構 造 改 革 特 別 区 域 計 画 1 構 造 改 革 特 別 区 域 計 画 の 作 成 主 体 の 名 称 郡 山 市 2 構 造 改 革 特 別 区 域 の 名 称 郡 山 市 湖 南 どぶろく 特 区 3 構 造 改 革 特 別 区 域 の 範 囲 郡 山 市 の 区 域 の 一 部 ( 湖 南 町 ) 4 構 造 改 革 特 別 区 域 の 特 性 本 市 は 福 島 県 のほぼ 中 央 に 位 置 し 人 口 は 337,544 人 ( 平 成 22 年 4 月 1 日 現 在 ) 面 積 は 757.06k m2( 東 西 46.78km 南 北 39.9km)であり 安 積 平 野 の 平 坦 地 を 中 心 に 西 は 猪 苗 代 湖 に 接 し 東 は 阿 武 隈 山 地 北 は 安 達 太 良 山 に 達 し 市 街 地 の 東 側 を 阿 武 隈 川 が 南 北 に 貫 流 している また 東 北 新 幹 線 や 東 北 自 動 車 道 磐 越 自 動 車 道 福 島 空 港 な ど 陸 の 港 とも 言 われる 高 速 交 通 の 要 衝 として 発 達 し 経 済 活 動 の 活 発 さから 経 済 県 都 とも 呼 ばれ その 拠 点 性 から 広 域 的 交 流 都 市 として 発 展 が 期 待 されている 構 造 改 革 特 別 区 域 と 位 置 づける 湖 南 町 は 市 の 西 部 に 位 置 し 奥 羽 山 脈 の 西 側 山 麓 と 猪 苗 代 湖 に 囲 まれた 高 原 型 農 山 村 地 域 であり 江 戸 時 代 には 白 河 市 から 会 津 若 松 市 に 至 る 白 河 街 道 の 宿 場 町 として 栄 えたことから 街 並 みにはその 面 影 が 残 っており 旧 跡 や 有 形 文 化 財 等 歴 史 的 文 化 的 地 域 資 源 を 有 しているほか 猪 苗 代 湖 の 湖 南 七 浜 や 風 力 発 電 所 を 有 する 郡 山 布 引 風 の 高 原 など 豊 かな 自 然 環 境 と 貴 重 な 観 光 資 源 に 恵 まれた 地 域 で ある (1) 地 勢 地 域 面 積 は 167.73 k m2で 市 域 面 積 の 約 22.2%を 占 めており 地 形 は 北 部 は 猪 苗 代 湖 に 面 する 平 坦 部 南 部 は 標 高 約 1,000m の 会 津 布 引 山 ( 布 引 高 原 )に 接 する 山 稜 部 であ り 平 均 標 高 525m となっている (2) 気 候 本 地 域 の 気 候 は 内 陸 型 に 属 し 市 中 心 部 より 標 高 が 280m 高 いため 気 温 も 低 く 年 降 水 量 約 1,000mm 夏 季 は 冷 涼 であるものの 冬 季 の 約 2ヶ 月 間 は 根 雪 となる 高 原 型 の 気 候 である (3) 交 通 本 地 域 は 県 道 郡 山 湖 南 線 が 市 中 心 部 に 直 結 する 唯 一 の 路 線 で 市 中 心 部 から 車 で1 1
時 間 程 度 要 する 地 域 であり 必 ずしも 交 通 の 便 が 良 い 地 域 ではない (4) 人 口 本 地 域 の 人 口 は 年 々 減 少 を 続 けており 平 成 22 年 4 月 1 日 現 在 では 3,864 人 で 特 に 65 歳 以 上 の 高 齢 者 比 率 は 36.8%と 人 口 の 自 然 減 とともに 若 年 層 の 流 出 による 高 齢 化 が 進 展 しており 地 域 の 活 力 が 著 しく 低 下 するに 至 っている (5) 産 業 本 地 域 の 産 業 は 農 林 業 が 主 要 産 業 となっているが 農 業 については 