期 連 続 で 縮 小 した - 住 宅 投 資 は 同 +8. +8.1と 低 金 利 環 境 に 支 - えられ 四 半 期 連 続 で8 台 の 高 い 伸 びとなった 一 方 設 備 投 資 は 同 +. 1.8と 機 械 投 資 個 人 消 費 住 宅 投 資 設 備 投 資 在 庫 政 府 支 出 純 輸 出 実 質 GDP などが 弱 含 み 13 四 半 期 ぶりに 減 少 した 在 庫 投 資 ( 出 所 ) 米 商 務 省 の 成 長 率 全 体 に 対 する 寄 与 度 は.7.と 新 興 国 景 気 の 先 行 き 不 透 明 感 などから 在 庫 調 整 が 進 んだとみられ 四 半 期 連 続 のマイナス 輸 出 は 新 興 国 景 気 減 速 の 影 響 で 前 期 比 年 率 +.7.と3 四 半 期 ぶりに 減 少 した 一 方 輸 入 は 同 +.3 +1.1と 四 半 期 連 続 で 増 加 した 結 果 として 純 輸 出 の 成 長 率 全 体 に 対 する 寄 与 度 は.3.と 四 半 期 連 続 のマイナスとなった 政 府 支 出 は 前 期 比 年 率 +1.8 +.7と 3 四 半 期 連 続 で 増 加 したものの 伸 び 幅 が 縮 小 した 1-3 月 期 も 海 外 景 気 減 速 などの 影 響 で 低 めの 伸 びにとどまると 予 想 する ただ 雇 用 環 境 の 改 善 が 続 くとみられるほか 家 計 のバランスシートの 正 常 化 が 進 んでいることもあり - 月 期 以 降 は 緩 やかな 景 気 回 復 が 続 くとみる 1

() 個 人 消 費 は 回 復 基 調 が 続 くと 予 想 米 国 の 個 人 消 費 は 雇 用 環 境 の 改 善 などを 背 景 に 9 年 央 以 降 回 復 傾 向 で 推 移 している 実 質 個 人 消 費 支 出 の 伸 び( 前 年 比 )を 見 ると 1 年 秋 以 降 は3~ 台 の 高 めの 伸 びが 続 いている( 図 表 -) 背 景 には ガソリン 価 格 の 下 落 によって 家 計 の 実 質 購 買 力 が 向 上 していることなどがある ガソリン 価 格 の 推 移 を 見 ると 昨 夏 は1ガロン3ドル 台 後 半 で 推 移 していたが 1 年 以 降 は1ガロンドル 台 での 推 移 が 中 心 となっており 足 元 では1ガロンドルを 下 回 る EIA( 米 エネルギー 情 報 局 )によれば 原 油 価 格 が 現 在 の 価 格 水 準 で 推 移 すれば 家 計 のガソリ ン 代 は 年 間 で7~7ドル 安 くなると 見 込 まれてい る 車 社 会 と 言 われる 米 国 では 家 計 への 実 質 的 な 減 税 効 果 が 今 後 も 期 待 できる 家 計 のバランスシートの 正 常 化 が 進 んでいること も 引 き 続 き 個 人 消 費 を 下 支 えするとみている 米 商 務 省 が 公 表 する 資 金 循 環 表 を 見 ると 家 計 の 所 有 不 動 産 から 不 動 産 ローン 残 高 を 差 し 引 いた 純 ベース での 残 高 は 所 有 不 動 産 がピークとなった 年 3 月 末 からの 減 少 分 をほぼ 取 り 戻 している( 図 表 -3) 金 融 危 機 後 家 計 が 不 動 産 の 債 務 返 済 を 優 先 してき た 状 況 は 大 きく 改 善 している 一 方 1 月 の 雇 用 統 計 では 非 農 業 部 門 雇 用 者 数 の 増 加 幅 が+1.1 万 人 と 1 月 の+. 万 人 から 縮 小 し 堅 調 さを 示 す 万 人 をヵ 月 ぶりに 下 回 った( 図 表 -) 業 種 別 に 見 ると 輸 送 ( 同 +1.7 万 人. 万 人 )が 弱 含 んだほか 人 材 派 遣 ( 同 +. 万 人. 万 人 )なども 減 少 した ただ 1 月 に 年 末 商 戦 のオンライン 販 売 で 配 達 関 連 の 雇 用 が 急 増 した 反 動 といった 特 殊 要 因 もあったとみられる 小 売 と 娯 楽 宿 泊 をあわせた 消 費 関 連 業 種 が 堅 調 に 推 移 し ているほか 失 業 率 は.9へと 低 下 し ほぼ8 年 ぶ りの 低 水 準 となるなど 労 働 市 場 の 改 善 傾 向 は 続 い ている 1 年 以 降 の 民 間 雇 用 者 増 加 数 を 企 業 規 模 別 に 見 ると 従 業 員 数 が 名 未 満 の 企 業 が 占 める 割 合 が 約 8 割 を 占 め 中 小 企 業 が 雇 用 回 復 をけん 引 して いる 中 小 企 業 の 経 済 団 体 である 全 米 独 立 企 業 連 盟 (NFIB)の 調 査 では 向 こう3ヵ 月 の 雇 用 を 増 やす と 回 答 した 比 率 が 減 らす と 回 答 した 比 率 を 上 回 る 推 移 が 続 いている( 図 表 -) 海 外 景 気 への 先 行 1 8 - - 9/ 兆 ドル ( 図 表 -3) 家 計 純 資 産 の 推 移 ( 年 3 月 末 を 基 準 ) -1 - -3 - - - -7-8 1 1 - -1-1 - /3 7/3 8/3 9/3 1/3 ( 出 