野球におけるにおけるスポーツスポーツ障害 1. 関節障害 2. 神経障害 3. 血行障害 東海大学スポーツ医科学研究所中村豊 肘関節 手の目的動作を可能にするための関節である 上肢全体を短縮することや一直線に伸張すること ( 肘関節の屈曲と伸展 ) で手に 3 次元的空間を提供する 手の精巧な動き 力強い動きに対して支持性を与えている 構成構成 3 つの関節関節からなるからなる複合関節であるである 腕尺関節腕橈関節近位橈尺関節 関節腔関節腔は 20~30 30ml と小さいさい 1
肘関節構造 肘関節にはには 2 つの主な靭帯 ( 内側側副靱帯 外側側副靭帯 ) と 5 つの筋肉筋肉が関与関与しているしている 3 つは屈筋屈筋 2 つは伸筋伸筋であるである 肘関節構造 後方より 前方より 骨性連結の割合割合は少なくなく それぞれの複合関節の形複合関節状が異なるなる 2
3 肘関節構造肘関節構造肘関節構造肘関節構造肘関節構造肘関節構造肘関節構造肘関節構造 腕尺関節は兆番関節で一つの軸を中心に稼働する 伸展 : 肘頭窩に肘頭先端が衝突し過伸展を防いでいる 屈曲 : 鈎突窩に鈎状突起の先端が衝突し屈曲が停止する 可動範囲 : 伸展 ;0 度屈曲 ;140 度投球投球投球投球フォームフォームフォームフォーム分析分析分析分析投球投球投球投球フォームフォームフォームフォーム分析分析分析分析 1. ワインドアップワインドアップワインドアップワインドアップ期 (Wind-up): 腕を身体身体身体身体よりよりよりより後ろでろでろでろで振りかぶりりかぶりりかぶりりかぶり動作で 手首手首手首手首を返す前までのまでのまでのまでの動作動作動作動作 2. コッキングコッキングコッキングコッキング期 (Cocking): 早期早期早期早期ー手首手首手首手首を返し始めるめるめるめる時期時期時期時期後期後期後期後期ー手首手首手首手首を返してしてしてして腕を振り出すまでのすまでのすまでのすまでの動作動作動作動作 3. 加速期加速期加速期加速期 (Acceleration): 腕を振り出してしてしてして ボールボールボールボールを放すますますますまでのでのでのでの動作動作動作動作 4. フォロースルーフォロースルーフォロースルーフォロースルー期 (Follow through): ボールボールボールボールがリリースリリースリリースリリースされてされてされてされて 腕が振り収まるまるまるまる動作動作動作動作 4 4 2, 3 1 1 2, 3
4 投球投球投球投球フォームフォームフォームフォーム解析解析解析解析投球投球投球投球フォームフォームフォームフォーム解析解析解析解析加速期加速期加速期加速期に肘へのへのへのへの負担負担負担負担が高い! ボールリリースボールリリースボールリリースボールリリース直前直前直前直前に内側内側内側内側へ伸展張力展張力展張力展張力 外側外側外側外側へ圧迫力圧迫力圧迫力圧迫力が加わる! 投球時投球時投球時投球時におけるにおけるにおけるにおける上肢上肢上肢上肢の筋活動筋活動筋活動筋活動投球時投球時投球時投球時におけるにおけるにおけるにおける上肢上肢上肢上肢の筋活動筋活動筋活動筋活動大学ピッチャーは加速期に限局して筋活動がみられる 2 年経験のピッチャー (12 歳 ) 大学野球ピッチャー
