輸入動向 Page 2 輸入額は増加 数量は減少傾向 額は 年毎に増減はあるものの増加傾向で 昨年 (215 年 ) の輸入額は392 億円と過去最大となりました これは 1 年前 (25 年 ) の約 1.5 倍 15 年前の約 2 倍の金額となります 特にコロンビア産のカーネーション マレーシア

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特集 切花の輸入 平成 29 年 2 月 24 日東京税関 成田空港の輸入品にも春が来る! 輸入される切花は 菊 と カーネーション で 6 割を占める 毎年 3 月は ばら が輸入のピークを迎える 3 月が最初のピーク 春が近づき 花の話題が増える季節となりました 輸入品においても季節ごとの商品が

ビール系飲料の輸入

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特集 平成 30 年分成田空港貿易概況 ( 速報 ) 平成 31 年 1 月 23 日 ( 水 ) 東京税関 本資料における 2018 年 の数値は速報値 本資料における 伸率 とは前年との比較によるもの 本資料における対中国の貿易額には対香港及び対マカオの貿易額を含む

平成28年 成田空港貿易概況(速報)

ビール系飲料の輸入

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ワインの輸入 平成 27 年 10 月 29 日東京税関 2014 年の輸入額は 1998 年に次いで過去 2 位 2011 年以降 輸入額は増加 2014 年の輸入額は2010 年に比べ67.5% 増加 原産国はフランス イタリア チリ等 11 月にフランスが急増 輸入額は東京税関管内が全国の約

平成 30 年 12 月 19 日特集東京税関 2012 年から輸出金額 数量ともに増加中! 2017 年の輸出金額は 2012 年の 2 倍以上に増加! 2017 年の輸出金額 数量ともに東京税関管内が全国税関で 1 位 はじめに クリスマスパーティーや年末年始 みなさんお菓子を食べる機会がこれか

トマトの輸入 2011 年門司税関は数量 価額とも全国シェア第 1 位 平成 24 年 6 月 20 日 門司税関 はじめに FAO( 国連食糧農業機関 ) の統計データによると 世界のトマト生産量 (2010 年 ) は 約 146 百万トンで 野菜の生産量の中では常にトップクラスを維持しています

特集 平成 2 5 年 5 月 2 2 日東京税関調査部調査統計課 金の輸出入 2012 年の世界の金需要は 4,405 トン 2012 年に合金も含む金を日本は 132 トン輸出し 11 トン輸入しています 日本の 2006 年から 2010 年の平均年間金産出量は 10 トン足らずですが 200

ビール系飲料の輸入

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1. 沖縄県における牛肉の輸出動向 2015 年は 輸出額が過去最高 数量 金額 2015 年は数量が 18,424 KG( 前年比 97.0%) 金額が 87 百万円 ( 同 111.8%) となり 輸出額が過去最高を記録しました 沖縄県の輸出額シェアは 1.1% となっています 国別金額シェア

清涼飲料の輸出

近畿圏における電気機器の貿易動向 平成 24 年 10 月 22 日大阪税関調査統計課 貿易額推移 近畿圏における電気機器の貿易額は 2000 年に初めて輸出額が 3 兆円を突破し 輸入額が 1 兆円を突破しました 輸出額は 2001 年に一旦減尐しますが その後は右肩上がりで増加し 2005 年に

ぶり ( 冷凍したフィレ ) の輸出 2011 年は 数量 価額ともに過去最高 平成 24 年 11 月 21 日 門司税関 はじめに ぶり は 刺身 寿司 照り焼きなど日本の食卓には欠かせない食材の一つですが 近年 その ぶり ( 冷凍したフィレ ) の輸出が増加しています 2011 年全国税関別

~ あめちゃんの輸出 平成 31 年 2 月 20 日大阪税関調査部関西から愛を込めて~ 調査統計課 2018( 平成 30) 年のキャンディの輸出は 全国の輸出数量 金額が過去最高! 経済圏別の輸出シェアは近畿圏が第 1 位! 近畿圏の輸出額は過去最高! 過去最高は 1988 年以降の比較 3 月

