Microsoft Word  第35回地裁委員会議事概要_確定版)



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弁護士報酬規定(抜粋)

Microsoft Word - 公表用答申422号.doc

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3 刑事事件【Web用】.indd

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(3) 調 査 の 進 め 方 2 月 28 日 2 月 28 日 ~6 月 30 日 平 成 25 年 9 月 サウンディング 型 市 場 調 査 について 公 表 松 戸 市 から 基 本 的 な 土 地 情 報 サウンディングの 実 施 活 用 意 向 アイデアのある 民 間 事 業 者 と

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Ⅰ 調 査 の 概 要 1 目 的 義 務 教 育 の 機 会 均 等 その 水 準 の 維 持 向 上 の 観 点 から 的 な 児 童 生 徒 の 学 力 や 学 習 状 況 を 把 握 分 析 し 教 育 施 策 の 成 果 課 題 を 検 証 し その 改 善 を 図 るもに 学 校 におけ

Microsoft Word - 諮問第82号答申(決裁後)


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2. ど の 様 な 経 緯 で 発 覚 し た の か ま た 遡 っ た の を 昨 年 4 月 ま で と し た の は 何 故 か 明 ら か に す る こ と 回 答 3 月 17 日 に 実 施 し た ダ イ ヤ 改 正 で 静 岡 車 両 区 の 構 内 運 転 が 静 岡 運

共 通 認 識 1 官 民 較 差 調 整 後 は 退 職 給 付 全 体 でみて 民 間 企 業 の 事 業 主 負 担 と 均 衡 する 水 準 で あれば 最 終 的 な 税 負 担 は 変 わらず 公 務 員 を 優 遇 するものとはならないものであ ること 2 民 間 の 実 態 を 考

平成22年12月27日

3 日 時 場 所 日 時 : 毎 年 7 月 の 第 1 日 曜 日 ( 年 1 回 1 日 で 試 験 終 了 合 格 科 目 持 ち 越 し 等 の 恩 典 なし) 場 所 : 早 稲 田 大 学 ( 東 京 近 年 日 本 大 学 東 洋 大 学 明 治 大 学 においても 行 われている)

異 議 申 立 人 が 主 張 する 異 議 申 立 ての 理 由 は 異 議 申 立 書 の 記 載 によると おおむね 次 のとおりである 1 処 分 庁 の 名 称 の 非 公 開 について 本 件 審 査 請 求 書 等 について 処 分 庁 を 非 公 開 とする 処 分 は 秋 田 県

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4 教 科 に 関 する 調 査 結 果 の 概 況 校 種 学 年 小 学 校 2 年 生 3 年 生 4 年 生 5 年 生 6 年 生 教 科 平 均 到 達 度 目 標 値 差 達 成 率 国 語 77.8% 68.9% 8.9% 79.3% 算 数 92.0% 76.7% 15.3% 94

(1) 事 実 の 認 定 について 1 地 方 自 治 法 第 92 条 の2 及 び 公 職 選 挙 法 第 104 条 の 解 釈 について 慎 重 に 審 査 を 行 うため まず 地 方 自 治 法 第 92 条 の2や 公 職 選 挙 法 第 104 条 に 定 める 兼 業 禁 止 規

定款

Microsoft Word - 19年度(行情)答申第076号.doc

別 紙

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1.3. 距 離 による 比 較 距 離 による 比 較 を 行 う ( 基 本 的 に 要 求 される 能 力 が 違 うと 思 われるトラック 別 に 集 計 を 行 った ) 表 -3 に 距 離 別 の 比 較 を 示 す 表 -3 距 離 別 比 較

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答申第585号

平成25年度 独立行政法人日本学生支援機構の役職員の報酬・給与等について

Microsoft Word - 19年度(行情)答申第081号.doc

(1) 3 8 (2) (3) 3 (1) ( ) 3 8

リング 不 能 な 将 来 減 算 一 時 差 異 に 係 る 繰 延 税 金 資 産 について 回 収 可 能 性 がないも のとする 原 則 的 な 取 扱 いに 対 して スケジューリング 不 能 な 将 来 減 算 一 時 差 異 を 回 収 できることを 反 証 できる 場 合 に 原 則

もの( 交 通 事 故 事 件 に 係 るものを 除 く ) 3 重 大 な 交 通 事 故 事 件 とは 次 に 掲 げる 交 通 事 故 事 件 をいう (1) 死 亡 ひき 逃 げ 事 件 車 両 等 の 交 通 により 人 が 死 亡 した 場 合 において 道 路 交 通 法 ( 昭 和