主 要 作 物 であ る 水 稲 と 高 冷 地 の 条 件 を 活 かした 高 原 野 菜 そば 畜 産 物 等 の 生 産 が 行 われている (6) 地 域 づくり 本 地 域 の 特 色 を 活 かしたグリーン ツーリズムを 推 進 するとともに 郡 山 布 引 風 の 高 原 を 核 とする 観 光 資 源 や 各 種 イベントとタイアップし 農 業 商 業 工 業 観 光 が 一 体 となった 地 域 づくりを 推 進 している (7) 規 制 の 特 例 措 置 を 講 じる 必 要 性 本 地 域 の 基 幹 産 業 である 農 業 においては 米 をはじめとした 農 産 物 価 格 の 下 落 や 担 い 手 不 足 などにより 農 家 は 非 常 に 厳 しい 経 営 状 況 であり 更 には 経 済 状 況 が 低 迷 する 中 産 業 衰 退 による 都 市 部 への 人 口 流 失 により 本 地 域 では 地 域 活 力 の 低 下 が 緊 急 に 対 応 を 要 する 課 題 となっている 5 構 造 改 革 特 別 区 域 計 画 の 意 義 地 域 ブランドの 確 立 による 地 域 農 業 の 振 興 と 地 域 の 活 性 化 のため 本 地 域 においてど ぶろくの 製 造 をすることは 宿 場 町 として 栄 えた 藩 政 時 代 そばとどぶろくを 提 供 して いた 歴 史 や 文 化 を 再 現 させるとともに 他 の 地 場 産 品 と 組 み 合 わせることにより 特 色 ある 地 域 として 都 市 からの 誘 客 を 図 ることが 可 能 となる 併 せて 商 工 会 旅 館 飲 食 業 組 合 などとの 連 携 により 異 業 種 間 の 連 携 が 強 化 され 持 続 可 能 な 経 営 体 制 の 確 立 や 地 域 共 同 での 都 市 住 民 との 交 流 事 業 地 産 地 消 活 動 地 域 ブランド 品 の 創 出 など 様 々な 分 野 で 地 域 活 性 化 が 可 能 となる 6 構 造 改 革 特 別 区 域 計 画 の 目 標 今 回 の 特 例 措 置 を 活 用 することにより 本 地 域 の 主 要 作 物 である 米 を 使 用 した 自 家 製 どぶろくの 製 造 が 可 能 となり 新 たな 地 域 の 特 産 品 としてブランド 化 することで 特 色 ある 地 域 として 知 名 度 を 高 め 農 家 レストランや 農 家 民 宿 のみならず 地 域 内 飲 食 店 に おいて 特 産 品 であるそばとともに 提 供 することで 地 域 ブランドが 確 立 し 都 市 から の 誘 客 を 図 る さらには 交 流 人 口 の 増 加 により 地 元 農 産 物 農 産 加 工 品 の 販 売 や 飲 食 店 等 本 地 域 の 産 業 の 活 性 化 が 図 られ 雇 用 の 場 の 確 保 などにより 人 口 減 少 に 歯 止 めをかけるこ とを 目 標 とする 2
7 構 造 改 革 特 別 区 域 計 画 の 実 施 が 構 造 改 革 特 別 区 域 に 及 ぼす 経 済 的 社 会 的 効 果 (1) 地 域 の 歴 史 文 化 を 背 景 とした 地 域 特 産 品 のブランド 化 による 知 名 度 の 向 上 地 域 の 歴 史 的 な 食 文 化 に 基 づく 新 たな 地 域 特 産 品 の 開 発 ブランド 化 への 取 り 組 みを マスコミ 広 報 等 を 通 じて 市 内 外 にPRすることで 地 域 の 知 名 度 アップにつながる (2) 交 流 人 口 の 増 加 による 地 域 の 活 性 化 と 人 材 の 育 成 農 業 経 