「電子マネーの利用に関するアンケート調査」

Similar documents
<4D F736F F F696E74202D A815B836895DB974C B28DB895F18D E368C8E937894C58DC58F4994C52E707074>

Microsoft PowerPoint - グラフ

公共交通公共交通 についてのアンケート < 調査概要 > 調査方法 : インサーチモニターを対象としたインターネット調査 分析対象者 : 札幌圏内在住の15 歳以上の男女 調査実施期間 : 2013 年 3 月 7 日 ( 木 )~3 月 12 日 ( 火 ) 有効回答者数 : N=600 全体 6

( 以下 カードなど ) を普段何枚 ( モバイル決済の場合は何種類 ) 使っているかたずねた ( それぞれの決済手段の定義は別表を参照 ) 各決済手段について 1 枚以上使用している人と全く使用していない人の割合は 岐阜県 愛知県 全国でそれぞれ表のようになった クレジットカードを使用している人の

Microsoft Word - 電子マネー2009_ver4.doc

<4D F736F F F696E74202D E71837D836C815B82C98AD682B782E9837D815B F B835E81408FC194EF8D7

1. クレジットカードの保有枚数 クレジットカード の保有枚数は平均 2.94 枚 鳥取県内の勤労者 ( 所謂サラリーマン ) のJCBや VISA イオンなどのクレジットカード の平均保有枚数は の平均で1 人当たり2.94 枚となった 年代別では 40 歳代 が最もクレジットカードの平均保有枚数

報道関係者各位 2014 年 2 月 19 日 ソフトブレーン フィールド株式会社 ~ ポイントサービスに関する 5,300 人アンケート ~ 女性の 4 割以上が 4 枚以上のポイントカードを使い分けていることが判明アンケートやゲームへの参加でポイントを貯める工夫も フィールドマーケティング支援サ

自主調査レポート

「大学生に対するクレジットカードに 関するアンケート(平成27年度) 〔マイナビ調査〕」結果

1. 電子マネー 1 の保有状況等の推移二人以上の世帯について 電子マネーを持っている世帯員がいる世帯の割合をみると 電子マネーの調査を開始した平成 2 年以降 毎年上昇しています また 電子マネーを利用した世帯員がいる世帯の割合も上昇しており 平成 2 年には約 2 割でしたが 23 年には3 割

Microsoft Word - 09_watabe[論文].docx

1. プリペイド式カード の利用経験について 2 バスカード ( 西鉄バスのみ ) の利用率が約 8 割 < 全体 > プリペイド式カードの利用経験について 全体でみると バスカード ( 西鉄バスのみ ) が 85.2% と最も高く 次いで よかネットカード (45.2%) えふカード (36.5%

(Microsoft PowerPoint - \223d\216q\203}\203l\201[ \203v\203\214\203[\203\223.pptx)

おかげさまでモバイルSuicaは10周年を迎えます

1. 概要 目的 大学生におけるクレジットカードの所有の有無とクレジットカードに関する意識を調査するため 回答者 :709 名 1 日本大学商学部 特殊講義金融サービス ビジネス 受講生 (2~4 年生 ) 2 明治大学国際日本学部 金融サービス演習 受講生 (2 年生 ) 3 白鷗大学経営学部 銀

2018 年 2 月 15 日 長野経済研究所プレスリリース~ 消費動向調査結果 (2018 年 10~12 月調査 )~ 消費税増税時のポイント還元もあり キャッシュレス決済の利用意向は半数を超える 本調査は 県内の消費動向や消費意識に関わるテーマに対する考え方を分析するため 県内 1,000 世

Press Release 2018 年 6 月 29 日 楽天リサーチ株式会社 現金以外を利用する理由は ポイントが貯まるから がトップ 出かける際に所持する現金の平均金額は 5 年前より 1,151 円低い結果に - キャッシュレス決済に関する調査 - URL:

調査概要 キャッシュレス決済に関するアンケート調査調査概要 調査期間 2018 年 6 月 4 日 ( 月 )~6 月 5 日 ( 火 ) 調査方法 調査対象 Webアンケート 20 歳以上のインターネット利用者 スクリーニング調査 一般消費者 本調査 過去 1 年間にインターネットを用いてオンライ

