PowerPoint プレゼンテーション



Similar documents
スライド 1

個 人 所 得 課 税 ~ 住 宅 ローン 控 除 等 の 適 用 期 限 の 延 長 2 4. 既 存 住 宅 に 係 る 特 定 の 改 修 工 事 をした 場 合 の 所 得 税 額 の 特 別 控 除 居 住 年 省 エネ 改 修 工 事 控 除 限 度 額 バリアフリー 改 修 工 事 平

内 において 管 理 されている 上 場 株 式 等 のうち 非 課 税 管 理 勘 定 に 係 るもの( 新 規 投 資 額 で 毎 年 80 万 円 を 上 限 とします )に 係 る 配 当 等 で 未 成 年 者 口 座 に 非 課 税 管 理 勘 定 を 設 けた 日 から 同 日 の 属

Microsoft Word - 【第17期】有価証券報告書(課税上の取り扱い)

住宅税制について

所令要綱

は 固 定 流 動 及 び 繰 延 に 区 分 することとし 減 価 償 却 を 行 うべき 固 定 の 取 得 又 は 改 良 に 充 てるための 補 助 金 等 の 交 付 を 受 けた 場 合 にお いては その 交 付 を 受 けた 金 額 に 相 当 する 額 を 長 期 前 受 金 とし

公 共 債 の 税 金 について Q 公 共 債 の 利 子 に 対 する 税 金 はどのようになっていますか? 平 成 28 年 1 月 1 日 以 後 に 個 人 のお 客 様 が 支 払 いを 受 ける 国 債 や 地 方 債 などの 特 定 公 社 債 ( 注 1) の 利 子 については

第一部【証券情報】


 

2. 前 項 の 規 定 にかかわらず 証 券 会 社 等 又 は 機 構 を 通 じた 届 出 の 対 象 となっていない 事 項 については 当 会 社 の 定 める 書 式 により 株 主 名 簿 管 理 人 宛 に 届 け 出 るものとす る ( 法 人 株 主 等 の 代 表 者 ) 第

情 報 通 信 機 器 等 に 係 る 繰 越 税 額 控 除 限 度 超 過 額 の 計 算 上 控 除 される 金 額 に 関 する 明 細 書 ( 付 表 ) 政 党 等 寄 附 金 特 別 控 除 額 の 計 算 明 細 書 国 庫 補 助 金 等 の 総 収 入 金 額 不 算 入 に 関

<4D F736F F D2095BD90AC E937890C590A789FC90B38FDA8DD72E747874>

<4D F736F F D2095BD90AC E937890C590A789FC90B382CC8EE582C893E09765>

c. 投 資 口 の 譲 渡 に 係 る 税 務 個 人 投 資 主 が 投 資 口 を 譲 渡 した 際 の 譲 渡 益 は 株 式 等 に 係 る 譲 渡 所 得 等 として 原 則 20%( 所 得 税 15% 住 民 税 5%)の 税 率 による 申 告 分 離 課 税 の 対 象 となりま

kyoukai.indd

(ⅴ) 平 成 28 年 4 月 1 日 から 平 成 35 年 12 月 31 日 までの 期 間 未 成 年 者 に 係 る 少 額 上 場 株 式 等 の 非 課 税 口 座 制 度 に 基 づき 証 券 会 社 等 の 金 融 商 品 取 引 業 者 等 に 開 設 した 未 成 年 者 口

資    料 (法人課税)

(1) 率 等 一 覧 ( 平 成 26 年 度 ) 目 課 客 体 及 び 納 義 務 者 課 標 準 及 び 率 法 内 に 住 所 を 有 する ( 均 等 割 所 得 割 ) 内 に 事 務 所 事 業 所 又 は 家 屋 敷 を 有 する で 内 に 住 所 を 有 し ないもの( 均 等


目 次 市 民 税 の 減 免 に つ い て 1 減 免 の 一 般 的 な 留 意 事 項 2 減 免 の 範 囲 お よ び 減 免 割 合 3 1 生 活 保 護 法 の 規 定 に よ る 保 護 を 受 け る 者 3 2 当 該 年 に お い て 所 得 が 皆 無 と な っ た

[Q1] 復 興 特 別 所 得 税 の 源 泉 徴 収 はいつから 行 う 必 要 があるのですか 平 成 25 年 1 月 1 日 から 平 成 49 年 12 月 31 日 までの 間 に 生 ずる 所 得 について 源 泉 所 得 税 を 徴 収 する 際 復 興 特 別 所 得 税 を 併

40 総 論 41 法 人 課 税 01 租 税 法 概 論 ( 4001 ) 02 税 制 の 動 向 ( 4002 ) 91 事 例 研 究 ( 4091 ) 99 その 他 ( 4099 ) 01 法 人 税 ( 4101 ) 3. 税 務 官 庁 の 組 織 4. 不 服 申 立 て 税 務

<88F38DFC E8F8A93BE92BC914F979D985F837D E815B816A>

若 しくは 利 益 の 配 当 又 はいわゆる 中 間 配 当 ( 資 本 剰 余 金 の 額 の 減 少 に 伴 うものを 除 きます 以 下 同 じです )を した 場 合 には その 積 立 金 の 取 崩 額 を 減 2 に 記 載 す るとともに 繰 越 損 益 金 26 の 増 3 の

平成16年度

第4回税制調査会 総4-1

所 得 税 と 住 民 税 の 税 率 表 所 得 税 と 住 民 税 の 税 率 は 以 下 の 通 りです 退 職 所 得 の 場 合 も この 税 率 表 を 使 います 1. 平 成 19 年 1 月 1 日 以 降 ( 所 法 891) 課 税 所 得 所 得 税 率 控 除 額 ~195

<95CA8E86315F8A6D92E8905C8D908F9182C98AD682B782E B8B4C985E8D8096DA2E786C7378>

スライド 1

積 み 立 てた 剰 余 金 の 配 当 に 係 る 利 益 準 備 金 の 額 は 利 益 準 備 金 1 の 増 3 に 記 載 します ⑸ 平 成 22 年 10 月 1 日 以 後 に 適 格 合 併 に 該 当 しない 合 併 により 完 全 支 配 関 係 がある 被 合 併 法 人 か

係 に 提 出 する 2 財 形 担 当 係 は 前 項 の 規 定 による 財 形 貯 蓄 等 の 申 込 みがあった 場 合 には 当 該 申 込 みの 内 容 を 点 検 し 財 形 貯 蓄 等 の 契 約 の 要 件 ( 第 6 条 に 規 定 する 基 準 を 含 む )を 満 たしている

< F2D E633368D86816A89EF8C768E9696B18EE688B5>

む )の 規 定 は 同 令 第 二 百 六 十 三 条 第 一 項 に 規 定 する 申 告 書 と 併 せて 提 出 する 復 興 特 別 所 得 税 申 告 書 について 準 用 する 2 法 第 十 七 条 第 一 項 第 三 号 に 規 定 する 政 令 で 定 める 金 額 は 所 得