所 ) 米 商 務 省 より 明 治 安 田 生 命 作 成 11/3 1/3 不 動 産 ( 所 有 不 動 産 - 不 動 産 ローン 残 高 ) ( 図 表 -) 中 小 企 業 の 採 用 見 通 し /1 9/1 1/ /1 1/1 7/1 11/ 8/1 9/1 1/ 実 質 可 処 分 所 得 実 質 個 人 消 費 支 出 貯 蓄 率 ( 出 所 ) 米 商 務 省 3ヵ 月 移 動 平 均 千 人 - - - -8-1 /1 ( 図 表 -) 実 質 個 人 支 出 可 処 分 所 得 の 推 移 ( 前 年 比 ) 1/1 ( 出 所 ) 全 米 独 立 企 業 連 盟 (NFIB)より 明 治 安 田 生 命 作 成 ( 図 表 -) 非 農 業 部 門 雇 用 者 月 間 増 減 数 と 失 業 率 /1 7/1 8/1 9/1 1/1 雇 用 を 増 やす と 回 答 した 比 率 から 減 らす と 回 答 した 比 率 を 差 し 引 いて 算 出 雇 用 者 増 減 数 失 業 率 ( 右 軸 ) 広 義 の 失 業 率 *( 右 軸 ) ( 出 所 ) 米 労 働 省 18 1 1 1 1 8 * 求 職 断 念 者 や 非 自 発 的 パートタイマーを 失 業 者 に 含 む 1

き 不 透 明 感 が 強 まるなかでも 内 需 を 支 える 中 小 企 業 での 採 用 見 通 しが 底 堅 いことなどから 雇 用 者 数 は 引 き 続 き 増 加 傾 向 が 続 くとみている ガソリン 安 などに 伴 い 家 計 の 実 質 所 得 が 改 善 し ているほか 家 計 のバランスシートの 正 常 化 が 進 ん でいること 雇 用 環 境 の 改 善 が 続 くとみられること などから 個 人 消 費 は 今 後 も 回 復 傾 向 が 続 くと 予 想 する (3) 住 宅 投 資 は 持 ち 直 し 傾 向 で 推 移 するとみる 米 国 の 住 宅 投 資 は 11 年 央 以 降 持 ち 直 し 傾 向 が 続 いている 関 連 指 標 のうち まず 住 宅 着 工 件 数 の 推 移 を 見 ると 昨 年 央 以 降 は 伸 び 悩 んでいる( 図 表 -) ただ 先 行 指 標 とされる 住 宅 着 工 許 可 件 数 を 見 ると ニューヨーク 州 で 減 税 措 置 の 期 限 切 れ 予 定 だった 昨 年 月 までの 駆 け 込 み 需 要 の 反 動 で 昨 夏 にいったん 落 ち 込 んだものの その 後 は 回 復 トレン ドを 取 り 戻 している 販 売 件 数 のうち 新 築 住 宅 販 売 件 数 は 回 復 基 調 が 続 いている 中 古 住 宅 販 売 件 数 は 購 入 時 の 手 続 き 書 類 に 関 する 規 制 変 更 に 伴 い 購 入 契 約 完 了 までの 時 間 が 長 期 化 したことで 11 月 にいったん 落 ち 込 ん だものの 1 月 には 遅 れた 契 約 が 計 上 され 回 復 傾 向 を 維 持 している 緩 和 的 な 金 融 環 境 は 引 き 続 き 住 宅 投 資 を 押 し 上 げるとみている FRB( 米 連 邦 準 備 制 度 理 事 会 )は 昨 年 1 月 に9 年 半 ぶりとなる 利 上 げを 行 なったが 住 宅 ローン 金 利 (3 年 固 定 )は 依 然 として 歴 史 的 な 低 水 準 で 推 移 している( 図 表 -7) 米 抵 当 銀 行 協 会 (MBA) が 公 表 する 住 宅 ローン 申 請 指 数 を 見 ても 1 月 にい ったん 低 下 したものの 足 元 では 改 善 に 向 かいつつ ある( 図 表 -8) 一 方 人 口 面 から 見 た 住 宅 需 要 も 底 堅 いとみる 米 国 の 世 帯 数 の 推 移 を 見 ると 年 間 13 万 世 帯 のペー スで 増 加 しており 住 宅 着 工 件 数 の 増 加 ペースを 上 回 っている 雇 用 者 数 も 増 加 傾 向 が 続 くとみており 購 入 者 層 の 分 母 の 拡 大 が 引 き 続 き 住 宅 投 資 を 押 し 上 げるとみられる 在 庫 不 足 の 緩 和 がゆっくりとしたものにとどまっ ていることも 需 給 バランスを 引 き 締 めている 新 築 住 宅 在 庫 件 数 を 見 ると 1 年 央 以 降 は 緩 やかな 百 万 件 ( 図 表 -) 住 宅 着 工 件 数 と 住 宅 販 売 件 数 の 推 移 百 万 件 1. 7 1. 1..8. 3.. 1 3 1 8/1 9/1 1/1 住 宅 着 工 件 数 住 宅 着 工 許 可 件 数 新 築 住 宅 販 売 件 数 中 古 住 宅 販 売 件 数 ( 右 軸 ) ( 出 所 ) 米 商 務 省 米 不 動 産 業 協 会 (NAR) 数 値 は 年 率 換 算 ( 図 表 -7) 住 宅 ローン 金 利 の 推 移 1 8 99/1 /1 1/1 /1 3/1 /1 /1 /1 7/1 8/1 9/1 1/1 住 宅 ローン 金 利 (3 年 固 定 ) 米 3 年 国 債 金 利 ( 出 所 )FRB ファクトセット ポイント ( 図 表 -8) 住 宅 ローン 申 請 指 数 ( 週 移 動 平 均 ) ポイント 3 住 宅 ローン 申 請 指 数 うち 購 入 指 数 ( 右 軸 ) ( 出 所 ) 米 抵 当 銀 行 協 会 (MBA) 十 万 件 ( 図 表 -9) 住 宅 の 在 庫 件 数 十 万 件 3 99/1 /1 1/1 /1 3/1 /1 /1 /1 7/1 8/1 9/1 1/1 新 築 住 宅 在 庫 中 古 住 宅 在 庫 ( 右 軸 ) ( 出 所 ) 米 商 務 省 米 不 動 産 業 協 会 (NAR) 1 1 3 1 17