<4D F736F F F696E74202D C837282C98AD682B782E9837D815B F B835E91E688EA92652E707074>

PowerPoint プレゼンテーション

<4D F736F F D E616C A93648E71837D836C815B82C98AD682B782E992B28DB88CB48D652E646F63>

自転車駐車場における 料金収受の利便性向上及び高度化に関する調査 ( 要約版 ) 商品購入やサービス利用の対価として金銭のやり取りが発生するが ここ数年では 情報通信技術や機器の発達とともに多様化が進み 現金を用いず クレジットカードや電子マネー等を利用した金銭のやり取り いわゆるキャッシュレス決済

H24/08/00

28巻05号_P037_041_特集9

性別 女性 48% 男性 52% 男性 女性 年齢 29 歳 5% 30 歳以上 16% 20 歳未満 21 歳 1% 1% 22 歳 7% 23 歳 10% 20 歳未満 21 歳 22 歳 23 歳 24 歳 28 歳 8% 24 歳 14% 25 歳 26 歳 27 歳 27 歳 12% 26

PowerPoint プレゼンテーション

性別 女性 48% 男性 52% 男性 女性 年齢 29 歳 5% 30 歳以上 16% 20 歳未満 21 歳 1% 1% 22 歳 7% 23 歳 10% 20 歳未満 21 歳 22 歳 23 歳 28 歳 8% 24 歳 14% 24 歳 25 歳 26 歳 27 歳 27 歳 12% 26

約 7 割が はい と回答しており ポイントやマイルの利用について利便性を求めていることがわかっ た 若年層において特にその意識が高くなっており 0 代が 8.7% で最も高く その後年代が高くなる につれて数値は低くなり 60 代では 60.% と 0 代と 60 代で.5 ポイントの差が出る結果

Uモニ  アンケート集計結果

最近の電子マネーの動向について(2012年)

目次 P. 1 調査の概要 P 年を振り返って P 年の展望 P 備えが必要 ( 経済的に不安 ) と感じること P 今 一番買いたいもの P お金の支払いをする際の決済方法 P 資産運用について

調査レポート

ニッセイインターネットアンケート ~ 夏のボーナス について ~ 2019 年 6 月 2 8 日日本生命保険相互会社 日本生命保険相互会社 ( 社長 : 清水博 ) は ずっともっとサービス のサンクスマイルメニューのひとつ として ホームページ (

日本印刷学会誌49-4

年収とフィンテックサービスの関係では 年収が高まるにつれて 何らかのフィンテックサービスを活用している傾向にある 一方で 保有資産については資産額が多いほどフィンテックサービスの利用も増える傾向もみられるが 年収の場合とは違う動きがみられた 3. 金融サービス利用状況について 金融リテラシーについて

メインバンクを変更した理由の半数超は 自宅近くの店舗や ATM がなくなったからという チャネルに関するもので ある 参照 P.9 3. 預かり資産 金融機関で 投資信託 国債 地方債 もしくは 生命保険 を加入 購入した最大の理由は 渉外員からの勧誘 店頭のパンフレットを見て相談したという意見も

PowerPoint プレゼンテーション

バレンタインデーのプレゼントにかける予算は増加傾向 中でも 女性の友人 への予算の平均は 33 円増加バレンタインデーのプレゼントにかける予算について プレゼントを渡す相手別に見たところ パートナー 思いを寄せている相手 への予算は 2 が最も多い一方 配偶者以外の家族 会社 取引先や男性の友人など

ECONOMY TOPICS

<4D F736F F D205B46696E616C5D E815B836C F C F82C98AD682B782E992B28DB88CB48D652E646F63>

最近の電子マネーの動向について(2010年)

Bto 45,000 43, ,000 39, ,000 34, ,000 29, ,000 20,000 15,000 14,

NEWS LETTER( 調査レポート ) 報道関係各位 日本人のポイント活用に関する調査 2019 ネットエイジアリサーチ 消費者評価ランキング 2019 年 2 月 27 日 利用しているポイントサービス 1 位 T ポイント 2 位 楽天スーパーポイント 3 位 Ponta ポイント ポイント