為 が 行 われるおそれがある 場 合 に 都 道 府 県 公 安 委 員 会 がその 指 定 暴 力 団 等 を 特 定 抗 争 指 定 暴 力 団 等 として 指 定 し その 所 属 する 指 定 暴 力 団 員 が 警 戒 区 域 内 において 暴 力 団 の 事 務 所 を 新 たに 設

( 別 紙 ) 以 下 法 とあるのは 改 正 法 第 5 条 の 規 定 による 改 正 後 の 健 康 保 険 法 を 指 す ( 施 行 期 日 は 平 成 28 年 4 月 1 日 ) 1. 標 準 報 酬 月 額 の 等 級 区 分 の 追 加 について 問 1 法 改 正 により 追 加

1

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公文書非公開決定処分に関する諮問について(答申)

固定資産評価審査申出とは

答申書

預 金 を 確 保 しつつ 資 金 調 達 手 段 も 確 保 する 収 益 性 を 示 す 指 標 として 営 業 利 益 率 を 採 用 し 営 業 利 益 率 の 目 安 となる 数 値 を 公 表 する 株 主 の 皆 様 への 還 元 については 持 続 的 な 成 長 による 配 当 可

0605調査用紙(公民)

11 市 内 女 性 40 歳 代 班 回 覧 チラシ 議 会 報 告 会 を 定 期 的 に 開 催 してほしい 子 どもたちの 長 期 的 な 健 康 調 査 地 域 内 でのWBC 検 査 尿 検 査 甲 状 腺 エコー 検 査 を 実 施 してほしい 食 品 検 査 はわかりやすく 発 表

任意整理について | 多重債務Q&A | 公益財団法人 日本クレジットカウンセリング協会

いう )は 警 告 をしたときは 速 やかに その 内 容 及 び 日 時 を 当 該 警 告 を 求 める 旨 の 申 出 をした 者 に 通 知 しなければならないこととされ また 警 告 をし なかったときは 速 やかに その 旨 及 び 理 由 を 当 該 警 告 を 求 める 旨 の 申

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2004年度第2回定期監査(学校)事情聴取事項

質 問 票 ( 様 式 3) 質 問 番 号 62-1 質 問 内 容 鑑 定 評 価 依 頼 先 は 千 葉 県 などは 入 札 制 度 にしているが 神 奈 川 県 は 入 札 なのか?または 随 契 なのか?その 理 由 は? 地 価 調 査 業 務 は 単 にそれぞれの 地 点 の 鑑 定

区議会月報 平成19年4-5月

に 公 開 された 映 画 暁 の 脱 走 ( 以 下 本 件 映 画 1 という ), 今 井 正 が 監 督 を 担 当 し, 上 告 人 を 映 画 製 作 者 として 同 年 に 公 開 された 映 画 また 逢 う 日 まで ( 以 下 本 件 映 画 2 という ) 及 び 成 瀬 巳

頸 がん 予 防 措 置 の 実 施 の 推 進 のために 講 ずる 具 体 的 な 施 策 等 について 定 めることにより 子 宮 頸 がんの 確 実 な 予 防 を 図 ることを 目 的 とする ( 定 義 ) 第 二 条 この 法 律 において 子 宮 頸 がん 予 防 措 置 とは 子 宮

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財政再計算結果_色変更.indd

表紙

を 行 わなければならない 適 正 な 運 用 方 針 を 厳 格 に 運 用 することによっては じめて 人 がみだりにその 容 ぼう 等 を 撮 影 されない 自 由 や 権 利 の 保 護 と 犯 罪 発 生 の 抑 止 という 防 犯 カメラの 設 置 目 的 との 調 和 が 実 現 され

Microsoft Word - ★HP版平成27年度検査の結果

入札公告 機動装備センター

02【発出】280328福島県警察職員男女共同参画推進行動計画(公表版)

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5 長 野 地 裁 H 強 盗 殺 人, 死 体 遺 棄 H H ( 東 京 高 裁 ) H 横 浜 地 裁 H 殺 人 H H 静 岡 地 裁 H 殺 人, 死 体 遺 棄, 強