10 期 末 現 在 の 資 本 金 等 の 額 次 に 掲 げる 法 人 の 区 分 ごとに それぞれに 定 める 金 額 を 記 載 します 連 結 申 告 法 人 以 外 の 法 人 ( に 掲 げる 法 人 を 除 きます ) 法 第 292 条 第 1 項 第 4 号 の5イに 定 める

PowerPoint プレゼンテーション

消 費 ~ 軽 減 率 消 費 の 軽 減 率 制 度 が 消 費 率 10% 時 に 導 入 することとされています 平 成 26 年 4 月 1 日 平 成 27 年 10 月 1 日 ( 予 定 ) 消 費 率 5% 消 費 率 8% 消 費 率 10% 軽 減 率 の 導 入 平 成 26

国 税 クレジットカード 納 付 の 創 設 国 税 のクレジットカード 納 付 については マイナンバー 制 度 の 活 用 による 年 金 保 険 料 税 に 係 る 利 便 性 向 上 に 関 するアクションプログラム( 報 告 書 ) においてその 導 入 の 方 向 性 が 示 されている

別 紙 第 号 高 知 県 立 学 校 授 業 料 等 徴 収 条 例 の 一 部 を 改 正 する 条 例 議 案 高 知 県 立 学 校 授 業 料 等 徴 収 条 例 の 一 部 を 改 正 する 条 例 を 次 のように 定 める 平 成 26 年 2 月 日 提 出 高 知 県 知 事 尾

税金読本(8-5)特定口座と確定申告

Microsoft Word )40期決算公開用.doc

第5回法人課税ディスカッショングループ 法D5-4

2. 会 計 規 程 の 業 務 (1) 規 程 と 実 際 の 業 務 の 調 査 規 程 や 運 用 方 針 に 規 定 されている 業 務 ( 帳 票 )が 実 際 に 行 われているか( 作 成 されている か)どうかについて 調 べてみた 以 下 の 表 は 規 程 の 条 項 とそこに

<4D F736F F D2091E F18CB48D C481698E7B90DD8F9590AC89DB816A2E646F63>

Microsoft Word - 制度の概要_ED.docx


所 得 税 及 び 復 興 特 別 所 得 税 の 予 定 納 税 額 の 減 額 申 請 ( 平 成 19 年 以 降 用 ) ( 平 成 24 年 以 降 用 ) 平 成 年 分 公 的 年 金 等 の 源 泉 徴 収 票 ( 平 成 25 年 以 降 用 ) 平 成 年 分 公 的 年 金 等

Ⅲ 相 続 財 産 の 分 割 に 関 する 確 認 事 項 1 遺 言 がありますか? 有 遺 言 公 正 証 書 又 は 家 公 証 人 役 場 等 要 月 日 無 庭 裁 判 所 の 検 認 を 受 否 ( 通 ) けた 遺 言 書 2 死 因 贈 与 があります 有 贈 与 契 約 書 要

不 動 産 所 得 の 赤 字 < 土 地 等 の 取 得 の 負 債 利 子 なら 300 万 500 万 不 動 産 所 得 の 赤 字 300 万 のうち 利 子 分 の500 万 は 通 算 できない = 赤 字 分 の300 万 は 全 額 通 算 できないことになる = 損 益 通 算

4 承 認 コミュニティ 組 織 は 市 長 若 しくはその 委 任 を 受 けた 者 又 は 監 査 委 員 の 監 査 に 応 じなければ ならない ( 状 況 報 告 ) 第 7 条 承 認 コミュニティ 組 織 は 市 長 が 必 要 と 認 めるときは 交 付 金 事 業 の 遂 行 の

法 人 等 に 対 する 課 税 際 課 税 原 則 の 帰 属 主 義 への 見 直 しのポイント 総 合 主 義 から 帰 属 主 義 への 移 行 法 人 及 び 非 居 住 者 ( 法 人 等 )に 対 する 課 税 原 則 について 従 来 のいわゆる 総 合 主 義 を 改 め OECD

<8AC48DB88C8B89CA82C98AEE82C382AD915B C8E8682C696DA8E9F E A>

用 語 の 意 義 このFAQにおいて 使 用 している 用 語 の 意 義 は 次 のとおりです 用 語 意 義 所 得 税 法 ( 所 法 ) 所 得 税 法 ( 昭 和 40 年 法 律 第 33 号 )をいいます 所 得 税 法 施 行 令 ( 所 令 ) 所 得 税 法 施 行 令 ( 昭

03 平成28年度文部科学省税制改正要望事項

<4D F736F F F696E74202D D382E982B382C68AF1958D8BE090A C98AD682B782E B83678C8B89CA81698CF6955C A2E >

1_2013BS(0414)

5

<4D F736F F D2091DE90458F8A93BE82C991CE82B782E98F5A96AF90C582CC93C195CA92A58EFB82CC8EE888F882AB B315D2E312E A2E646F63>

N 一 般 の 住 宅 について 控 除 の 対 象 となる 借 入 金 は 平 成 26 年 4 月 平 成 31 年 6 月 30 日 までの 入 居 の 場 合 は4,000 万 円 ( 平 成 26 年 3 月 までの 入 居 の 場 合 は2,000 万 円 )までとなります 建 物 や

6. 共 有 等 に 係 る 固 定 資 産 の 判 定 3 共 有 に 係 る 固 定 資 産 については それぞれの 共 有 者 が 他 に 固 定 資 産 を 所 有 している 場 合 であっても その 資 産 とは 別 個 に 共 有 されている 固 定 資 産 を 別 の 人 格 が 所

確 定 申 告 書 を 提 出 することができるが 居 住 者 が 年 の 中 途 で 出 国 する 場 合 において その 年 分 の 所 得 税 につ いてその 申 告 書 を 提 出 することができる 場 合 に 該 当 するときは 税 務 署 長 に 対 し 確 定 申 告 書 を 提 出

. 負 担 調 整 措 置 8 (1) 宅 地 等 調 整 固 定 資 産 税 額 宅 地 に 係 る 固 定 資 産 税 額 は 当 該 年 度 分 の 固 定 資 産 税 額 が 前 年 度 課 税 標 準 額 又 は 比 準 課 税 標 準 額 に 当 該 年 度 分 の 価 格 ( 住 宅

<4D F736F F D F5A91EE8BC F368C8E3393FA8DC48D F C8E323893FA916493C B95AA8D CE3816A>

兵庫県公立学校教職員等財産形成貯蓄事務取扱細則

スライド 1

目 次 第 1 部 個 人 所 得 税 の 概 要 居 住 者 非 居 住 者 の 定 義 4 個 人 所 得 税 の 納 付 のしかた( 給 不 所 得 者 ) 5 居 住 者 の 個 人 所 得 税 額 の 計 算 のしくみ( 給 不 所 得 者 ) 6 非 居 住 者 の 個 人 所 得 税

TOBに 応 じた 株 主 の 会 計 税 務 処 理 1.みなし 配 当 の 課 税 関 係 上 場 会 社 が 株 式 公 開 買 付 で 自 己 株 式 を 取 得 する 場 合 は 市 場 取 引 で 取 得 するケースと 相 違 して 原 則 として 株 主 にみなし 配 当 課 税 と