小児の投球投球におけるにおける筋活動 すべての投球 Phase において筋活動が見られる 発育期の骨成長 成長期の骨は軟骨部分があり X 線検査では描出できない部分がある 肘関節部の骨端核が骨化して X 線上に描出され始める時期 ( 年齢 ) がある 描出されない時期では 軟骨部分の画像診断は困難である 外上顆核 11 小頭核 2 橈骨骨骨骨頭核 6 南出現閉鎖 上腕骨小頭 4.5 ---- 5m 12---- ----14y 橈骨頭 5.5----- -----8y 14---- ----16y 内側上顆 4y7m--- ---9y 13---- ----16y 滑車 10---- 12y 14---- ----16y 肘頭 10----- -----12y 14---- ----16y 外側上顆 11----- -----13y 13---- ----16y 内上顆核 7 上腕滑車核 8~11 肘頭核 10~2 出現 Lanz 閉鎖 1y 13---- ----16y 5---7y 14---- ----18y 5y 14---- ----18y 12y 14---- ----18y 8----12y 13---- ----17y 11--- ---13y 14---- ----16y 5
肘関節の X 線像 正面 側面 正常の肘関節の X 線像 : 関節裂隙は透亮像として描出されている R は右側を示す 内側上顆の肥大 X 線の左右比較で 投球側の右側に内側上顆の肥大が見られる 6
内側上顆の分節 内側上顆に肥大が見られると共に 分節 硬化の像が観察される 肘頭部の骨棘 上腕三頭筋の付着部である肘頭部に骨増殖像を認める 7
上腕骨小頭の透亮像 上腕骨小頭部分に骨梁構造が欠落した透亮像が見られる 野球肘 肘内側投球障害肘内側投球障害 1. 屈筋 回内筋損傷 2. 内上顆炎 ( 内側テニス肘 逆テニス肘 ) 3. 内側側副靱帯損傷 肘外側投球障害肘外側投球障害 1. 上腕骨外上顆炎 2. 上腕骨小頭離断性骨軟骨炎 肘関節後方障害肘関節後方障害 1. 上腕三頭筋腱炎 2. 上腕三頭筋腱剥離骨折 8
離断性骨軟骨炎の治療 骨釘移植後 4 年 3 ヶ月の経過で 改善が得られている 離断性骨軟骨炎 橈骨頭軟骨面 上腕骨小頭軟骨面の軟骨変性 小頭部の軟骨に小指頭大の軟骨変性を認める 9
離断性骨軟骨炎の経過 骨釘移植術後 術後 8 年で病巣部分の変形を残すが 安定が得られている 関節遊離体 上腕骨小頭軟骨面 橈骨頭軟骨面 関節遊離体 腕橈関節裂隙の小豆大の関節遊離体を認める 10
投球制限 Adams 1 野球シーズンを短期間にする 2 投手は骨端線が閉じるまでは 1 試合 2 イニングスの投球に制限する 3 変化球の禁止 4 little league 9~10 歳群 11~12 歳群に分ける (13 歳以上は pony league ) Larson 11 1 週間に 6 イニングス 21 日 4 イニングス以上投げれば 3 日間の休養 34 イニングス以下ならば 1 日の休養 11
投球障害 外反 伸展負荷過剰による障害外反 伸展負荷過剰による障害 1. 肘関節後方 後内側が障害を受ける 2. 外反や伸展ストレスが肘頭窩にインピンジメント ( 狭窄 ) を起こをし 痛みを生じる 痛みはリリース期や減速期に生じる 伸展に伴って 肘頭内側は窩部後内部でインピンジメントを生じる 尺側側側側副靭帯の伸展副靭帯の伸展によって外反動揺が生じ 投球メカニズムが変化して障害を起こす 肩関節の投球障害 投球肩は投球を障害する病変の総称で 様々な症状をもつ症候群である 病態 オーバーユース 急性 慢性外傷 肩関節 ( 亜 ) 脱臼 肩甲下滑液包炎 関節炎 腱板炎 腱板損傷 ベネット病変 上腕二頭筋長頭筋炎 関節軟骨損傷 (SLAP) 離断性骨軟骨炎 肩甲上神経障害 リトルリーガー肩 ( 上腕骨近位骨端線離開 ) など 12