みかんの輸出 ( 生鮮及び乾燥したもの ) 門司税関の 2014 年輸出数量及び金額 全国第 1 位 平成 27 年 3 月 18 日 門司税関 はじめに 3 月になり 春の足音が聞こえてきますが まだまだ寒い日が続いています 寒い冬の日に コタツでみかんを食べるという日本人の姿はもはや遠い昔になり

化繊輸入は 近年上昇を続けており 2016 年は前年比 10% 増の 43 万トンとなりました 素材別には ポリエステル F 長繊維不織布が中心ですが 2016 年はポリエステル S の輸入も大幅増となりました 化学繊維輸出推移 化学繊維輸入推移 生産が微減 輸出が横ばい 輸

輸入動向平成 29 年の横浜税関における 自動車の輸入実績は 数量が 153,835 台 ( 対前年同期比 0.7% 増 ) 金額が 6,154 億 19 百万円 ( 同 12.5% 増 ) でした また 全国においては 数量が 359,907 台 ( 対前年同期比 2.4% 増 ) 金額が 1 兆

港別輸出シェア平成 29 年 1 月 8 月の全国における輸出金額の港別順位を見てみると 横浜税関管内では横浜港が第 2 位 ( 数量 18.8% 金額 20.5%) 川崎港が第 4 位 ( 数量 10.7% 金額 12.4%) 木更津港が第 6 位 ( 数量 5.6% 金額 4.8%) 日立港が第

Microsoft Word - 04_data_product_4

輸入バイオマス燃料の状況 2019 年 10 月 株式会社 FT カーボン 目 次 1. 概要 PKS PKS の輸入動向 年の PKS の輸入動向 PKS の輸入単価 木質ペレット

第 3 章九州の産業別貿易動向 1. 自動車 自動車の部分品 2017 年の九州の自動車輸出額は 1 兆 7,006 億円 ( 前年比 27.4% 増 ) で前年より増加し 4 年連続の増加となった 輸出先は 米国が最も多く 次いで中国 アラブ首長国連邦等であった 2017 年の九州の自動車生産台数

仕出国別 中国来の知財侵害物品の差止件数は 1,131 件であり 仕出国別の構成比では 前年に続き全体の約 8 割 (78.7%) を占めるに至っています 一方 2 位のフィリピン来が構成比 9.7% 3 位の香港来が同 4.8% を占めるにとどまっており 中国来への一極化の傾向にあると言えます な

ビール系飲料の輸入

第 3 章九州の産業別貿易動向 1. 自動車 自動車の部分品 2016 年の九州の自動車輸出額は 1 兆 3,346 億円 ( 前年比 15.6% 増 ) と 3 年連続の増加となった 輸出先は 米国が最も多く 次いで中国 アラブ首長国連邦等となっている 2016 年の九州の自動車生産台数は 135

バナナの輸入 門司税関の 2016 年輸入金額過去最高 はじめに 大正後期 貿易港として発展していた門司港は 台湾バナナが大量に荷揚げされました 当時 輸送中に熟してしまったバナナをいち早く換金するため 露天商などが口上に工夫をこらして客を集め 売りさばいていたそうです この様子が全国に知られるよう

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2017 年訪日外客数 ( 総数 ) 出典 : 日本政府観光局 (JNTO) 総数 2,295, ,035, ,205, ,578, ,294, ,346, ,681, ,477

名古屋港の輸出実績 2017 年の名古屋港におけるボールペンの輸出実績は 数量 9,399 万本 ( 前年比 154.1%) 金額 57 億 3,864 万円 ( 前年比 161.3%) となり 数量は 2 年連続で増加し 1999 年の 10,054 万本 1998 年の 9,811 万本に次ぐ第

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Microsoft Word - 世界のエアコン2014 (Word)