ApplePay.indd


スライド 1

(Microsoft PowerPoint - \214\273\221\343\216Y\213\306\230_b-8.ppt [\214\335\212\267\203\202\201[\203h])

利用機関ごとのお支払いの流れサークル K / サンクス セイコーマート デイリーヤマザキ / ヤマザキデイリーストア 5. モバライ お支払い画面で 確認番号 (17 桁のお支払い用番号のうち後ろ 9 桁 ) を入力し 次へ ボタンを押します 3. 番号入力画面に進む を選択します 3. お支払受付

電力自由化に関する認知度9割超えるも、導入意向低いまま 若年層ほど紙の検針票のみで確認、年配層はWebと併用の傾向

PowerPoint プレゼンテーション

ニュースリリース 平成 3 1 年 3 月 2 8 日 消費者動向調査 : 軽減税率 株式会社日本政策金融公庫 消費税の 軽減税率制度 消費者の受け止め方を調査 ~ 約 7 割の消費者が制度を認知認知 制度運用には わかりやすさ を求める ~ < 平成 31 年 1 月消費者動向調査 > 日本政策金

雑貨・インテリア店の利用に関する 調査結果

2J25 非接触型決済による電子マネーの普及に関する研究 序 論 電子マネーの普及 21 年 11 月にビットワレット株式会社の IC 型電子マネー Edy が発行されたのをきっかけに様々な電子マネーが発行されるようになり その利用が急速に増加している 電子マネーは ユーザーへの普及率が店舗での利用

Microsoft Word - Łñ“’‘‚†i…v…„…X†j.doc

Microsoft Word _決済動向調査_2019.docx

Microsoft Word 年1月(リリース).doc

東海 4 県若年層のスマートフォンネットワーク満足度調査 株式会社角川アスキー総合研究所 調査概要 (1) 調査時期 : 2014 年 12 月 3 日 ~9 日 (2) 調査方法 : ネットアンケート (3) 調査対象 : 東海 4 県在住の15 歳から34 歳までの男女 (4) 有効回答数 :

<4D F736F F D C835894AD955C8E9197BF EE CC B83678E9E8E96816A8F4390B38CE32E646F63>

2005 年ファイル交換ソフト利用実態調査結果の概要 2005 年 5 月 31 日 目次 調査方法...2 ファイル交換ソフトの利用者数の実態 ファイル交換ソフトの利用率とその変化 ファイル交換ソフトの利用者数とその変化...5 ファイル交換の実態 利用されてい

(Microsoft PowerPoint _\221\3464\211\361\330\330\260\275\227p\216\221\227\277.ppt)

<4D F736F F F696E74202D C8E3F834C C E C837E B C5817A2E7

Microsoft Word - プレス091117MDRI _1_

Microsoft Word - 05_watabe[論文]入稿版.doc

PowerPoint プレゼンテーション

資料7 ICカード導入検討概要版(協議会修正)

第3回「生活者1万人アンケート調査(金融編)」を実施

お知らせ 2019 年 6 月 27 日 楽天インサイト株式会社 消費増税に伴う ポイント還元制度 で キャッシュレス決済を現状より前向きに捉える人は 6 割 キャッシュレス支持派 が 4 割半超えで 現金支持派 を上回る キャッシュレス決済に関する調査 URL:

前問で 知っているが使っていない と回答した方に 今後格安スマホを利用したいと思うかについて聞いたところ 利用したい ( とても利用したい + どちらかというと利用したい ) は合わせて 33.3% 利用したくない( 全く利用したくない + どちらかというと利用したくない ) の合計が 32.% と

「教育資金贈与信託」、資産の世代間移行を後押し

キャッシュレス決済導入に関するアンケート調査報告 調査先 : 当所会員事業所のうち 小売業 飲食店 宿泊業 生活関連サービス業を抽出 調査期間 : 令和元年 5 月 17 日 ~6 月 14 日 回答数 :70 事業所 回答事業所 業種 回答企業 業種 1 小売業 25 2 飲食店 27 3 サービ