営 の 持 続 的 発 展 の 一 手 段 となる 農 家 レストランや 農 家 民 宿 におけるどぶろくの 提 供 は 本 地 域 の 特 色 を 活 かしたグリーン ツーリズムを 推 進 するとともに 猪 苗 代 湖 と 磐 梯 山 を 一 望 でき 国 内 最 大 級 の 風 力 発 電 所 を 有 する 郡 山 布 引 風 の 高 原 を 核 とする 観 光 資 源 や 各 種 イベントと 連 携 し 農 業 商 業 工 業 観 光 が 一 体 となった 取 り 組 みを 推 進 することで 都 市 からの 誘 客 が 促 進 され 交 流 人 口 の 増 加 による 本 地 域 農 林 水 産 物 の 消 費 拡 大 が 予 想 される また 農 家 の 所 得 が 向 上 することで 農 業 経 営 者 の 意 識 改 革 も 期 待 されるとともに 企 画 経 営 能 力 の 向 上 による 人 材 育 成 が 図 られる 地 域 全 体 の 交 流 人 口 ( 単 位 : 人 / 年 ) 年 度 平 成 21 年 度 実 績 平 成 25 年 度 目 標 観 光 イベント 集 客 数 289,178 310,000 (3) 地 域 資 源 の 再 認 識 と 地 域 の 魅 力 再 発 見 都 市 と 農 山 村 を 往 来 する 交 流 人 口 の 増 加 により これまで 気 づかなかった 地 域 の 資 源 を 再 認 識 し 潜 在 的 な 地 域 資 源 を 効 果 的 に 顕 在 化 させるための 手 法 を 考 えることで 新 しい 地 域 の 魅 力 を 発 見 することにつながる 農 家 レストラン 農 家 民 宿 によるどぶろく 提 供 計 画 ( 単 位 : 件 ) 区 分 平 成 22 年 度 目 標 平 成 25 年 度 目 標 農 家 レストランによる 濁 酒 提 供 件 数 1 件 2 件 農 家 民 宿 による 濁 酒 提 供 件 数 0 件 1 件 合 計 1 件 3 件 8 特 定 事 業 の 名 称 707(708) 特 定 農 業 者 による 特 定 酒 類 の 製 造 事 業 3
9 構 造 改 革 特 別 区 域 において 実 施 し 又 はその 実 施 を 促 進 しようとする 特 定 事 業 に 関 連 す る 事 業 その 他 の 構 造 改 革 特 別 区 域 計 画 の 実 施 に 関 し 地 方 公 共 団 体 が 必 要 と 認 める 事 項 (1) 地 産 地 消 の 推 進 ( 直 売 所 の 活 性 化 物 産 展 等 ) 小 規 模 農 業 者 が 比 較 的 参 画 しやすい 手 法 として 直 売 所 や 物 産 展 等 の 活 用 が 考 えられ る 農 家 にとっては 直 接 的 な 経 済 効 果 が 得 られるとともに 消 費 者 にとっては 生 産 者 と 消 費 者 が 直 接 顔 を 合 わせることによって 安 全 安 心 という 信 頼 感 も 醸 成 される など 地 産 地 消 が 図 られる また 農 家 レストラン 等 において 地 元 農 産 物 等 を 提 供 する ことにより 地 産 地 消 を 推 進 する (2)イベントとの 連 携 うまいものまつり 湖 まつり 郡 山 布 引 高 原 まつり 新 そばまつり などに おいて 地 域 農 産 物 の 販 売 や 地 元 食 材 を 使 用 した 料 理 の 振 る 舞 いなど 都 市 住 民 と 地 域 住 民 との 交 流 の 場 を 提 供 し 観 光 客 数 の 増 加 を 図 るとともに 活 力 ある 地 域 づくりを 推 進 する (3) 都 市 部 との 交 流 ( 農 業 体 験 )の 実 施 首 都 圏 在 住 者 を 対 象 とした 農 家 民 泊 と 農 業 体 験 を 行 うグリーン ツーリズムを 実 施 す るとともに 市 内 都 市 部 在 住 者 を 対 象 とした 農 業 体 験 を 実 施 することで 農 業 への 理 解 を 深 め 農 山 村 地 域 の 活 性 化 を 図 る 4