教育資金管理約款

Microsoft PowerPoint - 税制上の特例.pptx

後期高齢者医療制度

(6) 事 務 局 職 場 積 立 NISAの 運 営 に 係 る 以 下 の 事 務 等 を 担 当 する 事 業 主 等 の 組 織 ( 当 該 事 務 を 代 行 する 組 織 を 含 む )をいう イ 利 用 者 からの 諸 届 出 受 付 事 務 ロ 利 用 者 への 諸 連 絡 事 務

特別徴収封入送付作業について

Microsoft PowerPoint - tap2014_05

連結計算書

 

< F2D C93FA967B91E5906B8DD082CC94ED8DD0>

1. 決 算 の 概 要 法 人 全 体 として 2,459 億 円 の 当 期 総 利 益 を 計 上 し 末 をもって 繰 越 欠 損 金 を 解 消 しています ( : 当 期 総 利 益 2,092 億 円 ) 中 期 計 画 における 収 支 改 善 項 目 に 関 して ( : 繰 越

<4D F736F F F696E74202D2082C882E982D982C DD8ED88EE688F882CC82B582AD82DD C668DDA9770>

( 補 助 金 等 交 付 決 定 通 知 に 加 える 条 件 ) 第 7 条 市 長 は 交 付 規 則 第 11 条 に 規 定 するところにより 補 助 金 の 交 付 決 定 に 際 し 次 に 掲 げる 条 件 を 付 するものとする (1) 事 業 完 了 後 に 消 費 税 及 び

セルフメディケーション推進のための一般用医薬品等に関する所得控除制度の創設(個別要望事項:HP掲載用)

損 益 計 算 書 自. 平 成 26 年 4 月 1 日 至. 平 成 27 年 3 月 31 日 科 目 内 訳 金 額 千 円 千 円 営 業 収 益 6,167,402 委 託 者 報 酬 4,328,295 運 用 受 託 報 酬 1,839,106 営 業 費 用 3,911,389 一

Microsoft Word sozei-sample1.doc

<4D F736F F D A6D92E894C5817A30318F5A91EE838D815B839392CA926D95B62E646F6378>

している 5. これに 対 して 親 会 社 の 持 分 変 動 による 差 額 を 資 本 剰 余 金 として 処 理 した 結 果 資 本 剰 余 金 残 高 が 負 の 値 となるような 場 合 の 取 扱 いの 明 確 化 を 求 めるコメントが 複 数 寄 せられた 6. コメントでは 親

弁護士報酬規定(抜粋)

第 40 回 中 央 近 代 化 基 金 補 完 融 資 推 薦 申 込 み 公 募 要 綱 1 公 募 推 薦 総 枠 30 億 円 一 般 物 流 効 率 化 促 進 中 小 企 業 高 度 化 資 金 貸 付 対 象 事 業 の 合 計 枠 2 公 募 期 間 平 成 28 年 6 月 20

平 成 9 年 2 月 号 税 制 改 正 情 報 第 0 号 今 回 のテーマ 大 久 保 久 美 子 年 末 調 整 の 今 年 の 変 更 点 今 年 も 残 すところヶ 月 ほどとなり 年 末 調 整 の 時 期 となりました そこで 今 回 は 今 年 の 年 末 調 整 における 変 更

の 基 礎 の 欄 にも 記 載 します ア 法 人 税 の 中 間 申 告 書 に 係 る 申 告 の 場 合 は 中 間 イ 法 人 税 の 確 定 申 告 書 ( 退 職 年 金 等 積 立 金 に 係 るものを 除 きます ) 又 は 連 結 確 定 申 告 書 に 係 る 申 告 の 場

目 次 1 報 酬 給 与 額 事 例 1 報 酬 給 与 額 に 含 める 賞 与 の 金 額 が 誤 っていた 事 例 1 事 例 2 役 員 退 職 金 ( 役 員 退 職 慰 労 金 )を 報 酬 給 与 額 として 申 告 して いなかった 事 例 1 事 例 3 持 株 奨 励 金 を

事務連絡

平成28年度税制改正に関する要望

課 税 ベ ー ス の 拡 大 等 : - 租 税 特 別 措 置 の 見 直 し ( 後 掲 ) - 減 価 償 却 の 見 直 し ( 建 物 附 属 設 備 構 築 物 の 償 却 方 法 を 定 額 法 に 一 本 化 ) - 欠 損 金 繰 越 控 除 の 更 な る 見 直 し ( 大

Microsoft Word - 19年度(行個)答申第94号.doc

( 復 興 特 別 法 人 制 具 体 的 内 容 ) 復 興 特 別 法 人 制 具 体 的 な 内 容 は 次 とおりです 1 納 義 務 者 法 人 は 基 準 法 人 額 につき 復 興 特 別 法 人 を 納 める 義 務 があります( 復 興 財 源 確 保 法 42) なお 人 格 な

賦課の根拠となった法律及び条例(その2)

賦課の根拠となった法律及び条例(その2)

大津市私立幼稚園就園奨励費補助金交付要綱

「経営者保証に関するガイドライン」に基づく保証債務の整理に係る課税関係の整理

老発第    第 号

Transcription:

金 融 資 産 性 所 得 に 対 する 個 人 住 民 税 の 課 税 時 期 と 課 税 団 体 について

目 次 1 年 の 途 中 で 出 国 した 者 のキャピタルゲインに 対 する 個 人 住 民 税 の 課 税 のあり 方 について 2 配 当 割 株 式 等 譲 渡 所 得 割 のあり 方 について 1 13

1 年 の 途 中 で 出 国 した 者 のキャピタルゲインに 対 する 個 人 住 民 税 の 課 税 のあり 方 について 1

所 得 税 課 税 範 囲 居 住 者 全 世 界 所 得 に 課 税 非 居 住 者 国 内 源 泉 所 得 のみに 課 税 基 本 的 な 非 居 住 者 に 対 する 個 人 所 得 課 税 について ( 例 ) 内 国 法 人 から 支 払 われる 配 当 所 得 課 税 国 外 で 売 買 された 株 式 の 譲 渡 益 非 課 税 国 外 転 出 時 国 外 転 出 をする 納 税 者 は 納 税 管 理 人 を 定 めなければならない ( 国 税 通 則 法 117) 納 税 管 理 人 を 届 け 出 た 場 合 は 翌 年 の3 月 15 日 までに 納 税 管 理 人 が 確 定 申 告 を 行 う 納 税 管 理 人 を 届 け 出 ずに 国 外 転 出 をする 納 税 者 は 出 国 の 時 までの 所 得 についての 確 定 申 告 ( 準 確 定 申 告 )を 行 い 所 得 税 額 を 納 付 しなければならない ( 所 法 127 130) 個 人 住 民 税 課 税 範 囲 所 得 の 生 じた 年 の 翌 年 1 月 1 日 に 国 内 に 住 所 を 有 する 者 に 課 税 所 得 の 生 じた 年 に 非 居 住 者 期 間 を 有 する 場 合 には 居 住 者 期 間 については 全 世 界 所 得 非 居 住 者 期 間 につい ては 国 内 源 泉 所 得 のみに 課 税 する 年 の 途 中 で 出 国 し 翌 年 1 月 1 日 に 国 内 に 住 所 を 有 しない 場 合 には 出 国 年 の 所 得 に 対 す る 個 人 住 民 税 は 課 税 されない ただし 現 年 課 税 される 個 人 住 民 税 については 出 国 の 時 までに 納 税 義 務 が 生 じたものは 課 税 される 2