増 加 傾 向 が 続 いているが 住 宅 バブル 期 以 前 と 比 べ 依 然 として 低 水 準 である( 図 表 -9) 中 古 住 宅 在 庫 件 数 も 住 宅 バブル 期 以 前 の 低 水 準 にとどまってい る FRBが 公 表 するベージュブック( 地 区 連 銀 経 済 報 告 )を 見 ると 1 年 ごろから 建 設 業 などの 職 種 で 熟 練 労 働 者 の 確 保 が 難 しいとの 報 告 が 増 えてい る 建 設 業 の 専 門 人 材 や 開 発 用 地 などが 不 足 してい ることも 物 件 供 給 の 遅 れにつながっているとみら れ 在 庫 不 足 が 和 らぐのは ゆっくりとしたペース にとどまるとみている 住 宅 物 件 の 供 給 圧 力 が 抑 制 的 なものにとどまるな か 低 金 利 環 境 が 長 期 化 していることや 雇 用 環 境 の 改 善 が 続 くとみられることなどから 住 宅 投 資 は 今 後 も 持 ち 直 し 傾 向 で 推 移 するとみる () 設 備 投 資 は 年 央 以 降 回 復 に 向 かう 米 国 の 設 備 投 資 は 1 年 秋 以 降 機 械 投 資 と 構 築 物 投 資 がいずれも 低 調 に 推 移 していることで 停 滞 気 味 の 推 移 となっている( 図 表 -1) 背 景 には 1 年 夏 場 以 降 の 原 油 安 による 影 響 で シェールオ イル ガスを 中 心 としたエネルギー 関 連 企 業 の 業 況 が 低 調 に 推 移 しているほか 資 源 国 を 中 心 とした 海 外 景 気 が 低 迷 していることなどがある GDPの 機 械 投 資 の 算 出 に 使 用 される 非 防 衛 資 本 財 出 荷 ( 除 く 航 空 機 )を 見 ると 1 年 の 秋 以 降 低 調 に 推 移 してい るほか 設 備 投 資 の 先 行 指 標 とされる 非 防 衛 資 本 財 受 注 ( 除 く 航 空 機 )も 足 元 で 減 少 ペースが 加 速 し ている( 図 表 -11) 企 業 の 生 産 活 動 も 低 調 に 推 移 している 鉱 工 業 生 産 を 見 ると 1 年 秋 以 降 低 調 に 推 移 している( 図 表 -1) とりわけ エネルギーの 生 産 が 大 きく 落 ち 込 んでおり 全 体 を 押 し 下 げている 原 油 価 格 は 軟 調 な 推 移 が 続 いていることから 石 油 掘 削 関 連 の 機 械 などを 中 心 に 設 備 投 資 には 当 面 下 押 し 圧 力 が かかり 続 ける 可 能 性 が 高 い 一 方 除 くエネルギーの 生 産 を 見 ると 緩 慢 なが ら 回 復 傾 向 を 維 持 している S&P 株 価 指 数 を 構 成 する 企 業 業 績 予 想 を 見 ても 1-1 月 期 は 四 半 期 連 続 の 減 益 となり エネルギーや 素 材 の 大 幅 減 益 が 足 かせとなる 見 通 しであるが 一 般 消 費 や 通 信 といっ た 内 需 と 関 連 の 深 い 業 種 は 増 益 の 見 込 みである た 1 1 - -1-1 - - -3 1 11 11 1 1 9 9 8 8 7/1 7/1 ( 図 表 -1) 設 備 投 資 の 伸 び 率 ( 前 期 比 年 率 ) 8/1 ( 出 所 ) 米 商 務 省 9/1 1/1 機 械 構 築 物 知 的 財 産 設 備 投 資 十 億 ドル ( 図 表 -11) 非 防 衛 資 本 財 新 規 受 注 出 荷 ( 除 く 航 空 機 ) 8 7 7/1 ポイント 8/1 ( 出 所 ) 米 商 務 省 8/1 ( 出 所 )FRB 9/1 ( 図 表 -1) 鉱 工 業 生 産 の 推 移 9/1 1/1 1/1 非 防 衛 資 本 財 受 注 ( 除 く 航 空 機 ) 非 防 衛 資 本 財 出 荷 ( 除 く 航 空 機 ) 設 備 投 資 ( 右 軸 ) 鉱 工 業 生 産 除 くエネルギー エネルギー 兆 ドル.3 影 響 の 度 合 bp ( 図 表 -13) 原 油 安 による 実 質 設 備 投 資 への 影 響 実 質 設 備 投 資 の 変 化 3 ± 標 準 偏 差 1-1 - -3 - - - 経 過 時 間 ( 四 半 期 ) -7 1 3 7 8 9 1 11 1 13 1 1 原 油 価 格 (WTI) 企 業 向 け 貸 出 金 利 の 変 数 VARモデルで 試 算 インパルス レス ポンスでは コレスキー 分 解 ( 変 数 順 序 は 上 記 順 )を 利 用 し 回 のモンテカルロ シミュレーションにより 標 準 偏 差 を 算 出 期 間 1999/Q~1/Q ラグは 次 と 設 定 ( 出 所 ) 米 商 務 省 ファクトセットより 明 治 安 田 生 命 作 成. 1.8 1. 1.3 18