13 神経合併損傷神経合併損傷神経合併損傷神経合併損傷神経合併損傷神経合併損傷神経合併損傷神経合併損傷 1) 1) 腋窩神経麻痺腋窩神経麻痺腋窩神経麻痺腋窩神経麻痺腋窩神経麻痺腋窩神経麻痺腋窩神経麻痺腋窩神経麻痺 : 上肢上肢上肢上肢の挙上制限挙上制限挙上制限挙上制限上肢上肢上肢上肢の挙上制限挙上制限挙上制限挙上制限三角筋麻痺三角筋麻痺三角筋麻痺三角筋麻痺三角筋麻痺三角筋麻痺三角筋麻痺三角筋麻痺小円筋麻痺小円筋麻痺小円筋麻痺小円筋麻痺小円筋麻痺小円筋麻痺小円筋麻痺小円筋麻痺 2) 2) 橈骨神経麻痺橈骨神経麻痺橈骨神経麻痺橈骨神経麻痺橈骨神経麻痺橈骨神経麻痺橈骨神経麻痺橈骨神経麻痺 : 下垂手下垂手下垂手下垂手下垂手下垂手下垂手下垂手手首手首手首手首の伸展不能伸展不能伸展不能伸展不能手首手首手首手首の伸展不能伸展不能伸展不能伸展不能手指伸展不能手指伸展不能手指伸展不能手指伸展不能手指伸展不能手指伸展不能手指伸展不能手指伸展不能 3) 3) 正中神経麻痺正中神経麻痺正中神経麻痺正中神経麻痺正中神経麻痺正中神経麻痺正中神経麻痺正中神経麻痺 : 鷲手鷲手鷲手鷲手鷲手鷲手鷲手鷲手前腕屈筋麻痺前腕屈筋麻痺前腕屈筋麻痺前腕屈筋麻痺前腕屈筋麻痺前腕屈筋麻痺前腕屈筋麻痺前腕屈筋麻痺腋窩神経腋窩神経腋窩神経腋窩神経橈骨神経橈骨神経橈骨神経橈骨神経正中神経正中神経正中神経正中神経肩の関節唇損傷関節唇損傷関節唇損傷関節唇損傷肩の関節唇損傷関節唇損傷関節唇損傷関節唇損傷 SLAP(superior labrum anterior posterior) 病変病変病変病変 [SLAP 病変病変病変病変の分類分類分類分類 ] タイプタイプタイプタイプ 1: 関節唇上方関節唇上方関節唇上方関節唇上方のささくれのささくれのささくれのささくれタイプタイプタイプタイプ 2: 関節唇関節唇関節唇関節唇のささくれとのささくれとのささくれとのささくれと関節関節関節関節窩からのからのからのからの剥離剥離剥離剥離 最も多い タイプタイプタイプタイプ 2a: 関節唇関節唇関節唇関節唇のささくれとのささくれとのささくれとのささくれと関節関節関節関節窩からのからのからのからの部分剥離部分剥離部分剥離部分剥離 タイプタイプタイプタイプ 2b: 関節窩関節窩関節窩関節窩からのからのからのからの完全剥離完全剥離完全剥離完全剥離 またはまたはまたはまたは主要部分主要部分主要部分主要部分の断裂断裂断裂断裂 タイプタイプタイプタイプ 3: 上方関節唇上方関節唇上方関節唇上方関節唇のバケツバケツバケツバケツ柄断裂断裂断裂断裂 断裂部分断裂部分断裂部分断裂部分は中央中央中央中央に転移転移転移転移しておりておりておりており 末梢側末梢側末梢側末梢側はつながっているつながっているつながっているつながっている タイプタイプタイプタイプ 4: 上方関節唇上方関節唇上方関節唇上方関節唇のバケツバケツバケツバケツ柄断裂断裂断裂断裂が上腕二頭筋腱内上腕二頭筋腱内上腕二頭筋腱内上腕二頭筋腱内までまでまでまで入り込んでいるんでいるんでいるんでいる
14 13 13 13 13 歳 男子男子男子男子 少年野球選手少年野球選手少年野球選手少年野球選手 ピッチャーピッチャーピッチャーピッチャー 右投右投右投右投げ ( 右利右利右利右利き ) 13 13 13 13 歳 男子男子男子男子 少年野球選手少年野球選手少年野球選手少年野球選手 ピッチャーピッチャーピッチャーピッチャー 右投右投右投右投げ ( 右利右利右利右利き ) 2 ヶ月前月前月前月前よりよりよりより右肩右肩右肩右肩に痛みをみをみをみを覚えるえるえるえる 試合期試合期試合期試合期の夏場夏場夏場夏場になりになりになりになり痛くてくてくてくて投球不可能投球不可能投球不可能投球不可能になになになにな 2 ヶ月前月前月前月前よりよりよりより右肩右肩右肩右肩に痛みをみをみをみを覚えるえるえるえる 試合期試合期試合期試合期の夏場夏場夏場夏場になりになりになりになり痛くてくてくてくて投球不可能投球不可能投球不可能投球不可能になになになになる