平 成 27 年 度 税 制 改 正 において 導 入 された 未 実 現 のキャピタルゲインに 対 する 課 税 について 背 景 租 税 条 約 上 株 式 等 のキャピタルゲインについては 株 式 等 を 売 却 した 者 が 居 住 している 国 に 課 税 権 があるとされている これを 利 用 し 巨 額 の 含 み 益 を 有 する 株 式 等 を 保 有 したまま 国 外 に 転 出 し キャピタルゲイン 非 課 税 国 ( 例 :シンガポール 香 港 )において 売 却 することにより 課 税 逃 れを 行 うことが 可 能 所 得 税 (H27.7.1~ 導 入 ) 一 定 の 高 額 資 産 家 を 対 象 に 国 外 転 出 時 に 未 実 現 のキャピタルゲイン( 含 み 益 )に 対 して 特 例 的 に 課 税 する 国 外 転 出 時 の 有 価 証 券 等 の 評 価 額 が1 億 円 以 上 の 者 であり かつ 国 外 転 出 の 日 前 10 年 以 内 において5 年 を 超 えて 居 住 者 であった 者 課 税 対 象 は 有 価 証 券 等 及 び 未 決 済 デリバティブ 取 引 等 また 納 税 資 金 が 不 十 分 であることを 勘 案 し 納 税 猶 予 ( 最 長 10 年 )を 選 択 できる 適 切 な 担 保 の 提 供 納 税 猶 予 継 続 届 出 書 の 提 出 ( 毎 年 )が 必 要 納 税 猶 予 期 間 内 に 対 象 資 産 を 売 却 せずに 帰 国 した 場 合 には 利 子 税 を 含 め 免 除 個 人 住 民 税 国 外 転 出 時 における 未 実 現 のキャピタルゲインに 対 する 課 税 について H27 年 度 改 正 における 導 入 は 見 送 り 引 き 続 き 検 討 を 行 うこととされた 3

出 国 時 の 譲 渡 所 得 課 税 の 特 例 について H27 改 正 時 に 党 税 調 へ 提 出 した 資 料 個 人 住 民 税 については 翌 年 1 月 1 日 に 地 方 団 体 内 に 住 所 を 有 する 者 に 課 税 される 税 であるため 年 の 途 中 で 出 国 した 者 については 当 該 年 中 に 実 現 したキャピタルゲイン( 例 えば 出 国 の 直 前 に 売 却 した 株 式 の 譲 渡 益 )に 係 る 個 人 住 民 税 は 課 税 されないこととの 公 平 性 を 踏 まえると 所 得 税 と 同 様 の 措 置 を 講 ずることは 現 時 点 では 困 難 個 人 住 民 税 に 係 る 出 国 時 における 未 実 現 のキャピタルゲインに 対 する 譲 渡 所 得 課 税 の 特 例 につい ては 年 の 途 中 で 出 国 した 者 等 の 実 現 したキャピタルゲイン 等 についての 課 税 のあり 方 の 検 討 と 併 せて 引 き 続 き 検 討 する 出 国 者 等 に 係 るキャピタルゲインに 対 する 課 税 関 係 出 国 年 の1 月 1 日 から 出 国 時 までの 間 に 実 現 したキャピタルゲイン 未 実 現 の キャピタルゲイン 個 人 住 民 税 におけるキャピタルゲインに 対 する 課 税 関 係 (イメージ) 1 月 1 日 譲 渡 益 国 内 1 月 1 日 ( 住 所 あり) 所 得 税 ( 国 税 ) 課 税 新 たに 課 税 課 税 個 人 住 民 税 ( 地 方 税 ) 課 税 されない 賦 課 期 日 ( 出 国 年 の 翌 年 1 月 1 日 ) 時 点 にお いて 住 所 を 有 しないため 納 税 義 務 者 にあたらない ( 引 き 続 き 検 討 ) 1 月 1 日 国 内 譲 渡 益 出 国 譲 渡 益 ( 未 実 現 ) 国 外 1 月 1 日 ( 住 所 なし) 課 税 されない 課 税? 出 国 時 の 譲 渡 所 得 課 税 の 特 例 を 導 入 した 場 合 4

所 得 の 発 生 した 年 に 課 税 されている 個 人 住 民 税 H27 改 正 時 に 党 税 調 へ 提 出 した 資 料 課 税 対 象 課 税 方 式 課 税 団 体 徴 収 時 期 地 方 団 体 への 納 入 預 貯 金 公 社 債 等 の 利 子 等 利 子 割 ( 特 別 徴 収 ) 利 子 等 の 支 払 の 事 務 等 を 行 う 営 業 所 等 所 在 地 の 都 道 府 県 支 払 の 際 徴 収 の 日 の 属 する 月 の 翌 月 10 日 徴 収 の 日 の 属 する 月 の 翌 月 10 日 上 場 株 式 等 の 配 当 等 配 当 割 ( 特 別 徴 収 ) 支 払 を 受 ける 者 の 支 払 時 の 住 所 地 の 都 道 府 県 支 払 の 際 特 定 口 座 ( 源 泉 徴 収 選 択 口 座 ) 内 の 上 場 株 式 等 の 配 当 等 については 当 該 口 座 内 で 生 じた 譲 渡 損 失 と 損 益 通 算 した 後 徴 収 の 日 の 属 する 年 の 翌 年 1 月 10 日 に 納 入 ( ) 上 場 株 式 等 の 株 式 等 譲 渡 所 得 ( 特 定 口 座 ( 源 泉 徴 収 選 択 口 座 ) 分 に 限 る) 株 式 等 譲 渡 所 得 割 ( 特 別 徴 収 ) 支 払 を 受 けるべき 日 の 属 する 年 の1 月 1 日 時 点 の 住 所 地 の 都 道 府 県 支 払 の 際 徴 収 の 日 の 属 する 年 の 翌 年 の1 月 10 日 ( ) 退 職 手 当 等 分 離 課 税 に 係 る 所 得 割 ( 特 別 徴 収 ) 支 払 を 受 けるべき 日 の 属 する 年 の1 月 1 日 時 点 の 住 所 地 の 都 道 府 県 市 町 村 支 払 の 際 徴 収 の 日 の 属 する 月 の 翌 月 10 日 ( ) 特 定 口 座 廃 止 届 出 書 又 は 特 定 口 座 開 設 者 死 亡 届 出 書 の 提 出 があった 場 合 提 出 があった 日 の 属 する 月 の 翌 月 10 日 に 納 入 5