国 家 公 務 員 の 年 金 払 い 退 職 給 付 の 創 設 について 検 討 を 進 めるものとする 平 成 19 年 法 案 をベースに 一 元 化 の 具 体 的 内 容 について 検 討 する 関 係 省 庁 間 で 調 整 の 上 平 成 24 年 通 常 国 会 への 法 案 提

する 婦 人 相 談 所 その 他 適 切 な 施 設 による 支 援 の 明 記 禁 止 命 令 等 をすることが できる 公 安 委 員 会 等 の 拡 大 等 の 措 置 が 講 じられたものである 第 2 改 正 法 の 概 要 1 電 子 メールを 送 信 する 行 為 の 規 制 ( 法

ウ 3 公 判 審 理 等 のにつき 調 査 した 結 果 では, 裁 判 官 裁 判 では36. 6%である( 裁 判 員 制 度 の 運 用 等 に 関 する 有 識 者 懇 談 会 ( 第 7 回 ) 配 付 資 料 保 護 観 察 比 率 表 グラフ ) なお, 無 期 懲 役 の 求 刑

平成16年年金制度改正 ~年金の昔・今・未来を考える~

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2 役 員 の 報 酬 等 の 支 給 状 況 平 成 27 年 度 年 間 報 酬 等 の 総 額 就 任 退 任 の 状 況 役 名 報 酬 ( 給 与 ) 賞 与 その 他 ( 内 容 ) 就 任 退 任 2,142 ( 地 域 手 当 ) 17,205 11,580 3,311 4 月 1

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控訴審_弁論再開申立書

2 役 員 の 報 酬 等 の 支 給 状 況 役 名 法 人 の 長 理 事 理 事 ( 非 常 勤 ) 平 成 25 年 度 年 間 報 酬 等 の 総 額 就 任 退 任 の 状 況 報 酬 ( 給 与 ) 賞 与 その 他 ( 内 容 ) 就 任 退 任 16,936 10,654 4,36

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文化政策情報システムの運用等

(2) 検 体 採 取 に 応 ずること (3) ドーピング 防 止 と 関 連 して 自 己 が 摂 取 し 使 用 するものに 責 任 をもつこと (4) 医 師 に 禁 止 物 質 及 び 禁 止 方 法 を 使 用 してはならないという 自 己 の 義 務 を 伝 え 自 己 に 施 される

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別 紙 軽 費 老 人 ホームの 収 入 認 定 について 平 成 22 年 3 月 9 日 千 葉 県 健 康 福 祉 部 高 齢 者 福 祉 課 本 紙 は 平 成 18 年 1 月 24 日 老 発 第 号 厚 生 労 働 省 老 健 局 長 通 知 老 人 保 護 措 置 費

想 像 思 行 ず 消 毒 擦 む 薄 血 混 じ 滲 み ぶ 痂 ぶ 取 下 薄 来 経 験 沢 山 お 思 健 常 人 間 元 々 備 能 力 中 具 的 何 起 ょ 簡 単 説 明 ず 人 間 負 部 リ ン パ 球 血 小 板 マ ク ロ フ ァ ジ 悪 食 べ 集 死 溶 食 べ 清 浄

Microsoft Word - A6001A.doc

はファクシミリ 装 置 を 用 いて 送 信 し 又 は 訪 問 する 方 法 により 当 該 債 務 を 弁 済 す ることを 要 求 し これに 対 し 債 務 者 等 から 直 接 要 求 しないよう 求 められたにもかか わらず 更 にこれらの 方 法 で 当 該 債 務 を 弁 済 するこ


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学校法人日本医科大学利益相反マネジメント規程

18 国立高等専門学校機構

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(2) 非 破 綻 清 算 参 加 者 の 特 別 清 算 料 による 負 担 に 係 る 上 限 設 定 期 間 の 導 入 特 別 清 算 料 による 補 填 は 上 限 設 定 期 間 に 発 生 した 破 綻 について 最 初 の 破 綻 発 生 時 における 各 非 破 綻 清 算 参 加

設 問 4(5) 主 として 知 識 に 関 する 問 題 地 球 自 然 事 象 についての 知 識 理 解 ( 短 答 式 ) (6) 主 として 活 用 に 関 する 問 題 地 球 科 学 的 な 思 考 表 現 ( 選 択 式 ) 水 が 水 蒸 気 になる 現 象 について 科 学 的

(Microsoft Word _10\214\216\222\262\215\270\203\212\203\212\201[\203X_\215\305\217I\215e.doc)