PowerPoint プレゼンテーション

<4D F736F F D AAE90AC817A F96CA926B95FB964082C98AD682B782E988D38EAF92B28DB B28DB88A A2E646F63>

<4D F736F F D C CA94CC ED292B28DB88C8B89CA8DC58F4994C5>

& 11, ,

< 調査概要 > 調査タイトル 調査対象 調査期間 調査方法 調査地域 有効回答数 実施機関 ポイントサービスに関するアンケートマクロミルインターネットリサーチのモニター会員を母集団とする 有職の 歳の男性 2013 年 11 月 15 日 11 月 16 日インターネットリサーチ全国

<4D F736F F D20836C F C F82C98AD682B782E992B28DB88CB48D655F8A BE28D7388C E646F63>

<4D F736F F D C A838A815B A B F838C E B82C98AD682B782E B E646F63>

「終活」に関する意識調査

平成24年5月14日

1 食に関する志向 健康志向が調査開始以来最高 特に7 歳代の上昇顕著 消費者の健康志向は46.3% で 食に対する健康意識の高まりを示す結果となった 前回調査で反転上昇した食費を節約する経済性志向は 依然厳しい雇用環境等を背景に 今回調査でも39.3% と前回調査並みの高い水準となった 年代別にみ

次に 貯蓄に対する意識や行動について 確認を行いました 全回答者 (, 名 ) に 貯蓄をすることが好きか聞いたところ はい 53.5% いいえ 7.8% どちらともいえない 38.7% となり 貯蓄好きが半数を超えました 性にみると 2 男性や 2 女性では貯蓄好きが 4 人に 3 人の割合 (

46.0% が新型 iphone の購入意向あり! iphone 5s の人気が iphone 5c を大きく上回る Q1. 新型 iphone の購入意向をお答えください ( 単数回答 ) N=4500 新型 iphone の購入意向を聞いたところ 購入したい と答えた人は 13.4% やや購入し

千葉中央バス株式会社 消費税率引上げに伴う運賃改定の認可についてのお問い合わせ (FAQ) Q 年 10 月 1 日の消費税率引き上げによって バス運賃の値上げを行いますか? A 年 10 月 1 日より 消費税率引き上げ分についてのみ転嫁致します 一般路線バスにつ いて

1 クレジットカードの利用意向 (1) クレジットカードを積極的に利用したいと思うか 問 1 あなたは, クレジットカードを積極的に利用したいと思いますか この中から 1 つだけお答えください そう思う( 小計 ) 39.8% そう思う 20.3% どちらかといえばそう思う 19.5% そう思わない

電子マネー導入のお知らせ

H17

<4D F736F F D A834190A291E382C982A882AF82E98C6791D CC B28DB C837C815B A2E646F63>

1 1 (1) (2) 1 (3) (1) 6 (2) (1) (2) (3) (4)

<4D F736F F D E616C817A93C78F D8F9182C98AD682B782E992B28DB82E646F63>

<4D F736F F D CA904D94CC EC091D492B28DB88C8B89CA>

証明書発行サービス 操作マニュアル


中間

<81798A6D92E8817A F925093C682C6834E838D83582E786C7378>

Q

ごみ減量化 資源化に関する 市民アンケート結果 ( 項目別分析 ) 平成 27 年 (2015 年 )12 月 資源循環部

PRESS RELEASE < 報道関係各位 > 2019 年 7 月 18 日 株式会社ジェーシービー < キャッシュレス決済に関する調査 > 6 割の人が週に 1 回以上キャッシュレス決済を利用 2 人に 1 人は キャッシュレスが使えないと来店意欲が減少! 会計担当者の 8 割は少額でもキャッ

プレスリリース

平成 26 年 2 月 12 日 南海電気鉄道株式会社西日本旅客鉄道株式会社 南海 JR 西日本連絡 IC 定期券 の発売開始日について ~ 本年 3 月 14 日 ( 金 ) に決定 ~ 南海電気鉄道株式会社 ( 以下 南海 ) 西日本旅客鉄道株式会社( 以下 JR 西日本 ) では 平成 25