目次 1. コメ 1 2. 野菜 果実 2 3. 茶 3 4. 薬用植物 4 5. 牛乳 乳製品 5 6. 食肉 6 7. 水産物 7 8. 加工食品 8

目次 1. コメ 1 2. 野菜 果実 2 3. 茶 3 4. 薬用植物 4 5. 牛乳 乳製品 5 6. 食肉 6 7. 水産物 7 8. 加工食品 8

地域別世界のエアコン需要の推定について 年 月 一般社団法人 日本冷凍空調工業会 日本冷凍空調工業会ではこのほど 年までの世界各国のエアコン需要の推定結果を まとめましたのでご紹介します この推定は 工業会の空調グローバル委員会が毎年行 なっているもので 今回は 年から 年までの過去 ヵ年について主

Microsoft Word ミル消費報告2014


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インド 12 3 エビ イカ オーストラリア 13 3 マグロ エビ フィリピン 14 1 マグロ カツオ エビ アイスランド 15 1 その他の魚 ハリバット 魚卵 スペイン 16 1 マグロ タコ マルタ 17 1 モロッコ 18 1 タコ イカ モーリタニア 19 1 タコ ニュージーランド

Ⅰ. 繊維品輸出実績 (1) 類別輸出実績換算円レート = 類別 項目 2014 年 1 月 ~ 12 月 2013 年実績 金額 ( 千ドル ) 前年同月比金額 ( 千ドル ) 前年同期比構成比金額 ( 千ドル ) 前年比構成比 紡織用繊維及びその製品 ( 合計 ) 743,383 9

報道発表 ( 速報 ) 平成 31 年 3 月 18 日沖縄地区税関 輸入差止点数が 5 年連続で 3,000 点越え著作権侵害物品の輸入差止点数が前年比 12.3 倍と増加 ( 平成 30 年の沖縄地区税関における知的財産侵害物品の差止状況 ) 沖縄地区税関は 平成 30 年の偽ブランド品などの知

2017年第3四半期 スマートフォンのグローバル販売動向 - GfK Japan

財務省貿易統計

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全国港別金額シェア 2013 年の全国における きのこ の輸出実績は 金額 4 億円 数量 1,184トンとなっていますが 海上輸送がほぼ100% を占め 金額ベースでみると博多港が金額 2 億円で55. 3% 数量 411トンで34.7% を占め 金額 数量ともに全国第 1 位となっています 博多

1.ASEAN 概要 (1) 現在の ASEAN(217 年 ) 加盟国 (1カ国: ブルネイ カンボジア インドネシア ラオス マレーシア ミャンマー フィリピン シンガポール タイ ベトナム ) 面積 449 万 km2 日本 (37.8 万 km2 ) の11.9 倍 世界 (1 億 3,43

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地域別世界のエアコン需要の推定について 2018 年 4 月一般社団法人日本冷凍空調工業会日本冷凍空調工業会ではこのほど 2017 年までの世界各国のエアコン需要の推定結果をまとめましたのでご紹介します この推定は 工業会の空調グローバル委員会が毎年行なっているもので 今回は 2012 年から 20

1.ASEAN 概要 (1) 現在の ASEAN(216 年 ) 加盟国 (1カ国: ブルネイ カンボジア インドネシア ラオス マレーシア ミャンマー フィリピン シンガポール タイ ベトナム ) 面積 449 万 km2 日本 (37.8 万 km2 ) の11.9 倍 世界 (1 億 3,43

2017 電波産業調査統計

特許庁工業所有権保護適正化対策事業

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1. 世界における日 経済 人口 (216 年 ) GDP(216 年 ) 貿易 ( 輸出 + 輸入 )(216 年 ) +=8.6% +=28.4% +=36.8% 1.7% 6.9% 6.6% 4.% 68.6% 中国 18.5% 米国 4.3% 32.1% 中国 14.9% 米国 24.7%

リムLNG年鑑2010

平成18年8月31日

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Microsoft Word - 10 統計 参考.doc