平 成 27 年 度 税 制 改 正 大 綱 ( 抜 粋 ) 第 一 平 成 27 年 度 税 制 改 正 の 基 本 的 考 え 方 平 成 26 年 12 月 30 日 自 由 民 主 党 公 明 党 Ⅴ 国 境 を 越 えた 取 引 等 に 係 る 課 税 の 国 際 的 調 和 に 向 けた 取 組 み 国 境 を 越 えた 人 の 動 きに 係 る 租 税 回 避 を 防 止 する 観 点 から 出 国 時 における 株 式 等 に 係 る 未 実 現 のキャピタルゲインに 対 する 譲 渡 所 得 課 税 の 特 例 を 創 設 する これにあわせて 現 行 の 財 産 債 務 明 細 書 について 所 得 税 相 続 税 の 申 告 の 適 正 性 を 確 保 するため 記 載 内 容 を 充 実 するなどの 見 直 しを 行 う その 際 記 載 に 係 る 事 務 負 担 が 過 重 なものとならないよう 運 用 上 適 切 に 配 慮 することとする なお 個 人 住 民 税 に 係 る 譲 渡 所 得 課 税 の 特 例 の 導 入 について 引 き 続 き 検 討 を 行 う 6

出 国 者 のキャピタルゲインに 対 する 個 人 住 民 税 の 課 税 のあり 方 を 検 討 するに 当 たっての 視 点 出 国 者 の 未 実 現 のキャピタルゲインに 対 する 課 税 については 所 得 税 においては 平 成 27 年 度 税 制 改 正 により 導 入 された 一 方 個 人 住 民 税 においての 導 入 は 見 送 られたところ 未 実 現 のキャピタルゲインに 対 する 課 税 により 課 税 逃 れを 防 止 することは 意 義 のあることで あり この 観 点 からも 個 人 住 民 税 においても 引 き 続 き 導 入 を 検 討 する 必 要 しかしながら 個 人 住 民 税 は 出 国 者 の 出 国 年 中 に 実 現 したキャピタルゲインに 対 しても 課 税 さ れないという 点 で 所 得 税 とは 異 なっており 公 平 性 の 観 点 からも 出 国 者 のキャピタルゲインに 対 する 個 人 住 民 税 の 課 税 のあり 方 を 検 討 するに 当 たっては まずは 出 国 者 の 出 国 年 中 に 実 現 した キャピタルゲインに 対 する 課 税 のあり 方 を 検 討 する 必 要 があるのではないか 出 国 者 の 未 実 現 のキャピタルゲインに 対 する 課 税 のあり 方 については 実 現 したキャピタルゲ インに 対 する 課 税 のあり 方 の 検 討 を 踏 まえて 検 討 を 行 う 7

実 現 したキャピタルゲインに 対 する 個 人 住 民 税 の 課 税 関 係 課 税 対 象 課 税 方 式 課 税 団 体 課 税 時 期 徴 収 時 期 源 泉 徴 収 選 択 口 座 内 株 式 等 譲 渡 所 得 割 ( 特 別 徴 収 ) 支 払 を 受 けるべき 日 の 属 する 年 の 1 月 1 日 時 点 の 住 所 地 の 都 道 府 県 現 年 課 税 支 払 の 際 上 場 株 式 等 の 株 式 等 譲 渡 所 得 源 泉 徴 収 選 択 口 座 外 申 告 分 離 課 税 ( 普 通 徴 収 ) 所 得 の 生 じた 年 の 翌 年 1 月 1 日 時 点 の 住 所 地 の 都 道 府 県 市 町 村 翌 年 度 課 税 翌 年 度 非 上 場 株 式 等 の 株 式 等 譲 渡 所 得 申 告 分 離 課 税 ( 普 通 徴 収 ) 所 得 の 生 じた 年 の 翌 年 1 月 1 日 時 点 の 住 所 地 の 都 道 府 県 市 町 村 翌 年 度 課 税 翌 年 度 先 物 取 引 に 係 る 雑 所 得 申 告 分 離 課 税 ( 普 通 徴 収 ) 所 得 の 生 じた 年 の 翌 年 1 月 1 日 時 点 の 住 所 地 の 都 道 府 県 市 町 村 翌 年 度 課 税 翌 年 度 8

出 国 者 のキャピタルゲインに 対 する 個 人 住 民 税 所 得 税 の 課 税 関 係 の 現 状 出 国 年 の 出 国 の 日 までに 実 現 したキャピタルゲインについては 所 得 税 は 課 税 される 一 方 個 人 住 民 税 は 翌 年 1 月 1 日 に 国 内 に 住 所 を 有 しない 場 合 には 課 税 されない 実 現 したキャピタルゲインに 係 る 課 税 1 月 1 日 A 年 1 月 1 日 A+1 年 納 税 義 務 者 の 住 所 地 国 内 出 国 個 人 住 民 税 課 税 課 税 なし( ) 国 内 に 住 所 を 有 す る 間 の 所 得 である が 個 人 住 民 税 が 課 税 されない 所 得 税 課 税 課 税 ( ) 源 泉 徴 収 選 択 口 座 内 の 株 式 等 については 出 国 日 までの 間 の 譲 渡 所 得 についても 特 別 徴 収 により 課 税 9

出 国 者 の 出 国 年 に 係 るキャピタルゲインに 対 する 個 人 住 民 税 の 課 税 について 個 人 所 得 課 税 ( 所 得 税 個 人 住 民 税 )は 個 人 が 行 った 経 済 活 動 の 成 果 である 所 得 に 担 税 力 を 見 出 して 課 税 しているものであり 特 に 個 人 住 民 税 は 市 町 村 内 ( 道 府 県 内 )に 住 所 等 を 有 する という 継 続 的 な 事 実 を 課 税 客 体 としているが 課 税 団 体 納 税 義 務 者 等 とあわせ 課 税 要 件 を 確 定 するため 課 税 技 術 上 の 理 由 から 賦 課 期 日 として 一 定 の 期 日 を 定 めているところ 本 来 個 人 所 得 課 税 は 所 得 に 担 税 力 を 見 出 して 課 税 するものであるところ 課 税 技 術 上 の 理 由 から 翌 年 1 月 1 日 に 住 所 等 を 有 しない 者 ( 年 の 中 途 で 出 国 した 者 )につ いて その 年 における 住 所 等 を 有 する 出 国 までのキャピタルゲインに 課 税 できていな い 状 況 が 生 じていることは 税 負 担 の 公 平 性 等 の 観 点 から 解 消 することを 検 討 すべ きではないか 10