る 右上腕骨骨端線離開右上腕骨骨端線離開右上腕骨骨端線離開右上腕骨骨端線離開左上腕骨左上腕骨左上腕骨左上腕骨骨端線骨端線骨端線骨端線 ( 健康側健康側健康側健康側 ; 正常正常正常正常 ) 野球野球野球野球肩肩の神経損傷神経損傷神経損傷神経損傷肩の神経損傷神経損傷神経損傷神経損傷腋窩神経損傷肩甲上神経損傷腕神経叢損傷など 肩甲上神経の絞扼性神経損傷は肩甲切痕で生じることが多い 棘窩切痕での障害はガングリオンによることが多い 上肢上肢上肢上肢の内旋運動内旋運動内旋運動内旋運動や肩甲骨肩甲骨肩甲骨肩甲骨の外旋運外旋運外旋運外旋運動で肩甲上神経肩甲上神経肩甲上神経肩甲上神経は伸展伸展伸展伸展されるされるされるされる
腋窩神経麻痺 肩甲上神経 腋窩神経の後枝 Quadrilateral space 腋窩神経麻痺 19 歳 野球選手野球選手 キャッチャー左手 ( 左腕単独 ) でミートバッティングの練習練習を繰り返し練習練習していたしていた 翌日になりになり左上肢左上肢の挙上制限挙上制限に気づく 左上肢の挙上制限挙上制限のためのため捕球捕球ミスを叱責叱責されながらもされながらも練習練習を続けるがけるが 改善が見られずられず医療機関医療機関へ受診受診となる 肩甲上神経麻痺 上肩甲横靭帯 下肩甲横靭帯 解剖解剖 肩甲上神経は肩甲骨外側上縁から肩甲切痕に達する 強靭な上肩甲横靭帯が切痕の屋根を形成している 棘上筋と肩甲上腕関 肩鎖関節に分岐する その後 肩甲棘基部の外側縁を乗り越え内側に方向を変え棘下筋に達する 絞扼部位絞扼部位 肩甲切痕 : 棘上筋 棘下筋の麻痺肩甲棘基部外側縁 : 棘下筋の麻痺 20 歳 男性男性 野球選手棘下筋萎縮下筋萎縮のためにのために肩甲骨部に陥凹陥凹を認める ( ) 15
有鈎骨鈎突起骨折 鈎突起は 細長い突起で手掌方向へ突き出ているため 一般的には転倒時に受傷する事が多い 野球 テニス ゴルフなどではスウィング中に骨折すくことが多い グリップの台座が鈎突起に当たり骨折する 徴候 手関節痛 握力低下突起部の圧痛など 有鈎骨鈎突起骨折 有鈎骨鈎突起骨折 X 線撮影では手根管撮影方向が必要となる CT スキャン MRI などが有力な画像診断となる [ 治療 ] 保存療法 : ギプス固定 手術療法 : アスリートの早期復帰には適応が高い 骨片摘出術 16
17 野球競技野球競技野球競技野球競技におけるにおけるにおけるにおける血行障害血行障害血行障害血行障害野球競技野球競技野球競技野球競技におけるにおけるにおけるにおける血行障害血行障害血行障害血行障害 上肢 ( 投球側 ) 胸郭出口症候群 (Thoracic outlet syndrome) Effort Thrombosis Quadrilateral Space Syndrome 尺骨動脈血栓症 手指血行障害 上肢 ( 捕球側 ) 手指血行障害手指血行障害手指血行障害手指血行障害手指血行障害手指血行障害手指血行障害手指血行障害手指血行障害野球選手野球選手野球選手野球選手の手指血行障害手指血行障害手指血行障害手指血行障害の存在存在存在存在は古くからのくからのくからのくからの指摘指摘指摘指摘がありがありがありがあり 捕球側捕球側捕球側捕球側の血行障害血行障害血行障害血行障害と投球側投球側投球側投球側の血行血行血行血行障害障害障害障害に分けられるけられるけられるけられる 捕球側捕球側捕球側捕球側の血行障害血行障害血行障害血行障害ではではではでは繰り返されるされるされるされるボールボールボールボールの捕球時捕球時捕球時捕球時にかかるにかかるにかかるにかかる手掌部手掌部手掌部手掌部へのへのへのへのストレストレストレストレスからからからから指の中手動脈中手動脈中手動脈中手動脈からからからから固有動脈固有動脈固有動脈固有動脈にかけてにかけてにかけてにかけて血行血行血行血行が障害障害障害障害されるとされるとされるとされると考えられるえられるえられるえられる 