統計トピックスNo.92急増するネットショッピングの実態を探る

平成 30 年 1 月 ~12 月 統計表 今治市東門町 5 丁目 14 番 3 号 今治タオル工業組合

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Ⅰ. 世界海運とわが国海運の輸送活動 1. 主要資源の対外依存度 わが国は エネルギー資源のほぼ全量を海外に依存し 衣食住の面で欠くことのでき ない多くの資源を輸入に頼っている わが国海運は こうした海外からの貿易物質の安定輸送に大きな役割を果たしている 石 炭 100% 原 油 99.6% 天然ガ

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JNTO

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2. 動向 (2015 年 ) まず 2015 年の税関別輸出実績を見てみましょう 輸出量はで 11,464,690kg でした が 管内からはそのうち 95.2% に あたる 10,912,945kg を輸出しました 輸出額はで 6 億 8 百万円となりまし たが うち 93.1% の 5 億 6

ドキュメント1

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第4章 日系家電メーカーにおけるグローバル化の進展と分業再編成

平成 23 年航空輸送統計 ( 暦年 ) の概況について 平成 2 4 年 3 月 2 8 日国土交通省総合政策局情報政策本部情報政策課交通統計室担当 : 川口 (28742) ( 要旨 ) 1. 国内定期航空輸送実績 平成 23 年 (1 月 ~12 月 ) における国内定期航空輸送の旅客数は 7

お知らせ 平成 27 年 2 月 2 日 公益財団法人京都文化交流コンベンションビューロー 平成 26 年 12 月外国人客宿泊状況調査 の発表について ( 公財 ) 京都文化交流コンベンションビューローでは 京都市内 25 ホテルの協力 を得て月別 国籍別宿泊外国人の状況調査を行っております 平成

1 覚醒剤密輸入事犯の概況 押収量は 過去 1 年で最高の約 374kg であった 摘発件数 118 件は 過去 1 年で最多の平成 23 年 (148 件 ) に次ぐものであった 覚醒剤摘発実績 ( 全国税関との対比 ) 1 kg 全国押収量東京押収量全国件数東京件数 件

調査の目的 対象 手法 調査目的海外で日本語教育を行う機関の現状を把握し 主に以下の 3 つの観点から有用な情報を提供する 1 研究者なと か 日本語教育に関する調査 研究を行う際の基礎資料 2 日本語関係機関 国際交流団体なと か 日本語教育に関する各種事業を実施する際の参考資料 3 日本語教育機

( 億円 ) ( 億円 ) 営業利益 経常利益 当期純利益 2, 15, 1. 金 16, 額 12, 12, 9, 営業利益率 経常利益率 当期純利益率 , 6, 4. 4, 3, 2.. 2IFRS 適用企業 1 社 ( 単位 : 億円 ) 215 年度 216 年度前年度差前年度

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平成 27 年 7 月 2 日東海農政局統計部 1 切り花類 出花き出荷量 ( 平成 26 年産 ) 全国の切り花類の出荷量は39 億 5 千万本で 出荷量が最も多かった平成 8 年に比べて18 億本 (31%) 減少 そのうち 愛知県は6 億 1 千万本で 全国シェアは15.5% と上昇傾向 愛知


銅地金輸入 ( その2) HS モンゴル 0 0 ラオス 0 0 イラン 0 0 オマーン 0 0 ウズベキスタン 0 0 ノルウェー 0 0 ポーランド 0 0 コンゴ共和国 0 0 コンゴ民主共和国 0 0 タンザニア 0 0 モザンビーク 0 0 ジンバブエ 0 0 ニ

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アジア近隣 5 カ国における牛乳乳製品の輸入動向 資料 5-2 各国とも輸入額全体に占める脱脂粉乳及び全脂粉乳の割合が高い 高付加価値商品の販売が見込めるチーズ 育児用粉乳等についても各国で一定の割合を輸入 中国の輸入市場は規模が大きく 最近伸びているが割合の小さい LL 牛乳 (2.6%) 市場で

輸入差止件数及び点数の推移 輸入差止件数は 前年に比べ 61.4% 増加の 7,923 件であり 年ベースでは過去 7 番目となりました ( 年ベースの過去最高は平成 25 年の 10,468 件 ) 輸入差止点数は 前年に比べ 31.0% 減少の 165,804 点であり 年ベースでは過去 16