だ 原 油 価 格 企 業 向 け 貸 出 金 利 実 質 設 備 投 資 を 変 数 としたベクトル 自 己 回 帰 モデルによる 当 社 試 算 では 原 油 価 格 が1 下 落 するという ショック を 与 えると 実 質 設 備 投 資 は1 年 半 程 度 先 まで 下 押 し 圧 力 が 拡 大 する 可 能 性 が 示 唆 される( 図 表 -13) そ の 後 は 下 押 し 圧 力 が 徐 々に 和 らぐという 結 果 になっ ており 設 備 投 資 への 下 押 し 圧 力 は 緩 和 に 向 かうと みるが 悪 影 響 が 一 巡 するまでにはしばらく 時 間 が かかろう 一 方 原 油 安 に 加 えて ドル 高 が 進 んだことから 輸 入 物 価 は 低 下 しており 交 易 条 件 は 一 昨 年 央 と 比 べ 大 きく 改 善 している( 図 表 -1) 昨 春 には 原 油 価 格 の 持 ち 直 しを 受 けて 一 時 的 に 悪 化 したものの 昨 夏 から 原 油 価 格 は 再 び 軟 調 に 推 移 し 足 元 の 交 易 条 件 は 持 ち 直 している 原 油 価 格 は 昨 秋 以 降 下 落 基 調 を 強 めていることから 今 後 の 交 易 条 件 は 改 善 傾 向 が 続 く 可 能 性 が 高 い 交 易 条 件 の 改 善 は 経 済 全 体 では 海 外 からの 所 得 流 入 につながり 企 業 から みれば 今 後 の 収 益 を 下 支 えするとみられる エネルギー 関 連 業 種 の 業 況 が 足 かせとなり 設 備 投 資 は 当 面 停 滞 気 味 の 推 移 が 続 くとみている ただ 交 易 条 件 の 改 善 が 企 業 収 益 を 下 支 えすることなどか ら 年 央 以 降 は 徐 々に 回 復 に 向 かうと 予 想 する 十 億 ドル ( 図 表 -1) 輸 出 の 推 移 ( 季 調 済 ) 1973=1 1 1 18 1 1 1 1 - -1-1 - - 7/1 7/1 ( 図 表 -1) 輸 出 入 物 価 指 数 ( 前 年 比 )と 交 易 条 件 の 推 移 8/1 8/1 9/1 9/1 ( 出 所 ) 米 商 務 省 FRB 1/1 1/1 輸 出 名 目 実 効 為 替 レート( 右 軸 ) ( 図 表 -1) 輸 出 財 の 伸 びと 品 目 別 の 寄 与 度 ( 前 年 比 ) 8 輸 入 物 価 輸 出 物 価 交 易 条 件 ( 右 軸 ) 交 易 条 件 は 輸 出 物 価 指 数 輸 入 物 価 指 数 1として 算 出 ( 出 所 ) 米 労 働 省 より 明 治 安 田 生 命 作 成 1 13 11 99 97 9 93 91 89 87 8 1 1 1 8 () 輸 出 は 軟 調 な 推 移 を 余 儀 なくされる 米 国 の 輸 出 は 新 興 国 の 景 気 減 速 などを 背 景 に 1 年 以 降 回 復 ペースが 鈍 化 し 足 元 でも 低 調 な 推 移 となっている( 図 表 -1) 輸 出 が 低 調 である 背 景 には ドル 高 と 海 外 景 気 の 減 速 がある 財 輸 出 の 伸 び( 前 年 比 )を 品 目 別 に 見 ると 石 油 や 化 学 な どの 産 業 資 材 が 落 ち 込 んでいる( 図 表 -1) 穀 物 などの 食 料 品 が 低 迷 しているほか 足 元 では 機 械 な どの 資 本 財 も 弱 含 んでいる 国 別 では NAFTA( 北 米 自 由 貿 易 協 定 ) 圏 のカナダ 向 けや ブラジルなどの 中 南 米 向 けが 全 体 を 押 し 下 げているほか 中 国 を 中 心 としたアジア 新 興 国 向 けも 低 迷 している( 図 表 -17) 資 源 国 のカナダでは 商 品 相 場 の 下 落 で 設 備 投 資 が 冷 え 込 んでおり 産 業 資 材 や 機 械 などの 品 目 を 中 心 に 米 国 からの 輸 入 が 落 ち 込 んでいる 中 南 米 景 気 も 中 国 の 景 気 減 速 を 受 け 穀 物 や 鉱 物 の 輸 出 が 弱 含 んでいることから 減 速 傾 向 が 続 いてい - -8-1 -1 - - - -8-1 -1 食 料 品 産 業 資 材 資 本 財 自 動 車 消 費 財 その 他 合 計 ( 出 所 ) 米 商 務 省 ( 図 表 -17) 輸 出 財 の 伸 びと 輸 出 先 の 寄 与 度 ( 前 年 比 ) カナダ メキシコ EU 中 国 アジアNIEs 中 南 米 ( 除 メキシコ) その 他 合 計 ( 出 所 ) 米 商 務 省 3ヵ 月 移 動 平 均 19