冬季冬季冬季冬季にはにはにはにはレイノーレイノーレイノーレイノー現象現象現象現象を自覚自覚自覚自覚するするするする選手選手選手選手も散見散見散見散見されされされされ 寒冷環境寒冷環境寒冷環境寒冷環境ではではではでは外気温外気温外気温外気温の低下低下低下低下に伴い障害指障害指障害指障害指の皮膚温度膚温度膚温度膚温度の低下低下低下低下が観察観察観察観察されるされるされるされる サーモグラフィーサーモグラフィーサーモグラフィーサーモグラフィー画像画像画像画像皮膚温度低下皮膚温度低下皮膚温度低下皮膚温度低下示指の蒼白化過去過去過去過去のは報告報告報告報告ではではではでは外気温外気温外気温外気温が 3~4 に状態状態状態状態では 2~3 時間時間時間時間の練習練習練習練習においてにおいてにおいてにおいて捕球側示指捕球側示指捕球側示指捕球側示指の血行障害部行障害部行障害部行障害部の温度低下温度低下温度低下温度低下は 4~5 程度程度程度程度の低下低下低下低下が観測観測観測観測されたとされたとされたとされたと報告報告報告報告されているされているされているされている またまたまたまた過去過去過去過去の血管血管血管血管造影所見造影所見造影所見造影所見の報告報告報告報告ではではではでは このようなこのようなこのようなこのような捕球側示指捕球側示指捕球側示指捕球側示指の絵血行障害絵血行障害絵血行障害絵血行障害の場合場合場合場合ではではではでは指の固有動脈固有動脈固有動脈固有動脈の閉塞所見塞所見塞所見塞所見などがなどがなどがなどが認められるとのめられるとのめられるとのめられるとの指摘指摘指摘指摘がなされてがなされてがなされてがなされているいるいるいる
19 歳 大学野球部 捕手 1 ヵ月前より捕球側の示指 MP 関節を中心に捕球時の疼痛を覚えるが練習を継続する 2 週間前より疼痛増強し MRI 検査の施行となる 示指 MP 関節部を中心中心に T2 強調像で高信号陰影を認め 炎症性浮腫炎症性浮腫を思わせるわせる 手指血行障害発生頻度 100.0% 90.0% 80.0% なし, 74.9% =602 602) なし, 94.1% =32 32) なし, 74.6% =391 391) なし, 72.8% =179 179) 70.0% 60.0% 50.0% 40.0% 30.0% あり, 25.1% =202 202) あり, 25.4% =133 133) あり, 27.2% =67 67) 20.0% 10.0% あり, 5.9% =2) 0.0% 合計 中学生 高校生 大学生 18
19 守備位置別発生頻度守備位置別発生頻度ありありありあり, 17 17 17 17.7% =42 42 42 42) なしなしなしなし, 82 82 82 82.3% =195 195 195 195) ありありありあり, 29 29 29 29.0% =88 88 88 88) なしなしなしなし, 71 71 71 71.0% =215 215 215 215) ありありありあり, 25 25 25 25.9% =21 21 21 21) なしなしなしなし, 74 74 74 74.1% =60 60 60 60) ありありありあり, 27 27 27 27.9% =51 51 51 51) なしなしなしなし, 72 72 72 72.1% =132 132 132 132) 0.0% 10.0% 20.0% 30.0% 40.0% 50.0% 60.0% 70.0% 80.0% 90.0% 外野手内野手捕手投手 