Transcription:

電子マネー保有率 6 割 コンビニやスーパーでの利用がけん引 ~ 熊本県内の電子マネー利用に関するアンケート調査 ~ はじめに ピッ や シャリーン という電子音とともに決済が瞬時に完了する電子マネーは発行枚数 決済件数ともに伸びており 日本経済新聞社の調べによると 2013 年 3 月末現在で主要 6 種類の発行枚数は 1 億 9,928 万枚 年間決済件数は約 28 億 9 千万件に達している 主な電子マネーにはプリペイド型とクレジット機能を利用するポストペイ型とがあり 前者は発行主体によって専業系 ( 楽天 Edy) 交通系(Suica SUGOCA nimoca など ) 流通系 (WAON nanaco など ) があり 後者は携帯電話やスマートフォンに搭載されたもの (id QUICPay) が主に利用されている 首都圏に比べれば熊本県内で電子マネーを利用できる場はまだまだ少ないが 数年前に比べると確実に増えている そこで当研究所では県内の電子マネーの保有や利用状況を明らかにするため アンケート調査を実施した なお 今回の対象とした電子マネーは あらかじめ入金しておいた IC カードや携帯電話 スマートフォンを端末にかざして代金を支払うもの おサイフケータイによる後払いのものも含む である [ 調査結果の概要 ] 1. 電子マネーの保有率は6 割強で 1 種類だけ持っているのは 29.2% 2 種類以上持っているのは 32.4% で 複数持っている人が若干多い 2. 持っている電子マネーは 多い順にイオン系の WAON 楽天 Edy ( 以下 Edy ) セブン & アイ ホールディングス系の nanaco で 流通系電子マネーの保有が多い 利用する場所は コンビニエンスストア (63.4%) が最も多く 特にはコンビニが中心である 3. 利用する理由は ポイントがたまるから (62.4%) が最も多く お得感が最大の魅力だと思われる [ 調査の概要 ] 調査対象 : 熊本県内の 18 歳以上の男女 1,023 人 ( 515 人 508 人 ) 調査時期 :2013 年 8 月 8 日 ~12 日 調査方法 : 調査会社登録モニターへのネット調査 ( 調査会社 : マクロミル ) 回答者内訳 ( 年代別集計では 18 歳以上 29 歳以下 を 20 代 として集計している ) 年代別 20 代 30 代 40 代 50 代 60 代以上 1,023 206 206 206 206 199 515 103 103 103 103 103 508 103 103 103 103 96 1

1. 電子マネーの保有状況 : 約 6 割が保有何らかの電子マネーを 持っている は 61.7% 持っていない は 38.3% で ほぼ6 割が保有している 何種類持っているかをみると 1 つ が 29.2% と最も多く 次いで 2つ が 20.4% と多い ( 図表 1) 3つ 4つ以上 と合わせた 2 種類以上の保有率は 32.4% で ほぼ 3 割は複数の電子マネーを使い分けているものと思われる 男女別 年代別にみると 30 代の保有率が 75.2% と比較的高いのが目立った 1つ 保有が他の年代に比べて 10 ポイント ( 以下 p) 前後高くなっており この差が保有率の高さにつながっている また 40 代では 3 種類以上の保有率が 17.0% と他の年代に比べて高くなっている なお 60 代以上は 持っていない が他の年代より 10p 以上高く 明らかに他の年代よりも非保有率が高い 男女別にみるとは 66.0% は 41.7% で 60 代以上のの非保有率が高くなっている 図表 1 電子マネーの保有状況 32.4% 0% 20% 40% 60% 80% 100% 29.2 20.4 7.8 4.2 38.3 29.7 18.3 7.23.9 41.0 28.7 22.6 8.5 4.5 3 20 代 27.2 20.4 8.72.9 40.8 30 代 39.3 23.8 6.3 5.8 24.8 40 代 23.8 22.8 9.7 7.3 36.4 50 代 29.1 21.8 11.2 1.9 35.9 60 代以上 26.6 13.1 3.0 3.0 54.3 1つ持っている 2つ持っている 3つ持っている 4つ以上持っている 持っていない 2