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資料 4 明石市の人口動向のポイント 平成 27 年中の人口の動きと近年の推移 参考資料 1: 人口の動き ( 平成 27 年中の人口動態 ) 参照 ⑴ 総人口 ( 参考資料 1:P.1 P.12~13) 明石市の総人口は平成 27 年 10 月 1 日現在で 293,509 人 POINT 総人口

銅地金輸入 ( その2) HS モンゴル 0 0 ラオス 0 0 イラン 0 0 オマーン 0 0 ウズベキスタン 0 0 ノルウェー 0 0 ポーランド 0 0 コンゴ共和国 0 0 コンゴ民主共和国 0 0 タンザニア 0 0 モザンビーク 0 0 ジンバブエ 0 0 ニ

1 我が国の農産物輸入等の動向 (1) 概観 ( 海外依存を高めた我が国の食料供給 ) 我が国の農産物輸入は 2000 年を100として 1960 年の15.7から2015 年には165.3まで 金額ベースで10.5 倍と大幅に増加している 多様な食生活が実現される中 需要が拡大した畜産物や油脂類の

銅地金輸入 ( その2) HS モンゴル 0 0 ラオス 0 0 イラン 0 0 オマーン 0 0 ウズベキスタン 0 0 ノルウェー 0 0 ポーランド 0 0 コンゴ共和国 0 0 コンゴ民主共和国 0 0 タンザニア 0 0 モザンビーク 0 0 ジンバブエ 0 0 ニ

銅地金輸入 ( その2) HS モンゴル 0 0 ラオス 0 0 イラン 0 0 オマーン 0 0 ウズベキスタン 0 0 ノルウェー 0 0 ポーランド 0 0 コンゴ共和国 0 0 コンゴ民主共和国 0 0 タンザニア 0 0 モザンビーク 0 0 ジンバブエ 0 0 ニ

国際数学・理科教育動向調査(TIMSS)結果の推移

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特集 平成 28 年 17 日東京税関 額は増加傾向 国別ではコロンビアが初の首位 215 年の輸入額は過去最大となるも 輸入数量 ( 重量 ) は減少 8~ に輸入が増加 成田空港が輸入数量の3 割 輸入金額の4 割弱を占め 全国の港で1 位 はじめに 春になり 花にまつわる話題が増える季節となりました 卒業式など記念行事の多い時期なので 花束などを目にする機会も多いのではないでしょうか 農林水産省の統計によれば 国内の切花の出荷量は減少していますが 消費者の切花の購入金額については下げ止まりが見られるとのことです 国内切花類出荷量 ( 単位 : 万本 ) 5, 4, 3, 2, 1, 27 28 29 21 211 212 213 214 出典 : 農林水産省 花き生産出荷統計 また フラワーバレンタイン の取組みなど 新しい需要の創出も行われています 日本における切花の市場は 国内産が8 割 輸入品が2 割程度の量のようです 額は増加傾向ですが 輸入量は本数ベースでは微減となっています は 一年で最もが多い月です 今回は にスポットを当ててみました 本特集の 切花 は 輸入統計品目番号 63 に分類される以下のものについてまとめたものです ばら 22 年 ~26 年 63.1-4 27 年 ~ 63.11- カーネーション 22 年 ~26 年 63.1-5 27 年 ~ 63.12- らん 22 年 ~26 年 63.1-1( ラン科のもの ) 27 年 ~ 63.13- 菊 22 年 ~26 年 63.1-2( キク属のもの ) 27 年 ~ 63.14- ゆり 22 年 ~26 年 63.1-3( ユリ属のもの ) 27 年 ~211 年 63.19-1( ユリ属のもの ) 212 年 ~ 63.15-( リリウム属のもの ) その他のもの ( 生鮮 ) 22 年 ~26 年 63.1-9 27 年 ~211 年 63.19-9 212 年 ~ 63.19- その他のもの 63.9-