内野守備別内野守備別内野守備別内野守備別ではではではでは遊撃手遊撃手遊撃手遊撃手に多発多発多発多発 次いでいでいでいで 2 塁手塁手塁手塁手 内野守備別内野守備別内野守備別内野守備別ではではではでは遊撃手遊撃手遊撃手遊撃手に多発多発多発多発 次いでいでいでいで 2 塁手塁手塁手塁手 0.0% 0.0% 0.0% 0.0% 50.0% 50.0% 50.0% 50.0% 100.0% 100.0% 100.0% 100.0% 150.0% 150.0% 150.0% 150.0% 200.0% 200.0% 200.0% 200.0% 250.0% 250.0% 250.0% 250.0% 300.0% 300.0% 300.0% 300.0% 母指母指母指母指示指示指示指示指中指中指中指中指環指環指環指環指小指小指小指小指外野手外野手外野手外野手 =42 42 42 42) 内野手内野手内野手内野手 =88 88 88 88) 捕手捕手捕手捕手 =21 21 21 21) 投手投手投手投手 =51 51 51 51) 0.0% 0.0% 0.0% 0.0% 50.0% 50.0% 50.0% 50.0% 100.0% 100.0% 100.0% 100.0% 150.0% 150.0% 150.0% 150.0% 200.0% 200.0% 200.0% 200.0% 250.0% 250.0% 250.0% 250.0% 300.0% 300.0% 300.0% 300.0% 母指母指母指母指示指示指示指示指中指中指中指中指環指環指環指環指小指小指小指小指投球側投球側投球側投球側投球側投球側投球側投球側捕球側捕球側捕球側捕球側捕球側捕球側捕球側捕球側81% 76% 60% 49% 指別血行障害指別血行障害指別血行障害指別血行障害の発生頻度発生頻度発生頻度発生頻度指別血行障害指別血行障害指別血行障害指別血行障害の発生頻度発生頻度発生頻度発生頻度
競技年数別の血行障害発生率 120.0% 100.0% 外野手 =42 42) 内野手 =88 88) 捕手 =21 21) 投手 =51 51) 80.0% 60.0% 40.0% 20.0% 0.0% ~4 年 6 年 8 年 10 年 12 年 14 年 16 年 ~ 血行障害血行障害は 0~7 年までまで増加 捕手では 7 年目以降以降に発生 20
21
30 25 20 15 10 夜間練習前後の示指皮膚温度変化 A B C D E F ( 捕球側血行障害者 6 名 ) 外気温度 :3.3~4.1 練習時間 :180 分 左小指 左母指 80% 60% 40% 20% 0% 練習前練習後 左示指 5 0 練習前 練習後 左環指左中指 示指温変化 : 平均 -4.52 捕球側示指の皮膚温度低下 寒冷暴露による変化寒冷暴露による変化 侵害刺激 :15 以下領域への低下 3/6 例 5/6 例 ( 練習前 ) ( 練習後 ) 示指温変化 : 平均 4.52 低下 30 25 20 15 10 捕球側血行障害者の手指温度変化 5 0 A B C D E F 侵害刺激領域 練習前 練習後 夜間練習 :180 分 外気温度 :3.3 ~4.1 新たな温熱療法 管理対策の必要性がある!! 22
画像評価 示指固有指動脈の欠損像 Flow-Spoiled FBI 法による MRI 画像 MRI 評価 :3/6 例施行 野球選手の血行障害対策 衝撃緩和対策衝撃緩和対策 手袋の使用キャッチャーミッドの改良 ( 衝撃吸収素材 ) 示指のグラブ外挿入 ( 内外野選手 ) 衝撃緩和プロテクター 循環 ( 促進 ) 対策 温熱療法 : 炭酸泉療法物理療法 : 電気療法 超音波療法 23
ご清聴清聴を有難有難うございました 24