出 国 者 の 実 現 したキャピタルゲインに 対 する 個 人 住 民 税 の 課 税 についての 検 討 論 点 賦 課 期 日 課 税 団 体 確 定 の 基 準 日 について < 課 題 > 出 国 者 に 課 税 することとした 場 合 1 月 1 日 には 住 所 を 有 しないこととなるため 賦 課 期 日 及 び 課 税 団 体 確 定 の 基 準 日 について 新 たに 整 理 する 必 要 < 検 討 内 容 > 賦 課 期 日 は 1 出 国 日 2 出 国 日 の 属 する 年 の 翌 年 の1 月 1 日 の2 案 が また 賦 課 団 体 確 定 の 基 準 日 は 1 出 国 日 の 属 する 年 の1 月 1 日 2 出 国 日 の2 案 が 考 えられる 賦 課 期 日 及 び 賦 課 団 体 確 定 の 基 準 日 のパターンとして 以 下 の4 案 が 考 えられるか 賦 課 団 体 確 定 の 基 準 日 課 題 1 出 国 日 の 属 する 年 の 1 月 1 日 1 出 国 日 案 A 賦 課 期 日 2 出 国 日 の 属 する 年 の 翌 年 の1 月 1 日 上 記 案 A~Dのパターンについて 出 国 に 関 する 手 続 を 行 う 地 方 団 体 ( 国 外 転 出 届 を 受 ける 団 体 税 の 申 告 の 慫 慂 も 行 うことが 想 定 される )との 関 係 も 含 め 課 税 団 体 の 実 務 の 円 滑 な 実 施 の 観 点 から それぞれどのように 考 えられるか 案 B 2 出 国 日 案 C 案 D 同 一 年 に 他 団 体 へ 帰 国 した 場 合 の 税 額 調 整 出 国 者 に 係 る 課 税 状 況 につい ての 情 報 を 共 有 する 仕 組 みの 構 築 同 一 年 中 に 他 団 体 へ 帰 国 して いる 場 合 の 把 握 方 法 当 初 賦 課 時 期 における 出 国 に 係 る 調 査 等 が 可 能 か 課 題 出 国 の 事 実 を 把 握 できない 場 合 が 考 えられるが 出 国 情 報 をどう 入 手 するか 同 一 年 に 出 国 が 複 数 回 ある 場 合 の 課 税 方 法 ( 各 案 共 通 の 課 題 ) 準 確 定 申 告 書 の 速 やか かつ 確 実 な 回 付 納 税 通 知 書 の 送 達 11

本 検 討 を 進 めるに 当 たり 留 意 すべき 論 点 出 国 者 の 実 現 したキャピタルゲインに 対 する 個 人 住 民 税 の 課 税 を 検 討 を 進 めるに 当 たって 以 下 の 点 に 留 意 する 必 要 賦 課 期 日 を 出 国 日 とした 場 合 における 出 国 をした 後 同 一 年 に 再 入 国 ( 帰 国 )をした 場 合 の 課 税 について 整 理 が 必 要 出 国 者 の 実 現 したキャピタルゲインに 対 する 個 人 住 民 税 の 課 税 を 検 討 する 場 合 出 国 者 の キャピタルゲイン 以 外 の 所 得 に 対 する 課 税 については どのように 考 えるか キャピタルゲインに 対 する 課 税 に 当 たって( )のマイナンバーの 活 用 範 囲 が 今 後 どのように なるのか ( ) 課 税 資 料 の 回 付 や 出 入 国 事 実 の 把 握 などへの 活 用 の 可 能 性 など 12

2 配 当 割 株 式 等 譲 渡 所 得 割 の あり 方 について 13

配 当 割 及 び 株 式 等 譲 渡 所 得 割 の 概 要 配 当 割 及 び 株 式 等 譲 渡 所 得 割 は 金 融 機 関 等 が 特 別 徴 収 をして 都 道 府 県 に 納 入 する 都 道 府 県 は 収 入 額 から 徴 税 費 相 当 額 (1%)を 控 除 した 後 の 金 額 の5 分 の3を 市 区 町 村 へ 交 付 す る 市 区 町 村 への 交 付 金 は 都 道 府 県 内 市 区 町 村 の 前 3ヵ 年 度 における 個 人 住 民 税 の 額 で 按 分 ( ) 平 成 16 年 の 創 設 時 から 特 別 徴 収 義 務 者 である 金 融 機 関 等 の 事 務 負 担 に 配 慮 し 都 道 府 県 が 課 税 し 市 区 町 村 へ 交 付 する 制 度 となっている 配 当 割 及 び 株 式 等 譲 渡 所 得 割 に 係 る 所 得 を 申 告 した 場 合 には 当 該 所 得 について 所 得 割 で 課 税 され すでに 特 別 徴 収 された 配 当 割 額 及 び 株 式 等 譲 渡 所 得 割 額 が 所 得 割 額 から 税 額 控 除 ( 所 得 割 額 から 控 除 しきれない 場 合 は 充 当 還 付 )される 配 当 割 株 式 等 譲 渡 所 得 割 ( 参 考 ) 利 子 割 1 課 税 主 体 2 納 税 義 務 者 3 課 税 標 準 一 定 の 上 場 株 式 等 の 配 当 等 ( 特 定 配 当 等 )の 支 払 を 受 けるもの( 都 道 府 県 内 に 住 所 を 有 する 個 人 に 限 る ) 特 定 配 当 等 の 額 都 道 府 県 所 得 税 において 源 泉 徴 収 を 選 択 した 特 定 口 座 ( 源 泉 徴 収 口 座 )における 上 場 株 式 等 の 譲 渡 の 対 価 等 の 支 払 を 受 けるもの( 都 道 府 県 内 に 住 所 を 有 する 個 人 に 限 る ) 源 泉 徴 収 口 座 における 上 場 株 式 等 の 譲 渡 に 係 る 所 得 等 の 金 額 ( 特 定 株 式 等 譲 渡 所 得 金 額 ) 都 道 府 県 利 子 等 の 支 払 を 受 けるもの ( 都 道 府 県 内 に 所 在 する 金 融 機 関 等 を 通 じて 支 払 を 受 ける 個 人 に 限 る ) 支 払 を 受 けるべき 利 子 等 の 額 4 税 率 5%( 所 得 税 15%) 5%( 所 得 税 15%) 5%( 所 得 税 15%) 5 徴 収 方 法 等 特 別 徴 収 義 務 者 特 定 配 当 等 の 支 払 をする 株 式 の 発 行 会 社 等 源 泉 徴 収 口 座 を 開 設 している 金 融 証 券 会 社 等 利 子 等 の 支 払 又 はその 取 扱 いをする 金 融 機 関 納 入 先 特 定 配 当 等 の 支 払 を 受 ける 者 の 支 払 時 の 住 所 地 の 都 道 府 県 その 支 払 を 受 けるべき 日 の 属 する 年 の1 月 1 日 時 点 の 住 所 地 の 都 道 府 県 利 子 等 の 支 払 の 事 務 等 を 行 う 営 業 所 等 所 在 地 の 都 道 府 県 納 入 方 法 その 支 払 の 際 に 徴 収 し 徴 収 の 翌 月 の10 日 ま でに 納 入 源 泉 徴 収 口 座 における 上 場 株 式 等 の 譲 渡 の 対 価 等 の 支 払 の 際 に 徴 収 し 原 則 として 徴 収 の 翌 年 の1 月 10 日 までに 納 入 その 支 払 等 の 際 に 徴 収 し 徴 収 の 翌 月 の10 日 までに 納 入 6 所 得 割 との 調 整 納 税 義 務 者 が 特 定 配 当 等 特 定 株 式 等 譲 渡 所 得 金 額 について 申 告 した 場 合 には 所 得 割 で 課 税 し 所 得 割 額 から 配 当 割 額 及 び 株 式 等 譲 渡 所 得 割 額 を 控 除 ( 申 告 不 可 のため 所 得 割 との 調 整 はない) 収 入 額 から 徴 税 費 相 当 額 (1%)を 控 除 した 後 7 交 付 金 各 収 入 額 から 徴 税 費 相 当 額 (1%)を 控 除 した 後 の 金 額 の5 分 の3を 市 区 町 村 へ 交 付 の 金 額 の5 分 の3を 市 区 町 村 へ 交 付 8 税 収 1,301 億 円 (25 年 度 決 算 額 ) 2,168 億 円 (25 年 度 決 算 額 ) 1,149 億 円 (25 年 度 決 算 額 ) 14