輸入動向 Page 2 輸入額は増加 数量は減少傾向 額は 年毎に増減はあるものの増加傾向で 昨年 (215 年 ) の輸入額は392 億円と過去最大となりました これは 1 年前 (25 年 ) の約 1.5 倍 15 年前の約 2 倍の金額となります 特にコロンビア産のカーネーション マレーシア産の菊などの増加が大きくなっています 増加の要因としては様々な要因がありますが 為替の影響も大きいようです なお 輸入数量 ( 重量 ) については 3 年連続の減少となっています 貿易統計は重量ベースですが 農林水産省 の本数ベースの統計を見ますと 重量ベース ほど大きな増減にはなっておらず 若干の乖 離があるようです ( 万本 ) 25, 2, 15, 1, 5, 農林水産省植物検疫統計より輸入植物 切花 検査数量 切花輸入数量 金額 年数量 ( トン ) 前年比金額 ( 億円 ) 前年比 2 年 19,796 19.7% 179 12.6% 21 年 21,191 17.1% 188 15.4% 22 年 21,57 11.5% 189 1.1% 23 年 24,275 112.9% 198 15.1% 24 年 29,918 123.2% 236 119.% 25 年 31,38 14.6% 254 17.6% 26 年 34,481 11.1% 281 11.6% 27 年 35,48 12.7% 34 18.4% 28 年 36,53 11.8% 292 95.9% 29 年 38,519 16.8% 283 97.% 21 年 44,198 114.7% 327 115.4% 211 年 44,139 99.9% 311 95.3% 212 年 47,337 17.2% 352 113.1% 213 年 46,748 98.8% 379 17.6% 214 年 42,978 91.9% 374 98.7% 215 年 41,337 96.2% 392 14.7% ( トン ) 5, 切花輸入数量推移 ( 億円 ) 切花輸入金額推移 4 392 億円 45, 35 4, 35, 3 3, 25 25, 2 2, 15 15, 1, 1 5, 5 2 21 22 23 24 25 26 27 28 29 21 211 212 213 214 215 2 21 22 23 24 25 26 27 28 29 21 211 212 213 214 215

213 年 1 月 1 月 214 年 1 月 1 月 215 年 1 月 1 月 214 年 1 月 1 月 215 年 1 月 1 月 輸入動向 ( 月別 ) Page 3 輸入の増加が年 3 回 額を月別に見ますと 輸入の増加が年に3 回 ( 8~ ) あることが分かります 特に菊 カーネーションについては この動きが顕著となっています これは主に春彼岸 お盆 秋彼岸 正月用としての需要によるものです 日本における切花の需要は 彼岸などの仏事や正月の需要が大きく 輸入額の変動の大きな要因となっています ( 億円 ) 2 18 16 14 12 1 8 6 4 2 ばらについては が最も多くなっていますが これは卒業式などの記念行事が多いことによるものです カーネーションについては 母の日 (5 月第 2 日曜日 ) の需要もありますが ばら同様 の記念行事での需要が大きいようです 種類別 月別輸入金額 ( 億円 ) 月別輸入金額 ( 切花全て ) 5 45 4 35 3 25 2 菊 カーネーションらんばらゆり生鮮その他その他

輸入動向 ( 国 地域別 ) 中国 ( 昆明 ) Page 4 コロンビアが輸入額で初の首位に コロンビア 台湾タイベトナム 額を国 地域別に見ますと コロンビアが4 年連続で増加し 215 年は国 地域別で初の首位となりました 過去からの推移を見ますと 2 年にはオランダが首位でしたが 輸入額は減少を続けています 代わって マレーシア ( 菊 ) コロンビア( カーネーション ) 中国( 菊 カーネーション ) 台湾 ( らん ) などからの輸入が増加しています 切花の生産はもともとオランダが多かったのですが 近年は南米 アフリカ アジアでの生産が増えてきています 切花の生産には 日照時間が長く 昼夜の寒暖差の大きい熱帯 亜熱帯の高地が適しており 南米 アフリカでの生産は 赤道付近の高地が中心となっています アジア地域の生産も マレーシア ( キャメロン高原 ) ベトナム( ラムドン省ダラット周辺 ) 中国( 雲南省昆明周辺 ) などの高地で行われています エクアドル ( 億円 ) 1 9 8 7 6 5 4 ケニア 国 地域別輸入金額推移 マレーシアコロンビアマレーシア中国台湾ベトナムタイエクアドルケニア これらの地域は 四季がなく通年にわたって安定した生産 供給が可能で これらの地域で大規模に生産されるようになったことが輸入増加の要因のようです 3 2 1 ニュージーランド韓国オランダ 2 21 22 23 24 25 26 27 28 29 21 211 212 213 214 215