る なかでも 鉄 鉱 石 や 原 油 などの 資 源 輸 出 国 であ るブラジルは 景 気 の 低 迷 が 深 刻 化 している 一 方 ドル 高 も 輸 出 の 回 復 を 抑 制 している ドル の 実 質 実 効 為 替 レートの 推 移 を 見 ると 1 年 央 以 降 はドル 高 傾 向 で 推 移 し 1 程 度 のドル 高 が 進 ん だ 実 質 実 効 為 替 レート 実 質 輸 出 を 変 数 としたベ クトル 自 己 回 帰 モデルによる 当 社 試 算 では 為 替 が 1ドル 高 に 振 れるという ショック を 与 えた 場 合 実 質 輸 出 は1 年 半 程 度 先 まで 下 押 し 圧 力 が 拡 大 する 可 能 性 が 示 唆 される( 図 表 -18) ドル 高 による 悪 影 響 が 一 巡 するには 時 間 がかかるとみられ 輸 出 に はしばらく 下 押 し 圧 力 がかかり 続 けるとみられる 主 要 輸 出 先 である 欧 州 は 緩 やかながら 景 気 回 復 が 続 いており 欧 州 向 けの 輸 出 が 引 き 続 き 米 国 の 輸 出 を 下 支 えするとみられる また 中 国 の 習 近 平 国 家 主 席 が 昨 年 9 月 に 訪 米 した 際 航 空 機 3 機 (38 億 ド ル 相 当 )の 新 規 購 入 が 公 表 されるなど 航 空 機 を 中 心 に 輸 送 機 器 への 海 外 需 要 も 底 堅 い ただ 新 興 国 景 気 の 先 行 き 不 透 明 感 や ドル 高 の 影 響 も 残 ること で 輸 出 は 今 後 も 軟 調 な 推 移 を 余 儀 なくされるとみ る ()きわめて 緩 やかな 利 上 げペースを 予 想 昨 年 1 月 1-1 日 開 催 のFOMC( 米 連 邦 公 開 市 場 委 員 会 )では 政 策 金 利 であるFFレートの 誘 導 目 標 が.-.から.-.へと 引 き 上 げられ 8 年 1 月 から 続 いてきた 実 質 ゼロ 金 利 政 策 は7 年 ぶりに 解 除 された 一 方 1 月 -7 日 開 催 のFOMC では 政 策 金 利 がすえ 置 かれた 声 明 文 では 景 気 の 現 状 判 断 が 緩 やかなペースで 拡 大 から 年 末 に 減 速 へと 下 方 修 正 されたほか 世 界 経 済 と 金 融 動 向 を 注 視 する との 文 言 が 付 け 加 えられ 海 外 情 勢 への 警 戒 姿 勢 が 示 された 1 月 のFOMCで 更 新 されたFFレート 見 通 し(FOMC 参 加 者 による 見 通 しの 中 央 値 )を 見 ると 1 年 末 は 1.37がすえ 置 かれたものの 17 年 末 は. から.37 18 年 末 は3.37から3.へと いずれも 下 方 修 正 された( 図 表 -19) FFレートの 見 通 しは 更 新 されるごとに 下 方 修 正 されており( 回 連 続 ) 18 年 までの 利 上 げペースは 概 ね 年 1に なる FRBのイエレン 議 長 は 記 者 会 見 で FFレート 影 響 の 度 合 1 bp -1 - -3 - - -.. 3. 3... 1. 1..... 3. 3... 1. 1. 1 1 - -1-1 - - 経 過 時 間 ( 四 半 期 ) ( 図 表 -18)ドル 高 による 実 質 輸 出 への 影 響 実 質 輸 出 の 変 化 ± 標 準 偏 差 1 3 7 8 9 1 11 1 13 1 1 実 質 実 効 為 替 レートと 実 質 輸 出 を 変 数 にVARモデルで 試 算 インパルス レスポンス では コレスキー 分 解 を 利 用 し 回 のモンテカルロ シミュレーションにより 標 準 偏 差 を 算 出 期 間 1999/Q~1/Q ラグは 次 と 設 定 ( 出 所 ) 米 商 務 省 FRBより 明 治 安 田 生 命 作 成 /1 /1 ( 図 表 -19)FOMC 参 加 者 によるFFレート 見 通 し( 誘 導 目 標 中 央 値 ) 1 年 末 1 年 末 17 年 末 18 年 末 長 期 /1 /1 FOMC FOMC FOMC FOMC FOMC FOMC ( 出 所 )FRBより 明 治 安 田 生 命 作 成 FFレート 見 通 しはFOMC 参 加 者 の 中 央 値 ( 図 表 -) 賃 金 上 昇 率 と 失 業 率 ギャップ 7/1 ( 図 表 -1) 輸 入 物 価 指 数 ( 前 年 比 )の 推 移 7/1 ( 出 所 ) 米 労 働 省 8/1 平 均 時 間 給 8/1 9/1 9/1 輸 入 物 価 1/1 平 均 時 間 給 ( 除 く 経 営 者 ) 失 業 率 ギャップ( 自 然 失 業 率 - 広 義 の 失 業 率 右 軸 ) 求 職 断 念 者 や 非 自 発 的 パートタイマーを 失 業 者 に 含 む ( 出 所 ) 米 労 働 省 CBOより 明 治 安 田 生 命 作 成 1/1 除 く 石 油 -1 - -3 - - - -7-8