2. 持っている電子マネーについて以下 電子マネーを持っていると回答した 631 人に尋ねた (1) 持っている種類 : WAON が最も多く 次いで Edy nanaco ただし男女による差が大 どんな電子マネーを持っているかをみると ( 複数回答 ) 最も多いのは WAON で 50.4% とほぼ半数が持っている 以下 Edy ( 40.4%) nanaco ( 34.2%) と続いており 流通系と Edy との保有率が高い 次いで JR 東日本の Suica が多く 首都圏を訪れる際に利用するため持っていると思われる ( 図表 2) 男女別では順位が異なり では Edy が 52.0% で最も多く 以下 WAON nanaco が 30% 台で続いている 一方 では WAON が 61.2% と他を 30p 近く引き離しており 2 番手には nanaco Edy ゆめか ( イズミ系 ) がわずかの差で続いている 交通系やポストペイ型では男女別の差はさほど大きくないのに比べ Edy WAON ゆめか は男女でそれぞれ 20p 以上の差があり これは次ページでみるように よく使う場所と関係していると思われる なお その他 には西日本鉄道の nimoca や首都圏私鉄各社による PASMO といった他の地域の交通系電子マネーが半数以上を占め 県外での利用が主だと思われる 図表 2 持っている電子マネーの種類 ( 複数回答 ) 0 20 40 60 80 WAON 38.8 50.4 61.2 % Edy nanaco 40.4 29.7 34.2 36.2 32.4 52.0 Suica ゆめか 16.8 18.4 15.3 16.5 26.6 (n=631) (n=304) id 10.1 11.5 8.9 (n=327) SUGOCA 6.2 7.9 4.6 QUICPay 3.5 1.5 その他 5.5 5.9 5.2 3

(2) 利用する場所 : コンビニが最多 スーパー ショッピングセンターなど小売りが主実際にどこで利用しているかをみると ( 複数回答 ) コンビニ が 63.4% で最も多い 次いで スーパー (40.6%) ショッピングセンター (28.4%) が続いている 図表 2 でみた保有率が 2 位の Edy はどのコンビニチェーンでも利用でき 3 位の nanaco は県内コンビニで最も店舗数が多いセブン-イレブンのグループである また 1 位の WAON はイオングループに加え ファミリーマートでも利用できる こうしたコンビニでの利用し易さが高い保有率にもつながっていると思われる また WAON の利用を進めるイオングループは県内にスーパーやショッピングセンターの店舗が多いことから そこでの利用が多いと思われる 男女別にみると は コンビニ が 72.7% と圧倒的に多く 他を 40p 以上も上回っている も コンビニ が最も多いのは同様であるが 2 位の スーパー との差は 5.5p にとどまり ショッピングセンター が続いている 食料品を中心とする日常的な買い物に利用しているのが読み取れる 図表 3 電子マネーを利用する場所 ( 複数回答 回答が5% を超えたもの ) 0 10 20 30 40 50 60 70 80 % 63.4 コンビニエンスストア 72.7 54.7 スーパー 31.3 40.6 49.2 ショッピングセンター 飲食店 ファーストフード 20.1 17.3 16.4 18.0 28.4 36.1 JR や地下鉄 バスなど * 自動販売機 駅ビルや空港ビル ドラッグストア 14.4 14.8 14.1 12.4 16.4 8.6 10.8 13.8 8.0 6.0 6.9 5.2 * 定期券としての利用は除く 4