配 当 割 及 び 株 式 等 譲 渡 所 得 割 の 申 告 納 入 事 務 特 別 徴 収 義 務 者 による 配 当 割 及 び 株 式 等 譲 渡 所 得 割 の 申 告 納 入 は 納 入 申 告 書 等 及 び 特 別 徴 収 税 額 計 算 書 を 申 告 納 入 する 都 道 府 県 ごとに 作 成 し 各 都 道 府 県 の 指 定 金 融 機 関 の 口 座 に 納 入 する 申 告 納 入 事 務 は ほとんどの 特 別 徴 収 義 務 者 が 本 店 等 で 全 都 道 府 県 分 を 一 括 して 行 っている 特 別 徴 収 税 額 計 算 書 は 特 別 徴 収 義 務 者 が 当 該 申 告 納 入 期 限 内 において 当 該 都 道 府 県 に 納 入 すべき 特 別 徴 収 税 額 の 総 額 を 記 載 することとなっており 各 納 税 義 務 者 ごとの 税 額 は 記 載 して いない 納 入 申 告 書 及 び 特 別 徴 収 税 額 計 算 書 様 式 配 当 割 株 式 等 譲 渡 所 得 割 15

配 当 割 額 株 式 等 譲 渡 所 得 割 額 控 除 と 交 付 金 に 係 る 手 続 の 流 れ 配 当 割 及 び 株 式 等 譲 渡 所 得 割 に 係 る 所 得 について 納 税 者 が 申 告 して 所 得 割 を 課 された 場 合 には 当 該 所 得 割 を 課 する 市 区 町 村 が 受 け 取 っていた 交 付 金 の 額 と 当 該 市 区 町 村 の 税 収 減 と なる 配 当 割 額 株 式 等 譲 渡 所 得 割 額 控 除 の 控 除 額 とが 乖 離 することとなる 配 当 支 払 者 特 定 口 座 設 置 証 券 会 社 配 当 金 株 式 等 譲 渡 所 得 源 泉 徴 収 15% 特 別 徴 収 5% 配 当 割 納 税 者 株 式 等 譲 渡 所 得 割 給 与 所 得 等 他 の 所 得 と 併 せて 確 定 申 告 ( 任 意 ) 税 務 署 翌 年 1 月 住 所 地 市 区 町 村 控 除 等 の 適 用 所 得 割 で 課 税 ( 翌 年 度 課 税 ) 配 当 割 額 株 式 等 譲 渡 所 得 割 額 の 税 額 控 除 控 除 額 は 都 道 府 県 市 区 町 村 で 分 担 ( 都 道 府 県 : 市 区 町 村 =2:3) 住 所 地 都 道 府 県 配 当 割 : 配 当 の 支 払 時 株 式 等 譲 渡 所 得 割 : 支 払 を 受 けるべき 日 の 属 する 年 の1 月 1 日 時 点 交 付 金 ( 総 額 の5 分 の3) 域 内 市 区 町 村 確 定 申 告 情 報 前 3ヵ 年 度 における 市 区 町 村 ごとの 個 人 の 都 道 府 県 民 税 ( 均 等 割 所 得 割 )の 額 の 合 計 額 で 按 分 16

17 A 町 の 事 例 1 A 町 の 納 税 義 務 者 ( 甲 )は N 年 に 約 36 億 円 の 株 式 譲 渡 所 得 が 発 生 し 株 式 等 譲 渡 所 得 割 約 1 億 円 が 特 別 徴 収 さ れている 国 3 地 方 団 体 2 特 別 徴 収 された 約 1 億 円 のうち 約 6 割 については 県 内 市 区 町 村 に 住 民 税 額 で 案 分 して 交 付 されており A 町 へは 約 100 万 円 が 交 付 されている 所 得 税 源 泉 徴 収 7% 寄 附 金 7 億 円 3 甲 は N 年 中 に 地 方 団 体 に 約 7 億 円 の 寄 附 を 行 ってい る 4 甲 は N+1 年 度 分 の 住 民 税 について 株 式 譲 渡 所 得 を 申 告 するとともに 寄 附 金 税 額 控 除 の 申 告 を 行 った 株 式 譲 渡 所 得 を 申 告 した 場 合 には 二 重 課 税 とならないように 特 別 徴 収 された 株 式 等 譲 渡 所 得 割 額 が 税 額 控 除 され 控 除 しきれない 額 については 還 付 することとされている 5 甲 は 申 告 により 株 式 譲 渡 所 得 等 に 対 して 所 得 割 として 約 1 億 円 ( 税 額 控 除 前 )が 課 税 されることとなったが 寄 附 金 税 額 控 除 として 約 8,000 万 円 が 控 除 され 残 額 の 約 2,000 万 円 から 特 別 徴 収 された 約 1 億 円 を 控 除 しきれない ため 約 8,000 万 円 の 還 付 をA 町 が 行 うこととなった 6 還 付 される 約 8,000 万 円 のうち 県 分 である4 割 ( 約 3,200 万 円 )については 県 からA 町 に 還 付 金 として 交 付 されるが 残 りの 約 4,800 万 円 についてはA 町 が 負 担 することとなり 株 式 等 譲 渡 所 得 割 交 付 金 ( 約 100 万 円 )との 差 額 ( 約 4,700 万 円 )がA 町 の 実 質 的 な 持 ち 出 しとなっている 特 別 徴 収 義 務 者 ( 証 券 会 社 ) 1 2 株 式 等 譲 渡 所 得 割 交 付 金 100 万 円 株 式 等 譲 渡 所 得 36 億 円 株 式 等 譲 渡 所 得 割 特 別 徴 収 3% 1 億 円 B 県 ( 税 率 は 当 時 ) 6 還 付 金 県 税 分 3,200 万 円 A 町 4 申 告 納 税 義 務 者 ( 甲 ) 5 還 付 金 8,000 万 円 (うち 県 分 3,200 万 円 )