の 緩 やかな 上 昇 が 適 切 であり 初 回 利 上 げ 後 も 金 融 政 策 は 緩 和 的 と 述 べ 金 融 政 策 の 正 常 化 に は 着 手 するが 今 後 の 利 上 げをゆっくりと 行 なうとの 見 方 を 示 した 1 年 7 月 9-3 日 開 催 のFOMC 議 事 録 では ほとんど 全 ての 参 加 者 は 初 回 利 上 げとその 後 しばらくはbpの 誘 導 目 標 のレンジ を 設 定 することを 支 持 している ことが 判 明 しており 一 会 合 の 利 上 げ 幅 がbpとなる 場 合 FOMC 参 加 者 は 年 回 程 度 の 利 上 げを 予 測 していることになる もっとも 実 際 の 利 上 げペースは さらに 緩 やかなものになるとみている 1 月 の 失 業 率 は.9 と すでにFRBによる 失 業 率 の 長 期 見 通 しのレンジである.8-.の 中 央 値 に 達 している( 図 表 -) 一 方 広 義 の 失 業 率 ( 非 自 発 的 パートタイマーや 求 職 断 念 者 などを 失 業 者 に 含 む)は 足 元 で 9.9と 1 年 月 の17.1をピークに 低 下 傾 向 が 続 いているが 現 状 のペースで 改 善 が 続 いても 住 宅 バブル 崩 壊 前 の 水 準 まで 改 善 するのは 早 くて1 年 後 半 から17 年 中 ごろになる 平 均 時 間 給 を 見 ても 1 月 は 前 年 比 +.と 1 月 の 同 +.7から 伸 び 幅 が 縮 小 した( 図 表 -) 昨 夏 か らは 伸 び 幅 が 拡 大 傾 向 で 推 移 しているが 住 宅 バブル 崩 壊 前 の 同 +3~ 台 を 依 然 として 下 回 って おり 賃 金 インフレは 抑 制 されている 輸 入 物 価 指 数 の 推 移 を 見 ると 1 月 は 前 年 比.と18ヵ 月 連 続 のマイナスとなっている( 図 表 -1) 除 く 石 油 ベースでも 同 3.1と 1ヵ 月 連 続 のマイナスであり 輸 入 物 価 によるディス インフレ 圧 力 がかかり 続 けている 賃 金 の 回 復 ペースが 緩 やかなものにとどまっているのに 加 え 原 油 価 格 の 下 落 や 新 興 国 の 景 気 減 速 などから 輸 入 物 価 指 数 は 今 後 も 低 調 に 推 移 するとみられ インフレ 圧 力 は 引 き 続 き 抑 制 的 なものにとどまるとみる 労 働 需 給 の 引 き 締 まりによって 賃 金 上 昇 率 が 加 速 し インフレ 圧 力 が 強 まるまでにはしばらく 時 間 がかかるとみており 17 年 末 までの 利 上 げペースはせいぜい 年 1, 回 程 度 と 予 想 する 1

3. 欧 州 経 済 見 通 し 要 約 ユーロ 圏 景 気 の 回 復 の 足 どりは 鈍 い 雇 用 環 境 の 改 善 などを 背 景 に 個 人 消 費 は 回 復 傾 向 が 続 く とみるが 新 興 国 景 気 の 減 速 などを 受 け 輸 出 は 引 き 続 き 伸 び 悩 むとみられることなどから ユー ロ 圏 景 気 の 持 ち 直 しペースは 今 後 も 緩 慢 なものにとどまると 予 想 する 個 人 消 費 は サービス 業 を 中 心 に 雇 用 者 数 の 増 加 傾 向 が 続 くとみられるのに 加 え 原 油 価 格 の 下 落 が 家 計 の 実 質 購 買 力 向 上 につながると 見 込 まれることなどから 今 後 も 回 復 傾 向 が 続 くとみる 固 定 投 資 は 緩 和 的 な 金 融 環 境 が 下 支 えとなるものの 生 産 活 動 の 停 滞 や 景 況 感 の 改 善 の 遅 れな どから 慎 重 に 投 資 を 進 める 企 業 が 多 いとみられ 緩 慢 な 回 復 にとどまると 予 想 する ECB( 欧 州 中 央 銀 行 )はインフレ 低 下 への 警 戒 感 を 一 段 と 強 めており 3 月 の 政 策 理 事 会 で 追 加 金 融 緩 和 を 決 定 すると 予 想 する (1)ユーロ 圏 景 気 の 回 復 の 足 どりは 鈍 い 1-1 月 期 のユーロ 圏 実 質 GDP 成 長 率 ( 速 報 値 ) 1. は 前 期 比 +.3と 7-9 月 期 と 同 じ 伸 び 幅 となった.8 ( 図 表 3-1) 国 別 の 成 長 率 を 見 ると ドイツ(7-9. 月 期 : 同 +.3 1-1 月 期 : 同 +.3)とスペ. ( 図 表 3-1)ユーロ 圏 主 要 国 実 質 GDP 成 長 率 ( 前 期 比 ) イン( 同 +.8 +.8)が 前 期 と 同 じ 伸 びにと どまったほか フランス( 同 +.3 +.)と イタリア( 同 +. +.1)はいずれも 伸 びが -. -.8-1. 鈍 化 した ユーロ 圏 ドイツ フランス 雇 用 環 境 の 改 善 などを 背 景 に 個 人 消 費 は 回 復 傾 イタリア スペイン 向 が 続 くとみるが 新 興 国 景 気 の 減 速 などを 受 け ( 出 所 ) 欧 州 各 国 統 計 局 輸 出 は 引 き 続 き 伸 び 悩 むとみられることなどから ユーロ 圏 景 気 の 持 ち 直 しペースは 今 後 も 緩 慢 な ものにとどまると 予 想 する 1/9 () 個 人 消 費 は 回 復 傾 向 が 続 くとみる ユーロ 圏 の 個 人 消 費 は13 年 1-1 月 期 以 降 回 復 傾 向 が 続 いている 7-9 月 期 の 実 質 個 人 消 費 (GDP ベース)は 前 年 比 +1.7と 8 四 半 期 連 続 のプラス となった ( 図 表 3-) 主 要 国 別 では イタリアやス ペインの 伸 び 幅 が 拡 大 したほか ドイツも 高 めの 伸 ( 図 表 3-)ユーロ 圏 実 質 個 人 消 費 と 主 要 国 別 寄 与 度 1... -.. (GDPベース 前 年 比 ) 1. -1. びを 維 持 している 一 方 GDPベースの 実 質 個 人 消 費 に 近 い 動 きをする -1. -. 