3. 電子マネーを利用する理由 : お得感 日常性 利便性 電子マネーを利用する理由をみると (3 つまで ) ポイントがたまるから が 62.4% で 最も多く 次いで よく行く店で利用できるから (48.0%) 現金を扱う手間が省けるか ら (46.8%) が続いている ( 図表 4) この上位 3 項目は 電子マネーの お得感 日常 性 利便性 とも言い換えられ 生活者が電子マネーの利用に踏み切る大きな要素と言え るだろう 男女別にみるとは ポイントがたまるから が 72.8% と他を 20p 以上も上回り 図 表 2 でみた保有している電子マネーと合わせてみると スーパーやショッピングセンター のポイントデーなどのお得感が大きな魅力になっていると思われる 一方 は ポイ ントがたまるから (51.3%) と 現金を扱う手間が省けるから (51.0%) が拮抗してお り よく行く店で利用できるから (45.4%) が続いている コンビニエンスでの利用が 多いことと考え合わせると 少額の買い物に小銭を扱いたくない心理もうかがえる 図表 4 電子マネーを利用する理由 ( 複数回答 3つまで ) 0 20 40 60 80 % ポイントがたまるから よく行く店で利用できるから 現金を扱う手間が省けるから チャージ ( 入金 ) が簡単だから 利用できる場所が多いから 携帯電話やスマートフォンで利用できるから 普段利用する交通機関で利用できるから 県外の交通機関で利用できるから その他 15.2 12.2 18.0 11.1 13.8 8.6 10.1 14.5 6.1 5.1 5.9 4.3 5.1 4.9 5.2 3.3 1.2 51.3 48.0 45.4 50.5 46.8 51.0 42.8 62.4 72.8 5

4.ICカード乗車券利用意向県内では IC カード乗車券は 2012 年 12 月に JR 九州の主要駅で利用できるようになり 2014 年度中には熊本市電や民間バス会社が IC カード乗車券を導入予定である 九州他県の県庁所在地ではすでに JR やバス 地下鉄などに IC カード乗車券の導入が進んでおり 今回の調査でも県外での利用が多いと思われる Suica や nimoca などを持っている回答が少なからずみられた そこで 熊本市電や県内のバスで IC カード乗車券が導入された場合の利用意向を全員に尋ねた 最も多かったのは 利用したい (34.1%) で どちらかと言えば利用したい とあわせると 57.0% となり 約 6 割が IC カード乗車券の利用に前向きであった ( 図表 5) 年代別では 20 代が最も利用に積極的で 60 代以上がやや消極的である 実際に導入され タッチするだけで済む利便性を目にすれば 利用する人は多いのではないかと推測される 図表 5 ICカード乗車券の利用意向 57.0% 0% 20% 40% 60% 80% 100% 34.1 22.9 5.4 9.7 28.0 32.8 22.5 12.2 26.8 35.4 23.2 5.1 7.1 29.1 20 代 41.3 22.8 4.9 6.3 24.8 30 代 35.9 26.2 5.8 7.3 24.8 40 代 29.1 23.8 6.3 6.8 34.0 50 代 34.0 24.3 3.4 10.2 28.2 60 代以上 30.2 17.1 6.5 18.1 28.1 利用したい どちらかと言えば利用したくない 分からない どちらかと言えば利用したい 利用したくない 6

おわりに電子マネーの利用件数 発行枚数は増加傾向が続いており 県内では現時点では専業系や流通系の利用が多いことが明らかとなった 今後県内でも IC カード乗車券が導入されれば 交通系の利用も増えるものと予想され 日常的に利用する場面は増えるであろう 電子マネーの利用が広がるには生活者がお得感 日常性 利便性を評価するかどうかであると思われる 残高が分かりにくい 種類が増えると使い分けが面倒 といった利用者の不満を考えると そうした不満を上回るメリットを提供する必要がある ポイントによるお得感を訴求するコンビニ スーパーを中心とする取り組みや 様々な事業体と提携して利用できる場を増やし 地域の中で利用機会を面として広げる取り組みなどが進むであろう 事業主体からすれば 電子マネーの利用を広げることで様々なデータを得 マーケティングに活かす狙いもあると思われる ビッグデータの活用が注目を集めており 今後 電子マネーデータの管理も含めた信頼性も問われることになろう 事業者から勧められるままに作った何枚ものポイントカードやクレジットカードは 利用頻度やメリットによって持ち歩くものが自ずと数枚に絞られるのと同様に 電子マネーでもいくつもの種類を持つようになると 利用する場に応じてメインとサブといった使い分けが進むと思われる 以上 7