配 当 割 株 式 等 譲 渡 所 得 割 のあり 方 の 検 討 に 当 たっての 視 点 平 成 28 年 からマイナンバー 制 度 が 施 行 されることを 一 つの 契 機 として 今 後 の 個 人 住 民 税 に おける 金 融 所 得 課 税 について 各 納 税 義 務 者 の 住 所 地 団 体 に 対 し 当 該 納 税 義 務 者 に 係 る 税 収 がより 正 確 に 帰 属 するような 仕 組 みが 考 え 得 るのではないか 住 所 地 団 体 への 税 収 帰 属 の 実 現 により 配 当 割 株 式 等 譲 渡 所 得 割 に 係 る 交 付 金 と 配 当 割 額 控 除 株 式 等 譲 渡 所 得 割 額 控 除 との 乖 離 という 課 題 や それに 起 因 するA 町 の 事 例 のよう な 事 態 の 解 消 にもつながるのではないか また 住 所 地 課 税 ( 個 人 住 民 税 収 の 住 所 地 地 方 団 体 への 帰 属 )の 徹 底 の 前 進 にもつながるのではないか 個 人 住 民 税 における 金 融 所 得 課 税 について 住 所 地 課 税 の 徹 底 が 図 られることにより 金 融 所 得 課 税 の 一 体 化 の 更 なる 推 進 につながるのではないか すなわち 誰 の 税 がどの 団 体 に 納 められるのか が 明 らかになることで 損 益 通 算 対 象 となる 金 融 所 得 の 範 囲 の 一 層 の 拡 大 を はじめ 金 融 所 得 課 税 の 更 なる 一 体 化 の 検 討 を 行 いやすい 環 境 を 整 えることにもつながるの ではないか 18

考 えられる 検 討 の 方 向 性 方 向 性 1 個 人 住 民 税 の 原 則 である 住 所 地 課 税 が 一 定 前 進 することを 踏 まえ 特 別 徴 収 義 務 者 が 納 税 義 務 者 の 住 所 所 在 の 市 区 町 村 に 対 し 配 当 割 及 び 株 式 等 譲 渡 所 得 割 額 を 納 入 することとし 都 道 府 県 分 は 市 区 町 村 から 都 道 府 県 に 対 し 払 い 込 むこととする ( 均 等 割 所 得 割 と 同 様 の 方 式 ) 留 意 点 納 税 義 務 者 名 まで 明 示 して 市 区 町 村 に 納 入 する 方 法 の 方 が 住 所 地 課 税 の 徹 底 につながるが 納 税 義 務 者 名 の 明 示 を 伴 わなくても 住 所 地 市 区 町 村 への 税 収 の 帰 属 という 意 味 においては 住 所 地 課 税 が 一 定 前 進 税 収 変 動 の 幅 も 個 々の 市 区 町 村 にとっては 大 きくなる 可 能 性 があり 税 収 変 動 の 見 込 みが 困 難 となるおそれ 方 向 性 2 現 行 制 度 のあり 方 を 前 提 としつつ できる 限 り 納 税 義 務 者 の 住 所 地 市 区 町 村 へ 当 該 納 税 義 務 者 に 係 る 配 当 割 額 株 式 等 譲 渡 所 得 割 額 の5 分 の3に 相 当 する 額 が 交 付 されるよう 都 道 府 県 から 市 区 町 村 への 交 付 金 の 交 付 基 準 を 見 直 す 新 たな 交 付 基 準 としては 特 別 徴 収 義 務 者 が 納 税 義 務 者 ごとの 税 額 及 びマイナンバー 等 を 記 載 し て 都 道 府 県 に 納 入 し 都 道 府 県 は 各 納 税 義 務 者 の 税 額 の5 分 の3を 当 該 納 税 義 務 者 の 住 所 地 市 区 町 村 ( 配 当 割 : 支 払 い 時 株 式 等 譲 渡 所 得 割 : 支 払 を 受 けるべき 日 の 属 する 年 の1 月 1 日 時 点 )へ 交 付 する 留 意 点 税 収 変 動 の 幅 が 個 々の 市 区 町 村 にとって 大 きくなる 可 能 性 納 税 義 務 者 ごとの 税 を 明 確 にした 上 で 住 所 地 市 区 町 村 に 帰 属 させようとすると 例 えば 金 融 機 関 等 に 登 録 されている 住 所 と 住 民 票 上 の 住 所 が 異 なっている 場 合 正 確 な 住 所 地 を 追 求 し 住 所 地 市 区 町 村 を 確 定 させることを 制 度 上 も 実 務 上 も 求 められることになる 事 後 的 に 納 入 先 が 異 なることが 判 明 した 場 合 団 体 間 精 算 をする 必 要 都 都 道 府 県 をまたぐ 精 算 や 都 都 道 府 県 間 の 精 算 も 必 要 となり 制 度 全 体 が 複 雑 となるおそれ 19

方 向 性 1の 場 合 に 想 定 される 手 続 の 流 れ 配 当 支 払 者 特 定 口 座 設 置 証 券 会 社 配 当 金 株 式 等 譲 渡 所 得 源 泉 徴 収 15% 納 税 者 特 別 徴 収 5% 配 当 割 給 与 所 得 等 他 の 所 得 と 併 せて 確 定 申 告 ( 任 意 ) 株 式 等 譲 渡 所 得 割 税 務 署 翌 年 1 月 住 所 地 市 区 町 村 控 除 等 の 適 用 所 得 割 で 課 税 ( 翌 年 度 課 税 ) 配 当 割 額 株 式 等 譲 渡 所 得 割 額 の 税 額 控 除 控 除 額 は 都 道 府 県 市 区 町 村 で 分 担 ( 都 道 府 県 : 市 区 町 村 =2:3) 住 所 地 都 道 府 県 ( 当 該 市 区 町 村 が 所 在 する 都 道 府 県 ) 徴 収 金 の 払 込 み ( 総 額 の5 分 の2) 住 所 地 市 区 町 村 配 当 割 : 配 当 の 支 払 時 株 式 等 譲 渡 所 得 割 : 支 払 を 受 けるべき 日 の 属 する 年 の1 月 1 日 時 点 確 定 申 告 情 報 20

方 向 性 2の 場 合 に 想 定 される 手 続 の 流 れ 配 当 支 払 者 特 定 口 座 設 置 証 券 会 社 配 当 金 株 式 等 譲 渡 所 得 納 税 者 ごとに 税 額 マイナン バー 等 を 記 載 源 泉 徴 収 15% 特 別 徴 収 5% 配 当 割 納 税 者 株 式 等 譲 渡 所 得 割 給 与 所 得 等 他 の 所 得 と 併 せて 確 定 申 告 ( 任 意 ) 税 務 署 翌 年 1 月 住 所 地 市 区 町 村 控 除 等 の 適 用 所 得 割 で 課 税 ( 翌 年 度 課 税 ) 配 当 割 額 株 式 等 譲 渡 所 得 割 額 の 税 額 控 除 控 除 額 は 都 道 府 県 市 区 町 村 で 分 担 ( 都 道 府 県 : 市 区 町 村 =2:3) 住 所 地 都 道 府 県 配 当 割 : 配 当 の 支 払 時 株 式 等 譲 渡 所 得 割 : 支 払 を 受 けるべき 日 の 属 する 年 の1 月 1 日 時 点 交 付 金 ( 総 額 の5 分 の3) 住 所 地 市 区 町 村 配 当 割 : 配 当 の 支 払 時 株 式 等 譲 渡 所 得 割 : 支 払 を 受 けるべき 日 の 属 する 年 の1 月 1 日 時 点 確 定 申 告 情 報 市 区 町 村 内 に 住 所 を 有 する 納 税 者 に 係 る 税 額 の5 分 の 3の 合 計 額 を 当 該 市 区 町 村 に 交 付 21