実 質 小 売 売 上 高 の 推 移 を 見 ると 1 月 は 同 +1.と ドイツ フランス イタリア 3ヵ 月 連 続 で 伸 び 幅 が 縮 小 した( 図 表 3-3) ただ スペイン ( 出 所 )ファクトセット その 他 ユーロ 圏 暖 冬 による 冬 物 衣 料 の 販 売 不 振 などが 影 響 したとみ られ 小 売 売 上 高 の 落 ち 込 みは 一 時 的 な 現 象 の 可 能 性 が 高 い 1 月 の 新 車 登 録 台 数 は 同 +17.と 1/9

小 売 売 上 高 に 含 まれない 自 動 車 販 売 は 堅 調 に 推 移 していることもあって 個 人 消 費 の 回 復 基 調 は 途 切 れていないとみている 個 人 消 費 回 復 の 背 景 には 雇 用 環 境 の 改 善 がある ユーロ 圏 の 雇 用 者 数 の 推 移 を 見 ると 7-9 月 期 は 同 +1.1と 1 年 以 降 プラス 幅 の 拡 大 傾 向 が 続 いている( 図 表 3-) 主 要 国 別 では ドイツが 底 堅 く 推 移 しているほか スペインとイタリアは 労 働 市 場 改 革 の 進 展 などを 背 景 に 伸 び 幅 が 拡 大 してい る 失 業 率 (EU 統 一 基 準 )も13 年 春 先 以 降 緩 や かな 低 下 傾 向 が 続 いており 1 月 は1.と 11 年 9 月 以 来 の 水 準 まで 改 善 した 欧 州 委 員 会 の 調 査 によると 企 業 の 雇 用 意 欲 はサービス 業 を 中 心 に 回 復 傾 向 にあることなどから 今 後 も 雇 用 環 境 の 改 善 傾 向 が 続 く 可 能 性 が 高 い 家 計 の 実 質 購 買 力 の 向 上 も 個 人 消 費 の 回 復 を 下 支 えしている 実 質 雇 用 者 報 酬 の 推 移 を 見 ると 7-9 月 期 は 前 年 比 +.3と 前 期 の 同 +.から 伸 び 幅 が 小 幅 拡 大 した( 図 表 3-) 一 人 当 たり 雇 用 者 報 酬 は13 年 央 以 降 名 目 ベースでは 伸 び 悩 ん でいるものの 1 年 半 ば 以 降 の 原 油 安 を 受 け イ ンフレ 率 が 低 下 していることで 実 質 ベースでは 緩 やかに 伸 び 幅 が 拡 大 している 今 後 も 供 給 過 剰 の 長 期 化 などを 背 景 に 原 油 価 格 は 軟 調 に 推 移 すると 見 込 まれることから 原 油 安 に 伴 う 実 質 購 買 力 の 改 善 が 続 くとみられる 加 えて 銀 行 貸 出 態 度 も 緩 和 傾 向 にある ECB( 欧 州 中 央 銀 行 )による 銀 行 の 消 費 者 ローン 貸 出 態 度 調 査 の 結 果 を 見 ると 1-1 月 期 は 過 去 3ヵ 月 の 貸 出 態 度 について 緩 くした と 回 答 した 割 合 と 厳 しくした と 回 答 した 割 合 がほぼ 同 じとな ったものの 今 後 3ヵ 月 の 貸 出 態 度 については 緩 くする と 回 答 した 割 合 が 厳 しくする と 回 答 した 割 合 を1 四 半 期 連 続 で 上 回 った( 図 表 3-) 銀 行 貸 出 態 度 の 緩 和 を 背 景 に 消 費 者 ローン 残 高 も 昨 年 央 以 降 持 ち 直 し 傾 向 が 続 いており 今 後 も 緩 和 的 な 借 入 環 境 が 個 人 消 費 を 下 支 えすると 見 込 ま れる 雇 用 環 境 の 改 善 が 続 いているほか 原 油 価 格 の 下 落 が 家 計 の 実 質 購 買 力 向 上 につながるとみら れることなどから ユーロ 圏 の 個 人 消 費 は 今 後 も 回 復 傾 向 が 続 くとみる 3 3 1-1 - -3-1..8.. -. -.8-1. ( 図 表 3-3)ユーロ 圏 実 質 小 売 売 上 高 と 新 車 登 録 台 数 ( 前 年 比 ) 1/9 1/9 ( 図 表 3-)ユーロ 圏 実 質 雇 用 者 報 酬 ( 前 年 比 ) 3 1-1 - -3 実 質 雇 用 者 報 酬 は CPIを 用 いて 名 目 雇 用 者 報 酬 を 実 質 化 - 1/9 ( 図 表 3-)ユーロ 圏 雇 用 者 数 の 主 要 国 別 寄 与 度 ( 前 年 比 )と 失 業 率 の 推 移 雇 用 者 数 一 人 当 たり 雇 用 者 報 酬 ( 名 目 ) CPI( 逆 符 号 ) 一 人 当 たり 雇 用 者 報 酬 ( 実 質 ) 実 質 雇 用 者 報 酬 ( 出 所 )ファクトセットより 明 治 安 田 生 命 作 成 ドイツ フランス イタリア スペイン その 他 雇 用 者 数 失 業 率 ( 右 軸 ) ( 出 所 )ファクトセット ポイント -1-9 緩 - 和 -3 厳 格 3 化 9 1 1/9 ( 出 所 )ユーロスタット 欧 州 自 動 車 工 業 会 実 質 小 売 売 上 高 新 車 登 録 台 数 ( 右 軸 ) ( 図 表 3-)ユーロ 圏 消 費 者 ローン 残 高 ( 前 年 比 )と 消 費 者 ローン 等 貸 出 態 度 消 費 者 ローン 残 高 ( 右 軸 ) 過 去 3ヵ 月 の 消 費 者 ローン 等 貸 出 態 度 今 後 3ヵ 月 の 消 費 者 ローン 等 貸 出 態 度 ( 出 所 )ECB( 欧 州 中 央 銀 行 ) 18 1 - -1-18 - 1. 1. 11. 11. 1. 1. 9. 3 1-1 - -3 -