( 別 紙 ) 1 特 定 事 業 の 名 称 707(708) 特 定 農 業 者 による 特 定 酒 類 の 製 造 事 業 2 当 該 規 制 の 特 例 措 置 を 受 けようとする 者 構 造 改 革 特 別 区 域 内 において 酒 類 を 自 己 の 営 業 場 において 飲 用 に 供 する 業 ( 農 家 レストラン( 飲 食 店 ) 農 家 民 宿 など)を 営 む 農 業 者 で 米 ( 自 ら 生 産 したもの 又 はこれに 準 ずるものとして 財 務 省 令 で 定 めるものに 限 る)を 原 料 としてその 他 の 醸 造 酒 ( 特 定 酒 類 )( 以 下 濁 酒 という )を 製 造 しようとす る 者 3 当 該 規 制 の 特 例 措 置 の 適 用 の 開 始 日 本 構 造 改 革 特 別 区 域 計 画 の 認 定 を 受 けた 日 4 特 定 事 業 の 内 容 (1) 事 業 に 関 与 する 主 体 上 記 2に 記 載 の 者 で 酒 類 製 造 免 許 を 受 けた 者 (2) 事 業 が 行 われる 区 域 郡 山 市 の 区 域 の 一 部 ( 湖 南 町 ) (3) 事 業 の 実 施 期 間 上 記 2に 記 載 の 者 が 酒 類 製 造 免 許 を 受 けた 日 以 降 (4) 事 業 により 実 現 される 行 為 や 整 備 される 施 設 上 記 2に 記 載 の 者 が 濁 酒 の 提 供 を 通 じて 地 域 の 活 性 化 を 図 るために 濁 酒 を 製 造 する 5 当 該 規 制 の 特 例 措 置 の 内 容 当 該 規 制 の 特 例 措 置 により 農 家 レストラン( 飲 食 店 )や 農 家 民 宿 などを 営 む 農 業 者 が 米 ( 自 ら 生 産 したもの 又 はこれに 準 ずるものとして 財 務 省 令 で 定 めるものに 限 る)を 原 料 として 濁 酒 を 製 造 する 場 合 には 製 造 免 許 に 係 る 最 低 製 造 数 量 基 準 が 適 用 されず 少 ない 製 造 数 量 でも 酒 類 製 造 免 許 を 受 けること が 可 能 となる このことは 新 しい 地 場 産 品 の 創 造 となり 地 域 の 活 性 化 にもつながる また 濁 酒 製 造 への 取 り 組 みは 小 規 模 ながらも 農 家 副 収 入 のひとつの 手 段 となることに 加 え 濁 酒 と 併 せて 地 元 食 材 を 提 供 することにより 地 産 地 消 の 促 進 にもつながるものと 考 えられる このような 民 間 の 自 発 的 な 取 り 組 みが 広 がることは 地 域 の 活 性 化 にもつながるという 視 点 からも 当 該 特 例 措 置 の 適 用 が 必 要 であると 考 える なお 当 該 特 例 措 置 により 酒 類 の 製 造 免 許 を 受 けた 場 合 酒 税 の 納 税 義 務 者 として 必 要 な 申 告 納 税 や 記 帳 業 務 が 発 生 し 税 務 当 局 の 検 査 及 び 調 査 の 対 象 とされる 市 は 無 免 許 製 造 を 防 止 するために 制 度 内 容 の 広 報 を 行 うとともに 特 定 農 業 者 が 酒 税 法 の 規 定 に 違 反 しないよう 指 導 及 び 支 援 を 行 う