している 5. これに 対 して 親 会 社 の 持 分 変 動 による 差 額 を 資 本 剰 余 金 として 処 理 した 結 果 資 本 剰 余 金 残 高 が 負 の 値 となるような 場 合 の 取 扱 いの 明 確 化 を 求 めるコメントが 複 数 寄 せられた 6. コメントでは 親

- 1 - 総 控 負 傷 疾 病 療 養 産 産 女 性 責 帰 べ 由 試 ~ 8 契 約 契 約 完 了 ほ 契 約 超 締 結 専 門 的 知 識 技 術 験 専 門 的 知 識 高 大 臣 専 門 的 知 識 高 専 門 的 知 識 締 結 契 約 満 歳 締 結 契 約 契 約 係 始

その 他 事 業 推 進 体 制 平 成 20 年 3 月 26 日 に 石 垣 島 国 営 土 地 改 良 事 業 推 進 協 議 会 を 設 立 し 事 業 を 推 進 ( 構 成 : 石 垣 市 石 垣 市 議 会 石 垣 島 土 地 改 良 区 石 垣 市 農 業 委 員 会 沖 縄 県 農

●電力自由化推進法案

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m07 北見工業大学 様式①

Microsoft Word - 佐野市生活排水処理構想(案).doc

目 次 1. 日 本 におけるファイル 共 有 ソフトを 悪 用 した 著 作 権 侵 害 の 現 状 2. 官 民 連 携 による 取 り 組 みの 方 向 性 について 3.ファイル 共 有 ソフトを 用 いた 著 作 権 侵 害 対 策 協 議 会 について 4.Winnyを 悪 用 した 著

(1) 本 件 開 示 申 出 文 書 1について 最 高 裁 判 所 事 務 総 長 ( 以 下 事 務 総 長 という )の 交 代 に 当 たり, 事 務 引 継 書 を 組 織 的 に 作 成 することを 予 定 するような 定 めはなく,どのような 引 継 ぎを 行 うかは, 引 き 継

(4) 運 転 する 学 校 職 員 が 交 通 事 故 を 起 こし 若 しくは 交 通 法 規 に 違 反 したことにより 刑 法 ( 明 治 40 年 法 律 第 45 号 ) 若 しくは 道 路 交 通 法 に 基 づく 刑 罰 を 科 せられてから1 年 を 経 過 していない 場 合 同

目 的 状 況 予 資 金 流 れ 途 費 目 使 活 動 実 績 成 果 実 績 事 業 所 管 部 局 による 点 検 評 価 項 目 評 価 に 関 する 説 明 広 く 国 民 ニーズがあり 優 先 度 が 高 い 事 業 であるか 憲 法 で 保 障 されている 国 民 基 本 的 人 権

40 宮崎県

就 業 規 則 ( 福 利 厚 生 ) 第 章 福 利 厚 生 ( 死 亡 弔 慰 金 等 ) 第 条 法 人 が 群 馬 県 社 会 福 祉 協 議 会 民 間 社 会 福 祉 施 設 等 職 員 共 済 規 程 に 基 づき 群 馬 県 社 会 福 祉 協 議 会 との 間 において 締 結 す

Transcription:

広 島 地 方 裁 判 所 委 員 会 ( 第 35 回 ) 議 事 概 要 第 1 開 催 日 時 平 成 28 年 5 月 16 日 ( 月 ) 午 前 9 時 45 分 第 2 開 催 場 所 広 島 地 方 裁 判 所 第 一 会 議 室 第 3 出 席 者 [ 委 員 ] 江 種 則 貴, 大 久 保 隆 志, 後 藤 友 之, 小 西 洋, 佐 々 木 和 宏, 髙 尾 ひとみ, 平 岡 真, 宮 崎 英 一, 矢 仲 徹 太 郎, 横 山 繁 夫, 吉 村 薫 ( 敬 称 略 五 十 音 順 ) [ 事 務 担 当 者 ] 山 頭 刑 事 首 席 書 記 官, 岡 田 刑 事 次 席 書 記 官, 清 山 事 務 局 長, 清 家 事 務 局 次 長, 倉 迫 総 務 課 長, 別 府 総 務 課 課 長 補 佐 第 4 議 事 ( 発 言 者 : 委 員 長, 委 員 ) 1 新 任 委 員 の 紹 介 新 任 委 員 の 横 山 委 員, 吉 村 委 員 から 自 己 紹 介 がされた 2 議 事 裁 判 員 裁 判 について 裁 判 員 裁 判 を 傍 聴 し, 裁 判 員 裁 判 の 分 かりやすさなどについて 意 見 交 換 が 行 われた( 意 見 交 換 の 内 容 は 別 紙 のとおり) 3 次 回 期 日 及 びテーマ 等 について 平 成 28 年 6 月 16 日 ( 木 ) 午 後 3 時 から, 引 き 続 き 裁 判 員 裁 判 について 意 見 交 換 することとした - 1 -