(3) 固 定 投 資 は 緩 慢 な 回 復 にとどまると 予 想 ユーロ 圏 の 固 定 投 資 は 回 復 ペースが 鈍 化 してい る 7-9 月 期 の 実 質 固 定 投 資 は 前 年 比 +.と 前 期 の 同 +.から 伸 び 幅 が 縮 小 した( 図 表 3-7) 実 質 固 定 投 資 の 伸 びを 分 野 別 に 見 ると その 他 建 設 が 同.3.3と 四 半 期 連 続 のマイナス となったほか 住 宅 は 同 +1. +1.3 機 械 装 置 兵 器 システムは 同 +. +1.と いずれ も 伸 び 幅 が 縮 小 した 一 方 企 業 の 設 備 投 資 意 欲 は 持 ち 直 しつつある 欧 州 委 員 会 が 年 回 実 施 する 設 備 投 資 計 画 調 査 の 結 果 を 見 ると 1 年 1-11 月 時 点 の 調 査 では 1 年 計 画 は 前 年 比 +.と 前 年 1-11 月 時 点 の 計 画 としては 過 去 年 間 で 最 も 高 い 水 準 となった( 図 表 3-8) 1 年 計 画 を 見 ても 昨 年 1-11 月 時 点 で 同 +.と 前 回 調 査 ( 昨 年 3- 月 時 点 同 +.9)からは 下 方 修 正 されたものの 依 然 として 1 年 実 績 を 上 回 っている 投 資 意 欲 回 復 の 背 景 には 企 業 収 益 の 改 善 がある GDPベースの 営 業 余 剰 の 推 移 を 見 ると 1 年 春 先 以 降 のユーロ 安 などを 背 景 に 1 年 半 ば 以 降 改 善 傾 向 で 推 移 している( 図 表 3-9) ユーロ 相 場 は 昨 年 春 先 以 降 ユーロ 高 傾 向 で 推 移 していることか ら ユーロ 安 効 果 は 今 後 徐 々にはく 落 するとみられ るが 原 油 安 に 伴 う 生 産 コストの 低 減 などが 引 き 続 き 企 業 収 益 の 改 善 に 寄 与 すると 見 込 まれる 資 金 調 達 環 境 が 好 転 していることも 今 後 の 設 備 投 資 の 改 善 に 寄 与 するとみられる ECBの 銀 行 貸 出 態 度 調 査 を 見 ると 非 金 融 企 業 への 貸 出 に 関 して 過 去 3ヵ 月 に 貸 出 態 度 を 緩 くした と 回 答 し た 割 合 は 厳 しくした と 回 答 した 割 合 を8 四 半 期 連 続 で 上 回 った( 図 表 3-1) 今 後 3ヵ 月 の 貸 出 態 度 についても 緩 くする と 回 答 した 割 合 が 厳 しくする と 回 答 した 割 合 を 上 回 って 推 移 して いる ECBによる 量 的 緩 和 策 などを 背 景 に 貸 出 金 利 が 大 きく 低 下 していることもあり 緩 和 的 な 金 融 環 境 が 引 き 続 き 設 備 投 資 を 下 支 えするとみている もっとも 今 後 の 設 備 投 資 が 計 画 どおり 進 捗 する かどうかについては 不 透 明 感 が 残 る 1 月 の 鉱 工 業 生 産 は 前 年 比 1.3と 13ヵ 月 ぶりのマイナス となり 昨 秋 ごろから 低 調 に 推 移 している( 図 表 - - - 8 - - 3 1-1 - -3-3 - -1 1 3 1/9 前 年 比 1/9 11/3 前 年 1-11 月 時 点 見 通 し 1 年 13 年 1 年 1 年 1 年 ( 出 所 ) 欧 州 委 員 会 ( 図 表 3-9)ユーロ 圏 の 営 業 余 剰 と 主 要 国 別 寄 与 度 (GDPベース 前 年 比 ) 11/3 ( 図 表 3-7)ユーロ 圏 実 質 固 定 投 資 と 分 野 別 寄 与 度 (GDPベース 前 年 比 ) 1/3 ( 図 表 3-8)ユーロ 圏 設 備 投 資 計 画 同 年 3- 月 時 点 見 通 し 1/3 1/9 住 宅 機 械 装 置 兵 器 システム その 他 ( 出 所 )ユーロスタット 1/9 同 年 1-11 月 時 点 見 通 し その 他 建 設 知 的 財 産 実 質 固 定 投 資 実 績 ドイツ フランス イタリア スペイン その 他 ユーロ 圏 ( 出 所 )ファクトセット ( 図 表 3-1)ユーロ 圏 非 金 融 企 業 向 け 貸 出 残 高 ( 前 年 比 )と ポイント 企 業 向 け 貸 出 態 度 1/9 緩 和 厳 格 化 11/3 ( 出 所 )ファクトセット 1/3 1/9 非 金 融 企 業 向 け 貸 出 残 高 ( 右 軸 ) 過 去 3ヵ 月 の 企 業 向 け 貸 出 態 度 今 後 3ヵ 月 の 企 業 向 け 貸 出 態 度 3 1-1 - -3 -