輸入動向 ( 港別 ) Page 5 成田空港が連続して首位 を港別に見ますと 長年にわたって成田空港が首位となっており 統計上比較可能な1979 年以降 連続して首位となっています 昨年 (215 年 ) においては 全国の輸入数量の29.% 輸入額の36.6% を成田空港が占めています 成田空港における輸入の内訳としては コロンビア産のカーネーション マレーシア産の菊などの輸入が多くなっています 2 位以下は関西空港 福岡空港と続き 生鮮品であることから航空便での輸入が多くなっています なお アジアなど近隣諸国からは船便での輸入も増えています 輸入が成田空港に集中している理由については 生花の大消費地である首都圏を抱えていることが大きいようです 同様の理由で 羽田空港も21 年の再国際化以降は増加しています 港別輸入数量 金額 (215 年 ) 港 数量 (kg) 構成比 金額 ( 千円 ) 構成比 成田空港 12,,98 29.% 14,356,913 36.6% 関西空港 7,31,241 17.% 7,328,656 18.7% 福岡空港 5,248,133 12.7% 4,613,25 11.8% 東京港 6,314,415 15.3% 4,545,35 11.6% 羽田空港 2,71,148 5.% 2,124,537 5.4% 大阪港 2,58,18 6.1% 1,785,649 4.6% 中部空港 1,448,575 3.5% 1,71,179 2.7% 横浜港 481,56 1.2% 1,1,693 2.6% 堺港 1,15,517 2.8% 768,66 2.% 下関港 1,76,165 4.3% 618,64 1.6% その他 1,322,24 3.2% 1,3,29 2.6% 計 41,337,28 1.% 39,217,412 1.% ( 億円 ) 18 港別輸入金額推移 成田空港国 地域別構成比 ( 金額ベース 215 年 ) 16 14 12 1 8 6 4 2 成田空港関西空港福岡空港東京港羽田空港大阪港中部空港横浜港堺港下関港 ニューシ ーラント オランダその他 3.1% 2.6% 6.3% エクアドル 3.2% 中国 3.2% ケニア コロンビア 36.7% 4.8% ベトナム 8.8% タイ 9.4% 台湾 1.1% マレーシア 11.8%

輸入動向 ( 個別品目 ) Page 6 ばら ( 億円 ) 金額 ( 億円 ) 数量 ( トン ) ( トン ) 3 6, カーネーション ( 億円 ) 12 金額 ( 億円 ) 数量 ( トン ) ( トン ) 12, ばらの輸入額は 211 年を除けば大きな変動なく推移しています 数量については 重量は大きく減少していますが 本数では大きな減少にはなっていないようです 国 地域別の輸入額の推移を見ますと 韓国 オラン 25 5, 2 4, 15 3, 1 2, 5 1, ダ インドなどが減少し ケニア (44.2%) コロンビア(14.9%) エクアドル (9.8%) などの割合が増えています また 26 年以降はエチオピアからの輸入も始まっています ( パーセントは215 年実績 ) ( 億円 ) 国 地域別輸入金額推移 12 1 カーネーションの輸入額は増加を続けており 215 年は過去最大 4 年連続の増加となりました カーネーションについては国内産が減少を続ける一方 輸入品が増加し 近年は輸入品の割合が半分を占めるようになっているとのことです 1 8 6 4 2 国 地域別の輸入額の推移を見ますと コロンビア (72.%) が大半を占めており 中国 (15.8%) エクアドル(8.5%) を含めた上位 3カ国で輸入額の96.3% を占めています ( パーセントは215 年実績 ) ( 億円 ) 国 地域別輸入金額推移 9 1, 8, 6, 4, 2, ケニア 8 8 コロンビア 7 6 4 2 エクアドルインド韓国ベトナムエチオピア中国オランダ 6 5 4 3 2 1 コロンビア中国エクアドルベトナムケニア