( 別 紙 ) ~ 冒 頭 手 続 から 争 点 整 理 等 の 結 果 顕 出 までを 傍 聴 して~ 予 想 以 上 に 丁 寧 にゆっくり 裁 判 員 に 分 からせようと 説 明 している 努 力 をして いたことが 印 象 に 残 った このような 話 し 方 であれば, 裁 判 員 はレジュメを 見 ながら 聞 いておられたので,よく 分 かったのではないか 検 察 官 の 冒 頭 陳 述 はあっさりしすぎていたように 思 う 弁 護 人 の 冒 頭 陳 述 の 方 が 目 的 意 識 がはっきりとしていて 良 かった 裁 判 員 裁 判 の 傍 聴 は 初 めてだったが, 検 察 官 も 弁 護 人 も 非 常 にゆっくり 分 か りやすく 説 明 していた 検 察 官 は, 昔 は 早 口 で,ただ 起 訴 状 を 読 んでいるだけ というイメージであったが, 本 日 の 裁 判 では, 争 点 を 明 示 しているというのが 印 象 的 だった 一 方 で, 灰 皿 で 胸 部 を 殴 ったかどうかが 争 点 ということだが, なぜそこが 争 点 なのか,なぜ 重 要 なのかという 説 明 がなく,よく 分 からなかっ た 推 測 だが, 被 害 者 の 方 が 心 臓 病 を 患 っていたという 話 もあったので, 被 告 人 が そのことを 知 っていて,そこを 殴 れば 致 命 傷 に 至 ると 分 かって 殴 ったかどうかが 言 いたかったのではないかとは 思 うが,はっきりとした 説 明 はなかった 犯 罪 が 成 立 することは 認 めておきながら, 胸 部 を 殴 ったかどうかが 争 点 とな った 理 由 について, 次 回, 今 日 傍 聴 していただいた 裁 判 の 裁 判 長 に 聞 いてみる ことしたい 今 の 点 は, 単 に, 死 体 の 胸 に 叩 いた 跡 があったが, 被 告 人 が 胸 を 叩 いた 記 憶 が ないと 言 ったので, 弁 護 人 としてはそれを 主 張 しないといけなくなったのではな いかと 思 う 胸 を 叩 いていても 叩 いていなくても 量 刑 としては 変 わらないと 思 う が, 言 い 分 が 違 うので 争 点 としているのだと 思 う それから, 分 かりやすさ については, 裁 判 員 裁 判 が 始 まった 当 初 は 冒 頭 陳 述 にパワーポイントを 使 うことが 望 ましいとされていたようだが,その 後 は, 必 ずしもそうではなくなった 検 察 官 の 主 張 が 淡 泊 なのは, 冒 頭 陳 述 なのでこんなものかと 思 う 逆 に, 弁 護 人 の 主 張 は 長 いと 思 ったが, 皆 さんには 印 象 が 良 いようなので, 最 初 に 被 告 人 について 酌 むべき 事 情 を 言 った 方 がいいのかとも 思 った - 2 -