輸入動向 ( 個別品目 ) Page 7 らん らんの輸入額には大きな 変動がありませんが 数量 は減少傾向です 国 地域別では 長年タ イ (38.8%) が首位を占めてお り 品種としてはデンドロ ビウムが多いようです 近 年は台湾 (34.4%) の輸入額が増加しています ( パーセントは 215 年実績 ) また ベトナムではオンシジウム コチョウランなどの生産が増えて おり 輸入額も増加しています かつてはニュージーランド シンガポールが一定のシェアを持ってい ましたが 近年は減少傾向にあります 金額 ( 億円 ) 数量 ( トン ) ( 億円 ) ( トン ) 8 6 4 2 6,8 6,6 6,4 6,2 6, 5,8 5,6 5,4 菊 菊の輸入数量 金額 は 213 年までは増加を 続けていましたが 214 年以降 数量は減 少傾向 金額は横ばい となっています 国 地域別では マ レーシア (65.1%) が首位で 長年にわたって大きなシェアを持ってい ます 26 年から 213 年までは中国が 2 位でしたが 214 年以降はベトナム が 2 位となっています ( ベトナム 16.4% 中国 14.5%) ( パーセントは 215 年実績 ) 金額 ( 億円 ) 数量 ( トン ) ( 億円 ) ( トン ) 15 1 5 25, 2, 15, 1, 5, ( 億円 ) 4 国 地域別輸入金額推移 ( 億円 ) 1 国 地域別輸入金額推移 35 9 3 8 25 2 15 1 タイ台湾ニューシ ーラント ベトナムマレーシアシンカ ホ ール 7 6 5 4 3 2 マレーシアベトナム中国韓国フィリピン 5 1

Page 8 参考 エチオピアの薔薇 ( ドバイ ) 日本の輸入におけるバラの生産国はケニアが最も多くなっていますが 近年 エチオピアのバラ生産も拡大しています バラの生産には 日照時間が長く 昼夜の寒暖差があり 年間を通して日中の気温が2 度程度の地域が適しており 赤道に近いアフリカの高地はこの条件に合致しています エチオピアのバラの生産は もともとはヨーロッパ向けのために始まっており 現在もオランダ向け輸出が7 割以上 ( ) を占めてい ます ( ) 国連統計 (214 年 ) による 215 年 エチオピア航空が成田空港に就航し 日本とアフリカを直接結ぶ定期運行が始まりました これにより 積み替え時に常温にさらされるなどのリスクが減り エチオピアで生産されたバラが より安定した状態で輸入されるようになりました エチオピア産のバラは 日本への輸入量はまだ多くありませんが 215 年以降 増加を続けています エチオピア産バラ ( スプレー ) ( ケニア ) エチオピア エチオピアから日本へのバラの輸出は 26 年頃から始まりました 当時はアフリカから日本への直行便がなく エチオピアのアディスアベバから アラブ首長国連邦のドバイで積み替えられていました また エチオピアからは バラ以外でも 切花と用途を同じにする 実の色が鮮やかな ヒペリカム なども輸入されているとのことです エチオピア産ヒペリカム 取材協力 写真提供 : 株式会社クラシック 東京税関 135-8615 東京都江東区青海 2-7-11 東京港湾合同庁舎 http://www.customs.go.jp/tokyo/ 貿易統計の数値はインターネットでも検索できます 財務省貿易統計 検索 本資料を引用する場合 東京税関の資料による旨を注記して下さい 本資料に関するお問合せは 東京税関調査部調査統計課 TEL:3-3599-6385