検 察 官 は 客 観 的 な 事 実 を 述 べていただけで, 被 告 人 が,なぜ 殺 意 を 持 って 殺 害 現 場 に 行 ったのかという 理 由 が 述 べられていなかった 一 方 で, 弁 護 人 は, どういう 経 緯 でお 金 を 奪 うことになったのかということなどもきちんと 述 べら れていた 検 察 官 と 弁 護 人 とで 事 前 に 法 廷 でどのような 主 張 をするかというこ とを 擦 り 合 わせているのか 公 判 前 整 理 手 続 で 擦 り 合 わせをしているので,お 互 いにどのようなことを 言 う 予 定 かは 分 かっている しかし, 普 通, 検 察 官 と 弁 護 人 は 主 張 が 相 容 れず 争 っているため,それぞれアナザーストーリーを 持 っている 最 近 は, 冒 頭 陳 述 は, 主 張, 立 証 の 道 標 であり,ある 程 度 分 かっていただけ ればよく, 論 告 や 弁 論 で 言 うことを 先 に 言 ってしまうと 混 乱 させるのではないか ということで,このようなストーリーで 立 証 するといった 骨 格 だけを 言 うように している ただ, 今 日 の 検 察 官 の 冒 頭 陳 述 はメリハリがないという 気 はした ケースバ イケースではあるが, 弁 護 人 の 冒 頭 陳 述 で 初 めて 分 かった 事 実 もあるので, 検 察 官 としても 最 初 からそこも 触 れて 主 張 しても 良 かったのかもしれない 相 手 に 言 わせておいて, 後 で 否 定 するというストーリーを 描 いているのかも しれないが, 単 に 材 料 がないのかなとも 思 った 冒 頭 陳 述 は, 理 屈 だけで 言 えば, 証 明 したい 事 実 の 適 示 で 足 りる しかし, 裁 判 員 にどのような 印 象 を 与 えるか, 裁 判 員 の 感 情 を 動 かすことを 言 うことの 影 響 力 は 大 きいので, 弁 護 人 としては,ここで 裁 判 員 の 印 象 を 強 めておこうと いう 戦 略 は 賢 明 かもしれない そうだとすると, 検 察 官 はもう 少 し 説 明 すべき であったし, 裁 判 員 裁 判 の 対 象 ではない 事 件 と 同 じように 冒 頭 陳 述 を 証 明 した い 事 実 の 適 示 のみに 抑 えた 形 だと, 結 果 は 出 ないように 思 う 検 察 官 と 弁 護 人 との 事 前 の 擦 り 合 わせがあるのであれば, 弁 護 人 が 言 おうと していることに 対 して 検 察 官 も 作 戦 を 考 えれば 勝 算 が 高 くなるのではないか 検 察 官 は 淡 々と 事 実 を 述 べるが, 論 点 になるところの 理 由 はとても 弱 かったと 思 う ただし,ゆっくりと 説 明 されており, 分 かりやすさの 点 は 工 夫 されてい ると 感 じた 裁 判 長 がフランクな 話 し 方 をしていると 思 った 被 告 人 の 話 は 一 部 聞 き 取 り - 3 -

にくいところもあったが, 裁 判 長 が 発 言 内 容 が 分 かったかどうかを 裁 判 員 に 確 認 しながら 進 めており, 良 いと 思 った 検 察 官 も 弁 護 人 も 話 すスピードや 声 の 大 きさが 適 切 だったし, ここが 争 点 で,ここをよく 検 討 していただきた い と, 裁 判 員 に 言 っていたので 分 かりやすかった 検 察 官 が 強 取, 被 告 人 という 言 葉 を 使 っておられたが, 弁 護 人 の 使 われる 言 葉 との 差 があり,バランスが 悪 いというか 違 和 感 を 覚 えた 思 ったより 分 かりやすかった このくらい 丁 寧 に 進 められていると 思 ってい なかった 証 拠 が 出 て 分 かるようなこと 以 外 に, 被 告 人 がいつお 金 を 奪 おうと 思 ったかとか,これまでの 被 告 人 と 被 害 者 との 関 係 や 時 間 の 流 れを 考 えるとい ったことを 一 週 間 詰 めてやるというのはかなり 大 変 であり, 裁 判 員 にとっては 精 神 的 にも 肉 体 的 にもきついだろうなと 思 った 3 点 ほど 気 付 いたことがある 一 つ 目 は, 裁 判 長 が, 被 告 人 によく 声 掛 けをしていると 思 った 教 師 が 生 徒 に 話 すような 語 り 口 調 で 話 されていることに 驚 いた 分 かりやすく, 被 告 人 の 気 持 ちを 落 ち 着 かせる 意 図 もあると 思 うが, 柔 らかかった これは, 被 告 人 によっ ても 違 うのだろうか 二 つ 目 は, 検 察 官 の 資 料 は,そこまで 複 雑 ではないので, 裁 判 員 の 方 も 資 料 を 見 ることと 陳 述 を 聞 くこととのバランスが 取 れていたと 思 うが, 弁 護 人 の 資 料 は, 裁 判 員 の 方 が 読 む 方 に 集 中 されていたようで, 陳 述 を 聞 くこととのバランス が 気 になった 三 つ 目 は, 検 察 官 は 簡 潔 に 説 明 されていたので 分 かりやすく, 主 張 が 明 確 で あったが, 弁 護 人 は 逆 に 陳 述 が 長 かったので, 言 いたいことの 印 象 が 残 らなかっ た ~ 証 拠 書 類, 証 拠 物 の 取 調 べを 傍 聴 して~ 先 ほどの 冒 頭 手 続 とは 打 って 変 わって, 難 しい 専 門 用 語 が 続 出 して 非 常 に 分 かりにくかった また, 証 拠 によって, 何 を 立 証 しようとしているのかという 目 的 が 分 からなかった 当 時 のニュースで 放 送 された 防 犯 カメラの 映 像 では, 犯 行 現 場 に 行 く 前 に 被 告 人 は 何 も 持 っていなかったと 記 憶 しているが,レジ 袋 - 4 -

の 話 は, 何 のために 説 明 されたのか, 何 とどのようにつながっているのか 説 明 がなかったので, 分 からなかった 公 訴 事 実 に 争 いのない 部 分 については,もう 少 し 簡 略 化 した 上 で,この 証 拠 はこのことを 立 証 するのに 役 立 つということを 説 明 した 方 が, 分 かりやすいと 思 う もっと 簡 潔 にできるところがあるのではないか せっかく, 争 点 を 整 理 して 明 らかにしたのだから, 争 いのないところは 簡 略 化 して, 争 点 にフォーカスし た 方 が 良 かったと 思 う 例 えば 領 置 した という 言 葉 について, 意 味 は 分 かるが, 普 通 は 使 わない ので, 簡 単 な 言 葉 に 言 い 換 えても 良 いと 思 う それから, 医 学 用 語 が 大 変 多 く,それをそんなに 正 確 に 言 う 必 要 があるのだろうかと 思 った 胸 のところ に 血 の 塊 があった と 言 っても 良 いと 思 う 専 門 用 語 を2 度 使 った 後 で 分 かり やすい 言 葉 に 言 い 換 えられていたが, 後 で 言 い 換 えるのであれば, 最 初 から 言 い 換 えればよいのではないかと 思 う 正 確 さと 分 かりやすさを 考 えて,そうさ れたのかもしれないが, 医 学 用 語 についてもう 少 し 優 しい 言 い 換 えにしても 良 いのではないかと 思 う 争 点 の 胸 を 叩 いたかどうかというところについても, 胸 の 傷 の 説 明 をされた ときに,この 証 拠 で 胸 部 に 傷 害 を 与 えたと 一 言 言 われた 方 が 良 いと 思 う それから, 御 遺 体 の 写 真 が 示 される 前 に,これから 御 遺 体 の 写 真 をお 見 せする ということを 二 度 くらい 予 告 して 裁 判 員 のショックを 和 らげるような 配 慮 をして おられて 良 いと 思 った 今 日 取 り 調 べられた 証 拠 が, 捜 査 段 階 で 作 成 した 調 書 をまとめ 直 したものと いうことであれば, 分 かりやすく 言 い 換 えても 良 かったのではないか 裁 判 長 が 二 度 ほど 原 証 拠 はこうなっているのかと 確 認 していたので, 分 かり やすくするために 原 証 拠 を 言 い 換 えたことによって, 言 い 換 えたことが 別 の 概 念 と 結 びついて 原 証 拠 の 射 程 と 違 うものが 出 て,かえって 分 かりにくくなった のではないかとも 思 った 医 師 が 次 回 尋 問 されるので, 今 日 は 資 料 を 割 愛 するという 話 だったが,あま り 複 雑 でない 資 料 であれば, 今 日, 準 備 されていても 参 考 になったのではない - 5 -

か また, 難 しい 資 料 であれば, 次 回 医 師 に 尋 問 するときに 取 調 べが 行 われた 方 が 分 かりやすいのではないかと 思 う その 点 について,なぜ, 御 指 摘 があった 資 料 を 本 日 取 調 べをしなかったのか について, 次 回 裁 判 長 に 聞 いてみることにしたい 地 裁 委 員 会 では, 裁 判 員 裁 判 をテーマとして, 既 に10 回 くらい 意 見 交 換 さ れているようなので, 過 去 の 議 事 概 要 を 委 員 の 方 に 見 ていただいた 方 が, 意 見 交 換 の 際 の 参 考 になると 思 うので 御 検 討 いただきたい 以 上 - 6 -